ヴァンデミエールの翼

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ヴァンデミエールの翼」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2012/10/13 (土) 01:06:49
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&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

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#center(){&font(#ff0000){人間のまがい物}}
#center(){&font(#ff0000){天使のまがい物}}
#center(){&font(#ff0000){機械のまがい物}}
#center(){&font(#ff0000){ヴァンデミエール―――それは魂を宿した自律胴人形}}



月刊アフタヌーンで不定期連載していた、[[鬼頭莫宏]]の漫画。
19世紀のヨーロッパに似た世界を舞台に、魂を宿した少女の形をした自律胴人形・ヴァンデミエールと
それをめぐる人間達の物語を描く。

鬼頭莫宏らしいヴァンデミエールの写実的な人体描写や、繊細な心象表現、哲学・宗教観を交えたストーリーなど、
コアながらも支持を得ている。



≪ストーリー≫
『創造主』の創った魂を持つ人形・ヴァンデミエール。
彼女らは背中に翼を持ちながらも飛ぶことはできず、痛みすら感じず、ただ創造主の手から逃れられずに日々を送るだけのはずだった。
だが、一人は自由と引き換えに身体を失い、
一人はある少年から「自由」を教えられ、
一人は創造主を逃れて放浪し、
そしてある一人はある少女を真似ることで自分を得てきた。
彼女らはいかなる人と出会い、そしていかなる存在価値を得たのか。


≪ヴァンデミエール≫
カーニバルの座長を兼任している『創造主』が創った魂を持つ自立胴人形。
作中に登場したのは全部で4体で、それぞれ異なる容姿、異なる人格を持ち合わせている。
以下、●の色分けで紹介。

&font(#f09199){●}第1話、第3話、第8話
ウェーブのかかったボブへアーで、大きな鳥の白翼を持つ。
性格は引っ込み思案だが、思慮深くおおらか。
「自由になる」願望を持った罰として創造主から胴体を輪切りにされ右腕をレイ少年に移植される。
その後は創造主の元から逃げ出し、古道具屋に商品としてかくまわれていた。
数十年後、永い眠りから覚めるが…

&font(#ffdc00){●}第2話
ストレートのセミロングヘアーで、4枚の蛾の白翼を持つ。
自分の意思を持たない控えめな性格だったが、興行先で出逢った飛行機乗りの青年・ウィルとの出会いで
空を飛ぶことに憧れを抱く。
やがて創造主の手によりウィルが危険に晒されると、ある決意を下す。

&font(#0000ff){●}第4話、第7話
二つ分けの黒髪で、小さな2枚の黒翼を持つ。
他の人形と比べて精巧ではなく、体は木製だが、その分身のこなしはいい。
創造主に反抗し脱走、以後逃亡の旅を続けて各地を放浪する。
旅の途中、一人の捨て子を拾って孤児院に送り届けようとしたが…

&font(#800080){●}第5話、第6話
ストレートロングヘアーで、羽根はつけられていない。
依頼主の娘・ブリュメールの姿と性格を完全にコピーした存在であり、
傍若無人な言動を好み、ある時彼女の魂を「持ち去って」、依頼主の元を去った。
しかし人買いに捕まって大富豪の下で作り物の大きな黒翼をくくりつけられ軟禁される。



≪各話紹介≫
&font(#f09199){●}第1話 ヴァンデミエールの右手
とある村に住む酒場の息子、レイは村にやって来たカーニバルの団員、ヴァンデミエールと親しくなる。
だが、彼女は実は魂を持った人形だった。
夜の仕事として酒場の男達の慰み者を強いられる彼女を助けるため、彼はヴァンデミエールを連れて逃げようとする。

