戦いの火蓋が切って落とされた。
とはいっても。
スタンドの性質上(例外は除くのだが)、彼は防戦一方になってしまう。
その上距離を詰めようにも敵は遥か上空。攻撃のしようもない。
しかしだからといって彼が負けるというわけではない。
パターンさえ読めれば、少々手を焼いていた弾幕も難なくかわせるようになる。
結果、続くのはもちろん膠着状態。
とはいっても。
スタンドの性質上(例外は除くのだが)、彼は防戦一方になってしまう。
その上距離を詰めようにも敵は遥か上空。攻撃のしようもない。
しかしだからといって彼が負けるというわけではない。
パターンさえ読めれば、少々手を焼いていた弾幕も難なくかわせるようになる。
結果、続くのはもちろん膠着状態。
Stage1 真っ暗な森の中 ~暗闇の狩人
ルーミアとしてはそれは面白くないことらしく、流石に膠着状態が長く続くと彼女も新たな行動を起こしてきた。
「もー、じゃあスペルカード発動。【夜符『ナイトバード』】」
スペルカード?
彼がそう尋ねようとした時だった。ある変化が彼の身体、いや彼の視覚を襲った。
真っ暗になったのだ、いきなり。
例えるならそう迷宮の【スカイハイの罠】のごとく、急に目の前が真っ暗になった。
何が起こっているのか、まったく理解できない。
「これで私の勝ちだね」そう宣言するルーミア。
次の瞬間、ディアボロの頬を弾が掠った。
―まずい。視覚不明瞭の状態で弾幕が来れば成す術もなく蜂の巣になってしまうだろう。
堪らず彼は声を上げる。
「俺にいったい何をした!?」
そのディアボロの悲壮感たっぷりの叫びに殊勝にもルーミアは答えた。
「何って、あなたの周りに『闇を造った』だけだよ。私の能力で」
今度は左足を掠める弾。ディアボロは咄嗟に右に飛ぶ。
判断はあっていたらしく、数秒後には先ほどまで彼の立っていた位置の方から地面を抉る音が聞こえてきた。
頭から血の気が引く。これは本当に気を抜いたらやられる。
「さー、どうするー?」
顔は見えないがきっと笑いながらそう聞くルーミア。
彼が選んだ方法は。
「逃げるんだよォーーー!!息が切れるまでなァーーー!!」
当然、転進。
走りながら考える。
(闇を造る?一体どうやって。まさかスタンド能力者なのか。
いや、可能性としては否定できないがこれはきっと違う。
弾幕と闇、能力が二つあるなんておかしい。
じゃあ、何だ?あいつは一体…)
『そう?主食なんだけどなー』
頭で再生されるルーミアの声。
(主食、まて、人間が主食?
ジョナサンやらの記憶にあった吸血鬼って奴か?
いや、あの言い方なら吸血というよりも捕食を目的にしていると取れる。
じゃあ…)
目の前に木が迫っているのに気がついて、それを避けまた走りながら自問自答を繰り返す。
(じゃあ、なんだ?柱の男、いや幼女か。
違う、それなら目が見えなくなった瞬間に一口だ。
もっと別の、誰の記憶にもない何かなのか?)
そこまで考えて気がつく。確かに今、木を避けた。つまり。
「見えてる、か」どうやら射程距離を脱したらしい。
そこでふと足を止める。
(待て、記憶…記憶か!!)
