「へえ!じゃあズゴックは生まれながらの改造人間なんすね」
「MSを解除している間はアスランで頼む。
まあ、そんな言い方も出来なくはないな」
まあ、そんな言い方も出来なくはないな」
アッガイを退けたズゴックことアスランと烈怒頼雄斗こと切島鋭児郎は暫く飛んだ後、病院近くの民家に寄っていた。
もうすぐホットラインが解禁される時間だったのと、ここを逃すといつ休めるかが分からないので食事やトイレなどを済ませておきたかったからだ。
そんな訳で冷蔵庫に残っていた物で適当に食事を作って完食し、交代でトイレも済ませて情報交換まで進んだところで互いの常識が食い違うことに気付いた。
もうすぐホットラインが解禁される時間だったのと、ここを逃すといつ休めるかが分からないので食事やトイレなどを済ませておきたかったからだ。
そんな訳で冷蔵庫に残っていた物で適当に食事を作って完食し、交代でトイレも済ませて情報交換まで進んだところで互いの常識が食い違うことに気付いた。
「遺伝子的コーディネイトもなしにそんなことが起こりえるのか……」
「俺としては“個性”もなしに宇宙に移住とか巨大ロボットで戦争とかの方が信じられないっすね」
そもそも肉体を転々と出来る脳味噌怪人が主催の殺し合いの時点でなんでも有りか、と半ば考えることを辞めたアスランはひとまず一番重要な事柄に関する話に移る。
「ラウ・ル・クルーゼは、かつてキラが討ったはずの俺の元上司。
失われた核の技術を解禁させる術を地球連合に流し、あと一歩で人類が絶滅するまで止まらない戦争に陥るきっかけを作った男だ。
それも、もう既に死んでいるはずの人間でもある」
失われた核の技術を解禁させる術を地球連合に流し、あと一歩で人類が絶滅するまで止まらない戦争に陥るきっかけを作った男だ。
それも、もう既に死んでいるはずの人間でもある」
「なんか途方もなさ過ぎてイマイチ想像つかないっすけど……復活云々は一旦置いといて、今回の一件、スケールダウンしてる気がしないっすか?」
確かにそれはアスランも思ったことだ。
このパワードスーツ然り技術として確立するまでに相当の苦労が無ければおかしい代物を用意しておいてやらせることが個人レベルの殺し合いというのは少ししょぼく感じる。
オマケにキラから聞いた話と今まで上司部下として接して来た経験も併せて考えると、ニヒルな皮肉屋ではあったが、愉快犯的なことをやる人間とは思えない。
このパワードスーツ然り技術として確立するまでに相当の苦労が無ければおかしい代物を用意しておいてやらせることが個人レベルの殺し合いというのは少ししょぼく感じる。
オマケにキラから聞いた話と今まで上司部下として接して来た経験も併せて考えると、ニヒルな皮肉屋ではあったが、愉快犯的なことをやる人間とは思えない。
「そういう意味では、限りなく公平な『ゲーム』にしようとしているのは、らしいと言えばらしいか」
あの闘いで連合には核が、ザフトにはジェネシスがあった。
最終的なゴールは兎も角、人が抗えるだけの余地が残っていた上に、自らキラ、そしてムウ・ラ・フラガと決着をつけるべく出撃している。
なんだかんだ人類を憎んでいたかもしれないが、不良隊長ではあっても悪い上司ではなかったし、公平でもあった。
それが今のアスランのラウ・ル・クルーゼ評である。
最も
最終的なゴールは兎も角、人が抗えるだけの余地が残っていた上に、自らキラ、そしてムウ・ラ・フラガと決着をつけるべく出撃している。
なんだかんだ人類を憎んでいたかもしれないが、不良隊長ではあっても悪い上司ではなかったし、公平でもあった。
それが今のアスランのラウ・ル・クルーゼ評である。
最も
『掴め!最高のガッチャ!
