借用和音の総括 1

借用和音

借用和音: 確定度の低い、ある種の内部調の所属和音を
      かりに主調の所属和音として把握しかえたもの

所属転換

所属転換: ある内属和音の所属を、内部調から主調へかりに転換すること
      内属記号のカッコをはずして、内属和音をカッコの外にとり出す
1.カッコの中がⅠ□の場合
   カッコとⅠを取り去り、調の音度をそのまま和音の音度にする
  (例 II(Ⅰ1) → Ⅱ1)
2.カッコの中がⅠ□以外の場合
   カッコを取り去り、調の音度を上方に、和音記号を下方に重ねて記す
  (ドッペルドミナントみたいなやつ)
3.カッコの外が○Ⅰの場合(つまり、同主短調のとき)
   カッコと○Ⅰを取り去り、残った和音記号の左に○をつける
  (例 ○I(Ⅵ Ⅳ Ⅱ7)→ ○Ⅵ ○Ⅳ ○Ⅱ7)
4.カッコの外が○X(準固有和音調)の場合
   {1.2.}と3.の両方を行う
  (ドッペルドミナントみたいなやつの上方に○がついたりする)

借用和音の所属調

固有所属調: ある和音が、固有和音として所属する調のこと
借用所属調: ある和音が、借用和音として所属する調のこと
固有和音には前者しか存在しないが、借用和音には両者が存在する

所属転換を行うか否か

副次調・同主短調・準副次調の所属和音を、所属転換して借用和音扱いするか否か?
→それらの内部調の確定度が低いときにのみ所属転換する
以下、その判定基準

(準)副次固有和音
  (○)x(D→T)
  (○)x(S→D→T)
  (○)x(S→T)
  で表され、その内部に終止定式がないとき、所属転換する
準固有和音(同主短調の和音)
  ○I(Ⅰ(1))をふくまないとき、所属転換







最終更新:2008年11月02日 17:03
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