音楽は努力によって与えられるギフトだと思う。ポータブル スピーカー
時には何日も何週間も努力を続けないと、新しい曲を得られなかったりするんだ。
クリス・マーティン
時には何日も何週間も努力を続けないと、新しい曲を得られなかったりするんだ。
クリス・マーティン
Aメロ ノイズ・リベリオン
放送後のキリトの家はお通夜といっても過言ではなかった。
「……」
(ディアッカ……)
(ディアッカ……)
ディアッカ・エルスマン。
クルーゼ隊並びにアスラン隊と軍内で共に行動した同僚の一人。
正直、すごく仲が良かったわけではない。
選民思想染みた考えにナチュラルを同じ人間として見ていないかのような言動は、同じコーディネイターとしても眉を顰めていた。
もっともこれは、彼にかぎらないが。
また、自分は彼に臆病者呼ばわりされたこともある。
クルーゼ隊並びにアスラン隊と軍内で共に行動した同僚の一人。
正直、すごく仲が良かったわけではない。
選民思想染みた考えにナチュラルを同じ人間として見ていないかのような言動は、同じコーディネイターとしても眉を顰めていた。
もっともこれは、彼にかぎらないが。
また、自分は彼に臆病者呼ばわりされたこともある。
「……君の仇は必ず」
だが、それでも同じ隊の同僚。
仇は必ず。そうケツイをしつつ、ニコルは読み上げられた隊の仲間の死を悼む。
だが、それでも同じ隊の同僚。
仇は必ず。そうケツイをしつつ、ニコルは読み上げられた隊の仲間の死を悼む。
「キリト……君の名前が読み上げられなくてよかったね」
「……うん」
キリト。
ちひろにとって、キリトは名前だけで顔もわからぬ参加者の一人。
サチの話しぶりから好感度を抱いていたが、キリトの家で目にしたのは、まさかのチョメチョメ写真の数々。
女の敵、軽薄男の疑惑が浮上したが、仮にもサチの想い人。
故に悶々とするしかない。
放送で読み上げられていないということは死亡したわけではない証拠。
とりあえず、喜んではみたものの、サチの表情は依然として暗いまま。
重い空気がサチの周囲に充満するには必定であった。
「……うん」
キリト。
ちひろにとって、キリトは名前だけで顔もわからぬ参加者の一人。
サチの話しぶりから好感度を抱いていたが、キリトの家で目にしたのは、まさかのチョメチョメ写真の数々。
女の敵、軽薄男の疑惑が浮上したが、仮にもサチの想い人。
故に悶々とするしかない。
放送で読み上げられていないということは死亡したわけではない証拠。
とりあえず、喜んではみたものの、サチの表情は依然として暗いまま。
重い空気がサチの周囲に充満するには必定であった。
「……」
(サッちゃんもだけど、やっぱり今心配なのは流ちゃんだな……)
(サッちゃんもだけど、やっぱり今心配なのは流ちゃんだな……)
――チラ
「「……」」
(まずいわね……)(ええ。……流子)
ちひろと同時にピルツと孔富も同じカルテ(診断)だった。
サチも心配だが、それ以上に流子のメンタルが心配されると。
ニコルは軍人だけあるのか、知り合いの死に多少の動揺は見せるが、すぐに立ち直った風に見えた。
しかし、流子は違う。死と隣り合わせの軍人ではない。一見、強面の不良少女(レディース)と感じ取れるが、その実は、まだ未成年の少女だ。
知り合いの死を簡単に受け入れることなんてできない。←つーか、受け入れていたら矯正(ぼこす)
さらに流子はどちらかというと直情型であり、なおかつ先ほど、性的被害をうけたばかり。その精神の疲労は計り知れない。
二人のカルテは、完璧だった。最悪の方向で。
放送が終了した数分後。
流子は沈黙したままキリトの家から外へ歩き出した。
(まずいわね……)(ええ。……流子)
ちひろと同時にピルツと孔富も同じカルテ(診断)だった。
サチも心配だが、それ以上に流子のメンタルが心配されると。
ニコルは軍人だけあるのか、知り合いの死に多少の動揺は見せるが、すぐに立ち直った風に見えた。
しかし、流子は違う。死と隣り合わせの軍人ではない。一見、強面の不良少女(レディース)と感じ取れるが、その実は、まだ未成年の少女だ。
知り合いの死を簡単に受け入れることなんてできない。←つーか、受け入れていたら矯正(ぼこす)
さらに流子はどちらかというと直情型であり、なおかつ先ほど、性的被害をうけたばかり。その精神の疲労は計り知れない。
二人のカルテは、完璧だった。最悪の方向で。
放送が終了した数分後。
流子は沈黙したままキリトの家から外へ歩き出した。
「私に任せて」
そういうと孔富は立ち上がると流子を追おうと歩き出す。
今の流子を一人にさせるわけにはいかない。
そういうと孔富は立ち上がると流子を追おうと歩き出す。
今の流子を一人にさせるわけにはいかない。
「任せたわよ。相棒」
ピルツの言葉に孔富は振り返らず手でOKの〇を片手で作ると外へ出て行った。
