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ベル

名前:Belle
デビュー:『美女と野獣』(1991年)

概要

フランス*の田舎町に住む、発明家モーリスの一人娘。

長い茶髪を持ち、普段はポニーテールを青いリボンで留めており、青いノースリーブドレスに白いエプロンを着用している。作中では緑のドレスやピンクのドレス、赤い冬用のコートを着ることもある。舞踏会では黄色いドレスを着用している。

野獣の囚われの身となった父の代わりに、城に監禁されることになる。そこでルミエールコグスワースポット夫人チップといった家具に姿を変えられた召使いに出会い、城で生活していくうちに、恐ろしい野獣の外見の中にある何かに気づいていく。家具たちは

読書が大好きで自由奔放な性格。町一番の美人でありながらファンタジーの世界を夢見るなど空想好きなところから、周りの人から風変わりだと思われている。その美貌からハンサムな人気者ガストンに求婚されるが、彼の粗暴な性格を見抜いており眼中にない。ガストンを中身で判断したように、次第に恐ろしい見た目の野獣も中身で判断するようになる。ベルが劇中で読んだ物語は『ジャックと豆の木』『眠れる森の美女』『アーサー王と円卓の騎士』『ロミオとジュリエット』『シンデレラ』などがある。

ベルは好奇心旺盛で未知の世界を探求することが好き。晩餐に誘われれば城を探検したいと言い、ルミエールやコグスワースから西の塔へ行くなと言われれば行ってしまう。洞察力にも優れており、コグスワースのプライドの高さを見抜いて相手をおだてたり、野獣の城*を魔法にかかっていると判断したりしている。野獣相手でも率直に自分の意見を言うことから、野獣とはしょっちゅう喧嘩をしている。

父のモーリスとは二人暮らしで、お互いの良さを理解していることから励まし合って暮らしている。よく本を借りに訪れる本屋とは仲が良い。

「belle」はフランス語で「美しい」を意味することから、ベルはニックネームであり本名ではないとする説もある。

ベルの年齢設定は定まっておらず、パンフレットや公式サイトによって18歳だったり15歳だったりまちまちである。ベルの担当アニメーターのジェームズ・バクスター*アリエル(16歳)より数歳年上と述べたり、テーマパークのベルのコテージの壁に18歳までの身長を測った跡が残っていることもある。ちなみに、『美女と野獣』の初期のオープニング案は、ベルの17歳の誕生日を描いたものであったという。

歴史

初稿では原作同様、ベルに嫉妬する二人の姉が登場しており、彼女らとの対決も描かれていた。二番目の草稿ではクラリスという優しい姉妹やマーガレットという意地悪なおばが登場するなど家族構成に変化があった。ジェフリー・カッツェンバーグ*は作品があまりに暗すぎることから、ブロードウェイのような華やかさや女性主人公の活躍を描くために脚本家のリンダ・ウールヴァートン*が起用された。彼女は有名なジャン・コクトー版の『美女と野獣』に引っ張られないように視聴せず、『若草物語』(1933年)のキャサリン・ヘプバーン*を参考にし、ベルに文学好きという特徴を与えた。同時期のヒロインである『リトル・マーメイド』のアリエルとの差別化のために、男性にもひるまない強気な性格が与えられた。

ベルが本を読みながら歩く優雅なさまはバレリーナの動きを参考にしている。ベルの声にはアリエル役のジョディ・ベンソンを起用する案もあったが、ヨーロッパらしい雰囲気を出すため、作詞家ハワード・アシュマンと仕事をしたことのあるミュージカル女優のペイジ・オハラが起用された。ベンソンは後にベルの代役を担当している。

エピソード

美女と野獣

村一番の美人にして変わり者と噂されるベルは町一番のハンサムなガストンから求婚されるが、彼のうぬぼれた性格や粗暴な振る舞いに嫌気が差しており、彼の申し出を断る。

翌日、父モーリスを乗せて出かけたはずの馬のフィリップが自分だけ戻ってきたのを見たベルは父の身を案じて探しに出かける。ベルは森の奥にある怪しげな城で拘留されている父と再会する。城の主は恐ろしい野獣であり、ベルは体調の優れない父と引き替えに自分が身代わりとなることを提案する。

ベルは野獣から城のどこへ行ってもいいが西の外れの塔にだけは行くなと忠告される。ベルは給仕長のルミエールや執事のコグスワースの忠告を無視して西の塔へ行き、野獣の怒りを買う。もうここには居られないと感じたベルはフィリップと共に城を飛び出す。そこに現れたオオカミの群れから彼女を守ったのは野獣だった。

