時透無一郎

「時透無一郎」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

時透無一郎 - (2025/07/27 (日) 14:39:51) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

&font(#6495ED){登録日}:2018/05/28 Mon 18:33:28 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:&bold(){&font(#40e0d0){約 8 分で読めるんじゃないかな}} ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){&font(#40e0d0){(何だっけあの雲の形 何て言うんだっけ)}}} &bold(){&ruby(ときとうむいちろう){時透無一郎}}とは『[[鬼滅の刃]]』の登場人物の一人である。 #openclose(show=▽目次){ #contents() } *◆プロフィール 誕生日―8月8日 年齢―14歳 身長―160cm 体重―56kg 出身地―東京府 奥多摩郡 景信山(奥多摩 景信山) 趣味―紙切り、[[折り紙]](死ぬほど飛ぶ紙飛行機を作れる) 好きなもの―ふろふき大根 CV:河西健吾 *◆概要 柱の称号を冠する九人の[[鬼殺隊>鬼殺隊(鬼滅の刃)]]最高位隊士の一人「霞柱」。 [[炭治郎>竈門炭治郎]]と[[禰豆子>竈門禰豆子]]の処遇を決める柱合裁判にて他の柱達と共に初登場。 炭治郎より年下ながら刀を握ってわずか2ヶ月で鬼殺隊最強の剣士・柱にまで上り詰めた天才剣士。 本来ならば柱になるには普通は5年、早くても2年はかかるとされており、2ヶ月という数字が破格の昇格速度だとわかる。 当然ながら現役の柱では最年少であり、同じ柱である[[『音柱』宇髄天元>宇髄天元]]からも自身より才能があるとしてその実力を認められている。 過去のとある出来事によって心身ともに深い傷を負ったことで&bold(){記憶喪失となり}、さらに頭に霞がかかったように些細な物事はすぐに忘れてしまうようになってしまっている。 そのため身寄りの無い自分を保護し&bold(){&font(#a64d79){「失った記憶は必ず戻る 心配いらない」}}と励ましてくれた鬼殺隊当主である産屋敷の存在を心の支えにしており、彼が認めてくれた柱としてその責務を果たすという意思がとても強い。 お付きの鎹鴉によると&bold(){「日の呼吸の使い手の子孫」}とのことだが果たして……? なお、余談だがこの睫毛の派手な雌鴉は非常に性格が悪く、悪意をもって相手を馬鹿にしてくる。 *◆外見 毛先が浅葱色になった黒髪を腰に届くまで伸ばした小柄で中性的な少年。 両サイドにでっぱりのある妙な髪型だが、[[ツーサイドアップ]]なのか、そういう癖なのかは不明。 瞳は淡い浅葱色で虹彩がハッキリとせずぼんやりとしているが、時折ハッとしたように光が宿る描写がある。 服装は柱の中では珍しく鬼殺隊共通の隊服をそのまま着用しているだけだが襦袢は付けておらず、サイズが合っていないのか少々ダボついている。 これは手の長さや向き、膝の位置などをわかりづらくすることで間合いや次の動作もわかりづらくさせる意図がある。 *◆人格 [[記憶喪失]]の影響もあってか茫洋とした性格の持ち主で、他の柱が炭治郎の処遇について話している横でずっと空を眺めているなど、非常にマイペース。 尊敬する産屋敷の登場でようやく意識を向けるが、処遇をどうするかを聞かれても&bold(){&font(#40e0d0){「忘れるからどちらでもいい」}}と言い放った。 なお、これらの言動はあくまで「鬼を殲滅し人命を守る」という鬼殺隊の理念に則ったうえでのもの。 決して[[自己中心的]]・利己的な性格というわけではなく、匂いで感情を読み取る炭治郎も悪意を一切感じることはなかった。 また、これも記憶喪失の影響か一人称が「僕」と「俺」で安定せず、時折急に口調が荒々しくなる場面も見受けられる。 この様な一面もありながら無辜の民を守る鬼殺隊としての使命感・正義感は強く、&bold(){鬼の攻撃から非戦闘員を庇う際には躊躇いなく自身を盾にする}など、幼いながらも鬼殺隊の柱に相応しい優しい一面をもつ人物。 #openclose(show=炭治郎達との交流や上弦の鬼との戦闘を通して少しずつ記憶を取り戻す様子を見せているが……){ #center(){ &bold(){&font(#40e0d0){思い出したよ 炭治郎}} &bold(){&font(#40e0d0){僕の父は君と同じ赤い瞳の人だった}} &bold(){&font(#40e0d0){僕は双子だった}} } 無一郎は杣人の家の生まれで、人里離れた山の中で家族と暮らしていた。 しかし、無一郎が10歳の時に母が無理を通して肺炎となってしまい、それを治すために父が嵐の日に薬草を取りに行き、崖から落ちて死んでしまう。母もその後すぐに病が悪化し後を追ってしまった。 11歳にして両親を失ってしまった無一郎は、その後、唯一残った肉親である双子の兄・有一郎とともに生きていくこととなる。 