大魔王バーン(ダイの大冒険)

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大魔王バーン(ダイの大冒険)」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2009/07/20(月) 15:50:06
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます

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#center(){&sizex(5){&bold(){&color(darkred,#cccccc){間もなく地上は消えて無くなる…!!}}}

&sizex(5){&bold(){&color(darkred,#cccccc){そして我らが魔界に太陽がふりそそぐのだ…!!}}}



&sizex(6){&bold(){&color(darkred,#cccccc){その時余は真に魔界の神となる}}}


&sizex(6){&bold(){&color(darkred,#cccccc){かつての神々が犯した愚行を余が償うのだッ!!!!}}}}



漫画「[[ドラゴンクエスト ダイの大冒険]]」に登場するキャラクター。
敵勢力である[[魔王軍>魔王軍(ダイの大冒険)]]の頂点に立つ存在であり、本作の[[ラスボス]]。


CV.[[内海賢二]](1991年版)/土師孝也(2020年版)

*【概要】
魔王と呼ばれた[[ハドラー>ハドラー(ダイの大冒険)]]の遥か上に君臨する存在で&bold(){「魔界の神」}と謳われる男。
当初は部下達にベール越しで接しており、そのシルエットは彼の居城である鬼眼城のように巨大な角が何本も生えた厳めしい姿を想像させた。
実際は二本の大きな角以外の部分は冠の装飾で、見た目は[[DQⅢ>ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…]]の[[ゾーマ>ゾーマ(DQ)]]がモチーフにとれる服装に白く染まった長髪をした老人といったところ。
胸に心臓が三つあり、左右の心臓が肉体の運動を司り、真ん中の心臓が魔力を司るらしい。

圧倒的な威厳と強者のオーラは対峙した者に一目で恐怖を抱かせるほど
[[キルバーン>キルバーン(ダイの大冒険)]]、[[ミストバーン>ミストバーン(ダイの大冒険)]]を除くと、ハドラーが初めて直接会うことができた。

……とされていたのだが、過去の回想シーンでは[[ロン・ベルク>ロン・ベルク(ダイの大冒険)]]や給仕役の女性魔族にも普通に素顔を晒している。
また、後半になってから出てきた[[マキシマム>マキシマム(ダイの大冒険)]]やゴロアといった部下にもまず間違いなく見せていると思われる。
ついでに言えば、ハドラーに初めて直接顔見せしたときその場にいた悪魔の目玉やそれを介して見ていた[[ザボエラ>ザボエラ(ダイの大冒険)]]にも素顔を公開しているが、別に気にした様子もない。
実のところ、当初素顔を隠していたことは本人的には大した意味やこだわりはなかったのかもしれない。

*【来歴】
過去に冥竜王ヴェルザーと対立関係にあったが、神々を憎む考えが一致し、それぞれ神になるための戦略を進め、成功した方に従うという一種の休戦協定を締結。
その際に友情の証としてキルバーンをヴェルザーから派遣されるが、キルバーンの素性は自身の監視役兼暗殺者であり、真意を見抜いて彼を気に入りあえて重用する。
ロン・ベルクに対しては名工にして剣術の名手として気にかけ、魔軍司令の地位を与えようとしたが、向上心がなくなり堕落するという理由で断られ決別している。

本編開始から15年前には、勇者アバンによって倒された魔王ハドラーを復活させ、傷を癒すため地下に潜伏させる。
15年後、多くの強者を集め、新生魔王軍を旗揚げすると、邪悪な魔力で各地の魔物を凶暴化させ、真っ先にアバンの始末をハドラーに命じた。

アバンを倒したハドラーの功績を讃え、新たな肉体と閃熱系最強呪文ベギラゴンを与えたものの、以降のハドラーは失敗が相次ぎ、六大軍団の戦力が半分に減少。さらに、ハドラーがダイが竜の騎士の血を引いていることをバランはおろか主であるバーンにも隠匿していたことが発覚する。
これにはバーンも

#center(){
&bold(){&color(darkred,#cccccc){「愚か者! お前のつまらぬ小細工が見抜けぬ余だと思ったか! バランの失態は余にすらダイの正体が竜の騎士であることを明かさなかったお前の罪だ!!!」}}
}

とご立腹。それでもアバンを倒した実績を鑑み、温情としてハドラーに最後のチャンスを与え「失敗したら次はない」と告げた。
ザボエラと組んだハドラーは敗れはしたものの、超魔生物に改造され復活し、ダイを打ち倒す。
その後ハドラーは死刑を覚悟でバーンに謁見しに行くが、ヴェールの奥にいないことに気づく。
バーンは見事武人として成長したハドラーに対する評価の証として素顔を見せることを決意したのである。

#center(){
&bold(){&color(darkred,#cccccc){「…どうした? あまりに枯れた年寄りなので拍子抜けしたか…?」}}
&bold(){&color(darkred,#cccccc){「余がバーン。大魔王バーンだ」}}
}


実際、ハドラーからは本当に強いのか疑問を持たれたが、その思考を見破り「試してみるか」の一言で器の違いを見せつけ、頭を下げさせた。
そして、チェスで用いたオリハルコンの駒をハドラーに与え、禁呪法を用いて新たな軍団を作ることを提案。一方で、ダイに敗北して姿を消したバランをキルバーンに始末させようとしたが失敗し、バラン叛逆のきっかけを作る。

バーンパレスに乗り込んだバランとハドラーの戦いぶりを水晶玉から監視し、竜魔人と化したバランに圧倒されるハドラーを見て彼に仕掛けていた黒の核晶を起動させるが、企みに気づいたバランの竜闘気に阻止される。
自らハドラーの下へ行き核晶を起動させようとするが、ミストバーンが代わりに起動させ、死の大地は消滅。全力で爆発を抑えたバランは死亡した。

#center(){
&bold(){&color(darkred,#cccccc){……知らなかったのか…?}}

&bold(){&color(darkred,#cccccc){大魔王からは逃げられない…!!!}}
}

ダイ達との初戦では遊びじみたモノであったが、彼らを全く寄せ付けずに勝利、ハドラーを退けた大魔王は動き出す。

#center(){
魔界に
太陽の光を
与えるために

自分達を閉じ込めた神々の罪を
自らの手で償うために
}


最終決戦の舞台である[[バーンパレス>バーンパレス(ダイの大冒険)]]では双竜紋に覚醒したダイを相手に迎え撃つ。
ドルオーラで自らの居城を吹き飛ばしたダイの力にもはや手加減できるような相手ではないと悟り、力を解放。初戦とは桁違いの威圧や魔力にはダイすらも驚きを隠せなかった。
それでも覚醒したダイの力はかつては一目置いていた竜魔人バランすら軽く超えており、一進一退の攻防の末ダイの力を自らと互角と認めた。

