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X-MEN - (2012/07/16 (月) 05:28:43) の編集履歴(バックアップ)


X-MEN(エックスメン)

初出(コミック):"X-MEN"1963年

概要

X-MENはアメリカのマーベル・コミック社が出版するアメリカンコミックのタイトルであり、チーム名。
アニメ作品や映画のタイトルでもある。
原作者はスタン・リー
コミック、映画ともに多くの派生作品を産み出している。


出版の背景

1963年、既に多くのヒーローを産み出していた原作者スタン・リーは、読者の要求の高まりから、新たなヒーローを考案する必要に迫られていた。
ただし、ヒーローを作るには、彼らが何故特殊な能力を得たのか説明する必要がある。
「ファンタスティック・フォー」は宇宙線を浴び、「ハルク」はガンマ線を浴び、「スパイダーマン」は放射線を帯びた蜘蛛に噛まれた。
そこで思いついた方法が、新しいヒーローは生まれながらに能力者であるという、当時としては画期的な設定だった。それが「ミュータント」すなわち突然変異した人間である。
このミュータントの都合の良いところは、今後キャラクターを設定するにあたり、一切の説明がいらないということだった。
こうしてまず5人のチームメンバーと、彼らを率いる男プロフェッサーXが誕生した。

しかし"X-MEN"は当初不人気で、1970年には一時休刊となった。その後しばらくは過去の作品を再販する時期が続く。
ところが1975年の「Giant size X-MEN」で新たなメンバーが加わると大人気作品となった。1991年の「X-MEN#1」は850万部以上が出版され、コミック史上1位の大ベストセラーとなった。
現在までに総計5億冊以上が出版されている。

その後ミュータントはヒーローもヴィランも増え続け、多くの派生作品を産み出している。


設定

X-MENは生まれながらに超能力を持つ者「ミュータント」たちの集団である。
ただしミュータントは世間の一般人からは危険で恐れられる存在であり、差別の対象となっている。
プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアは世間から迫害されるミュータントを保護し、能力をコントロールする術を身につけられるようにトレーニングするための学校を作り、そのメンバーがX-MENとなった。

エグゼビアによると、少年期に能力を恐れる一般人を見て人類はまだ能力者を受け入れる準備ができていないと悟ったため、X-MENのための学校を作る事を決意したという。
そして地球上には多くのミュータントがいるが、その全てが人類に味方しているわけではない。中には人類を憎み、ミュータントこそ世界の支配者であると考える者たちもいる。そこで、能力を善のために用い、人類を悪しきミュータントから守ることがX-MENの務めである、としている。

設定上X-MENのXとはEX-TRA POWER、すなわち異能力の意味とのこと。

メンバー

【初期メンバー】
プロフェッサーX(本名:チャールズ・エグゼビア)……車椅子に乗る男。ミュータント遺伝子学の権威で、世界最強のテレパスでもある。X-MENを結成した人物。
サイクロップス(本名:スコット・サマーズ)……チームのリーダー。目から破壊光線「オプティック・ブラスト」を発射するが、ルビー・クォーツという物質を使ったバイザーをつけていないとコントロールできない。
アイスマン(本名:ボビー・ドレイク)……チームで一番若く、ムードメイカー。冷気や氷を自在に操る。
ビースト(本名:ハンク・マッコイ)……超人的な運動能力と天才的な頭脳を合わせ持つ科学者。
エンジェル(本名:ウォーレン・ワージントン三世)……天使のような羽を持ち、空を飛ぶことができる。コードネームは後に変更。
マーベル・ガール(本名:ジーン・グレイ)……チームの紅一点。テレキネシスとテレパシーを操る。コードネームは後に変更。

プロフェッサーXが指示を出し、サイクロップス以下5人のメンバーがX-MENとして任務を遂行する。よって、彼らを「ファーストファイブ」と呼ぶ。

【追加メンバー】
ウルヴァリン(本名:ジェームズ・ハウレット、通称「ローガン」)……アダマンチウムという世界最強の合金と結合した爪と骨格を持ち、傷ついても「ヒーリング・ファクター」という能力で回復する。最近まで記憶を失っていた。
コロッサス(本名:ピョートル・ニコライヴィッチ・ラスプーチン)……全身を生体金属の皮膚で覆い、超人的な怪力を発する。
ストーム(本名:オロロ・マンロー)……天候を自在に操り、気流を操ることで空を飛ぶこともできるアフリカ系アメリカ人の女性。
ナイトクロウラー(本名:カート・ワグナー)……テレポート能力を持つ。青い肌、尖ったしっぽの悪魔のような外見だが、敬虔なクリスチャン。
バンシー(本名:ショーン・キャシディ)……口から超音波「ソニック・バイブレーション」を発し、物体を破壊したり飛行したりできる。元々はX-MENの敵として登場した。
サンダーバード(本名:ジョン・プラウドスター)……ネイティブアメリカンの男。超人的な腕力と耐久力を持つ。2度目のミッションで戦死。
サンファイア(本名:シロー・ヨシダ)……日本人。高熱と炎を発生し、空を飛ぶこともできる。一度だけミッションに参加したが、X-MENには加わらなかった。

以上の7人は1975年の「Giant size X-MEN」でメンバーに加わった。
その後もメンバーが増加、入れ替わりを続け、いくつもの下部組織や選抜チームに派生しながら現在まで続いている。

主な敵

マグニートー(本名:エリック・レーンシャー)……X-MEN最初の強敵。ブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツを率いる。磁力や金属を自在に操る。
ヘルファイアクラブ……社交界の名士、金持ちやセレブの集団。その中枢メンバーはミュータントで、世界征服を目論んでいる。その一人、エマ・フロストは後にX-MENに加わり、重要なメンバーとなる。
モーロックス……ニューヨークの地下に住むはぐれミュータントたち。初期のリーダーはカリスト。彼らの目的は差別する人の目を避けて生きることであり、単に邪悪な存在ではない。
アポカリプス……約5000年前に生まれた不滅のミュータント。怪力や肉体の一部を兵器にする能力を持つ。歴史が改変され、世界を支配したこともある(エイジ・オブ・アポカリプス)
シニスター……遺伝学の科学者ナサニエル・エセックス。不死の肉体を持つ。ミュータントを虐殺する組織「マローダーズ」を結成。

他にも様々な敵に遭遇し、時には他のヒーローと敵対することもある。


派生チーム


X-FACTOR……元はエグゼビアが宇宙に行っている間に結成されたチーム。その後、政府によって再結成されたり、独自に探偵社を作ったりした。
EXCALIBUR……元はイギリスのヒーローチーム。一度解散するが、X-MENが死亡したと報じられたため、再結成された。
NEW MUTANTS……X-MENが宇宙で死んだと思ったため、エグゼビアが若いミュータントたちを集めて結成したチーム。
X-FORCE……未来から来たミュータント戦士ケーブルが結成した戦闘集団。ニューミュータンツから再編成された。
GENERATION X……エグゼビアが10代のミュータントを集めて結成した組織。運営はバンシーとエマ・フロストに任せた。

その他、必要に応じて多くのチームが結成され、解散している。


タイトル

1963年初出版時のタイトルは"The X-MEN"だった。その後、"X-MEN"と改題され、現在のメインタイトルは"Uncanny X-MEN"となっている。