・レイ
酒場の息子。ヴァンデミエールに恋をする。

・座長
カーニバルの座長。その正体はヴァンデミエールの創造主にして絶対的存在。


&font(#ffdc00){●}第2話 ヴァンデミエールの白翼
ある町に懸賞飛行の大会に出ようとした航空士のウィル。
そこで彼は翼を持つ少女、ヴァンデミエールと出会う。
空を飛ぶという自由に憧れを抱く彼と自由を知らない彼女は次第に惹かれあっていく。
しかし、それを創造主が許すはずもなかった。

・ウィル
人当たりがよく明るい性格の航空士。
幼い頃から空を飛ぶことを解放の象徴として夢見ていた。


&font(#f09199){●}第3話 テルミドールの時間
病弱な妹、テルミドールを養っている少年・シモンは森の中で倒れている背中に羽根を生やした少女を発見した。
その少女がテルミドールを連れに来た天使だと思い込んだ彼は彼女を警戒するのだが…。

・シモン
古道具屋の手伝いをしている少年。
良くも悪くも妹バカで、彼女の死を恐れている。

・テルミドール
シモンの妹。病弱でいつもベッドに寝たきり。

・オリバー
シモンの友人。おしゃべりでお節介。

・古道具屋
ヴァンデミエールに頼まれ彼女を身請けする。


&font(#0000ff){●}第4話 フリュクティドールの火葬
ヴァンデミエールは創造主の刺客の教戒師から逃げ続けていた。
そんな彼女を一人の青年、ミルトンが助ける。
彼は争いを好まない珍しい貴族で、死んだ乳母のことを今も想い続けていた。
ミルトンの小屋にしばらく厄介になっていた彼女だったが、そこへ教戒師が襲撃した。

・グリーンクロッシング伯(ミルトン)
俗世に嫌気がさし、山小屋で一人暮らししている貴族の青年。
乳母の教えを守り、戦いを極力避けている。

・フリュクティドール
ミルトンの乳母。既に故人。

・教戒師
創造主がヴァンデミエールを連れ戻すべく放った刺客。


&font(#800080){●}第5話 ブリュメールの悪戯
悪戯好きの少女・ブリュメールには双子の妹・ヴァンデミエールがいた。
何でも姉を真似るヴァンデミエールに、ブリュメールは嫌悪感を抑えられない。
やがて悪戯までも度を越すようになっていき…

・ブリュメール
教会の教父の娘で、大の悪戯好きでわがままな悪童。
父のことが大好きだが、その愛情に複雑な想いを抱く。

・教父
ブリュメールの父。
娘を永遠に自分の傍に置きたいという思いから、娘そっくりな自律人形・ヴァンデミエールをそばに置く。


&font(#800080){●}第6話 ヴァンデミエールの黒翼
大富豪に買われたヴァンデミエールは、男の所有する飛行船に軟禁されていた。
そこへ一人の少年が密航していることが発覚。
自分の遊び相手にと少年をよこしたヴァンデミエールだったが、徐々に親近感を抱いていく。

・エイバリー
飛行船に密航していた少年。
第2話のウィルの飛行を見て空に憧れを抱く。


&font(#0000ff){●}第7話 ヴァンデミエールの火葬
捨てられた赤ん坊を抱いて雪山を渡っていたヴァンデミエールだったが、
途中吹雪に遭い洞窟に避難する。
そこで木工屋の男と知り合い三人で暖をとることになったが、
赤ん坊は熱を出してしまい、薪も足りなくなる。

・木工屋
教会で育った経験のある青年。いい加減だが根は真面目。

・ニヴォゼ
ヴァンデミエールが助けた赤ん坊。


&font(#f09199){●}第8話 ヴァンデミエールの滑走
数十年の時を経て、目覚めるヴァンデミエール。
身請け人が差し出したのは失った右手と、一人の老人の死であった。







依存の終わり 依存への依存の終わり
それは個の誕生


冥殿はあなたに通過儀礼を設定していったのです
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- 短い連載ながら強烈な印象を残した一作  -- 名無しさん  (2016-01-20 10:49:13)
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