ピルツの言葉に孔富は振り返らず手でOKの〇を片手で作ると外へ出て行った。
「ピルツさん。先ほどの放送での茅場の発言ですが……」
「そうね。サチや流子の件もあるから、声を聴くのも嫌だけど、あの最低主催者の発言と行動から奇しくも私と相棒(孔富)の考えが見当違いではないことが証明されたわ」
「証明ですか?」
「ええ」
流子は相棒に任せ、ピルツは禪院家でニコルと会話した時の内容をちひろたちに話す。
「そうね。サチや流子の件もあるから、声を聴くのも嫌だけど、あの最低主催者の発言と行動から奇しくも私と相棒(孔富)の考えが見当違いではないことが証明されたわ」
「証明ですか?」
「ええ」
流子は相棒に任せ、ピルツは禪院家でニコルと会話した時の内容をちひろたちに話す。
☆彡 ☆彡 ☆彡
~過去 禪院家での会話~
「さて……それじゃあ、今後の方針について話し合いましょうか」
「ええ。このレジスターに内蔵されている鎮痛剤は50時間。時間を無駄にできないわ」
「お二人は、医者としての立場からこの“バグスターウイルス”にどう考えていますか?」
ニコルの質問にピルツ。孔富の両名は一致した見解を話す。
「ええ。このレジスターに内蔵されている鎮痛剤は50時間。時間を無駄にできないわ」
「お二人は、医者としての立場からこの“バグスターウイルス”にどう考えていますか?」
ニコルの質問にピルツ。孔富の両名は一致した見解を話す。
「まず、バグスターウイルスは“情報感染型の人口ウイルス”もしくは“ナノテクノロジーによるデジタル・バイオ融合ウイルス”だと私たちは考えている」
「情報感染型の人口ウイルスにデジタル・バイオ融合ウイルスですか……?」
「ようはバグという言葉からコンピューターウイルスのようなものが人間に感染していると見ているわ」
「そして、あの見せしめで殺された二人。まるで、存在を消すかのように肉体を焼失させた。つまりバグスターには“目的”がある。そしてそんな目的を持つウイルスは、標的細胞に特定の遺伝子を届けるアデノウイルスベクターといった人工ウイルスに近い」
「……ま、自分で言っていてなんだけど、コンピューターウイルスが人間に感染するなんて、私たちにとってはSF的存在ね」
「だけど、いくつかの世界から集められたこの殺し合い。私たちにとってはSF的存在だけど、とある世界にとっては、存在するウイルスのはず」
「そうね。そして実在するウイルスなら私たちにできないことはないわ。考えられるバグスターウイルスを治療するための方法は大きく3つ」
「遺伝子治療、免疫治療、細胞の初期化もしくは再プログラム化ね」
医療従事者の2人は医学的な面から3つの治療を念頭に置く。
「情報感染型の人口ウイルスにデジタル・バイオ融合ウイルスですか……?」
「ようはバグという言葉からコンピューターウイルスのようなものが人間に感染していると見ているわ」
「そして、あの見せしめで殺された二人。まるで、存在を消すかのように肉体を焼失させた。つまりバグスターには“目的”がある。そしてそんな目的を持つウイルスは、標的細胞に特定の遺伝子を届けるアデノウイルスベクターといった人工ウイルスに近い」
「……ま、自分で言っていてなんだけど、コンピューターウイルスが人間に感染するなんて、私たちにとってはSF的存在ね」
「だけど、いくつかの世界から集められたこの殺し合い。私たちにとってはSF的存在だけど、とある世界にとっては、存在するウイルスのはず」
「そうね。そして実在するウイルスなら私たちにできないことはないわ。考えられるバグスターウイルスを治療するための方法は大きく3つ」
「遺伝子治療、免疫治療、細胞の初期化もしくは再プログラム化ね」
医療従事者の2人は医学的な面から3つの治療を念頭に置く。
「まず遺伝子治療。ウイルスによって損傷・変異した細胞の遺伝子を修復、またはウイルス自体を標的にする治療法よ」
「例えば、先ほど言ったアデノウイルスベクターといった治療用遺伝子を細胞に導入するの」
「その……アデノウイルスベクターですが、ウイルスと名がついていますが、安全なのでしょうか?」
「アデノウイルスベクターは、治療用に使われていて、複製能力を持たないよう改良されているから安全性が高いわ」
「アデノウイルスベクターは、ウイルスの力を借りて人を守るという、まさに「敵を味方に変える」ような技術なのよ」
「例えば、先ほど言ったアデノウイルスベクターといった治療用遺伝子を細胞に導入するの」
「その……アデノウイルスベクターですが、ウイルスと名がついていますが、安全なのでしょうか?」
「アデノウイルスベクターは、治療用に使われていて、複製能力を持たないよう改良されているから安全性が高いわ」
「アデノウイルスベクターは、ウイルスの力を借りて人を守るという、まさに「敵を味方に変える」ような技術なのよ」
「次の手段の免疫治療は、私たちが元々持っている免疫細胞を遺伝子改変して強化する方法よ」