ベルは野獣の手当てをし、二人の距離は縮まっていく。二人で食事やダンスを楽しんだベルは野獣に頼み、魔法の鏡*で父の姿を見せてもらう。病に苦しむ父の姿を見て動揺するベルを見て、野獣は彼女を自由の身にする。

ベルはモーリスと再会する。そこへベルを付け狙うガストンと共謀するムッシュー・ダルクが現れてモーリスを精神異常者として連れ去ろうとする。ベルはモーリスの正常さを証明するために魔法の鏡に野獣の姿を写し出す。野獣を恐れたガストン率いる村人たちは野獣を殺すために城へと向かっていく。

ガストンに監禁されたベル親子は、ベルを心配して付いて来たティーカップの男の子チップのおかげで脱出に成功する。ベルたちが城へ駆けつけると、屋根の上で戦意を失った野獣をガストンが殺そうとしていた。ベルの声を聞いた野獣はガストンを負かし、彼の命乞いを聞き入れる。不意打ちで野獣をナイフで刺したガストンは足を滑らせて屋根から落ちて絶命する。

死にかけの野獣に駆け寄ったベルは彼に初めて愛の告白をする。すると空から光が降り注ぎ、野獣はハンサムな人間の姿となる。実は野獣は魔女に呪いをかけられた王子だった。城の召使いたちも元の人間の姿に戻り、ベルと王子はみんなの祝福を受けて結婚する。

美女と野獣 ベルの素敵なプレゼント

『美女と野獣』で野獣がベルをオオカミから救って打ち解け始めた頃、城にクリスマス*が訪れる。ベルはルミエール、コグスワース、ポット夫人、チップにクリスマスのお祝いをしようと提案するが、野獣は呪いにかけられたのがクリスマスだったため、クリスマスを憎んでいた。

ベルはチップの提案でアイススケートをしに行き、野獣とも楽しい時間を過ごすが、ファイフのせいでバランスを崩す。野獣は雪の上に残った自分の醜い姿の跡を見て塞ぎ込んでしまう。

ベルは野獣にクリスマスの素晴らしさを感じてもらうため、クリスマスのお祝いを決行する。ベルはチップの提案で野獣のために物語の本を手作りする。コグスワースは反対するがクリスマスの大好物の話に乗せられて許可を出す。ルミエールはクリスマスの飾り付けのために屋根裏部屋の装飾係、アンジェリークに協力を仰ぐ。アンジェリークは無駄な期待をしても失望するだけだと拒否するが、無理矢理仲間に引き入れられる。

装飾のクリスマスツリーに使う立派な木を探していたベルとチップは、パイプオルガンの宮廷音楽家フォルテのアドバイスで黒い森*へと木を探しに行く。ベルは木を持ち帰ろうとしたところで氷水の中に落ちてしまう。野獣に間一髪のところを救われるが、城から逃亡したと勘違いされて地下牢に閉じ込められてしまう。使用人たちはベルのもとを訪れて悲しいクリスマスを祝い、当初はベルの思いつきに反対していたアンジェリークも彼女の決断を称える。そこへベルの本を読んだ野獣が謝罪に訪れ、クリスマスを祝うことが許可される。

城に呪いがかけられたことで唯一自身の地位が向上していたフォルテは、ベルと野獣の仲を引き裂こうと暗躍していた。二人の和解を知ったフォルテはルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン*の「交響曲第5番」を奏でながら野獣たちの抹殺を図る。野獣はフォルテの鍵盤を破壊し、ベルと仲間たちを守り抜く。

一年後、人間に戻った野獣と仲間たちはベルとクリスマスを祝っていた。すっかり改心した王子は妻のベルにバラをプレゼントした。

美女と野獣 ベルのファンタジーワールド

野獣が人間に戻る前にベルと暮らしていた頃のエピソード。

第1話「大切な言葉」では、他の人が寒がっているにも関わらず野獣が暑いからと窓を開けてしまう。自分は城の主だから何をしても良いと主張する野獣に対し、ベルは傲慢だと非難する。ルミエールとコグスワースはベルに謝罪を提案するが、ベルは野獣が先に謝ったら謝っても良いと頑なに応じる。しばらくすると野獣からベルのもとに謝罪の手紙が届く。喜んで謝罪を受け入れるベルだが、この手紙が二人を仲直りさせようとラ・プルームウェブスタークレインが書いたものだと判明すると野獣は激怒して三人を放り出す。

城の近くで倒れている三人を保護したベルは自分が代わりに野獣に謝ると宣言する。野獣の本心を信じるベルの言葉を陰から聞いていた野獣は自らベルに謝ることを決意する。ベルは野獣の謝罪を受け容れ、仲直りする。

