なんという恐ろしい化物なのだろう。
僕はとんでもない身体になってしまった。
世界中、隅々まで探してもこれ以上の生き物はいない。
こんな化物、この世に存在して良いはずがない。
嗚呼どうか。どうか皆さん、僕を殺しに来てください。
だれでも構いません。この化物に立ち向かえる人なら、誰でも。
そんな素敵な方がいるのなら、僕は──────
──────僕は…。
◆◆◆
男は震えていた。
自身に宛がわれた肉体、吸血鬼(ヴァンパイア)アーカード。
500年も昔、悠久の時から生き続ける串刺し公。
大英帝国が誇る対吸血鬼機関 王立国教騎士団ヘルシングの鬼札。
人である事を諦め、生命の理に背いた同じ吸血鬼さえ。
泣いて自らが唾吐いた神々に許しを請う最強のアンデッド。
信仰、戦争、憧憬。様々な執念に執り憑かれた極々少数の狂信者達。
化物も死さえを恐れぬジャンキー共ですら終ぞ滅ぼしきれなかった不死者。
タブレットとの壮絶な悪戦苦闘の結果把握した、その語るも悍ましき力と異常性に。
戦争も異能さえ知らぬ男は、心の底から震えていた。
自身に宛がわれた肉体、吸血鬼(ヴァンパイア)アーカード。
500年も昔、悠久の時から生き続ける串刺し公。
大英帝国が誇る対吸血鬼機関 王立国教騎士団ヘルシングの鬼札。
人である事を諦め、生命の理に背いた同じ吸血鬼さえ。
泣いて自らが唾吐いた神々に許しを請う最強のアンデッド。
信仰、戦争、憧憬。様々な執念に執り憑かれた極々少数の狂信者達。
化物も死さえを恐れぬジャンキー共ですら終ぞ滅ぼしきれなかった不死者。
タブレットとの壮絶な悪戦苦闘の結果把握した、その語るも悍ましき力と異常性に。
戦争も異能さえ知らぬ男は、心の底から震えていた。
無理もない話ではある。
不死身の吸血鬼など、一小市民に宛がうには過ぎた力。
例え殺し合いで生き残るには限りなく最適な身体であったとしても。
人は有り得がたき力に恐れを抱く。人は人ならざる身へと堕ちた事実に絶望する。
実際男も、アーカードをこの世に存在してはならない、忌むべき化物だと判断していた。
決して生かして還してはならない世界の異物。
不死身の吸血鬼など、一小市民に宛がうには過ぎた力。
例え殺し合いで生き残るには限りなく最適な身体であったとしても。
人は有り得がたき力に恐れを抱く。人は人ならざる身へと堕ちた事実に絶望する。
実際男も、アーカードをこの世に存在してはならない、忌むべき化物だと判断していた。
決して生かして還してはならない世界の異物。
化物は葬られなくてはならない。
男は、自らの死を願う。
肉片の一片から毛髪の一本に至るまで、徹底的な己の根絶を望む。
鮮血で丹念に染色したかの如き、死臭漂う真紅の外套を纏った吸血鬼。
此処が日本ならいざ知らず、こんな狭く小さな世界なら必ず大勢の耳に届く。
人喰い・化物喰いの悪鬼羅刹。
その所業とあり方を聞けば誰もが、恐れ、忌み嫌い、蔑み、討伐の対象とする。
正義か、保身か、それとも狂気か。
思い思いの信念を掲げて皆が化物を殺しに現れるだろう。
男は将来待ち構える、自身の凄惨な末路を思い浮かべ───
男は、自らの死を願う。
肉片の一片から毛髪の一本に至るまで、徹底的な己の根絶を望む。
鮮血で丹念に染色したかの如き、死臭漂う真紅の外套を纏った吸血鬼。
此処が日本ならいざ知らず、こんな狭く小さな世界なら必ず大勢の耳に届く。
人喰い・化物喰いの悪鬼羅刹。
その所業とあり方を聞けば誰もが、恐れ、忌み嫌い、蔑み、討伐の対象とする。