この際、自分とほぼ互角の戦闘力を持つまでに至ったダイを惜しんだ彼は、恒例の
「[[世界の半分をやるから臣下になれ>りゅうおう(DQ)]]」という交渉へ移る。
この会話は、この漫画の中でも有名な名シーンだろう。

この時のダイの答えは…これは各々方が自分の目で見てほしい。
胸に迫ること必至である。

交渉決裂を悟ったバーンは、敬意を表しつつも全力を以て再びダイに襲い掛かる。
しかし十二分に評価したつもりでもなおダイの力は大魔王の予想を上回っており、互角どころか勝負はダイの優位で進んでいく。((メタ的に言えば、プレイヤーがレベルを上げ過ぎてラスボスをフルボッコにしてる状態。))
&color(Blue){&bold(){「バーンの強さって、こんなものだったか?」}}
バーンの力に拍子抜けすら感じはじめたダイであったが、何故か全力のハズのバーンには不思議な余裕を漂わしていた。
追い詰められたバーンはカイザーフェニックスと光魔の杖による同時攻撃という「今の」バーンの最強の攻撃を繰り出すもそれでもダイを仕留めるには至らず、双方共に相手が目立ったダメージを初めて負った好機を逃さないように奥の手の応酬に突入した。
ドルオーラを杖のエネルギー障壁で防ぎ、自らの勝利を確信するもレオナ姫の援護を受けたダイは再びドルオーラを間髪入れずに発射、ドルオーラ同時二発分というその凄まじい威力はもはやバーンでも防ぎきれるものでなく直撃を許してしまう。
天空に姿を消したバーン、ダイ達は手にした勝利に安堵したが……



バーンはドルオーラの連発を受けて全身はボロボロ、死に体と言える程のダメージを負いつつも光魔の杖を代償に何とか生を繋いでいた。

もはや戦闘を続行できるような状態ではないにも関わらず、バーンは立ち上がり呟く。
&bold(){&color(darkred,#cccccc){「様子見で死ぬところだった」}}と。



#center(){
&bold(){&color(darkred,#cccccc){………余は…!}}
&bold(){&color(#999999,gold){かぎりなく}&color(darkred,#cccccc){永遠に近い生命を得るために}}
&bold(){&color(#999999,gold){自らの肉体}&color(darkred,#cccccc){を二つに分けた…!}}

&bold(){&color(darkred,#cccccc){叡智と魔力のみを残した、この肉体をベースに…!}}
&bold(){&color(#999999,gold){若さと強さをもう一つの肉体に分離させた…!}}

&bold(){&color(#999999,gold){そして、皆既日食が来る}&color(darkred,#cccccc){度に、凍れる時間の秘法をかけ、}}
&bold(){&color(#999999,gold){全盛期の肉体を封印}&color(darkred,#cccccc){し続けてきたのだ…!!}}
&bold(){&color(#999999,gold){今それが一つ}&color(darkred,#cccccc){に戻る…!!}}

&bold(){&color(#999999,gold){何千年ぶり}&color(darkred,#cccccc){だか…}}

&bold(){&color(#999999,gold){とうに忘れてしまったが、}&color(darkred,#cccccc){な…!!!}}

}


*◇&color(#999999,gold){真・大魔王バーン}

#center(){&bold(){&color(#999999,gold){…フム 急に完璧に力が戻ると慣れるまでかかりそうだな}}}

#center(){&bold(){&color(#999999,gold){……やりすぎてしまうかもしれん}}}

老人の肉体と妙に余裕に満ちた態度、不可解な側近ミストバーン。全ての謎が明かされたのは本編の最終盤である。

バーンは&bold(){「地上を消し去り太陽を魔界に届ける」}という大事業が長くかかる事を予想し、全盛期の強さを永く維持するために自らの体を二つに分けていた。
一つは知恵と魔力を宿した老人の肉体、こちらが自意識を保持した「&ruby(ベース){本体}」。
もう1つは全盛期の若さと体力を保つ肉体であった。

普段の大魔王としての活動は&ruby(ベース){本体}で行い、後者の若さと体力を持った肉体は本体が「凍れる時間の秘法」をかけて保存しておく((皆既日食(天変地異)の力を操作するこの時間凍結の大呪文を完全に取り扱える魔法使いは、天地魔界にバーン様くらいしかいない))。
そして「凍れる時間の秘法」をかけた若さと力を保った肉体は単に眠っているのではなく、ミストバーンが取り憑いて操っていたのである。
度々姿を現したミストバーンの素顔は、この全盛期のバーンの顔であり、ここぞという局面になった場合にのみミストバーンに全盛期の自分の肉体の使用許可を許していた。

そして、バーン本体とミストバーンのコンビでも打開できない場合にのみ開示される、&bold(){最強の肉体と魔力、最高の叡智を併せ持った最盛期の姿}…それが、&bold(){&color(#999999,gold){真・大魔王バーン}}である。
「凍れる時間の秘法」を解呪できるのもバーン様本人しかいないのだろう。

一度この姿に戻ると、肉体は次の皆既日食までの年数分((作中では十数年前に皆既日食があったばかりなので、おそらく数百年分))歳をとらなければならず、めったなことではこの姿に戻ることは無い。
そもそも老人の姿のままでも大抵の敵は一蹴できてしまうのだが、双竜紋に目覚めたダイに追い詰められ、元の姿に戻ることを決意した。

若返った本来の姿は、細身ながらも逞しい筋肉に、人間と同じ肌の色をした、端正な美貌を持つ魔族の美青年。
恐らく、人間換算では20代半ばと言ったところか。
肌の色が人間と同じなのも相まって、ミストと融合してた時点ではパッと見人間と見間違えられる程区別がつかない。((外見上の人間との違いは角と耳、第三の目、爪ぐらいなもの。また角と第三の目は魔族にもない異質な特徴でもある。))
精神面も肉体に引き摺られているのか、老人時に比べて口調や性格が若々しくなっている。特に若返って力を存分に振るえるようなったからかテンションが高揚しており、事あるごとに高笑う。
大魔王様がご満悦で何よりです。&font(l){ポップ「バカ笑いしやがって…!!」}
…後に意図してないとは言えレオナをポロリさせた。ありがとうございます大魔王様。
全盛期の力を取り戻したバーンの力は凄まじく、老人時に苦戦を強いられたダイすらも圧倒し、駆けつけたポップ達も寄せ付けなかったが、
この闘いでさえ&bold(){&color((#999999,gold){不老の時を奪ったダイ達は自分を楽しませる義務がある}}と超ナメプで&font(l){最も警戒していたアバン以外は}撃破に固執せず蹂躙、また地上消滅も既にチェックメイト済みであり、いわば余興のようなものであった。

