登録日:2024/05/05 Sun 22:38:29
更新日:2025/01/15 Wed 04:31:04
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【概要】
本作における術はパートナーの人間が唱える事で
魔物が発動する術を指す。
「
魔界の王を決める戦い」に参加する全ての魔物達にとって欠かすことのできない戦闘手段であり、今作のバトルにおける重要な要素の一つでもある。
作品内外ともに
「術」と「呪文」の呼び方をされているが、特に意味が変わるわけではない。
初登場時のティオのように、極稀に「魔法」と表現されることもある。
本来、魔物は自分達の住む「魔界」であれば自らの力で術を発動することが可能なのだが、「王を決める戦い」に参加する場合は舞台が人間界となるため、
ゼオンや
ゴームのようにその魔物個人が持つ特殊能力を除き、
レインや
竜族の神童コンビのような
生まれつき規格外の力を持つ魔物であっても術は魔物本人の力ではなく本の持ち主となる人間の「心の力」を源としなければ発動することができない。
作中でどんな魔物でも本の持ち主を守ったり(形はどうあれ)戦いへの協力と交流を求める行動を取らざるを得ないのは、本の持ち主に術を唱えてもらわなければ戦闘すら叶わないからである。
【術の発動に必要なモノ】
◆本/魔本
本作のキーアイテム。魔物一体に一冊ずつ存在し全て色が異なる。
内容は魔界の文字で書かれており、パートナー以外の人間には例え天才であっても解読する事さえ不可能。
条件を満たす事で読める呪文のページの文字が光って浮かび上がり、そこだけ読めるようになる。
この本は魔物やパートナーの人間の「心」に反応し、心の力を術のエネルギーに変換するのが主な機能。
同時に魔物を人間界に留めておく役割もあり、「本」が燃やされ焼失すると魔物は魔界へ強制送還される事になる(但し、自分の術や自分から燃やすことは出来ない)。
ページ数は魔物の能力によって異なっているというわけではなく全員が同じ大きさ・ページ数となっている模様で、術の他にも残りの魔物の数を知らせる等の機能もあるが、詳しい事は分かっていない。
アニメ版では「魔本」と呼ばれており、原作漫画でも続編から「魔本」と呼ばれるようになっている。
◆心の力
人間のパートナーが持つ、魔物の術の発動に必要な力。その力の源はパートナーにより「善」であったり「悪」であったりする模様。
作中の台詞などから感情が高ぶった時の「衝動」の事と思われ、術の強さに大きく影響する。
また上級の術であればそれだけ心の力の消費も激しい。術を放出する事で、術者の心の方にも影響を及ぼす。
消費しきると暫く時間を経過して落ち着かせなければならないが、経験次第で調整も可能。
力の容量は個人差があり、修行や戦いにより増えたりもするが、生まれつき圧倒的な心の力を持つ者もいる。
回復させる術や特殊な回復液でも回復できる。作中のとある人物はその生い立ちを思い出すだけで回復している。
また、心の力を使うことでしか溜まらない別の力も存在し、その力が発動条件の呪文はたとえ心の力が残っていても使えない。
ちなみに自分の中の心の力があとどれぐらいかは術者自身の感覚で分かり、どの術の何発分かまで把握できる。
ただ序盤の清麿はこの性質を知らなかったので、ある程度の経験は必要。
【術の修得】
術を発動させるための呪文は本に現われるが、本に記された呪文から術が生じるのではなく、「魔物の経験」や「強い思い」等のきっかけで、「魔物の中に眠っていた力の目覚め」に呼応して増える模様。
術は最初は第一の術と呼ばれる基本の術のみで習得の形も魔物によってまちまちであるが、後の物ほど強力になっていく。
また非常にレアなケースではあるが、
ティオの『
チャージル・セシルドン』のように形としては現れていてもその術を完全に覚醒させる切っ掛けを経るまではパートナーにも読めず発動できない仮習得のような状態で現れる事もあれば、魔物が多大なポテンシャルを秘めている場合、
レインのように本人に勝ち残る意思が無くてもひとりでに強力な術を次々と習得するケースもある。
他にも詳しいことはわかっていないが、術の読める部分の色が変わっている所が増えると術の威力や効果が増幅される模様。
ほとんどの魔物は第一の術が攻撃方法だが、
キャンチョメや
モモンといった攻撃呪文ではない魔物にとってはかなりのハンデとなる。
【術の属性】
魔物ごとに主たる属性は決まっており、別の魔物だが同じ呪文を持つものもいる。また、系統が似た術は呪文自体も似ている。
呪文にも魔物ごとに差異があり、基本的に戦いを重ねる度に増えていくと思われている。