そう、今までの記憶にないのなら新しい記憶から手に入れればいい。
ディアボロは腰に下がっているアイテム袋から一枚の記憶ディスクを取り出した。
しかし、行動を実行する前に、彼の心にある不安が首を擡げてくる。
(これが、ハズレディスクだったら…)
ハズレディスク。いわゆる自身の能力を下げてしまうディスクである。
もしここでそれを引いたら、彼は間違いなく逃げられなくなる。
しかし、と彼は自身の頬を叩く。
「やらずに後悔よりは、やって後悔だ!!」
そう自分に言い聞かせ、一気に頭に桃色の記憶ディスクを捻じ込む。
【ディスクを使うアイテムを選択して下さい。】
(よかった。)
大きく息を吐く。当たりだ。この選択肢がでるのなら、このディスクは識別・呪縛解除・アイテム破壊のどれかだ。
三分の二の確立で状況は好転する。
俺は迷わず、にび色のディスクを手に取る。
そして頭を廻りだす記憶。それは、一人の神父の生涯。
【なんと桃色の記憶ディスクはプッチ神父のディスクだった。】
(『確かに、星は三つ流れた』)
不思議な感覚だ。一瞬で頭の中に他人の記憶が流れ込む。
神父の生涯が少年の手によって終了し、記憶ディスクが効果を発揮する。
プッチ神父のディスク。前挙げた三つのうちの呪縛解除に当たるものだ。
持っているにび色のディスクはうんともすんとも言わない。つまり呪縛は無し。
ディアボロはそのままにび色のディスクを頭に捻じ込む。
「みーつけたー」
と同時に後ろから聞こえてくる声。
「今度は逃がさないからねー」
どうやら追いつかれてしまったらしい。
もう一度駆け出そうとする彼の脚に、いきなり痛みが襲い掛かる。
と同時に彼の視界を包む闇。
「逃がさないって、嘘じゃないよ。【闇符『ディマーケイション』】」
思わず舌打ちをする。足をやられた。もう逃げようがない。
【ハーミットパープルのディスク+1を攻撃用に装備した。】
そして、先ほど頭に捻じ込んだディスクもこれだ。
ハーミットパープル。攻守ともに高くない凡庸ディスクだ。
(どうする?どうすればいい?ここで死ぬのか?)
今もっているもので何とかこの場を切り抜けられないかと考えていると、上空から思わぬヒントが耳に飛び込んできた。
「無駄だよ。今度は大きめに闇を造ったし、足を打ち抜いた。
闇の中で私もあなたのことが見えないけど、今度は逃さないよ。」
(大きめ?)
―ということは自分だけじゃなく彼女も、いや、この一帯が真っ暗になっているだけなのか。
それならば話は早い。
彼は頭にひとつのイメージを思い浮かべる。
最初に彼を守ってくれた、黄色いキメラのヴィジョン。
「それじゃあー」
だんだんと出来上がる能力の全容。
「バイバ「レッドホットチリペッパー!発動だ」
『限界なく明るく!!』
彼とキメラの声と同時に、真昼のように照らし上げられる森。その中で、見つけた。空を飛ぶ少女を。
瞬間、ディアボロの頭の中を逡巡する策。
(F・F、駄目だ。装備する時間がおしい。
記憶ディスク、これも駄目。もし相手に投げてそれがパワーアップ系なら自分の首を絞めるだけ。逆も然り。ならば…)
大きく一歩踏み出す。せっかくの好機だ。痛みなんて気にしていられない。
「な、なにがおこったの?めが、ちかちかするー」
そう言いながら目を擦るルーミア。彼は思い切りハーミットパープルを伸ばす。
少女の肢体に絡みつく紫色の茨。その筋の人が見たら大喜びするだろうが彼にそんな趣味はない。
そのまま無事な足で踏ん張り、承太郎とかいう男の記憶で見たことがあるジャポネーゼ・ジュードーのイッポンゼオイの要領で茨を背負い落とす。
「え、な――」
少女を受身も脱出も出来ないよう物凄い速さで地面に叩き込む。
「うあっ」と小さな悲鳴を上げ、ルーミアは文字通り地面に撃沈する。
今の一撃で気絶もしくは絶命したらしく先ほどまで飛び回っていた少女はもうピクリとも動かない。
完全勝利だ。
【ディアボロのレベルが上がった。】テッテテテッテッテッテッテッテッテッテッテー
反撃に気をつけながら、ディアボロはルーミアの顔を覗き込む。
(驚いたな、今ので生きてるのか)
ルーミアはアニメのように目を渦巻にしてその場に倒れこんでいる。
彼女に近づいたのは他でもない。
生死を確認し、生きていたなら完全なるトドメを刺すため。
首に手を添える。
このまま思い切り締めれば、死は逃れられない。
腕に力を込める。
【このエリアのどこかに出口ができたぞ。】
そこでいつもよろしく唐突に頭に響く声。彼は耳を疑った。
目の前の少女はまだ生きている。なのに、終わり?