#center(){&bold(){&color(#999999,gold){魂などでは余は殺せんっ!!!}}}

しかしダイ達が今まで紡いできた絆の力により天地魔闘の構えを破られて左腕を失い、更に左の心臓へ『ダイの剣』を突き立てられた事で再生を阻害され、奥義を封じられてしまう。
そして地上消滅を目前に控えながら世界が1つになった事で、肝心要の目的であった地上破壊計画は阻止されてしまった。

#center(){&bold(){&sizex(6){&color(#999999,gold){爆発は、爆発はどうしたアァァッ!!!!}}}}

余りの事態に混乱する中で人間の底力を認め、静かに己の負けを認めるバーンであったが、彼は諦めてはいなかった。
今回は阻止されたが、ならば再び行えばいいだけ。
左腕がなく『ダイの剣』が食い込んだ状態のバーンでさえ、満身創痍のダイ達の間にはもはや逆転不可能なだけの力の差がある。強者達を一掃し、今度は邪魔者抜きで計画を実行するだけの事。
己の勝利を確信し、高笑いを浮かべるバーン。

しかし、ダイが&color(Red){&bold(){無意識の内に抑えていた双竜紋を解放し、竜魔人になる}}という最後の危険な賭けに出る。
それを&bold(){&color(#999999,gold){「ガキの絵空事」}}と一蹴しながらも、面白半分に見てみたいと思ったバーンは、ポップらを大魔宮の最深部に閉じ込めてしまう。

#center(){&bold(){&color(#999999,gold){「怒れ怒れ!! そんな力があるなら見てみたいわ!! カァーハッハッハ!!!」}}}



#center(){
&color(Blue){&bold(){&sizex(6){「…だったら… だったら見ろよッ…!!」}}}
}

…その横暴さに静かに怒りをたぎらせたダイは望み通りにと言わんばかりに竜魔人と化し、再びバーンの前に立ちはだかる。
竜魔人の力、そしてバランの紋章からもたらされた『殺気』を全開にするダイの力はまさしく次元違いであり、バーンはなすすべなく打ち負かされてしまう。
果ては自身の最強技である「カラミティエンド」をも受け止められ、逆に角を叩き折られた。

#center(){&bold(){&color(#999999,gold){今のダイは…完全無欠…!?}}}

だがバーンにも大魔王と名乗るだけの自負がある。
ここで遂に本気を出し、劣勢においてなお自らを鼓舞しながらもダイに立ち向かうバーン。

#center(){
&bold(){&sizex(6){&color(#999999,gold){「余は大魔王バーンなり!!」}}}
}

両者の激しい闘いはバーンパレス自体が衝撃波によって崩壊する程のモノであった。

そんな中、瓦礫を背に息を整えるバーンは既に自らの敗北を悟っていた。
せめてダイに切り落とされた左腕があれば、再び切り札である天地魔闘の構えが使えるというのに、
そう考えるバーンであったが次の瞬間には切って捨てる。
例え天地魔闘の構えが使えたとしても、今のダイには勝てまい。勝利の為に全て捨てたダイには、例え万全の状態でも敵うまい、と。

今のダイに勝つ方法があるというのならば、自分も勝利の為に全てを捨てなければならない。
バーンもまた、己の封じていた禁じ手を使うことを決意した。


#center(){&bold(){&color(#999999,gold){……余も…捨てねばならぬか…!!}}}

そして、自らの第三の目…『鬼眼』を雄叫びを上げながら、想像を絶する痛みに耐えながら抉り出すのだった…!!


**◇&color(Red,black){鬼眼王バーン}


#center(){
&bold(){&color(Red,black){ダイよ… &ruby(ドラゴン){竜}の子よ 見事だ…!!}}
&bold(){&color(Red,black){今のお前の強さ、この世のものとは思えん…}}

&bold(){&color(Red,black){…悟ったぞ お前に勝つ為には、余も魔獣と化さねばならぬとな…}}

&bold(){&color(Red,black){たとえ二度と元には戻れなくとも…}}


&bold(){&color(Red,black){『勝利』!!この二文字の為ならば…な…!!}}}


額についた第三の眼を発動させて、巨大なロボットのような%%かなりカッコいい%%怪物に変貌した&bold(){&color(Red,black){バーンの最後の姿。}}
その辺の雑魚モンスターですら六大団長を優に上回る程の強力な魔物へと変化させる鬼眼の力を、大魔王自身に適用した最終形態。

その姿は鬼岩城と似ていて、一度自分に鬼眼を使えば&bold(){二度と元の人間のような姿には戻れなくなる。}((「…であろう」と、バーンは推測している。試したことがないからである。))
鬼岩城はその姿をモチーフにして、無敵な自分を夢想するための肖像ないし玩具でもあった。%%バーン様は男のロマンが分かってらっしゃる%%
宇宙空間での一騎討ちは忘れられない闘いであるだろう。

戦闘スタイル……と呼べる戦い方は&bold(){もはや存在しない。}
魔法も使わず、ただひたすらに&bold(){&color(Red,black){極限まで強化された持ち前のパワーと耐久力に任せて敵を叩き潰すのみ}}である。
身のこなしも速く、宇宙空間を足場も無関係に自在に動き回り暴れるためおそらく飛行も可能。
第二形態までのスタイリッシュな戦い方とは対極をなす、泥臭いにもほどがある姿だが、これはそのような矜持にこだわる自らを捨て去ったバーンの思いもあってのことである。

ただし中枢にある巨大な眼部から閃光を放射する詳細不明の攻撃能力を有している。
これはどういう性質の技なのか魔力なのか闘気なのかも不明なのだが、閃光の目潰しとしてのみならず&bold(){竜魔人ダイの竜闘気を帯びたオリハルコンにヒビを入れる謎の超威力}を発揮した。

#center(){
&bold(){&color(Red,black){ファッハッハッハ!!!}}


&bold(){&color(Red,black){それもまたよし…!!}}
&bold(){&color(Red,black){三界を支配する恐怖の魔獣となって恐れられ続けるのもまた一興よ!!}}

&bold(){&color(Red,black){ダイ!!   竜の騎士!!!}}
&bold(){&color(Red,black){おまえにさえ勝てれば…!!!}}