6時間後にまた会おう!』
6時間後にまた会おう!』
こんなふざけた放送に怒りを感じない程アスランは人間が出来ていないが。
「その、アスラン?大丈夫っすか?」
「大丈夫だライオット。
ただ少しだけ、少しだけ冷静になる時間が必要なだけだ」
ただ少しだけ、少しだけ冷静になる時間が必要なだけだ」
そう言ってアスランは電源を消そうとテレビに近づく。
次の瞬間、画面に現れた悪逆皇帝の宣言にその手を止めることになる。
「……」
アスランの表情は果たしてこの先このバトルロワイヤルに居る間にその眉間のしわがほぐれる瞬間は訪れることはなにではないか?と思ってしまう程見事な不機嫌顔に変わってしまった。
「名簿を、確認しよう。
俺と君の知り合い、そしてルルーシュとアヤノコウジの知り合いを確認する必要がある」
俺と君の知り合い、そしてルルーシュとアヤノコウジの知り合いを確認する必要がある」
「……うっす」
こんな言い方は良くないが、とても逆らえる気がしないし今すぐ飛び出していかないだけの理性が有ったので大人しく従うことにした。
「アスランもっすけど、なんか同じ名前や似たようなコードネームで並んでたりしてましたよね」
「このクジョウみたいな明確に姉妹だろう並びは兎も角、キラはなぜか肩書がある方とない方と分かれているし、ニコルはラウ・ル・クルーゼ同様死んだはずの人間だ」
「放送に出て来たクルーゼみたいに復活してるってことすか?」
「最悪の場合、梔子ユメのように別の何かに乗っ取られているということもある」
「! 確かにそれは最悪っすね……味方だと思って近づいたら敵(ヴィラン)だった!
なんてこともあるかもですし」
なんてこともあるかもですし」
「もし俺以外にも死んだ知り合いの名前があると言う者に出会ったら注意が要るかもな。
ルルーシュの知り合いは、このロロ・ヴィ・ブリタニアまでか?」
ルルーシュの知り合いは、このロロ・ヴィ・ブリタニアまでか?」
「多分そうでしょうね。
綾小路の制服は……最初に助けらんなかった須藤って奴のと同じだったから、堀北から益子薫までっすかね?」
綾小路の制服は……最初に助けらんなかった須藤って奴のと同じだったから、堀北から益子薫までっすかね?」
「俺やお前の関係者の参加人数を考えると、多すぎる気がするがタクヤ・ヤガミ……いや、その後がアンクまで全員女性名で有ること考えるとカナミ・エトウあたりで一区切り入るかもしれんな」
「なるほど。
じゃあルルーシュや綾小路の知り合いにあったら、なるべく穏便に情報交換を持ちかける、って感じっすかね」
じゃあルルーシュや綾小路の知り合いにあったら、なるべく穏便に情報交換を持ちかける、って感じっすかね」
幸いこちらにはラウ・ル・クルーゼの情報というある程度以上の理性を期待できるならテーブルにつかざるを得なくする切り札がある。
余程こちらの態度に問題が無ければいきなりドンパチにはならないだろう。
余程こちらの態度に問題が無ければいきなりドンパチにはならないだろう。
「それで、君に知り合いについてもう少し詳しく聞かせてもらっていいか?」
「うっす!緑谷は俺と同じヒーロー科のクラスメイトで、すっげぇ頼りになる奴っす!
間違いなく羂索やクルーゼたちの言いなりにはならない筈っすよ。
ステインは……んー、羂索に従ったりはしないっすけど、アイツの言う贋物のヒーローやヴィラン相手に殺しをためらわないタイプっすね」
間違いなく羂索やクルーゼたちの言いなりにはならない筈っすよ。
ステインは……んー、羂索に従ったりはしないっすけど、アイツの言う贋物のヒーローやヴィラン相手に殺しをためらわないタイプっすね」
「最後のダークマイトというのは?」
「自分こそがオールマイトの後継者とか言って日本に攻めて来た奴で、一言で言っちまうとはた迷惑な勘違い野郎(ヴィラン)っすね。
説得しようにも多分自分が都合の良い様にしか他人の話聞かないと思うっす。
挙句普通に緑谷と後二人同じぐらい強い奴が束になって漸く勝てた相手なんで、いざ真正面から殴り合ったら俺らだけじゃきついっすね」
説得しようにも多分自分が都合の良い様にしか他人の話聞かないと思うっす。
