ある男は『命』が有限であることに憤った。
生きた肉体にしか『命』が宿らないという法則が存在する現実世界を陳腐と唾棄さえした。
そこからあらゆるモノにライフという形で命を付与できるゲームを神の領域とし、それで現実世界を上塗りしてしまおうなどという発想に至ったのはあまりにコペルニクス的に過ぎるが、彼なりに真剣に命と向き合った末の結論ではあったはずだ。
生きた肉体にしか『命』が宿らないという法則が存在する現実世界を陳腐と唾棄さえした。
そこからあらゆるモノにライフという形で命を付与できるゲームを神の領域とし、それで現実世界を上塗りしてしまおうなどという発想に至ったのはあまりにコペルニクス的に過ぎるが、彼なりに真剣に命と向き合った末の結論ではあったはずだ。
当然ながら万人に受け入れられる発想ではない。
男の実の父親すら、後に和解したが一度は男を産み落としたことが自分の罪であると考え、妻の命を弄んだとして本気で殺そうとした。
男の実の父親すら、後に和解したが一度は男を産み落としたことが自分の罪であると考え、妻の命を弄んだとして本気で殺そうとした。
この例からも分かる様に、奇跡のような大復活!で、一度失われたはずの命が戻ってきたように見えても受け入れられる人間は早々居ないだろう。
そんな事態そのものも早々訪れる物ではないが、ここは真贋入り混じった挙句に条理と奇跡もあいまいになったバトルロワイヤル。
死体を乗っ取る魔人が生者も死者も首輪を着けて放り込んだ空虚な実験箱。
そんな事態そのものも早々訪れる物ではないが、ここは真贋入り混じった挙句に条理と奇跡もあいまいになったバトルロワイヤル。
死体を乗っ取る魔人が生者も死者も首輪を着けて放り込んだ空虚な実験箱。
そこでは『命』はあまりに軽い。
だが、放つ輝きの眩さは何処であろうと変わらない。
だが、放つ輝きの眩さは何処であろうと変わらない。
だからこうして弄ぶように掌で転がしてみると、鈴のような音がして面白いのだろう。
ラウ・ル・クルーゼによるゲームの真のスタート、皇帝ルルーシュの傲慢極まる宣言から約30分が経過したころ。
エリアC-5に獣電戦隊キョウリュウジャーが一人、空蝉丸の姿があった。
最初は名簿に見つけた宇蟲王ギラの名前に一通り狼狽し、後悔し、不甲斐ない自分を呪い、続けてルルーシュの放送からかつてスペースショッカーを倒すべく共闘したビーストたち仮面ライダーが傲慢な王の尖兵である世界線もあるのか!?と驚愕した。
そしてこんな自分が何かしてもまた別の面倒な事態を引き起こすだけなのではないだろうか?
と、負のスパイラルに陥りかけた彼だったが……
エリアC-5に獣電戦隊キョウリュウジャーが一人、空蝉丸の姿があった。
最初は名簿に見つけた宇蟲王ギラの名前に一通り狼狽し、後悔し、不甲斐ない自分を呪い、続けてルルーシュの放送からかつてスペースショッカーを倒すべく共闘したビーストたち仮面ライダーが傲慢な王の尖兵である世界線もあるのか!?と驚愕した。
そしてこんな自分が何かしてもまた別の面倒な事態を引き起こすだけなのではないだろうか?
と、負のスパイラルに陥りかけた彼だったが……
ピキィイイイイイイイイイイイン!
(この気配は……まさか!)
頭部に白い電流が一瞬走り抜ける様な、10年ぶりの懐かしくも忌まわしい気配を感じ取った瞬間、ネガティブな思考は全て彼方に吹き飛んだ。
その気配の主とは他でもない。
かつてこの身を支配し、蛮行を重ねた外道にして、最期には武人の誇りを取り戻したはず因縁の宿敵。
デーボス軍の戦騎の一角、怒りの戦騎ドゴルド。
その気配の主とは他でもない。
かつてこの身を支配し、蛮行を重ねた外道にして、最期には武人の誇りを取り戻したはず因縁の宿敵。
デーボス軍の戦騎の一角、怒りの戦騎ドゴルド。
「なるほど。
クルーゼの言っていた最強のNPCモンスターとは、うぬのことであったか」
クルーゼの言っていた最強のNPCモンスターとは、うぬのことであったか」
死人を乗っ取り、操る魔人が主催の宴だ。
かつて人類を苦しめ怒らせた怪人を黄泉路から連れ出して手ゴマに仕立て上げてもなんら不思議はあるまい。
むしろ、自分とソウジが呼ばれたことに納得すら感じる。
かつて人類を苦しめ怒らせた怪人を黄泉路から連れ出して手ゴマに仕立て上げてもなんら不思議はあるまい。
むしろ、自分とソウジが呼ばれたことに納得すら感じる。
(ならば、腐っている暇はないでござる!)
ドゴルドを止める。
別の時間か、分裂したのかは知らないが王様戦隊のレッド、ギラ・ハスティーを助け、宇蟲王ギラを討つ。
牙狼剣を道外流牙に届ける。
全部成し遂げなければならないのは中々に骨だが、空蝉丸は戦隊だ。
決めたからには成し遂げる。
手始めに漸く解禁されたホットラインの地図を頼りに空蝉丸はナハトベースと名付けられたランドマークに向かった。
別の時間か、分裂したのかは知らないが王様戦隊のレッド、ギラ・ハスティーを助け、宇蟲王ギラを討つ。
牙狼剣を道外流牙に届ける。
全部成し遂げなければならないのは中々に骨だが、空蝉丸は戦隊だ。
決めたからには成し遂げる。
手始めに漸く解禁されたホットラインの地図を頼りに空蝉丸はナハトベースと名付けられたランドマークに向かった。
「氷結城に勝らずとも劣らずな禍々しい城でござる……」
入るのをためらう不気味な外観の建物に行きついてしまったが、態々名指しで地図に表記される場所なのだ。
何か意味はあるはずだし、もし近くに居ればだが、ソウジや道外流牙が訪れるかもしれない。
何か意味はあるはずだし、もし近くに居ればだが、ソウジや道外流牙が訪れるかもしれない。
(それにそうでなくとも、ここはルルーシュ殿の陣取るテレビ局まで湖を挟んですぐ。
エリアにして僅か二マスしか離れていないでござる。
ルルーシュ殿に与する者も止めんとする者も北西から来るのであれば寄ってもおかしくは……)
エリアにして僅か二マスしか離れていないでござる。
ルルーシュ殿に与する者も止めんとする者も北西から来るのであれば寄ってもおかしくは……)
等と考えていると、建物の中から砲声に似た轟音が響き、次いで相互に撃ち合う形の銃声が聞こえて来た。
しばらく様子をうかがっていると、入口の方から一組の男女が走りながら逃げて来た。
男の方は空蝉丸にとって見慣れた日本人の風貌で、奇妙な白い全身タイツ(?)を着ている。
女の方はどこか浮世離れした風貌で、薄紫の短い髪に白すぎるほど白い肌、黒いピッチりした服の上に妙な鎧を装備し大楯を持っている。
しばらく様子をうかがっていると、入口の方から一組の男女が走りながら逃げて来た。
男の方は空蝉丸にとって見慣れた日本人の風貌で、奇妙な白い全身タイツ(?)を着ている。
女の方はどこか浮世離れした風貌で、薄紫の短い髪に白すぎるほど白い肌、黒いピッチりした服の上に妙な鎧を装備し大楯を持っている。
「そちらのお二人!拙者、空蝉丸と申す者でござる!
