会場北部にある山の中に設置された、温泉つきの宿。
岸辺露伴とちいかわ、そしてちいかわに支給されたアヌビス神に宿るチャカは、この場に腰を落ち着けていた。
元々この施設は、ちいかわと遭遇する前の露伴が遠目にその存在を確認していた。
その後話し合いをするなら野外よりも屋内の方がいいだろうと、露伴がちいかわを案内したのである。
なお露伴を信用していなかったちいかわは同行するのを渋っていたが、交渉力では露伴の方が上(というか、ちいかわが低すぎる)。
露伴の弁舌に翻弄され、気がつけば一緒に宿の一室にいた。
ここまでは順調に進めていた露伴だったが、そこから先は手こずることになる。
まず、ちいかわは語彙力に乏しい。露伴からすれば、幼児並だ。
だがそれは、根気でなんとかなる。
問題は、チャカとの情報共有である。
岸辺露伴とちいかわ、そしてちいかわに支給されたアヌビス神に宿るチャカは、この場に腰を落ち着けていた。
元々この施設は、ちいかわと遭遇する前の露伴が遠目にその存在を確認していた。
その後話し合いをするなら野外よりも屋内の方がいいだろうと、露伴がちいかわを案内したのである。
なお露伴を信用していなかったちいかわは同行するのを渋っていたが、交渉力では露伴の方が上(というか、ちいかわが低すぎる)。
露伴の弁舌に翻弄され、気がつけば一緒に宿の一室にいた。
ここまでは順調に進めていた露伴だったが、そこから先は手こずることになる。
まず、ちいかわは語彙力に乏しい。露伴からすれば、幼児並だ。
だがそれは、根気でなんとかなる。
問題は、チャカとの情報共有である。
チャカが体を操っている間、ちいかわは意識を失ってしまう。
そして体を操っていない状態では、チャカはしゃべれない。
厳密にはテレパシーでちいかわに意思を伝えることはできるが、ちいかわの語彙力ではそれを正確に露伴に伝えることができない。
そのせいで、「3人で情報を共有する」ことが非常に面倒なのである。
どうにか上手い方法はないかと試行錯誤しているうちに、あっという間に1時間が経過していた。
そして体を操っていない状態では、チャカはしゃべれない。
厳密にはテレパシーでちいかわに意思を伝えることはできるが、ちいかわの語彙力ではそれを正確に露伴に伝えることができない。
そのせいで、「3人で情報を共有する」ことが非常に面倒なのである。
どうにか上手い方法はないかと試行錯誤しているうちに、あっという間に1時間が経過していた。
◆ ◆ ◆
「おいおいおいおい、たった1時間で8人か~?
ずいぶんと死んだなあ」
「うっ……」
ずいぶんと死んだなあ」
「うっ……」
放送終了後、露伴は苦虫をかみつぶしたような表情で独りごちる。
一方のちいかわは、真っ青な顔で目に涙をたたえていた。
一方のちいかわは、真っ青な顔で目に涙をたたえていた。
(いや、これは本当に予想以上のペースだぞ……。
これだけ開始直後に死人が出るということは、無力な体を与えられた参加者が多かったのか……。
あるいは逆に、与えられた体の実力を使いこなせずに死んだか……。
まあ情報が少なすぎて、推理したところで意味はないな)
これだけ開始直後に死人が出るということは、無力な体を与えられた参加者が多かったのか……。
あるいは逆に、与えられた体の実力を使いこなせずに死んだか……。
まあ情報が少なすぎて、推理したところで意味はないな)
一通り考えを巡らすと、露伴は改めてタブレットを手に取った。
表示するのは、送信されたばかりの名簿だ。
表示するのは、送信されたばかりの名簿だ。
「そっちはどうだ? 使えるかい、タブレット」
「んっ……」
「んっ……」
拙い手つきながらも、ちいかわはタブレットを操作していく。
「君も名簿を見てほしい。その中に、知ってる名前はあるか?」
「えっ……あっ……」
「えっ……あっ……」
露伴の問いに、ちいかわは困惑の表情を浮かべる。
だが困惑はしていても、否定はしていない。
その様子を見て、露伴は一つの確信を得た。
だが困惑はしていても、否定はしていない。
その様子を見て、露伴は一つの確信を得た。
「名前を見ても知り合いかどうかわからない……のか?」
今度の質問には、ちいかわは首を縦に振る。
