ユンカース Ju 87 / Junkers Ju 87

急降下爆撃機スツーカ(Stuka)の代名詞とも言える機体で、ドイツ語で急降下爆撃機を意味する「Sturzkampfflugzeug」(シュトゥルツカンプフルークツォイク)の略がそのまま愛称となった機体です。
第二次大戦前、いかに精密爆撃をするかが課題となっており、ドイツも含め、各国がそれぞれ研究をしてました。そうした中で、米海軍が行ったヘルダイバーによる急降下爆撃のデモンストレーションにその可能性を見いだしたドイツは急降下爆撃を採用、専門の機体を開発することになりました。
1936年に初の急降下複葉爆撃機Hs 123が配備されましたが、近代的な急降下爆撃機についてはアラド社(Ar 81)、ハインケル社(He 118)、ブローム・ウント・フォス社(Ha 137)とユンカース社(Ju 87)に競作させることとなりました。最後まで比較審査に残ったのはHe 118とJu 87でしたが、最終的にユンカース社のJu 87が採用されました。
Ju 87は主翼が逆ガル翼(翼が中央から上方に曲がっている。)となっているのが特徴で、これにより主脚の長さを抑えると同時にパイロットの視界を確保できる利点がありました。
また、Stuvi急降下爆撃照準器を装備し、翼下面には急降下時に速度を抑えるための制動板が供えられ、急降下自動装置Sturzflug-Automatikによって自動で最適な急降下、引き起こしができました。
1937年から部隊配備されたJu 87Aは実戦での試験の意味も含めてスペイン内戦にも送られました。
対ポーランド、フランス戦では、「空飛ぶ砲兵」として電撃戦の一翼を担いドイツ軍勝利の重要な役割を担いました。しかしながら、その後のバトル・オブ・ブリテンでは、低速のためにイギリス戦闘機の格好の餌食となりました。また、低速のほかに設計の古さなどもあり、1943年以降は順次戦闘爆撃型の
Fw 190に取って代わられましたが、第二次大戦を通じてドイツ軍を支え続けた攻撃機と言えます。
本機の操縦者で有名な
ハンス・ルーデル大佐
は、戦車519両、装甲車両800両以上の他に戦艦マラートを撃沈、敵機を9機撃墜するなど対地任務のみならず対艦、対空にも戦果をあげ、ソ連人民の敵として賞金をかけられていたほどです。
急降下爆撃機D型の派生型として、37mm砲を翼下に搭載したG型は、戦車の弱点である上部からの攻撃(トップ・アタック)を任務とする襲撃機です。
Aces HighにおけるJu 87
AHでは急降下爆撃機型D-3型と襲撃機型G-2型が使用可能です。
共通アイコンは「JU87」
+
|
Ju 87D-3(+をクリック) |
Ju 87D-3
Ju 87はD型には、急降下用のダイブ・ブレーキが装備されており、安定した急降下爆撃が可能です。
いくら有名な機体とはいえ、対戦初期に活躍した機体ですので、大戦後期の機体と比べると爆弾搭載量、機動性、防御力が並以下です。
残念ながらその攻撃力は大戦後期の米軍戦闘爆撃機等にも及びませんので、特に理由が無ければ、対地攻撃任務には、本機よりも打撃力のある Fw 190や P-47等を選択した方がよいでしょう。
目玉とも言える1,800kg爆弾は、単発としては連合軍の4,000lb爆弾に匹敵する AH最大級の爆弾で、1,800kg爆弾を使えば巡洋艦や空母にも大ダメージを与えることができます。
しかし、1発では撃沈に至らないため、機動部隊の無力化を図るのならば、重爆撃機を使用するべきですし、低速なので敵の迎撃にも脆く近づく事も困難でしょう。
急降下爆撃時は、ダイブ・ブレーキを展開することで過速を抑えられます。
爆弾はある程度以上の高度から落とさないと信管が作動せず不発となるため、必要以上に低高度で投弾しないためにもダイブ・ブレーキが役に立ちます。
爆弾は多くのサイズが用意されています。爆弾の種類は、汎用爆弾(GP)、徹甲爆弾(AP)及び半徹甲爆弾(SAP)が選択できます。
固有アイコンは「JU87」
兵装
Wing Points |
Center Points |
Armament |
2 x 250 kg GP Bomb |
1 x 1800 kg GP Bomb |
2 x 7.9mm MG 17 1000 rpg 2 x 7.9mm MG 81 750 rpg |
4 x 50 kg GP Bombs |
1 x 1000 kg GP Bomb |
1 x 1000 kg AP Bomb |
1 x 500 kg SAP Bomb |
1 x 500 kg GP Bomb |
1 x 250 kg Bomb |
|

+
|
Ju 87G-2(+をクリック) |
Ju 87G-2
バージョン2.28から追加された機体です。
ドイツ軍は、ソ連侵攻後、ソ連の戦車が想像以上の脅威であることに気付いたため、本格的な対戦車攻撃の必要性を感じました。
そこで、1933年から使用していた3.7cm対空砲Flak 18を圧搾空気使用による自動装填に改造し、急降下爆撃機のJu 87に搭載することにしました。
こうして生まれた襲撃機がG型です。
Ju 87G-2は、D-3型の外翼及びエルロンを延長したD-5型を対戦車攻撃用に改修した機体(D-3型からの改修機はG-1型)です。AHでは関係ありませんが、固定脚を爆破して投棄するシステムも搭載していました。
D-5型からG-2型に改修した際にダイブブレーキや爆弾投下装置、酸素供給装置などを撤去して主翼下に上記Flak 18を航空機搭載用としたBK 37を搭載しました。
急降下爆撃機から襲撃機に生まれ変わったG型はカノーネンフォーゲル(独:Kanonenvogel、英語でキャノン・バード)と呼ばれました。
対戦車攻撃を主任務とする機体として40mm対戦車機関砲を搭載したハリケーンIIDがありますが、本機の方が低速での安定性があり、高速タングステン弾頭を使用した37mm機関砲弾は威力も高いため、本機の方が対戦車攻撃には最適と言えます。
敵戦車を攻撃する際は、戦車の装甲で弾が弾かれないように弾が命中する時の角度が浅くならないようにすることと、できる限りトップ・アタックや後方、側面を狙うことがコツです。
固有アイコンは「JU87」
兵装
Armament |
2 x 37mm BK 37 12 rpg 2 x 7.9mm MG 81 750 rpg |
|
Ju 87についてのコメント
最終更新:2017年06月18日 08:19