&size(30){&bold(){&color(Red,black){おまえに勝つことが今の余のすべてなのだッ!!!}}}

&size(32){&bold(){&color(Red,black){砕けて散れ!!!}}}

&size(35){&bold(){&color(Red,black){ダイィィィーーーー!!!!}}}
}

ダイ同様、勝利の為に全てを捨てたその強さは凄まじく、ダイのドルオーラにすら無傷で耐え、一方的に叩き伏せる程。
猛攻の最中、&bold(){バーンに刺さったままの『ダイの剣』}を求めるダイは遂に致命の一撃を食らって倒れてしまう。

#center(){&bold(){&color(red,black){「いかんいかん…奇跡は起こる 何度でも!!」}}}
#right(){&font(l){大魔王 心の俳句}}

高笑いを切り上げてダイへトドメを刺す寸前、竜の騎士の正当なる武器『真魔剛竜剣』が飛来し、更に太陽が昇ってくる。
母ソアラの奇跡により回復し、父バランの遺志が託された真魔剛竜剣を手にするダイ。
しかしその渾身の一撃でもって、鬼眼王の左腕を斬り進むことにこそ成功したが、鬼眼王の中枢であり魔力の源である鬼眼の力の解放にはこの真魔剛竜剣すら敵わず。
無数の亀裂を入れられ、さしもの剛剣ですら鬼眼の瞼を少々抉った程度の浅い傷をつけるに留まり粉砕。見事に凌いでみせた。

左腕を粉砕した際に、最後の好機だからとありったけの力を込めていたダイだが、真魔剛竜剣を折られた直後にはドルオーラ2発目で何とか応戦しようとするも、最早指は震えるだけで満足に動かせず、ドルオーラの構えをとれずに鬼眼王に阻止され、そのまま握り潰されそうになる。

圧倒的な力の前に為す術のないダイ…

#center(){
&color(Green){&bold(){&sizex(1){……………}}}
}

その時、今にも諦めてしまいそうなダイの脳裏によぎったもの…

#center(){
&color(Green){&bold(){&sizex(2){結果が見えてたって もがきぬいてやる!!}}}
&color(Green){&bold(){&sizex(3){一生懸命に生き抜いてやる!!!}}}
}

それは父でも、母でも、師でもなく…



#center(){&color(Green){&bold(){一瞬…!! だけど…閃光のように…!!}}}



決して諦めなかった親友の姿だった



#center(){
&color(Blue){&bold(){&sizex(6){閃光のように!!}}}
}

力を振り絞り、自分を握り潰そうとする鬼眼王の右掌を破壊したダイは、距離を取るべく闇夜を駆ける。
それを追うバーンだったがダイは突如静止し、闇の中で紋章を全開にし&bold(){閃光}を放ちながら雄叫びを上げて振り向く。

その光にバーンの目が眩んだ一瞬の隙に懐に入り込んだダイは、飛んできた勢いに身を任せ、バーンの胸に突き立ったままだったダイの剣へ一直線に迫った。
そうだ。バーンの心臓の一つに食らいついたダイの剣が、処理もできずにそのままだったのだ。
鬼眼の間近、必殺の間合いに放置されていたのだ…!

凄まじいスピードのままダイの剣を掴んだダイはアバンストラッシュを繰り出し、バーンの肉体と鬼眼王を斬り裂いた。


#center(){&color(Blue){&bold(){「………さよなら…! 大魔王バーン!!」}}}


最後の瞬間、ダイがバーンに残した言葉。

人間の世界を背負って戦ったダイ。
魔族の世界を背負って戦ったバーン。

似て非なる、相克する互いの信念……ダイがバーンに送った、最初で最後の敬意の表れであったのであろうか。

そして石化したバーンの遺体はそのまま宇宙を漂い、太陽へと向かっていった。


地上を焼き尽くさんとした魔の不死鳥は、求め続けたであろう母なる太陽の元へ、静かに還っていったのだった…。

*【人物像】
&bold(){&color(darkred,#cccccc){力ほど純粋で単純で美しい法律は無い。弱肉強食、力こそが全てを司る真理}}を信条としており、強者には種族問わず、敬意を払う。
ただし、作中ではその敬意を払っているとした相手に暗殺者を差し向けたり、仮にも配下の遺体を焼き捨てたり、騙した上に爆弾を仕込んで使い捨てにしようとしたりといったことも平然と行っている。
それらの行為を目撃していた[[ダイ>ダイ(ダイの大冒険)]]の前でも「自分は彼らに今でも敬意を払っている」と悪びれる様子もなく言い放っているため、二枚舌というわけではないようである。あくまでも「彼なりの敬意」ということなのだろう。
それが我々の感覚とは相容れないものだからだが。

自身を最強と信じるが故に、己の信奉する弱肉強食の観点からいって最も強き者である自らの行為はなんであれ正しいのだ、ということか。
&font(l){要するに威厳のある[[ジャイアン>ジャイアン(剛田武)]]。}

&bold(){&color(darkred,#cccccc){力の無い者があがいている姿もそれなりに楽しめる}}と生殺しの目に合わせて残酷だと指摘されても&bold(){&color(darkred,#cccccc){面白いね}}、&bold(){&color(darkred,#cccccc){鍛えた力で弱者を思うようにあしらう時 気持ち良くはないか? 優越感を感じないのか?}}と不思議そうに尋ね返している。
しかし、自分とは異質の力を持つアバンを真っ先に排除しにかかったり、どんな戦い方をするのか読めないバランを仲間に引き込むなど「純粋な力」以外の能力は蚊帳の外という訳ではない。
勇者一行との初戦では半死半生のパーティーを奮い立たせたダイへ、

#center(){&bold(){&color(darkred,#cccccc){……認めよう 傷つき絶望した仲間に生気を与えたその魂の”力,,だけは……}}}

#center(){&bold(){&color(darkred,#cccccc){だが魂で余は殺せぬぞ…!}}}
#center(){&bold(){&color(darkred,#cccccc){おまえの正義を余に説きたくば言葉ではなくあくまで力で語れっ!!!}}}

と宣っている。


#center(){&sizex(6){&bold(){&color(darkred,#cccccc){太陽を我が手に……!}}}}

その真の目的は、&bold(){魔界の蓋である地上を消滅させ、その下の魔界に太陽の光をもたらすこと。}
単なる世界征服ではなく、故郷のために戦う。過程自体は悪であれど、敵側の強い信念に心打たれた人も少なくはないだろう。
実際に魔界の勢力はいずれも生命の源である&color(Red){&bold(){太陽の光}}を欲しており、魔族と竜に地上を与えず薄暗くマグマの流れる世界へ押し込んだ神々を憎み、それを理由として魔界では停戦、及び&bold(){魔界に太陽の光をもたらした者が自分たちの頂点に立つ}という約束が結ばれるほどである。
 
