アマノジャック@新ジャンル専用
新ジャンル「葬儀屋」01_vol04
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新ジャンル「葬儀屋」
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- 684 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 18:48:01.58 ID:Ph2rI6rW0
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女「それにしても」
男「ん?なんだ」
女「葬儀したところで、亡くなった本人は喜んでるとは」
男「本人の問題じゃない」
女「……」
男「親族や関係者が『人の死』を心に刻む。それができればいいんだ」
女「そうですか」
男「ああ」
女「でも、どうして葬式をするんでしょう」
男「いや、だから」
女「『天国へ旅立った』とか『仏になった』とか、
逆に死を遠ざけているような」
男「祝うんだ」
女「何をですか」
男「死んだことに決まっている」
女「へぇ……」
男「幸せだと思い込めば幸せになれる。人間そんなもんさ」
新「また一件成約しましたよ! 今夜も一杯いかがですか」
男「おお、これはありがたい。良かった良かった」
女(まあ……今が幸せなら、それでいいのかも) - 687 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 18:54:41.71 ID:3qbnf0Bv0
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>>684
小学校時の教頭が神社の出だった。
いつだったか教頭がみんなの前での雑談で、
「うちの場合は死ぬと悲しまないんだ、むしろ喜ぶ。
死ぬと本当に神に仕えることになるから」と・・・。
なぜかそんな話を20年ぶりくらいに思い出した。 - 689 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:00:33.02 ID:ws4kTIsi0
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青年「すげぇな、俺」
女「……?」
青年「いやマジに。ここまでとは自分でも思わなかったわ」
女「……」
青年「まさか親父が死んでも涙一つで無いとは」
女「……!」
青年「実の息子ですらこんななのによ」
青年「なんで、赤の他人が鼻ァ真っ赤にしてんだか」
女「! ……すみません」
青年「……チッ。ざけんなよ、俺……」
女「すみ……ません……」 - 691 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:03:33.39 ID:J4/cpm+R0
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男「中華は匂いが残るんだが」
女「…すみません」
普段でも謝ってそうだ - 693 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:06:10.63 ID:eRHBYBH4O
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このスレテラセツナス(´;ω;`)グズッ
- 698 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:16:58.89 ID:Ph2rI6rW0
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男「ありがとう新人くん。今夜はたっぷりと酔わせてもらったぞ」
新「いえいえ」
女「うぅ……清めても清めても」
新・男「?」
女「思い出は……消えずに、積もって」
男(泣き上戸だったのか)
女「ふとした時にぃ、はい上がってくる」
新「そんなものなんですか?」
男「人生も死ぬまで経験さ」
新「死んだら?」
男「俺を知る人の経験になる」
女「誰もぉ、知らなかったらぁ」
新「……」
男「経験なんて、逝ったら必要のないものか」
新「でも、仕事の経験は頑張って積みますよ」
男「でかした」
女「もう一杯でー♪ あの世行きになれー」
新「……これも経験かぁ」 - 702 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:47:54.91 ID:Ph2rI6rW0
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新「世界を眺めると、葬儀の意味が分からなくなりますね」
男「今更だな」
新「何万、何十万と人が死んでいっても、弔う人はほとんどいないって」
男「ふむ」
新「戦場や難民地区で誰にも気づかれずに息を絶やすんですよ?」
男「まあなんだ。
言いたいことはわかるが、足元を見ろ。
ここで生きている人間がいて、ここに灰になる前の死体があること。
お前にできることは今ここにしかないのさ」
新「はあ……」
男「俺たちが触れられない世界で死ぬ人より先に、
この整えられた亡き骸を供養する事だな。
ついでにもう一回」
新「え?……あっ、右手が!」
男「足元には気をつけろ。な」 - 703 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:54:13.93 ID:/PR912dp0
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女 「…膨らんでたらしいですよ」
男 「この遺体、溺死だったのか。」
女 「…直すの大変だったでしょうね…」
男 「死んでからは案外簡単に直せるもんさ…。」
女 「……。」
男 「ご遺族にはせめて綺麗な顔、見せてあげないとな。」
女 「……。」
男 「…まぁ、まだご遺体が残ってるだけマシさ」
女 「……?」
男 「”無い者”は直せないし棺にも入らないだろ?」
女 「……。」
男 「…昔あった事故でな…酷い事故で、手しか残ってなかったな…
でも、そういう時でも、俺達はこの棺にそれを入れてやらなきゃいけないんだよ。
女 「……。」
