マグニートー (Magneto) / エリック・レーンシャー (Erik Lehnsherr)

本名:マックス・アイゼンハルト(Max Eisenhardt)
通称:エリック・レーンシャー、磁界の帝王、マグナス

初登場:X-MEN(タイトル) #1 (1963年)
属性:ミュータント、男性、ユダヤ人(ただし現在は「ミュータント」を自認)
所属:ブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツニューミュータンツX-MEN

概要

X-MENにとって最大の天敵で最強のヴィラン。ミュータント・テロリスト。
だが長い歴史の中では共闘したり、あるいはその一員にさえなることもある。
マーベルのみならず、アメコミ史上で最も人気のある悪役の1人。

ユダヤ人で、ナチスに両親を殺された上に自身も強制収容所に収監された。そのため人類に対して復讐心を持つ。

後にブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツを結成。
『ミュータントこそ人類の進化型であり、ホモ・サピエンスを支配する種である』という信念を持っており、ヴィランとしての行動もそんな彼なりの信念に基づいたものである。
これはプロフェッサーXの『ヒトとミュータントは共存できる』という信念に相反するものであり、マグニートー自身は迫害の経験から『ヒトはミュータントを絶滅させる』との信念を持つため、二人は袂を分かつことになった。

ナチスの優生思想による人種差別に傷つけられた彼が、長じてミュータントの優生を信じるのは皮肉な結果である。

X-MENとの戦いの中で死んだり記憶を失ったり若返ったり仲間になったり波瀾万丈人生。
時とともにミュータント・テロリストとしての思想は軟化しているように見えるが、未だその真意は計り知れない。
最近は人間としての出自を否定し、「ミュータント」を自らのアイデンティティーにしている。

能力

磁気を操り金属等を操作する。磁界王と呼ばれる。
その規模は他人の体内の鉄分を操作し血液を操ることから、地磁気を利用して浮遊し飛行したり、宇宙の他の恒星系の磁気からパワーを得るにまで強力。
全身を磁気による皮膜で覆うことで、様々な攻撃や能力から身を守ることができる。これによりローグに触れても生命力吸収を受けることがない。
また磁力を用いてつくっているヘルメットは、プロフェッサーXテレパシーすら遮ることができるとされている。

その能力の特質上、戦闘には相性がある。
特にウルヴァリンに対しては有利(骨を覆うアダマンチウムが鉄同様に磁性をもつため)。
アイアンマンセンチネルなどはマグニートー対策として装備に磁気を通さない特殊な金属を用いている。

家族

別名「ハウス・オブ・M」(Mはマグニートーを意味する)
スカーレットウィッチクイックシルバーを実子とすると、ヴィジョンを通してハンク・ピムの家系やウルトロンの家系につながり、クイックシルバーから元妻のクリスタルを通してインヒューマンズの王族に流れるという一大血族になる(それもクイックシルバーリクターの「疑惑」のゲイ関係を除いて)。
また、もしもポラリスハボックと婚姻関係を結ぶと、あのただでさえ複雑なサマーズ家(ひいてはヴァルカンの妻であるデスバードからシーア皇族)も巻き込み、最終的にはプロフェッサーXとマグニートーが非常に遠いながらも親戚になってしまう。

子供



経歴

初登場~60年代

X-MENが戦った初めてのヴィラン。初登場のUncanny X-MEN#1では単独でケープ・シタデルの米軍ミサイル基地を襲うが、X-MENに阻止された。
二度目の登場ではブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツリーダーとしてX-MENと対立した。

ニュー・ミュータンツ

プロフェッサーXとは、敵となりながらも信頼し合う奇妙な関係で、一時期ニューミュータンツの指導を任されたこともある。

オンスロート

だがプロフェッサーXの負の感情がマグニートーに向かったときには恐怖のオンスロートが誕生した。

ユートピア

X-MENがユートピアを建国すると、そこに身を置き若者たちを見守りながら必要とあれば戦いに参加していた。

Avengers vs. X-MEN

2012年のクロスオーバー"Avengers vs. X-Men"ではタイ・イン誌の"AvX"で"アイアンマンと一騎打ちを見せた。

新チャールズ・エグゼビア学園

アベンジャーズとX-MENの戦いの後、新チャールズ・エグゼビア学園サイクロップスのX-MENと行動を共にした。

AXIS

クロスオーバー"AXIS"ではレッド・オンスロートの影響で一部のキャラクターの善悪が逆転。
マグニートーもその一人となった。

X-MENのリーダーに

テリジェン・ボムが爆発し、インヒューマンズの秘宝「テリジェン・ミスト」が地球で拡散するとこれが大気と結合してミュータントに強い毒性を示すように。マグニートーは独自のX-MENを編成してミュータントのために戦った。

ブラザーフッドの再編

ミス・シニスターX因子を持たない人間にも能力を発現させる血清「マザーヴァイン」を開発。これはX因子を持つがまだ能力が発現していない者には能力を発現させ、すでに能力を発現している者にはセカンド・ミューテーションを引き起こすという者だった。
これにより新たなミュータントが大量に出現し、マグニートーは彼らの保護に専念していたのだが、ミス・シニスターによって操られた彼らはマグニートーを襲撃。やむなくマグニートーは身を守るため彼らを殺害するに至った。長年の信念に反して同朋のミュータントを殺害しなくてはならなくなったマグニートーは再び「ミュータントを守るために何でもやる」ことを決意。
アステロイドМを再建し、新たなブラザーフッドを編成した。



実写映画


実写映画ではX-メンからファイナルディシジョンまで三部作全てに登場。
ロード・オブ・ザ・リングスでガンダルフ役だったイアン・マッケランが演じた。
また、"X-MEN:ファースト・ジェネレーション"から始まる新三部作では若かりし頃のマグニートーをマイケル・ファスベンダーが演じた。
尚、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』ではX-MENとマグニートーの訣別が描かれた。この作品は元々、マグニートの単独スピンオフとして企画されたものであった。




最終更新:2024年10月25日 06:42