余談ながら、大魔王はそんな場所に住む自分たちでさえ停戦したのに、自分たちと違って素晴らしい世界を与えられながらも争いを続ける人間の醜さ、弱肉強食に気取った理屈をつけて目を背ける姿勢に完全に失望しており、これが人間たちの住む地上ごと消し去ろうという考えの原因かもしれない。

#center(){
&sizex(5){&color(purple){&bold(){神々が憎い!!!}}}
&sizex(5){&color(purple){&bold(){我らを冷遇し地上の人間どもにのみ平穏を与えた奴らの愚挙が許せぬっ!!!}}}
&sizex(5){&color(purple){&bold(){ならば我々のいずれかが…!! 神になるのみ!!!}}}
}


もっとも、バーン以外の魔族が&bold(){地上をぶっ壊してまで}それを望んでいるのかどうかは定かでなく、悪く言えば「こうすることが故郷のためになるのだ」と決めつけて他人の意向を無視して進めた独善的な振る舞いだともいえる。
事実、自分に忠実に従ってきた幹部であるハドラーにさえ真の目的を伏せ、体内に爆弾を仕込んでいざとなれば使い捨てる気でいながら、&bold(){&color(darkred,#cccccc){「征服後の地上を与える」}}と空約束をして利用し続けていた。
また「神々が脆弱な人間に地上を与えて魔族と竜を魔界に押し込めた」というのもバーンの言であり、本人やロン・ベルクがなに食わぬ顔で地上にいるのでやはり思い込みの気が。

前述の敬意云々も含めて[[「気に入らないなら実力で余を追い出せ。やれるものならな」>シス(STAR WARS)]]という事なのだろう。

[[魔王軍>魔王軍(ダイの大冒険)]]を結成して各地に侵攻させているが、上記の通り元々地上消滅を企んでいるため、&bold(){侵略は完全に余興であり、これの結果で怒ることはなかった}。
目的のため各地に『黒の&ruby(コア){核晶}』という最悪の爆弾を密かに配置しており、これこそが本命。
しかも爆発阻止された時は驚愕したが、その後ひとつひとつ解凍して起爆すればいいじゃんって感じで、阻止しただけでは致命打とはならない模様。

しかし自身に迫る実力の持ち主であるバラン(運良くたまたま仲間に引き込めた)に関することと、余興とは言え強者に敬意を払う性格によるものから、不祥事を隠そうとしたり功を焦ったりと、色々失敗してしまったハドラーに怒りを露わにしたこともある。
後に起こるだろう天界の神々との戦いを視野に入れているため、最強の軍団を編成出来るならばそれに越したことは無く、最強の肉体をロクに生かせていない彼に発破をかける目的だったようだが。


*【戦闘能力】
バトルスタイルは基本的にハドラーと近く、武闘家と魔法使いの兼業家。
老人の肉体時には護身用にロン・ベルクに作らせた『光魔の杖』を用いるが、若返った際は真バーン様の身体能力に見合う武器は結局生まれなかったため、最後まで素手である。
強者犇めく魔界における最強の実力者とされ、[[バラン>バラン(ダイの大冒険)]]が倒した冥竜王ヴェルザーとはかつて魔界を二分した宿敵だという。
ヴェルザーのように、死亡しても魂さえ封印状態になければより強固な肉体になって復活するといった特殊能力こそないが、最早バーンの力は天界の神々すら凌駕する領域に達している。
魔物や魔族からは魔界の神と讃えられているが、これは元々魔界や魔族を統べる神という出自だったのではなく、全知全能とさえ評されるその力への畏敬の念からそう呼ばれている。
しかも、&bold(){彼の繰り出す技はどれも基礎中の基礎技ばかり}なのだから恐ろしい。
余計な小細工やチート能力は一切無しに、基礎技がぶっ飛んで強いのである。
肉体的な強さがずば抜けているのはもちろん、力や数を頼みに突っ込んでも暗黒闘気で軽く吹っ飛ばされ、莫大な魔力により普通の呪文でも他の者とは威力の桁が違う。
魔族特有の肉体再生能力にしても、片腕が欠損した時にハドラーや[[ザボエラ>ザボエラ(ダイの大冒険)]]と違って瞬時に復活しているので一点集中型の攻撃は急所に当てないとほぼ意味がない様子。
何といっても最大の特性が&bold(){全く同時に二種類の行動をとれる}という点。ヒュンケル曰く&bold(){&font(#6495ED){「魔法力の桁が違い、溜めがない為」}}との事。
カイザーフェニックスを連射したり、片手で相手の攻撃を防ぎつつもう片方の手で攻撃の芸当も可能。
これにより、カイザーフェニックスと並走して相手に向かって襲いかかるのが最強の攻撃。
双竜紋のダイでさえ咄嗟に乗り切るのに相応のダメージを受けた厄介な戦闘手段だが、[[本来更に上がある>天地魔闘の構え(ダイの大冒険)]]。

他にも大抵の呪文は使えるうえ、バーンパレスを魔力で動かしたり、地上消滅規模の爆発に耐えうる結界すら展開できるなど流石は大魔王様である。
大体のバーン様絡みの不可思議なギミックは「大魔王の超魔力」と言う理由付けでほぼ説明されており、数百年規模で封印されている門などすら存在する。((これらの大規模な遠隔での魔力のコントロールは角から発信されているとのこと。))
反面、他の強者の多くが自分用のオリジナル呪文を開発しているのと比べると、バーン様が使うのはよく知られている基本呪文ばかりである(カイザーフェニックスも単なるメラゾーマの発展形でオリジナルではない)。
わざわざ小手先の小細工を弄さずとも、単に「基本を極める」だけで必殺の破壊力になるので必要ないのだろう。

ちなみにシャドーやマミーなど影やアンデッド系などのモンスターは大魔王から魔力を供給することで生きているため、&bold(){太陽の光を浴びて大魔王が元気になると彼らも元気になる。}そんなのアリか。

ダイ達との初戦は物凄く手加減しまくった舐めプだったが、途中で転職した[[マァム>マァム(ダイの大冒険)]]を除き、レベル41~50という極めて高レベル((本家ドラクエシリーズではほとんどラスボスにだって勝てるレベル。つまり単純なスペック的には隠しボスにも迫りうる))の勇者のパーティを容易く蹴散らしている。

