読み
種別
別名
解説
特定の役満を確定させるような鳴きを許した者に、責任を取らせるルール。
結果その役満が
自摸和であれば包となった者が一人で点数を支払い、栄和であれば振り込んだ者と半分ずつ支払う。
例として白、発を鳴いている者に中を鳴かせた場合は
大三元の包となる。
一般には、
大三元、
大四喜に対して適用する場合が多い。
四槓子に対して適用(三槓子対々和を
単騎待ちで聴牌している者がいて、生牌を切った結果その者に大明槓された場合が該当)するかどうかはルールが分かれる。
栄和の場合、
積み棒の扱いについては、放銃者が支払う、包となった者が支払う、折半する、上家が支払う、下家が支払うなどの取り決めがある。
また、
積み棒の折半の際、割り切れない100点については、放銃者が支払う、包となった者が支払う、上家が支払う、下家が支払う、切り上げ、切り捨てなどの取り決めがある。
更に、責任払いの責任範囲についても、該当役のみに適用するのか、全額に適用するのかの取り決めがあり、更に3人打ちの場合はツモ損や倍取りが適用されるかの取り決めもある。実際に、天鳳や雀魂の場合はツモ損が適用されて、北家の支払い分は免責されるため放銃よりは安く済む。
なお、全額責任払いの取り決めで、既に
大三元の包が適用されている手牌に新たに包となる4面子目の大明槓をさせた場合に包の重複が発生するかの取り決めもある。麻雀格闘倶楽部や麻雀ファイトガールでは、既に包の手牌に新たな包が発生しない(
大三元の包が優先され、
四槓子の包は免責)。
牌例
大三元の例
■■■■■■■ 発発発 白白白
このような副露を行っている者に対し、中を切り、ポンされた場合は包になる。
大四喜の例
■■■■ 北北北 東東東 南南南
このような手牌の人に西をポンされると、ポンされた人は大四喜を確定させたことになり包となる。
四槓子の例
以下の手牌の例を考える。この状態でも、
三槓子対々和の聴牌である。
手牌八111 カン南南南南 二二 二二 (6)(6) (6)(6)
この状態の人に対し
1を切り、これを大明槓された場合、四槓子の聴牌となる。この場合、
1を切った人に責任払いの義務が発生する。
※大明槓されたときの嶺上牌で和了りになった場合については
別項。
※これは
四槓子が和了役である場合であり、
四槓子が
流し満貫同様に和了にならない(流局の特別な場合扱い)ルール(雀頭を必要としないルール)では、包にならないどころか、放銃ですらないので、3人払いとなる。
四連刻の例
■■■■ (2)(2)(2) (3)(3)(3) (4)(4)(4)
このような状況から、(1)か(5)をポンされると四連刻を確定させたことになり、包の対象となる。
マイナーな例
嶺上開花
字一色
字牌3種をさらしている相手に字牌をポンされた場合が該当する。
雀頭まで字牌とは限らないので厳密に確定はしていないのだが、確定させたものに準ずる扱いとすることがある。
清老頭
老頭牌3種をさらしている相手に老頭牌をポンされた場合が該当する。
雀頭まで老頭牌とは限らないので厳密に確定はしていないのだが、確定させたものに準ずる扱いとすることがある。
緑一色
該当する牌のみからなる面子3種をさらしている相手に緑色の牌をポンまたはチーされ、4面子とも緑色のみからなる状態にさせた場合が該当する。
雀頭まで緑とは限らないので厳密に確定はしていないのだが、確定させたものに準ずる扱いとすることがある。
小四喜
北が
抜きドラで、かつそれが一人で三枚以上抜かれた場合、
四喜和の面子として扱うことができるというルールを採用している場合にのみ発生の可能性がある。
北を3枚抜き、風牌を1種鳴いている状態から、もう1種の風牌を鳴かれ、
小四喜を上がられた場合、それを包とするルールが存在する。
但し、先に風牌を2種類鳴いた後に、3枚目の北を抜いても包は適用されない(3種類目を確定させたのは抜いた本人であるため)。
尚、ルールの関係上、四人打ちでは発生しない。
また、このルールは
ブンブン三麻特有のルールである。
その他のローカル役満
- 一色四順や西中島南方など、門前役以外で、いくつかの面子で確定する役満の場合、大三元や大四喜などと同じように包が適用される場合がある。
- 黒一色やイナバウアーなど、門前役以外で、使用できる牌が全体で制限されている役満の場合、字一色や清老頭、緑一色などと同じように雀頭未確定型の包が適用される場合がある。
- 役箱によれば、包の対象となりうるローカル役満は次の通り。
成分分析
- 包の40%は怨念で出来ています。
- 包の25%は記憶で出来ています。
- 包の19%は赤い何かで出来ています。
- 包の7%は知識で出来ています。
- 包の5%は食塩で出来ています。
- 包の4%は花崗岩で出来ています。
採用状況
- 日本プロ麻雀連盟では、大三元、大四喜、四槓子に適用。
- 積み棒は放銃者が支払う。ただし公式ルールにおいてダブル役満の場合、ツモ和了の場合は他の3人が積み棒を均等に支払い、ロン和了の場合はパオとなった者が積み棒を支払う。
- 2022年度までは嶺上開花に対しても適用されていたが、2023年度からは廃止された。
- 麻将連合では、大三元、大四喜に適用。四槓子には適用されない。
- 最高位戦日本プロ麻雀協会、日本プロ麻雀協会、RMUでは包がない。
- Mリーグ、麻雀最強戦では、大三元、大四喜、四槓子に適用。
- コナミのアーケードゲーム『麻雀格闘倶楽部』シリーズおよび『麻雀ファイトガール』では、大三元、大四喜、四槓子に適用。
- 当初は四槓子に包を適用していなかった。
- 包則となる役満に他の役満が複合した場合、
その点数も含めた全額
が責任払いの対象になる。
- 『麻雀ファイトガール』では二人打ちCPU戦でも(発生しえない大四喜を除いて)包が適用される…が、ツモだろうとロンだろうと相手が全額支払うので結果が変わらない。
- セガのアーケードゲーム『MJ』シリーズでは、大三元、大四喜、四槓子に適用。
- かつてのMJルールでは四連刻にも適用されていたが、四連刻自体が廃止されたため現在の形に。
- PC・スマホゲーム『セガNET麻雀 MJ』ではアーケード作シリーズと違い、標準ルールでは包そのものが無い。「Mリーグルール」においてのみ、大三元、大四喜に適用される。本家Mリーグと違い四槓子には適用されない。
- 『天鳳』では、大三元、大四喜に適用。四槓子には適用されない。
- 包則となる役満に他の役満が複合した場合、
その点数も含めた全額
が責任払いの対象になる。下記牌譜も参照。
- 積み棒は包となった者が支払う。
- 『雀龍門』では、大三元、大四喜に適用。四槓子には適用されない。
- 『雀魂』では、大三元、大四喜に適用。四槓子には適用されない。
- 2023年3月にアップデートされた大会管理ツールで四槓子にも適用するよう設定できるほか、包そのものを無効に設定できる。そのため2023年以降の神域リーグでも、Mリーグと同じく大三元、大四喜、四槓子に適用されるようになった。
- 積み棒は包となった者が支払う。
参照
参考動画
MJ3EVO(責任払いは阻止)
雀龍門(下家の責任払い、嶺上ツモ)
MJ4(下家の責任払い、四連刻の包)
雀魂(対面の責任払い。ちなみに和了者は2年連続大三元達成のおまけ付き)
参考牌譜
最終更新:2024年11月03日 08:46