登録日:2025/08/01 Thu 04:57:00
更新日:2025/07/31 Thu 20:56:46NEW!
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声優と外見モデルは不明。
▼概要▲
アメリカ政府の機密機関「FBC:Federal Bureau of Control(連邦操作局)」のエージェント。
ニューヨーク州ニューヨークシティの本部「オールデスト・ハウス」に勤務していた。
幹部である「管理チーム」のメンバーの一人にして、情報統制を担当する通信部署リーダー。
黒髪、青い瞳、痩身の白人男性で、口髭を蓄えていた。
数々の
変貌世界事象(AWE:Altered World Event)を隠蔽してきた有能な人物だったが、自分の仕事ぶりを自画自賛する自信過剰なところや、予測不能な超常現象に対して「今は大丈夫"だろう"」と楽観的な部分もあり、緊急時に致命的なミスをしかねない危うい側面が散見された。
また、録音の切り忘れで
隠蔽工作の証拠をボイスログに残してしまうというかなりの凡ミスもしている。
人間関係がどうだったかは不明瞭だが、後述の理由から同じ管理チームメンバーで研究部門リーダーの
キャスパー・ダーリング博士のことはあまり信用していなかったと思われる。
トマッシの前職等の経歴は不明。
入局後に昇進し、やがてFBC本部の通信部署リーダーとなった。
幹部になったことで様々な最高機密事項に触れるようになり、特にオールデスト・ハウスのロックダウンとその解除方法に関する複雑な手順についてはオペレーションリーダーの
ヘレン・マーシャルから教わっていた。
2017年9月28日にキューバ共和国ハバナのアメリカ合衆国大使館にて変貌アイテム「カウボーイブーツ(AI85)」によって変貌世界事象「AWE-48」が引き起こされ、外資職員の半数が聴覚異常により負傷し、[削除済み]人の死者が出た。
トマッシはこの件を「外部の敵による音波武器による攻撃」として処理し、超常現象の隠蔽に成功した。
「了解した。キューバでの状況は、関連機関によって審査済みだ。ハバナのアメリカ大使館を襲っている原因不明の病気は、外部の力による音波武器によって発生させられた。多くの大使館職員が内耳の損傷で苦しんだが、ほとんど全員が回復に向かっている。」
[以下は録音の切り忘れ]
「当然、細胞壁まで損傷しているが、それを全て馬鹿げた音波銃のせいにはできない。地元の医者が先に彼らを診察しなくて本当によかった。正直、アメリカ大使館内に変貌アイテムが出現する確率なんてどのくらいだ?幸運とは、こういうことを言うのか?もっとマシに…おい、まだ録音してるのか?」
──アルベルト・トマッシ
(「ハバナAWE」に関連するボイスログより書き起こし)
その後、時期は不明だがアラスカ州ウィローで起きた「ウィローAWE」なる変貌世界事象を「地球温暖化により餓死寸前になっていた北極熊が町を襲撃した」というカバーストーリーで隠蔽することに成功し、自身の仕事を「天才的機転」と自画自賛していた。
2019年、研究部門リーダーの
キャスパー・ダーリング博士は
ヘドロンを研究する内に正気を失っていき、「侵略的な共鳴体」について警告し、それから身を守る装備として「ヘドロン共鳴体増幅器(HRAs)」を職員達に無償で配る奇異な行動を見せていた。
トマッシはダーリングを信用していなかったのかHRAsを身に付けるのを拒んでいたが、
この選択が自らの破滅を招くことになった。
2019年10月29日、ダーリングの警告が実体化してしまう。
局長
ザカライア・トレンチがパワーオブジェクト「
スライドプロジェクター(OOP15-UE)」に「焼けたスライド」をセットししたことで未知の異世界の境界──「スレッショルド」──が開かれる変貌世界事象が発生。
オールデスト・ハウスは直ちにロックダウンされたが、スレッショルドから出現した未知の共鳴体「ヒス」によって内部は侵略された。
HRAsを身に着けていなかったトマッシは瞬く間にヒス共鳴体によって腐敗させられ、怪物に変貌してしまった。
●ヒスにより腐敗したトマッシ●
ヒス共鳴体に晒され怪物に変貌したトマッシの成れの果て。
体毛は全て抜け落ち、肌は死人のように白くなり、身体のあちこちが部分的に赤く発光している。
当初はボロボロになったジャケットを身に着けていたが、後に喪失した。
トマッシは「特殊ヒス」と呼ばれる形態に変異を遂げ、以下の能力を会得した。