男 「それがこの、”葬儀屋”の仕事さ。」 - 704 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:57:32.32 ID:M/Krus/n0
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手だけ・・・・想像しただけでダメポ・・・葬儀屋なれねーわ(´・ω・`)
- 706 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 19:58:41.10 ID:44zTGiQA0
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…ちんこだけの時も…いれるのかな………
- 708 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:01:39.00 ID:/PR912dp0
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- 709 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:01:59.71 ID:w1ipjEalO
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- 710 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします age 2006/04/30(日) 20:04:20.48 ID:JUDDm2+N0
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- 711 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:05:35.98 ID:IihmpBqm0
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- 712 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:06:32.20 ID:gWbUAqH3O
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- 713 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:07:36.97 ID:/PR912dp0
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知りたい人はJAL123便の事故を調べれば分かる。
葬儀屋じゃなくて解剖医の手記だったけどHPに載ってた(´・ω・`) - 714 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:09:03.68 ID:Ph2rI6rW0
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女「やっぱり冷たいですね……。」
男「そうだな。どんな死に方をしても、空気より冷えている」
女「そして、ここにその冷たい ”物” があって」
男「生きている ”者” がいて」
男「皮肉だな」
女「皮肉、ですね。
遺体のおかげで、生きていることを再確認する、だなんて」
男「自分の体温のせいで、目の前に死があると再確認するなんて」
男「……」
女「……」
新「まあ、『皮と骨』だけになってますけどね。この仏さん」
男「いつ入ってきた」
女(雰囲気ぶち壊し……) - 716 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:12:26.90 ID:2A6QUdnDO
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- 717 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2006/04/30(日) 20:12:44.40 ID:Yk/9vW9f0
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ガヤガヤガヤ
男「それでは、ご焼香を・・・」
女「凄い人数ですね」
男「学校の先生だったらしい。この年にしては異例の出世だとか」
女「そんなに多くの人に送ってもらえるなら・・・」
男「幸せだろう って思うか?」
女「はい」
男「・・・・どうだろうな?」
女「え?」
男「自分の死んでるツラを見られるんだぞ」
女「・・・」
男「しかも、偉ェ大勢に見られるんだぞ」
女「・・・」
男「気持ちいい・・・わけがない」
ガヤガヤガヤ
男「・・・・ワリィ、タバコ吸ってくる」
女「はい・・・・」
ノシ
602も書いてみました。両方とも実話から - 719 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:19:14.74 ID:3qbnf0Bv0
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- 720 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:20:50.97 ID:GKRBmWVvO
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男(五年前 「……」
上司 「……っす、ほら、泣くだけじゃなく、お前も手合わせろ」
男(五年前 「…っすっん…」
男 「…お前……エライな…」
女 「……んっす」 - 721 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:21:23.68 ID:/PR912dp0
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女 「……。」
男 「またテレビか…今度は何だ?」
女 「あ、何か宇宙人解剖フィルムを今夜徹底解剖…だそうです。」
男 「…更に解剖してどうすんだよ…。くっだらねぇー…。」
男 「この墜落して死んだ宇宙人ってちゃんと埋葬したのか…?」