(なるほど、おそらくこいつの生きていた社会には、「他者を個人名で呼ぶ」という文化がない……。
そりゃ自分の名前を認識してないわけだ……。
そうとう原始的な社会……と思ってしまいそうだが、こいつは拙いとはいえ情報機器を使うことができている。
それにさっき読んだ記憶から判断する限り、こいつらの社会にはある程度文明の利器が存在している。
少なくとも現在の情報だけで判断すると……ひどくいびつな社会だ)
そりゃ自分の名前を認識してないわけだ……。
そうとう原始的な社会……と思ってしまいそうだが、こいつは拙いとはいえ情報機器を使うことができている。
それにさっき読んだ記憶から判断する限り、こいつらの社会にはある程度文明の利器が存在している。
少なくとも現在の情報だけで判断すると……ひどくいびつな社会だ)
思考にふける露伴。ちいかわはその様子を、不思議そうに見つめている。
「ああ、放置してすまないね。
今度は、チャカに名簿を見てもらいたい。
彼に代わってもらえるかな」
「んっ」
今度は、チャカに名簿を見てもらいたい。
彼に代わってもらえるかな」
「んっ」
露伴の要求を素直に受け入れ、ちいかわはアヌビス神を鞘から抜く。
その瞬間、ちいかわの人格がチャカに入れ替わった。
その瞬間、ちいかわの人格がチャカに入れ替わった。
「状況は理解しているな? よろしく頼む」
「ああ、わかっているが……。この道具は、片手では使いづらいな……。
元々慣れていないというのに……」
「ああ、わかっているが……。この道具は、片手では使いづらいな……。
元々慣れていないというのに……」
刀から手が離せないゆえにタブレットの操作に悪戦苦闘するチャカを見ながら、露伴は再び思考を開始する。
(彼の言動を見る限り、彼の国はちいかわよりよほど文化的だ。
だが、機械の扱いには慣れていないようだ。
やはり彼らが僕と同じ世界の住人と考えるのは、明確に無理がある。
すなわちそれは、異世界が存在するということだが……。
フィクションじゃよくあることでも、現実に存在しそうとなるとさすがに好奇心が抑えきれないな)
だが、機械の扱いには慣れていないようだ。
やはり彼らが僕と同じ世界の住人と考えるのは、明確に無理がある。
すなわちそれは、異世界が存在するということだが……。
フィクションじゃよくあることでも、現実に存在しそうとなるとさすがに好奇心が抑えきれないな)
こみ上げてくる笑いを抑えながら、露伴はチャカに視線を向ける。
チャカは浮かない表情で、顔に汗を浮かべていた。
チャカは浮かない表情で、顔に汗を浮かべていた。
「その反応……。知り合いがいたか?」
「まあな……」
「まあな……」
一つため息を挟んで、チャカは語り出す。
「肉体の方に名前があるルフィくんと、精神と肉体両方に名前があるサンジくん……。
サンジくんの方はフルネームを聞いていなかったので、本人と確定できないが……。
この二人は、我々の国を救ってくれた恩人だ。
それにシャンクスとゲッコー・モリア……。こっちの二人は、世界的に有名な海賊だな」
「有名な海賊、ねえ……」
サンジくんの方はフルネームを聞いていなかったので、本人と確定できないが……。
この二人は、我々の国を救ってくれた恩人だ。
それにシャンクスとゲッコー・モリア……。こっちの二人は、世界的に有名な海賊だな」
「有名な海賊、ねえ……」
露伴は、さらに考察を進める。
(僕らの時代でも、東南アジアの方じゃ未だに海賊が元気に活動しているらしいが……。
海賊個人の名前が、世界的に知られるってことはまず考えられないよな~。
やはりチャカも、僕とは違う世界の住人……。
海賊が悪名を轟かせてるってことは、海上移動が盛んな世界なのかもな)
海賊個人の名前が、世界的に知られるってことはまず考えられないよな~。
やはりチャカも、僕とは違う世界の住人……。
海賊が悪名を轟かせてるってことは、海上移動が盛んな世界なのかもな)
露伴が沈黙している間に、チャカはさらに語る。
「だが気になるのは、名簿にシャンクスの名前が二つあることだ……。
その片方はすでに死亡してしまったようだが……。
先ほど見た顔写真は、私の知っているシャンクスのものだった。
ならば、もう一人はいったい……」
