トリオ TS-120/TS-130シリーズで電波を出そうの会
Day20 - 基準発振を無調整化する (1)
最終更新:
ts-120s
-
view
COUNTER UNITに載ってる基準発振は10MHz。
TS-120Sでは、PLLによるバンドジェネレーションと、周波数カウンタと、キャリブレーター・・・つまりVFOとキャリア発振を除いた一切合切の基準発振となるのがCOUNTER UNITの端っこに載った「10MHzの1石コルピッツ発振回路」なわけです。


以前も書いた通り、それらの周波数キャリブレーションはトリマコンTC1でBPMかWWVHを受信しながら行うことになるわけですが、これって今時の部品を使えば、お安く無調整化できるんじゃないかな?
10MHzの発振には、迷わずTCXOを使いましょう。
120の基準発振の周波数が10MHzきっかりなのはウェルカムですね。特殊な周波数じゃないので選び放題です。
秋月に表面実装の10MHz TCXOが150円で売られています。
https://akizukidenshi.com/catalog/g/g117067/
秋月に表面実装の10MHz TCXOが150円で売られています。
https://akizukidenshi.com/catalog/g/g117067/
セイコーエプソン製のTG-5021CEというものです。
このTCXO、カタログスペックは±2ppm。10MHzの2ppmですから20Hzですよね。ガチ勢には物足りないのかもしれませんが、立派なもんです。
このTCXO、カタログスペックは±2ppm。10MHzの2ppmですから20Hzですよね。ガチ勢には物足りないのかもしれませんが、立派なもんです。
アマチュア的には、バンドジェネレーションがほぼ表示通りならば実用上十分でしょう。
無調整で精度と安定度がそこまで向上するなら、クリスタル使った1石発振回路よりもお得です。
無調整で精度と安定度がそこまで向上するなら、クリスタル使った1石発振回路よりもお得です。
TG-5021CEで気になること。
- まず動作電圧が低い。データシートを見ると電源電圧は2.8V±0.14V。
- あいにく手元に2.8Vの程ドロップアウトのレギュレータはなかったので、JRC 78L02(2.6V100mA)を選別し、出力電圧高めのものを使うことにしました。
- 出力波形は、TCXOにはよくあることですが、きれいなサインウェーブではなく「クリップドサイン波」になります。
- 性能影響は不明。PLL基板で分周やらなにやらこねくり回されるので、クリップサインな波形の影響は小さいかもしれません。
- 出力レベルは>0.8V p-pあるので、だいたい1石発振回路と置き換えていいと思います。後段にバッファ(緩衝増幅)も設けられてるので、もし出力不足となった場合は、バッファの定数をいじるとしましょう。
どう実装しようかな?
OSC周りを(復旧しやすい程度に)引っこ抜いて、実装することにしました。
Q1/R1/R3/C2/C3を外し、9Vツェナーから電圧を引っ張り、Q1のエミッタにオシレータの出力を、R3を外したアース側にGNDをつなぎ込めば、出来上がり。
Q1/R1/R3/C2/C3を外し、9Vツェナーから電圧を引っ張り、Q1のエミッタにオシレータの出力を、R3を外したアース側にGNDをつなぎ込めば、出来上がり。