**◇大魔王様の武器
・&bold(){光魔の杖}

#center(){&bold(){「‘‘理力の杖’’というのがあるだろう?」}

「……ええ、力の弱い魔法使いとかが使う武器でしょう? 魔法力を打撃力に変えることができるという…」

&bold(){「基本的にはあれと同じだ……だが……」}
&bold(){「あの杖には上限が無い……。圧倒的な魔法力を持った大魔王が手にした時、それは最凶の武器へと変わる……」}

&bold(){「そう……変わるんだ……」}}

魔界の名武器工、[[ロン・ベルク>ロン・ベルク(ダイの大冒険)]]が作った武器。
機能的には明解で、DQシリーズで常連の呪文使いクラス向け武器「理力の杖」のアレンジ版である。
ロン・ベルクからすると、いわばネタ的に作った微妙な品物らしく、これを一番の品として採用されたのは不本意だったようだ。

「理力の杖」は「一定のMPを消費して一定の攻撃力を発生する」という効果がある。
一般に出回っている理力の杖には使い手のMPを食いつぶしてしまわないように安全装置が働いているのだが、「光魔の杖」は&bold(){この安全装置が取っ払われている。}
&bold(){即ち&color(red){無制限にMPを食いつぶし、無制限に攻撃力が上がる}のである。}
当然、並の呪文使いが手にしてもへっぽこ武器にしかならない。呪文使いが「たたかう」1回ではいガス欠、では話にならない。
だが、&bold(){&color(red){底知れないMPを持つ大魔王}}が手にした時、それは最強の武器へと変わる…!

戦闘形態の際は、蛇状のパーツがバーンの右腕に取り憑き、杖の先端が開き、ビーム状の魔力の刃が形成されて槍のような姿となる。
流し込まれる攻撃力強化に武器が耐えられず壊れるのを避けるためのシステムだったのだろうが、
見るからに燃費が悪すぎる。これもロン・ベルクが本品を低く評価した原因の一つと思われる。未熟成だったのだろう。
ダイが紋章一つの時にはオリハルコンで出来たダイの剣を軽くへし折り、大技カラミティウォールもこれの支援つきで放つ大魔王様の御用達。
すさまじい攻撃力の塊であり、魔力の刃を広げれば敵の攻撃を受け流し・受け止めにも使える最強の盾でもある。
だが、握っているだけで魔力垂れ流し状態になるので長期戦になると威力も魔法力自体も低下する欠点がある。

ただし、魔法力低下が起きたのは、実は加減していて魔力を解放せずに戦っていたとされる初戦のみ((メタ的に言えば、連載長期化に伴い、当初予定に無かった双竜紋の登場に合わせて大魔王の地力も底上げする必要が生じた影響による改変である))。
その後双竜紋によって以前とは別次元の戦闘力となったダイと戦った際には、光魔の杖が先の戦いと桁違いの威力を発揮するだけの魔力を込め続けて
彼とほぼ拮抗した長期戦を行いつつ、ドルオーラすらも一発ずつならば最低2発までなら完璧に凌ぎ切れた。
という結果となっており、凄まじい魔力消費にも平然と耐えていた。

**◇大魔王様の呪文
・&bold(){メラ}
#center(){&bold(){&color(darkred,#cccccc){今のはメラゾーマでは無い… メ ラ だ…}}}
#center(){&bold(){&color(darkred,#cccccc){同じ呪文といえども使う者の魔法力の絶対量によって その威力は大きく異なる}}}

本来なら小さな火の玉を飛ばす、言わずと知れた[[メラ系]]最下級呪文。
だが大魔王のものは、発射時こそ小さな火の粉だが、着弾と共に巨大な火柱を吹き上げる。
[[ポップ>ポップ(ダイの大冒険)]]のメラゾーマに打ち勝った上に魔法耐性の高い法衣を一撃で燃やしてしまう。
この時点で大魔王様の圧倒的な魔力が伺われる。
[[バラン>バラン(ダイの大冒険)]]の亡骸の火葬にも使われた、大魔王様最大限の情けにして残虐非道な呪文。

・&bold(){カイザーフェニックス(メラゾーマ)}
#center(){
&bold(){&color(darkred,#cccccc){これが……余のメラゾーマだ……その想像を絶する威力と優雅なる姿から 太古より魔界ではこう呼ぶ…}}

&bold(){&color(darkred,#cccccc){カ イ ザ ー フ ェ ニ ッ ク ス !!}}
}

大魔王が使うメラゾーマ。
その名の通り巨大な不死鳥の姿をしていて、圧倒的な威力を持つ。にも関わらず消費MPはメラゾーマと同等なのでコスパも抜群に高い。極大呪文の類にも当てはまらないため片手で放てる。
[[ヒュンケル>ヒュンケル(ダイの大冒険)]]の[[デイン系]]以外の魔法を無効にする鎧の魔鎗をもってしても何とか耐えるのが精一杯…

「…げえっ!!」
「だ、第2撃…!?」
「バカな!! 速すぎる!!!」

そこに間髪入れず2発目を放たれて防ぎきれず、パーティ全体に大ダメージを与えた。
竜魔人以上とされる双竜紋を得た状態のダイでさえ、直撃を食らえば大ダメージは必至だった。


・&bold(){マホカンタ} 
魔法を跳ね返す光の壁を形成する。
この作品の世界観では術者の力量で反射した際の減衰率が変化するが、大魔王に限り100%の威力で相手にそっくりそのまま返すことが出来る。
ポップの[[メドローア>メドローア(ダイの大冒険)]]と言えども例外ではない。
メタ的には魔法使いが非常に厳しくなることもあってかこれの使い手はバーンしか描かれていないこともあって、詳細は不明。
そのバーンに関してもマホカンタを使うべきタイミングは多々あったにも関わらずその後は使っていないため、
本作では非常に稀有な上に何らかの理由で使い勝手が悪い呪文だと思われる(例えば意識的に維持し続ける必要がありその間他の行動ができないなど)。


・&bold(){イオラ}
「呪文の質を落として量で攻めてきやがった!?」
「それでも一発一発がイオナズン級の破壊力だぞ!」

[[イオ系]]の中級呪文。
大魔王のイオラは圧倒的な魔力によりイオナズン級まで跳ね上がる。しかもそれを一度に4,5発放ち、更にそれを連射し弾幕張ってくるので恐ろしい。
しかし、大魔王様にとってはこれですら、戯れのご様子。