第2話「フィフィとルミエールの記念日」では、ベルはフィフィから今度の土曜日がルミエールと付き合って5回目の記念日だと聞く。ルミエールはそのことを忘れており、急いで愛のスピーチを考える。焦ったルミエールがボヤ騒ぎを起こしてしまい、ベルはポット夫人と協力して消火する。ベルは火事の原因がルミエールの焦りにあると気付くと、彼の愛の言葉を紡ぐ手伝いをしようと、フィフィとの初デートを再現させる。その様子を陰から見ていたフィフィはベルがルミエールを誘惑していると勘違いする。ルミエールはチューバルーパンチボウルサルタンの力を借りてデートの計画を進める。

デートが始まると、ベルは外からルミエールの助けを呼ぶ声が聞きつける。ルミエールとフィフィはパンチボウルを雪ぞりにしており、ブレーキが利かなくなってしまっていた。ベルはポット夫人や仲間たちと協力して二人を救出する。危機を脱したルミエールはフィフィに心からの言葉を告げ、二人の仲はより深まるのであった。

第3話「傷ついた小鳥」では、ベルとワードローブが話しているところに翼の折れた小鳥が舞い落ちてくる。小鳥嫌いの野獣に隠れて世話をするベルだが、世話に夢中になり野獣との昼食の約束をすっぽかしてしまう。ベルが正直に小鳥のことを話すと、野獣は激怒して小鳥を追いかけ回す。階段から足を滑らせて転倒した野獣は小鳥の歌声で目を覚ます。小鳥の美しい声を気に入った野獣は今度は小鳥を監禁してしまう。ベルは幸せを奪われた小鳥が歌うはずがないと説教する。しばらくすると、ベルは野獣とコグスワースが城の屋根に落ちた小鳥を助けようとしている場面に出くわす。ベルは仲間たちを呼び、コグスワースを救出する。野獣はベルの言葉に従い、小鳥を解放していた。

しばらくして成長した小鳥はつがいとなってベルと野獣のもとを訪れて歌をプレゼントする。それを聞いた城の住人たちは穏やかな気持ちになるのであった。

スペシャル・エディションでは、第2話の後に『ベルの友情物語*』用に制作された追加エピソード「ポット夫人のパーティー」が挿入されている。

ベルの友情物語*

音楽と本の店を営んでいる設定で実写のベルが登場。アニメーション版のベルも新規エピソード「ポット夫人のパーティー」に登場する。

悪い天気が続いて塞ぎ込んだポット夫人を元気づけようと、ベルはパーティーを企画する。しかし、ルミエールとコグスワースはプレゼントする花やケーキの味、さらに音楽などで揉め、城の仲間を巻き込んで騒動となる。やがて、彼らに入れ知恵されたショートレーのせいでケーキは爆発し、仲間たちの喧嘩に気付いたポット夫人はさらにしょんぼりしてしまう。ベルが彼女を励ましていると、反省したルミエールとコグスワースたちがケーキを完成させてポット夫人のもとを訪れる。ポット夫人は彼らの仲の良い様子を見て元気を取り戻す。

その他

チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』では、偽造版『美女と野獣』で該当する役柄の改造キャラクターが登場する。

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出』では、「星に願いを」で野獣とデュエットを担当している。

ディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』では、エンド・クレジットに登場する。

ゲーム

ディズニー スピードストーム

2022年6月8日に開始したクローズドβ版から登場する「美女と野獣」のレーサー。タイプはスピードスターで、レアリティは「エピック」。所有スキルは「ブースト」「クローク」「ファイア」「ハック」。そのうち「ブースト」と「クローク」はレーサーがスターアップすると強化される。

ユニークスキル「マジックミラー」の効果は下表の通り。専用クルー「モーリス」によって強化することができる。

ノーマル コースの先に一定規模の家具セットを出現させ、家具に触れたライバルをスタンする。
チャージ 前方に向かって飛ぶ鳥の群れをいくつか呼び出し、鳥にヒットしたレーサーを一定時間、スピードアップさせる。

Disney ミラー・ウォリアーズ

ミラーバースの魔力の源である星の鏡の守護者として登場。

キャッチフレーズは「探検家の魔道士」の支援系キャラクター。味方全員に防御バフを与える。必殺技で味方全員を回復する。

  • アビリティ
コア・アビリティ 魔法防御
必殺技 いやしの花
特殊アビリティ 自然の魔法

  • スキル
レベル12 基本級スキル 自然の声
レベル15 基本級スキル 忘れられた知識
レベル20 上級スキル いやし手のひと触れ
レベル20 上級スキル 魔法強化
レベル25 上級スキル 活発な成長
レベル30 エリート級スキル 反射的な回復