正義か、保身か、それとも狂気か。
思い思いの信念を掲げて皆が化物を殺しに現れるだろう。
男は将来待ち構える、自身の凄惨な末路を思い浮かべ───
「──────ああ、素敵だ」
全身から溢れ出る"歓喜"を言葉で紡ぎ。
「化物(これ)なら皆きっと、僕を残酷に殺してくれるぞ」
無限に膨張する妄想の中で震え───そして、絶頂した。
◆◆◆
アーカードに宛がわれる魂が、ありふれた一般人であるはずもなかった。
肉体が生粋の怪物であるならば、精神もまた一種の怪物でなくては釣り合わない。
吸血鬼に宿った新たな怪物の名は辺見和雄。
誰に対しても物腰も柔らかく、人当たりの良いニシン漁師。
しかし、その正体は犠牲者総数百名以上にも上る連続殺人鬼。
変人奇人の巣窟、網走監獄の刺青囚人の中でも一二を争う大罪人。
肉体が生粋の怪物であるならば、精神もまた一種の怪物でなくては釣り合わない。
吸血鬼に宿った新たな怪物の名は辺見和雄。
誰に対しても物腰も柔らかく、人当たりの良いニシン漁師。
しかし、その正体は犠牲者総数百名以上にも上る連続殺人鬼。
変人奇人の巣窟、網走監獄の刺青囚人の中でも一二を争う大罪人。
辺見和雄の犯行動機は自身への殺害願望。
「凄惨に殺されたい」と言う度し難い性癖こそが殺しの原動力。
幼少期、彼は魅了されたのは猪に食い殺されんとする弟の姿。
人の力で絶対に勝ち目のない獣に押し倒され、生きながらに肉を貪られ続ける。
そんな絶望の中、弟が生を掴む為、必至に藻掻いた。藻掻いた末に、抵抗虚しく死んでいった。
弟の最期に魅せた『命の煌めき』。その美しさに辺見は深い羨望と情欲を抱いたのだ。
「凄惨に殺されたい」と言う度し難い性癖こそが殺しの原動力。
幼少期、彼は魅了されたのは猪に食い殺されんとする弟の姿。
人の力で絶対に勝ち目のない獣に押し倒され、生きながらに肉を貪られ続ける。
そんな絶望の中、弟が生を掴む為、必至に藻掻いた。藻掻いた末に、抵抗虚しく死んでいった。
弟の最期に魅せた『命の煌めき』。その美しさに辺見は深い羨望と情欲を抱いたのだ。
弟と同じ光をもっと見たい。自分も弟の様に輝きたい。
抗い難き強者を前に、足掻きに足掻いた末死ぬ。
最期の一滴まで命を絞り尽くした果てに放たれる、命の煌めきを夢見て。
抗い難き強者を前に、足掻きに足掻いた末死ぬ。
最期の一滴まで命を絞り尽くした果てに放たれる、命の煌めきを夢見て。
辺見和雄の宿願は既に達成されている。
ようやく巡り合った"素敵な人"との煌めき(ころし)合いの末。
横から現れた無関係のシャチにより与えられた理不尽な死。
弟と同じく唐突に訪れた絶望に抗い、太陽もかくやと言うほどに、輝きを放って死ねたのだ。
ようやく巡り合った"素敵な人"との煌めき(ころし)合いの末。
横から現れた無関係のシャチにより与えられた理不尽な死。
弟と同じく唐突に訪れた絶望に抗い、太陽もかくやと言うほどに、輝きを放って死ねたのだ。
故に辺見はこの地で覚醒した当初、深い虚無感に包まれていた。
あれ程凄まじい死は、何度生き返ろうと二度と実現不可能。
文字通り天にも昇る幸福を知ってしまったら、もう第二の人生など蛇足でしかない。
それなのに蘇らせるなんて、なんと無粋な真似を、と。
あれ程凄まじい死は、何度生き返ろうと二度と実現不可能。
文字通り天にも昇る幸福を知ってしまったら、もう第二の人生など蛇足でしかない。
それなのに蘇らせるなんて、なんと無粋な真似を、と。
(世界はなんて広いんだ。僕の死が霞む程の絶望が、この世にあるなんて──!)