肉体の耐久力が非常に高く、他のヒス生物とは一線を画している。
赤い半透明のバリアを纏い、攻撃を防ぐことができる。
シールドは物理的ダメージにより破壊可能だが、しばらくすると再生する。
文字通り空中を自在に浮遊する。
トマッシを含む特殊ヒスは皆、常に空中浮遊し続けている。
本来はパワーオブジェクト「べニコフテレビ(OOP7-KE)」と結合することで得られる能力。
空中浮遊中に急降下し、体当たりする能力。
空中浮遊能力の派生。
近くの物体を念動力で引き寄せ、高速で射出する。
本来はパワーオブジェクト「フロッピーディスク(OOP5-KE)」と結合することで得られる能力。
短距離を超高速で移動(所謂ショートワープ)し敵の攻撃を回避する。
マイクロミサイルをも回避することができるが、連続では使えない。
本来はパワーオブジェクト「メリーゴーランドの馬(OOP16-KE)」と結合することで得られる能力。
また上記以外に特筆すべき特徴として、即死攻撃と「洗脳」の無効化が挙げられる。
即死攻撃と「洗脳」とは超常的ユーティリタリアンが繰り出す特定の攻撃のことで、前者は「投擲」能力の派生で「体力が低下している敵を即死させて引き寄せ射出する」という能力、後者はパワーオブジェクト「レントゲンライトボックス(OOP15-PE)」と結合して得られる能力で、体力か低い敵を洗脳して操る能力である。
理屈は不明だが、通常の特殊ヒスとは異なりトマッシを即死させたり洗脳することはできない。
●ヒスにより腐敗したトマッシの顛末●
ヒスにより腐敗したトマッシは人間だった頃の知識と技能を活かし、構内放送で「呪文(
アラン・ウェイク作のダダイズムの詩)」を流し、ヒス共鳴体をオールデスト・ハウス内部に効率的に拡散する凶行に及んでいた。
ヒスの正体は「知覚と伝播力を持つ共鳴体ベースのガス漏れ音」──つまりは「現実を変化させ侵略する振動」であるため、「呪文」を聴いた人間はHRAsを装備していない限りヒスにより腐敗してしまうのである。
オールデスト・ハウスがヒスにより侵略されたその日の内に新局長となった
ジェシー・フェイデンは、前局長トレンチのメッセージを受け取るために必要なパワーオブジェクト「ホットライン(OOP3-UE)」を手に入れるためにエグゼクティブ・セクターの探索を開始するが、早速トマッシの構内放送を介して「呪文」を聴いてしまう。
しかしジェシーの身体には「
EID-19929(通称:ポラリス)」が宿っていたため汚染されることはなかった。
やがてジェシーはホットラインの部屋に通じる「郵便仕分け室」に辿り着くが、そこに
ヒスにより腐敗したトマッシが立ちふさがり、対峙する。
このボス戦でのトマッシは最初のボスということもあり体力は低く、シールドも無いが、ジェシー(プレイヤー)側も使える能力が掌から衝撃波を出す「近接攻撃」と前述の「投擲」のみであり、メイン武器であるパワーオブジェクト「
サービスウェポン(OOP1-KE)」も通常フォームしか使えず、能力や武器を強化できる「アストラルビルディング」もアンロックされていない状態であるため、
ボス戦の難易度は決して低くはない。
むしろ、ボス戦中にヒス警備員、ヒスレンジャー、ヒス破壊エキスパートが
無限湧きするため
最初のボスにしては強すぎるとさえ言える。
死闘の末に体力が尽きると、トマッシは何処かへ逃走した。
物語も終盤に差し掛かる頃、ジェシーは研究部門エージェントのエミリー・ポープから「トマッシが収容セクターにいる」という情報を得て、とどめを刺すために捜索を開始する。
やがてジェシーは「スターリングAWEエリア」にてトマッシを発見し、再び対峙することになる。
このボス戦は終盤ということもあり、作中屈指の難易度となっている。
この時のトマッシは以前とは違って共鳴シールドを纏っており、体力も非常に高い。
また、ジェシーがサービスウェポンの爆破フォームやサージフォームで発射したマイクロミサイルや時限爆弾を「投擲」能力で投げ返してくることもある。
更にボス戦中はヒスボマー、ヒスレンジャー、ヒス変形が大量に湧き続ける。
特に「ヒス変形」は名無しの雑魚でさえ中ボスクラスの脅威であるため、非常に厳しい戦いとなる。
死闘の末に体力が尽きると、今度こそ地面に落下し、ガスのように消滅した。
余談
トマッシは短いと言えどしっかり台詞があるキャラクターなのだが、クレジットで演者が明かされていない。
また、トマッシは管理チーム最初の犠牲者である。
追記、修正はAWEを隠蔽してからお願いします。
最終更新:2025年07月31日 20:56