聖王の粉砕(遊戯王OCG)

登録日:2024/05/04 Sat 22:14:00
更新日:2025/04/12 Sat 16:21:49
所要時間:約 5 分で読めます





聖王の粉砕(ドミナス・パージ)》とは、『遊戯王OCG』に存在するカードの1枚である。
「INFINITE FORBIDDEN」にて登場した。


白銀の城のラビュリンス:「オーホッホッホ!!罠デッキと言えばわたくし達【ラビュリンス】!強力な通常罠カードが出る度にわたくしたちは強くなりますわ!
というわけで最新パックにて登場した新たな登場したこの《聖王の粉砕》!わたくしが直々にご紹介いたしますわー!!」


【効果】

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
相手フィールドにカードが存在する場合、このカードの発動は手札からもできる。
(1):デッキからカードを手札に加える効果を含む、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にする。
自分の墓地に罠カードが存在する場合、さらにその無効にしたカードを破壊する。

【概要】

有り体に言えば罠カード版《灰流うらら》である。
ただし普通に使うのであれば場に伏せる必要があるために、相手の初手の《増殖するG》やサーチを止めることが出来ない。
しかしこのカードは相手フィールドにカードが存在するときに手札から発動することが可能なのである。
とはいえそれでも《灰流うらら》と違い、相手のデッキからの墓地送りやデッキからの特殊召喚を防ぐことは出来ない。

だからといって完全に下位互換かといえばそうではない。
モンスターではない為《墓穴の指名者》によって無効化されないというメリットを持つ他、自分の墓地に罠カードがある場合は相手カードを破壊できるのだ。
…ただしその破壊効果は強制効果の為【ティアラメンツ】や【破械】と言った破壊することで効果が発動しちゃう相手の場合は注意が必要である。
ちなみに《灰流うらら》同様に自分のカードに打つことも可能である。
それで何ができるかと言われると疑問だが、一応【蟲惑魔】にて《セラの蟲惑魔》の効果を誘発することが可能である。
サーチが出来、罠カード無効化の効果を持つ《シトリスの蟲惑魔》相手に打てば普通にサーチもできるのでなにかの役に立つかも?

とはいえ《灰流うらら》を止めたと思ったらもう一度同じようなサーチ防ぎを打たれるというのは相手にとってはかなりの負担となりえるだろう。
条件付きとは言え手札から発動することで奇襲にも使える為、どちらかというとボードアドバンテージ以外の部分にダメージを与えるカードと言える。


ラビュリンス:「ああ、なんて素晴らしいカードなんでしょう!さぁ、この超強力な罠があればわたくし達【ラビュリンス】は覇権デッキ確定ですわー!」
シトリスの蟲惑魔:「随分と言ってくれるじゃない。ところで、あなたはどうしてそう思うの?」
ラビュリンス:「ふふん、聞いていらしたのね【蟲惑魔】。勿論!通常罠カードであるからには全て【ラビュリンス】の思いのままだからですわ!」
シトリス:「ふーん…。でも、ちょっと無理なようね。だってほら、上の効果にも大事なこと書き忘れてる。このカードはね……」



【真の概要】

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
相手フィールドにカードが存在する場合、このカードの発動は手札からもできる。
(1):デッキからカードを手札に加える効果を含む、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にする。
自分の墓地に罠カードが存在する場合、さらにその無効にしたカードを破壊する。
このカードを手札から発動した場合、発動後、このデュエル中に自分は闇・水・炎属性モンスターの効果を発動できない。


シトリス:「こういうこと。あなた達、手札からこれ出すともう自分の効果使えないじゃない」


さてこのカード、先程は罠版《灰流うらら》と言ったが、そんな強力な効果をタダで使わせてくれるわけもなく、そのデメリットはとてつもなく重いものとなっている。
なんと手札から発動させた場合、属性のモンスターはほぼバニラと化してしまう。
要するにさっきからずっと喜んでいるラビュリンスと愉快な仲間達は闇属性の為、手札のこのカードを使ってしまうとデッキが完全停止してしまう。