「遺伝子……強化ですか?」
「そう。遺伝子治療がウイルスで直接ウイルスを攻撃するのなら、免疫治療は体の防御機能を強化することで治療する方法」
「代表的なのは“CAR-T細胞”」
「CAR-T細胞……」
「CAR-T細胞とは、患者自身のT細胞(免疫細胞)を遺伝子改変して、がん細胞を攻撃できるようにした細胞のことよ」
「それを改変してバグスター感染細胞を認識・排除ができるかもしれないわ」
「遺伝子……強化ですか?」
「そう。遺伝子治療がウイルスで直接ウイルスを攻撃するのなら、免疫治療は体の防御機能を強化することで治療する方法」
「代表的なのは“CAR-T細胞”」
「CAR-T細胞……」
「CAR-T細胞とは、患者自身のT細胞(免疫細胞)を遺伝子改変して、がん細胞を攻撃できるようにした細胞のことよ」
「それを改変してバグスター感染細胞を認識・排除ができるかもしれないわ」
「なるほど……最後は細胞の初期化もしくは再プログラム化ですか?」
(今の話の遺伝子強化……“遺伝子“といったら、僕たち、コーディネイターがまず頭に浮かぶ。この主催には、クルーゼ隊長がいるから…可能性が高そうかな?)
「ええ。初期化とは文字どおりリセットするという意味。
「細胞をリセットってできるものなのですか?」
「できるわ、勿論」
「ニコルは知らないだろうけど、私たちの世界で2006年に京都大学のとある教授たちがある細胞の作製に成功したのよ」
「とある細胞…ですか?」
「その細胞の名は“ips細胞“」
「正確には人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells)の略」
「皮膚や血液などの体細胞に特定の因子(山中因子)を導入して、万能細胞に初期化する技術。たしか、iPS細胞を使えば、失われた臓器や組織の再生が理論上可能といわれているんだっけ?」
「そういわれているわ。ウイルスにより変質した細胞をiPS化してリセットして、その後にウイルス遺伝子が残っていないことを確認後、正常細胞へ再分化させればいけるかも」
「再プログラム化は、感染細胞の「記憶」を消し、正常な遺伝子発現状態へ再構築する方法」
「HDAC阻害剤といったDNAメチル化やヒストン修飾を調整する薬剤を使用してウイルスによって異常化した遺伝子発現パターンを正常化させるということよ」
「感染の記憶を消すって……できるのですか?」
「バグスターウイルスのような“情報感染型ウイルス”に対しては、細胞の初期化や再プログラム化によって「感染の記憶を消す」ことが理論的に可能なの」
「勿論、あくまで理論的であって実証されてないわ。だけど、試してみる価値はあるわ」
(今の話の遺伝子強化……“遺伝子“といったら、僕たち、コーディネイターがまず頭に浮かぶ。この主催には、クルーゼ隊長がいるから…可能性が高そうかな?)
「ええ。初期化とは文字どおりリセットするという意味。
「細胞をリセットってできるものなのですか?」
「できるわ、勿論」
「ニコルは知らないだろうけど、私たちの世界で2006年に京都大学のとある教授たちがある細胞の作製に成功したのよ」
「とある細胞…ですか?」
「その細胞の名は“ips細胞“」
「正確には人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells)の略」
「皮膚や血液などの体細胞に特定の因子(山中因子)を導入して、万能細胞に初期化する技術。たしか、iPS細胞を使えば、失われた臓器や組織の再生が理論上可能といわれているんだっけ?」
「そういわれているわ。ウイルスにより変質した細胞をiPS化してリセットして、その後にウイルス遺伝子が残っていないことを確認後、正常細胞へ再分化させればいけるかも」
「再プログラム化は、感染細胞の「記憶」を消し、正常な遺伝子発現状態へ再構築する方法」
「HDAC阻害剤といったDNAメチル化やヒストン修飾を調整する薬剤を使用してウイルスによって異常化した遺伝子発現パターンを正常化させるということよ」
「感染の記憶を消すって……できるのですか?」
「バグスターウイルスのような“情報感染型ウイルス”に対しては、細胞の初期化や再プログラム化によって「感染の記憶を消す」ことが理論的に可能なの」
「勿論、あくまで理論的であって実証されてないわ。だけど、試してみる価値はあるわ」
「以上が私たちのバグスターウイルスに対するカンファレンスよ」
☆彡 ☆彡 ☆彡
~ 時は戻り、キリトの家 ~
「とまぁ、アンタ達が勝手に屋敷内を探索している間にそんな話をしていたのよ」
「……なんかぼけ~っとした顔をしているけど、きちんと理解できたのかしら?」
「……なんかぼけ~っとした顔をしているけど、きちんと理解できたのかしら?」
「え?あ……はい!」←ほんとか?