だが、「えんむ」と名乗る少女のが開いた殺し合い。
精神の入れ替わり、世界を圧し潰す巨大な月、そして死なずの君、アーカードの存在。
殺し合いの壮大なスケールを理解した時、辺見は自らの浅はかを思い知らされた。
次々に辺見を襲う想像だにしない衝撃の事態は、充足感が作り出した天井を易々と突き破り。
その穴から広がる夜空に、爛々と輝く煌めきがまだまだ沢山あると教えてくれた。
精神の入れ替わり、世界を圧し潰す巨大な月、そして死なずの君、アーカードの存在。
殺し合いの壮大なスケールを理解した時、辺見は自らの浅はかを思い知らされた。
次々に辺見を襲う想像だにしない衝撃の事態は、充足感が作り出した天井を易々と突き破り。
その穴から広がる夜空に、爛々と輝く煌めきがまだまだ沢山あると教えてくれた。
(しかし僕の浅識っぷりでは、彼の煌めかせ方が皆目見当がつかない…)
アーカードが持つ驚異的な戦闘能力と再生能力。
玉切り包丁で首を撥ねられようと死なず。
機関銃の雨に撃たれようとケロリと起き上がり。
獰猛なケダモノの群れに全身を引き裂かれようと生還。
例え日露両国を敵に回し、全勢力と戦争したとて。
自らが作り上げた夥しい屍の大地に立ち、嗤う姿が目に浮かぶ。
玉切り包丁で首を撥ねられようと死なず。
機関銃の雨に撃たれようとケロリと起き上がり。
獰猛なケダモノの群れに全身を引き裂かれようと生還。
例え日露両国を敵に回し、全勢力と戦争したとて。
自らが作り上げた夥しい屍の大地に立ち、嗤う姿が目に浮かぶ。
この有様では、彼の望む死など迎えられるはずがない。
常識の範疇で殺し合っても、アーカードが蹂躙してお終いだ。
迫る来る理不尽を前に足掻く人々の姿は、それはそれで綺麗だろうが、駄目なのだ。
一番味わいたいのは己自身の煌めき。必死の抗いでのみ得られる生の極致。
死と隣合わせで無くては得られない輝きは、終わりなき不死者とって最も縁遠い光。
常識の範疇で殺し合っても、アーカードが蹂躙してお終いだ。
迫る来る理不尽を前に足掻く人々の姿は、それはそれで綺麗だろうが、駄目なのだ。
一番味わいたいのは己自身の煌めき。必死の抗いでのみ得られる生の極致。
死と隣合わせで無くては得られない輝きは、終わりなき不死者とって最も縁遠い光。
「でも、きっと大丈夫ですよね?だって──ここは殺し合いなんですから」
ならばと、彼は考えた。
自分では考えつかなくとも、まだ見ぬ誰かに期待すればよいと。
ここは想像も及ばない出来事ばかりが起こる場所。
化物による蹂躙劇の舞台ではなく、殺意渦巻く戦場なのだから。
アーカードも一参加者。殺せない参加者など呼ぶはずがない。
自分では考えつかなくとも、まだ見ぬ誰かに期待すればよいと。
ここは想像も及ばない出来事ばかりが起こる場所。
化物による蹂躙劇の舞台ではなく、殺意渦巻く戦場なのだから。
アーカードも一参加者。殺せない参加者など呼ぶはずがない。
吸血鬼と同じく人々に理不尽を振り撒く怪物。
怪物を恐れず、恐れようとも死に立ち向かう勇敢な人間。
不死者とそれに比肩する超人達との殺し合いは、辺見には想像の及ばない未知の領域。
其処に必ず、この怪物(アーカード)の死は存在する。
彼は確信していた。人と化物、化物と化物による闘争の果て。
その先に訪れるであろう吸血鬼の眼すら焼き焦がす程に眩い、命の煌めきを──!
怪物を恐れず、恐れようとも死に立ち向かう勇敢な人間。
不死者とそれに比肩する超人達との殺し合いは、辺見には想像の及ばない未知の領域。
其処に必ず、この怪物(アーカード)の死は存在する。
彼は確信していた。人と化物、化物と化物による闘争の果て。
その先に訪れるであろう吸血鬼の眼すら焼き焦がす程に眩い、命の煌めきを──!
