『真・女神転生2(以下真2)』を一言であらわすとしたら、どういった言葉がふさわしいだろうか。ゲームのストーリーを知った上で言うなら、「神殺しの不謹慎なゲーム」という表現も当てはまるだろう。あるいは、「ヴァーチャル北朝鮮?」的な部分も、少なからず当てはまる。しかしそうであっても、このゲームを一度でもクリアした者であれば、おそらく、まず真っ先に、9割近くの人間がこう答えるだろう。
「真2はバグゲーである」と。
バグの詳細については“バグ問題”のページを参照してもらうとして、はっきりいってSFC版の真2は商品として世に出すにはあまりにも未完成すぎる、それこそ話になっていない部分が多いゲームである。その膨大な数のバグの前にガッカリした人も多かったのではないだろうか。ゲームの世界観やストーリーの背景、独特の台詞回しなど、他のゲームにはない魅力的な部分があるのもまた事実なだけに、残念で仕方がない。
このゲームのバグが特に厄介な点は、戦闘に関するものが非常に多いということ。目には見えないので分かりにくいのだが、クリティカルヒットの判定や攻撃ターゲット選出などの内部計算にバグがあるほか、攻略上重要である特技や魔法の効果にもバグがあったりする。極端な話、戦闘に突入した瞬間からバグが起きていると言っても過言ではない。
こうしたことからバグは消費税みたいなものと考え、バグが発生しても「怒らない・あわてない」の明鏡止水の心が、プレイヤーには求められる。
前作同様、銃の追加効果が猛威を振るう。弾数に制限もないので、ザコ戦においては基本的に銃攻撃オンリーでいい。しかし中盤以降は強力な合体剣をなるべく早く手に入れたい。というのも、後半は銃攻撃を反射する相性のボスが続々と出てくるため、銃を主力とするには危険な局面も出てくるのだ。なるべく早い段階で強力な合体剣を造りだし、戦力をアップすることを心がけたい。合体剣を使わないにしても、少なくともバッドステータスを追加できる剣を優先して装備するだけでも、攻略が楽になるだろう。
ちなみに敵にバッドステータスを追加する確率だが、攻撃側・防御側共に知恵と運が関係している。また、判定計算の特徴上、威力の高い魔法や攻撃力の高い武器であればあるほど、バッドステータスを追加させやすいようだ。
前作から引継がれた要素として、相変わらず攻撃魔法が役に立たない。破魔・呪殺はなんとか使えるが、それ以外の魔法は雀の涙程度のダメージしか与えられないので、出番はまったくない。どういうわけか高位の悪魔たちが攻撃魔法をやたら所持しているが、見栄えがいいというだけで、実用性は皆無である。はっきり言って破魔・呪殺以外の魔法は使うだけターンの無駄なので、なかったものという認識で無視した方がいい。間違っても「攻撃魔法が充実しているから」などという理由で仲魔を造ってはならない。待っているのは後悔だけだ。
このゲームのキモのひとつに“悪魔合体”がある。悪魔合体には“魔法継承”という要素もある。これをトコトン突き詰めていくとなると、かなり弱い悪魔から合体材料を求めていかなければならないというケースも多い。しかしたかが1匹の悪魔のためにわざわざ特定のダンジョンまで戻ってうろつくというのも面倒だ。
そこで役に立つのが、「青銅の箱」というアイテムである。このアイテムはデビルアナライズに登録された悪魔をその場で呼び出すことができるという、非常に便利なアイテム。ゲーム後半の悪魔合体の素材探しには欠かせないアイテムだ。このアイテムを使うにあたって注意したいのは、デビアナライズの登録条件にある。デビルアナライズに登録される悪魔というのは、“戦闘で倒した悪魔”のみ。つまり、会話で仲魔にした悪魔というのはデビルアナライズに登録されないのだ。ここぞというときに青銅の箱を使ったはいいが、実はデビルアナライズに登録されていなかった――なんてことがないように、初めて会った悪魔はまず倒しておくこと。いきなり会話で仲魔にしたい気持も分からなくもないが、念のためこの点はおさえておこう。
このゲームでは仲魔を召喚して3Dダンジョンを歩くと、マグネタイトを消費する。このマグネタイトを得るには、基本的にダーク系悪魔を倒すことで、効率的に稼ぐことができる。しかしゲームの中盤(地下世界に入った頃)ぐらいからは、このマグネタイト不足に悩まされるだろう。というのも、地下世界のダンジョンでは出現するダーク系悪魔の種類が少なく、中々出現してくれない。結果、マグネタイトが得にくいのだ。では仲魔を召喚しなければいいじゃないかと思うかもしれないが、中盤は敵の攻撃も厳しく、人間キャラだけでは戦闘が厳しい。また、戦わないでいると魔貨を貯めることができず、ロクな装備が整えられない状況に陥ってしまう。
そこでマグネタイトの量が減ってきたら、ファクトリー2Dで屍鬼ボディコニアン狩りをすることをお勧めする。ボディコニアンはたった3匹倒しただけで864MAGも得られる上に、同時に宝石ターコイズも落とすというお得な悪魔だ。そしてかなり弱い。中盤のマグネタイト稼ぎのために存在するような悪魔なので、ガンガン狩ってマグネタイトを貯めよう。
しかしもし上記のマグネタイト稼ぎが面倒でやってられないというのであれば、メシアン、またはガイアーズの仲魔を増やして連れまわすという手もある。というのも、人間の仲魔はマグネタイトの消費がないため、実はかなり経済的なのだ。
メシアンとガイアーズは脅し続ければそのうち仲魔になってくれるので(もちろん、属性の問題をクリアした上でだが)、マグネタイトに余裕がないときは彼らに頼ってみるのもいいだろう。