挙句普通に緑谷と後二人同じぐらい強い奴が束になって漸く勝てた相手なんで、いざ真正面から殴り合ったら俺らだけじゃきついっすね」
「始末に負えんな」
オマケに羂索たちが繰り返しこれはゲームと言っている時点でそいつと真正面から殴り合える誰かが最低一人はいると確定しているようなものだ。
せめてその誰かがダークマイトよりは会話の出来る者だといいのだが、と思わずにはいられない。
せめてその誰かがダークマイトよりは会話の出来る者だといいのだが、と思わずにはいられない。
「俺の知り合いのイザークとディアッカはアカデミーの頃からの同期で戦友だ。
ラクスも直接戦う力こそ持たないが、平和を目指す意志は硬い。
キラやニコルも俺の知ってる二人ならば信用できるが、?付の俺共々今は少し、微妙なところだ。
合流しようにも、俺の知る限りキラたちの向いそうな場所は、あれだけ大々的にパフォーマンスしたルルーシュの居るテレビ局ぐらいだ。
ライオットはどうだ?」
ラクスも直接戦う力こそ持たないが、平和を目指す意志は硬い。
キラやニコルも俺の知ってる二人ならば信用できるが、?付の俺共々今は少し、微妙なところだ。
合流しようにも、俺の知る限りキラたちの向いそうな場所は、あれだけ大々的にパフォーマンスしたルルーシュの居るテレビ局ぐらいだ。
ライオットはどうだ?」
「本物じゃないとは思いますけど、雄英の校舎と蛇腔病院っすね。
どっちも俺にも緑谷にも縁のある建物っす」
どっちも俺にも緑谷にも縁のある建物っす」
「良し、ならば俺たちの現在地からも近いし病院、高校に向かい最終的にテレビ局を偵察するルートが良いか?」
「異存ないっす!」
「よし、では行こう」
民家を後にした二人はアッガイとの戦闘の後に離脱したのと同じようにズゴックの背中に切島を載せる形で出発した。
「見つけた」
D-6から怪我人が集まるなら獲物には事欠かないだろうと言う考えで病院を拠点に使おうと北上していたやみのせんしは丁度こちらが追いかける形になっている赤い空飛ぶ鎧(?)を見つけた。
小手調べと呪文を唱えて火球を放つ。
クルーゼ、そしてルルーシュの放送から約数分。
歩き続けてようやくであったNPCモンスター以外の獲物だ。
今まで見たどんな魔物よりも珍妙な見た目だが、羂索がいうにはこの世界にはもう一人の自分以外にも異なる世界の者が参加していると言う。
ならあんな風に空飛ぶ変な鎧を着て戦う世界もあるかもしれない。
そう考えて腕試しとばかりに攻撃を仕掛けたのだ。
小手調べと呪文を唱えて火球を放つ。
クルーゼ、そしてルルーシュの放送から約数分。
歩き続けてようやくであったNPCモンスター以外の獲物だ。
今まで見たどんな魔物よりも珍妙な見た目だが、羂索がいうにはこの世界にはもう一人の自分以外にも異なる世界の者が参加していると言う。
ならあんな風に空飛ぶ変な鎧を着て戦う世界もあるかもしれない。
そう考えて腕試しとばかりに攻撃を仕掛けたのだ。
「ズゴック!」
『分かっている!上手く降りろよ!』
鎧の背中から誰かが飛び出る。
軽装で武器は持っておらず、恐らく武闘家だろう少年だ。
着地寸前を狙って魔法を放とうとするが、紅い鎧がそれを許さなかった。
灼熱させた両腕で合計六本の爪を繰り出し、近接戦を仕掛けてくる。
やみのせんしは手にしたはかいの剣で弾き、いなし、フェイントも織り交ぜながら反撃する。
軽装で武器は持っておらず、恐らく武闘家だろう少年だ。
着地寸前を狙って魔法を放とうとするが、紅い鎧がそれを許さなかった。
灼熱させた両腕で合計六本の爪を繰り出し、近接戦を仕掛けてくる。
やみのせんしは手にしたはかいの剣で弾き、いなし、フェイントも織り交ぜながら反撃する。
『こいつ、出来る!』
「お前もなかなかやるじゃないか!」
そう言ってバックステップを踏んでギラを唱える。
赤い鎧、ズゴックが手甲で弾くと再び接近してインファイトを仕掛けてくる。
赤い鎧、ズゴックが手甲で弾くと再び接近してインファイトを仕掛けてくる。
(気の抜ける見た目に反して軽快な割に硬いな。
地味に削るしかないか?)
地味に削るしかないか?)