残念ながら、ちひろは、後に数学の補修を受けることになるほど、数学の単位の取得がマジでヤバい2トップの一人。
つまりピルツの説明を聞いてはいたが、はっきりいってチンプンカンプンだった。
それなのに、わかってないのにわかったふりをしてしまったちひろであった。
つまりピルツの説明を聞いてはいたが、はっきりいってチンプンカンプンだった。
それなのに、わかってないのにわかったふりをしてしまったちひろであった。
「そう。ならよかったわ」
(ふふん。流石アタシ)
ピルツはピルツでそんなことに気づかず、心の中はよっしゃ!と喜んでいた。
(ふふん。流石アタシ)
ピルツはピルツでそんなことに気づかず、心の中はよっしゃ!と喜んでいた。
「それじゃあ、ニコルが問いかけた第一放送に話を戻すけど……」
コホンと小さく咳払いすると、再びピルツは口を開く。
コホンと小さく咳払いすると、再びピルツは口を開く。
「茅場の『ゲームのルールを好きに書き換えることができる』の発言から“遺伝子操作”ができる可能性が高いわ」
「遺伝子治療ということですね。コーディネイターであるクルーゼ隊長がいるなら、やはりその可能性が高いと僕も思います」
ニコルの言葉にレディ・ブラックは頷く。
「遺伝子治療ということですね。コーディネイターであるクルーゼ隊長がいるなら、やはりその可能性が高いと僕も思います」
ニコルの言葉にレディ・ブラックは頷く。
「ええ。だけど遺伝子治療をするには医療機関で細胞の採取が必要。となると、やっぱり蛇喰病院が第一目標ね」
たとえ、治癒の目途ができても、専門機器がなければ医療行為はできない。
仮にも病院とあるのだから、他の場所よりも医療機器があるはず。
故に当初から蛇喰病院が第一目標であったが、その方針は第一放送から変更なしとなった。
仮にも病院とあるのだから、他の場所よりも医療機器があるはず。
故に当初から蛇喰病院が第一目標であったが、その方針は第一放送から変更なしとなった。
レディ・ブラックに怪獣医(モンスタードクター)
稀代の医療従事者たちは、独自の知識で異世界の病原体(バグスターウイルス)の診断(ゲームクリア)に近づいている。
流石というべきだろう。
稀代の医療従事者たちは、独自の知識で異世界の病原体(バグスターウイルス)の診断(ゲームクリア)に近づいている。
流石というべきだろう。
「なんだか、よく分からないけど……なんか解決の光が見えてきたねサッちゃん!」
「……うん。そうだね」
「……」
(サッちゃん……それに流ちゃん……よし!)
「……うん。そうだね」
「……」
(サッちゃん……それに流ちゃん……よし!)
サチと流子の様子にちひろはケツイした。
そしてピルツとニコルに自分のケツイを包み隠さず話し始める。
そしてピルツとニコルに自分のケツイを包み隠さず話し始める。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「……」
あ、そうだ流子ちゃん!母ちゃんがね、住むとこないならうちにしなよって
手続きはしといたから!
あ、そうだ流子ちゃん!母ちゃんがね、住むとこないならうちにしなよって
手続きはしといたから!
「……」
いいえ!勝っています!流子ちゃんは勝っています!
流子ちゃんは、流子ちゃんは勝っています!
流子ちゃんは私を助けてくれたんです!
勝負に負けたかもしれませんが…友情で勝っています!
友情で勝つということは、勝つということです!
貴方がそこまでいうのなら、仕方がない!
流子ちゃんは勝ちます!テニスでも!テニスでも!!テニスでも!!!
いいえ!勝っています!流子ちゃんは勝っています!
流子ちゃんは、流子ちゃんは勝っています!
流子ちゃんは私を助けてくれたんです!
勝負に負けたかもしれませんが…友情で勝っています!
友情で勝つということは、勝つということです!
貴方がそこまでいうのなら、仕方がない!
流子ちゃんは勝ちます!テニスでも!テニスでも!!テニスでも!!!
「……」
流子ちゃん。あなたの友達は鮮血ちゃんだけじゃない。
私もだからね!
流子ちゃん。あなたの友達は鮮血ちゃんだけじゃない。
私もだからね!
