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用語集

お題分析

お題分析の基本手順
お題パターン
  • 嫌悪感: 「こんな◯◯は嫌だ」に代表されるお題。単に「嫌な要素」を列挙するのではなく「本来うまく機能するはずのサービスや仕組みが、どこかで壊れている様子」を提示する
フォーマット指定
  • セリフ系: 回答の出力形式が「セリフ一言」に指定されているタイプのお題
  • アドバイス系: 「これから◯◯する人に、アドバイスをしてください」というお題でよく使われるテーマ
  • アナウンス系: 放送・場内アナウンス・実況・注意喚起などの形式を借りて、状況やルールを伝えるお題
上級者向けお題
  • 地雷お題: 回答者が素直に王道を答えるほど、悪意や不快感が前面に出てしまい、結果として場を冷やす回答を誘発しやすいお題
  • 架空固有名詞のお題:「発想力」ではなく「設計力」を問うので、素の形だと上級者向けになりやすい
  • 複数条件お題: 1つの回答の中で、2つ以上の処理を同時に要求されるお題
  • 抽象的なお題: 回答が抽象的なものを求めるお題。このお題は “具体物”ではなく「抽象レイヤー(価値・状態・ルール・視点)」の答えを要求します
お題分析力を上げる方法
  • 良いお題とは: お題の作り手側の視点を取り入れて出題者の意図を汲み取ると、お題分析の精度や速度を上げることができます
  • 良いお題の例: 良いお題の例についてのまとめです

ネタの構造

  • ベタ: 多くの人が真っ先に思いつく、定番すぎる発想・答え
  • あるある: 特定の人物・職業・状況に対して、多くの人が「確かにありそう」と共感できる特徴や行動
  • 王道: お題の本質を正確に捉えたうえで、最短距離で強く笑わせる答え
  • 定番: そのお題・キャラ・ジャンルにおいて「よく使われ、なおかつ一定以上ウケることが分かっている型」
  • ずらし: お題が想定している “王道の答え・方向性” から、あえて少し(または大きく)外すことで笑いを生む技法
  • 1段ずらし: そのお題・キャラに対する「一番ベタな期待」から、ほんの一歩だけずらしを入れること
  • 誇張: もともと持っている性質・特徴・イメージを「ありえないレベルまで引き伸ばす」ことで笑いを生む技法
  • 飛躍: ある前提・情報・状況から「普通はそこに行かない結論・行動・解釈へ一気にジャンプする」技法
  • 語呂合わせ: 音が同じ/似ている言葉を重ねることで、意味のズレから笑いを生む技法
  • 回収: 前に振った設定・要素・ワードを、後のボケやツッコミで再利用し、笑いとして成立させること
  • 天丼: 一度ウケた(または意味が通った)ボケ・ワード・構造を、同じ形で "もう一度以上" 繰り返し「来ると分かっているのに、また来た」ことで笑わせる技法
  • かぶせ: すでに誰かが出したボケ・発想・構造を "土台" として、別の人が、その上に重ねてボケることによって笑いを増幅・変質させる技法
  • 内輪ネタ: この場にいる人同士が共有している人間関係・履歴・失敗談・役割・癖を前提にして成立する笑いの構造
  • 下ネタ: 性的・排泄的・身体的なタブー領域に "触れてはいけないことを分かっていて、あえて触れる" ことで笑いのエネルギーを得るジャンル/構造
  • ブラックネタ: 本来は重い・不謹慎・笑いにくい題材を、“ずらし・間・扱いの雑さ” によって笑いに変換する手法
  • キャラ立ち: 回答を聞いた瞬間に「どんな人(存在)か」が頭に浮かぶ状態

