概要
歴史
戦後、国際社会の厳しい批判に晒されたセトルラーム政府は、従来の放射能兵器に変わる有効な戦術兵器の開発に力を入れていた。
古典古代に由来する自然魔法の研究もそうした活動の一環であり、当時限定的な分野でしか利用できなかった
令咏術の汎用化を目指したのである。
一方、帝国政府も戦闘ドクトリンの転換を余儀なくされる中、セトルラーム政府の提案に応じて開発リソースの共有に至った。
共立公暦の時代にラヴァンジェと接触して以降は
現象魔法に関する情報共有もなされ、より本格的な研究へと規模を拡大させた。
内容
- 魔法分野に関する両国間の情報共有
- 令咏術の共同研究並びに開発リソースの共有
- 専門家の育成と研究施設の維持
問題点
当初、両国間の合意によって成立した本協定の履行から、
令咏術の活用範囲は著しく発展を遂げた。一方、セトルラーム政府が国家の威信をかけてリソースの拡大を推し進めていることに対し、該当技術をそれほど重視していない帝国側からは一部の供給に留まるなど負担割合を巡る両国間の温度差が際立つようになっていった。そのため、当協定の履行状況に一定の見切りをつけたフリートン政権は独自の研究枠組みを構築。別枠で最先端技術の開発を進めるなど、帝国側の要請があった場合は必要に応じて対価を求める路線に切り替えた。現在も本協定の運用自体は継続しているが、両国の技術格差は数世紀も引き離されて久しく、限定的な研究成果の共有に留まっているのが現状とされる。
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最終更新:2022年06月05日 20:25