腑に落ちない。
やはりここはレクイエムとは違った世界なのか。それともこのダンジョンだけなのか。
彼は手を首から離す。
腹具合のことや真相の究明のこと考え、今は無駄な殺生をしている時間はない。
それより。
ディアボロはすっと少女の髪に指を通す。
そして、確かめるように顔に触れる。
ルーミアはそれがくすぐったいらしく、少し顔をゆがめる。
そのまま服に手を掛ける。衝撃で起きられないように細心の注意を払いながら、ボタンをゆっくりとひとつずつはずしていく。
あらわになる少女のきめ細かい肌。
先ほど同様、ゆっくりと服を脱がす。
少女は、気付かない。あれだけの攻撃だ。起きられる方がおかしい。
数分後には少女の幼い身体を覆い隠すものはひとつもなくなった。
ここまで来れば、彼のやることは想像がつくだろう。
ルーミアとしてはそれは面白くないことらしく、流石に膠着状態が長く続くと彼女も新たな行動を起こしてきた。
「もー、じゃあスペルカード発動。【夜符『ナイトバード』】」
スペルカード?
彼がそう尋ねようとした時だった。ある変化が彼の身体、いや彼の視覚を襲った。
真っ暗になったのだ、いきなり。
例えるならそう迷宮の【スカイハイの罠】のごとく、急に目の前が真っ暗になった。
何が起こっているのか、まったく理解できない。
「これで私の勝ちだね」そう宣言するルーミア。
次の瞬間、ディアボロの頬を弾が掠った。
―まずい。視覚不明瞭の状態で弾幕が来れば成す術もなく蜂の巣になってしまうだろう。
堪らず彼は声を上げる。
「俺にいったい何をした!?」
そのディアボロの悲壮感たっぷりの叫びに殊勝にもルーミアは答えた。
「何って、あなたの周りに『闇を造った』だけだよ。私の能力で」
今度は左足を掠める弾。ディアボロは咄嗟に右に飛ぶ。
判断はあっていたらしく、数秒後には先ほどまで彼の立っていた位置の方から地面を抉る音が聞こえてきた。
頭から血の気が引く。これは本当に気を抜いたらやられる。
「さー、どうするー?」
顔は見えないがきっと笑いながらそう聞くルーミア。
彼が選んだ方法は。
「逃げるんだよォーーー!!息が切れるまでなァーーー!!」
当然、転進。
走りながら考える。
(闇を造る?一体どうやって。まさかスタンド能力者なのか。
いや、可能性としては否定できないがこれはきっと違う。
弾幕と闇、能力が二つあるなんておかしい。
じゃあ、何だ?あいつは一体…)
『そう?主食なんだけどなー』
頭で再生されるルーミアの声。
(主食、まて、人間が主食?
ジョナサンやらの記憶にあった吸血鬼って奴か?
いや、あの言い方なら吸血というよりも捕食を目的にしていると取れる。
じゃあ…)
目の前に木が迫っているのに気がついて、それを避けまた走りながら自問自答を繰り返す。
(じゃあ、なんだ?柱の男、いや幼女か。
違う、それなら目が見えなくなった瞬間に一口だ。
もっと別の、誰の記憶にもない何かなのか?)
そこまで考えて気がつく。確かに今、木を避けた。つまり。
「見えてる、か」どうやら射程距離を脱したらしい。
そこでふと足を止める。
(待て、記憶…記憶か!!)