「普通に考えれば、同名の誰かさんなんだろうが……。
おそらくこの殺し合いを開いた連中は、複数の世界に行き来できる。
それを考慮すると、並行世界の同一人物という可能性もあるな」
「並行世界……?」
「ああ、君の世界では浸透してない考え方か。
根底からして異なる異世界とはまた別の、似ているがどこかが異なる世界のことさ。
たとえば君が王家に仕えることなく市井の人間として生きてる世界とか、僕がもっと早くヘブンズ・ドアーに目覚めてる世界とかな」
「そんなものが……本当にあるのか?」
「さあねえ。僕のところでも理論だけで、実際に確認されたわけじゃない。
だがこの場には、僕らの常識がまるで通用しない。
どんな絵空事も、真実になる可能性がある」
「むう……」
その片方はすでに死亡してしまったようだが……。
先ほど見た顔写真は、私の知っているシャンクスのものだった。
ならば、もう一人はいったい……」
「普通に考えれば、同名の誰かさんなんだろうが……。
おそらくこの殺し合いを開いた連中は、複数の世界に行き来できる。
それを考慮すると、並行世界の同一人物という可能性もあるな」
「並行世界……?」
「ああ、君の世界では浸透してない考え方か。
根底からして異なる異世界とはまた別の、似ているがどこかが異なる世界のことさ。
たとえば君が王家に仕えることなく市井の人間として生きてる世界とか、僕がもっと早くヘブンズ・ドアーに目覚めてる世界とかな」
「そんなものが……本当にあるのか?」
「さあねえ。僕のところでも理論だけで、実際に確認されたわけじゃない。
だがこの場には、僕らの常識がまるで通用しない。
どんな絵空事も、真実になる可能性がある」
「むう……」
露伴の説明にも、チャカは納得できていないようだ。
「まあその辺の話は、後でゆっくり聞かせてもらうとしよう。
それより、そちらの知っている名前はあったのか?」
「ああ、そうだったな。精神の方には、知り合いが二人いるな。
東方仗助と虹村億泰。僕とはあまり気が合わない連中だが……まあ殺し合いに乗るような性格じゃあない。
見つけられれば、協力できるだろう。
後は肉体の方に、山岸由花子……。彼女は仗助達の友人だ」
それより、そちらの知っている名前はあったのか?」
「ああ、そうだったな。精神の方には、知り合いが二人いるな。
東方仗助と虹村億泰。僕とはあまり気が合わない連中だが……まあ殺し合いに乗るような性格じゃあない。
見つけられれば、協力できるだろう。
後は肉体の方に、山岸由花子……。彼女は仗助達の友人だ」
3人の名前を挙げる露伴。
だが実際には、彼には他にも知っている名前があった。
億泰の兄である虹村形兆と、ここにはいない知人の旧友であるモハメド・アヴドゥルである。
だが二人とも露伴にとっては故人であり、名前を聞いたことがあるだけで直接の面識はない。
後者に至ってはこの場でもすでに死んでおり、わざわざ情報を共有する必要性は低いと判断したのである。
だが実際には、彼には他にも知っている名前があった。
億泰の兄である虹村形兆と、ここにはいない知人の旧友であるモハメド・アヴドゥルである。
だが二人とも露伴にとっては故人であり、名前を聞いたことがあるだけで直接の面識はない。
後者に至ってはこの場でもすでに死んでおり、わざわざ情報を共有する必要性は低いと判断したのである。
「それで君の知人達も、君のように特殊な力を持っているのか?」
「そうだな。仗助は生物の負傷や物質の損傷を回復する能力。
億泰は手で攻撃したものを消滅させる能力。
そして由花子が、髪を自在に伸ばす能力だ」
「何というか……すごいな……」
「そうだな。仗助は生物の負傷や物質の損傷を回復する能力。
億泰は手で攻撃したものを消滅させる能力。
そして由花子が、髪を自在に伸ばす能力だ」
「何というか……すごいな……」
露伴の回答に、チャカが冷や汗を浮かべる。
「君の周囲は、そんなに能力者が多いのか?」
「多いのは事実だが、それは能力者同士のコミュニティができてるからだよ。
別にとなりのおっさんも、向いのガキも、みんな能力者ってわけじゃない」
「そうなのか……。だがそもそも、その能力というのはいったいなんなのだ?