「……」
ごめんね…ごめんね流子ちゃん!
ごめんね…ごめんね流子ちゃん!
「……マコッ!」
「……どこに行くつもりかしら?」
「……どこに行くつもりかしら?」
背後から聞こえる声に流子は足を止める。
「マコの仇を討ちにいく」
「だれが、その子を殺したのかもわからないのに?」
「うるせぇ……片っ端から殴って問い詰めればいいだけだろ」
「そんな頭からっぽなやり方は、不良少女(レディース)じゃなくて極道(ヤクザ)よ」
「だれが、その子を殺したのかもわからないのに?」
「うるせぇ……片っ端から殴って問い詰めればいいだけだろ」
「そんな頭からっぽなやり方は、不良少女(レディース)じゃなくて極道(ヤクザ)よ」
「ッ!私にとってマコは!」
背後からの声に耐えきれなくなったのか、流子は孔富へ顔を向けると、敵意をむき出しにする。
「友達だった!」
「……」
「……」
「本当なら、名簿の名前を確認した直後、私は一人になってでもマコを探しに行くべきだった!」
「……」
「……」
「だけど、私が行動に移さなかった。その結果、この半日クソなゲームで起きたことといえば、むかつくガキ(シノア)に茶々いれられるわ!変態NPCに面白半分に大切な証(処女)を奪われるわと散々な目だ!」
「……」
「……」
「挙句に、その変態がいうには、私は人間かどうかもわからねぇらしい!」
「まぁ、この猪は人間じゃなさそうみたいだけどな」
流子の脳裏に想起されるは、メラフェムの言葉。
流子の脳裏に想起されるは、メラフェムの言葉。
「そんな私の怒りを!苦痛を!他人の不幸の蜜の味を貪る極道(ヤクザ)にわかってたまるか!!!」
「……」
「……」
友(マコ)を失い処女(純潔)を失った。
そう、それが流子の現実(じごく)
そう、それが流子の現実(じごく)
―――流子の心の奥に踏み込みますか…?
はい いいえ
はい
流子は勢いよく孔富に殴りかかる。
「……」
孔富は抵抗せず流子の鉄拳を受け止める。
孔富は仰向けに倒れる。
流子は馬乗りになると、孔富を殴り続ける。
鼻から血を出ても、孔富は反撃をすることもなく、ただひたすら耐えた。
そして流子の瞳から目を逸らさなかった。
孔富は抵抗せず流子の鉄拳を受け止める。
孔富は仰向けに倒れる。
流子は馬乗りになると、孔富を殴り続ける。
鼻から血を出ても、孔富は反撃をすることもなく、ただひたすら耐えた。
そして流子の瞳から目を逸らさなかった。
「……なんで抵抗しねぇ。私を舐めてやがるのか?」
「……舐めてなんかないわ。性被害者(患者)と真摯に向き合わない医者なんていないだけよ」
流子が馬乗りを止めると同時に起き上がると、孔富は白衣のボタンをはずす。
「……舐めてなんかないわ。性被害者(患者)と真摯に向き合わない医者なんていないだけよ」
流子が馬乗りを止めると同時に起き上がると、孔富は白衣のボタンをはずす。
「!?その体……」
流子は絶句する。
その異形の肉体に。
流子は絶句する。
その異形の肉体に。
「いいでしょ?全身(アチコチ)自分で手術(いじく)った自慢の怪獣肢体(バディ)💛」
「そのなりで人間かよ……」
「ええ、そうよ。私は人間」
「そもそも人の定義って何?腕の数が4本は人じゃないっていうの?それとも五臓六腑が二人前あるのは人じゃないっていうのかしら?」
「そのなりで人間かよ……」
「ええ、そうよ。私は人間」
「そもそも人の定義って何?腕の数が4本は人じゃないっていうの?それとも五臓六腑が二人前あるのは人じゃないっていうのかしら?」
「ふざけんじゃねぇぇぇぇぇ!!!!!」
「ッ!!!???」
「確かに禪院家で怪我したアンタをレディと二人で治療した時、アンタの細胞構成に驚きはしたわ!」
「だけど!それがなんだっていうのよ!友達の死に怒り!性被害に苦しんでいるアンタが人じゃなければなんだっていうの!」
「それにアンタが、ちひろやサチと会話をしているときのまんざらではない顔!それは、年相応のまぎれもない人間の顔だったわ!」
「確かに禪院家で怪我したアンタをレディと二人で治療した時、アンタの細胞構成に驚きはしたわ!」
「だけど!それがなんだっていうのよ!友達の死に怒り!性被害に苦しんでいるアンタが人じゃなければなんだっていうの!」
「それにアンタが、ちひろやサチと会話をしているときのまんざらではない顔!それは、年相応のまぎれもない人間の顔だったわ!」
「“流子”あんたは“人”よ。医者である私が診断を下すわ!!!!!」
「……ッ!!」
「……ッ!!」
「つらかったでしょう…苦しかったでしょう…大丈夫……!」
そういうと、孔富は流子を優しく抱く。