・&bold(){ベホマ}

「不死鳥は灰から蘇るというが……まさにそれだ」

作中における[[ホイミ系]]最上級呪文((DQシリーズとしては中級呪文にあたる))。
ダイの一撃をあっさり覆す大魔王クラスが使えばチートの呪文。
黒焦げ状態から一瞬で復帰してのけたが、どうやらその状態も見かけ程のダメージではなかったらしい。
肉体だけでなく&bold(){なぜかボロボロの衣服まで一緒に修復される}と言う明らかに回復呪文から逸脱した効果まで付随している。
しかし万能というわけではなく、ただでさえ治癒し難い竜闘気を膨大に使うドルオーラ等で甚大なダメージを受けると、大魔王と言えどベホマで即全快という訳にもいかない模様。


**◇大魔王様の技
・&bold(){暗黒闘気}
#center(){&bold(){&color(darkred,#cccccc){これは余の暗黒闘気を圧縮して放っただけだ……このとおり、な}}}

大魔王の暗黒闘気を圧縮して放つ単純な攻撃。
ダメージに加えて我を忘れてスキが生じていたとはいえ、[[竜の騎士>竜の騎士(ダイの大冒険)]]である[[ダイ>ダイ(ダイの大冒険)]]を初め、ヒュンケル、クロコダインすらも一撃で瀕死に追いやり、マァムもポップが止めなければ顔面を撃ち抜かれていた所だった。
まだ[[ヒュンケル>ヒュンケル(ダイの大冒険)]]が完全覚醒していなかったとはいえ、彼のブラッディースクライドすら指一本で軽々止める芸当も披露した。

・&bold(){カラミティウォール}

地に弧を描き、そこから極めて闘気に近い性質を持った吹き上がる光の衝撃波の壁を出現させ、前進させて薙ぎ払う。
例え壁に耐えても吹き上げる衝撃波に大きなダメージを受ける大技で、カイザーフェニックスと並ぶ大魔王様の必殺技の一つ。
体力の落ちている老バーン状態では光魔の杖を用いて放ったが、真・大魔王バーン状態では素手から放てる。
初戦でのダイたちとの戦いの結末を飾る技で、クロコダインが長く愛用していた真空の斧はこれで破壊されて役目を終え、防御力の高さから盾になろうと前に立ったヒュンケルとクロコダインは一方的に吹き飛ばされて完全に戦闘不能になり、残されたポップたちをハドラーが乱入して救わなければその巻で連載が終了していただろう。

わざとゆっくり放つことも可能で、初戦で放った時や真・大魔王状態で放った時は、満身創痍のダイたちを敗北前に恐怖させる目的で速度を抑えたが、全力で放った場合は双竜紋を解放したダイでも飛ぶことで回避することは困難な高速で壁が向かってくる。

一種の闘気技である為、闘気でなら対抗が可能で、ヒムは一度受け止めたあとに無理やり壁を引き裂いて、他の三人と瞳にされた者を全員守った。わざとゆっくり放った時であるとはいえバーンもこの強引な対処には驚いており、これを実現できたのは強力な光の闘気とオリハルコンの肉体の頑強さにものを言わせたかなりの荒業と思われる。
また、常に一定方向に流れ続ける性質を持つ極めて闘気に近い性質を利用し、その方向に流れる闘気の波で自分を包む技術があれば、衝撃波ごと壁をすり抜けることが出来る。
ただし、桁違いの戦闘力と歴代の騎士達が蓄積した戦闘経験から来る洞察力を備えた双竜紋会得後のダイ以外に実践出来た例は無い。

弱点は、地面を起点にした技であるため、足場を崩されるとこの技のコントロールもズレることで、初戦でのハドラーもこの集団でポッポたちを助けた。
また、同時に地面の部分から発生しているということは、そこより下に潜り込めればやり過ごせるということでもあり、ダイたちの戦いを離れた距離から見ていたレオナが技に巻き込まれそうになった時に外壁部にナイフでしがみつくことで回避していた。

・&bold(){掌圧}
ミストバーンも大魔王のボディを使って使用した、おそらく基本の体術。
ゆっくりと掌を相手に向けると直後ノーモーションで遠距離に圧力のような破壊が発生するという、言わば発勁のようなこの作品ではあまり見ないタイプの技。
闘気弾でもなく衝撃波のような軌跡も無く遠隔でいきなり炸裂するため非常に反応や対処がしにくい。後述の切り札の技を解除した時にもこれらしき技を両手で用いている。

・&bold(){フェニックスウィング}
凄まじい勢いの掌底によって行う防御技。
あらゆる呪文と物理攻撃を防ぎ、更に呪文の場合&bold(){マホカンタのように跳ね返す形でも反射出来る。}
劇中では[[メドローア>メドローア(ダイの大冒険)]]、ギガストラッシュすら通用しなかった。
但し、ギガストラッシュはその威力故に完全には殺し切れず、僅かながらも手傷を負った。
また呪文を跳ね返す効果は自動的ではなくバーンの任意で狙った方向へ弾き飛ばすという手動であるため、発動がギリギリの場合などタイミングに余裕がない時はどこかへ弾き飛ばすに留まる。
逆に言えば余裕があれば呪文を放った相手が移動・回避行動をしていても、正確に逃げた場所に向かって呪文を弾き返して当てることもできる。
名の由来は余りの速さの為に、空気との摩擦熱で手が炎をまとい、それが不死鳥の羽ばたきを思わせるところからである。

・&bold(){カラミティエンド}
バーン最強の打撃攻撃技である、神の手刀。
己の肉体こそが最強の武器と自負する大魔王が誇るだけあり、最大限の竜闘気を纏ったダイの体をいとも簡単に切り裂いた。
バーンは闘気を込めた単なる手刀とは区別しており、&bold(){渾身の力を込めて振るう一刀}のみがこの名を冠するという。
伝説に語られるような御大層な武器でも、天変地異レベルの大魔法でもない&bold(){「気合いを込めたチョップ攻撃」}というシンプルな技ではあるが、彼の場合はそれだから強いのだ。
他の攻撃にも言えることだが、膨大な暗黒闘気が込められているために喰らった相手に治癒阻害を引き起こして回復が困難になる。

・&bold(){鬼眼}
バーンの魔力の源たる額についた第三の眼。
ここから閃光を放ち、戦闘不能になった者や自分と戦うに値しないレベルの相手を&bold(){『瞳』}という球状の物体に閉じ込める。
この中に入ったものは、「見ること」「聞くこと」「考えること」以外の行動は封じられてしまう。
かなり頑丈に出来ており、バーン様さえその気なら、傷つき倒れた部下や仲間を守る救護カプセルとしても使えただろう。((ポップの方も、「あの中の方がマァムや姫さんは安全だ」とも評されている。))
解除する方法はバーンが自分で壊すか、魔力の供給を断つこと。
ヤムチャ専用であり、大魔王様の最大限の情けと残酷さ。
その絶大な魔力を用いて生物の姿と力を変貌させることもでき、在野のモンスターと比べてもとりわけ脆弱であろうドラムーンという雑魚を、
六大軍団長をも凌駕するであろう怪物ゴロアに昇華させてのけた。