発想法

① 前提・価値観を操作する系(世界のルールを書き換える)
社会的・認知的な前提そのものを揺さぶる技法群。
  • 常識の反転: 役割・評価・目的・感情など、共有されている前提をひっくり返す
  • 俺ルールの正当化: 個人的価値観を「社会の共通認識」であるかのように提示する
  • 因果の不在: 原因と結果のつながりそのものを破壊し、理解不能な状態に置く
  • 世界観リセット: 非日常・大事件を日常感覚で処理し、前提の温度差を作る
② スケール・パラメータ操作系(量・強度をいじる)
対象の「度合い」「数値」「規模」を操作する技法群。
  • 極端化: 常識的パラメータを一方向に誇張・スケールアップする
  • ピン留め: 曖昧な要素を具体・数字・条件で固定し、解像度を上げる
③ フォーマット・外部イメージ借用系(型を持ち込む)
別ジャンルの枠組みを強引に当てはめる技法群。
④ 視点操作系(どこから見ているかを変える)
当事者性・距離・立場をずらす技法群。
  • 俯瞰・神の視点: 当事者から切り離し、上位存在・第三者として語らせる
  • メタ視点: 出来事を体験ではなく、制度・運用・構造として処理する
  • 生活者視点: 非日常・極端・ドラマチックなお題の状況を「その中で生活している普通の人の感覚」で処理する
  • レール外し: 想定される思考ルートから一段外れた性質に注目する
  • 現代社会のバグ探し: 社会のデフォルト設定(常識・マナー・好感度・安全運用)が、ある地点から “目的を忘れて自己増殖してる” 状態を見つけて、「その動き、変だよね?」と笑いにする手法
⑤ 内部設定・感情の補完系(余白を埋める)
お題が許容している空白を埋めることで笑いを立ち上げる技法群。
  • 暗黙設定の具体化: 暗黙の前提・背景設定を共有可能な形で明示する
  • 感情付与: 対象の感情状態を固定し、「笑う感情の方向」を指定する
⑥ 表現・見せ方操作系(伝え方で笑わせる)
論理よりも体感・視覚・構造で笑わせる技法群。
  • 視覚支配: 脳内に立ち上がる光景そのものを笑いの根拠にする
  • フェイク落ち: 一度納得させた地点を偽物にし、ツッコミ方向を裏切る

補足:横断的な関係性

パターン集
  • 24個のオオギリ裏技集: 大喜利天下一武道会主催の松澤氏による大喜利でのよくある回答の発想法・パターン集

評価軸

評価軸とは、その回答が「どの観点で良い/弱いか」を判断するための物差しを言語化したものです。(→評価軸の概要)
①最終評価・結果
  • 強度: そのボケが「どれくらい強く笑いを生むか」「一発で場を取れるか」。評価軸の最終的な出力結果
②伝達・理解プロセス系
  • 分かりやすさ: 観客が“同じ笑い”に迷わず到達できるか。解釈が分岐せず「あ、こういうことね」が一発で揃う状態
  • 想像コスト: そのボケを理解して笑うまでに、聞き手がどれだけ “想像・補完・解釈” を要求されるか
  • 伝達速度: ボケの意味・面白さが、どれだけ速く聞き手に届くか
  • ステップ数: ボケを理解して笑いに到達するまでに、観客が踏む必要のある「理解・連想・補完・変換」の段階数
  • トリガー明確度: 観客が「どこで笑えばいいか」を迷わず特定できるか
  • 感情方向性: 笑いがどの感情に向かっているかが一意に定まっているか
  • 記憶残留度: そのボケが「後で思い出されるか」。後からジワる笑いで上級者向けの評価軸
③構造・設計系
  • 情報量: その回答の中に含まれている設定・要素・意味・前提の“量”を指す
  • 解像度: そのボケを聞いた(読んだ)瞬間に、観客の頭の中にどれだけ“はっきりした映像”や“具体的な状況”が立ち上がるか
  • 圧縮率: 言語効率。本来ならステップ数が複数必要な発想を、どれだけ短い言葉で圧縮できているか。ステップ数の削減率
  • ノイズ量: 笑いに不要な情報・言葉・修飾がどれだけ含まれているか。基本的に少ないほど良い
  • キャラ立ち: 回答を聞いた瞬間に「どんな人(存在)か」が頭に浮かぶかどうか
  • 主語安定度: ボケの主語・視点が途中でブレていないか。ブレるとステップ数が増大
④発想・位置関係系
  • ズレ幅: お題が想定している "常識的な期待地点" から、回答がどれだけ離れた場所に着地しているか
  • 破壊力: 笑いの論理を説明する前に、場の前提を壊して笑わせる力
  • 期待管理力: お題が作った期待を、適切なタイミングで裏切れているか
⑤新規性・文脈依存系
  • 初見性: その答えを最初に見た瞬間に、どれだけ “新しく感じるか”
  • 時事性: 「今この瞬間に共有されている話題・空気・前提」をボケに含める力
⑥納得・世界観整合系
  • 納得感: そのボケを解釈する際に "そうであってほしい"、"確かにその世界ならそうなるな" と腹落ちする感覚を示す指標
⑦運用・耐性系 (メタ評価)
  • 知識依存率: そのボケが成立・理解されるために、観客側にどれだけ「事前知識・文脈共有」を要求しているか
  • 安全度 (リスク管理): その場・客層で事故を起こしにくいか。事故はブラックネタ、実在人物、社会問題、属性いじりで起きやすい
  • 再現性: そのボケが「別のお題」でも「別の人」がやっても「別の場」でも一定以上の成功確率で再び成立するかを測る指標
  • 汎用性: その発想・構造・処理方法が、どれだけ「幅広いお題」に適用できるかを測る指標
  • ずらし耐性: 題材・キャラクターが、どれだけ「ずらされても」 (ずらしが) 成立し続けるかを示す指標
  • かぶり耐性: 同じ・似た発想の回答が他にも出た状況においても、そのボケが「埋もれず」「相対的な価値を保ち」「なお笑いとして成立するか」を測る指標
  • 支配力: その回答が一度出たあと、その世界観・前提・言語空間が "場の共通土台" となり、以降のボケ・ツッコミ・連想が、意識的/無意識的にそこを基準に展開されてしまう力を持つ回答