「……は。さっきのアンタの言葉、ほぼ私感丸出しじゃねぇか…医学的根拠をすっとばした診断するなんて…藪医者だぜ?……」
「あら?私、これでも世界的名医で名が通ってるんですけど~~~~。そこらの野生の藪医者と一緒にしないでもらえるかしら~」
「あら?私、これでも世界的名医で名が通ってるんですけど~~~~。そこらの野生の藪医者と一緒にしないでもらえるかしら~」
「……」 「……」
「「ふ……ふふ」」
いつの間にか二人は微笑みあっていた。
いつの間にか二人は微笑みあっていた。
「大丈夫。私たちが貴方を救済(すくう)から」
「……わかったよ。とりあえず、一人で暴走すんのはやめるよ」
「だから、いい加減ずっと抱きしめるのはやめてくれ」
「あら?照れてんのかしら?可愛いわね💛」
「いってろ」
「……わかったよ。とりあえず、一人で暴走すんのはやめるよ」
「だから、いい加減ずっと抱きしめるのはやめてくれ」
「あら?照れてんのかしら?可愛いわね💛」
「いってろ」
本当なら、もう少しこのまま流子を抱きしめたい孔富だったが、患者の意向を尊重し、解放する。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「おーい」
声に振り向くと、そこにはちひろたちがこちらに向かって走ってきた。
声に振り向くと、そこにはちひろたちがこちらに向かって走ってきた。
「あら?結局、全員来たのね?」
「来る気はなかったけど、ちひろがね……」
「ご……ごめんなさい!孔富さんを信じていないわけじゃないんですが……」
「あの……やっぱり私たちも孔富さんと流ちゃんを追いかけた方がいいと思うんです」
「……気持ちはわかるけど、大人数で押しかけると、逆効果になりかねないわ。大丈夫、相棒は医者よ。流子の気持ちに十分寄り添って対話するはずよ」
「そうだと私も思います……でも、やっぱり、流ちゃんのことが心配だし、それに私たち仲間じゃん!」
「ピルツさん。僕からもお願いします」
「……」
ニコルと以前、表情は暗いがサチも頭を下げる。
「来る気はなかったけど、ちひろがね……」
「ご……ごめんなさい!孔富さんを信じていないわけじゃないんですが……」
「あの……やっぱり私たちも孔富さんと流ちゃんを追いかけた方がいいと思うんです」
「……気持ちはわかるけど、大人数で押しかけると、逆効果になりかねないわ。大丈夫、相棒は医者よ。流子の気持ちに十分寄り添って対話するはずよ」
「そうだと私も思います……でも、やっぱり、流ちゃんのことが心配だし、それに私たち仲間じゃん!」
「ピルツさん。僕からもお願いします」
「……」
ニコルと以前、表情は暗いがサチも頭を下げる。
「~~~~まったく!わかった!」
流石に自分以外全員から懇願されて無下に断るのはヒーローじゃない。
ピルツも最終的に同意して来たというわけだ。
「それで?わざわざ、追いかけるということは、何か考えがあるんでしょうね?」
「はい!私が考えたのは……」
流石に自分以外全員から懇願されて無下に断るのはヒーローじゃない。
ピルツも最終的に同意して来たというわけだ。
「それで?わざわざ、追いかけるということは、何か考えがあるんでしょうね?」
「はい!私が考えたのは……」
☆彡 ☆彡 ☆彡
「ちひろ……」
「りゅ、流ちゃん!」
「あん?」
「あー……えーーっと……」
「?」
「私たちってこう出会えたのも運命ってやつかもしれないじゃん?運命といえば、ほら、命を運んでくると書いて運命って漫画だけど書いてあったなと……」
「あん?」
「あー……えーーっと……」
「?」
「私たちってこう出会えたのも運命ってやつかもしれないじゃん?運命といえば、ほら、命を運んでくると書いて運命って漫画だけど書いてあったなと……」
「はとっち……?」「?」
ちひろのたわごとにしか聞こえない言葉にニコル達は、“おい、大丈夫か?”と若干ハラハラしながら見守っている。
「なぁ、ちひろ。お前さっきから何が言いたいんだ?」
「えっ!?いや!あの!」
(やばい!このままじゃ、伝えたいことが……っ!ちゃんと言わないと)
「えっ!?いや!あの!」
(やばい!このままじゃ、伝えたいことが……っ!ちゃんと言わないと)
このままでは、ピルツが懸念した通り、逆効果だ。
「おこがましいんだけど、流ちゃんとサッちゃんを励ましたいな~とか……」
「はとっちが?」「ちひろが?」
「はとっちが?」「ちひろが?」
先ほどのよくわからないたわごとを口にしたせいで、二人はちひろの申し出に喜びというより怪訝な表情。
「う……」
(やっぱり、撤回した方がいいかな?)
