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フォルテ

名前:Forte
デビュー:『美女と野獣 ベルの素敵なプレゼント』(1997年)

概要

野獣の城*の宮廷音楽家。呪いによってパイプオルガンに姿を変えられたマエストロ。

野獣が絶望感から自分の音楽を心の拠り所にするようになったため、城のメンバーの中では唯一魔女の呪いを歓迎している。そのため、呪いを解く条件である野獣とベルの愛を引き裂こうと企む。

生まれつき音楽の才能があり、特段レッスンを受けたことはない。自分の天才的能力を誇示しており、人間時代には正当に評価されないとして不満を持っていた。

パイプオルガンの姿はCGで描かれており、人間時代は手描きのアニメーションで描かれている。フォルテ自体は暗い部屋に設置されており、野獣の召使いの中では珍しく自発的に動くことができない。小心者のピッコロであるファイフに「ソロをやらせてやる」という条件を提示し、手下として手足のように扱う。人間の頃は真っ白な肌にピンクの頬で、犬歯が見えている。

フォルテがクライマックスで繰り出すルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン*の「交響曲第5番」は1804年から1808年にかけて作曲されたものであるが、映画の舞台は18世紀後半とする説があるためそれが正しければ矛盾する。

また、フォルテの計画の動機は呪いにかけられてた状態のほうが自分の才能が評価されるからというものだったが、前作によると呪いが解けなくなるとフォルテは意思を失いただのパイプオルガンになってしまうという設定であるため、フォルテの本来の目的は果たされなくなってしまう。

歴史

彼の名前は「強く」を表す音楽記号「フォルテ」に由来している。当初、本作は映画の続編で、悪役はジャン・コクトー版『美女と野獣』(1946年)に登場する悪役のアヴェナントとなる予定だった。アヴェナントは前作『美女と野獣』でもガストンの弟として登場し、兄の復讐のためにベルと野獣の仲を引き裂く予定だった。本作が続編ではなくサイドストーリーになったためアヴェナントの出番は無くなったが、ベルと野獣の間を引き裂くという悪役の目的はフォルテに引き継がれている。

エピソード

美女と野獣 ベルの素敵なプレゼント

クリスマス*のイブ、王子ルミエールから絵本をもらうが気に入らなかった。その後、宮廷音楽家のフォルテにもっと良いものをよこせと要求し、フォルテは「ひいらぎ飾ろう」を演奏するが、王子は文句を言う。そこへみすぼらしい老婆がやってきて一晩の宿を求めたが、王子がひどい口調で追い返したため、魔女に呪いをかけられ、王子は野獣に、召使いは道具に姿を変えてしまう。フォルテはパイプオルガンに姿を変える。

絶望した野獣は、フォルテの暗く寂しい音楽を心の拠り所にするようになり、フォルテはようやく自分の音楽の才能が評価されるようになり、今の呪いの状況を歓迎していた。呪いを解くには野獣が愛し愛されなければならないのだが、野獣の城*へ美しい娘ベルがやってきたことから、フォルテはベルと野獣の仲の進展を危惧する。

フォルテはファイフにソロ曲を担当させるとそそのかし、ベルと野獣の仲を引き裂く手伝いをさせる。作戦がうまく行かず痺れを切らしたフォルテはベルとチップを呼び出し、クリスマスツリーにピッタリの木が黒い森*にあることを知らせる。ベルは野獣を喜ばせるために森へ行くが、野獣はベルが城から逃げたと勘違いして激怒。ベルを連れ戻して地下牢に繋いでしまう。野獣はベルから与えられたクリスマスプレゼントの本を読み、自分の行いが間違っていたと判明する。野獣はフォルテの反対を押し切ってベルとクリスマスを祝うことにする。

これに怒ったフォルテは城全体を破壊しようと試みる。必死に止めようとするファイフは、フォルテが自分のためにソロ曲を用意していないことを知り落胆する。ファイフは野獣を助け、フォルテを止めるためにはキーボードを破壊する必要があると教えた。野獣はそのとおりにし、バランスを崩したフォルテは壁から外れて破壊された。

登場作品

1990年代




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キャラクター
最終更新:2025年01月19日 19:18