幾つか尋ねたいことが……」
幾つか尋ねたいことが……」
「「ふせて(ください)!」」
二人、藤丸立香とマシュ・キリエライトが同時に叫ぶと、二人が出て来た入口が吹き飛び、中から防弾ベストにショットガンと盾を構えた少女と、トリコロールカラーのボディーを持つモビルスーツが飛び出て来た。
「ちょろちょろしやがって!とっとと落ちろチビ女ぁ!」
エールストライカーの高機動で散弾を躱しながらビームライフルを撃つのはエールストライクガンダムを纏うディアッカ・エルスマン。
「さっきから黙って聞いてれば誰がチビだ!
自己紹介、したよねぇ!
日焼けサロンに行き過ぎて脳まで焼かれちゃった!?」
自己紹介、したよねぇ!
日焼けサロンに行き過ぎて脳まで焼かれちゃった!?」
防弾ベストに黒い盾、そして青いショットガンを片手に人間サイズにスケールダウンしているとはいえストライク相手に立ち回る少女はアビドス生徒会の小鳥遊ホシノ。
「はっ!胸もねえし背丈も足りねぇ!
オマケに気は短いし器はバストに正比例!
長いのは踏んずけそうなポニーテールぐらい!
テメェなんざ万年チビで十二分なんだよ!」
オマケに気は短いし器はバストに正比例!
長いのは踏んずけそうなポニーテールぐらい!
テメェなんざ万年チビで十二分なんだよ!」
「随分大口叩くね~。
何時もよりかは小さいみたいだけど玩具で着飾ってるからかな!?」
何時もよりかは小さいみたいだけど玩具で着飾ってるからかな!?」
「ガラスの靴がお似合いなのはどっちだよ!?
プラスチックのティアラでも買ってやろうか永年シンデレラバスト!」
プラスチックのティアラでも買ってやろうか永年シンデレラバスト!」
「殺す!」
バレルが逝かれるのも構うものかと撃ち続けながら子供の喧嘩じみた罵倒の応酬にひきつった笑みを浮かべるしかない。
「えっと、その、あれは一体どうゆう状況なのでござるか?」
意外にも冷静なのか、互いしか見えてない以上、互いの正面にしか撃たないからなのか、流れ弾の心配が少ないと判断した空蝉丸はとりあえず事情を知ってそうな藤丸とマシュに尋ねるしかなかった。
「話すと本当にしょうもない事なんですが……」
最初の二時間を終え、ルルーシュの居城であるテレビ局と同じ租界エリアに存在するランドマーク、ナハトベースにたどり着いた藤丸たち4人はそこで二つの放送を聞いた。
なぜこんな不気味な城に居たかと言えば、建物自体に結構な高さがあり、ディアッカのストライクガンダムの長距離射撃用装備なら、遠視で状況を探れると判断したからだ。
なぜこんな不気味な城に居たかと言えば、建物自体に結構な高さがあり、ディアッカのストライクガンダムの長距離射撃用装備なら、遠視で状況を探れると判断したからだ。
「それじゃあお願い」
「オーライ。任せときな」
エールストライクで一気に外から上階まで上がり、上階の足場に座ると、一度解除してランチャーストライクを再装備。
遠視機能でテレビ局の様子を確認するとソードストライクのロケットアンカーで下階に戻る。
遠視機能でテレビ局の様子を確認するとソードストライクのロケットアンカーで下階に戻る。
「どうだった?」
「テレビ局その物にはもうOSでも書き換えたらしいジンやさっき戦ったデュエル擬きが警備してた。
空には羽の生えたストライク擬きやSFS装備したジンハイマニューバ。
地上は既にトラックやコンテナで道塞いで防衛線が二重に作ってあって、その間さっきの放送で001がボコってた車輪付きやバクゥみたいな脚が速いので埋めてる。
実にグゥレイトな守りだ。
真正面から攻めようと思ったら城攻め用の装備が要るぜ」
空には羽の生えたストライク擬きやSFS装備したジンハイマニューバ。
地上は既にトラックやコンテナで道塞いで防衛線が二重に作ってあって、その間さっきの放送で001がボコってた車輪付きやバクゥみたいな脚が速いので埋めてる。
実にグゥレイトな守りだ。
真正面から攻めようと思ったら城攻め用の装備が要るぜ」
そう言ってディアッカはストライクを解除しながら肩をすくめた。
味方を募るのと同時に喧嘩まで吹っ掛けているのだから相応の備えはしているとは考えていたが、短時間でここまで出来るとは思っていなかったからだ。
味方を募るのと同時に喧嘩まで吹っ掛けているのだから相応の備えはしているとは考えていたが、短時間でここまで出来るとは思っていなかったからだ。
「近くに他のプレイヤーの姿はありましたか?」
「居なかった。
てか、あれだけの警備だ。
居ても早々近づけないし、居たら多分もう捕まってるだろうな」
てか、あれだけの警備だ。
居ても早々近づけないし、居たら多分もう捕まってるだろうな」
「撃って出てくる様子は?」
「……いいや。
もしかしたら『ハッキング出来そうなMSやナイトメアフレームを捕まえて連れて来い』ぐらいは命令されてるかもしれないけど、特別何かを探してる感じはなかったな。
正に巡回中、って感じだったぜ」
もしかしたら『ハッキング出来そうなMSやナイトメアフレームを捕まえて連れて来い』ぐらいは命令されてるかもしれないけど、特別何かを探してる感じはなかったな。
正に巡回中、って感じだったぜ」
確かないやな予感を感じながらもディアッカはホシノの問いに答えた。
答えてしまった。
答えてしまった。
「そう。じゃあ素通りできそうな感じなんだね」
そう言ってホシノは武器を装備し直すと下階に続く階段の方に向かい始めた。
「待てよチビ!