女 「さあ、したならやっぱり土葬とかじゃないですかね?」
男 「つうか宇宙人ってどんな宗派で埋葬してやりゃいいんだ…」
女 「…とりあえず宇宙に打ち上げてあげれば…何とかなりそうじゃないですか?」
男 「いや、墜落で死ぬような体じゃ、宇宙葬のコストが掛かり過ぎる筈だ。母星でも火葬か土葬だな」
女 「あ、なるほど・・・さすがですね」
男 「ふふふ」
上司(見入ってる…仕事して欲しいなぁ…) - 732 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:39:34.84 ID:nDUodI/K0
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女「知ってました?兎って1羽2羽って数えるんですって」
男「あぁ、食べること出来る様にするためらしいな」
女「…食べる。そうですか」
男「ペンギンも1羽2羽らしいぞ。こっちは単純に鳥だからな」
女「…人間は1人」
男「死体は1体」
女「じゃあ私たちが携わってるのは?」
男「そう来ると思ったよ。
『1人』でいいんじゃねぇかな」
女「そう来ると思ってました」
男「うるさい。泣かすぞ」 - 734 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:48:14.24 ID:EijnlRRJ0
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男「なぁ」
女「・・・」
男「葬式、って何だと思う」
女「亡くなった人を弔うための・・・」
男「だな、昔は、な」
女「・・・今は」
男「残されたモンが納得するための作業」
女「・・・」
男「つまり、葬儀屋の仕事ってのは」
男「遺族の納得を後押しするだけなんだよ」
女「冷たいですね」
男「冷たいんじゃなくて、前向きなんだ」 - 735 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 20:48:17.92 ID:Ph2rI6rW0
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- 736 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 21:00:59.73 ID:ErgYER1R0
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女「…」
男「どうした?」
女「病気で亡くなった方の安らかな顔を見ると思うんです」
男「何をだ?」
女「どっちが幸せなのかなって」
男「生きることと、死ぬことか?」
女「そうです」
男「…こう考えることはできねぇかな」
女「どんな風にですか?」
男「どんなに苦しくても、あの人は幸せに生きた
だから、幸せに死ぬことができた」
女「…」
男「あれだけ家族が悲しんでくれてるんだ
きっとあの人にはいい最期だったのさ」
女「そうかも、しれませんね」 - 745 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 21:35:58.47 ID:Tq/oQ36jO
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男 「俺が死んだ時、『俺という存在が無くなった』っていう事実をどれだけの人が知ってどんな反応をするんだろうな」
男 「俺が死んだって俺と関わりのないやつは無関心」
男 「当然だよな」
男 「…さっきから何一人で言ってんだ俺は」 - 747 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 21:56:46.90 ID:nDUodI/K0
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「ごめんなさい」
男「あん?」
女「いつもいつも直ぐに泣いちゃって」
男「なんだ気にしてたのか」
女「気にしますよ。情けない、って」
男「まぁな、向いてないかもしれねぇな」
女「ぐっ」
男「相手の事情も知らないで、簡単に感極まって」
「死んでいるという事実だけで、感情移入して」
「仏さんが生前、人を不幸にしまくってたかもしれないのにな」
「上辺だけを頼りに涙流してる。まさに馬鹿だな」
女「あう~ぐずっ」
男「そんで、また泣く」
女「ひっく…容赦…無いですね」
男「これを機に反省することだな。トイレ行ってこい」
・
・
・
男「タバコタバコ、っと。フ~
(だが、そういう奴が貴重だというのも事実なんだがな)」 - 748 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 21:58:03.58 ID:Ph2rI6rW0
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長いです。
ある病室にて、消えゆく魂とともに
祖母「まったく。こんな時に葬儀屋の広告なんて、不吉ったらありゃしない」
孫「まあまあ、おばあちゃん。仕方ないよ」
祖父「……わしも……もうそろそろ、かの」
女「どうしてわざわざここまで」
上司「たまには実地検証も必要だからな。
葬儀屋稼業がどう思われてるか、そこんとこは把握しないと」
男「へいへい」
上司「人の心をつかむ葬儀屋ってのがあっても、いいじゃないか。
合理化の波に呑まれずにやっていかんとな」
女「金と心、どっちが大事なんですか……?正直」
上司「しっ!病室に聞こえる」
男「いや、心がないと金も求めないし、葬儀なんてものもしない」
女「まあ、そうですけど」 - 749 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 21:59:09.61 ID:Ph2rI6rW0
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祖母「ああ。聞こえとるよ」
上司「あっ!」
祖母「まあ心は大切だ、大切だって、何回あんたらの言葉を耳にしたもんやら。
どうせ人間欲なんよ。金で心も買えると思っとるんやろ?」
孫「おばあちゃん?」
祖母「聞かんほうがええ。汚いものを子供に見せとうないわ」
孫「おばあちゃんは黙ってて!