話を聞く限り、悪魔の実の能力とは別物のようだが」
「まあ知りたいというのなら、話してもいいが……。
別に、この場でそこまで深く知る必要はないからな~」
「多いのは事実だが、それは能力者同士のコミュニティができてるからだよ。
別にとなりのおっさんも、向いのガキも、みんな能力者ってわけじゃない」
「そうなのか……。だがそもそも、その能力というのはいったいなんなのだ?
話を聞く限り、悪魔の実の能力とは別物のようだが」
「まあ知りたいというのなら、話してもいいが……。
別に、この場でそこまで深く知る必要はないからな~」
どこまで説明したものかと、考え込む露伴。
その時、彼の耳が部屋の外からの音を捉えた。
その時、彼の耳が部屋の外からの音を捉えた。
「すまないが、説明は後だ。お客さんが来たようなんでな」
◆ ◆ ◆
時間は少しさかのぼり、放送直後。
「くそっ!」
桜井景和は怒りのままに近くの木を殴りつけようとし、ギリギリで慌てて止める。
今の肉体は本来のものではなく、幼い少女のものであることを逆上して失念していた。
こんなことで怪我でもしてしまっては本来の持ち主に申し訳ないし、この場での行動に支障が出てしまう。
軽率な行動を取りかけた自分を戒め、景和は改めて怒りを燃やす。
今の肉体は本来のものではなく、幼い少女のものであることを逆上して失念していた。
こんなことで怪我でもしてしまっては本来の持ち主に申し訳ないし、この場での行動に支障が出てしまう。
軽率な行動を取りかけた自分を戒め、景和は改めて怒りを燃やす。
「もうこんなに死者が出てるなんて……。
そんなに殺し合いなんてしたいのかよ……!」
そんなに殺し合いなんてしたいのかよ……!」
殺し合いの主催者、そしてそうそうに手を血に染めた参加者たちに対し、景和は憎悪を募らせる。
すでに死者は8人。精神と肉体を別人として考えれば、16人もの人間が死んでしまったことになる。
その全てが善人ではなかったかもしれないが、全てが悪人だったわけでもないだろう。
それらの命が失われたという事実は、景和の中の黒い感情をさらに拡大していく。
すでに死者は8人。精神と肉体を別人として考えれば、16人もの人間が死んでしまったことになる。
その全てが善人ではなかったかもしれないが、全てが悪人だったわけでもないだろう。
それらの命が失われたという事実は、景和の中の黒い感情をさらに拡大していく。
「こんなゲーム、何が何でも止めないと……。
でもまずは、状況確認だ……」
でもまずは、状況確認だ……」
荒ぶる気持ちを抑え込みながら、景和はタブレットを操作して名簿を表示する。
彼が敵と見なす吾妻道長と五十嵐大智の名前は、そこにはなかった。
だがそれ以外の知っている名前は、いくつか確認できた。
まずは精神側の参加者として、ケケラ。
彼が敵と見なす吾妻道長と五十嵐大智の名前は、そこにはなかった。
だがそれ以外の知っている名前は、いくつか確認できた。
まずは精神側の参加者として、ケケラ。
「よりによって、扱いに困るやつが……」
その名前を見て、景和はため息を漏らす。
ケケラは、デザイアグランプリにおいて景和を応援しているサポーターだ。
つまりは、景和にとって味方となる人物。少なくとも、ケケラ本人はそう思っているだろう。
だが景和は、彼を完全に信用しきれない。
未来人であるケケラの倫理観は、現代人とは異なる。
特に最近の彼の言動は、それを強く意識させるものが多かった。
おそらく景和に危害を加えてくることはないだろうが、それ以外の参加者にどう対応するかは未知数だ。
景和を優勝させるために他の参加者を殺そうとする最悪の展開も、絶対にないとは言い切れない。
ケケラは、デザイアグランプリにおいて景和を応援しているサポーターだ。
つまりは、景和にとって味方となる人物。少なくとも、ケケラ本人はそう思っているだろう。
だが景和は、彼を完全に信用しきれない。
未来人であるケケラの倫理観は、現代人とは異なる。
特に最近の彼の言動は、それを強く意識させるものが多かった。
