発電所の電脳

【エリア名】 発電所の電脳
【読み方】 はつでんしょのでんのう
【分類】 電脳
【エリア数】 4
【ボス】 エレキマン
【場所】 科学省
【登場作品】 『1』
【BGM】 ELECTRICAL CRISIS

【概要】

科学省の地下にある発電所の中に拡がる電脳

科学省での立食パーティ中、エレキプログラムを狙うエレキ伯爵によって停電させられ、あわや窒息という危機に陥ってしまい、それを解決するためにプラグインすることになる。
なお、プラグイン時にエレキ伯爵がプロテクトを仕掛けていたが、ロックマンの力で突破している。

『1』において屈指の難易度を誇るダンジョンとして有名。
製作者はこのパートのシナリオ担当でもある名人こと江口 正和氏。
あまりの難しさに当時の上司に「このダンジョン作ったのお前か。鬼か!難しすぎるやろ!」と指摘され(納期もあるので修正はきかず)、以後も会う人会う人に「あのステージはつらかった」と言われる伝説となった。
その原因となった要素を各々、後述にて記載していく。

【自動回復不可】

特徴としては、まず停電事件の影響でサイバーワールドにも電気が通っておらず、プラグイン中はPETのバッテリーの消耗が早くなる。
このPETのバッテリーは画面右上にゲージで表示され、バッテリーが尽きてしまうとロックマンへのバッテリー供給が途絶え、戦闘終了時にHPが回復しなくなってしまう
(『1』では戦闘終了ごとにロックマンのHPが全回復する仕様だった)。

と言っても、バッテリーが切れても近くにいる職員が手動充電器を渡してくれて、20秒間にBボタンを連打した量に応じてバッテリーを回復できる。
ただし、最初はともかく充電器も2回目以降は回復量も減っていく。

速やかに攻略したいところだが、それも一筋縄ではいかない。
HPが回復しないならプラグアウトして出直せばいいと思うかもしれないが、ダメ押しのごとく「PETのバッテリーが足りず、プラグアウト出来るのはあと1回が限度」という理由でシナリオ中はプラグアウト不可という徹底ぶり。
もっとも、仮にプラグアウト出来たとしてもまた最初から進まなければならないうえ、下記の要素の存在で必ずしもプラグアウトが最善策とも限らないのだが。

【見えない通路と壊れたプログラムくん】

電脳内では、停電の影響か通路の多くが見えなくなっている
歩くことは普通にできるため、手探りで進んでいくことになる。

しかし、途切れていたり坂道もあったりと繋がっていると思ったら繋がっていないという場所も多く、時間がかかること請け合い。
大体の箇所は、足場の模様がある程度はヒントになっているようにも見える(V字の方向が向いている先など)。
『OSS』では道のあるところに点滅するエフェクトが付くようになり、わかりやすくなっている。

電脳内には多数のプログラムくんがいるが、一部のプログラムくんは事件のせいで壊れてしまっており、話しかけるとプログ系ウイルスとして襲い掛かってくる。
話し掛けた時の戦闘は原則1体だけの出現であるが、ランダムエンカウントでも出現することがあり、その時は2体以上だったり別のウイルスと同時に襲い掛かってくる。

ちなみに出てくるウイルスは、発電所だけあって電気属性ビリーパララ&リモコゴロー
あとはファンカーも出現する。
ビリーやプログの攻撃には移動する毎にダメージを受ける「漏電」の状態異常があるので、自動回復しないタイミングで攻撃を受けるのは避けたい。

【行く手を塞ぐサイバー電池の通路】

上記の要素だけでもすでに面倒だが、電脳内にはさらにサイバー電池を使う仕掛けも存在。

サイバー電池は、先に進むための道を照らすために必要になるもので、
「プログラムくんから電池を受け取る→電池ボックスにセットする→スイッチを入れる→電球が光って道が照らされる」という手順で使用することになる
(この電池を受け取るためにプログラムくんと話す必要があるため、話しかけるプログラムくんを間違えると、上記のプログ系だったという場面に出くわすことがある)。

だが、電池ボックスは複数存在し、その中からセットするべき箇所をノーヒントで当てないといけない。
さらに電池をセットした状態でスイッチを入れるたびに、正否に関わらず電池の電量が消費されるので、間違えると電量だけが無駄に消費されてしまう。
そのうえ、間違えた場合は一度スイッチを切らなければ電池を回収することが出来ない(電気が通っていて感電するから)ため、これだけでもうタイムロスになってしまう。
2回使用すると電気が切れてしまうが、その場合は専用のプログラムくんに話しかけることで充電してもらえる。
そこに戻るまでにもさらに往復の移動が必要なので、ますますタイムロスに繋がるわけだが。

電脳1ならば電池は1個だけなのでまだ楽だが、先に進むと最大3個まで電池が増え、それにあわせて電池ボックスの数もどんどん増え、全て正解のボックスにセットしないと攻略できない。
一応、「正解の電池ボックス同士は隣り合わない」というヒントがもらえはするが…。

おまけに、電脳3では電池ボックス地帯が3つ連なる場所があり、進み方も
「3つの電池のうち2つを使って進む→次の場所で残った電池で戻るルートの道を照らす→その道で最初に使った2個を回収し戻る」
という手順を踏まなければならない。

先に言った通り、この電脳ではあまり時間をかけられない事情がある状態でこの面倒なギミックをこなさないといけないので、ここで投げてしまった人も多いだろう。

【VSエレキマン……と?】

電脳の一番奥には犯人のナビであるエレキマンがおり、会話の後に戦闘に入るが、初戦の時はいくらダメージを与えても電気を受けて全回復してしまう*1
これは発電所の強い電気の影響でパワーアップしているせいで、何とか弱体化させるため熱斗が現実世界の電気がバチバチ言っている発電機のスイッチを素手で強引に落としたことで電気のパワーを遮断。
これでようやくまともにダメージを与えられるようになり、エレキマンを撃破。
しかし、エレキプログラムはすでに奪われていた。
結果的にWWWには目的を達成されてしまったものの、エレキマンは撃破したのであとは電力を復帰することでこの事件も終わり……。

とはいかず、エレキマン戦後に犯人を追ってきたブルースとの連戦が発生する。
しかも、電力の復帰していない地下にまだ人が残っていて、まだ窒息死の危険があるにもかかわらず。
いくらWWWの足取りを追うためにわざとエレキマンを泳がせていて、それを熱斗が邪魔したからとはいえ問答無用である。
この頃の炎山は任務を至上命令とする考えが強く、ここから彼もまた成長していくのだが……。

…以上の事から、屈指の難易度の評判にたがわず、最後まで気が抜けない電脳であった。

『OSS』では改善されてクリアしやすくなったが、『アドコレ』はあくまでナンバリングタイトルの再収録のため、バスターMAXモードでウイルス・ナビ戦が楽になった以外は見えない床やサイバー電池の高難度ギミックはそのままとなっている。

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最終更新:2024年04月15日 20:28

*1 ちなみに、この時はHP0にしてもデリートできず、何事もなかったかのように全回復する