……私の祖母が失礼しました。
心は大切ですね。どんなにそれが本能から興ったものであっても」
女「……うん。心がないと何もできないって。聞いたの?」
孫「あんなに大きな声じゃ聞こえますって。デリカシーがないって言われません?」
女(この子、初対面なのによく言えるなぁ)
上司・男(うん、確かに) - 752 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:02:10.68 ID:Ph2rI6rW0
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孫「でも、心があると、死ねませんね」
女「え」
孫「人を想う心があると、自分の体も捨てられません」
上司「いいことじゃないか? 坊や」
男「まあ最近は、他人のことを気にしすぎるからな」
女「……」
孫「僕のおじいちゃんは幸せかもしれません。
余命を宣告されて、予想外にも早く運命を受け入れました」
男「人のために生きるより、自分のために、か」
孫「いえ、自分に適した生き方を知ることって大切だな、って思ったんです。
他人のためだけに生きても苦しいし、高望みだけしていてもつまらない、って」
上司(適した生き方か。
俺も最初はこの仕事に就くとは思わなかったしな)
孫「どれだけ幸せな最期を送れるかは、
どれだけ幸せな生を送ったか。
最も幸せな人生は……
自分自身の型にぴったりと合った器のようなものではないでしょうか」 - 753 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:02:09.67 ID:GKRBmWVvO
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葬儀屋の泣き虫さん
泣き虫 「……ぐすっ…ぐすっ、んひっ、ぐすっ(/_;)」
男 「…いつまで泣いてんだ」
泣き虫 「だって…ぐすっ…ぐすっ…」
男 「あ~、だって。だと分からないだろ!?(-"-;)」
泣き虫 「…ま、っひ、まだっ、まっ、小さいんですよっ…(ノ△T)」
男 「……事故だったんだ…しょうがない…だろ(-_-)」
15分後 - 754 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:02:47.35 ID:Ph2rI6rW0
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祖母「ほー。成長したのお」
女「君の話はよくわかったよ。でも、ひとつだけ言わせてほしい。
まだ、若いんだから。その型は、できるだけ広げた方がいいよ」
男「そうだな。悟りきった顔をしてその場に立ち止まるだけじゃ、成長しないぞ」
孫「……僕だって……
ぼくだって、泣きたいんです」
女「うん。そう来ないと」
孫「おじいちゃんが喜んでくれるまでは、死なせません。
僕の笑顔を見て最後の幸せを感じてくれるまで」
祖母「……ここに来よったんはあんただけや。おおきに」
上司(これは)
女(家庭事情、察します) - 755 新人さん出てこなくてごめんなさい 2006/04/30(日) 22:03:29.79 ID:Ph2rI6rW0
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祖父「うむ、ありがとう、誰も看取ってくれんかと思ったわい」
孫「おじいちゃん。やっと、笑ってくれたね。
これで……おばあちゃんと仲直りしてくれる?」
祖父「今なら、かま、わ、ん。
ありがとう。我が嫁よ、そして孫よ」
祖母「おおきに、ほんまおおきに……うぅっ……」
女「……ずぅ」
上司「おい!こういうところで」
男「良い、じゃない、ですか、ぐずっ」
孫「泣いてください。いつか訪れる、最期、まで……
……うああああぁ……」 - 756 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:04:05.81 ID:Ph2rI6rW0
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_,_,__,____,_________________
祖母「あれ? なんや? どうした!?」
水平線となった心電図の向こうに。
成り代わった者の幸せは見えているのだろうか。
祖母「早い、早すぎるで」
孫「こんな話があるんですね」
女「……」
男「泣け。泣かないと浮かばれない」
孫「ありがとうございました。一緒に見届けてくださって」
女「そ、そんな……ぐすん……」 - 757 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:05:02.82 ID:Ph2rI6rW0
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上司「……心って、大切だな」
男「ええ」
上司「たった一つの思いが、死にゆく体さえ動かした」
男「幸せな死に方だったのかな」
女「長い間連れ添った奥さんと、
あんなしっかりとしたお孫さんの笑顔を向こう側に連れていけたんですから」
男「涙、たまってるぞ」
女「ん」
男「今日は泣け。俺も泣いてやる」
上司「明日に涙を残さないようにな。
これこそが実地検証だ。あの仕事が得られるかはどうでもいい。
何度も言うが、心の大切さを、分け合う事ができたのだから」
Fin. - 758 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:05:17.39 ID:GKRBmWVvO
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泣き虫さん2