等と考えていると後方から誰かが駆けてくる。
「俺を忘れてもらっちゃ困るぜ!」
“個性”で硬化された拳が振り下ろされる。
はかいの剣で受けるが、振動が武器を通じて全身に伝わり思わず大袈裟なまでの横振りで斬り払って距離を取った。
はかいの剣で受けるが、振動が武器を通じて全身に伝わり思わず大袈裟なまでの横振りで斬り払って距離を取った。
「剛健ヒーロー!烈怒頼雄斗、参上!
2対1だ、観念しやがれ!」
2対1だ、観念しやがれ!」
「冗談、お楽しみはここからじゃないか!」
『気を付けろライオット!コイツは強いぞ!』
「うっす!」
同志討ちを避けるためにズゴックは射撃兵装を使わないので、必然的に接近パワー型の2人に対して近、中距離オールマイティなやみのせんしという構図になる。
筋力勝負では赤い二人が有利だが立ち回り次第ではやみのせんしも決して不利にはならない。
筋力勝負では赤い二人が有利だが立ち回り次第ではやみのせんしも決して不利にはならない。
「マジに強いっすね!」
『気を付けろ。
あと最低一つか二つは支給品も温存しているはずだ』
あと最低一つか二つは支給品も温存しているはずだ』
「果たして本当にそうかな?
案外、三つ四つと持っているかもしれないぞ?」
案外、三つ四つと持っているかもしれないぞ?」
「それってお前まさか……」
「ああ、殺した。
あの名前を呼ぶのも忌々しいお姫様は結構あっさり死んだよ!」
あの名前を呼ぶのも忌々しいお姫様は結構あっさり死んだよ!」
「マジかよ……」
「お前もそうしたいって思ったことはないのか勇者(ヒーロー)?」
「は、はぁ!?」
「耳をすませば聞こえてくるだろう?
賞賛に交じって助けて助けてと無責任な機体と責任を上乗せしてくる声が。
何も、手伝いすらしようとしない身勝手で無責任な歓声が!
俺はどうしようもなくそれが馬鹿らしくなったから自由にやった!それだけだよ!」
賞賛に交じって助けて助けてと無責任な機体と責任を上乗せしてくる声が。
何も、手伝いすらしようとしない身勝手で無責任な歓声が!
俺はどうしようもなくそれが馬鹿らしくなったから自由にやった!それだけだよ!」
はかいの剣を上段に構えて突っ込むやみのせんし。
背中の羽を起動して上に避けたズゴックは一旦無視して烈怒頼雄斗に肉薄する。
背中の羽を起動して上に避けたズゴックは一旦無視して烈怒頼雄斗に肉薄する。
「うっ!」
「お前も、りゅうおうの誘いに乗った俺のように少しは自由にやってみろよ。
開けた視界ってのは本当に新鮮で、王も姫も国もどうでもよくなるぜ!」
開けた視界ってのは本当に新鮮で、王も姫も国もどうでもよくなるぜ!」
そう言って烈怒頼雄斗の体制を崩し、前蹴りを叩きこんだやみのせんしに
『黙って聞いていれば酷い話だな!』
派手な飛び蹴りが叩きこまれる。
「ズゴック!」
『ライオットのことを良く知らないくせによくもまあ、そんな知ったふうな口が利けるモノだ。
今まで言われるままに過ごして、勇者と呼ばれてからも国王陛下や王女さまに請われるままに戦って、いただいた勲章に舞い上がって自分なら何でも出来てどんな正解も選べるとでも勘違いしたのか?』
今まで言われるままに過ごして、勇者と呼ばれてからも国王陛下や王女さまに請われるままに戦って、いただいた勲章に舞い上がって自分なら何でも出来てどんな正解も選べるとでも勘違いしたのか?』
「そんなことはもう過去の話だ!
俺は俺の道を俺自身の意志で選んで自由になった!
自分で選んで自分の道を決めた!」
俺は俺の道を俺自身の意志で選んで自由になった!
自分で選んで自分の道を決めた!」
そう言って飛び掛かって来るやみのせんしの切っ先を軽快に避けながらズゴックは言葉の刃を突き立てる。
『自由意思?嗤わせるな。
興味本位で犯罪者の口車に乗っただけだろう?