(やっぱり、撤回した方がいいかな?)
「……」
―――パン!
「「「「「「!!」」」」」」
突然、自らの両頬を叩くちひろに場にいる他の全員は息をのむ。
しっかりしろ!生半端な優しさは、二人を傷つけるだけだ!
そんな情けない態度はROCKじゃない!!!
そんな情けない態度はROCKじゃない!!!
―――サチと流子の心の奥に踏み込みますか…?
はい いいえ
はい
ジャン ジャン ジャン………
――――― 理由なき反抗(The Rebel Age) ―――――
a flood circle
♪~~~♪♪
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なんだこの声? ちひろってこんな声だったのか?
……マコ
……マコ
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪~♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪
♪♪♪~♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪
キリトの家でアスナさんと笑顔でいるキリトを見たとき、私は嫉妬した。
自分で醜いと自覚するほどの。
だってキリト。私といるときと顔付きが全然違うもん。
あれは知った顔……そう、女性の体を知った顔
するとじゃあ、キリトは誰としたの?そんなの答えは聞かなくてもわかるわ。
アスナさんのあの顔をみれば。
……写真に写るアスナさんのあれは、女性としての幸せを満喫している顔だった。
きっと、私みたいに機械がはじめての人じゃないのだろうな。
そう、キリトと結ばれた……
羨ましかったそれと強い■■
だけど、そんな私の醜さと■■を洗い流してくれる。
はとっちによって。
はとっち……ありがとう。また貴方に救済(すく)ってもらっちゃった。
自分で醜いと自覚するほどの。
だってキリト。私といるときと顔付きが全然違うもん。
あれは知った顔……そう、女性の体を知った顔
するとじゃあ、キリトは誰としたの?そんなの答えは聞かなくてもわかるわ。
アスナさんのあの顔をみれば。
……写真に写るアスナさんのあれは、女性としての幸せを満喫している顔だった。
きっと、私みたいに機械がはじめての人じゃないのだろうな。
そう、キリトと結ばれた……
羨ましかったそれと強い■■
だけど、そんな私の醜さと■■を洗い流してくれる。
はとっちによって。
はとっち……ありがとう。また貴方に救済(すく)ってもらっちゃった。
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♪♪♪~♪~♪♪~ ♪~♪♪♪~♪
ピアノのコンクールでは、楽譜通りに演奏する技術と音楽的解釈力が求められる。
だけど、ちひろの演奏する音楽は創造性と個性が重視されているんだね。
あの痛ましい目にあわされたサチと流子の目がちひろに釘付けになっている。
母さんが知ったら怒られるかもしれないけど、ちひろとデュエットをしてみたいな……
だけど、ちひろの演奏する音楽は創造性と個性が重視されているんだね。
あの痛ましい目にあわされたサチと流子の目がちひろに釘付けになっている。
母さんが知ったら怒られるかもしれないけど、ちひろとデュエットをしてみたいな……
♪~~~♪♪
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(あ~またミスった 何度やってもうまくならないんだよな~)
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(あ~またミスった 何度やってもうまくならないんだよな~)
(だけど……今は私のできる全力で!)
あの指、よくみるとギターだこ。胼胝(べんち)ができている。
繰り返しの摩擦や圧力によって皮膚が厚く硬くなる状態のこと。
きっと、そうとう練習しているのね……そういう根性。
ふふ、嫌いじゃないわ!
繰り返しの摩擦や圧力によって皮膚が厚く硬くなる状態のこと。
きっと、そうとう練習しているのね……そういう根性。
ふふ、嫌いじゃないわ!
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鬱病や不安障害に音楽療法は医療的アプローチとして注目されている。
音楽が脳の報酬系を刺激し、ストレス軽減や感情の安定に寄与されているといわれているから。
その証拠にサチと流子の表情が柔らかくなっている。
……ちひろの声。正直MAYAのように万人受けする声ではないわね。
どこか、まだたどたどしい。だけど……嫌いじゃないわ💛
音楽が脳の報酬系を刺激し、ストレス軽減や感情の安定に寄与されているといわれているから。
その証拠にサチと流子の表情が柔らかくなっている。
……ちひろの声。正直MAYAのように万人受けする声ではないわね。
どこか、まだたどたどしい。だけど……嫌いじゃないわ💛
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はとっちさん。後悔なく語り弾きをしたほうがいいですよ?
これから殺し合いはさらに激化します。
そしたら、今みたいに語り弾きをする機会はそうないのですから
そうそう……これから彼らに襲い掛かるのは嵐。
フフフ……
これから殺し合いはさらに激化します。
そしたら、今みたいに語り弾きをする機会はそうないのですから
そうそう……これから彼らに襲い掛かるのは嵐。
フフフ……
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なぁ、マコ。真っ先にお前の下に向かわなくて悪かった。
だけど、言ってたよな?