確かに今真正面からぶつかる訳にはいかないし、アイツらとその味方になりそうな連中以外を探すってのはそうだがどこ行く気だ!?」
確かに今真正面からぶつかる訳にはいかないし、アイツらとその味方になりそうな連中以外を探すってのはそうだがどこ行く気だ!?」
ホシノは振り返りもせずディアッカに吐き捨てた。
「言っても分かんないでしょ?」
その言葉には、誰もが彼女の後を追うのを躊躇するだけのモノが込められていた。
アビドスとは、ホシノにとっての世界そのものであり、アビドスに属さない者を断絶するバックリ裂けたクレバスにして天をも覆う長大な壁なのかもしれない。
アビドスとは、ホシノにとっての世界そのものであり、アビドスに属さない者を断絶するバックリ裂けたクレバスにして天をも覆う長大な壁なのかもしれない。
「……え?」
ホシノの背を見つめるディアッカの顔を見た瞬間、立香は固まってしまった。
この時のことを、後にこう語る。
「爆弾って、爆発する時一瞬静かになるって、本当なんだね」
と。
この時のことを、後にこう語る。
「爆弾って、爆発する時一瞬静かになるって、本当なんだね」
と。
真顔、無言のままディアッカはランチャーストライクを再装備した。
後にマシュ。キリエライトは語る。
「爆弾が爆発したのは、あの時ですね」
と。
ディアッカは……切れた。
本来のサイズならスペースコロニーの外壁すら打ち抜くアグニをその無防備な背中に躊躇なく撃ち込んだ。
後にマシュ。キリエライトは語る。
「爆弾が爆発したのは、あの時ですね」
と。
ディアッカは……切れた。
本来のサイズならスペースコロニーの外壁すら打ち抜くアグニをその無防備な背中に躊躇なく撃ち込んだ。
ディアッカは別にホシノのことを嫌ってまではいない。
良くは思っていないが、戦場でピリつくのは自分自身も経験があるし、自分より苛立ちにせかされてしまう相棒イザーク・ジュールを諫めたのも何度あったか分からない。
だが、それでも彼は10代の少年なのだ。
正規の軍事訓練を受けていようと、戦場で主級を挙げていようと(これは藤丸立香やマシュ・キリエライト、そして小鳥遊ホシノにも言えることだが)スーパーであってもヒーローではない。
そんな中でも、ディアッカは過去に地球連合軍の捕虜になった際にどうせ銃殺刑だからと開き直って悪態ツキまくった末に相手の逆鱗に触れてしまい死にかけた経験から限りなく不安定なホシノを刺激しない様に務めてきたつもりだった。
良くは思っていないが、戦場でピリつくのは自分自身も経験があるし、自分より苛立ちにせかされてしまう相棒イザーク・ジュールを諫めたのも何度あったか分からない。
だが、それでも彼は10代の少年なのだ。
正規の軍事訓練を受けていようと、戦場で主級を挙げていようと(これは藤丸立香やマシュ・キリエライト、そして小鳥遊ホシノにも言えることだが)スーパーであってもヒーローではない。
そんな中でも、ディアッカは過去に地球連合軍の捕虜になった際にどうせ銃殺刑だからと開き直って悪態ツキまくった末に相手の逆鱗に触れてしまい死にかけた経験から限りなく不安定なホシノを刺激しない様に務めてきたつもりだった。
だがホシノから見たディアッカは違ったようだ。
ユメ先輩のように死んだはずの仲間が名簿にあっても微かな怒りすら見出さない姿に不信感を。
袂を分かってしまったイザークや母国の国民的アイドルラクスも呼ばれていると知っても二人とも大丈夫だろうと軽く言ってのける姿に不快感を。
なぜか色々あって本当の意味で仲間になれたアスラン・ザラとキラ・ヤマトの名前が二つあるのに考えても仕方ないと言った姿に不真面目を感じ取ってしまった。
ユメ先輩の死体を弄ぶ羂索と元上司のラウ・ル・クルーゼが手を組んでいると言うだけでもホシノにとっては絶大なマイナス要素だったのだが、ディアッカなりの強がりはホシノには悉く逆鱗だったのだ。
ユメ先輩のように死んだはずの仲間が名簿にあっても微かな怒りすら見出さない姿に不信感を。
袂を分かってしまったイザークや母国の国民的アイドルラクスも呼ばれていると知っても二人とも大丈夫だろうと軽く言ってのける姿に不快感を。
なぜか色々あって本当の意味で仲間になれたアスラン・ザラとキラ・ヤマトの名前が二つあるのに考えても仕方ないと言った姿に不真面目を感じ取ってしまった。
ユメ先輩の死体を弄ぶ羂索と元上司のラウ・ル・クルーゼが手を組んでいると言うだけでもホシノにとっては絶大なマイナス要素だったのだが、ディアッカなりの強がりはホシノには悉く逆鱗だったのだ。
しかし生まれた世界は違っても同じコーディナイターであるマシュや、そんなマシュに恐らく仲間以上の親愛を抱いているだろう立香を帰してやるためにも、生きて仲間たちに再開するためにも、と自分を律して来たのに遠回しにお前なんざに何が分かると言われてしまえばディアッカが切れるのも無理はない。
ましてディアッカの眼から見ればホシノは自分の都合だけを押し通し何を聞いてもユメ先輩アビドスユメ先輩アビドスユメ先輩アビドス。
それは何よりも小鳥遊ホシノの意識が梔子ユメと彼女が愛した故郷を穢した悪魔たちへの怒りに寄ってしまっていることの表れでもある。
彼女もディアッカ同様普段は同じ廃校対策委員会の過激な行動を押さえる側だし、なんだかんだ自転車操業もいい所のアビドス高校をどうにか維持している辺り、決して協調性や能力が劣っている訳ではないのだが、黒見セリカ同様、真贋入り混じるこのバトルロワイヤルはあまりにも小鳥遊ホシノの逆鱗を狙い撃ちにしたような要素がてんこ盛りなのだ。
それは何よりも小鳥遊ホシノの意識が梔子ユメと彼女が愛した故郷を穢した悪魔たちへの怒りに寄ってしまっていることの表れでもある。
彼女もディアッカ同様普段は同じ廃校対策委員会の過激な行動を押さえる側だし、なんだかんだ自転車操業もいい所のアビドス高校をどうにか維持している辺り、決して協調性や能力が劣っている訳ではないのだが、黒見セリカ同様、真贋入り混じるこのバトルロワイヤルはあまりにも小鳥遊ホシノの逆鱗を狙い撃ちにしたような要素がてんこ盛りなのだ。
自分は故郷の一部、母校を、先輩の亡骸を質の悪い劣化複製品だろうと利用されている事を看過できない。
自分は可愛い後輩や信頼できる先生が巻き込まれていると知った以上真っ先に助けに向かわないなんて選択肢はない。
自分は元仲間だろうと、自分たちを裏切った者を許さないなんて選択肢はない。
そんな刺々しいまでの一念がホシノの視界を狭め、耳を遠ざけ、考えを絞ってしまっていた。
初対面の少年のバックボーンに施行を巡らせる余裕もない程に。
自分は可愛い後輩や信頼できる先生が巻き込まれていると知った以上真っ先に助けに向かわないなんて選択肢はない。
自分は元仲間だろうと、自分たちを裏切った者を許さないなんて選択肢はない。
そんな刺々しいまでの一念がホシノの視界を狭め、耳を遠ざけ、考えを絞ってしまっていた。
初対面の少年のバックボーンに施行を巡らせる余裕もない程に。
(伊達に赤を着てないとか言うだけあって感が良い!