ストーリーではチャプター3-2で初登場。ミラー・クレーター*に到着したラプンツェルジャック・スパロウジェームズ・P・サリバンはベルと合流する。サリーは仲間を守ることに集中するあまり足手まといになってしまう。ラプンツェルとベルは「お互いを守りあえば良い」と助言し、チームの結束は固くなる。三人はミッキーマウスと合流しマレフィセントの虚像に勝利する。マレフィセントの目的は守護者たちの実力を試すことで、彼女は彼らの力を認めて仲間になることを宣言する。疑うラプンツェルたちだが、ミッキーは虚像の情報が得られるかもしれないからとマレフィセントの提案を受け入れる。

チャプター4では、虚像の秘密を追うべくジャファーを捜してアグラバーへ向かう。ラプンツェル、ジャック、サリー、ベルはマレフィセントの行動に目を光らせていた。一方、マレフィセントの目的はジャファーへの復讐にあった。一行はジャファーが差し向けた虚像に勝利するが、ジャファーを取り逃がす。

チャプター5では、絶叫フロア*にトラップを仕掛けて虚像を作っているウギー・ブギーを倒すためにラプンツェル、ジャック、サリー、ベル、マレフィセントが現場へ向かう。ラプンツェルは絶叫フロアの設備や虚像との戦いに夢中で迷子になってしまうが、無事に合流する。ブギーはトラップと虚像を守護者たちがかいくぐる様子を楽しみながら鑑賞していた。守護者たちが勝利すると、ブギーは彼らの活躍を称えて守護者に仲間入りすることになる。守護者たちはかわいいアヒルの子に戻って祝勝することに。

チャプター6では、かわいいアヒルの子でくつろぐラプンツェル、ベル、マレフィセント、ブギーのもとを虚像が襲撃してきた。ミッキーは森の中でエレメントの力が増大していることを警告する。ミッキーはイアン・ライトフットに星の鏡の護衛を依頼し、エレメントの力を追う。この森で虚像を作っていたハデスのもとからも虚像の鏡は消失していた。ハデスは虚像を差し向けている隙に逃亡。虚像を退けた一行はイアンからの情報を得て次なる虚像が待つアグラバーへと向かう。

KH

キングダム ハーツ

序盤、ダイブ・トゥ・ハートには『美女と野獣』をモチーフとしたステンドグラスのステージがあり、ベルはそこに描かれている。

ホロウバスティオンではセブンプリンセスとして、他の6名とともに大広間に囚われていた。マレフィセントの号令で彼女たちの心が抜き取られ、人の心のキーブレード闇へと通じる鍵穴が出現する。しかし、カイリの心が欠落していたため鍵穴は不完全なままだった。ソラが自分の心に眠るカイリの心を解放し、鍵穴が完成する。闇の力を抑え込むプリンセスたちのもとに、ソラ、ドナルドダックグーフィーが再訪した。プリンセスたちの頼みを聞き入れて鍵穴の封印に成功する。プリンセスたちはエンド・オブ・ザ・ワールドへと逃げ込んだ黒幕アンセムを追うソラに炎の力をプレゼントした。

キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ / キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ

「ソラ編」ではソラの記憶から生まれた幻のホロウバスティオンに幻のベルが登場。

魔女マレフィセントにさらわれたベルは自分がビーストを愛する美しい心を闇の魔法の材料に使おうとしていることを知り、助けに来てくれた彼を拒む。しかし心をごまかしきれず心をマレフィセントに奪われてしまうが、ビースト、ソラ、ドナルドダックグーフィーの活躍によりマレフィセントは倒される。

テーマパーク

NHK紅白歌合戦出場履歴

第71回(2020年) 小さな世界
第73回(2022年) 君の願いが世界を輝かす*

登場作品

1990年代

1991年
美女と野獣




1996年
ノートルダムの鐘(カメオ出演)




2000年代








2010年代





2017年
ディズニー マジックキングダムズ ※ver1.9.0:2017年3月追加


2020年代

2020年
Disney Heroes: Battle Mode ※ver2.0.02-A:2020年5月追加
ディズニー ソーサラー・アリーナ ※2020年11月追加






実写

Sing Me a Story with Belle*』『ベルの友情物語*』(1995年~1999年)では、リンゼイ・マクレオド* / 伊東えりが演じる。


美女と野獣』(2017年)では、エマ・ワトソン / 昆夏美、デイジー・ドゥチマル(幼少期)が演じる。ベルが村人から浮いているという設定を際立たせるため、発明家という役割がモーリスからベルに変更されている。

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キャラクター
最終更新:2025年03月20日 00:52