そう、今までの記憶にないのなら新しい記憶から手に入れればいい。
ディアボロは腰に下がっているアイテム袋から一枚の記憶ディスクを取り出した。
しかし、行動を実行する前に、彼の心にある不安が首を擡げてくる。
(これが、ハズレディスクだったら…)
ハズレディスク。いわゆる自身の能力を下げてしまうディスクである。
もしここでそれを引いたら、彼は間違いなく逃げられなくなる。
しかし、と彼は自身の頬を叩く。
「やらずに後悔よりは、やって後悔だ!!」
そう自分に言い聞かせ、一気に頭に桃色の記憶ディスクを捻じ込む。
【ディスクを使うアイテムを選択して下さい。】
(よかった。)
大きく息を吐く。当たりだ。この選択肢がでるのなら、このディスクは識別・呪縛解除・アイテム破壊のどれかだ。
三分の二の確立で状況は好転する。
俺は迷わず、にび色のディスクを手に取る。
そして頭を廻りだす記憶。それは、一人の神父の生涯。
【なんと桃色の記憶ディスクはプッチ神父のディスクだった。】
(『確かに、星は三つ流れた』)
不思議な感覚だ。一瞬で頭の中に他人の記憶が流れ込む。
神父の生涯が少年の手によって終了し、記憶ディスクが効果を発揮する。
プッチ神父のディスク。前挙げた三つのうちの呪縛解除に当たるものだ。
持っているにび色のディスクはうんともすんとも言わない。つまり呪縛は無し。
ディアボロはそのままにび色のディスクを頭に捻じ込む。
「みーつけたー」
と同時に後ろから聞こえてくる声。
「今度は逃がさないからねー」
どうやら追いつかれてしまったらしい。
もう一度駆け出そうとする彼の脚に、いきなり痛みが襲い掛かる。
と同時に彼の視界を包む闇。
「逃がさないって、嘘じゃないよ。【闇符『ディマーケイション』】」
思わず舌打ちをする。足をやられた。もう逃げようがない。
【ハーミットパープルのディスク+1を攻撃用に装備した。】
そして、先ほど頭に捻じ込んだディスクもこれだ。
ハーミットパープル。攻守ともに高くない凡庸ディスクだ。
(どうする?どうすればいい?ここで死ぬのか?)
今もっているもので何とかこの場を切り抜けられないかと考えていると、上空から思わぬヒントが耳に飛び込んできた。
「無駄だよ。今度は大きめに闇を造ったし、足を打ち抜いた。
闇の中で私もあなたのことが見えないけど、今度は逃さないよ。」
(大きめ?)
―ということは自分だけじゃなく彼女も、いや、この一帯が真っ暗になっているだけなのか。
それならば話は早い。
彼は頭にひとつのイメージを思い浮かべる。
最初に彼を守ってくれた、黄色いキメラのヴィジョン。
「それじゃあー」
だんだんと出来上がる能力の全容。
「バイバ「レッドホットチリペッパー!発動だ」
『限界なく明るく!!』
彼とキメラの声と同時に、真昼のように照らし上げられる森。その中で、見つけた。空を飛ぶ少女を。
瞬間、ディアボロの頭の中を逡巡する策。
(F・F、駄目だ。装備する時間がおしい。
記憶ディスク、これも駄目。もし相手に投げてそれがパワーアップ系なら自分の首を絞めるだけ。逆も然り。ならば…)
大きく一歩踏み出す。せっかくの好機だ。痛みなんて気にしていられない。
「な、なにがおこったの?めが、ちかちかするー」
そう言いながら目を擦るルーミア。彼は思い切りハーミットパープルを伸ばす。
少女の肢体に絡みつく紫色の茨。その筋の人が見たら大喜びするだろうが彼にそんな趣味はない。
そのまま無事な足で踏ん張り、承太郎とかいう男の記憶で見たことがあるジャポネーゼ・ジュードーのイッポンゼオイの要領で茨を背負い落とす。
「え、な――」
少女を受身も脱出も出来ないよう物凄い速さで地面に叩き込む。
「うあっ」と小さな悲鳴を上げ、ルーミアは文字通り地面に撃沈する。
今の一撃で気絶もしくは絶命したらしく先ほどまで飛び回っていた少女はもうピクリとも動かない。
完全勝利だ。
【ディアボロのレベルが上がった。】テッテテテッテッテッテッテッテッテッテッテー
反撃に気をつけながら、ディアボロはルーミアの顔を覗き込む。
(驚いたな、今ので生きてるのか)
ルーミアはアニメのように目を渦巻にしてその場に倒れこんでいる。
彼女に近づいたのは他でもない。
生死を確認し、生きていたなら完全なるトドメを刺すため。
首に手を添える。
このまま思い切り締めれば、死は逃れられない。
腕に力を込める。
【このエリアのどこかに出口ができたぞ。】
そこでいつもよろしく唐突に頭に響く声。彼は耳を疑った。
目の前の少女はまだ生きている。なのに、終わり?