幼い双子二人っきりでの生活。有一郎は無一郎と瓜二つの外見をしていたが性格は正反対で、言葉のきつい性格だった。 理由があったとはいえ無理をして命を落とした両親を罵倒し、それに反論する無一郎に対しても「無一郎の無は無能の無」「無意味の無」として一蹴。 会話すら否定する様な有一郎に無一郎は言い返すこともできず、厳しい兄と息の詰まるような生活を送っていく。 そんな春のある日、産屋敷の御内儀・あまねが双子の家を訪ねてくる。 時透家が「始まりの呼吸の子孫」であると伝えて双子を鬼殺隊に誘うあまね。 無一郎は「鬼に苦しめられている人たちを助けてあげようよ」と鬼殺隊に有一郎を誘うも、有一郎は激高する。 #center(){&bold(){&font(#ee82ee){お前に何ができるって言うんだよ!}} &bold(){&font(#ee82ee){人を助けるなんてことはな 選ばれた人間にしかできないんだ!}} &bold(){&font(#ee82ee){教えてやろうか?できること!俺たちにできること!}} &bold(){&font(#ee82ee){犬死にと無駄死にだよ! 父さんと母さんの子供だからな!}}} これ以降、有一郎と無一郎は次第にすれ違い、まったく口を聞かなくなってしまう。 あまねはその後も足しげく通っていたが、有一郎が追い返し続けたため双子が鬼殺隊の誘いに乗ることは無かった。 その後季節は変わり夏の深夜、熱帯夜のため戸を開けて寝ていたところに鬼が襲撃し双子を襲った。 片腕を失い蹲る有一郎とそれを支える無一郎に対して鬼は「いてもいなくても変わらないようなつまらない命」と双子を侮蔑する。 この言葉に未だかつて感じたことのない激しい怒りを感じた無一郎は、我を忘れ一介の木こりの子どもであるにもかかわらず恐るべき力で鬼に反撃。 丸太や杙や大鋏、大岩などあらゆる道具を使って鬼を地面に磔にし、最終的に日光により鬼は消滅した。 鬼を倒した無一郎は傷ついた身体で何とか家に辿り着くも既に有一郎は虫の息であり、今際の際に&bold(){&font(#ee82ee){「どうか弟だけは助けてください 弟は俺と違う心の優しい子です 人の役に立ちたいというのを俺が邪魔した」}}と弟の無事と安寧を神仏に祈り、逝ってしまう。 どんなに自分が止めても結局は他人のために無理をして自身の命を落としてしまった両親に有一郎は強い悲しみと憤りを感じており、そんな両親にそっくりな無一郎まで失ってしまう恐怖があったのだ。 最後の家族を喪い、薄れゆく意識の中で兄と己の身に沸く蛆をただ見ることしか出来ない無一郎。 その後は産屋敷家に保護され、何とか一命を取り留めるが、心身ともに深いショックを受けたことで記憶喪失となってしまう。 しかし、記憶を失っても鬼への煮え滾る様な怒りは忘れなかった無一郎は血反吐を吐く様な努力を重ねて鬼殺隊へ入隊、2ヶ月という驚異的な速度で柱となったのだった。 } *◆戦闘能力 小柄ながらもその身体は鬼殺隊の剣士として鍛え抜かれているが、腕力そのものは柱の中では下から三番目。 使用する日輪刀は純白の刀身に「悪鬼滅殺」の字が刻まれており、鍔は四角形を五つ重ねた結晶の様な形をしている。 他の派生の呼吸の柱がそれぞれ特殊な道具や武器を使用するのに対して、戦闘スタイルは呼吸で強化した身体で日輪刀を振るうのみの正統派な剣士。 最年少ながらも他の柱達に引けを取らない実力の持ち主であり、特に足腰の動きを連動させた高速移動に長けている。 なお、幼い上に2ヶ月で柱になった才能にばかり目がいきがちだが、その実力は&bold(){&font(#ff0000){記憶障害というハンデを背負いながらも行われた血反吐を吐く程の過酷な自己鍛錬}}の末に身についたものであり、作中では約一週間で刀を使い潰す描写もある。 そして刀鍛冶の里篇で玉壺との戦いで痣に開眼。 痣のデザインは頬に奔る霞の様な煙。 **◆流派 ・[[&bold(){全集中 霞の呼吸}>全集中の呼吸(鬼滅の刃)]] 霞の呼吸は風の呼吸から派生した呼吸であり、日輪刀の色は白色となる。 無一郎がこれを習得するに至った経緯は不明だが、派生ではあっても流派そのものは古くから存在するらしい。 呼吸音は&bold(){&font(#40e0d0){「フウウウウ」}}で、攻撃の際には霧の様なエフェクトが描かれる。 #openclose(show=型一覧){ ・&bold(){壱ノ型 &ruby(すいてんとおがすみ){垂天遠霞}} 両手を使ったシンプルな突き技。 水獄鉢突破のために使用したが、酸素不足のため突破には至らなかった。 ・&bold(){弐ノ型 &ruby(やえかすみ){八重霞}} 体幹を捻り周囲に幾重もの斬撃を放つ技。 渾身の力で繰り出されたこの技によって見事に水獄鉢を斬り裂いた。 ・&bold(){参ノ型 &ruby(かさん){霞散}の&ruby(しぶき){飛沫}} 強烈な勢いを乗せた回転切り。 周囲のものを回転の勢いで弾き飛ばすことも可能。 ・&bold(){肆ノ型 &ruby(いりゅうぎ){移流斬}り} 相手の足元に滑るように潜り込み、斜めに斬り上げる技。 名の由来は「移流霧」という実在する気象現象と思われる。 ・&bold(){伍ノ型 &ruby(かうん){霞雲}の&ruby(うみ){海}} 敵目掛けて突き進みながら進路上にある物を斬り刻む突撃技。 ・&bold(){陸ノ型 &ruby(つき){月}の&ruby(かしょう){霞消}} 高く大きく跳躍すると同時に一瞬で広範囲を斬り捨てる空中技。 ・&bold(){漆ノ型 &ruby(おぼろ){朧}} 無一郎が編み出したオリジナルの型。動きに大幅な緩急をつけ敵を攪乱する歩行術。 姿を見せる際は亀のように遅く、姿を消す際は瞬き一つの間という形で動く事で敵を翻弄する。 痣を発現させた際に発揮したその最高速度は上弦の伍すら上回る。 } *◆活躍 柱合裁判にて柱の一人として登場。 炭治郎の行く末などどうでもいいと言わんばかりの態度で裁判を傍観していたが、彼が[[鬼舞辻無惨]]と遭遇したことを知ると他の柱同様に色めき立つ様子を見せた。 その後、煉獄の訃報を受けた際には何処かの竹林にいる様子が描かれた。 そして炭治郎が療養と日輪刀の受け取りに訪れた刀鍛冶の里にて再登場。 時透は自身の訓練のために戦闘用絡繰人形・縁壱零式の使用を求めていたが、修繕不可の絡繰の故障を恐れて鍵を渡すことを拒否する小鉄。 その後、結局は小鉄が折れたことで鍵を手に入れて縁壱零式を起動、六本の腕を持つ絡繰と激しい剣戟を繰り広げる。 訓練は夜までかかると思われたが、時透が自身の刀を折りながらも縁壱零式の腕の一本を奪って一撃を入れ、一時停止させたことで決着。 折れた刀を炭治郎に投げ渡して処理を任せ、縁壱零式の刀の一本を壊れた腕ごと持って去っていってしまう。 が、一週間近く経った日の夜中、炭治郎の部屋を突然訪れ、彼の鼻を摘んで起こす。 新しく担当鍛冶屋となった鉄穴森の居場所を訪ねる時透に対し、鋼鐵塚なら多分知っていると一緒に行こうとする炭治郎。 なぜ自分に関係無いことに親身になれるのかと疑問を呈する時透に炭治郎は&bold(){&font(#660000,b){「人のためにすることは結局、巡り巡って自分のためにもなっている」}}と答える。 すると、時透はハッとした様な表情を見せるも、禰豆子が炭治郎に[[頭突き]]をかましたことで有耶無耶になり、すぐにまたいつもの無表情に戻ってしまうのだった。 その後、禰豆子が鬼であることに今更ながら気づき、&bold(){&font(#40e0d0){「不思議な生き物」}}と称して首を傾げていたが…… #center(){&bold(){ぬらり} &bold(){&color(#b4a468,#000000){ヒィィィィィィ}}} そこへ襖を開けて“上弦の肆”[[半天狗>半天狗(鬼滅の刃)]]が急襲。 時透は半天狗を上弦の鬼と即座に判断、攻撃を仕掛けると炭治郎や禰豆子の追撃もあり頸を斬り落とすことに成功する。 が、その瞬間分かれた頸と身体からそれぞれ半天狗の分裂体である可楽と積怒が出現。 時透は可楽に斬りかかるも、手にした扇子の巻き起こす暴風により吹き飛ばされてしまうのだった。 吹き飛ばしに対して受け身を取ったのか擦り傷で済ませ、真っ直ぐ戦場に引き返そうとするが、そこで金魚の化物に襲われる小鉄を発見する。 当初は高い技術を持つ里長や大人の救出を最優先として見捨てようとするが、なぜか炭治郎の言葉が頭をよぎり反転、化物を瞬殺し小鉄の命を救う。 小鉄に泣きながら感謝され(ついでに陰口を叩いていたことを謝られ)、刀の研磨を続けているであろう鋼鐵塚の救出を乞われる時透。 断ろうとしていた時透の脳裏にかつての産屋敷の言葉が甦る #center(){&bold(){&font(#a64d79){君は必ず自分を取り戻せる 無一郎}} &bold(){&font(#a64d79){混乱しているだろうが今は とにかく生きることだけ考えなさい}} &bold(){&font(#a64d79){生きてさえいればどうにかなる}} &bold(){&font(#a64d79){失った記憶は必ず戻る 心配いらない}} &bold(){&font(#a64d79){きっかけを見落とさないことだ}} &bold(){&font(#a64d79){ささいな事柄が始まりとなり君の頭の中の霞を鮮やかに晴らしてくれるよ}}} #center(){&bold(){&font(#40e0d0){これは正しいのかな?}} &bold(){&font(#40e0d0){こんな事してたら里全体を守れないんじゃ……}} &bold(){&font(#40e0d0){いやできる}} &bold(){&font(#40e0d0){僕は御館様に認められた}} &bold(){&font(#40e0d0){鬼殺隊霞柱 時透無一郎だから}}} これまでの自身の優先順位とは異なる選択に迷いを見せる時透だったが、産屋敷の言葉を思い出し奮起、小鉄を抱えて鋼鐵塚の元へ向かうのだった。 そして鉄穴森とも無事に合流。 絡繰人形の刀を代用してからまだ僅か一週間程度にもかかわらず、すでに刃毀れだらけになっている時透の刀に驚きを隠せない鉄穴森だったが、既に新しい刀を完成させているという。 刀を受け取りがてら鋼鐡塚の作業小屋へ向かうが、小屋は目の前というところで草陰に潜む“上弦の伍”[[玉壺>玉壺(鬼滅の刃)]]の気配に気づく。 #center(){&bold(){&font(#40e0d0){おい いい加減にしろよクソ野郎が}}} 自らが喰らった刀鍛冶達による悪趣味な「作品」を自慢する玉壺に静かに怒りを燃やし斬りかかるも、玉壺は壺に身を潜め回避。 なおも追撃するが、お気に入りの壺を破壊されたことに怒った玉壺の反撃を受け、逃げ遅れた鉄穴森と小鉄を庇い全身に無数の千本を喰らってしまう。 &bold(){&color(#00caff,#000000){「本当に滑稽だ つまらない命を救ってつまらない場所で命を落とす」}}と時透を嘲る玉壺に&bold(){&font(#40e0d0){「つまらないのは君のお喋りだろ」}}と全身に棘が刺さりながらも鋭い踏み込みで玉壺に肉薄、その頸に刃をかける……が、次の瞬間に玉壺の血鬼術“水獄鉢”に囚われてしまうのだった。 呼吸を封じられた時透は肺に残った空気で何とか一撃を繰り出すも刀が刃毀れしていたこともあり水獄鉢を破れず、自身の死を受け入れると自らの選択が間違っていたせいで大勢が死ぬと諦念を抱く。 しかし、炭治郎の姿を借りた何者かの幻影の励まし、そして自身の命も顧みずに時透を救おうとする小鉄の行動を受け…… #center(){&bold(){人のためにすることは巡り巡って自分のためになる} &bold(){そして人は自分ではない誰かのために} &bold(){信じられないような力を出せる生き物なんだよ 無一郎} &bold(){&font(#40e0d0){うん 知ってる}}} 記憶を取り戻し、父の言葉に強く応えると、小鉄の一息分の空気を受け取り放った渾身の斬撃で見事に水獄鉢を破ることに成功する。 水獄鉢から脱出した時透は瀕死の小鉄の手当てをしながら自らの過去を思い返していた。 幼くして亡くなった両親、そして厳しい態度ながらも本心は最期まで自分を想ってくれていた双子の兄・有一郎。 #center(){&bold(){&font(#ee82ee){無一郎の…無は……“無限”の“無”なんだ}} &bold(){&font(#ee82ee){お前は自分ではない誰かのために}} &bold(){&font(#ee82ee){無限の力を出せる選ばれた人間なんだ}}} 兄の最期の言葉を胸に秘め、身体に強い痺れが残りながらも力を振り絞り刀を握る時透の額には、&bold(){日の呼吸の剣士と同じく痣が浮き出ていた}。 過去の記憶を覆う霞が晴れ、覚悟と力を呼び覚ました時透は玉壺への反撃を開始する。 刀鍛冶の鉄穴森にはありがとうと感謝し、鉄井戸にも心配かけたなと心の中で謝罪してたので本来は感謝の気持ちが言える優しい子なのだろう。 *◆余談 ・キャラクター性 過去の様子を見るに本来は表情豊かで他人を思いやる心優しい穏やかな性格をしており、記憶を失ってからの悪意はないが棘のあるセリフを言うのは有一郎を無意識にトレースしていたと思われる。本人としては兄が自分を守ってくれていたようで嬉しかったとか。 これまで登場した柱のように「完成された精神性で後輩隊士達を導き、成長を促す頼れる大人」という立場ではなく、むしろ炭治郎や刀鍛冶達などの周囲の影響を受けながら自分を取り戻し成長していく様子を描写されている。 そういう意味では炭治郎達と同じく受け継がれる次世代ポジションのキャラクターと言える。 [[公式ファンブック]]によるとちゃんとやる隊士には優しいらしい。 やらないやつに塩対応なだけらしい。 勘違いされがちだが、記憶を取り戻したあとは作者曰く毒舌は揺らいだらしい。痣のことを伝える時や悲鳴嶼や伊黒には敬語で話してるため、礼儀正しいキャラである。 黒死牟戦を見る感じ仲間の為に頑張っていたので仲間想いの一面もあるだろう。 ・伊之助との関係 ファンブックで彼の出身地は[[伊之助>嘴平伊之助]]と同じ大岳山と記載されていたが、これは作者のミスによるもの。(正しい出身地は[[プロフィール]]にある通り景信山である) 公式twitterでこの時のお詫びの発表のイラストが上げられたが、そのうちの1枚が''伊之助と肩を組んで満面の笑みを浮かべる無一郎''という物。どうやら二人が同じ山出身だったらこうなるはずらしい。((本編の彼らはお互いに好きでも嫌いでもなく、二人きりになったら全く喋らない距離感を取ってるのだとか。)) 本編のいつもの無表情とは真逆のハジケた顔の無一郎がとても印象的であり、すぐ下に描かれたワニ先生の奇声「''ズンビッパ!''」からちなんで、ファンからは伊之助と無一郎のコンビ名「''&font(#40e0d0){ズンビ}&bold(){&color(blue,lightgray){ッパ組}}''」が作られた。 ・アニメ版における時透家の声優 無一郎の父の声を担当したのは[[うちはサスケ>うちはサスケ(NARUTO)]]などで有名な[[杉山紀彰]]氏。 無一郎の母は原作ではセリフがなかったがアニメ版では僅かにセリフがあり、声を担当したのは本作で[[妓夫太郎>堕姫/妓夫太郎]]の声を担当した[[逢坂良太]]氏の妻でもある沼倉愛美氏。 そして兄の有一郎の声を担当したのは無一郎と同じ河西健吾氏であり、[[モブキャラ]]など僅かな出番しかないキャラに名だたる声優が多く起用される事で有名な本作だが有一郎に関しては逆に珍しい兼役となった。 追記・修正は記憶の霞が晴れたらお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,56) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }
&font(#6495ED){登録日}:2018/05/28 Mon 18:33:28 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:&bold(){&font(#40e0d0){約 8 分で読めるんじゃないかな}} ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){&font(#40e0d0){(何だっけあの雲の形 何て言うんだっけ)}}} &bold(){&ruby(ときとうむいちろう){時透無一郎}}とは『[[鬼滅の刃]]』の登場人物の一人である。 #openclose(show=▽目次){ #contents() } *◆プロフィール 誕生日―8月8日 年齢―14歳 身長―160cm 体重―56kg 出身地―東京府 奥多摩郡 景信山(奥多摩 景信山) 趣味―紙切り、[[折り紙]](死ぬほど飛ぶ紙飛行機を作れる) 好きなもの―ふろふき大根 CV:河西健吾 *◆概要 柱の称号を冠する九人の[[鬼殺隊>鬼殺隊(鬼滅の刃)]]最高位隊士の一人「霞柱」。 [[炭治郎>竈門炭治郎]]と[[禰豆子>竈門禰豆子]]の処遇を決める柱合裁判にて他の柱達と共に初登場。 炭治郎より年下ながら刀を握ってわずか2ヶ月で鬼殺隊最強の剣士・柱にまで上り詰めた天才剣士。 本来ならば柱になるには普通は5年、早くても2年はかかるとされており、2ヶ月という数字が破格の昇格速度だとわかる。 当然ながら現役の柱では最年少であり、同じ柱である[[『音柱』宇髄天元>宇髄天元]]からも自身より才能があるとしてその実力を認められている。 過去のとある出来事によって心身ともに深い傷を負ったことで&bold(){記憶喪失となり}、さらに頭に霞がかかったように些細な物事はすぐに忘れてしまうようになってしまっている。 そのため身寄りの無い自分を保護し&bold(){&font(#a64d79){「失った記憶は必ず戻る 心配いらない」}}と励ましてくれた鬼殺隊当主である産屋敷の存在を心の支えにしており、彼が認めてくれた柱としてその責務を果たすという意思がとても強い。 お付きの鎹鴉によると&bold(){「日の呼吸の使い手の子孫」}とのことだが果たして……? なお、余談だがこの睫毛の派手な雌鴉は非常に性格が悪く、悪意をもって相手を馬鹿にしてくる。 *◆外見 毛先が浅葱色になった黒髪を腰に届くまで伸ばした小柄で中性的な少年。 両サイドにでっぱりのある妙な髪型だが、[[ツーサイドアップ]]なのか、そういう癖なのかは不明。 瞳は淡い浅葱色で虹彩がハッキリとせずぼんやりとしているが、時折ハッとしたように光が宿る描写がある。 服装は柱の中では珍しく鬼殺隊共通の隊服をそのまま着用しているだけだが襦袢は付けておらず、サイズが合っていないのか少々ダボついている。 これは手の長さや向き、膝の位置などをわかりづらくすることで間合いや次の動作もわかりづらくさせる意図がある。 *◆人格 [[記憶喪失]]の影響もあってか茫洋とした性格の持ち主で、他の柱が炭治郎の処遇について話している横でずっと空を眺めているなど、非常にマイペース。 尊敬する産屋敷の登場でようやく意識を向けるが、処遇をどうするかを聞かれても&bold(){&font(#40e0d0){「忘れるからどちらでもいい」}}と言い放った。 なお、これらの言動はあくまで「鬼を殲滅し人命を守る」という鬼殺隊の理念に則ったうえでのもの。 決して[[自己中心的]]・利己的な性格というわけではなく、匂いで感情を読み取る炭治郎も悪意を一切感じることはなかった。 また、これも記憶喪失の影響か一人称が「僕」と「俺」で安定せず、時折急に口調が荒々しくなる場面も見受けられる。 この様な一面もありながら無辜の民を守る鬼殺隊としての使命感・正義感は強く、&bold(){鬼の攻撃から非戦闘員を庇う際には躊躇いなく自身を盾にする}など、幼いながらも鬼殺隊の柱に相応しい優しい一面をもつ人物。 #openclose(show=炭治郎達との交流や上弦の鬼との戦闘を通して少しずつ記憶を取り戻す様子を見せているが……){ #center(){ &bold(){&font(#40e0d0){思い出したよ 炭治郎}} &bold(){&font(#40e0d0){僕の父は君と同じ赤い瞳の人だった}} &bold(){&font(#40e0d0){僕は双子だった}} } 無一郎は杣人の家の生まれで、人里離れた山の中で家族と暮らしていた。 しかし、無一郎が10歳の時に母が無理を通して肺炎となってしまい、それを治すために父が嵐の日に薬草を取りに行き、崖から落ちて死んでしまう。母もその後すぐに病が悪化し後を追ってしまった。 11歳にして両親を失ってしまった無一郎は、その後、唯一残った肉親である双子の兄・有一郎とともに生きていくこととなる。 幼い双子二人っきりでの生活。有一郎は無一郎と瓜二つの外見をしていたが性格は正反対で、言葉のきつい性格だった。 