こっちの攻撃も全然当たんない!)
こっちの攻撃も全然当たんない!)
(強いし速い!……多分盾を捨てて突っ込まれた方が面倒だな。だったら!)
ストライクが盾の裏に隠し持っていたビームサーベルを起動しないままに投擲する。
意図が読めずホシノが一瞬その用途に思考を裂かれる間にビームライフルによって正確に撃ち抜かれる。
爆発し即席の閃光弾兼破砕弾と化したビームサーベルは身長150㎝台のホシノの身体を大きくよろけさせる。
眼を開けてられない間に盾越しに衝撃が伝わる。
衝撃はそのまま重みになって、続いていつも銃撃戦で感じるダメージとは違った熱を帯びた衝撃が連続で襲ってくる。
どうやら目を開けてられない間に蹴り、踏みつけ、近距離射撃と繋げたらしい。
意図が読めずホシノが一瞬その用途に思考を裂かれる間にビームライフルによって正確に撃ち抜かれる。
爆発し即席の閃光弾兼破砕弾と化したビームサーベルは身長150㎝台のホシノの身体を大きくよろけさせる。
眼を開けてられない間に盾越しに衝撃が伝わる。
衝撃はそのまま重みになって、続いていつも銃撃戦で感じるダメージとは違った熱を帯びた衝撃が連続で襲ってくる。
どうやら目を開けてられない間に蹴り、踏みつけ、近距離射撃と繋げたらしい。
「パワーとタフさは大したもんだが、体重だけはどうしようもねえな!
盾ごと吹き飛ばしてやるよォオ!」
盾ごと吹き飛ばしてやるよォオ!」
最悪と最悪のガッチャンコは、アグニの砲火に始まる同士討ちという形で結実した。
ディアッカからすればこちらは自分の都合や心配を後回しにしてまで大局の為に動こうとしているのに理由も話さず自分の都合を通そうとするホシノは腕っぷしばかりで可愛げのないクソガキにしか思えず、まるで心配なんて全くしてないように振る舞いお茶らけた態度も崩していないようにも見えるディアッカはホシノに言わせれば不真面目な上に仲間に対する情も薄い嫌な男にしか見えないのだ。
ディアッカからすればこちらは自分の都合や心配を後回しにしてまで大局の為に動こうとしているのに理由も話さず自分の都合を通そうとするホシノは腕っぷしばかりで可愛げのないクソガキにしか思えず、まるで心配なんて全くしてないように振る舞いお茶らけた態度も崩していないようにも見えるディアッカはホシノに言わせれば不真面目な上に仲間に対する情も薄い嫌な男にしか見えないのだ。
「それでこの戦いになってしまったと?」
「止めようとはしたんですが、お互い全く聴く耳持たずで……」
始まってしまったその場に居たのがマシュだけなら止めれたかもしれないが、本来非戦闘要員の立香まで居たのだ。
マスターを守って脱出できたマシュをほめるべきだろう。
マスターを守って脱出できたマシュをほめるべきだろう。
「とは言えあそこまで互いに熱くなっては無理矢理止める以外に手は無さそうでござるな」
ストライクは二本目のビームサーベルでめった刺し、なんてことこそしてないが、それでもなお激しく攻め立てており、このままディアッカ優位に進んでも、ホシノが逆転しても、二人が拮抗しても続いていては無為なことこの上ない。
「立香殿、マシュ殿、御二方の支給品にこれと同じ物が配られてはござらんか?」
空蝉丸は自分の獣電池を二人に見せた。
「これって、マシュのアタッシュケースに入ってた奴じゃない?」
「はい。空蝉丸さんのと同じ6番の物はなかったと思いますが……」
そう言ってマシュがリュックから茶色のアタッシュケースを取り出す。
そのアイテムの名前は獣電ブレイブボックス。
獣電池を複数運搬する際に使われるアイテムである。
中には2,3,5番、そしてガーディアンズと呼ばれる11から25までの獣電池が一本ずつ入っていた。
そのアイテムの名前は獣電ブレイブボックス。
獣電池を複数運搬する際に使われるアイテムである。
中には2,3,5番、そしてガーディアンズと呼ばれる11から25までの獣電池が一本ずつ入っていた。
「マシュ殿、これを拙者に譲ってくださらぬか!?
これがあればあの二人の喧嘩もきっと止めることが出来るでござる!」
これがあればあの二人の喧嘩もきっと止めることが出来るでござる!」
「本当ですか!?ぜひお願いします!」
「心得た!
立香殿、しばしこの剣を持っていて欲しいでござる」
立香殿、しばしこの剣を持っていて欲しいでござる」
そう言って空蝉丸は牙狼剣を立香に手渡した。
「はいって重っ!」
「せ、先輩大丈夫ですか?」
「う、うん。持ち上げれなしないけど、持ってるだけなら」
牙狼剣、もっと言えば魔戒剣はソウルメタルで出来ている。
ソウルメタルは武器に加工されると、一定以上の精神力を持たない者には持ち上げられなくなる性質を持つ。
これを振るえないまでも保持できる立香はこの殺し合いに抗う気骨を持った戦士なのだろう。
頼もしい資質を確かめた空蝉丸は、マシュが広げて見せる形で差し出したボックスの中から二本の獣電池を選び取る。
ソウルメタルは武器に加工されると、一定以上の精神力を持たない者には持ち上げられなくなる性質を持つ。
これを振るえないまでも保持できる立香はこの殺し合いに抗う気骨を持った戦士なのだろう。
頼もしい資質を確かめた空蝉丸は、マシュが広げて見せる形で差し出したボックスの中から二本の獣電池を選び取る。
「獣電池15番、20番、ブレイブイン!」
起動させた二本を背中に挿していた愛刀ザンダーサンダーのスロットに装填。
金色の雷と螺旋に渦巻く炎が刃に宿る。
金色の雷と螺旋に渦巻く炎が刃に宿る。
「雷電……火炎渦巻!」
<ザンダー!>
文字通りの烈火の嵐が盾ごとストライクを蹴とばして飛び上がったホシノと、崩されたバランスをエールや内蔵スラスターで戻そうとするストライクを真横から襲う形で吹き飛ばした。
「うわぁああああ!?」
「────ッ!?何だってんだ!?」
「双方武器を納めよ!
生まれた時代や世界が異なろうと、我らは羂索らの蛮行を止めんと立ち上がったブレイブな勇者であろう!
それがこんな序盤も序盤で仲間割れなど、パーフェクトからほど遠い!
離れた場所で今も抗っている見知った仲間や、これから仲間になる名も声も知らぬ同士に恥ずかしくないでござるか!?」
生まれた時代や世界が異なろうと、我らは羂索らの蛮行を止めんと立ち上がったブレイブな勇者であろう!
それがこんな序盤も序盤で仲間割れなど、パーフェクトからほど遠い!
離れた場所で今も抗っている見知った仲間や、これから仲間になる名も声も知らぬ同士に恥ずかしくないでござるか!?」
急に現れていきなりなんだ!?と思わなくもない二人だったが、言っていることはぐうの音も出ない正論なのでホシノは武器をその場に捨て、ディアッカは尻もちをついたままの姿勢でモビルスーツの装着を解除する。
(確かに言われてみりゃあ今のオッサンの炎以外全部俺とチビでやったと思うと、ひでぇざまだな……ん?)
吹き飛んだ扉に始まりあちこちに弾痕と焦げ抉れた地面を観れば殺し合っていたと思われても仕方ない。
落ちていた物を拾いながらディアッカはズボンの泥を落とす。
落ちていた物を拾いながらディアッカはズボンの泥を落とす。
「……悪いなマシュ、リツカ。
ガラにもなく熱くなっちまった。
オッサンも手間かけさせちまったな」
ガラにもなく熱くなっちまった。
オッサンも手間かけさせちまったな」
「お、オッサ……うう、拙者も数えで39という事実を痛感するでござるぅ」
満年齢だと38歳である。
一応、ドゴルドの中に封印されていた400年間はカウントしていない。
一応、ドゴルドの中に封印されていた400年間はカウントしていない。
「んっ!挨拶がまだでござったな。
拙者、空蝉丸と申す」
拙者、空蝉丸と申す」
「ディアッカ・エルスマンだ。
なんつーか、助かったぜ。
ほらチビ、お前もオッサンたちに頭下げろよ」
なんつーか、助かったぜ。
ほらチビ、お前もオッサンたちに頭下げろよ」
「……その前に私に言うことないの?」
「お前がその真面に連帯とる気無いクソみたいな態度改めない限り無いね!」
「はっ?」
「お前が暴れるぐらいでどうにかなるんだったらもうとっくにルルーシュとか他の連中がやってるっての。
そんな事も理解できない役立たずのまんまだってんなら、あんまりにも可哀そうだから……お前の先輩の仇も故郷を荒らされた礼も俺が討ってやるよ」
そんな事も理解できない役立たずのまんまだってんなら、あんまりにも可哀そうだから……お前の先輩の仇も故郷を荒らされた礼も俺が討ってやるよ」
「故郷?」
「地図の右上にアビドス高校とかアビドス砂漠ってところがあるだろ?
お前の地元とか言ってたよな」
お前の地元とか言ってたよな」
そう言ってディアッカは戦闘の最中に落としたらしいホシノの学生証を手渡した。
立香、マシュ、そして空蝉丸は彼女が有れていた理由の一端を察した。
立香、マシュ、そして空蝉丸は彼女が有れていた理由の一端を察した。
「……そこまで分かってて背中撃ったの?」
「これとお前のチビ相応の器は別問題だ!
俺がクルーゼ隊長やニコルのことで応えてねえとでも思ってんのかよ」
俺がクルーゼ隊長やニコルのことで応えてねえとでも思ってんのかよ」
そう吐き捨てたディアッカの眼は、少なくとも、同じ痛みを持つ小鳥遊ホシノには口調や態度と裏腹に本気で悲しそうに見えた。
「それは……ごめんなさい」
「え?お、おう。
分かりゃい良いんだよ……怪我とかねえか?」
分かりゃい良いんだよ……怪我とかねえか?」
「大丈夫。
最初の一発は堪えたけどそれ以外はちょっと熱かったぐらい」
最初の一発は堪えたけどそれ以外はちょっと熱かったぐらい」
「なら良かった。って、なんだよお前らその眼」
「別に―。ディアッカってなんだかんだ気遣い上手だなって」
「そーかよ。とりあえずセミのおっさんも交えて今後のこと話そうぜ」
「せ、セミのオッサン……」
それなりに荒れてよりホラーテイストになってしまったナハトベースにて5人はそれぞれの住まう世界や、手持ちの道具などに関しての情報を交換し、名簿の確認に移る。
「俺の知り合いは元クルーゼ隊のイザーク、ニコル、アスランと今所属してる艦隊のトップのラクス様。
それからキラ、なんだけどなぜかキラとアスランの名前が二つあるんだよな。
一応、准将とケツに?がついてる奴ら以外は全員いきなり撃ち合いになるようなことはないと思うけど、お前らは?」
「俺の知り合いは元クルーゼ隊のイザーク、ニコル、アスランと今所属してる艦隊のトップのラクス様。
それからキラ、なんだけどなぜかキラとアスランの名前が二つあるんだよな。
一応、准将とケツに?がついてる奴ら以外は全員いきなり撃ち合いになるようなことはないと思うけど、お前らは?」
「そのアルジュナ・オルタさんも異聞帯の王だった場合、武器を持っているだけで殺そうとして来るタイプなので対話不能と思われます。
オマケに、この5人で令呪や支給品などの後のことを考えないでなりふり構わず束になって戦っても勝てるかどうかはかなりの賭けです」
オマケに、この5人で令呪や支給品などの後のことを考えないでなりふり構わず束になって戦っても勝てるかどうかはかなりの賭けです」
「マジかよ……チビ、お前はどうなんだ?」
「私は後輩のセリカちゃんと、知り合いの鬼方カヨコ。
あと、名前の並び的にこの先生は廃校対策委員会の顧問をしてくれてるシャーレの先生かな?
それから一番気になってると思う梔子ユメは、私の先輩。
でももう死んじゃったはずの人で、死体も……羂索に今奪われてるっ!」
あと、名前の並び的にこの先生は廃校対策委員会の顧問をしてくれてるシャーレの先生かな?
それから一番気になってると思う梔子ユメは、私の先輩。
でももう死んじゃったはずの人で、死体も……羂索に今奪われてるっ!」
バキっ!とヒットラインの画面にひびが入る。
その表情は悔しさと怒りに歪んでおり、彼女の中の梔子ユメの大きさを再認識する。
その表情は悔しさと怒りに歪んでおり、彼女の中の梔子ユメの大きさを再認識する。
「この聖園ミカさんという方は?」
「ルルーシュってやつは明らかにキヴォトスの人じゃないし、名簿の並びに意味があるって言葉を信じるならキヴォトスの人だとは思うよ?」
「梔子ユメの関係者って線は?」
「さあ?ユメ先輩の知り合いとかだと流石に分かんないけど……先生はユメ先輩が死んでから着任した人だから、名前の並び的にそう考えたら不自然かな」
「なるほど。
ケンジャクが体として使ってる件とか、クルーゼ隊長が会場のどこかに自分らに通じる何かがあるって話も併せて考えると、アビドスは行っといて損は無さそうだな」
ケンジャクが体として使ってる件とか、クルーゼ隊長が会場のどこかに自分らに通じる何かがあるって話も併せて考えると、アビドスは行っといて損は無さそうだな」
「では最後に拙者の番でござるな。
一番かかわりが深いのはこの立風館ソウジ殿。
次いで関りがあるのはギラ・ハスティー殿と宇蟲王ギラでござる。
ソウジ殿は共にドゴルドらデーボス軍と戦った戦隊で、ギラ殿ははるか遠い星チキューのシュゴッタムという国を治める王にして王様戦隊のレッドで……かつて拙者のせいで宇蟲王ギラにしてしまった御仁でござる……」
一番かかわりが深いのはこの立風館ソウジ殿。
次いで関りがあるのはギラ・ハスティー殿と宇蟲王ギラでござる。
ソウジ殿は共にドゴルドらデーボス軍と戦った戦隊で、ギラ殿ははるか遠い星チキューのシュゴッタムという国を治める王にして王様戦隊のレッドで……かつて拙者のせいで宇蟲王ギラにしてしまった御仁でござる……」
「えっと、どうゆうこと?」
「一言でいうとタイムパラドックスという奴で……」
あの時の空蝉丸は、コメディーリリーフにして大戦犯だったと言っていい。
宇蟲王ダグデドの襲来と、ダグデドにさらわれたキョウリュウレッドこと桐生ダイゴを助けるために何度も時間を超えた末に親切心からギラに過剰な力を与えた結果、全宇宙を支配する最低最悪な邪悪の王を誕生させ、王様戦隊たちの運命を滅茶苦茶にしてしまったのだから。
宇蟲王ダグデドの襲来と、ダグデドにさらわれたキョウリュウレッドこと桐生ダイゴを助けるために何度も時間を超えた末に親切心からギラに過剰な力を与えた結果、全宇宙を支配する最低最悪な邪悪の王を誕生させ、王様戦隊たちの運命を滅茶苦茶にしてしまったのだから。
「つまり、マシュたちの言う所の異聞帯だっけ?
みたいな事態を引き起こしちまったって訳か」
みたいな事態を引き起こしちまったって訳か」
「何やってるの……」
「あの後過去の自分を殴って止めたり色々あって宇蟲王は倒しきったはずなのでござるが……今のこの状況も拙者のせいか?と問われると肯定も否定も出来ないでござる……。
しかし!拙者も侍、そして何より戦隊の端くれ!
この殺し合いも、どこかにいるだろう怒りの戦騎ドゴルドも止めて見せるでござる!」
しかし!拙者も侍、そして何より戦隊の端くれ!
この殺し合いも、どこかにいるだろう怒りの戦騎ドゴルドも止めて見せるでござる!」
「怒りの戦騎ドゴルド?」
「そんな名前あったっけ?」
「彼奴の気配を感じたのはクルーゼやルルーシュの放送が終わった後。
恐らく、運営の用意した最強のNPCモンスターのことでござる」
恐らく、運営の用意した最強のNPCモンスターのことでござる」
「場所は分るんですか?」
「かつて奴の姦計に嵌り、400年間生きた鎧である奴の部品として封印されてきた故、拙者は奴を感じ取れるのでござる。
10年前はもう少し具体的な位置まで分かったのでござるが、今は大分南の方としか」
10年前はもう少し具体的な位置まで分かったのでござるが、今は大分南の方としか」
ディアッカ、そして立香たちに関係がありそうな施設やエリアも見当たらないこともあって4人は東側のアビドス砂漠に向おうとしていたので全然違う方向になってしまう。
「空蝉丸さんはそっちに向かうの?」
「無論。一体何ゆえかは知らぬが、蘇ったのならもう一度黄泉路に送り返すが我が務め!」
「ならしっかりやってもらわねえとな」
そう言ってディアッカは最後の支給品、ロックビークル01サクラハリケーンを投げ渡す。
「これは……」
「その錠前、変形してバイクになるんだってさ。
俺にはストライクがあるし、一人で動くならオッサンが持ってけよ」
俺にはストライクがあるし、一人で動くならオッサンが持ってけよ」
「ディアッカ殿、、かたじけない!」
「その代わり、マジにそのドゴルドってやつが最強のNPCモンスターだった時は頼むぜ?」
そう言ってディアッカはリュックを背負い直し、空蝉丸も支度を始めようとする。
「待って。その前にこの5人でB-6の病院に寄ってかない?」
「病院?ああ、確かに態々イミテーションの民家にソファーや観葉植物置いてあるような凝り性どもが作ったんなら、普通の病院に置いてある物も大体置いてあるか」
「なるほど、ドゴルドや最終勝利を目指す参加者に襲われた者を助ける為にも必要でござるな!」
「弱った人や、弱った人を狙う人も近くに居るなら集まることも予想されます。
十分な注意が必要ですが、行く価値はあると考えます」
十分な注意が必要ですが、行く価値はあると考えます」
「あまり下手に探りを入れ過ぎて余計な者まで探し当てたら嫌だけどね」
「そこはほら、クルーゼ隊長の言う所の鍵穴探しってことで」
「私としては一秒でも早くアビドスに生きたいんだけど……」
「再開した時にカワイイ後輩ちゃんが死にかけてたら後悔するのはお前だぜ?」
「行こう」
なんだかんだホシノの扱いを心得つつあるディアッカであった。
【エリアC-5/ナハトベース/9月2日午前6時】
【空蝉丸@獣電戦隊キョウリュウジャー】
状態:決意と罪の意識(大)、ドゴルドを察知
服装:いつもの服装
装備:牙狼剣@牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者
ガブリチェンジャー@獣電戦隊キョウリュウジャー
ザンダーサンダー@獣電戦隊キョウリュウジャー
6番の獣電池×6@獣電戦隊キョウリュウジャー
令呪:残り三画
道具:獣電ブレイブボックス@獣電戦隊キョウリュウジャー、2、3、5、11~25の獣電池(15、20は使用済み)@獣電戦隊キョウリュウジャー、サクラハリケーン@仮面ライダー鎧武、ホットライン
思考
基本:このバトルロワイヤルを止めるでござる
01:この気配、ドゴルドの!
最強のNPCモンスターとはうぬであったか!
02:大分獣電池に余裕が出来たし、脚も手に入ったでござる。
マシュ殿、ディアッカ殿、かたじけない!
03:ディアッカ殿とホシノ殿は喧嘩するほど仲が良いでござるな
04:一度4人と共に病院に寄ってからドゴルドを探すでござる。
05:ソウジ殿もギラ殿も無事だと良いが……
06:宇蟲王ギラはやはり拙者のせいで?