腑に落ちない。
やはりここはレクイエムとは違った世界なのか。それともこのダンジョンだけなのか。
彼は手を首から離す。
腹具合のことや真相の究明のこと考え、今は無駄な殺生をしている時間はない。
それより。
ディアボロはすっと少女の髪に指を通す。
そして、確かめるように顔に触れる。
ルーミアはそれがくすぐったいらしく、少し顔をゆがめる。
そのまま服に手を掛ける。衝撃で起きられないように細心の注意を払いながら、ボタンをゆっくりとひとつずつはずしていく。
あらわになる少女のきめ細かい肌。
先ほど同様、ゆっくりと服を脱がす。
少女は、気付かない。あれだけの攻撃だ。起きられる方がおかしい。
数分後には少女の幼い身体を覆い隠すものはひとつもなくなった。
ここまで来れば、彼のやることは想像がつくだろう。
そう。服の裏などにアイテムを隠してないかのチェックだ。
少女の服を上下に揺すってみる。
すると案の定というべきか、黄色いディスクが落ちてきた。
他にもないか調べようと思ったが、少女の服を見て考え直す。
これ以上隠しようがないのだ。
ディアボロはアイテム袋にそのディスクを突っ込む。
【群青色のディスクを手に入れた。】
そして、さっきまでのように少女を見下ろす。正確にはその身体を、だ。
前述したように、彼は特殊な性癖の持ち主ではない。少女の裸体など見ても、なんとも思わない。
それよりも気になったのは、少女の身体の傷だった。
擦り傷、切り傷、かすり傷が全身に刻まれている。
傷から見て、数年前に怪我しただろうというようなものまである。見るだけでこちらが痛々しくなるくらいだ。
彼はアイテム袋からF・Fを取り出し、少女に向け、そのまま引き金を引く。
殺すわけではなく、治す。F・Fにはそういった能力があるのだ。
傷が治っていくのを見ながら少女に服をかけ、その場を立ち去ろうとする。
『私はもうお腹ペコペコー』そういっていた少女の声が頭の中で再生された。
彼女にとって彼は食料。ならば自分がここを去れば、彼女は食いっぱぐれることになる。
ディアボロ自身空腹の辛さを知っているので、見捨てることなどできない。
ディアボロは少女の隣にカエルを置いてもう一度歩き出す。
少女の服を上下に揺すってみる。
すると案の定というべきか、黄色いディスクが落ちてきた。
他にもないか調べようと思ったが、少女の服を見て考え直す。
これ以上隠しようがないのだ。
ディアボロはアイテム袋にそのディスクを突っ込む。
【群青色のディスクを手に入れた。】
そして、さっきまでのように少女を見下ろす。正確にはその身体を、だ。
前述したように、彼は特殊な性癖の持ち主ではない。少女の裸体など見ても、なんとも思わない。
それよりも気になったのは、少女の身体の傷だった。
擦り傷、切り傷、かすり傷が全身に刻まれている。
傷から見て、数年前に怪我しただろうというようなものまである。見るだけでこちらが痛々しくなるくらいだ。
彼はアイテム袋からF・Fを取り出し、少女に向け、そのまま引き金を引く。
殺すわけではなく、治す。F・Fにはそういった能力があるのだ。
傷が治っていくのを見ながら少女に服をかけ、その場を立ち去ろうとする。
『私はもうお腹ペコペコー』そういっていた少女の声が頭の中で再生された。
彼女にとって彼は食料。ならば自分がここを去れば、彼女は食いっぱぐれることになる。
ディアボロ自身空腹の辛さを知っているので、見捨てることなどできない。
ディアボロは少女の隣にカエルを置いてもう一度歩き出す。
「さて、出口はどっちだ?」 中年祈祷中…