友達は鮮血だけじゃないって。
出会えたよ。マコ以外のダチ達に。
だから、一人で突っ走らず、こいつらとこのクソッたれたゲームに立ち向かうよ。
だから、もう少しだけそっちで待っていてくれよ!親友!
だけど、言ってたよな?
友達は鮮血だけじゃないって。
出会えたよ。マコ以外のダチ達に。
だから、一人で突っ走らず、こいつらとこのクソッたれたゲームに立ち向かうよ。
だから、もう少しだけそっちで待っていてくれよ!親友!
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それにしても、かっこいいぜ、こいつ……
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……ジャーン♪ ジャン♪
「はとっち」
「サッちゃん!えっと。どうだった?」
「私……正直、また暗闇の中で迷ってた。すぐ隣に声をかけてくれていたのに」
「……」
「だけど、暗闇の出口から抜け出せた。それは紛れもなく、はとっとの歌とギターの力で!」
「サッちゃん……」
「また、救済(すく)ってもらっちゃったね」
「何度でも救済(すく)うよ。だって…サッちゃんは、この殺し合いで最初に出会えた友達だから……」
「ふふ……はとっちは、音楽の神様だね」
「え!?い、いやいやいや!それは褒めすぎだよ!?そもそも私、語り弾きの修行しているときにこの殺し合いに巻き込まれたんだから!」
(褒めてくれるのは嬉しいけど、神様って…厘ちゃんみたいに崇拝されるのは、まじ勘弁してほしいよ……)
「サッちゃん!えっと。どうだった?」
「私……正直、また暗闇の中で迷ってた。すぐ隣に声をかけてくれていたのに」
「……」
「だけど、暗闇の出口から抜け出せた。それは紛れもなく、はとっとの歌とギターの力で!」
「サッちゃん……」
「また、救済(すく)ってもらっちゃったね」
「何度でも救済(すく)うよ。だって…サッちゃんは、この殺し合いで最初に出会えた友達だから……」
「ふふ……はとっちは、音楽の神様だね」
「え!?い、いやいやいや!それは褒めすぎだよ!?そもそも私、語り弾きの修行しているときにこの殺し合いに巻き込まれたんだから!」
(褒めてくれるのは嬉しいけど、神様って…厘ちゃんみたいに崇拝されるのは、まじ勘弁してほしいよ……)
「ちひろ」
「流ちゃん!ど、どうだっかな…?」
「お前の本気が伝わったぜ!」
「
「あとな……」
「?」
「かっこよかったぜ!」
この殺し合いで常にイライラしていた流子。
その流子がちひろにむけた顔は一番の笑顔だった。
「流ちゃん!ど、どうだっかな…?」
「お前の本気が伝わったぜ!」
「
「あとな……」
「?」
「かっこよかったぜ!」
この殺し合いで常にイライラしていた流子。
その流子がちひろにむけた顔は一番の笑顔だった。
「!。あ…ありがとう!私、実はみんななかよしのバンドより、かっこいいバンドが組みたいんだ」
ちひろ、サチ、流子は互いに手を握りしめる。
その姿にニコル、ピルツ。孔富は微笑む。
ちひろ、サチ、流子は互いに手を握りしめる。
その姿にニコル、ピルツ。孔富は微笑む。
「……クス」
シノアも。不気味なほど口を挟まないが。
シノアも。不気味なほど口を挟まないが。
「……ずいぶんと、痛めつけられたのね」
「ええ。でも患者との対話は大事でしょ」
ピルツの言葉に孔富は名誉の勲章とばかりに笑顔で答える。
「ええ。でも患者との対話は大事でしょ」
ピルツの言葉に孔富は名誉の勲章とばかりに笑顔で答える。
「そうね。ま、治療してあげるからじっとしてなさ――ッ!?」
――― ゾク ―――
「「「ッ!!!???」」」
ピルツ、孔富、ニコルの身に突如、戦慄が走る。
これは“まずい“と。
ピルツ、孔富、ニコルの身に突如、戦慄が走る。
これは“まずい“と。
そんな彼らの下に―――
「ぶぅるぁあああああああああああああああああああ!!!」
人災が強襲する。
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| 128:交情F:邪王軍突撃 | 投下順 | 129:Bメロ 風車に挑む者は、狂人か英雄か |
| 121:交情Ⅴ:優しい誰かがいてくれたセカイ | 時系列順 | |
| 107:キリト爆弾 ~サチにみせるな~ | ピルツ・デュナン | |
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| 081:渇望SP:運命と狂気の矛先 | バルバトス・ゲーティア | |
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