07:流牙殿にこの剣を届けるでござる。
参戦時期:宇蟲王イーヴィルキングを倒した後
備考
※このバトルロワイヤルがまた自分が引き起こしたタイムパラドックスのせいなのでは?と思っています。
※400年間ドゴルドに封じられていた影響でドゴルドの気配を感知できます。
少なくとも大雑把な方角ぐらいは分かります。
状態:決意と罪の意識(大)、ドゴルドを察知
服装:いつもの服装
装備:牙狼剣@牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者
ガブリチェンジャー@獣電戦隊キョウリュウジャー
ザンダーサンダー@獣電戦隊キョウリュウジャー
6番の獣電池×6@獣電戦隊キョウリュウジャー
令呪:残り三画
道具:獣電ブレイブボックス@獣電戦隊キョウリュウジャー、2、3、5、11~25の獣電池(15、20は使用済み)@獣電戦隊キョウリュウジャー、サクラハリケーン@仮面ライダー鎧武、ホットライン
思考
基本:このバトルロワイヤルを止めるでござる
01:この気配、ドゴルドの!
最強のNPCモンスターとはうぬであったか!
02:大分獣電池に余裕が出来たし、脚も手に入ったでござる。
マシュ殿、ディアッカ殿、かたじけない!
03:ディアッカ殿とホシノ殿は喧嘩するほど仲が良いでござるな
04:一度4人と共に病院に寄ってからドゴルドを探すでござる。
05:ソウジ殿もギラ殿も無事だと良いが……
06:宇蟲王ギラはやはり拙者のせいで?
07:流牙殿にこの剣を届けるでござる。
参戦時期:宇蟲王イーヴィルキングを倒した後
備考
※このバトルロワイヤルがまた自分が引き起こしたタイムパラドックスのせいなのでは?と思っています。
※400年間ドゴルドに封じられていた影響でドゴルドの気配を感知できます。
少なくとも大雑把な方角ぐらいは分かります。
【ディアッカ・エルスマン@機動戦士ガンダムSEED】
状態:正常、ダメージ(小)
服装:錬金アカデミーの制服(赤)@仮面ライダーガッチャード
装備:ストライクガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED
令呪:残り三画
道具:ホットライン、私服、錬金アカデミーの制服(青、黒)@仮面ライダーガッチャード
思考
基本:あの脳味噌女をとっちめる。
01:イザークに、死んだはずのニコルまで!
なんでキラとアスランは名前が二つも?
02:クルーゼ隊長、マジにあの脳味噌女と組んでんのか……。
03:リツカ、マシュ、チビ、セミのオッサンと病院に向かい、その後アビドス砂漠の方に向かう。
04:少しはこのチビともうまくやんねえとな。
05:学園都市の癖に物騒すぎだろキヴォトス。
06:人理再編ねぇ。戦争とどっちがクソなんだか。
07:ルルーシュの野郎、準備万端じゃねえか
08:ムウのオッサンとラスティの分も暴れてやるぜ
参戦時期:少なくとも第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦開始後
備考
※ストライクは起動時にパックなし、エール、ソード、ランチャーを選択できます。
※マシュ、立香、ホシノと情報交換しました。
状態:正常、ダメージ(小)
服装:錬金アカデミーの制服(赤)@仮面ライダーガッチャード
装備:ストライクガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED
令呪:残り三画
道具:ホットライン、私服、錬金アカデミーの制服(青、黒)@仮面ライダーガッチャード
思考
基本:あの脳味噌女をとっちめる。
01:イザークに、死んだはずのニコルまで!
なんでキラとアスランは名前が二つも?
02:クルーゼ隊長、マジにあの脳味噌女と組んでんのか……。
03:リツカ、マシュ、チビ、セミのオッサンと病院に向かい、その後アビドス砂漠の方に向かう。
04:少しはこのチビともうまくやんねえとな。
05:学園都市の癖に物騒すぎだろキヴォトス。
06:人理再編ねぇ。戦争とどっちがクソなんだか。
07:ルルーシュの野郎、準備万端じゃねえか
08:ムウのオッサンとラスティの分も暴れてやるぜ
参戦時期:少なくとも第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦開始後
備考
※ストライクは起動時にパックなし、エール、ソード、ランチャーを選択できます。
※マシュ、立香、ホシノと情報交換しました。
【小鳥遊ホシノ@ブルーアーカイブ】
状態:健康、ユメ先輩の死体を利用されている現状への怒り(極大)、羂索、茅場、クルーゼへの殺意(極大)、一応今は冷静
服装:臨戦
装備:アタッシュショットガン@仮面ライダーアウトサイダーズ
折り畳み式の盾@ブルーアーカイブ
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン(画面にヒビ有)
思考
基本:羂索たちを殺す
01:羂索たちに関する情報を集める。
02:こいつ(ディアッカ)、リツカ君、マシュちゃん、空蝉丸さんと病院に寄ってからアビドスを目指す。多分セリカちゃんや先生も行くだろうし
03:最強のNPCモンスタードゴルド……もしセリカちゃんや先生に手を出すなら空蝉丸さんより先に殺す。
最悪、中身ごとになっても。
04:クルーゼの部下だったらしいけど、そりゃあキツイか
参戦時期:対策委員会編第三章にて空崎ヒナと会敵するより前
備考
※ディアッカ、マシュ、立香、空蝉丸と情報交換しました。
しかし本人がいっぱいいっぱいなのでどの程度理解できてるか分かりません。
状態:健康、ユメ先輩の死体を利用されている現状への怒り(極大)、羂索、茅場、クルーゼへの殺意(極大)、一応今は冷静
服装:臨戦
装備:アタッシュショットガン@仮面ライダーアウトサイダーズ
折り畳み式の盾@ブルーアーカイブ
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン(画面にヒビ有)
思考
基本:羂索たちを殺す
01:羂索たちに関する情報を集める。
02:こいつ(ディアッカ)、リツカ君、マシュちゃん、空蝉丸さんと病院に寄ってからアビドスを目指す。多分セリカちゃんや先生も行くだろうし
03:最強のNPCモンスタードゴルド……もしセリカちゃんや先生に手を出すなら空蝉丸さんより先に殺す。
最悪、中身ごとになっても。
04:クルーゼの部下だったらしいけど、そりゃあキツイか
参戦時期:対策委員会編第三章にて空崎ヒナと会敵するより前
備考
※ディアッカ、マシュ、立香、空蝉丸と情報交換しました。
しかし本人がいっぱいいっぱいなのでどの程度理解できてるか分かりません。
【マシュ・キリエライト@Fate/Grand Order】
状態:正常
服装:いつもの服装
装備:霊基外骨骼オルテナウス改修型@Fate/Grand Order
令呪:マスター持ちサーヴァントの為なし
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン
思考
基本:羂索の企みを阻止する。
01:先輩、ディアッカさん、ホシノさん、空蝉丸さんと病院に向かい、その後アビドス方面に向かう。
02:C.Eにキヴォトス……特異点や異分帯、先輩がレムレムしている様子やぐだぐだな感じはしませんね。
03:羂索たちの用意した令呪は預託令呪に近いようですね。
04:ディアッカさんからすれば私のような存在は珍しくないのでしょうか?
05:ホシノさん……ひとまずは安心なのでしょうか?