今のお前は自由を得た一個人なんかじゃあない。
遅めの反抗期に身に余る力がのっかっただけの、ライオットの言葉を借りるなら『はた迷惑な勘違い野郎(ヴィラン)』以外の何物でもない!』
興味本位で犯罪者の口車に乗っただけだろう?
今のお前は自由を得た一個人なんかじゃあない。
遅めの反抗期に身に余る力がのっかっただけの、ライオットの言葉を借りるなら『はた迷惑な勘違い野郎(ヴィラン)』以外の何物でもない!』
嘲笑に近い笑みしか浮かべていなかったやみせんしの表情が初めて崩れる。
ギリッ!と歯を食いしばりズゴックに剣と殺意を向ける。
ギリッ!と歯を食いしばりズゴックに剣と殺意を向ける。
『貴様こそっ!そんな偉そうなことを言う資格があるのか!?』
『あるとも!
俺はかつて父に言われるままに戦った事も!
穏やか平和主義者のふりをした魔王の口車に乗ったこともある!』
俺はかつて父に言われるままに戦った事も!
穏やか平和主義者のふりをした魔王の口車に乗ったこともある!』
自分に消せない傷を刻み、今なお世界に続く争いの芽となった父、パトリック・ザラ。
そしてそんな父に対する複雑な感情を利用し自分を都合の良い戦士に仕立て上げようとしたギルバード・デュランダル。
アスランにとって国王、そしてりゅうおうと呼べる二人はある意味で今なおアスランの中で生きている。
だからこそ、もう道を違えることはない。
そしてそんな父に対する複雑な感情を利用し自分を都合の良い戦士に仕立て上げようとしたギルバード・デュランダル。
アスランにとって国王、そしてりゅうおうと呼べる二人はある意味で今なおアスランの中で生きている。
だからこそ、もう道を違えることはない。
『本当に可哀そうだよお前は!
俺と違って、首根っこを掴んで引っ張り上げてくれる仲間(とも)も!
誤った道に進んでもなお信じてくれる女性(ひと)も居ないんだから!
いや、居たかもしれないが、お前は見つけられなかった!
あるいは流れのままに自分から居なかったことにした!
誰かにとって都合の良い救世主(セイヴァー)からりゅうおうとやらにとって都合の良い機械(マシーン)になっただけの駄々っ子だ!
大方りゅうおうに必要とされたお前は!
奴にとっては勇者(ジャスティス)を屈服させたという格好の箔付け(レジェンド)に必要だっただけだろう!!!』
俺と違って、首根っこを掴んで引っ張り上げてくれる仲間(とも)も!
誤った道に進んでもなお信じてくれる女性(ひと)も居ないんだから!
いや、居たかもしれないが、お前は見つけられなかった!
あるいは流れのままに自分から居なかったことにした!
誰かにとって都合の良い救世主(セイヴァー)からりゅうおうとやらにとって都合の良い機械(マシーン)になっただけの駄々っ子だ!
大方りゅうおうに必要とされたお前は!
奴にとっては勇者(ジャスティス)を屈服させたという格好の箔付け(レジェンド)に必要だっただけだろう!!!』
「いい加減黙れ!」
剣筋がぶれた。
怒りのあまり力を籠め過ぎたのだ。
その隙を見逃す烈怒頼雄斗ではない。
怒りのあまり力を籠め過ぎたのだ。
その隙を見逃す烈怒頼雄斗ではない。
「烈怒交吽咤(レッドカウンター)!」
硬化した皮膚に刃を止められ、カウンターで右アッパーが綺麗に顎に決まる。
ぐらんぐらんと揺れる頭でどうにか着地するも、視点が定まらない。
ぐらんぐらんと揺れる頭でどうにか着地するも、視点が定まらない。
「烈怒頑斗裂屠(レッドガントレット)!」
続いて強烈な左フックが決まる。
冒険中何度も嗅いだ土と草の臭いがする。
冒険中何度も嗅いだ土と草の臭いがする。
「観念しろ!今ならまだこれ以上手荒なこともしねぇ!
一国の姫様殺しちまったのは、なんつうか、お前の世界のこととか分かんなねえからどれくらい重い罪になるのか知らないけど、どうにか反省できる機会が与えられるように俺もズゴックも説得する!
だから……」
一国の姫様殺しちまったのは、なんつうか、お前の世界のこととか分かんなねえからどれくらい重い罪になるのか知らないけど、どうにか反省できる機会が与えられるように俺もズゴックも説得する!