なお、「属性」という表現は作中でこそ使用されていないものの、公式ファンブック
「金色のガッシュ!!まるかじりブック」「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」の解説コーナーで使用されており、石版編までに登場した魔物についてしか触れられていないが、それでも21種類の属性が記載されている。
石版編以降の本編で新たに属性として触れられたものは
クリア・ノートの「
消滅」のみである。
ファンブックで明かされた属性は、雷、氷、水、植物、風、息、地、重力、光、爆発、音、聖、強化、格闘、操り、はがね、機械、砂、エネルギー、怨霊、鉄紺。
また炎属性の術には「エムル」、氷系統の術には「ギコル」が付くように、属性ごとに固有名が存在する模様。
ただし、術に属性があるからといって、自身の属性外の呪文を覚えられないといったことはない模様。
【術の名称や効果等の法則・等級】
術の命名法則はある程度決まっているらしく、術の接頭語、末尾と術の効果に関連性が見られる。
…のだが、実は公式で明言されているのは以下で挙げる程度である
- 「ギガノ」は「上級術」であり、作中でも「ギガノ級」と呼称されている。
- 「ディオガ」は「最上級の術」であり、作中でも「ディオガ級」と呼称されている。
- 「テオ」は「中級術」。「中級呪文」に「テオザケル」のルビが降られたこともあった。
- 「シン」はすべての術の頂点クラスの性能。
- 『禁呪』と呼ばれるカテゴリの呪文が存在する。
- 「~ガ」系は、初級よりも強く、主に力を収束(集中)させた感じ。(たまに収束してないのもある) ※
- 「ラージア」は威力は初級に毛が生えた程度。ただし、広範囲に広がるのが特徴 ※
- 「~オウ」は、その魔物の持つ特別な才能が異形の形をとるというもの。
普通の時は「ディオガ」と同等クラスの力 ※
※印は、作者ブログにおける質問コーナーにて判明した内容。
「ガ」系は、初級よりも強く、主に力を収束(集中)させた感じです。(たまに収束してないのもある)
「ラージア」は威力は初級に毛が生えた程度ですが、広範囲に広がるのが特徴ですね。
「~オウ」(バオウとかに代表されるもの)は、その魔物の持つ特別な才能が異形の形をとると言う感じで、大体普通の時は「ディオガ」と同等クラスの力と思ってください。
しかし、その~オウ系の術々で、個人の「力の差」「元々持っている才能の差」がでるので、同じ「~オウ」でも少しだけ強い弱いがあるのですよ。
そして、やはりこの魔物同士の戦いでは「心の力」によって優劣が別れるので単純にランクで示すのは難しいです。
ゼオンのザケルのように、普通に使っても力がダンチみたいな例もありますので・・・
また作中での描写から、基本的に1つの術が発動している間は他の術を使うことは不可能である(肉体強化系のみ、後から唱えた呪文が上書きされる)。
以下はその一例
ただし、上述したように公式からの分類ではなく、あくまで作中の描写などから考察されたものであることは留意。
◆攻撃呪文
・放射系の呪文
口や手から電撃やエネルギー弾等を放つ放射系の初級呪文。
「ザケル」「ギコル」のような「○○ル」、「レイス」「サイス」のような「○○ス」、「ビライツ」のような「○○ツ」のパターンが多い。
使い手の魔物も人型から動物系の魔物まで様々で、作中でも最も目にする機会が多い術でもある。
・息型の放射系呪文
「フレイド」「モケルド」のように、
バーゴ、
パピプリオなど、術属性が「息」の魔物が使用する呪文は「
○○イド」の形式であることが多い。
口等から液体や炎、ガス等を放出する。
単純な攻撃呪文もあるが、破壊力よりも妨害や拘束に重点が置かれた特殊効果を発揮する術が複数見受けられる。
パティの「アク・スプレイド」も水を拡散・放出させるという意味では妥当そうな気はする。
まあ、角の間から「ギガノ・ビレイド」で極太ビームを発射する千年前の魔物なんかもいるが…。
エリートの、地面に手をついて粘土状に変質させた上、触手のように操って拘束までする「クレイド」も、実態は『(操作可能な)泥を手から拡散している』のかもしれない。
・遠距離の呪文
上記の放射系の呪文も、ある程度の距離は対応していることが多い。
だが、より遠距離に対応したり、遠隔で操作できたりといった要素が付与されることもある。
以下はその例。
「ゼルセン」のように腕を飛ばしたり、「ドルセン」「ベギルセン」など身体の一部から、弾丸といった物質状の攻撃を放出する。
一度に複数の数が発射されることが多い。
ただ、「リグロセン(ロープで本体と繋がれた矢尻状の刃を飛ばす)」や「ガデュウセン(単発の炎を飛ばす)」のような例外も存在している。