男 「…なぁ、落ち着いたか?…な?(--;)」
泣き虫 「……ハイ…っひ」
男 『まだ、泣いてる』「……あっ。」
遺族母 「……あの、亡くなって、しまった、息子のためにそんなに泣いてもらって……っひ…ありが…っひ、ありがとうございます(ノ△T)」
男 「……!?」
泣き虫 「……っひ……あー(ノ△T)」
男 『っはぁ。またか……(-o-;)』
更に15分
男 「…やっと、落ち着いたか?なっ?大丈夫か?(-o-;)」
泣き虫 「……迷惑かけて、んすっ、すみませんでした(ρ_;)」
男 「…ああ、分かったから。もう泣くな…」
泣き虫 「……ハイ(-_-)…すみませんでした…」
男 「ソコまで、ヘコむなよ。いつでも泣き
止むまで待っててやるから。な?」
泣き虫 「……あっ…あれれ?…私…(;-ヽ)」
男「……あーー!また泣くっ!ヾ(-Д-;)」 - 767 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:15:04.16 ID:Ph2rI6rW0
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女「長い話を読んでも」
男「人生は短い」
女「!!」
男「言いたいことは分かってる」
女「ならばこれはどうですか……
『ごめんなさい』と謝っても」
男「亡き骸は意にも介しない」
女「……さすがですね」
男「経験だ。
長い物語や報道で世界を広げるよりも、まず働くこと。
実際に投げ込まれるとわかるさ」
女「耐え切れない人は、その衝撃で頭蓋骨が陥」
男「縁起でもない。やめろ」 - 768 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:25:52.12 ID:YGLQexid0
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男「……」
女「……」
男「……泣かないのか」
女「……泣きませんよ」
男「そうか……」
女「今日だけは……絶対に泣きません」
男「……」
女「どんなに哀しくても……どんなに悔しくても」
男「……」
女「今日だけは、泣いちゃ……ダメなんです」
男「……明日は欠勤にしといてやる」
女「…………すみ……ません」
男「他人の死に泣けるくせに身内の死には泣けない……
いや、他人の死に泣けるからこそ、か……」 - 776 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:35:09.17 ID:Ph2rI6rW0
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新「桜も散って……長い雨が続きますね」
男「ああ。正直晴れてほしいな。遺体の腐敗が進む」
新「スケジュールも変わりますからね」
男「でもなあ。腐って土に還るのが自然だものな。」
女「私は、それがいいです……」
男「そうか?」
女「誰にも金も迷惑もかけずに、消えていきたい」
新「まあ、先輩もこの仕事を続けているとそうなるかもしれませんね」
男「人に見守られる遺体も、緑に覆われる遺体も。
幸せだったらそれでいいさ」
新「そうですよねー」
女「はぁ……早くしあわせになりたいなぁ……ぐすん」
男「泣く理由が単純だな」
女「たまには、自分のために泣いたっていいじゃないですか」
新「それもそうですね」
男「涙雨も誰を悲しむわけでもなし。まあ、人前では泣くな」
>>771 お詫びします - 784 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 22:49:31.66 ID:n/QVTabb0
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男「差し入れだ」
女「食欲…ないです」
男「そういうな。食うもの食わんと体力持たんぞ」
女「…」
男「…」
女「…食欲なくても、お腹は減るんですね…」
男「食わないと生きていけないからな」
女「…」
男「うまいか?」
女「…おいしい…です」
男「それ食ったら顔洗って来い」
女「…ぐずっ」 - 807 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:11:33.25 ID:ixpjBhjcO
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新「葬式の最中に笑いそうになったことあります?」
女「不謹慎ですよ」
男「俺はあるぞ」
女「え?」
男「お経を読んでるときにな」
新「同じですね。俺もお経読んでるときに笑いそうになりました」
女「何でそんな時に?」
男「お経の言葉がな」
新「確か一心頂礼ですよね」
女「何かあるんですか?」
男「法界塔婆、我等礼敬」
新「北海道バーガー」
女「…?」
本当に聞こえた
変なもので本当にすみません - 808 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:13:02.05 ID:LVWPBFAtO
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- 810 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:13:50.12 ID:M5mxRQnx0
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女「・・・」
男「・・・どうした?」
女「あの奥さん・・・」
男「?・・・奥さんがどうした」
女「あの奥さん、泣いているように見えたけど嘘泣きだった。仮にも10年以上連れ添った旦那さんが亡くなったというのに。」
