( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです

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この作品におけるアルファベットは「α成分という成分が人間と反応することで大きな破壊力を生む特殊な武器」のことを指す。 その威力は丸太や岩を軽々と両断し、他の金属でできた武器や具足をあっさりと貫くほど。 ただしこれを武器として扱うには使用者にも相応の実力が求められ、能力の低い者が高ランクのアルファベットを握っても発熱を起こし持っていることができず、逆に能力の高い者が下位のアルファベットを握るとアルファベット側が負けて崩壊を起こしてしまう。 上述の破壊力及び発熱は素手で握った際に発揮されるもので、製造時や輸送時に非能力者が触れる際は手袋や布で包むといった直接触れない手法が使われる。 「人の手から3日間離れると自然消滅する」「破損によって規定の形から崩れると破壊力は失われる」といった不思議な性質を持つ武器で、数百年前の大戦の後に失われていた。 作中に出回っているものは記録を元に職人たちが試行錯誤の末に再現しているもの。 アルファベットのランクアップにはJの壁、Sの壁と呼ばれる2つの大きな壁があり、壁越えはそれ以前のランクアップと比べて段違いに難しいとされている。 Jの壁を越えると他国にも名前が知られるようになり、Sの壁を越えると達成者の少なさもあって要注意対象として見られるようになる。 他国からの目線をざっくり表すなら Jの壁:「こんな奴がいるそうだ」「そうか」「この先どうなるか見ものだな」 Sの壁:「あいつがSの壁を突破したそうだ」「なんだと」「まともに当たるとキツいから対策考えないと」 という感じになる。 *【登場人物紹介】 作中の階級設定は 一般兵→曹長→部隊長→少尉~大尉→少将~大将 少尉以上が将校と呼ばれる。また佐官級や准尉・准将は存在しない。 人物名は野球選手や車関係から取っているものが多い。 ○ヴィップ国 軍は東塔と西塔の2大将制を取っており、現在は大将同士の考え方の違いによる内部対立が起きてしまっている。 内部事情もあって東塔がオオカミ戦、西塔がラウンジ戦を担当する。 ・東塔の人物 ( ^ω^) ブーン=トロッソ 主人公。物語は18歳の彼が入軍試験を受ける日から始まる。 初陣の際や将校としての初指揮の際は固まってしまっていたが、周囲の支えもあって大きく成長していく。 (´・ω・`) ショボン=ルージアル 東塔の大将。物語開始時から存在するSの壁突破者の一人。 20代で大将を務める凄腕であり、自身を鍛えるのみならず若い人材の育成に積極的。 入軍試験で見かけたブーンに才能を見出し、東塔に入れて目をかけていく。 ('A`) ドクオ=オルルッド ブーンの親友。共に入軍試験を受けて合格し、親友と同じ東塔配属となる 大将ショボンに目をかけられるブーンに嫉妬していたが、ブーンによって部隊長に選ばれてからは怒涛の活躍を見せる。 #region(※作中の活躍) 将校昇進を果たすが、オオカミ国の孤児院にいる妹に宛てた手紙に次戦の詳細な戦術まで書いてしまっており、そこから敵に情報が漏れていたことが判明。故意でないことは認められたが事の重大さに将官達も激昂。機密漏洩の罪で処刑されそうになる。 ブーンたちのとりなしによってその場での処刑は踏みとどまられたが、 「(一度お前の情報漏洩のために大敗した)オリンシス城を奪取するための作戦を立てよ。城の奪取に成功すれば処刑は取り消す。」という執行猶予処分となった。 3年間の準備期間を経てドクオは「自分が拠点を死守する間に他の将兵が全力で攻めかかる」という戦術案を提出し実行される。 オオカミの大将ミルナが拠点に猛攻を仕掛けるがなんとか退け、攻め手のオリンシス城の奪取も成功し処刑は完全に取り消しとなった。 この戦で防衛戦の才を見出されたドクオは次のフェイト城戦においても本隊と別行動の拠点防衛を任されることになる。 ・フェイト城戦のドクオ 敵陣が本隊を包囲しつつあるのを見て別働隊としての奇襲をショボンに打診。断られるが諦めずに打診。3回目の打診でついに出撃許可を得た。 だがオオカミ軍が仕掛けていた伏兵によって奇襲は失敗。部隊は壊滅してしまう。 ドクオは配下と共になんとか切り抜けようとするがやがて孤立し、隠れていたところをオオカミ大将ミルナに「こっちを見られて」しまい一騎打ちに。 体力の限界まで戦い一瞬ミルナを怯ませるが、力尽きてオオカミ軍に捕らえられてしまう。 オリンシス城戦での敵ながら見事な戦いぶり、そして2度の一騎打ちでドクオを好敵手と見込んでいたミルナは 「自分が反対派を抑えてでもお前にオオカミの将として働いてほしい」とドクオに頼む。 生き延びるために降伏した敵国で働くのは悪ではない。 だがドクオはヴィップ国軍人として処刑される道を選んだ。 自分の失策で死なせてしまった者への謝罪、三国屈指の武将ミルナと戦えたことへの満足感、そして親友ブーンに家族と国の行方とを託して散っていった。 ちなみに死亡時のアルファベットはR。もし後半まで生きていたらSの壁は超えられただろうか。 #endregion ( ・∀・) モララー=アブレイユ 東塔の中将。初登場時の使用アルファベットはR。しばらくしてSの壁も突破する。 天才肌の知将であり、時にフランクに、時には冷徹に意見をぶつけてくる。 ( ´∀`) モナー=パグリアーロ 東塔の中将。使用アルファベットはQ。 ヴィップ軍最古参の将であり、ブーンの父親ベーンはかつてモナーの配下にいた。 体力の衰えもあり主に謀略を担当。大陸の中央部にありヴィップの要であるパニポニ城の守将を務めている。 #region(※ネタバレ防止のため格納) オリンシス城戦で味方の体制が大きく崩れてしまい、時間稼ぎのために一人でしんがりの将を引き受けて自らも戦うがオオカミの中将ドラルとの一騎打ちに破れ戦死。 ドラルによる敬意の表れか首は取られず、遺体はヴィップ軍に収容された。 #endregion (,,゚Д゚) ギコ=ロワード 東塔の少将→中将 攻めも守りもできる万能武将。若干の脳障害を持つ妻しぃを大切にしており、人間としてもできる人物。 ( ^Д^) プギャー=アリスト 東塔の将校。西塔の戦にブーンが呼ばれた際に同行し仲良くなる。 アルファベットの成長速度でブーンと賭けをし、彼は伝説になった。 ( ><) ビロード=フィラデルフィア 東塔の将校。 ブーンの初指揮戦は彼にとっても初めての指揮でありかなり緊張していた。 その後は守りに秀でた将として重用される。 (=゚ω゚)ノ イヨウ=クライスラー 東塔の将校。初登場時のアルファベットはP。 大きな体から繰り出す攻めが得意でかつては少将位にいたのだが、酒癖の悪さと急成長を見せる後輩への焦りで失敗が重なり一時は少尉にまで降格。だが少尉降格時のブーンとのやりとりによって自分を持ち直した。 #region(※ネタバレ防止のため格納) その後はアルファベットをRに上げて奮戦するが、オリンシス城戦の最中に裏切ったシラネーヨの不意打ちを受け致命傷を負う。 駆け寄ったブーンにかつて救われたことへの感謝を述べ、戦と国とを託して息絶えた。 #endregion (‘_L’) フィレンクト=ミッドガルド ブーンより7歳上の先輩兵。先に昇進したブーンの配下となって共に戦い、幾度もブーンの窮地を救った。 長年Jの壁につまずいて部隊長に留まっていたが指揮の才は将校も認めるほど。 そして30話で敵の急襲から属城を守り抜いた戦功によってアルファベットIのまま念願の少尉昇進を果たす。 だが少尉として出陣した初戦で右腕を失う重傷を負ってしまう。軍に残るか退役か最後まで悩んだ末、故郷の家族を思う気持ちもあって退役の道を選ぶ。 後に思わぬ形で再登場。ブーンとヴィップを窮地から救うべく奔走する。 ( <●><●>) ベルベット=ワカッテマス ブーンが初めて入軍試験官を担当したときに出会った兵。後にブーンにとって初めての後輩将校となる。 登場させるにあたって「わかってます」を名前にすることに抵抗があったようで姓に回している。名前はビロード(ポルトガル語)の英読みから。 ( ´ー`)シラネーヨ=ネーロ 東塔の大尉。アルファベットはPを扱う。 #region(※ネタバレ防止のため格納) オリンシス城戦の最中にオオカミから引き抜きの誘いを受け承諾。イヨウを急襲し致命傷を負わせる。 次の標的を考えていたところに憤怒の形相で迫り来たギコと戦うも、背後にモララーを見つけて撤退。 再び攻め込んだ際には同じPを扱う後輩将校ベルベットと互角の戦いを演じる。 だが口車に乗せられて周囲の警戒を怠り、ショボンの接近に気が付いたときには恐怖で動けなくなっていた。 ショボンから重用されなかった理由を聞かされてなおも命乞いをするが、「黙れ」の一言で捨てられWに射抜かれて死亡。 名前はちらほら出ていたのだが顔文字が登場したのは裏切りの回であり、また各話冒頭の人物紹介に一度も出てきていないことから不遇の将として早いうちから考えられていたものと思われる。 #endregion ( ФωФ) ロマネスク=リティット 物語後半に昇進してくる東塔の新米将校。推薦者はギコ。果敢に攻め込む戦が身上。 \(^o^)/ オワタ=ライフ 物語後半に昇進してくる東塔の新米将校。気分の浮き沈み、というかキャラの変わりようが激しい。 (´・_ゝ・`) デミタス=コーフィー 物語後半に昇進してくる東塔の新米将校。アルファベットは相応の実力はあるのだが気が小さい。 (个△个) ルシファー=ラストフェニックス (‐λ‐) レヴァンテイン=ジェグレフォード 50話記念のオマケ回で進行役として登場した兵。後に本編にも登場。 名前がやたらカッコいい二人。 ・西塔の人物 ( ゚∀゚) ジョルジュ=ラダビノード 西塔の大将。物語開始時から存在するSの壁突破者の一人 実は元オオカミの将校で、降伏し捕虜になったところをヴィップの将校に取り立てられて現在に至っている。 オオカミと通じているのではという噂が絶えないが、その真相やいかに。 <ヽ`∀´> ニダー=ラングラー 西塔の中将。 ブーン系小説においてニダーは某国ネタにかけて負のキャラ付けがされやすいが、本作のニダーは多少振れ幅はあるものの間違いなく有能で誠実な漢。 ミ,,゚Д゚彡 フサギコ=エヴィス 西塔の少将 東塔のギコは実の弟に当たるのだが、ギコが入軍時に西塔に来なかったことを理由に仲違いしている。 (-_-) ヒッキー=ヘンダーソン 西塔の大尉→少将。 寡黙で積極性に欠けると言われるが冷静な判断力を持つ。東塔と西塔の融和を望んでいる。 ( ´_ゝ`) アニジャ=サスガ (´<_` ) オトジャ=サスガ アルファベットPを扱う西塔の大尉。初対面のブーンにも気さくに接する流石な兄弟。 ・その他のヴィップ国人 ξ゚⊿゚)ξ ツン=デレート 世界最高のアルファベット職人。