攻撃の軌道が曲線的かつ、ムチのようにリーチが長いタイプの呪文。
伸ばすものは種類を問わず、腕を伸ばす「エムルロン」、武器の鎖を伸ばす「ガズロン」なども。
また、炎や爆炎をムチ状にして操る場合「ロンド・〇〇」(例:ロンド・ラドム)という形になる模様。
距離ではなく、連射性に特化するタイプ。
後ろに、初級術名が付くと、その術を小型化し連射するような形になる事が多い。
ただ、光線や弾だけでなく、「ガンズ・バウレン」や「ガンズ・エルド」のように拳や棍の連撃を発生させるケースもある。
相手を自動追尾したり魔物自身で軌道を自在に操作できる呪文系。
操作物が複数になると「オルダ・○○」になる事が多い様子。(「オル・ロズルガ」のような例外もあるが)
・武器を象った呪文
術のエネルギーを武器のような形状で扱う呪文も存在している。
武器の形状によって、いくつかの種類が確認されている。
術 |
形成されると思われる武器 |
例 |
ドル |
ドリル |
ドルゾニス、グルガ・ドルファノン |
キロロ |
片刃の刃 |
アクル・キロロ、キロロ・アムベギル |
クロウ |
爪 |
アクロウク、ディガル・クロウ |
ソルド |
柄まで再現された剣 |
バルバロス・ソルドン、ソルド・ザケルガ |
ロンド |
鞭 |
ロンド・ラドム |
シザルク |
ハサミ |
アムド・シザルク、シドナ・ディ・シザルク |
レード |
ノコ刃(全周に刃を発生) |
リュウズレード・キロロ、レード・ディラス・ザケルガ |
ディップ |
短剣 |
シドナ・ディップの一例のみ |
ランズ |
槍 |
ランズ・ラディス系の一例のみ |
等がある。
なお、「
シザルク」のみ術名に肉体強化術に使用される「〇〇ルク」が付いている。
実際、
キクロプは腕を鋏に変えて(≒肉体強化)いるのに対して、
ザルチムは鋏状の影を実体化させていた。
しかしアニオリキャラのノリトー・ハッサミーは鋏の刃から斬撃を飛ばしている(この斬撃は空間ごと斬る)など、魔物によって肉体強化術と攻撃術に分かれている。
また、変わり種として、爪を鋭くし伸ばす「
ピック」(例:ピック・ガルニオ)、腕をヨーヨー状にする
文字通りの「
ヨーヨー」(例:マグル・ヨーヨー)なんていうのもある。
しかし「レード・ディラス・ザケルガ」は術者本人が「
ヨーヨー」だと認識しているのにヨーヨーではなかった。
・爆発を伴う呪文
作中では
ゾフィスが爆発する火球を飛ばす「
ラドム」系の術を使う。
一方、
自称エリートや
千年前の魔物のダルモスが使うような自身を中心とした至近距離で瞬間的な爆発を起こすタイプの「
○○バオ」という術も確認できる。
「バオ」の由来は「爆」の中国語読みか。
恐らく、前者は属性としての「爆発」、後者は瞬間的な放出としての「爆発」という差異があると思われる。
また、四方八方から攻撃を仕掛けるタイプの系統として「バーガス・○○」が存在している。
その他、クリアが使用した「バ・スプリフォ」。これらの“バ”も「バオ」が変形したものの可能性がある。
・回転を伴う呪文
魔物の身体もしくは術そのものが高速回転する呪文には「ガル」が付与されると思われる。
身体の回転の例は「ガルゾニス」、術自体が回転する例は「ウイガル」。
身体の回転の場合、肉体そのものが強化・変化するというより自力では不可能なレベルの高速回転力を術の力で生み出していると思われる。
・地面の中から攻撃する呪文
魔物の防御呪文は前方かつ全方位が多く、なおかつ地中を移動できる魔物も殆どいないため、実はかなり奇襲向きの呪文系となる。
名称は「エイジャス・○○」。ただし、「エイジャス・ガロン」の一例のみ。
ただ、後に「ガンズ」を合わせたような効果を持つ「ガンジャス・○○」という術が登場したことから、「○○ジャス・」で地中を介した攻撃になると推測されている。
ただ、地中から氷の狼で攻撃した「ラギコル・ファング」はそのルールには則っていない。
これが、通常の呪文を無理に地中に潜らせたのか、また別の命名規則があるのかは不明。
・その他、派生系
以下は、公式で明言されている系統・分類。
初級の攻撃呪文が力を収束し、貫通力を増した系統。
貫通力が増している関係で単なる初級術よりも威力は高まっており、作中でも
ロデュウがガッシュの「
ザケルガ」を「初級の上程度」だと述べている。
広範囲を制圧するタイプの系統。
破壊力よりも攻撃範囲を重視した強化になっており、作者ブログによると、威力に関しては「初級に毛が生えた程度」らしい。
◆肉体強化の呪文
『肉体強化系』として作中でも区別されることが多かったため、別途記載。
魔物の身体が一回り大きくなったり全身に鎧を纏う等、全身が一律に強化される。