男「そうかぁ?ただのお前の勘違いじゃないのか?」
女「いいえ。あれは嘘泣きよ。それに、親族の人たちの彼女を見る目もなにか違和感があったわ。」
男「そういわれればそうかもしれないなぁ。」
女「これは・・・何か匂うわね。」 - 811 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:17:02.68 ID:3F9NlIyMO
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- 812 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ごめんなさい 2006/04/30(日) 23:18:45.54 ID:J4/cpm+R0
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事実や現実は2つや3つどころじゃない
- 815 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:26:59.42 ID:n/QVTabb0
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俺は懲りずに書き続けることを決めた
女「…」
男「…」
女「…死って」
男「…ん」
女「死ってなんなんですかね」
男「…さぁな」
女「不幸なこと…ですよね」
男「涙で送り出されるなら、死んだ本人は幸せだろう」
女「…」
男「…」 - 817 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:40:31.19 ID:J0o/fWLt0
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あと少しで1000
ksk
しちゃってごめんなさい - 819 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:42:10.40 ID:7rN78w220
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- 821 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:45:18.58 ID:J4/cpm+R0
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良スレは一期一会
ヘタに次スレができると馴れ合いとクオリティの低下しかない
という可能性は高い - 822 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:47:53.41 ID:3F9NlIyMO
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- 823 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:51:28.62 ID:axX3pBPcO
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1000まで行っても次スレなんて立てずに
各々が感じたクオリティを胸に生きていけばいい
そして出来る者が違う形ででも漫画や小説でクオリティを具現化すればいい
と今北俺が言ってみる - 824 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:52:01.52 ID:7rN78w220
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- 825 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2006/04/30(日) 23:56:44.86 ID:cVDGRSG10
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まとめだけ作って次スレ作らないってのはよくある手だよね
- 826 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:57:27.97 ID:Ph2rI6rW0
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書く行為読む行為は全て自らのものだからね
次スレは心の中に - 827 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/30(日) 23:58:44.14 ID:2A6QUdnDO
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女「早起きは三文の得っていうけどさ」
男「………」
女「それ考えたら、あの世に逝くために人生で二回は早起きしないといけないんだよね」
男「………」
女「じゃあ早起きしなきゃ、死ぬことはないのかなって思ってさ」
男「それが遅刻した言い訳か」
女「ごめんなさい」 - 828 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/01(月) 00:00:30.93 ID:eHzM2jDMO
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ワロスwwwwww
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