トレジャー・プラネット
ストーリー
概要
ディズニー長編アニメーション第43作。
ロバート・ルイス・スティーヴンソン*原作の『宝島』をSFリメイクした作品。初公開時にIMAX上映が行われた最初の映画である。手描きの2Dアニメーションに3Dの乗り物や特殊効果が加えられた革新的な映像を実現している。その映像美から高い評価を得て、
アカデミー長編アニメ映画賞*にノミネートされたが、制作費1.4億ドルに対し、世界興行収入は1.09億ドルと振るわなかった。
歴史
マスカーとクレメンツは
スティーブン・スピルバーグ*や
ジェームズ・キャメロン*のようなカメラワークを目指したかったが、その実現にさらなる時間を要することとなった。アニメーションの作業は2000年から350人のアニメーターによって始められた。クレメンツはいわゆるSFもののデザインにはないような温かみを出したかったと話している。物語はアクションやロマンスを盛り込み、キャラクターを際立たせるために宇宙服やヘルメットは着用しない設定とした。
脚本
脚本家の
ロブ・エドワーズ*は古典的名作をSFにアレンジすることをチャレンジングだと称した。クレメンツは主人公の聡明な少年ジムを問題を抱えた思春期の青年とすることでキャラクターを掘り下げた。ジムを導くスクワイアとリヴジーは二人の個性を組み合わせて
デルバート・ドップラー博士というキャラクターになった。
脚本家は原作『宝島』の魅力は主人公の少年が危険を乗り越えて青年に成長する点にあると考えており、主人公を青年に変更したことに苦労する声もあった。そこで本作はジムとシルバーの関係性を深掘りすることで、物語の主軸を成すテーマとなった。
キャスティング
アニメーション
作中のデザインは
アンディ・ガスキル*のアイディアによって伝統的なものとSFを7:3の比率でミックスさせるようにルールが定められており、温かみのあるカラーパレットでの表現が心掛けられた。アニメーターは『
ターザン』(1999年)用の技術「
ディープ・キャンバス*」を応用してバーチャルセットというプロセスを考案した。これはCG映画のように実写映画同様のセアニメーターはセットを作り、その中にキャラクターやカメラを配置して撮影していく手法であり、これを手描きのアニメーションで実現した。
また、サイボーグのシルバーは手描きとCGを組み合わせたキャラクターであるため、アニメーターは手描きとCGが共存して違和感ないようにテストを行い、実験台として
フック船長の鍵爪をサイボーグにしたという。
主人公のジムには16名、シルバーには12名のアニメーターが割り当てられ、それぞれ
ジョン・リパ*と
グレン・キーン*がスーパーバイザーを務めた。キーンはシルバーを描くにあたって固定観念に縛られないよう、実写映画版『
宝島』(1950年)は意識しないようにしたという。
音楽
デザイン同様、音楽にも7:3のルールが適用されており、サウンド・デザイナーの
デイン・A・デイヴィスのチームはシルバーのSFっぽい効果音を作るためにおもちゃ屋を調査した。
ロボットの
ベンの台詞にも機械的な声を出させる方法を吟味したが、結局
マーティン・ショートのコミカルな演技を活かすため彼の声を残すこととなった。
キャスト
- 吹替版:2003年7月12日公開。※DVD・VHS収録
スタッフ
情報集計中…
用語集
オブジェクト
ロケーション
種族
楽曲
最終更新:2024年09月08日 23:18