呪文名としては「○○ルク」、ないしは「○○ドルク」となる様子。
ドルクを基本に「シュドルク」「ギドルク」等、その魔物固有の語感にアレンジされることが多い。
動物系の魔物は肉体強化系を使用することが多いが、動物系以外の魔物も修得していることも多い。
・腕部のみを強化する呪文
肉体強化の中でも、特に拳や腕全体といった腕部のみを強化する呪文の場合「アム○○」が付与される。
魔物の肉体そのものが変形・変化する場合もあるが、全身あるいは特定の部位自体は変化せず、対象の部位に術のエネルギーを纏っているような描写もある。
逆に、脚部のみを強化する呪文の系統は不明。
・移動速度を高める呪文
力ではなく、(主に移動の)速度を高めるタイプの強化呪文の場合「ウルク」が付与される。
正確には「ウル」のみで「速さ」に影響を与えるようで、「ウルソルト」は剣を振る速度を上昇させていた(移動速度も上昇していたが…)。
・飛行能力や跳躍力を強化する呪文
「フェイ」が付与されると、飛行能力や跳躍力が強化される傾向にある。
由来は「飛」の中国語読みか。
魔物自身に影響を与えることが多いが、消滅波を高速で飛び回させる「フェイ・ガンズ・ビレルゴ」などというケースもある。
・身体を分離したり分身を生み出す呪文
「○○ブルク」と付くと分離・分身の効果を持つ。
この呪文で生み出された分身は実体を持つ。
逆に実体を持たない分身(幻)を生み出す術は「ボル○○」となる模様。(ディカポルクという例外もあるが)
◆防御呪文
作中に登場するほぼ全ての魔物は修得した防御呪文に「
○○シル」または「
○○シルド」が付く。
前方のみに盾を展開する術が大半のため、上空や後方に回り込まれての攻撃に弱いという傾向が大きい。
だが、
ウォンレイの「
レルド」や
バリーの「
ゾルシルド」等、盾が大き過ぎないかつ地面などに固定されていないが故に自力で動かせるようなタイプも存在する。
・反射効果を伴う呪文
「ラ」が付くと呪文に反射効果を付与する。
「ラシルド」「ギガ・ラ・セウシル」など、主人公サイドも使用している。
反射に成功した場合その術をそっくりそのまま返せるためなかなか強力。
ただし反射できるレベルに限界もあり、それ以上の攻撃を受けると貫かれてしまう。
防御呪文に付与されることが多いが、バリーの「アム・ラ・ゾルク」のように『(術を)捕獲してから打ち返す』ようなケースもある。
・全方位型の防御呪文
「アーガス・○○」は、より強度が高い全方位型の盾を発生させている。
巨大な獣の牙が対象や自身を呑み込むような形で展開するが、盾が半透明ではないので、発動中は視界が遮られてしまうという面もある。
なお、単にドーム型というだけでは「
セウシル」系や
フリガロの「
スケイプ・ギシルド」といった防御呪文も存在している。
そのため、上記で記した以外の特徴がある可能性も高い。
◆その他、回復等の特殊効果の呪文
「
○○ジオ」が代表格。自分や対象の身体に何らかの影響を与える呪文。
ダニーの「
ジオルク」や
ティオの「
サイフォジオ」から肉体や体力の回復効果のみを連想しがちではある。
だが、
相手を魔本ごと石化して事実上王を決める戦いから脱落扱いにしてしまうゴーレンの「ディオガ・ゴルゴジオ」や相手の動きを一定時間遅くする
モモンの「
オラ・ノロジオ」等といった例もある。
そのため、プラスではなく、マイナスの影響を与えることも含めて「
○○ジオ」は使用されている。
雑誌連載時には「
ディオガ・グラビジオ」だったのが、単行本では「
ディオガ・グラビドン」に改名されたのもむべなるかな。
・蓄積型の呪文
自身の呪文の威力を高めるために自分や他者に術のエネルギーを貯めるのに使用する呪文。
ビクトリームの「チャーグル」、帯電させて術の威力を段階的に強化するガッシュの「ザグルゼム」など。
段階的に肉体強化を行う「○○・ナグル」の呪文も存在するため、「○グル」といった形になると思われる。
一方で「チャージル・セシルドン/サイフォドン」のように、「チャー○○」の場合は呪文を唱えて段階を上げるのではなく特定条件を満たす事で威力が上がる。
「チャーグル・イミスドン」はその両方(「チャーグル」で特定部位に段階チャージ、Vの態勢など)の可能性がある。
◆ランクの高い呪文
一部の修飾子は、呪文のランクに影響を与えていると推測される。
ただ、作中での登場時期や演出等である程度の推測はできるものの、明確な上下関係や用法は不明である。
というより、劇中ではっきりと名称として明言されているのは「ギガノ級」「ディオガ級」そして「シン」のみ。
それ以外の等級は劇中描写からのファンの名称及び考察による分類分けである事は留意されたい。