そうと決まれば探し(ころし)に行こう。
僕(バケモノ)"なんか"に殺されない、強く激しく煌めかせてくれる人を求めて。
やる事はいつもと変わらない。
死(エサ)をばら撒いて、獲物が食いつくのを待つだけ。
殺して殺して殺し尽くした先に、素敵なひと──杉元佐一の様な運命的出会いが待っているはずだ。
僕(バケモノ)"なんか"に殺されない、強く激しく煌めかせてくれる人を求めて。
やる事はいつもと変わらない。
死(エサ)をばら撒いて、獲物が食いつくのを待つだけ。
殺して殺して殺し尽くした先に、素敵なひと──杉元佐一の様な運命的出会いが待っているはずだ。
いや、もしも。
もし彼も殺し合いにいるとしたら。
その時あの人はどんな姿でいるだろうか。
自分と同じ化物?それとも何の力も持たない人間?
いや、どっちだろうと関係ない。
もし彼も殺し合いにいるとしたら。
その時あの人はどんな姿でいるだろうか。
自分と同じ化物?それとも何の力も持たない人間?
いや、どっちだろうと関係ない。
何故なら彼は不死身の杉元。
如何なる死も捻じ伏せ、跳ね除け、乗り越えて来た兵士。
積み重ねた死を一つとて忘れず、罪を背負い、罰を覚悟して生き続ける人殺し。
誰よりも死を前に諦めず抗ってきたからこそ、強く激しい煌めきを持った素晴らしい人間。
彼ならば、理不尽な死(アーカード)を前にしても、全力で抗うだろう。
禍々しくも輝かしき、絶望の月の下、また巡り合えたなら。
姿形は違えど、化物を葬りに来た彼と、また一緒に煌めき合えたなら───
如何なる死も捻じ伏せ、跳ね除け、乗り越えて来た兵士。
積み重ねた死を一つとて忘れず、罪を背負い、罰を覚悟して生き続ける人殺し。
誰よりも死を前に諦めず抗ってきたからこそ、強く激しい煌めきを持った素晴らしい人間。
彼ならば、理不尽な死(アーカード)を前にしても、全力で抗うだろう。
禍々しくも輝かしき、絶望の月の下、また巡り合えたなら。
姿形は違えど、化物を葬りに来た彼と、また一緒に煌めき合えたなら───
「そんなの、最高すぎるじゃないですかぁ……!」
甘美な未来に、辺見の頬がだらしなく緩む。
その浮かれ姿は、人間に殺戮と闘争を振り撒く化物にあらず。
さながら思い人との逢瀬に一喜一憂する、うら若き乙女の様であった。
その浮かれ姿は、人間に殺戮と闘争を振り撒く化物にあらず。
さながら思い人との逢瀬に一喜一憂する、うら若き乙女の様であった。
◆◆◆
嗚呼どうか。どうか皆さん、僕を殺しに来てください。
だれでも構いません。この化物に立ち向かえる人なら、誰でも。
そんな素敵な方がいるのなら、僕は──全力で殺しに伺います。
ですからどうぞ。貴方達も全力で抗ってください。
殺し合いと言う名の絶望の泥の中で。
さぁ一緒に煌めきましょう。
【辺見和雄@ゴールデンカムイ】
[身体]:アーカード@HELLSING
[状態]:健康、高揚感、下半身がちょっと湿っている
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:生前以上の最高の煌めきを探しに。
1:自分の存在を喧伝出来る様に、参加者を殺していく。
2:化物と殺し合える強い人を見つけたら、煌めかせてもらう
3:杉元さんが此処にいたら…最高過ぎるッ!!
[備考]
※死亡後から参戦。
※現状命の残機は1。この状態で心臓を破壊されれば復活せず死亡します。
※拘束制御術式の制限は採用時、後続の書き手様にお任せします。
[身体]:アーカード@HELLSING
[状態]:健康、高揚感、下半身がちょっと湿っている
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:生前以上の最高の煌めきを探しに。
1:自分の存在を喧伝出来る様に、参加者を殺していく。
2:化物と殺し合える強い人を見つけたら、煌めかせてもらう
3:杉元さんが此処にいたら…最高過ぎるッ!!
[備考]
※死亡後から参戦。
※現状命の残機は1。この状態で心臓を破壊されれば復活せず死亡します。
※拘束制御術式の制限は採用時、後続の書き手様にお任せします。
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