だから……」
「ライオット!」
ズゴックが烈怒頼雄斗を押しのけるように前に出る。
同時にそのライジングフリーダムガンダムをも上回る頑強な装甲に火球が爆ぜた。
同時にそのライジングフリーダムガンダムをも上回る頑強な装甲に火球が爆ぜた。
「すんませんズゴック、助かったっす!」
『無事で何よりだ。
だが、逃げられてしまったようだな』
だが、逃げられてしまったようだな』
見るとやみのせんしの姿は消えており、代わりに砕けた宝石のような物が残っている。
2人が知る由もないが、茅場晶彦の世界で転移結晶と呼ばれるゲーム内アイテムである。
ズゴックのセンサー類でも近くに脅威となる存在を感知できなかったので、アスランはパワードスーツを解除した。
2人が知る由もないが、茅場晶彦の世界で転移結晶と呼ばれるゲーム内アイテムである。
ズゴックのセンサー類でも近くに脅威となる存在を感知できなかったので、アスランはパワードスーツを解除した。
「……アイツ、大丈夫じゃあないっすよね」
「だろうな。我ながら過去の自分を棚に上げて言うだけ言ってしまったよ」
そう言ってアスランは盛大に溜息をついた。
「いやいや!
そう言うことって、ちゃんと悩んでちゃんと迷って答え出したからこそ言えることじゃあないっすか!
まあ、確かに大人しくさせる為に結構なこと言っちゃってますけど、きっと必要なことだったっすよ」
そう言うことって、ちゃんと悩んでちゃんと迷って答え出したからこそ言えることじゃあないっすか!
まあ、確かに大人しくさせる為に結構なこと言っちゃってますけど、きっと必要なことだったっすよ」
「君は良い奴だな」
その気遣いが今は少し痛いと思わずにはいられないアスランであった。
【エリアC-6/市街地/9月2日午前6時30分】
【切島鋭児朗@僕のヒーローアカデミア】
状態:ズゴックの背中に乗って飛行中
服装:烈怒頼雄斗のヒーローコスチューム@僕のヒーローアカデミア
装備:同上
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~2、ホットライン
思考
基本:羂索をとっちめてこの悪趣味な殺し合いを終わらせる。
01:要救助者の保護しつつ緑谷やアスランの仲間たちとの合流を急ぐ。
02:殺し合いにのっちまった子たちやヴィランは止める。
あいつ(やみのせんし)、大丈夫かな?
03:アスランの世界、“個性”なしで宇宙まで行って戦争ってヤバいな。
04:緑谷が居るのは心強いけど、ステインにダークマイト……一筋縄じゃいかないな。こりゃ。
05:病院、雄英とよって最後にテレビ局の様子を見に行く。
参戦時期:少なくともユアネクスト終了後
備考
※アスランと情報交換を行いコズミック・イラに関する知識を得ました。
※名簿の並びからルルーシュ、綾小路の関係者を予測しました。
状態:ズゴックの背中に乗って飛行中
服装:烈怒頼雄斗のヒーローコスチューム@僕のヒーローアカデミア
装備:同上
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~2、ホットライン
思考
基本:羂索をとっちめてこの悪趣味な殺し合いを終わらせる。
01:要救助者の保護しつつ緑谷やアスランの仲間たちとの合流を急ぐ。
02:殺し合いにのっちまった子たちやヴィランは止める。
あいつ(やみのせんし)、大丈夫かな?
03:アスランの世界、“個性”なしで宇宙まで行って戦争ってヤバいな。
04:緑谷が居るのは心強いけど、ステインにダークマイト……一筋縄じゃいかないな。こりゃ。
05:病院、雄英とよって最後にテレビ局の様子を見に行く。
参戦時期:少なくともユアネクスト終了後
備考
※アスランと情報交換を行いコズミック・イラに関する知識を得ました。
※名簿の並びからルルーシュ、綾小路の関係者を予測しました。
【アスラン・ザラ@機動戦士ガンダムSEED FREEDOM】
状態:正常、不機嫌(極大)
服装:私服
装備:ズゴックの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:このゲームを止める。
01:ラクスたちは兎も角、何故俺やキラは名前が二つも?
02:ラウ・ル・クルーゼ……お前は復活していたがニコルは?