また、「ディオガ・テオラドム」や「ギガノ・ディオデルク」「ディオ・マ・バスカルグ」のように、一つの呪文名に複数のランク修飾子(と思われるもの)が入るケースもある。
呪文が初級を超える威力や性能に強化されたと思わしき場合に付与される。
「ゴウ・シュドルク」などの肉体強化系のイメージが強いが、「ゴウ・コファル」「ゴウ・ゾルシルド」など攻撃・防御呪文にも見受けられる。
また、「ゴウファノン」や「アラドム・ゴウゾニス」のように、「ゴウ」の後に“・”が付かないケースも稀にある。
原作218話におけるゼオンの台詞にて「中級呪文」に「テオザケル」のルビが振られているので、中級であると思われる。
ただし、他のどのような呪文が「中級」なのかは明言されてはいない。
そのため、後述のギガノ級との違いは明確にされていないものの、「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」では、双方を修得しているゾフィスの比較として
『「テオラドム」はラドムより大きめで、スピードがある爆発弾』
『「ギガノ・ラドム」はテオラドムほどのスピードはないが高威力の爆発弾』
と記載されているが、これが他の魔物にも当てはまるのかは不明。
「マ・セシルド」が最も有名と思われる。
「ニューボルツ・マ・グラビレイ」の更に上位の呪文が「ニューボルツ・シン・グラビレイ」であるため、これもランクの一種であるとは考えられるが、正確なことは不明。
劇中で登場したこの名称を冠する呪文は強力な呪文ばかりである為、仮にランクを示すのであればギガノ級以上の相当に強力なランクであると思われる。
術によってはギガノ級やディオガ級に並ぶほどの威力や性能を持つと思われる呪文。
「ゴウ・○○」と同様攻撃呪文から肉体強化呪文まで幅広い術に冠されることが多い。
ゴウと同じく「ディオ・レドルク」、「ディオエムル・シュドルク」のように、直後に“・”が付く/付かないケースが混在している
また、「ガンズ・○○」や「ゴウ・○○」と合わさり「ディガン・○○」「ディゴウ・○○」等、術の語感や性能に合わせて「ディ」に変化することも多い模様。
「ゴディマ・ソルド」なんて、下手をしたら「ゴウ」+「ディオ」+「マ」ということに…。
・『ギガノ級』
一定の実力者としての目安となる等級。千年前の魔物編以前ではほとんどの魔物の最大術として扱われていたが、戦いが進むにつれ最終的には中級術扱いとなった。
ただし、それでも中級術内では強力かつ汎用的な術が多く、終盤や続編でも互いのギガノ級の捌き方は戦闘において重要な要素となっている。
「ギガノ・○○」のように、ギガノの言葉の後に初級術の名前が付く形で強化されるのが一般的。
・『ディオガ級』
多くの魔物にとって最大呪文となるほどの威力を誇り、強者の証である呪文。
術の威力やサイズが見た目でもわかるほどに強化がなされており、全長が10mを超えるような巨大な術が多い。
作中でディオガ級とされる術は「ディオガ・○○ドン」「ディオガ・○○」「○○・○○ドン」のパターンがある。
ファウード編までは作中においても最大呪文と認識されており、ディオガ級の呪文を持つかどうかが戦力の境目とされると同時に、如何にしてディオガ級をより効果的に使うかが鍵となっていた。
クリア編においても依然強力な呪文として用いられた。
また作中では術名に「
ディオガ」や「
○○ドン」こそ付かないものの、レインの「
ガルバドス・アボロディオ」や
ギャロンの「
エマリオン・バスカード」など、ディオガ級と同等もしくはディオガ級以上の威力を持つ術も確認できる。
・オウ系
魔物の放った術が何かしらの生物(主に伝承上の存在)を象っている系統。
厳密には、呪文のランクとは少し外れるようだが、作者ブログではオウ系について、
「その魔物の持つ特別な才能が異形の形をとる呪文。」
「普通の時はディオガ級と同等だが、オウ系の中でも個人の力や元々持っている才能の差があるため、同じオウ系でも少しだけ強弱がある。」
と語られている。
なので「~オウ」である時点で、ある程度のランク(力量)が保証されている、といったところであろうか。
実際、作中でもギガノ級より少し上程度の威力しかないものもあれば、ディオガ級に匹敵するものもある。
また
ウォンレイの「
ラオウ・ディバウレン」「
ゴライオウ・ディバウレン」のように、過去に習得したオウ系の上位術を新たに修得する場合もある。
ちなみに作者ブログによると、
アースの「
バルバロス・ソルドン」は
「オウ系の呪文を相殺する力に優れている」と解説されている。
〜以下「オウ系」呪文と修得者〜
術 |
修得者 |
象っている生物 |