回答の型

1. 出力形式系
  • 言い切り型: 状況説明・理由説明・補足をすべて切り落とし、結論だけを断定一文で提示することで笑いを成立させる型
2. 内容操作型
  • キャラ付与型: お題で与えられた対象に「人格・価値観・癖・感情・判断基準」を与え「そういう人(存在)」として振る舞わせることで笑いを生む型 (→キャラ立ち)
    • セリフ化: お題の主体である存在を "自分で喋った一言 (セリフ)" として提示する手法
  • 制度ずらし型: 職業・組織・制度・役割に本来求められる距離感・中立性・公的性を壊すことで笑いを生む型
  • 世界観反転型: そのジャンル・行為・道具・文化において観客が無意識に共有している「当たり前の前提ルール」そのものを裏返すことで笑いを生む型
3. 処理技法系
  • 極端な具体化型: 抽象語・比喩・慣用句・概念・ゲーム的ルールなどを、文字通り・物理的・具体的な行為や物体にまで落とし込むことで笑いを生む型
  • 言語ずらし型: ことわざ・慣用句・定型表現・専門用語・常套句などを、文法や構文は正しいまま、その言葉が使われる「意味」や「場」を間違えた方向にずらすことで笑いを生む型
  • フォーマット転用型: 本来は別ジャンル・別文脈で使われる構文・様式・出し方(フォーマット)を、そのまま別の対象に強引に当てはめることで笑いを作る型
  • もっともらしい嘘型: 一見すると「知識」「雑学」「研究結果」「ルール」「仕様」のように聞こえるが、よく考えると成立していない“断言型の嘘”を提示することで笑いを作る型
  • 感情テンプレずらし型: 動・励まし・総括などの「感情処理テンプレ」を使っているが、実際には状況を何も解決・説明・慰めていない
4. 視点・構造系(「どこから見るか」で笑いを作る型)
  • 第三者観測型(俯瞰・外部視点): 当事者ではなく、関係のない第三者・運用者・管理者の視点で処理する型