プラチナブロンドの美人でありツンデレ。 ヴィップ城の南に位置する「帰らずの森」と呼ばれる深い森で動物たちと共に生きる生活をしている。 ブーンとの初対面時に危ないところを救われ互いに意識するが、彼女は職業病の手荒れや年齢(ツンのほうが7歳年上)を気にしておりなかなか距離は縮まらない。 / ,' 3 アラマキ=スカルチノフ ヴィップ国の皇帝。今は亡き総大将ハンナバル=リフォースと共にヴィップ国を建国し今に至る。 リ|*‘ヮ‘)| セリオット 物語後半から登場するブーンの侍女。 ちなみに名前は作者が掲示板内で募集しその中から選んだもの。自分では思いつかなそうな名前であるところが気に入ったとか。 ○オオカミ国 水軍の強さで知られている。 ( ゚д゚) ミルナ=クォッチ オオカミ国の大将。名前の由来はAAネタの「こっちみるな」から。作中でもやります。 現国王が女にかまけてばかりの愚帝であり、オオカミ国は実質彼一人によって保たれていると言われる。 《#´_‥`》 ドラル=オクボーン | `゚ -゚| フィル=ブラウニー (ゝ○_○) リレント=ターフル 〔´_y`〕 ガシュー=ハンクトピア オオカミの4中将と呼ばれる中将たち。 ドラルはSの壁突破者、フィルは野戦を得意とし、リレントは策略・奇策好き、ガシューは後方支援のプロ。 それぞれ長所はあるのだが欠ける部分も大きく、加えて4人の仲が良くなくあまり連携をとらないため大将であるミルナも頭を痛めている。 ○ラウンジ国 国土面積・兵力とも三国一を誇るが領土は寒冷地が多いため兵糧に悩まされている。 (`∠´)  ベル=リミナリー ラウンジ大将。物語開始時点で最強のアルファベットVを扱う当代随一の武将。 軍だけでなく内政も大きく担った有能な人物であるのだが、自身の有能さと多忙により次世代育成がおろそかになってしまったことを悔いている。 重病によって軍を退くが闘志は消えておらず、ショボンとジョルジュを討ち取るべく大胆な策を仕掛ける。 (`・ι・´) アルタイム=フェイクファー ラウンジ国軍でベルに次ぐ位置にいる将。だが残念ながらベルには遠く及ばないとされる。 しかしアルファベットのランクは初登場時すでにSの壁を超えており、ベルから授けられた策を元にジョルジュを窮地に追い込む。 ( ’ t ’ ) カルリナ=ラーラス ベルの目に止まり直々に軍略を仕込まれたラウンジ次世代の将。 ベルの退役後はアルタイムがラウンジの大将位についたが、アルタイムは戦の指揮権をカルリナに預けて経験を積ませた。 ( ̄⊥ ̄) ファルロ=リミナリー ベルの息子。将としての才はまだまだだがアルファベットの才は父親譲りのようであり、初登場からしばらくしてSの壁を超えている。 ( `゚ e ゚) ギルバード=インダストル 「お主の涙で割ってくれ。ハハハ」 物語後半から登場するラウンジの将。(名前だけは前半にもちらっと出てくる) 外見も発言も色物だがSの壁超えの実力者。 本編最終話には作中の台詞が付いたエンドロールがあるのだが彼は登場せず。 まあ台詞が全て劣勢時のものや上記のような色物発言だからだろうなあ。 ○その他の人物 川 ゚ -゚) クー 他に偽名あり。今作のお色気と隠密工作担当。 ある人物の命で動いており、敵地に潜入したり薬を盛ったり肉体的魅力で兵士を調略したりと大活躍。 *【主なアルファベット】 A:横棒部分が持ち手、斜線部分が刃になっている。ヴィップ軍の入軍試験はこれを握れるかどうかでアルファベットの適正を判断する。 D:弓その1。作中の実戦で使われるアルファベットはこれが最低ランク。 F:弓矢の矢の役割を持つ。上述のDのような弓型アルファベットと合わせて使う。 I:3mほどの槍。一般兵クラスの到達点。 J:1mほどの剣。一つめの壁であり、この壁を超えられるかが少尉昇進の一つの基準となる。 M:弓その2。速射性に優れるが命中精度は粗い。 N:斜線部分が柄、縦棒部分が刃。捻ると柄の中央で分離し、2振りの刃として扱う。 O:円周上が刃になっている盾。 作中では主に守備寄りの人物が使っているがランクとしては折り返し地点より上にあり、勢いと重量に任せて人体を両断するくらいはできる。 R:直刃と曲線の刃を併せ持つ武器。2つの刃の合わせ部分ははさみのように開くこともできる。 2つ目の大きな壁であるSの手前にあたり、作中で才能を認められた人物でもここから先に進めなかった者は少なくない。 S:端部分が持ち手である曲折した刃で、柄に合わせた向きで表すと∞のようになる。 つまり縦ではなく横へのリーチが長い武器。 アルファベットの中でも変則的な形のものの一つだが、アルファベット戦ではランクの上下が最重要であり、 またSに到達するまでに相当な戦をこなしている経験の差もあってこれでもばっさばっさと首を落としていく。 T:大槌。片側が面、もう片側は刃になっている。 U:中央部分が空洞になっている剣。 S以降は形や大きさの面で扱いにくい物も多く、素直な形で標準的な長さのあるUを好む者も多い。 V:大きく折れ曲がった刃。 物語開始時点で使用されている最上位アルファベットであり、兵たちの一つの目標。 W:弓その3。 作中最強の弓であり、その強さは巨大な鉄槍や最強のアルファベットZを貫くほど。 X:十字剣。 物語開始時においては片手で数えられるほどしかいなかったSの壁突破者も、物語後半には全体的な兵力アップもあって累計で10人を超えた。 