基本情報
略歴
戦災孤児を集めて共同生活を送っていた兵法学者
エザリアンの弟子で、
メファイザス、
ヴェリアの妹弟子にあたる。
孤児院では、ある程度に年齢に達すると、それぞれ志を持って旅にでる為、アレスも基礎を学び終えると、諸国を回って天文、気象から歴史地理に至るまであらゆる勉学に励んでいた。
ロードレア国滞在中に彼女の笛の音に聞き入った
レイディックに招かれる。
この時代、各地を旅していた人間は、国主にとって重要な情報源であったが、会話をするうちに、彼女の卓越した知謀に興味を持った
レイディックは、彼女に仕官を勧め、アレスも特に断る理由もなくこれを引き受ける。
698年、
シャリアル遠征の最中に
レイディックが突然の横死を迎えると、わずか3千の兵を巧みに使って、3万の包囲網を1兵も失わずに脱出。
この時のアレスには鬼気迫るものがあり、兵士達に必ず故郷へ帰すと誓い、その証として自らの美顔に傷を付けた。この左頬の傷は生涯消えることはなく、後々までアレスの代名詞となっている。
703年、
ヴェリアの大遠征に参加するが、
ヴェリアと徐々に意見の食い違いが発生、本隊が
リアーズ冬の陣で敗れると、
ジース砦に立てこもり、別動隊がいる様に見せかけることで本隊の帰国を助け、自らは囮となる。
だが、自身の保身のみを考えていた
ワイズに襲われると、自分がそこまで将兵を追い詰めていたことに愕然とし、
メファイザスと刺し違える覚悟を決めて偽りの降伏会見を行う。
兄弟子であった
メファイザスは、理知的な彼女がその様な捨て身の肉弾戦を仕掛けるなど夢にも思わず、アレスの不意打ちに成功するが、彼女の細腕ではその刃は届かず、寸前で取り押さえられその場で斬り殺された。
常に誰かの為に生きようとしたその小さな体には、いつも無数の傷があったという。
人物
- ゼノグリアの戦いで、居ながらにして勝利を授けたとされているが、これは物語上の演出であり、実際はアレスは一人旅をしていたわけではなく、ヴェリアや、他にも数名、エザリアンの元で共に学び、将来の職を隠密と定めた者達と集団で行動していた。彼女の指示を受けた隠密が、既にゼノグリアに潜伏し、アレスは逐一情報を受け取っていたのである。だが、その真相は彼女の評価を落とすことはなく、逆に僅か数名しかいない隠密をこの時期にバルド国に集中させた先見力を再確認させる結果となった。
関連項目
最終更新:2024年08月13日 10:50