芸の型

対立芸
  • 悪口芸: 相手・対象・概念を「貶す」「否定する」「見下す」ことで笑いを作る芸風の総称
  • キレ芸: 怒りという感情の爆発そのものを笑いに変換する芸
  • プロレス芸: 事前の阿吽の呼吸(信頼関係)に基づき、あえて対立・喧嘩を演じて“茶番”として成立させる芸
  • 喧嘩芸: お笑いの場面であえて喧嘩のような激しい言い合いや揉め事を演出し、笑いを生み出す芸
  • 毒舌芸: 相手に対する辛辣な発言で笑いを生み出す芸
  • 自虐芸: 単に「自分を下げて笑いを取る」ではなく、後続する芸の安全化を行い発言権を得るための二段構えの芸
  • 罵倒芸: 観察→論理→言語化の3段階で相手の“逃げ道”を消していく芸
  • 炎上芸: 世間の怒りや違和感を“燃料”として、注目(インプレッション)→話題化(ニュース/拡散)→回収(番組出演/集客/YouTube/サロン等)までを設計して回すパフォーマンスのこと
  • 噛みつき芸: 格上・権威・場の空気に、臆さず突っ込む(牙を立てる)笑い
  • ジャイアントキリング芸: 芸人のヒエラルキーにおいて下位(弱者)の立場にいる者が、上位(強者)にいる人物や権威をあえて批判・攻撃することで笑いを生み出す芸風
構造指摘芸
  • 構造批評: 誰か個人の人格を殴るのではなく、その人をそう振る舞わせる 背後の“ルール/報酬/空気/編集しやすさ” といった インセンティブ設計(=システム) を笑いで可視化する芸
  • 論評芸: 相手の欠点を断罪する「審判」ではなく、いま起きている現象を“実況・解説”として言語化して、場の違和感を共有する笑い

面白さの型

  • パワーワード: それ自体が強い意味・情景・感情を瞬時に立ち上げ、文脈を一気に制圧する言葉

ツッコミ

ツッコミとはボケをより分かりやすく・強く・笑える形に変換するための“補助的な笑い装置”。
言い換えツッコミ
  • 上品変換ツッコミ: 相手の言い分を否定せずに褒め言葉を過剰に上品な言い方に変換してツッコむこと
  • 英語変換ツッコミ: 日本語で言うと「キツすぎる」「ダサい」「説明臭い」「ストレートすぎる」それを "カタカナ英語" に変換することで「距離」「軽さ」「知的フィルター」をかけるツッコミ
  • 熟語変換ツッコミ: 長いツッコミ文で言う内容を "二字〜四字熟語レベル" に圧縮して投げるもの
  • ギャル風ツッコミ: 自分に向けられた悪意・失礼・雑ないじり・空気を壊す他責ムーブに対して、本来なら「不快」「ムカつく」「感じ悪い」と言う場面で、感情はそのまま、語調だけをひょうきんにして返すツッコミ
  • 世話焼きツッコミ: 「うるさい」「しつこい」「いい加減にしろ」を、“叱る親の態度 (親心)”に翻訳して処理するツッコミ
  • 憑依ツッコミ: ツッコむ側が「特定のキャラクター」に一時的になりきり、本来言うべきツッコミの内容を、そのキャラの口調・価値観・世界観に翻訳して言うツッコミ
  • ミラーリングツッコミ: 相手の言ったことに対して、内容そのままで「イントネーション/態度を変える」返しをするツッコミ
例えツッコミ
  • 旧作洋画ツッコミ: 目の前の状況や人物を「やや古めの有名洋画タイトル」に例えるツッコミ
  • 物語化ツッコミ: 現実の言動を、フィクションの“役割・構図・展開”に当てはめることで、トゲを抜きつつ、ちょっとポジティブな意味づけを与えるツッコミ
  • 外見キャラクター化ツッコミ: 目の前の人物・状況を、特定の作品・ジャンル・世界観の“登場人物っぽい”として処理するツッコミ
  • マンガ用語ツッコミ: 相手の言動や状況を「マンガの表現技法・制作工程・お約束」に例えることで、直接言うと角が立つ評価や指摘を、やんわり・ポップに伝えるツッコミ
  • ニアピン有名人ツッコミ: 「ドンピシャではないが、“かすってはいる”有名人」に、修飾語を足して寄せに行くツッコミ
  • ご当地ツッコミ: 目の前の状況・人物・行動を「特定の地域・国・土地の文化やイメージ」に当てはめるツッコミ
  • 学園ドラマツッコミ: 日常のちょっとした行動・失敗・感情を、「学校行事」「部活」「青春ドラマの定番シーン」に例えるツッコミ
  • 政治用語ツッコミ: 相手の言動・態度・状況を「政治の世界の用語・構図」に例えてツッコむことで、大げささ・ズレ・白々しさ・芝居がかり感を、やんわり指摘するツッコミ

ライブ大喜利


雑記

最終更新:2026年01月21日 22:37