03:超人社会か、想像つかないな
04:あの男(やみのせんし)には、少し言い過ぎたな
05:病院、雄英とよって最後にテレビ局の様子を見に行く。
参戦時期:後の書き手様にお任せします
備考
※切島と情報交換を行い、ヒロアカ世界に関する知識を得ました。
※名簿の並びからルルーシュ、綾小路の関係者を予測しました。
状態:正常、不機嫌(極大)
服装:私服
装備:ズゴックの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:このゲームを止める。
01:ラクスたちは兎も角、何故俺やキラは名前が二つも?
02:ラウ・ル・クルーゼ……お前は復活していたがニコルは?
03:超人社会か、想像つかないな
04:あの男(やみのせんし)には、少し言い過ぎたな
05:病院、雄英とよって最後にテレビ局の様子を見に行く。
参戦時期:後の書き手様にお任せします
備考
※切島と情報交換を行い、ヒロアカ世界に関する知識を得ました。
※名簿の並びからルルーシュ、綾小路の関係者を予測しました。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
決して勝てない戦いではなかった。
二対一でも、十二分に拮抗で来ていた。
なに結果はどうだ?
良い様にやられた挙句言われたい放題言われて破れかぶれで逃げ出して道端に蹲っている。
二対一でも、十二分に拮抗で来ていた。
なに結果はどうだ?
良い様にやられた挙句言われたい放題言われて破れかぶれで逃げ出して道端に蹲っている。
『本当に可哀そうだよお前は!』
「黙れ!」
ガン!と、壁を強く殴りつける。
首のないずんぐりむっくりの仮面越しの煽る声が耳にこびりついてしまったように思える。
首のないずんぐりむっくりの仮面越しの煽る声が耳にこびりついてしまったように思える。
「これは、自分で決めたんだ!
誰でもない、この俺が!」
誰でもない、この俺が!」
そうとだけ吐き捨てると立ち上がったやみのせんしは周囲を見渡す。
誰に何を言われようと
誰に何を言われようと
【エリア?-?/???/9月2日午前6時30分】
【やみのせんし@ドラゴンクエスト】
状態:心身ともにダメージ(中) 『忍者』に興味(小)
服装:邪樹右龍の忍装束姿(覆面+マント)
装備:はかいの剣@ドラゴンクエストIII 邪樹右龍の忍装束@忍者と極道
令呪:残り三画
道具:なし
思考
基本:当然殺し合いに乗る
01:とにかく壊すことを楽しむ。
つもりだったが、あの赤いの(アスラン)は次会った時は徹底的に壊す。
02:まずは拠点を探す。病院を奏するつもりだったが、今地図でどのへんだ?
03:……何が罪を償う機会だ。
04:忍者?聞いたことの無い名前だが、恐らく強い者なのだろうな。
参戦時期:竜王の誘いに乗った後
状態:心身ともにダメージ(中) 『忍者』に興味(小)
服装:邪樹右龍の忍装束姿(覆面+マント)
装備:はかいの剣@ドラゴンクエストIII 邪樹右龍の忍装束@忍者と極道
令呪:残り三画
道具:なし
思考
基本:当然殺し合いに乗る
01:とにかく壊すことを楽しむ。
つもりだったが、あの赤いの(アスラン)は次会った時は徹底的に壊す。
02:まずは拠点を探す。病院を奏するつもりだったが、今地図でどのへんだ?
03:……何が罪を償う機会だ。
04:忍者?聞いたことの無い名前だが、恐らく強い者なのだろうな。
参戦時期:竜王の誘いに乗った後
【アイテム解説】
- 転移結晶@ソードアート・オンライン
…ドロップアイテムの1つ。
使い切りだが、使用者を会場内のランダムな場所に転移させる。
使い切りだが、使用者を会場内のランダムな場所に転移させる。
037:YOU GOTTA RUN | 投下順 | 039:Brand New Wave Upper Ground |
041:ゼロ・フォース | 時系列順 | 049:Xmas-catastrophe |
034:武器や防具を持っていても、装備していないと知ることが出来ない | やみのせんし | 046:堕悪・ヒーロー |
候補作087:赤い正義 | アスラン・ザラ | 054:あんなに一緒だったのに/傷は消えず、仄暗く深き悲しみと共に |
切島鋭児郎(烈怒頼雄斗) |