おそらく景和に危害を加えてくることはないだろうが、それ以外の参加者にどう対応するかは未知数だ。
景和を優勝させるために他の参加者を殺そうとする最悪の展開も、絶対にないとは言い切れない。
「行動を監視できるよう、早めに合流を目指した方がいいかもな……。
でも、ケケラだけにかまってるわけにもなあ」
でも、ケケラだけにかまってるわけにもなあ」
知っている名前は、肉体側の名簿にもあった。
仮面ライダーギーツ・浮世英寿と仮面ライダーナーゴ・鞍馬袮音だ。
袮音の方は紛れもない友人だし、殺したくはない。
だが問題は、英寿の方だ。
景和は願いを叶えるための条件として、英寿の殺害を課されている。
ここで肉体だけを殺しても、それを達成したことになるだろう。
ギーツの強さは変身する英寿のスペックによるところも大きく、たとえ変身できたとしても英寿本人と戦うよりは勝ち目が増すはずだ。
だが、英寿の体に入っているのが善人だとしたら。
それを殺すのは、景和にとって許されざる暴挙だ。
仮面ライダーギーツ・浮世英寿と仮面ライダーナーゴ・鞍馬袮音だ。
袮音の方は紛れもない友人だし、殺したくはない。
だが問題は、英寿の方だ。
景和は願いを叶えるための条件として、英寿の殺害を課されている。
ここで肉体だけを殺しても、それを達成したことになるだろう。
ギーツの強さは変身する英寿のスペックによるところも大きく、たとえ変身できたとしても英寿本人と戦うよりは勝ち目が増すはずだ。
だが、英寿の体に入っているのが善人だとしたら。
それを殺すのは、景和にとって許されざる暴挙だ。
「結局、本人と会ってみないことには決められないか……」
天を仰ぎ、景和は再びため息を漏らす。
「そういえば……」
景和の視線が、再びタブレットに戻される。
何度も世界改変を経験したせいか若干記憶が曖昧だが、自分が知っている人物であろう名前が他にもあった。
浅倉威と城戸真司。かつて権限を強引に奪った元ゲームマスター・コラスが開催したデザイアロワイヤルの参加者。
デザイアグランプリとは別の戦いをくぐり抜けてきた仮面ライダーたちだ。
浅倉の方は、はっきり言ってほぼ何も知らない。名前も誰から聞いたのか思い出せないレベルだ。
ただ、どうやら危険人物らしいということだけは覚えている。
一方の城戸は、二人きりで言葉を交わしている。
関わった時間こそ短いが、信頼できる人間だと断言できる。
この場で出会うことができれば、きっと協力してくれるだろう。
問題は城戸の名前が、「その他」の欄に記載されていたことだ。
つまり彼は、副人格なり支給品なり自分で能動的に動けない立場にいることになる。
見つけ出すのは、難しいかもしれない。
何度も世界改変を経験したせいか若干記憶が曖昧だが、自分が知っている人物であろう名前が他にもあった。
浅倉威と城戸真司。かつて権限を強引に奪った元ゲームマスター・コラスが開催したデザイアロワイヤルの参加者。
デザイアグランプリとは別の戦いをくぐり抜けてきた仮面ライダーたちだ。
浅倉の方は、はっきり言ってほぼ何も知らない。名前も誰から聞いたのか思い出せないレベルだ。
ただ、どうやら危険人物らしいということだけは覚えている。
一方の城戸は、二人きりで言葉を交わしている。
関わった時間こそ短いが、信頼できる人間だと断言できる。
この場で出会うことができれば、きっと協力してくれるだろう。
問題は城戸の名前が、「その他」の欄に記載されていたことだ。
つまり彼は、副人格なり支給品なり自分で能動的に動けない立場にいることになる。
見つけ出すのは、難しいかもしれない。
「とりあえずはこんなところかな……」
タブレットをデイパックに戻し、景和は静かに呟く。
「ケケラは信用できるか微妙だし、城戸さんは見つけるのが難しそうだし……。
あまり知り合いには期待できないな。
まあ殺し合いの場なんだから、知り合いは少ないに越したことはないんだけど……。
とにかく、見知らぬ相手と友好関係を築くことができないと厳しいな。
俺一人じゃ、明らかに戦力不足だ」
あまり知り合いには期待できないな。