・&bold(){[[天地魔闘の構え>天地魔闘の構え(ダイの大冒険)]]}

#center(){&bold(){&sizex(5){&color(#999999,gold){天よ叫べ!}}}
&bold(){&sizex(5){&color(#999999,gold){地よ!唸れ!}}}

&bold(){&sizex(6){&color(#999999,gold){(今ここに!魔の時代来たる!!)}}}

&bold(){&sizex(6){&color(#999999,gold){さあっ!!! 刮目せよっ!!! }}}}

真・大魔王バーンを語るには欠かせない最強の技。
天は「攻撃」、地は「防御」、魔は「魔法」を意味する真・大魔王バーンの三つの必殺技を合わせた構え。
基本的には攻撃をフェニックスウィングで受け流して無力化→がら空きの体にカラミティエンドを放つ→追撃で放つカイザーフェニックスで焼き尽くす…というのが一連の流れ。
大魔王が強敵と見做した相手にのみ使う&bold(){最強の&ruby(カウンター){受け}の型。}
ほぼ同時と言える刹那の間に三回分の大技を繰り出し、間合い等必要に応じて圧縮した暗黒闘気での撃ち落とし等対処を変更することも可能。
その気になれば大勢を相手取る為の広範囲に対応する技や魔法を組み込むことも出来る。
例え複数の人数でも敗れることはなく、[[アバン>アバン=デ=ジニュアール3世]]、ラーハルト、覚醒ヒムの三位一体の攻撃をあっさりと撃墜した。

また状況に合わせて使用者の判断で即座にオンオフができるため、受けではなく攻勢に回るべきだと判断すれば構えを解除しカラミティウォールや掌圧などの攻撃に切り替えることも可能。
能動的、受動的な攻め受けを戦略的に織り交ぜ、構えとして切り替える事が容易であるからこそ「こちらから攻めなければ良い」というだけでは攻略不可能。

天地魔界に並ぶもの無き、の正に魔王に相応しい技であるが、それを打ち破ったのは[[勇者>ダイ(ダイの大冒険)]]でも魔界の竜王でもなく、[[弱っちいただの人間>ポップ(ダイの大冒険)]]であった…。


*【モンスターズシリーズでの活躍】
「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3 プロフェッショナル」で老人形態がまさかの参戦。
イベントバトル後にもらえる「コラボチケット」を使用することで挑めるコラボバトルの3戦目として登場。
勝利すると自身の分身が仲間に加わる。

初期スキルは自身の名を冠する「大魔王バーン」
カラミティウォールを習得できる。

ちなみに&color(Red){&bold(){通信コインで交換することができない}}ので要注意。

#region(ネタバレ注意)
大魔王だけでなく、最終決戦に登場した「&color(Red,black){&bold(){鬼眼王バーン}}」も参戦。
配色は全体的に黒く、胸の鬼眼は赤。
モンスター4体分の超ギガボディ。

入手するには、大魔王バーン,ミストバーン,キルバーン,&color(Red){&bold(){魔界神マデュラーシャ}}を4体配合する。

中でも&color(Red){&bold(){アップデート前では配合の終着点だった}}魔界神マデュラーシャの配合難易度は尋常ではないため、生み出すには多大な時間と手間を要する。
すれ違い通信などをフル活用するべし。

これにより、コラボモンスターでありながら、&color(Red){&bold(){位階の頂点にして配合の終着点}}という破格の待遇を受けている。

初期スキルは「鬼眼王バーン」
様々な物理特技のほか、&bold(){「鬼眼砲」}を習得できる。

彼も&color(Red){&bold(){通信コインで交換することができない}}ので注意。

%%真・大魔王「解せぬ」%%
#endregion


*【余談】
散り際に石像となって果てた彼だが、これはかつて行った『敗北した者は石像になる』という呪いの効果だという。
数百年前、魔界にはバーンとヴェルザーの他にもう1人彼らに匹敵する力を持った存在がいたらしく
三者の間に停戦同盟を引かれる際に互いに上記の呪いを掛け合ったらしい。
バーン、ヴェルザーの両名はこの呪いのせいで石像と化したという。
しかしながら、この設定はあくまで魔界編が構想されていた際の設定であり、作中でもヴェルザーの石化については敗れて復活のための転生するまでの状態の時に神々によって封じ込められたと言われており、残っている設定かは不明。

バーン様の名セリフとして知られる「今のはメラゾーマではない、メラだ・・・」は原作読者はもちろん当時のドラクエプレイヤーにも衝撃を与えたセリフである。なにしろ当時のドラクエは&bold(){同じ呪文なら誰が使用しても威力は一緒}なのが常識で、作中ではポップのベギラマやマトリフのベギラゴンが、ハドラーの同呪文を上回る威力を見せた例はあるものの、どちらもあくまで同じ呪文同士のぶつかり合いであり、最下級呪文が最上級呪文を大幅に上回るというのは前代未聞であった。ゲーム基準で考えるならば彼のメラは「ポップのメラゾーマ(当時はダメージ180前後)をかき消してしまう」「耐火性・対呪文に優れた防具をも焼き切る」威力を考慮すると&bold(){300~400くらいはある}だろうか。ダイ一行が戦慄するのもよくわかる。
連載終了後から登場した[[ドラクエ8>ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君]]からは&bold(){「呪文の威力に関わるパラメーターが設定された」「テンションを上げると攻撃力が上がる」システム}ができ、その気になれば&bold(){初級呪文で当時の最上級呪文の威力を出せる}ようになっている。

最近のネット上では、コラ画像やそれを基にしたネタで、「ハドラ―や六軍団長におすすめアニメをプレゼンさせるアニメオタクおじさん」的なキャラとして広まっている。
%%「ハドラーよ…、どうなってるの?」%%
ネット発の二次創作ネタ全般に言えることだが、本編とは全くの無関係なので留意されたし。
なお、同ネタの完結作にて最後にハドラーがプレゼンしたアニメは『ダイの大冒険(2020年版)』だった。

%%「ハドラーよ。今一度言う。…見たか?」%%
%%「めっちゃ良かったv」%%


#center(){&color(Red){&bold(){「大魔王様、お戯れはお止めになって、そろそろ全力でこの項目を追記、修正して下さい!!」}}}
#center(){&color(Red){&bold(){「何?ミストバーンよ。お前はこの期に及んでも尚、この項目に追記、修正する余地があるとでも言うのか?」}}}


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#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
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