バオウ・ザケルガ |
ガッシュ・ベル |
雷の龍 |
ジオウ・レンズ・ザケルガ |
蛟(東洋龍) |
ラオウ・ディバウレン ゴライオウ・ディバウレン シン・ゴライオウ・ディバウレン |
ウォンレイ |
白虎 |
スオウ・ギアクル シン・スオウ・ギアクル |
パティ |
水竜 |
ザオウ・ギルエルド |
ツァオロン |
鮫 |
シャオウ・ニオドルク |
リーヤ |
リーヤ本人が巨大化しているように描かれているため具体的な生物は不明 |
ジボルオウ・シードン |
ザルチム |
死神 |
ファノン・リオウ・ディオウ |
リオウ |
三つ首の獅子(作者Twitterによれば「リオウの種族を象った感じ」とのこと) |
バビオウ・グノービオ |
ジェデュン |
多頭の蛇 |
ネグロノ・ゾオウ・ビドュン |
ジーザ |
異形の怪物 |
なお、カルディオの「
ディオウ・ギゴリオ・ギドルク」も『自身を
異形の角を持つ四足獣に変化させる』とみれば、「オウ系」に分類される可能性もある(ただ、他のオウ系と異なるため、単に「ディオガ」辺りの変格である可能性もある)。
キッドの「
ミコルオ・マ・ゼガルガ」も、「
ミコルオウ~」が省略された形である可能性も考えられる。
逆に、「オウ」が付かないが何らかの生物を象っている呪文も多数確認できる。
初級術で簡単に打ち破れるもの(
スギナの「
ラージア・ジュガロ」や
自称エリートの「
グランバイソン」等)からディオガ級に匹敵しうるもの(
レインの「
ガルバドス・アボロディオ」、
ゼオンの「
ジガディラス・ウル・ザケルガ」)まで多岐にわたる。
・『シン』
クリア編にて初登場した等級。「『シン』の力」とも。呼び名の由来は「“真”の力」か?
作中ではディオガ級を超えるほどの威力や性能を披露している超強力な術。
それ故修得には非常に厳しい鍛錬が必要でもあり、作中における生身での修得者は僅か5名のみ。
【呪文の譲渡・奪取】
「バオウ・ザケルガ」は最初に術を生み出したガッシュの父(ダウワン・ベル)からガッシュに受け継がれているが、作中の描写から遺伝ではなく人為的に受け継がせている模様。
他の魔物でも手順を踏めば同様のことができるかは不明だが、劇場版『101番目の魔物』に登場したワイズマンは人間界における魔物の暴走鎮圧用として保管されていた白い魔本の能力を使うことで相手の呪文を奪っている。
続編の『
金色のガッシュ!!2』では、
「魔界の魔物とはまた違った存在の侵略者『カード』」が
特殊な瓶で魔物達から術を奪っている。
瓶は透明なカプセルのようなビンの中央に、術を表したアイコンのようなものが浮かんでいる。
刺客は魔物達から奪った術を瓶の形に精製して、アタッシェケースなどに入れて持ち歩いている。
この瓶さえ持っていれば、術の持ち主でなくても術を発動させられる。人間が使えるかどうかは不明。
劇中では山よりも遥かに巨大な異形の龍のような化け物が大口を開いて魔物達から術の力を奪ったらしい描写がある。
瓶に入った術は何度も使える。回数制限があるのかはまだ不明。
ギルの台詞から心の力を使わないらしく、本来の心の力を使った術よりも効果が低い描写が多い。
ただし奪ったばかりで精製前の物は数回使うと消えてしまい、使う際には瓶の蓋を開ける必要もある。
この回数制限により消えてしまった術がどうなるのかは、今のところ不明。
また「奪われた術」は瓶から取り出して、術の持ち主の魔本に触れさせる事で取り返す事ができる。
瓶に入っている術はその魔物の全ての術ではなく、ザケルガ、ラシルドなど術単位で封入されている。
一つの瓶につき複数の術が封印されているものもあるが、バオウ・ザケルガのような強力な術は瓶詰めできないらしい。
ただし瓶を複数用いて術の合成をして発動したり、詠唱者によっては術の力を対象者本来の力に変える事もできる。
魔物がすでに全ての術が奪われていたとしても、魔本を通じて新たな術を獲得した場合はその術を使う事が可能。
尚、ゴームの空間ワープなどの魔物自身が元々持っている術以外の固有能力は奪われていない。
また刺客達は術の力と、「合力」という方法で合体・一体化する事で大幅にパワーアップできる。
合力を使用する際は該当の術の瓶を割って、中の術をかなり長い特殊な呪文詠唱で仲間と融合させる。
融合してしまった術は失われるが、こちらがどうなるのかもまだ今のところ不明のまま。
更に本来の術とは別種の能力が得られるが、そちらは魔物達の術とは全く違うやや長めの呪文詠唱で発動する。
尚、合力に使われる呪文は詠唱者によって全く異なる。地球の言語っぽいものもあるが、詳細は不明。
力との同調が強まっていくと詠唱せずとも同行者が印を結ぶだけで術を発動させられるようにもなる。