まあ殺し合いの場なんだから、知り合いは少ないに越したことはないんだけど……。
とにかく、見知らぬ相手と友好関係を築くことができないと厳しいな。
俺一人じゃ、明らかに戦力不足だ」
そう言いながら、景和は腰に巻いたベルトに手をやる。
ウィザードライバー。
デザイアグランプリのライダーや城戸達とはまた異なる、仮面ライダーの変身システムである。
その性能は、景和にとっては未知数。
仮に強力なライダーだったとしても、初めて使う景和に全ての力を引き出せる保証はない。
しかも今の景和の肉体は、幼い少女のもの。
どう考えても、身体能力は本来より低下している。
総合的に見て、今の自分の戦闘力は参加者の中で中位から下位であろうと景和は分析していた。
この程度の力では、主催者を討伐するどころか自分の身を守るのもおぼつかない。
目的の達成には、仲間の存在が不可欠だ。
ウィザードライバー。
デザイアグランプリのライダーや城戸達とはまた異なる、仮面ライダーの変身システムである。
その性能は、景和にとっては未知数。
仮に強力なライダーだったとしても、初めて使う景和に全ての力を引き出せる保証はない。
しかも今の景和の肉体は、幼い少女のもの。
どう考えても、身体能力は本来より低下している。
総合的に見て、今の自分の戦闘力は参加者の中で中位から下位であろうと景和は分析していた。
この程度の力では、主催者を討伐するどころか自分の身を守るのもおぼつかない。
目的の達成には、仲間の存在が不可欠だ。
「上手いこと、殺し合いに乗ってない人に会えるといいんだけど……。
そう都合よくいくかなあ」
そう都合よくいくかなあ」
悲観的な言葉を漏らしながら、景和は移動を開始した。
◆ ◆ ◆
少し歩いたところで、景和は白い気体が風に乗って流されてきているのに気づいた。
最初は山火事かと思ったが、すぐにそうではないと理解する。
湿気を多く帯びたその気体は、温泉から生じる湯気だった。
最初は山火事かと思ったが、すぐにそうではないと理解する。
湿気を多く帯びたその気体は、温泉から生じる湯気だった。
「この近くに、温泉があるのか……。
もしかしたら、そこに俺より早く来てる人がいるかもしれないな」
もしかしたら、そこに俺より早く来てる人がいるかもしれないな」
そう考えた景和は、湯気をたどって進んでいく。
しばらくして、彼の視界に小さな宿が映り込んできた。
しばらくして、彼の視界に小さな宿が映り込んできた。
「さて、と……。誰かいるかどうか……」
腰のベルトを今一度確認してから、景和はわざと音を立てて玄関を開ける。
程なくして、室内から物音が聞こえてきた。
緊張の面持ちで成り行きを見守る景和の前に現れたのは、二人の若い女性。
その片方の顔を見た途端、景和は思わず呟く。
程なくして、室内から物音が聞こえてきた。
緊張の面持ちで成り行きを見守る景和の前に現れたのは、二人の若い女性。
その片方の顔を見た途端、景和は思わず呟く。
「姉ちゃん……?」
「はあ?」
「はあ?」
その女性……鬼頭はるかの肉体に宿った露伴は、思い切り嫌そうに顔をゆがめた。
◆ ◆ ◆
「すいませんでした。姉に雰囲気が似てたもので……。
いや、似てたと言ってもそっくりってほどではなくて、親戚くらいの……」
「うん、別にそこを詳しく聞きたくはないんだ」
いや、似てたと言ってもそっくりってほどではなくて、親戚くらいの……」
「うん、別にそこを詳しく聞きたくはないんだ」
数分後、露伴達は元の部屋に戻って景和の話を聞いていた。
「で、桜井景和くんだったね。
僕は岸辺露伴。今は女性の体になっているが、本来は男性だ」
「露伴さん……ですね」
(外見も名前も日本人だが、僕の名前に反応しない……。
つまりは彼も、別の世界の人間か)
僕は岸辺露伴。今は女性の体になっているが、本来は男性だ」
「露伴さん……ですね」
(外見も名前も日本人だが、僕の名前に反応しない……。
つまりは彼も、別の世界の人間か)
景和の反応を見て、露伴はそう判断する。
「そしてこっちが、ちいかわとチャカだ」
「え、二人?」