それでも、Xまで到達したのはわずかに3人だけである。 Y:4mもある巨大な矛。 Z:両端に柄がある剣。そのままでも使えるが普通は分離させてZZのように2振りの長剣として扱う。 その強さは使用者の力量もあってSの壁突破者2人がかりを押し返してしまうほど。作中で到達したのは・・・ *【ストーリー紹介】 ※以下にある格納部分はストーリーの重大なネタバレになります。注意してください。 #region(一つの国が滅ぶとき) 突如ヴィップはラウンジと不可侵条約を結び、共同でオオカミへと攻め込む構えを見せた。大将ミルナと中将フィル、リレント、ガシュー(ドラルはオリンシス城戦で戦死)は国を守るために必死で立ち向かうことになる。 国の存亡の危機に際してこれまで中の悪かった中将たちも協力姿勢を見せ、虫入りの城、リレントによる八卦の陣といった策を仕掛けて戦うが兵力差は埋め難く、ミルナと共にヴィップ方面を担当したリレントは戦死、ラウンジ方面を担当していたフィルとガシューも生死不明の報が入る。 追い詰められて残る城が本城一つとなったオオカミ。将として一人生き残ったミルナはそれでも奮戦。オオカミ城に籠城して抵抗しようと考える。 そう考えていたミルナの目に絶望的な光景が目に入る。国王フィラッド=ウルフの手によってオオカミ城に白旗が掲げられていたのだ。 無駄に素早い判断を下した国王に驚き呆れるミルナ。それでもヴィップにいるジョルジュを頼みにし、なおも抗おうとするミルナ。 だがやがて「ジョルジュが助けてくれる」という不確定要素を頼みにしてしまったことが敗戦の要因ではないかと悔い始め、ついに敗北を認めた。 ( ;д;)「クソオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッッッ!!!!!!!!!!!!」 大将ミルナの悲痛な叫びが最後となり、オオカミ国は滅んだ。 #endregion #region(※第69話・第70話にある物語転換部の重大なネタバレ) オオカミが滅んでから半年後、ラウンジ戦に向けた軍議が行われた後ブーンは久しぶりにツンの元へ。 そこでブーンは意を決してツンにプロポーズしようとするが言葉が出ず、やっとの思いで「次の戦に勝ったら言いたいことがある」と伝える。 だが・・・ (;゚ω゚)「お……お……お……」  膝が震え、崩れた。  やがて、全身も。  漆黒に染まった空。  同じく、大地。  それがいつも光景だった。  なのに何故、赤みが射すのか。  ――――何故、帰らずの森が燃えているのか。 (;゚ω゚)「ツンさんッッ!!!!!!!」  全力で駆け出した。  恐怖に総身を襲われながら。 #right(){※第69話Forestより抜粋(改行による空白は圧縮した)} ブーンがツンに向かって踏み出したその日の夜、帰らずの森が炎に包まれツンは命を落としてしまう。 ブーンは彼女に思いを伝えられないままに永遠の別れとなった。 1ヶ月後、ブーンはドクオの妹リリィとのやりとりも経てツンを失った悲しみから回復しつつあった。 だがその彼を再び絶望に突き落とす出来事が発生する。 (;゚ω゚)「お……お……お……」  首から幾滴も落ちる血液。  まるで、涙のように。  そのギコの体を、抱え込む男。  首を、切り落とした男。  今まで、自分の何もかもを託してきた――――  ――――最も、信頼していた男。 (´・ω・`)「実に、長かった。あまりにも、長すぎた」 ギコの体を、投げ落とした。  無表情のままで。  ショボン=ルージアル。  まさか、まさか、まさか――――!!  そんな、バカな。 (´・ω・`)「しかし、終わった。やっと終わってくれた。       さぁ、ラウンジの天下がやってくる。天下はもう、すぐそこにある」 #right(){※第70話Longより抜粋(改行等による空白を一部圧縮)} オワタが謀反を起こしたことを知らせに走ったところで上記の光景を目にするブーン。 実はショボンは元々ヴィップ国民ではなく、孤児を殺して戸籍ごと成り代わっていたラウンジの工作員であった。 ヴィップを内部崩壊させるべく入軍して大将まで昇進し、その後はラウンジに帰国する機会をうかがっていたのである。 ラウンジと不可侵条約を結びオオカミを攻め滅ぼしたのも全てはショボンとラウンジ国王ジェスター=クラウンの計画だったのだ。 ショボンはここでブーンの親友ドクオ、そして思い人ツンの死は自分の手によるものであったことを暴露する。 ドクオの才はいずれ脅威になるとみて伏兵の存在を読みつつ出撃命令を出し、ツンの高い職人技術も敵に回ればやっかいなものであるためラウンジ帰還前に殺すことを決めていたのである。 ショボンの離反に伴ってプギャーとオワタ、デミタスもヴィップに反旗を翻して他の将校たちに攻撃を仕掛けた。 中将ギコは上述のとおりショボンに首を落とされて既に死亡。東塔将校全滅の危機に陥るが、退役少尉フィレンクトと亡国の将ミルナの活躍で全滅は免れた。 しかしそれでも、ヴィップ国軍は離反と死亡を合わせて大将-1、中将-1、少将-1、少尉-2の計5名もの将校を欠く大打撃を受けた。 中将モララーも命は保たれたものの長期戦線離脱の重傷である。 そしてフィレンクトもブーンを逃がすべく囮となり、長年躓いたJの壁を越えてショボンに挑戦するが敵わず戦死してしまう。 西塔大将ジョルジュも病で戦線に立てない状態にあり、ブーンとヴィップ国はこの満身創痍の状態で Zに到達した世界最高のアルファベット使いショボン=ルージアル率いるラウンジと戦っていくことになる。 #endregion #region (物語後半の概要 71話~117話まで) ヴィップ城にて緊急軍議が開かれるヴィップ軍。だが大将ショボンの裏切りの影響は大きく、西塔将校の一部は疑心暗鬼の状態で話が進まない。 そこに病身の大将ジョルジュが現れ、かつての総大将ハンナバル=リフォースの話をする。自分がヴィップに忠誠を誓うきっかけの人物であり、信用の限界と団結の大切さを説いた。 少将だったブーンはモララーとジョルジュの推薦でヴィップ国軍大将に就き、同伴を申し出たジョルジュとミルナと共にラウンジが設けた会談の場に赴く。 ラウンジ大将に就いたショボンからはまず降伏勧告が出されるがこれはあっさり流れ、互いにショボンとジョルジュの真意を洗い出す場に。 そこでショボンは「ブーンに才を見出していた」というのも偽りであったことを明かす。裏切られても困らないように才の無い手駒が欲しかったショボンはブーンの才を偽りつつ手元におき、将校にはなれるようにと訓練を課していただけだというのだ。 ブーンはこれに驚きを見せつつも最後は毅然とした態度を取り、大将としてヴィップを天下に導くことをショボンに宣言する。 またミルナは好敵手であったドクオの死がショボンによる謀殺であったことを知らされ、加えて会談でのショボンの傲岸不遜な態度を見てついに激昂。 オオカミ国の敵を討つべくヴィップ国軍への参加を宣言した。 ヴィップはショボンの近衛騎兵隊とアルファベットZのその威力、寡兵による疲労の蓄積に苦しみながら、ブーンの見つけた「一発逆転の策」に望みをかけて奮戦する。 ○主な人物紹介。 ( ^ω^) ブーン=トロッソ モララーとジョルジュの推薦によってヴィップ軍大将に就く。 新たに登場したアルファベット職人シブサワの「何故強さを求めるのか」という問に対して「誰も失いたくないという自分の思いを貫くためです」と答えた。 この思いを胸に大将として踏ん張っていたが、ある出来事がきっかけで一時期不調に陥ってしまう。 ヒトヒラ城攻防戦の合間に四人の尊敬する人物が倒れていく不吉な夢を見る。 <ヽ`∀´> ニダー=ラングラー アルファベットはS→T ラウンジに移ったショボンとヴィップ軍で初めて戦い、その後も最前線で指揮にあたる。 必要ならば階級も年齢も一回り下のロマネスクに指揮を預ける柔軟性もあり、国のためならば自らの意地に拘らない。やっぱり漢である。 ( <●><●>) ベルベット=ワカッテマス 70話時点で階級は大尉、アルファベットはRにまで上がっていた。 ショボン離反劇の際はロマネスクと共にデミタスの裏切りを看破して偽りの降伏連絡を出させ、身柄を引き取りに来たアルタイムとカルリナを討ち取ろうとした。 結果として2人を討ち取ることはできなかったがラウンジ軍に損害を与え、そのままシャッフル城の防衛にあたる。 Sの壁に苦しむ中、前線視察に来た大将ブーンに一撃の挑戦を申し込むという不吉なフラグを立てる。 それから数日後、ショボンとカルリナが率いる15万の兵がシャッフル城に迫り来る。 7万の兵でサスガ兄弟と共に防衛にあたるが、攻城戦より兵力の削り取りを重視した戦いに大損害を受けてしまう。自身もショボンに襲われRで抗うが戦死。 ブーンにとって初めての後輩将校の戦死であり、このことはしばらく尾を引くことになる。 知将モララーに近い才気を認められる一方で考え方に固さがあると見られており、指揮を取ったアルタイム・カルリナ戦及びショボン・カルリナ戦においては善戦するも相手に上回られてしまっていた。 ただしアルタイムもショボンもベルベットから見れば格上に当たり、直接対決は苦しい戦であったことも付け加えておく。 (ショボンのZはもちろん、アルタイムのTもRではランク・リーチ共に不利であり正直戦っても勝ち目がない。 またアルタイムの数々のマイナス評価も「大将の器として」「ベル=リミナリーと比べて」の部分が大きく、他の将に比べて劣る部分はあれども無能者ではない。) ( ФωФ) ロマネスク=リティット 70話時点では階級は少尉→中尉。アルファベットはL。 ベルベットと共にデミタスの裏切りを看破し、身柄を引き取りに来たラウンジ軍に損害を与えた。 守備寄りなニダーやヒッキーに代わって軍の指揮を預かり道を切り開いたことも。 ( ・∀・) モララー=アブレイユ ギフト城攻略戦において久しぶりに戦場に姿を見せ、アルファベットを振るえない状態だったが知略を以てギフト城奪取に大きく貢献した。 自分と似た顔で高ランクアルファベットVを扱うシャイツーの話には普段通り平然とした様子を見せつつもどこかおかしな様子を見せる 続くギフト城防衛戦で戦線に復帰。かつてXを使えたアルファベットは重傷と1年間のブランクで3ランク下のUまで下がってしまった。 1度目の対決においてはシャイツーのいる敵本隊を退けるも、独断で執拗な攻撃を行ったために指揮権を持つニダーから警告を受ける。 2度目の対決においては遊軍の指揮を担当。シャイツー、ヴィル、オワタと戦うが3対1は苦しく、窮地を救うべく駆けつけたビロードが致命傷を負ってしまう。 仲間を失った怒りによる猛攻でヴィルとオワタを撤退に追い込み、残るシャイツーとの一騎打ちになった。 最後の一撃で辛くもシャイツーの首を取るが自らも右腕を失う重傷を負い、再び戦線を離れることになる。 ( ><) ビロード=フィラデルフィア 70話時点の階級は大尉。 ショボン離反時はモララー、プギャーと共におり、プギャーにモララーをいたぶるための人質にされていた。 ミルナ主導のオオカミ城攻略においてようやくアルファベットが判明。盾型のOであった。 ミルナ、フサギコ、レヴァンテインと共にオオカミ城に潜入し、騎馬隊を引き入れる手助けをした。 その後はブーンやミルナと行動を共にしていたが、モララーの戦線復帰を聞いてブーンに配置転換を願い出しギフト城へ移動。ギフト城防衛戦に参加する。 1度目の対決時にはニダーの元で守備の指揮を執る。 2度目の対決時には敵本隊に襲われ苦戦するモララーの元に駆けつけて戦うが、シャイツーの攻撃で致命傷を負い意識を失う。 モララーとシャイツーの戦いに決着がついたときに一時意識を取り戻し、片腕を失いながらも生きているモララーの姿を見て安堵し力尽きた。 (‐λ‐)レヴァンテイン=ジェグレフォード 元はオマケ話に登場したキャラ。本編登場時の階級は部隊長、アルファベットはL。 ショボンの手から逃げ延びてきたブーンの元にオリンシス城の守将として登場。 事の次第を聞かされて驚きながらもしっかり対応し、マリミテ城の守将であり親友のルシファーを紹介する。 ミルナ主導のオオカミ城攻略において再び登場。ミルナ、フサギコ、ビロードと共に城に乗り込み城の探索にあたる。 敵兵に怯えながらも奮戦するが、一人進んだ先でRを扱う少将リディアルと鉢合わせしてしまう。 彼我の実力差を悟って逃走してしまうが、逃走先でミルナとの合流に成功。ミルナに背中を託されて再び奮い立つ。 ミルナはリディアルの隙をうかがえず攻めあぐねていたが、レヴァンテインは突如飛び出しリディアルに斬りかかった。 が、これは躱されて反撃を受け致命傷を負ってしまう。その反撃でできた隙にミルナはリディアルを討ち取った。 駆け寄ったミルナから囮に成功したことを聞かされて満足し、ミルナに最期の言葉を託して死亡した。 (个△个) ルシファー=ラストフェニックス レヴァンテインと同じくオマケ話から本編に登場。階級は部隊長、登場時のアルファベットはK。 オオカミ城攻略においては陽動のための別働隊として騎馬隊を率いた。陥落したオオカミ城内で親友レヴァンテインの亡骸の元にいるミルナに出会う。 他国の若者を死なせてしまったことに思い悩むミルナの話し相手となり、ヴィップ軍兵士としての思いを語った。 その後は少尉に昇進。城内では頼りない姿を見せるが新米将校として頑張る。 ( ’ t ’ ) カルリナ=ラーラス 70話時点での階級は中将。アルファベットはP。 大将アルタイムと共にラウンジを支えてきたが、帰還者であるショボンを受け入れられず素っ気ない態度を取る。 条件を整えないまま独断でヴィップに降伏勧告を行うほどに戦意を喪失し迷走していたが、ある時ショボンと共に戦場に立つことを思い立つ。 シャッフル城戦におけるベルベットの討ち取りやカノン城の奪取に貢献するが、ショボンの戦いぶりを見たことで自らの思いが明らかになり、軍を離れることを選ぶ。 カルリナにとってのラウンジ軍は「ベル=リミナリーの軍」であったのだ。 その後は各地を放浪。軍を脱走して野盗となった元兵士の集団と戦ったり、ヴィップとラウンジの戦況を聞いて状況を推察したりと第三者視点で話に登場する。 (`・ι・´) アルタイム=フェイクファー ラウンジ軍大将→中将。70話時点でのアルファベットはT。 帰還して処遇の決まらないショボンを進んで大将位に推し、自らは大将を降りて中将となった。 ショボンを受け入れられないカルリナを年長者として諌め、ショボンとカルリナの間を取り持とうとする。 軍を去るカルリナを見送った後も軍人として戦い続けるが、自らが守将を務めたギフト城の失陥に苦にして出奔。 自信を取り戻すべく戦線復帰したばかりのジョルジュに決闘を申し込む。 このときアルファベットはUに上がっており、病によるランクダウンで同じくUとなったジョルジュと互角の剣戟を見せるが後一歩届かず敗れた。 この決闘は周囲に知らせず行ったため、ラウンジ軍内では行方が分からず困惑する様子が見られた。 ベルから大将位を譲り受けてしばらくは偉大な先人との比較に苦しみ、ベルに目をかけられるカルリナに嫉妬していたことなど器の大きい人物ではなかった。 しかし物語も後半になると自らの器を自覚してか一歩下がった言動を取るようになり、ショボンのラウンジ帰還後は古参の将校として軍を支えた。 ショボンに大将位を譲って中将になる際も「降格という意味ではないので待遇は変えない」とラウンジ国王ジェスター=クラウンが明言しているあたり、将としての働きも決して悪いものではなかったことがうかがえる。 主人公であるブーンや若い世代を除けば作中で最も成長を見せた人物であろう。 フル=ヌード少尉 スレッド内に書かれた名前だが作者の手により登場。顔文字はない。 アルファベットKを使いヒッキーに攻撃をしかけるが躱されてあっさり胴体を両断された。 (-_-) ヒッキー=ヘンダーソン 70話時点での階級は少将、アルファベットはO。 モナー亡き後はヴィップ最古参の将となっていた。 寡黙な人物ながら西塔がベルの策に陥った際もジョルジュの傍におり、その信頼は厚い。 ショボン離反劇の際はヴィップ城におり、ショボンにかねてから疑念を抱きつつもうかつに相談できず、対応に苦慮していたことをジョルジュから打ち明けられた。 緊急合同軍議の際にフサギコやアニジャが東塔将校への不信をぶつける中、オトジャと共に冷静な話し合いを進めようとする。 東塔西塔制度の解体をブーンが伝えた際には大きく表情を崩して喜ぶ姿も見せた。 ショボンに襲われるニダーの元に援軍として駆けつけ、その後もしばらく行動を共にする。ギフト城攻略後はブーンに呼ばれ西の戦に移動。戦線復帰したジョルジュのアルタイムとの決闘に随伴し、ジョルジュから余命が決まっている自分の行く末を見届けてほしいと頼まれる。 次の戦はブーン、ジョルジュ、ルシファーと共にヒトヒラ城戦に。戦の合間にブーンやジョルジュとの信頼を見せたが、三度目の衝突のときにギルバードとプギャーに襲われる。 TとRを相手に十数合も打ち合うがさすがに抗いきれず、アルファベットを破壊されて首を跳ねられ戦死した。 討ち取られる一瞬にヒッキーはジョルジュの方へ顔を向けたが、その表情は初めて見るような笑顔だったという。 覇気を見せることなく淡々としていた男は、最後に大切な人のために戦って死んだ。 ( ^Д^) プギャー=アリスト ヴィップ軍少将→ラウンジ軍少将 使用アルファベットはR。 ヴィップにいたときは気のいい先輩としての姿がよく見られたが、ジョルジュは「ショボンと近いから取り立てられているだけの無能だからついていくのはやめとけ」と初陣のブーンに忠告していた。 ラウンジに移ってからは優しい姿が一転して小物っぽさが際立つようになる。 年下で自分より才のあるモララーを上から痛めつけられる状況に喜び、後輩将校を失ったストレスで不調にあえぐブーンと戦場で相対した際には不敵な笑みを見せてD隊による攻撃をしかけた。 またジョルジュやモララーの言うとおり無能だったようで、ショボンも野戦の強さは信用しつつ内心でうんざりしていたことが明らかになった。 ヒトヒラ城攻防戦においてはギルバードと共に城の防衛を担当。 復調したブーンと当たって敵わないと知るや病み上がりのジョルジュを狙おうとギルバードに提案。 さらにその前哨戦とするために戦場でヒッキーに襲いかかり、ギルバードと2人でヒッキーを討ち取った。 ギルバードが止めるのも聞かず討ち取ったヒッキーの首をアルファベットRに高々と掲げるが、そこに静かに怒るブーンが接近。 作戦会議ではブーンを避けようと提案した張本人なのだが「2人がかりなら勝てる」と余裕を見せて襲いかかる。 だが2人がかりの攻撃も軽々と弾かれ、Tを扱うギルバードがあっさり討ち取られてしまった。 これを見て怯えたプギャーは「ショボンに脅されて仕方なかったんだ!さあこれから一緒にラウンジを倒そう!」とのたまい手を差し出す。 無論そんな醜い命乞いが通るわけもなく、差し出した手もブーンに斬られ首をはねられた。 \(^o^)/ オワタ=ライフ ヴィップ軍少尉→ラウンジ軍大尉→ラウンジ軍中将 ショボン離反劇の際はブーンと行動を共にしており、ブーンが進軍した隙に留守を任されていたオオカミ城を奪取した。 その功績もあってかラウンジ軍では二階級上の大尉で迎えられる。 少将位にいたプギャーより有能と思われ、軍議中の発言は的確だし実戦においてもアルファベットの差で圧された場面はあるが大きな失策はなかった。 ヒトヒラ城戦、ギフト城戦、ミーナ城戦の3城の戦が終わった後に中将に昇進。 最後の戦となった2と3の戦いでブーンに討ち取られた。 \(;^o^)/「俺の人生 軽やかにオワタァァァァァァァァァァ――――――――ッ!!」   ( ゚д゚) ミルナ=クォッチ 70話時点のアルファベットはU。 オオカミ滅亡以降は行方不明扱いだったがフィレンクトが追いかけており協力を要請。モララーを救い出し、オオカミ時代の親友ジョルジュと話をするべくヴィップ城に向かう。 以後は去就を決めかねていたが、会談時の姿勢を見てショボンを討ち取るべくヴィップ軍への参加を決断。中将位につく。 元大将の実力は伊達ではなく、戦線離脱を含めて多くの将校を失ったヴィップにおいて貴重な戦力となった。 抜け道を使いわずかな損害でオオカミ城を攻略。ミーナ城攻防戦においては密かにアルファベットWまで到達しており、城からの長距離射撃でラウンジ軍の特殊部隊であるM隊を全滅させた。 さらに副官2人が命懸けで作った隙を使いショボンにWの一撃を見舞うも致命傷には至らなかった。 その後は数に圧されて城を破壊されてしまうが、10倍以上の兵を相手になんとか耐えしのぐことができた。 最後の戦となる2と3の戦いにおいてはジョルジュと共に再びショボンに立ち向かう。親友と共に戦えることに感慨を感じながら、ジョルジュがショボンに一撃を加えるための囮となって戦死した。 かつてのオオカミ中将リレント、レヴァンテイン、2人の副官フィッティルとオールシン、2と3の戦いで付き従ったヴィップ軍の無名の兵士達等ミルナを信じて命を投げ出した者は多く、人望の高さが見て取れる。 ( ゚∀゚) ジョルジュ=ラダビノード 物語後半になり彼の過去が明かされた。 両親が早くに亡くなってからはオオカミ国で野生児生活をしており、身体能力で優れていたため軍ではミルナと並んでずばぬけたアルファベットの成長を見せていた。 捕虜からヴィップ軍に取り立てられてしばらくは嫌々命令に従っていたが、かつての総大将ハンナバル=リフォースとの交流を深めるにつれて父親のように慕うようになり、ヴィップに忠誠を誓うに至ったのである。 ショボンには彼の大将昇進時に不穏な空気を感じており、以来それとなく監視と圧力を加えていた。 大将同士仲が悪いように見えたのはこのため。 最終的にはショボンを信用することにしたのだが、彼の予感は現実のものとなってしまう。 ショボン離反の知らせを受けた時は病床の身であり、裏切りを予感しつつも対応に苦慮していたことを傍らにいたヒッキーに打ち明けた。 疑心暗鬼になるフサギコとアニジャを説得し、モララーと共にブーンを大将に推薦。自分はブーンを支える姿勢を示すべく中将に降った。 ブーンやフサギコら西塔将校には体を労わるよう言われるが、彼は自らの命を削っての戦線復帰を選択する。 数年間の療養生活からの復帰によりアルファベットはVからUにランクダウン。 不調により命の危機に陥ったブーンを救い、誰も失いたくないというブーンの思いを受け入れつつ諭した。 かつてS同士で一騎打ちを行い、共に大将から中将へと降った者同士のアルタイムと決闘を行い勝利。 決闘に随伴したヒッキーに自分の行方を見届けてくれるよう頼むが、ヒッキーは次のヒトヒラ城攻防戦で戦死してしまう。 最後の戦となった「2と3の戦い」においてはミルナと共に行動しショボンに挑む。格上との戦いに慣れた近衛騎兵隊を次々と討ち取り、ミルナの捨て身の行動でできた隙に一撃を見舞うが致命傷にはならず、反撃を受けて戦闘不能になる。 互いに宿敵であったショボンから言葉をかけられるも最後の意地でこれを拒絶し、自分に関わった全ての人に感謝を捧げて死亡した。 #endregion #region(118話の概要 ブーンの見出した策。) 2と3の戦いでフェイト城を獲った後、しばらくしてブーンはショボンに会談を申し入れる。 その内容は「大将同士の一騎打ちを行い、勝った側が全てを手に入れる」という提案への承諾を求めるものだった。 ブーンが過去の記録を探って見出した逆転の策はこれであり、ヴィップはこれに全てを賭けて圧倒的不利にありながらも領土がラウンジに並ぶまで奮戦したのである。 国王ジェスター=クラウンが病に倒れ余命1年と言われており、戦争の早期終結を望んでいたショボンは大将権限でこれを承諾する。 不平分子の叛乱を阻止するためにアルファベットを互いに放棄することも定められ、自国の説得とアルファベット放棄のために一騎打ちは3ヶ月後に決められた。 ブーンは大将の仕事の合間に鍛錬を重ねて決闘の2週間前にアルファベットYに到達。 いよいよ最後の闘いが始まる。 #endregion #region(119話・120話概要 戦争の終結からフィナーレまで) 大将同士の一騎打ちは一昼夜に渡り、死闘の末に4mもあるYを片腕で振り回す荒業を見せたブーンが勝利する。 ブーンはアラマキからヴィップ国皇帝の称号を譲り受け、将校たちをそれぞれ民政部門の長官副長官に任命して全土を治めていく。 ラウンジの主だった将の中で唯一生き残ったファルロは自刃しようとするがブーンの説得で思いとどまり、最初はヴィップの監視役として籍を置き、やがては法務副長官としてヴィップの国政に携わっていく。 10年後、ブーンは皇帝位を退いた。 全土を巡ってみたいという思いと合わせて、アルファベットに使われていたα成分の平和利用方法を探るために旅に出ることにしたのだ。 先人、戦友や愛する人、そして最後は宿敵の墓に花を手向け、近しい人たちに送り出されるブーンの新たなる旅立ちの場面で物語はフィナーレとなる。 ○人物紹介 (´・ω・`) ショボン=ルージアル かつてブーンが尊敬していた人物にして最大の敵となった人物。 幼いころに生活の苦しさから両親に捨てられており、孤児院を経て10歳のときにラウンジ国王ジェスター=クラウンの命を受けてヴィップに潜入。 大将まで昇進しアルファベットも最高のZまで到達した最強の武将。 またベル、ハンナバル、ジョルジュやミルナといった名だたる大将たちは病死ないしは病による長期の戦線離脱を経験しているのだが、ショボンは病床に臥せっていない。 内部崩壊を狙う方法は決して万人受けするものではないだろうが、彼もラウンジという国のためを思って働いた忠臣であることは間違いない。 自分を見出してくれた国王ジェスターを父のように慕っていたが、最後まで本人に直接言うことはなかった。 「ヴィップ国外の出身であり、かつ父親代わりと慕う人物のために戦っていた」という意味では方向は違うものの西塔大将であったジョルジュと同じである。 一方で、ジョルジュはハンナバルの臨終間際に思いを通じ合わせることできたがショボンとジェスターは互いの前で口にした場面もなく、その点は対照的と言える。 ( ^ω^) ブーン=トロッソ 18歳で入軍してからの15年間で大将を経て大陸全土を治める皇帝にまでなった主人公。 ショボンに止めを刺す場面でZの一方を使っているが、破損で機能が失われた物なのか、あるいは最後の激戦でZに到達したのかについては「読者の想像に任せる」とのこと。 なお女性関係はツン一筋であり、侍女のセリオットも夜の相手としては見ておらずその後の女性関係の描写がないことから、おそらくは&font(b){ 童帝}であったと思われる。 (ちなみに物語終結時の年齢は42~43歳。もっとも皇帝からは退位済だが) #endregion 追記・修正は武人や軍人としての誇りを理解できる方にお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() #comment #areaedit(end) }

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