ただし、合力を使ってしまうとほんのわずかな時間(約1分)で死んでしまうという甚大なリスクがある。
タイムリミットが近づくにつれて徐々に身体が崩壊しはじめ、最終的には肉体が暴走し術に喰われるという。
このリスクはとある工程を挟むことで、融合した者ではなく術を唱えた者(同行者)が請け負う事も可能。
どちらにせよ融合した本人か詠唱した同行者のどちらかが犠牲にならなければならない。
力の代償に捧げられた肉体は空間ごと集束するように消滅する。
追記・修正は多くの呪文を修得してからお願いします。
- [[]]が付いてら。ミスったのか。 -- 名無しさん (2024-05-04 22:41:08)
- レアだけど「ディノ級」っていうのもあるらしい。ロップスとグリサの技でしか出てこないけど (というかグリサの技は~ルクなのに発射する技だったりなんかいろいろおかしい。魔鏡で発現させた反則技だからかもしれんが) -- 名無しさん (2024-05-04 23:21:16)
- ディノはディオ系の発音違いじゃないかなぁ。呪文の中には性能そのままの文字で付属するとは限らず、前後の発音に影響されると思われる部分があるからレア名称じゃなくて例外発音の可能性もある。観音を「かんおん」じゃなくて「かんのん」と読むようなやつ。 -- 名無しさん (2024-05-04 23:44:11)
- 他にも例外っぽい発音が多いゴームみたいに、体系化されてない先祖代々の呪文?や隔離された文化の呪文なんかだと例外的な呪文名称になりやすそうな気はする。 -- 名無しさん (2024-05-04 23:46:16)
- pixivの術の記事と記述がほぼ同じだね。同じ人が編集したのかな? -- 名無しさん (2024-05-05 00:00:25)
- グラビジオとか雑誌掲載版だとだいぶ違かったりする -- 名無しさん (2024-05-05 00:12:42)
- 反射のラ、心の力で増幅しやすい?マ、ちょっと強そうなディ、優秀な炎エンチャントのエムルとか探せば色々あるぞ!2で知らん術が出た時にバラして術の性質考えるの好き -- 名無しさん (2024-05-05 01:06:56)
- ギガノ級が上級に分類されてるけどテオと同等程度だし中級では? -- 名無しさん (2024-05-05 01:25:23)
- 『バルド・フォルス』と『シン・クリア・セウノウス・バードレルゴ』から「バルドorバード」で鳥の意味かなと -- 名無しさん (2024-05-05 02:17:57)
- ザケル系列って王族専用……ってわけじゃないんかな?バオウだけが特別かね -- 名無しさん (2024-05-05 07:47:07)
- エクセレスってディオガ相当でいいのかな -- 名無しさん (2024-05-05 10:59:16)
- いつも思うけどディオガグラビドンってあれディオガレイスだよねと思ってる -- 名無しさん (2024-05-05 12:50:30)
- ウルクって速度強化のウルと自己強化の -- 名無しさん (2024-05-05 15:12:28)
- 途中送信しちゃった。自己強化のルクの合体じゃないの? -- 名無しさん (2024-05-05 15:13:18)
- 「爆発系の術」に「ラドム」系と合わせて「バオ」があるけど、バオは「爆発」というより「(自身を中心とした)多方面への放出」では?「バ・スプリフォ」とか「バーガス・ファーロン」の"バ"も同じ意味で。 まあ、しょせんこれも一考察に過ぎないけど -- 名無しさん (2024-05-05 15:40:48)
- シン・ライフォジオとか見ると修行のやり方次第では本来の素質と合ってないジャンルでもシン技の自力習得できるのかな -- 名無しさん (2024-05-05 16:41:56)
- 「ブルク」は「ブ(分身・分裂)+ルク(肉体強化・変化)」の合わせた物なんじゃないかと思う。「ガンジルド・ロブロン」は「ガン(多数の)ジルド(盾)をロ(ロボットから)ブ(分離させる)」って感じで。ひも状じゃないのにロンがついているのが謎だが。 -- 名無しさん (2024-05-05 21:05:11)
- 無線でも操る事ができればロンと付く術は他にもありますね(レイラ、パムーン) -- 名無しさん (2024-05-05 21:10:12)
- アラドム・ゴウゾニス(アム+ラドム+ゴウ+ゾニス)みたいに語感優先で音節が省略されることはちょいちょいある -- 名無しさん (2024-05-05 21:16:43)
