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まえがき





亡き父は、まことにどうしようもない人間でした。
深夜アニメ『もっけ』を、しまじろうの代替品として幼少期の私に見せていたような男でございます。
その英才教育の賜物か、私の人格は排泄と嘔吐の永久循環のような出来映えとなりました。

ただ、腐っておりますのは性根だけではございません。
心は言うに及ばず、脳にまでその毒素が回り、いつしか『もっけには二話に一度、楽天を過剰に絶賛する回が存在していた』という、奇怪な記憶を保持するに至ったのです。
もちろん、Wikipediaにそのような記述は一切見当たりません。
記憶のメカニズムとは、我々人類がいまだ解明し得ていない厄介な真理なのかもしれませんね。

本作は、そうした存在しない記憶(=妄想)を丹念に書き留めたものでございます。
ジャンルで言う処、『夢十夜』や『つげ義春短編』に似た物と言えば聞こえは良いですが、支離滅裂な連作小説にほかなりません。
申すまでもなく、文学的価値は皆無でございます。

しかしながら、風が吹けば桶屋がなんたらとも申しますか。
バタフライエフェクトで巡り巡って、我が東北楽天ゴールデンイーグルスが優勝するのであれば、
この程度の妄言も、世界にとっては必要悪なのです。


あらすじ

勿怪が見える姉・檜原静流(ひばらしずる)と、勿怪に憑かれやすい妹・檜原瑞生(ひばらみずき)。
姉妹2人は、特異な体質から勿怪とともに呼び寄せてしまう様々な事件を、拝み屋を副業にしている祖父の助力と助言で乗り越えながら、少しずつ成長していく。

……らしい。
本作では妖怪は一切登場せず、二人も特にトラブルには巻き込まれない。
ただ、漫才形式の会話で楽天を応援するだけ。
連載当時に合わせて2008年が時代背景。

キャラ

檜原静流(ひばら しずる
巫覡の家系の娘。初登場時は中学2年生。物語後半で女子高に進学し、最終回時は高校2年生。勿怪など普通の人には見えないモノを見る見鬼(霊視)の眼を持つ。引っ込み思案で、やや内向的な性格。清楚な感じの美少女で、中学時代は男子生徒の間で密かに人気があった。困っている人を見捨てられない性格で、そのせいでしばしば自分からトラブルを背負い込むこともあり、祖父に言わせれば「おせっかい」なところがあるという。自分の霊能力や祖父の影響もあって民俗学や勿怪に関心が強く、そういった関連の本をよく読んでいる。そのため読書が好きで、中学・高校と文芸部に所属していた。勿怪に関する知識はそれなりにあるが、祖父のような勿怪を祓うための特殊な技はない。

……らしい。
本作では穏やかにツッコむ、楽天ファンのお姉ちゃん。

檜原瑞生(ひばら みずき)
静流の妹。初登場時は小学五年生。物語後半で中学に進学し、最終回時は中学2年生。勿怪に憑依されやすい憑坐(憑童)の体質を持つが、姉のように勿怪を直接見ることはできない(勿怪の声や勿怪が立てる物音を聞いたりはできる)。勿怪に取り憑かれると操られたり体調を崩したりするため、祖父が作った護符を常に護身用に持ち歩いている。姉とは対照的で活発な性格。しかし多少おっちょこちょいで軽率なところがあり、そのためにいらぬ失敗をすることも少なくない。社交的で友人は多い。年下への面倒見が良く、低学年の子供たちからも慕われている。運動が大得意で、物語後半からは柔道を始める。あまりに活発なために男っぽく見られ、姉と違って男子生徒の目を引くようなことはない。教室で派手にずっこけ、体育ジャージのズボンが脱げてしまった時も、男子生徒が色めき立つことはまったくなかった。

……らしい。
本作ではすぐキレるボケ役、楽天ファンの妹。


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最終更新:2026年01月12日 16:01