06:アルジュナ・オルタやドゴルドには要警戒。
参戦時期:少なくとも二部第五章後半より後
備考
※ディアッカ、ホシノと情報交換しました。
※少しだけディアッカとホシノの令呪を調べカルデアの物とは違い預託令呪に近い物であると考えています。
※ストライクのビームサーベルを一本喪失しました。
状態:正常
服装:いつもの服装
装備:霊基外骨骼オルテナウス改修型@Fate/Grand Order
令呪:マスター持ちサーヴァントの為なし
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン
思考
基本:羂索の企みを阻止する。
01:先輩、ディアッカさん、ホシノさん、空蝉丸さんと病院に向かい、その後アビドス方面に向かう。
02:C.Eにキヴォトス……特異点や異分帯、先輩がレムレムしている様子やぐだぐだな感じはしませんね。
03:羂索たちの用意した令呪は預託令呪に近いようですね。
04:ディアッカさんからすれば私のような存在は珍しくないのでしょうか?
05:ホシノさん……ひとまずは安心なのでしょうか?
06:アルジュナ・オルタやドゴルドには要警戒。
参戦時期:少なくとも二部第五章後半より後
備考
※ディアッカ、ホシノと情報交換しました。
※少しだけディアッカとホシノの令呪を調べカルデアの物とは違い預託令呪に近い物であると考えています。
※ストライクのビームサーベルを一本喪失しました。
【藤丸立香(男)@Fate/Grand Order】
状態:正常
服装:カルデア戦闘服@Fate/Grand Order
装備:カルデア戦闘服@Fate/Grand Order
令呪:残り三画(マシュ、ブラックバレル以外に使用不可)
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:羂索の企みを阻止する。
01:マシュ、ディアッカ、ホシノ、空蝉丸さんと病院に向かい、その後アビドスの方に向かう。
02:マシュ以外のサーヴァントと繋がってない……。
いつも通りと言えばいつもも通りだけど
03:ホシノ……ひとまず大丈夫かな?
04:かっこよかったなぁ、ガンダム。
キョウリュウジャーも回数制限なかったら変身を観たかった。
参戦時期:少なくとも二部第五章後半より後
備考
※ディアッカ、ホシノ、空蝉丸と情報交換しました。
状態:正常
服装:カルデア戦闘服@Fate/Grand Order
装備:カルデア戦闘服@Fate/Grand Order
令呪:残り三画(マシュ、ブラックバレル以外に使用不可)
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:羂索の企みを阻止する。
01:マシュ、ディアッカ、ホシノ、空蝉丸さんと病院に向かい、その後アビドスの方に向かう。
02:マシュ以外のサーヴァントと繋がってない……。
いつも通りと言えばいつもも通りだけど
03:ホシノ……ひとまず大丈夫かな?
04:かっこよかったなぁ、ガンダム。
キョウリュウジャーも回数制限なかったら変身を観たかった。
参戦時期:少なくとも二部第五章後半より後
備考
※ディアッカ、ホシノ、空蝉丸と情報交換しました。
【支給品解説】
- 獣電ブレイブボックス@獣電戦隊キョウリュウジャー
…マシュ・キリエライト@Fate/Grand/Orderに支給。
獣電池を持ち運ぶためのアタッシュケース。
獣電戦隊はパートナー獣電竜の獣電池を大体個人で所有していたので、主に獣電池の性能テストをする際に用いられた。
2、3、5、11~25の充電池が一本ずつ入っている。
獣電池を持ち運ぶためのアタッシュケース。
獣電戦隊はパートナー獣電竜の獣電池を大体個人で所有していたので、主に獣電池の性能テストをする際に用いられた。
2、3、5、11~25の充電池が一本ずつ入っている。
- サクラハリケーン@仮面ライダー鎧武
…ディアッカ・エルスマン@機動戦士ガンダムSEEDに支給。
ユグドラシルが開発したロックビークルの一種。
解錠して投げることで錠前形態からその名の通り桜花の装飾がされたオートバイに変形する。
錠前形態で破損するとバイク形態に変形できなくなる。
本来は一定以上のスピードに達するとヘルヘイムの森に突入するが、当ロワではその機能は封印されている。
ユグドラシルが開発したロックビークルの一種。
解錠して投げることで錠前形態からその名の通り桜花の装飾がされたオートバイに変形する。
錠前形態で破損するとバイク形態に変形できなくなる。
本来は一定以上のスピードに達するとヘルヘイムの森に突入するが、当ロワではその機能は封印されている。
- 105ダガー@機動戦士ガンダムSEED
…地球連合軍がストライクガンダムの各種機能を盛り込んで開発した量産機。
ストライカーパックにも対応しており、今回ディアッカが遠目に確認した機体はエールストライカーを装備していた。
ストライカーパックにも対応しており、今回ディアッカが遠目に確認した機体はエールストライカーを装備していた。
- ジンハイマニューバ@機動戦士ガンダムSEED
…ザフト軍が次期量産機ゲイツ配備までの間に合わせとして既存機のジンを回収した機体。
革新的な機能が追加された訳ではないが、今までとほぼ同じ使用感、共通パーツの多い上位機体ということで現場から絶大な支持を受け、地球連合軍からすら優先捕獲対象に選ばれたほど。
今回ディアッカが遠目に確認した機体はサブフライトシステムを装備している。
革新的な機能が追加された訳ではないが、今までとほぼ同じ使用感、共通パーツの多い上位機体ということで現場から絶大な支持を受け、地球連合軍からすら優先捕獲対象に選ばれたほど。
今回ディアッカが遠目に確認した機体はサブフライトシステムを装備している。
- バクゥ@機動戦士ガンダムSEED
…ザフト軍が重力圏の局地戦用機体として開発した四足獣型モビルスーツ。
四足歩行とキャタピラ装甲を使い分け、武装も選択式ミサイルポットとレールガンに加えてビームサーベルと遠近対応。
非常に完成度が高く、機体の刷新が速いコズミック・イラにおいてマイナーチェンジこそあるが主力地上戦機の座を退いていない非常に完成度の高い機体。
地上じゃこのバクゥが王者とすら評される。
四足歩行とキャタピラ装甲を使い分け、武装も選択式ミサイルポットとレールガンに加えてビームサーベルと遠近対応。
非常に完成度が高く、機体の刷新が速いコズミック・イラにおいてマイナーチェンジこそあるが主力地上戦機の座を退いていない非常に完成度の高い機体。
地上じゃこのバクゥが王者とすら評される。
021:今日の星が生きる道を照らせるか | 投下順 | 023:Stellar Stream/PHOENIX |
時系列順 | ||
候補作079:企画主が牙狼書かなかったら誰も書かないよね | 空蝉丸 | 051:マイ=ラッセルハートの暗躍カルテ |
候補作107:汚れちまつた特別に | 藤丸立香 | |
マシュ・キリエライト | ||
小鳥遊ホシノ | ||
ディアッカ・エルスマン |