- ↑↑↑オルダ・アクロンやロンド・ラドムみたいな自在にコントロール出来るやつにはロンが付くイメージ。鞭状では無いけど鏡盾をコントロール出来るからついてるのかもね -- 名無しさん (2024-05-05 22:13:55)
- そういうのは操作する効果の~オンが語感優先で~ロンに訛ってるんじゃないの。上の方のコメの観音の例参照。 -- 名無しさん (2024-05-06 01:07:22)
- バオウに関しては読者の考察で「他の術と違うものを消費する異質な術(MPじゃなくてHPを消費するような)」「ガッシュに封印されているため基本的には使用できないが、ガッシュ(&清磨)が他の術の濫用で消耗すると封印の効力が薄れて一部開放可能になる」って説があって結構納得したな。バトル後半は敵も味方も相手の術の使用量から残りの心の力を推測することが多いから、そういう定石を無視して発動できるバオウは本当に切り札として強かったんだろうな。 -- 名無しさん (2024-05-06 12:14:54)
- デモルトとリオウが使ってた禁呪はどういう分類だろう?「バルス"ルク"」だから肉体強化に含まれるんだろうけど、どっちも暴走の危険を孕んでるし、頭も「ギルガドム」「ギルファドム」と似通ってるから、禁呪というカテゴリになりそうな気もする -- 名無しさん (2024-05-07 17:14:37)
- アニメは~ルクなのに攻撃系だったりギガノ~なのに召喚系だったりとアニメスタッフが法則覚える気ゼロなのがよく伝わったな -- 名無しさん (2024-05-07 19:25:22)
- ↑アニオリ呪文の話です -- 名無しさん (2024-05-07 19:26:02)
- ↑×2 言いたいことはわかるけど、法則って言われなくてもわかるものかな?原作で「ディオガ系」みたいに法則に明確に触れたのはファウード編が初。アニメ放送当時はまだ触れられてなかった。そりゃよく見りゃわかるって話だけど、誰にも言われずにその法則を発見できた人がどれほどいたか疑問。ましてや当時はアニメといえば子供が見るものという認識がまだ強くて、今みたく作者サイドが設定の監修とかでアニメ制作関わることすらないのも珍しくない(ましてニチアサなら余計に対象は子供だろうし)。つまり原作と乖離する描写が出てもおかしくない時代。色々と知れ渡ってる上に制作環境も違う今の目線だけで「覚える気ゼロ」みたいに当時の人を批判するのは違うんじゃ? -- 名無しさん (2024-05-07 23:35:14)
- ↑ その当時小学生だった自分ですら術に規則性があることは察するに余りあったんですがそれは。特にメインキャラのガッシュとティオに『反射(ラ)』『盾(シル)』の共通属性があるもんだから命名ルールがあること自体すぐわかる -- 名無しさん (2024-05-07 23:53:03)
- マルスやボルボラの「ギガノ・ガランズ」も「ガ(ガロンのガ?)」+「ランズ」の複合系だったりするのかな? -- 名無しさん (2024-05-07 23:57:27)
- 雑誌の流し読み程度ならともかく、コミックス買うレベルのファンなら普通に気づくレベルだと思うんだが… >法則性 -- 名無しさん (2024-05-08 10:06:23)
- 法則や等級の部分を勝手ながら、名称ではなく効果を軸にするように編集させていただきました。正確なルールが分かっていない以上、名前よりも効果から見た方が良いかと思いまして・・・。異論あれば、元の形に戻してくださって大丈夫です。 -- 名無しさん (2024-05-08 10:08:12)
- 上でバルドフォルスの話題が出てるけど、「バルド」は鳥ではなく“4”だと思う。「バルド・ガズロン」が4本の鎖付きの斧を繰り出し、「バルド・ニオセン」が胸の4つの突起から打ち出す円柱という共通点があるため。 -- 名無しさん (2024-05-08 13:51:18)
- ↑ テッドの「フォルス・ナグル(4番目のナグル)」があるから「フォルス」部分が4を示すとして「バルド」の部分も4だと4が被ってしまう -- 名無しさん (2024-05-08 22:00:50)
- ディオガ級って厳密には「ディオ」+「ガ」だと思ってたんだがディオとは別カテゴリなのか -- 名無しさん (2024-05-08 22:48:50)
- 作者が明言してないものを勝手にあーだこーだ言ってるイメージが強いんだよなガッシュの呪文関係 -- 名無しさん (2024-05-08 23:11:52)
- さすがに、属性の一覧表の部分は独自色が強くないかな?削除してもよいだろうか・・・ -- 名無しさん (2024-06-04 16:46:23)
最終更新:2025年01月15日 04:31