理由があったとはいえ無理をして命を落とした両親を罵倒し、それに反論する無一郎に対しても「無一郎の無は無能の無」「無意味の無」として一蹴。 会話すら否定する様な有一郎に無一郎は言い返すこともできず、厳しい兄と息の詰まるような生活を送っていく。 そんな春のある日、産屋敷の御内儀・あまねが双子の家を訪ねてくる。 時透家が「始まりの呼吸の子孫」であると伝えて双子を鬼殺隊に誘うあまね。 無一郎は「鬼に苦しめられている人たちを助けてあげようよ」と鬼殺隊に有一郎を誘うも、有一郎は激高する。 #center(){&bold(){&font(#ee82ee){お前に何ができるって言うんだよ!}} &bold(){&font(#ee82ee){人を助けるなんてことはな 選ばれた人間にしかできないんだ!}} &bold(){&font(#ee82ee){教えてやろうか?できること!俺たちにできること!}} &bold(){&font(#ee82ee){犬死にと無駄死にだよ! 父さんと母さんの子供だからな!}}} これ以降、有一郎と無一郎は次第にすれ違い、まったく口を聞かなくなってしまう。 あまねはその後も足しげく通っていたが、有一郎が追い返し続けたため双子が鬼殺隊の誘いに乗ることは無かった。 その後季節は変わり夏の深夜、熱帯夜のため戸を開けて寝ていたところに鬼が襲撃し双子を襲った。 片腕を失い蹲る有一郎とそれを支える無一郎に対して鬼は「いてもいなくても変わらないようなつまらない命」と双子を侮蔑する。 この言葉に未だかつて感じたことのない激しい怒りを感じた無一郎は、我を忘れ一介の木こりの子どもであるにもかかわらず恐るべき力で鬼に反撃。 丸太や杙や大鋏、大岩などあらゆる道具を使って鬼を地面に磔にし、最終的に日光により鬼は消滅した。 鬼を倒した無一郎は傷ついた身体で何とか家に辿り着くも既に有一郎は虫の息であり、今際の際に&bold(){&font(#ee82ee){「どうか弟だけは助けてください 弟は俺と違う心の優しい子です 人の役に立ちたいというのを俺が邪魔した」}}と弟の無事と安寧を神仏に祈り、逝ってしまう。 どんなに自分が止めても結局は他人のために無理をして自身の命を落としてしまった両親に有一郎は強い悲しみと憤りを感じており、そんな両親にそっくりな無一郎まで失ってしまう恐怖があったのだ。 最後の家族を喪い、薄れゆく意識の中で兄と己の身に沸く蛆をただ見ることしか出来ない無一郎。 その後は産屋敷家に保護され、何とか一命を取り留めるが、心身ともに深いショックを受けたことで記憶喪失となってしまう。 しかし、記憶を失っても鬼への煮え滾る様な怒りは忘れなかった無一郎は血反吐を吐く様な努力を重ねて鬼殺隊へ入隊、2ヶ月という驚異的な速度で柱となったのだった。 } *◆戦闘能力 小柄ながらもその身体は鬼殺隊の剣士として鍛え抜かれているが、腕力そのものは柱の中では下から三番目。 使用する日輪刀は純白の刀身に「悪鬼滅殺」の字が刻まれており、鍔は四角形を五つ重ねた結晶の様な形をしている。 他の派生の呼吸の柱がそれぞれ特殊な道具や武器を使用するのに対して、戦闘スタイルは呼吸で強化した身体で日輪刀を振るうのみの正統派な剣士。 最年少ながらも他の柱達に引けを取らない実力の持ち主であり、特に足腰の動きを連動させた高速移動に長けている。 なお、幼い上に2ヶ月で柱になった才能にばかり目がいきがちだが、その実力は&bold(){&font(#ff0000){記憶障害というハンデを背負いながらも行われた血反吐を吐く程の過酷な自己鍛錬}}の末に身についたものであり、作中では約一週間で刀を使い潰す描写もある。 そして刀鍛冶の里篇で玉壺との戦いで痣に開眼。 痣のデザインは頬に奔る霞の様な煙。 **◆流派 ・[[&bold(){全集中 霞の呼吸}>全集中の呼吸(鬼滅の刃)]] 霞の呼吸は風の呼吸から派生した呼吸であり、日輪刀の色は白色となる。 無一郎がこれを習得するに至った経緯は不明だが、派生ではあっても流派そのものは古くから存在するらしい。 呼吸音は&bold(){&font(#40e0d0){「フウウウウ」}}で、攻撃の際には霧の様なエフェクトが描かれる。 #openclose(show=型一覧){ ・&bold(){壱ノ型 &ruby(すいてんとおがすみ){垂天遠霞}} 両手を使ったシンプルな突き技。 水獄鉢突破のために使用したが、酸素不足のため突破には至らなかった。 ・&bold(){弐ノ型 &ruby(やえかすみ){八重霞}} 体幹を捻り周囲に幾重もの斬撃を放つ技。 渾身の力で繰り出されたこの技によって見事に水獄鉢を斬り裂いた。 ・&bold(){参ノ型 &ruby(かさん){霞散}の&ruby(しぶき){飛沫}} 強烈な勢いを乗せた回転切り。 周囲のものを回転の勢いで弾き飛ばすことも可能。 ・&bold(){肆ノ型 &ruby(いりゅうぎ){移流斬}り} 相手の足元に滑るように潜り込み、斜めに斬り上げる技。 名の由来は「移流霧」という実在する気象現象と思われる。 ・&bold(){伍ノ型 &ruby(かうん){霞雲}の&ruby(うみ){海}} 敵目掛けて突き進みながら進路上にある物を斬り刻む突撃技。 ・&bold(){陸ノ型 &ruby(つき){月}の&ruby(かしょう){霞消}} 高く大きく跳躍すると同時に一瞬で広範囲を斬り捨てる空中技。 ・&bold(){漆ノ型 &ruby(おぼろ){朧}} 無一郎が編み出したオリジナルの型。動きに大幅な緩急をつけ敵を攪乱する歩行術。 姿を見せる際は亀のように遅く、姿を消す際は瞬き一つの間という形で動く事で敵を翻弄する。 痣を発現させた際に発揮したその最高速度は上弦の伍すら上回る。 } *◆活躍 柱合裁判にて柱の一人として登場。 炭治郎の行く末などどうでもいいと言わんばかりの態度で裁判を傍観していたが、彼が[[鬼舞辻無惨]]と遭遇したことを知ると他の柱同様に色めき立つ様子を見せた。 その後、煉獄の訃報を受けた際には何処かの竹林にいる様子が描かれた。 そして炭治郎が療養と日輪刀の受け取りに訪れた刀鍛冶の里にて再登場。 時透は自身の訓練のために戦闘用絡繰人形・縁壱零式の使用を求めていたが、修繕不可の絡繰の故障を恐れて鍵を渡すことを拒否する小鉄。 その後、結局は小鉄が折れたことで鍵を手に入れて縁壱零式を起動、六本の腕を持つ絡繰と激しい剣戟を繰り広げる。 訓練は夜までかかると思われたが、時透が自身の刀を折りながらも縁壱零式の腕の一本を奪って一撃を入れ、一時停止させたことで決着。 折れた刀を炭治郎に投げ渡して処理を任せ、縁壱零式の刀の一本を壊れた腕ごと持って去っていってしまう。 が、一週間近く経った日の夜中、炭治郎の部屋を突然訪れ、彼の鼻を摘んで起こす。 新しく担当鍛冶屋となった鉄穴森の居場所を訪ねる時透に対し、鋼鐵塚なら多分知っていると一緒に行こうとする炭治郎。 なぜ自分に関係無いことに親身になれるのかと疑問を呈する時透に炭治郎は&bold(){&font(#660000,b){「人のためにすることは結局、巡り巡って自分のためにもなっている」}}と答える。 すると、時透はハッとした様な表情を見せるも、禰豆子が炭治郎に[[頭突き]]をかましたことで有耶無耶になり、すぐにまたいつもの無表情に戻ってしまうのだった。 その後、禰豆子が鬼であることに今更ながら気づき、&bold(){&font(#40e0d0){「不思議な生き物」}}と称して首を傾げていたが…… #center(){&bold(){ぬらり} &bold(){&color(#b4a468,#000000){ヒィィィィィィ}}} そこへ襖を開けて“上弦の肆”[[半天狗>半天狗(鬼滅の刃)]]が急襲。 時透は半天狗を上弦の鬼と即座に判断、攻撃を仕掛けると炭治郎や禰豆子の追撃もあり頸を斬り落とすことに成功する。 が、その瞬間分かれた頸と身体からそれぞれ半天狗の分裂体である可楽と積怒が出現。 時透は可楽に斬りかかるも、手にした扇子の巻き起こす暴風により吹き飛ばされてしまうのだった。 吹き飛ばしに対して受け身を取ったのか擦り傷で済ませ、真っ直ぐ戦場に引き返そうとするが、そこで金魚の化物に襲われる小鉄を発見する。 当初は高い技術を持つ里長や大人の救出を最優先として見捨てようとするが、なぜか炭治郎の言葉が頭をよぎり反転、化物を瞬殺し小鉄の命を救う。 小鉄に泣きながら感謝され(ついでに陰口を叩いていたことを謝られ)、刀の研磨を続けているであろう鋼鐵塚の救出を乞われる時透。 断ろうとしていた時透の脳裏にかつての産屋敷の言葉が甦る #center(){&bold(){&font(#a64d79){君は必ず自分を取り戻せる 無一郎}} &bold(){&font(#a64d79){混乱しているだろうが今は とにかく生きることだけ考えなさい}} &bold(){&font(#a64d79){生きてさえいればどうにかなる}} &bold(){&font(#a64d79){失った記憶は必ず戻る 心配いらない}} &bold(){&font(#a64d79){きっかけを見落とさないことだ}} &bold(){&font(#a64d79){ささいな事柄が始まりとなり君の頭の中の霞を鮮やかに晴らしてくれるよ}}} #center(){&bold(){&font(#40e0d0){これは正しいのかな?}} &bold(){&font(#40e0d0){こんな事してたら里全体を守れないんじゃ……}} &bold(){&font(#40e0d0){いやできる}} &bold(){&font(#40e0d0){僕は御館様に認められた}} &bold(){&font(#40e0d0){鬼殺隊霞柱 時透無一郎だから}}} これまでの自身の優先順位とは異なる選択に迷いを見せる時透だったが、産屋敷の言葉を思い出し奮起、小鉄を抱えて鋼鐵塚の元へ向かうのだった。 そして鉄穴森とも無事に合流。 絡繰人形の刀を代用してからまだ僅か一週間程度にもかかわらず、すでに刃毀れだらけになっている時透の刀に驚きを隠せない鉄穴森だったが、既に新しい刀を完成させているという。 刀を受け取りがてら鋼鐡塚の作業小屋へ向かうが、小屋は目の前というところで草陰に潜む“上弦の伍”[[玉壺>玉壺(鬼滅の刃)]]の気配に気づく。 #center(){&bold(){&font(#40e0d0){おい いい加減にしろよクソ野郎が}}} 自らが喰らった刀鍛冶達による悪趣味な「作品」を自慢する玉壺に静かに怒りを燃やし斬りかかるも、玉壺は壺に身を潜め回避。 