「今は支給品のチャカが、肉体を支配している状態だ。
こうすると……」
「あ、おい!」
「え、二人?」
「今は支給品のチャカが、肉体を支配している状態だ。
こうすると……」
「あ、おい!」
露伴はチャカの了承も得ずに、アヌビス神の刀身を鞘に収める。
その瞬間、これまで眠っていたちいかわの意識が目覚める。
その瞬間、これまで眠っていたちいかわの意識が目覚める。
「えっ!? わ、わあっ!?」
気がついたら、目の前に見知らぬ人間がいた。
その状況に困惑し、ちいかわは半泣きになって後ずさる。
その状況に困惑し、ちいかわは半泣きになって後ずさる。
「え? え?」
その反応に、景和の方も混乱してしまう。
(ああ、直接見せた方が早いと思ったが……。
かえって面倒なことになりそうだな……。
景和の話も聞かないといけないし、チャカと話したことをちいかわに説明する手間も……。
しばらく、ここから動けなさそうだ)
かえって面倒なことになりそうだな……。
景和の話も聞かないといけないし、チャカと話したことをちいかわに説明する手間も……。
しばらく、ここから動けなさそうだ)
ただ一人冷静な露伴は、額を押さえてため息を漏らす。
(早いところ、彼も読んでしまいたいんだがな……。
お人好しの空気の裏にある、たしかな闇……!
絶対に面白いぞ、彼は!
だがヘブンズ・ドアーを使っているところをちいかわやチャカに見られては、
また不信感を抱かれてしまうかもしれないからな……。
なんとか隙を作って……)
お人好しの空気の裏にある、たしかな闇……!
絶対に面白いぞ、彼は!
だがヘブンズ・ドアーを使っているところをちいかわやチャカに見られては、
また不信感を抱かれてしまうかもしれないからな……。
なんとか隙を作って……)
部屋の中の二人に見えないように、露伴は口元を怪しげに歪ませた。
【B-7 刀鍛冶の里の宿/深夜】
【岸辺露伴@ジョジョの奇妙な冒険】
[身体]:鬼頭はるか@暴太郎戦隊ドンブラザーズ
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、サングラス&ドンブラスター&アバタロウギア オニシスター@暴太郎戦隊ドンブラザーズ、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らないが、取材は満足するまでさせてもらう
1:景和を交えて、情報交換を続ける。
2:景和にもヘブンズ・ドアーを使いたい。
3:自身に支給された変身アイテムもどこかで試しに使ってみたい。
4:気は乗らないが、仗助と億泰も探してやるか。
[備考]
※第4部終了後からの参戦とします。
※「岸辺露伴は動かない」のエピソードは、第4部進行中の出来事とされている「懺悔室」以外未経験です。
そのため、橋本陽馬を知りません。
※ヘブンズ・ドアーで殺し合い参加者を本にした場合、そこに記される記憶は精神側のもののみとします。
[身体]:鬼頭はるか@暴太郎戦隊ドンブラザーズ
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、サングラス&ドンブラスター&アバタロウギア オニシスター@暴太郎戦隊ドンブラザーズ、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らないが、取材は満足するまでさせてもらう
1:景和を交えて、情報交換を続ける。
2:景和にもヘブンズ・ドアーを使いたい。
3:自身に支給された変身アイテムもどこかで試しに使ってみたい。
4:気は乗らないが、仗助と億泰も探してやるか。
[備考]
※第4部終了後からの参戦とします。
※「岸辺露伴は動かない」のエピソードは、第4部進行中の出来事とされている「懺悔室」以外未経験です。
そのため、橋本陽馬を知りません。
※ヘブンズ・ドアーで殺し合い参加者を本にした場合、そこに記される記憶は精神側のもののみとします。
【ちいかわ@なんか小さくてかわいいやつ】
[身体]:伊地知虹夏@ぼっち・ざ・ろっく!
[状態]:健康、「岸辺露伴に攻撃できない」と書き込まれている
[装備]:アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:イヤッ!イヤッ!!(殺し合いは嫌だ)
1:わっ!(知らない人がいる!)
[備考]
※参戦時期は、あくむ編が終了した頃とします。
※個人名を認識していないため、名簿の「モモンガ」が知り合いだと気づいていません。
[身体]:伊地知虹夏@ぼっち・ざ・ろっく!
[状態]:健康、「岸辺露伴に攻撃できない」と書き込まれている
[装備]:アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:イヤッ!イヤッ!!(殺し合いは嫌だ)
1:わっ!(知らない人がいる!)
[備考]
※参戦時期は、あくむ編が終了した頃とします。
※個人名を認識していないため、名簿の「モモンガ」が知り合いだと気づいていません。
【桜井景和@仮面ライダーギーツ】
[身体]:こめっこ@この素晴らしい世界に祝福を!シリーズ
[状態]:健康
[装備]:ウィザードライバー&ドライバーオンウィザードリング&フレイムウィザードリング&キックストライクウィザードリング@仮面ライダーウィザード、
ウィザーソードガン@仮面ライダーウィザード
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0?1
[思考・状況]基本方針:魘夢に罪を償わせ、こめっこちゃんにこの身体を返す
1:危険人物を倒す覚悟は出来てる。でも身体が普通の人なら、あまり殺したくない
2:露伴達と情報交換をする。その後は、できれば協力者になってもらいたい
3:城戸とケケラを探す
4:英寿の肉体は、ひとまず会って中の人格を確認したい
[備考]
※ 参戦時期は43話「創世Ⅴ:その名はギャーゴ!」です
[身体]:こめっこ@この素晴らしい世界に祝福を!シリーズ
[状態]:健康
[装備]:ウィザードライバー&ドライバーオンウィザードリング&フレイムウィザードリング&キックストライクウィザードリング@仮面ライダーウィザード、
ウィザーソードガン@仮面ライダーウィザード
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0?1
[思考・状況]基本方針:魘夢に罪を償わせ、こめっこちゃんにこの身体を返す
1:危険人物を倒す覚悟は出来てる。でも身体が普通の人なら、あまり殺したくない
2:露伴達と情報交換をする。その後は、できれば協力者になってもらいたい
3:城戸とケケラを探す
4:英寿の肉体は、ひとまず会って中の人格を確認したい
[備考]
※ 参戦時期は43話「創世Ⅴ:その名はギャーゴ!」です
[意思持ち支給品状態表]
【チャカ@ONE PIECE】
[身体]:アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険
[状態]:鞘の中
[思考・状況]基本方針:殺し合いの打倒
1:情報交換を続ける。特に異世界について、もっと詳しく聞きたい。
2:私も娘(ちいかわ)としっかり話し合いたい。
3:戦闘時はなるべく、私に肉体を使わせてほしい。
[備考]
※参戦時期はアラバスタ編終了直後。
【チャカ@ONE PIECE】
[身体]:アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険
[状態]:鞘の中
[思考・状況]基本方針:殺し合いの打倒
1:情報交換を続ける。特に異世界について、もっと詳しく聞きたい。
2:私も娘(ちいかわ)としっかり話し合いたい。
3:戦闘時はなるべく、私に肉体を使わせてほしい。
[備考]
※参戦時期はアラバスタ編終了直後。
| 09:人は許容範囲を超えた時、冷静さを失ってしまう | 投下順に読む | 11:0池や 蛙飛びディアルガ』というべきそんざいになっているのだ。 水の音0ヘイヘイ! |
| 時系列順に読む | ||
| 登場話96:ちゃいかわさま | 岸辺露伴 | |
| ちいかわ | ||
| チャカ | ||
| 登場話172:闇の刃はされども情を捨て切れず | 桜井景和 |