『あなたは、今どこで何をしていますか。④』
沙都子「ねぇ私んち妖怪ポストなわけ?」
梨花「正直“今日は何が来るかな♡”って思ってる自分が一番怖い」
沙都子「うちらマジ性格やばいよね」
梨花「人としての防波堤、とっくに決壊してるよね~」
沙都子「それじゃ、今日も元気よくいきますか!」
梨花「最低更新回、開幕です」
封筒から落ちる音。
手紙「こんにちは。北条沙都子さんへ」
沙都子「はい順番逆」
梨花「つか誰」
沙都子「あやかしもの」
梨花「そのうち夜中に“起きてる?”って来るやつ」
手紙「先日は、演奏を聴いてくれてありがとうございます。私は、人とかかわるのが苦手なので勘違いされやすいですが、沙都子さんを信頼しています」
沙都子「は?!怖い怖い怖い怖い!え、無理。無理!!」
梨花「過去一の恐怖回じゃん」
沙都子「妖怪ポストの話したからフラグ立ってんじゃん!!」
梨花「悪いことばっか回収率SSS。それが人生」
沙都子「深くねーよバカ!」
梨花「つかこれ、マジで誰……?」
梨花が封筒を裏返す。
宛名を見る。
梨花「……え」
沙都子「……?」
そこに書かれていた名前。
『古手 雉子』
梨花「……き、雉子……?!」
沙都子「…………え」
空気が止まる。
梨花「……読んで、いい……?」
沙都子「……ご自由に」
梨花、喉を鳴らす。
読む。途中から声が壊れる。
梨花「お姉ちゃんがつらそうな時、沙都子さんは何も言わずにそばにいました」
梨花「……それを見て、この人はお姉ちゃんの友達なんだって思いました」
沙都子「……」
梨花「だから、お願いがあります……」
梨花「ぉ……これからも、お姉ちゃんの友達で…………っ、ぅう……いてくだ…………さい」
沙都子「…………」
梨花「お姉ぇ……ちゃんをぉ……うぅっ……、一人に……しないでください…………」
沙都子「……」
梨花「私は、……それだけで…………大丈夫です……っ…………」
沙都子「……」
梨花「古手雉子──……より…………っ」
沙都子「……」
息を吸えず、
紙を胸に押し当てる。
嗚咽。
梨花「雉子……雉子ぉ…………」
声が震える。
沙都子は、何も言えない。
ただ、どうにか視線を逸らして、どうでもいい通知を必死に眺めるだけ。
孤独と絶望に胸を締め付けられ──、
心を決壊しそうになるけど──、
あなたの笑顔が、いつも私を励ましてくれる────。
(you)
終
最終更新:2026年01月19日 17:53