ラビュリンス:「(ガーン)ありえない…この…わたくしが自分の罠に縛られるなんて…!」

また、2024年5月現在環境トップクラスの【炎王スネークアイ】の皆さんとか、同じく罠が主体のデッキの【オルターガイスト】とかも制約に引っ掛かる。
というかまず《灰流うらら》が炎属性の為《聖王の粉砕》した後は単なるレベル3チューナーとなってしまう。それでも十分とか言わない。
属性がバラける【VS】とか、モンスターが少ない枚数の為に誘発を詰みやすいはずの【閃刀姫】や【イビルツイン】なんかでも採用しにくくなってしまうのだ。
しかもこれはルール効果をプレイヤーに永続的に付与する形なので、一度発動したら最後、デュエルが終わるまで二度とその3属性のモンスター効果を使うことが出来ない。
あまりにも重すぎる代償、こんなカード…どうやって使えと言うのだ!


黄金卿エルドリッチ:「ハッハッハ、光属性なら関係ねえ!こいつの使い道はまだまだあるぜー!

そう、制約が課されるのは闇、水、炎のみであり、のモンスターには何ら影響がない。
上の【蟲惑魔】や【エルドリッチ】さんは地や光属性なので問題ない。他にも
などでも活躍できる。
また手札誘発の《増殖するG》《エフェクト・ヴェーラー》《朔夜しぐれ》や展開を防ぐ《原始生命態ニビル》なども問題なく使用できるのは覚えておいてもいい。
最悪の場合は属性を変更してしまうのも手である

また「発動するデメリット効果」を踏み倒す方法も考えられる。
No.86 H-C ロンゴミアント》が禁止で良かった…。

・・・と、ここまで説明したが、これらの制約はあくまで手札から発動した場合にのみ発生する
伏せての発動であればデメリットは発生しないのと、発動じゃない永続効果や発動しないタイプ特殊召喚は問題なく使えるのである。
またサーチ封じや墓地に罠カードがある際の破壊効果はやはり強力なので、ラビュリンスでも絶望するほど使い勝手が悪いわけではなかったりする。




《聖王の粉砕》…粉砕されるのは敵か、それとも自分自身か… デュエリストのデッキビルドとプレイングが試される一枚と言えるだろう。

シトリス:「今回は貴女達には残念だったわね。ふふっ…お茶とケーキご馳走さま」
ラビュリンス:「ふ、ふん!手札から使わなければいいだけですわ!…でもこれ、将来的にも強い通常罠カードにこういった制約がついてくる伏線じゃないですわよね…?」
シトリス:「そうね…次は他の属性や種族に制約が付いているかもしれない。私達や他のテーマも油断できないわね」
エルドリッチ:「お、おう…」


シトリス:「とか言ってたら属性が真逆になった《霊王の波動》が出てきたじゃないの!」
エルドリッチ:「げぐあーーっ!!」
ラビュリンス:「うっうっ…や、やはり通常罠カードはわたくしたちの天下ですわー!!」



【余談】

このカードのイラストだが、美少女が使役する巨大な鎧モンスターが敵を粉砕している様子である。
しかしこの2人の正体は不明。
カード名やシチュエーションからセンチュリオンの関係者*1と見られていたが、より関係の深いであろう《霊王の波動》の設定がセンチュリオンと全く関係が無かったため、《聖王の粉砕》もセンチュリオン関係者の線は薄くなった。
更に《霊王の波動》の背景のドラゴンが「召喚獣」という設定のため、《聖王の粉砕》の巨人も召喚獣の可能性が高い。
なお《聖王の粉砕》《霊王の波動》共に、属性のバラけるセンチュリオンとの相性はかなり悪い。

というわけで無関係な事は判明したが、「聖王」「霊王」「ドミナス」などといったワードも含め果たして判明する日は来るのだろうか。





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最終更新:2025年04月12日 16:21

*1 これまで登場したレベル8センチュリオンが搭乗して動かすロボットと装着して動かすロボットの2種類いるため。