なおも追撃するが、お気に入りの壺を破壊されたことに怒った玉壺の反撃を受け、逃げ遅れた鉄穴森と小鉄を庇い全身に無数の千本を喰らってしまう。 &bold(){&color(#00caff,#000000){「本当に滑稽だ つまらない命を救ってつまらない場所で命を落とす」}}と時透を嘲る玉壺に&bold(){&font(#40e0d0){「つまらないのは君のお喋りだろ」}}と全身に棘が刺さりながらも鋭い踏み込みで玉壺に肉薄、その頸に刃をかける……が、次の瞬間に玉壺の血鬼術“水獄鉢”に囚われてしまうのだった。 呼吸を封じられた時透は肺に残った空気で何とか一撃を繰り出すも刀が刃毀れしていたこともあり水獄鉢を破れず、自身の死を受け入れると自らの選択が間違っていたせいで大勢が死ぬと諦念を抱く。 しかし、炭治郎の姿を借りた何者かの幻影の励まし、そして自身の命も顧みずに時透を救おうとする小鉄の行動を受け…… #center(){&bold(){人のためにすることは巡り巡って自分のためになる} &bold(){そして人は自分ではない誰かのために} &bold(){信じられないような力を出せる生き物なんだよ 無一郎} &bold(){&font(#40e0d0){うん 知ってる}}} 記憶を取り戻し、父の言葉に強く応えると、小鉄の一息分の空気を受け取り放った渾身の斬撃で見事に水獄鉢を破ることに成功する。 水獄鉢から脱出した時透は瀕死の小鉄の手当てをしながら自らの過去を思い返していた。 幼くして亡くなった両親、そして厳しい態度ながらも本心は最期まで自分を想ってくれていた双子の兄・有一郎。 #center(){&bold(){&font(#ee82ee){無一郎の…無は……“無限”の“無”なんだ}} &bold(){&font(#ee82ee){お前は自分ではない誰かのために}} &bold(){&font(#ee82ee){無限の力を出せる選ばれた人間なんだ}}} 兄の最期の言葉を胸に秘め、身体に強い痺れが残りながらも力を振り絞り刀を握る時透の額には、&bold(){日の呼吸の剣士と同じく痣が浮き出ていた}。 過去の記憶を覆う霞が晴れ、覚悟と力を呼び覚ました時透は玉壺への反撃を開始する。 刀鍛冶の鉄穴森にはありがとうと感謝し、鉄井戸にも心配かけたなと心の中で謝罪してたので本来は感謝の気持ちが言える優しい子なのだろう。 *◆余談 ・キャラクター性 過去の様子を見るに本来は表情豊かで他人を思いやる心優しい穏やかな性格をしており、記憶を失ってからの悪意はないが棘のあるセリフを言うのは有一郎を無意識にトレースしていたと思われる。本人としては兄が自分を守ってくれていたようで嬉しかったとか。 これまで登場した柱のように「完成された精神性で後輩隊士達を導き、成長を促す頼れる大人」という立場ではなく、むしろ炭治郎や刀鍛冶達などの周囲の影響を受けながら自分を取り戻し成長していく様子を描写されている。 そういう意味では炭治郎達と同じく受け継がれる次世代ポジションのキャラクターと言える。 [[公式ファンブック]]によるとちゃんとやる隊士には優しいらしい。 やらないやつに塩対応なだけらしい。 勘違いされがちだが、記憶を取り戻したあとは作者曰く毒舌は揺らいだらしい。痣のことを伝える時や悲鳴嶼や伊黒には敬語で話してるため、礼儀正しいキャラである。 黒死牟戦を見る感じ仲間の為に頑張っていたので仲間想いの一面もあるだろう。 ・伊之助との関係 ファンブックで彼の出身地は[[伊之助>嘴平伊之助]]と同じ大岳山と記載されていたが、これは作者のミスによるもの。(正しい出身地は[[プロフィール]]にある通り景信山である) 公式twitterでこの時のお詫びの発表のイラストが上げられたが、そのうちの1枚が''伊之助と肩を組んで満面の笑みを浮かべる無一郎''という物。どうやら二人が同じ山出身だったらこうなるはずらしい。((本編の彼らはお互いに好きでも嫌いでもなく、二人きりになったら全く喋らない距離感を取ってるのだとか。)) 本編のいつもの無表情とは真逆のハジケた顔の無一郎がとても印象的であり、すぐ下に描かれたワニ先生の奇声「''ズンビッパ!''」からちなんで、ファンからは伊之助と無一郎のコンビ名「''&font(#40e0d0){ズンビ}&bold(){&color(blue,lightgray){ッパ組}}''」が作られた。 ・アニメ版における時透家の声優 無一郎の父の声を担当したのは[[うちはサスケ>うちはサスケ(NARUTO)]]などで有名な[[杉山紀彰]]氏。 無一郎の母は原作ではセリフがなかったがアニメ版では僅かにセリフがあり、声を担当したのは本作で[[妓夫太郎>堕姫/妓夫太郎]]の声を担当した[[逢坂良太]]氏の妻でもある沼倉愛美氏。 そして兄の有一郎の声を担当したのは無一郎と同じ河西健吾氏であり、[[モブキャラ]]など僅かな出番しかないキャラに名だたる声優が多く起用される事で有名な本作だが有一郎に関しては逆に珍しい兼役となった。 追記・修正は記憶の霞が晴れたらお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,57) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: