SCP-2140

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&font(#6495ED){登録日}: 2017/09/08 Fri 18:28:17 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){財団へようこそ。君も今日から、我々の同僚だ。}} SCP-2140とは、シェアード・ワールド「[[The SCP Foundation]]」において登録された[[オブジェクト>オブジェクト(The SCP Foundation)]]の一つである。 オブジェクトクラスは「&bold(){Thaumiel}」。 項目名は''「 Retroconverter (過去改変画像)」''。 *取り扱い方 コイツが何かというと、ある一枚の画像である。 そしてこの画像は、明確に財団によって作られたものなのである。 画像の引用は避けるが、具体的には中央に財団のマークが配置され、その周辺を乱雑な、記号にも似た未知の文字が散らばっている、というものである。 で、Thaumielクラスもオブジェクトには違いないため、特別収容プロトコルが存在する。 ……が、このプロトコル、冒頭からよくわからないことになっている。 >&bold(){SCP-2140は財団職員にとって脅威ではありません。}附属書Aの状況下において、敵対的なSCP-2140-1実体に対抗するためにSCP-2140を展開することが承認されています。その他の脅威に対して拡張的に展開する場合には、その都度O5司令部と倫理委員会の許可を得なければなりません。 まず、オブジェクトそのものは財団職員への脅威ではない、ということが頭から明言されている。 若干不用心な気もするが、財団が作ったのだからそうでないと困る、とも言える。 その続きのセンテンスからは、SCP-2140-1実体の存在と、その中には敵対的な個体がいる、ということが読み取れる。オブジェクトにおいて、「-1」と付けば、それはオブジェクトを構成する一部、あるいはオブジェクトの影響を受けた存在であり、この場合は後者である。 が、それに対抗するためにSCP-2140の展開が承認されている。 要するに、「SCP-2140に曝露した誰かに対抗するために、SCP-2140を使うことが許される」という、一見意味のないようなプロトコルになっている。これには、SCP-2140の生み出された経緯が関わってくる。 そして、プロトコルはこう続く。 >これ以外の実体の制作や発見を防ぐためにあらゆる可能な措置が講じられるべきです。何らかのSCP-2140-1実体に曝露された、またはそれに関して(附属書Cに定義される)重大な知識を有した人物は、戦略的脅威担当官の裁量によって終了、記憶処理、&bold(){またはSCP-2140への曝露が行われます。} > >SCP-2140-1-Dの既知で唯一の断片的な複製は、附属書Eに掲載された安全な大深度貯蔵庫に恒久的に封印されています。 画像についての情報を深く知ってしまった、あるいは-1実体にさらに影響されてしまった場合の処置が記されているのだが、機密漏えいを防ぐための終了、または記憶処理はいつものことだ。が、その最後が「SCP-2140への曝露」。 こりゃどういうことだ、とお思いの諸兄は続きを読んでいただきたい。 プロトコルの最後にある「SCP-2140-1-D」が鍵である。 *概要 さて、SCP-2140は前述したとおり、財団が作ったとある画像だ。 どうやって作ったのかというと、「プロジェクト・カリコニス」に基づき、SCP-2140-1-Dから複製される形でつくられたものである。そして、プロトコルにあるSCP-2140-1実体は、この画像の別のバージョンである。 全ての実体は、未知である何らかの文字を用いた図案によって構成されている。 ちょいとまとめると、 ・SCP-2140:財団が作った図案 ・SCP-2140-1:別のバージョンの図案 ・SCP-2140-1-D:SCP-2140のオリジナルであり、-1の一つ というわけである。 で、オブジェクトである以上はその根拠たる異常な特性が存在する。 SCP-2140のそれはどんなものか? まず前提として、報告書にはこんなセンテンスがある。 >SCP-2140の一部を見ることはどのような背景を持つ人物でも可能ですが、完全なSCP-2140を(媒体によらず)見た人物の100%は2/2140クリアランス以上を有する忠実な財団職員です。これらの人物は常に、このプロファイルに一致した(複数の目撃者、財団内の既知の同僚、文書を含む)履歴によって強く裏付けられています。 つまり、媒体を問わず、完全なSCP-2140を見た人物は、一人の例外もなく、適切なクリアランスを有する、忠実な財団職員なのである。それは、プロファイルに一致する目撃者の証言や同僚の存在、財団に保管された記録などによって証明されている。 そして、財団に無関係な誰かがSCP-2140の完全な実体を見たことは一度たりとも、ない。 財団はこの現象を、物的証拠の裏付けを根拠に、「曝露者は常に適切なクリアランスを有する財団の職員だった」という形へ改変する……要は、&bold(){曝露者を「実はお前は財団の職員だったんだよ!」と過去改変する}特異性によるものだ、と仮説を立てている。 財団が作ったのに仮説? と思うかもしれないだろうが、仕方がない。 というのは、財団は&bold(){SCP-2140に対する実験その他を全く行っていない}のである。曝露者が過去改変で職員になってしまうのだから無理もないが……。 では、オリジナルであるSCP-2140-1-Dはどこから来たのか? この図案は、ウズベキスタンのとある地区にある、何か(後述するが恐らく遺跡)の発掘現場で見つかったものだ。 発掘チームからの不規則な報告と現場の性質から、ミーム災害を疑った財団は機動部隊エータ-10「シー・ノー・イーブル」を派遣した。ところが「シー・ノー・イーブル」は発掘チームの激しい抵抗に直面し、想定外の戦闘に発展。 おまけに、発掘に携わっていた研究員と保安要員が、ある実体の遡及的創造、要は過去を改変してナニカを作り出すことに身命を捧げる、ある要注意団体のスパイだったことが判明する、とボロボロであった。 「シー・ノー・イーブル」は曝露によって3名の殉職者(後になってから、知り合ってから1年未満だったにもかかわらず、3人とも別の団体の代表者だったことが判明、終了)を出しながらも、どうにかこうにかSCP-2140-1-Dと後にナンバリングされる図案を確保。 回収後、これを受けた財団は「プロジェクト・カリコニス」を発動。内部で独立したそれぞれのチームが、SCP-2140-1-Dを、部分ごとに分けて研究。 これらの情報は部分ごとの実装チームに上げられ、結果、オリジナルへ曝露する人物を出すことなく、動作するプロトタイプが完成。その後、全てのプロジェクト参加者は記憶処理と、SCP-2140への曝露を受けた。 *まるで意味がわからんぞ!! よろしい、ならば解説だ さて、これだけではわかったようなわからないような、モヤモヤした気分になるだろう。 そこで、元記事の作者のコメントをヒントに、オリジナルであるSCP-2140-1-Dから探っていくことにする。 まず、SCP-2140を含む各図案は、バージョンは異なれど基本性質は全て同じで、曝露者に対して過去改変を行い、図形ごとに対応する組織の一員だったんですよー、ということにしてしまう。 そしてSCP-2140-1-Dを含む元々の図案シリーズは、作者曰く「&bold(){ダエーバイト文明のものに違いない}」らしい。 ……冷静に考えたら、過去改変はあの文明絡みのオブジェクトにとってはお家芸である。 つまり、発掘現場で曝露してしまった連中は、その効果により&bold(){ダエーバイト文明を復活させようとしている集団の一員だった}ことになってしまったのである。 説明では略したが、この過去改変はもっとも抵抗の少ない経路で行われる。つまり、「曝露した連中は財団に潜り込んでいたスパイだったんだよ!」と改変してしまうのが手っ取り早かったのだろう。 幸い、完全な形での図案を見なければ曝露判定は下りないため、財団は部分ごとに分けて研究し、メカニズムを解明。結果として出来上がったのが、「&bold(){曝露者を財団職員だったことにする図案}」、すなわちSCP-2140なのである。 余談だがSCP-2140-1-Dの方は、現在はあるサイトの奥深くに永遠に封印されており、クラスは「Neutralized」だと考えられている。仮説止まりなのは検証が出来ないからであろう。 ちなみに、財団はSCP-2140が意図したとおりに動いているかどうかは確証を持っていない。 曝露した人物は改変を食らって財団職員になってしまうが、記録や同僚という裏付けごと改変されるために実証が出来ない。 だが、財団は問題なく運営されている=だから上手く動いてんじゃねえか? と考えているらしい。 ただ、過去改変を起こしていることは間違いないので、使いすぎるとZK-クラス:現実不全シナリオ、またはCK-クラス:再構築シナリオのトリガーである。 ゆえに、不必要には使われない。 それではこれを踏まえて、プロトコルを見直そう。 >&bold(){SCP-2140は財団職員にとって脅威ではありません。}附属書Aの状況下において、敵対的なSCP-2140-1実体に対抗するためにSCP-2140を展開することが承認されています。その他の脅威に対して拡張的に展開する場合には、その都度O5司令部と倫理委員会の許可を得なければなりません。 曝露した時点で職員なのだから、「財団職員にとって」脅威でないのは当たり前である。 &bold(){だから財団は、「曝露したら財団職員になる」という形で動作していると考えているのである。} プロジェクト・カリコニスはSCP-2140図案を作るためのものだが、終了時に全員がSCP-2140に曝露しているため、そいつら本当に財団職員だったのか!? という疑惑が残っている。 今は財団職員なので、もはや確かめようもないが。 ただ、オリジナルがダエーバイト文明の産物という部分については、翻訳記事にはない、元記事のみに存在する別記事へのリンクが裏付けている。 「シー・ノー・イーブル」がSCP-2140-1-Dに接触した際、曝露してしまった=別の団体の支部代表だったことが判明した3人は、ナンバーの伏せられているオブジェクトにアクセスしようとして終了されたらしい。 そのオブジェクトとは、元記事のリンクによると、&bold(){SCP-140「未完の年代記」。} これはダエーバイト文明の興亡を記した歴史の本だが、過去改変によってダエーバイト文明の歴史を引き伸ばしており、放置すると現代にまで至る=ダエーバイト文明が復活することになる。 これの作用の中には「調査したはずの発掘現場から新たな遺物が見つかる」というものがあり、ウズベキスタンで見つかったSCP-2140-1-Dも恐らくはその一つだったのだろう。 *最後に SCP-2140の画像がどんなものか知りたければ、報告書を読もう。冒頭に完全な図案が置いてある。 もう読んできたのなら、私は諸兄に言うとしよう。 #center(){&bold(){財団へようこそ。君も今日から、我々の同僚だ。}} 追記・修正は財団に入ってから、規則に従ってお願いします。 ---- #right(){ SCP-2140 - Retroconverter by sirpudding www.scp-wiki.net/scp-2140 ja.scp-wiki.net/scp-2140(翻訳) この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 今日から君も愉快な毎日がおくれる財団職員になれる素晴らしいオブジェクトだよ -- 名無しさん (2017-09-08 22:56:37) - かつて図書館だったSCP-2602に何故か置いてある。もしかしてあれもダエーバイド文明の⁉︎ -- 名無しさん (2017-09-08 23:00:40) - もしかしたら財団自体が知らないうちにダエーバイト復活に手を貸してる可能性もあるっていうね -- 名無しさん (2017-09-08 23:05:26) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}: 2017/09/08 Fri 18:28:17 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){財団へようこそ。君も今日から、我々の同僚だ。}} SCP-2140とは、シェアード・ワールド「[[The SCP Foundation]]」において登録された[[オブジェクト>オブジェクト(The SCP Foundation)]]の一つである。 オブジェクトクラスは「&bold(){Thaumiel}」。 項目名は''「 Retroconverter (過去改変画像)」''。 *取り扱い方 コイツが何かというと、ある一枚の画像である。 そしてこの画像は、明確に財団によって作られたものなのである。 画像の引用は避けるが、具体的には中央に財団のマークが配置され、その周辺を乱雑な、記号にも似た未知の文字が散らばっている、というものである。 で、Thaumielクラスもオブジェクトには違いないため、特別収容プロトコルが存在する。 ……が、このプロトコル、冒頭からよくわからないことになっている。 >&bold(){SCP-2140は財団職員にとって脅威ではありません。}附属書Aの状況下において、敵対的なSCP-2140-1実体に対抗するためにSCP-2140を展開することが承認されています。その他の脅威に対して拡張的に展開する場合には、その都度O5司令部と倫理委員会の許可を得なければなりません。 まず、オブジェクトそのものは財団職員への脅威ではない、ということが頭から明言されている。 若干不用心な気もするが、財団が作ったのだからそうでないと困る、とも言える。 その続きのセンテンスからは、SCP-2140-1実体の存在と、その中には敵対的な個体がいる、ということが読み取れる。オブジェクトにおいて、「-1」と付けば、それはオブジェクトを構成する一部、あるいはオブジェクトの影響を受けた存在であり、この場合は後者である。 が、それに対抗するためにSCP-2140の展開が承認されている。 要するに、「SCP-2140に曝露した誰かに対抗するために、SCP-2140を使うことが許される」という、一見意味のないようなプロトコルになっている。これには、SCP-2140の生み出された経緯が関わってくる。 そして、プロトコルはこう続く。 >これ以外の実体の制作や発見を防ぐためにあらゆる可能な措置が講じられるべきです。何らかのSCP-2140-1実体に曝露された、またはそれに関して(附属書Cに定義される)重大な知識を有した人物は、戦略的脅威担当官の裁量によって終了、記憶処理、&bold(){またはSCP-2140への曝露が行われます。} > >SCP-2140-1-Dの既知で唯一の断片的な複製は、附属書Eに掲載された安全な大深度貯蔵庫に恒久的に封印されています。 画像についての情報を深く知ってしまった、あるいは-1実体にさらに影響されてしまった場合の処置が記されているのだが、機密漏えいを防ぐための終了、または記憶処理はいつものことだ。が、その最後が「SCP-2140への曝露」。 こりゃどういうことだ、とお思いの諸兄は続きを読んでいただきたい。 プロトコルの最後にある「SCP-2140-1-D」が鍵である。 *概要 さて、SCP-2140は前述したとおり、財団が作ったとある画像だ。 どうやって作ったのかというと、「プロジェクト・カリコニス」に基づき、SCP-2140-1-Dから複製される形でつくられたものである。そして、プロトコルにあるSCP-2140-1実体は、この画像の別のバージョンである。 全ての実体は、未知である何らかの文字を用いた図案によって構成されている。 ちょいとまとめると、 ・SCP-2140:財団が作った図案 ・SCP-2140-1:別のバージョンの図案 ・SCP-2140-1-D:SCP-2140のオリジナルであり、-1の一つ というわけである。 で、オブジェクトである以上はその根拠たる異常な特性が存在する。 SCP-2140のそれはどんなものか? まず前提として、報告書にはこんなセンテンスがある。 >SCP-2140の一部を見ることはどのような背景を持つ人物でも可能ですが、完全なSCP-2140を(媒体によらず)見た人物の100%は2/2140クリアランス以上を有する忠実な財団職員です。これらの人物は常に、このプロファイルに一致した(複数の目撃者、財団内の既知の同僚、文書を含む)履歴によって強く裏付けられています。 つまり、媒体を問わず、完全なSCP-2140を見た人物は、一人の例外もなく、適切なクリアランスを有する、忠実な財団職員なのである。それは、プロファイルに一致する目撃者の証言や同僚の存在、財団に保管された記録などによって証明されている。 そして、財団に無関係な誰かがSCP-2140の完全な実体を見たことは一度たりとも、ない。 財団はこの現象を、物的証拠の裏付けを根拠に、「曝露者は常に適切なクリアランスを有する財団の職員だった」という形へ改変する……要は、&bold(){曝露者を「実はお前は財団の職員だったんだよ!」と過去改変する}特異性によるものだ、と仮説を立てている。 財団が作ったのに仮説? と思うかもしれないだろうが、仕方がない。 というのは、財団は&bold(){SCP-2140に対する実験その他を全く行っていない}のである。曝露者が過去改変で職員になってしまうのだから無理もないが……。 では、オリジナルであるSCP-2140-1-Dはどこから来たのか? この図案は、ウズベキスタンのとある地区にある、何か(後述するが恐らく遺跡)の発掘現場で見つかったものだ。 発掘チームからの不規則な報告と現場の性質から、ミーム災害を疑った財団は機動部隊エータ-10「シー・ノー・イーブル」を派遣した。ところが「シー・ノー・イーブル」は発掘チームの激しい抵抗に直面し、想定外の戦闘に発展。 おまけに、発掘に携わっていた研究員と保安要員が、ある実体の遡及的創造、要は過去を改変してナニカを作り出すことに身命を捧げる、ある要注意団体のスパイだったことが判明する、とボロボロであった。 「シー・ノー・イーブル」は曝露によって3名の殉職者(後になってから、知り合ってから1年未満だったにもかかわらず、3人とも別の団体の代表者だったことが判明、終了)を出しながらも、どうにかこうにかSCP-2140-1-Dと後にナンバリングされる図案を確保。 回収後、これを受けた財団は「プロジェクト・カリコニス」を発動。内部で独立したそれぞれのチームが、SCP-2140-1-Dを、部分ごとに分けて研究。 これらの情報は部分ごとの実装チームに上げられ、結果、オリジナルへ曝露する人物を出すことなく、動作するプロトタイプが完成。その後、全てのプロジェクト参加者は記憶処理と、SCP-2140への曝露を受けた。 *まるで意味がわからんぞ!! よろしい、ならば解説だ さて、これだけではわかったようなわからないような、モヤモヤした気分になるだろう。 そこで、元記事の作者のコメントをヒントに、オリジナルであるSCP-2140-1-Dから探っていくことにする。 まず、SCP-2140を含む各図案は、バージョンは異なれど基本性質は全て同じで、曝露者に対して過去改変を行い、図形ごとに対応する組織の一員だったんですよー、ということにしてしまう。 そしてSCP-2140-1-Dを含む元々の図案シリーズは、作者曰く「&bold(){ダエーバイト文明のものに違いない}」らしい。 ……冷静に考えたら、過去改変はあの文明絡みのオブジェクトにとってはお家芸である。 つまり、発掘現場で曝露してしまった連中は、その効果により&bold(){ダエーバイト文明を復活させようとしている集団の一員だった}ことになってしまったのである。 説明では略したが、この過去改変はもっとも抵抗の少ない経路で行われる。つまり、「曝露した連中は財団に潜り込んでいたスパイだったんだよ!」と改変してしまうのが手っ取り早かったのだろう。 幸い、完全な形での図案を見なければ曝露判定は下りないため、財団は部分ごとに分けて研究し、メカニズムを解明。結果として出来上がったのが、「&bold(){曝露者を財団職員だったことにする図案}」、すなわちSCP-2140なのである。 余談だがSCP-2140-1-Dの方は、現在はあるサイトの奥深くに永遠に封印されており、クラスは「Neutralized」だと考えられている。仮説止まりなのは検証が出来ないからであろう。 ちなみに、財団はSCP-2140が意図したとおりに動いているかどうかは確証を持っていない。 曝露した人物は改変を食らって財団職員になってしまうが、記録や同僚という裏付けごと改変されるために実証が出来ない。 だが、財団は問題なく運営されている=だから上手く動いてんじゃねえか? と考えているらしい。 ただ、過去改変を起こしていることは間違いないので、使いすぎるとZK-クラス:現実不全シナリオ、またはCK-クラス:再構築シナリオのトリガーである。 ゆえに、不必要には使われない。 それではこれを踏まえて、プロトコルを見直そう。 >&bold(){SCP-2140は財団職員にとって脅威ではありません。}附属書Aの状況下において、敵対的なSCP-2140-1実体に対抗するためにSCP-2140を展開することが承認されています。その他の脅威に対して拡張的に展開する場合には、その都度O5司令部と倫理委員会の許可を得なければなりません。 曝露した時点で職員なのだから、「財団職員にとって」脅威でないのは当たり前である。 &bold(){だから財団は、「曝露したら財団職員になる」という形で動作していると考えているのである。} プロジェクト・カリコニスはSCP-2140図案を作るためのものだが、終了時に全員がSCP-2140に曝露しているため、そいつら本当に財団職員だったのか!? という疑惑が残っている。 今は財団職員なので、もはや確かめようもないが。 ただ、オリジナルがダエーバイト文明の産物という部分については、翻訳記事にはない、元記事のみに存在する別記事へのリンクが裏付けている。 「シー・ノー・イーブル」がSCP-2140-1-Dに接触した際、曝露してしまった=別の団体の支部代表だったことが判明した3人は、ナンバーの伏せられているオブジェクトにアクセスしようとして終了されたらしい。 そのオブジェクトとは、元記事のリンクによると、&bold(){SCP-140「未完の年代記」。} これはダエーバイト文明の興亡を記した歴史の本だが、過去改変によってダエーバイト文明の歴史を引き伸ばしており、放置すると現代にまで至る=ダエーバイト文明が復活することになる。 これの作用の中には「調査したはずの発掘現場から新たな遺物が見つかる」というものがあり、ウズベキスタンで見つかったSCP-2140-1-Dも恐らくはその一つだったのだろう。 *最後に SCP-2140の画像がどんなものか知りたければ、報告書を読もう。冒頭に完全な図案が置いてある。 もう読んできたのなら、私は諸兄に言うとしよう。 #center(){&bold(){財団へようこそ。君も今日から、我々の同僚だ。}} 追記・修正は財団に入ってから、規則に従ってお願いします。 ---- #right(){ SCP-2140 - Retroconverter by sirpudding www.scp-wiki.net/scp-2140 ja.scp-wiki.net/scp-2140(翻訳) この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 今日から君も愉快な毎日がおくれる財団職員になれる素晴らしいオブジェクトだよ -- 名無しさん (2017-09-08 22:56:37) - かつて図書館だったSCP-2602に何故か置いてある。もしかしてあれもダエーバイド文明の⁉︎ -- 名無しさん (2017-09-08 23:00:40) - もしかしたら財団自体が知らないうちにダエーバイト復活に手を貸してる可能性もあるっていうね -- 名無しさん (2017-09-08 23:05:26) - 財団日本支部職員さんもしここ見てたら要翻訳よろしくお願いします。 -- 名無しさん (2017-09-09 07:01:52) #comment #areaedit(end) }

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