ホッパード・ザ・ガントレット

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ホッパード・ザ・ガントレット - (2014/09/09 (火) 22:04:59) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2012/03/29(木) 13:37:43
更新日:2023/01/17 Tue 01:13:39
所要時間:約 6 分で読めます





虫唾が走るぜそのクソ偽善、このド悪魔が!!

貴様がジュライでやった事を…


思い出しやがれェェェェ!!!



No.6
ホッパード・ザ・ガントレット

漫画『トライガン』、及びその続編である『トライガン・マキシマム』の登場人物。
ナイヴズ率いる殺戮集団GUNG-HO-GUNSの一人。


両足が不自然に胴体へと折り込まれ、その胴体部分も不自然に盛り上がった奇形の身体を持つ男。のっぺりとした仮面を被っており、他人には素の表情を見ることができない。
足が不自由なため、移動は手を使って転がる、または後述する“飛ぶ”ことで済ませている。このこともあってか両腕は物凄くマッシブ。


メンバーの中で唯一、ヴァッシュ・ザ・スタンピードへの個人的な復讐心からGUNG-HO-GUNSに加入した経歴を持つ。
その事情もあってか精神的にも他のメンバーとは一線を画しているらしく、容姿からは予想も付かない程に良識派。仲間内の衝突を前にすればそれを止めようとし、無差別な殺戮には否定的な素振りを見せている。
後者については、他のメンバーらと共に一般の憲兵隊を相手取った際、我先にと憲兵の前に出て「武器を置いて逃げろ」と警告を発したことからそれが窺える(もっとも、直後に他のメンバーが彼らを殺害するため徒労に終わるのだが)


しかし、そういった彼もやはりGUNG-HO-GUNSの一員。心中には酷く歪んだ一面を持ち合わせている。
ヴァッシュに対する異常なほどの怒りがそれであり、ヴァッシュが絡む話題に関しては普段の様子から一転、理性を失うほどの激情を覗かせる。




戦闘に関しては、右手に持つドーム形状の巨大鉄塊『グーデリア』が主装備。
この背部に付いたブースターを噴射し、自らを高速の弾丸と化して標的を破砕するのが専らの戦法。要はとびきり強力な体当たり。
難点として轟音を伴うために敵に察知されやすいが、「目標一帯の音を相殺して無音にできる」というミッドバレイと組めば、相手に知覚すら許さない必殺の奇襲も可能となる。
しかしグーデリアの攻撃はガントレットの身体に非常に大きな負担を掛けるらしく、事前にドーピングが必要だったり、ミッドバレイからは“回数制限”が言及されていたりもする。


ちなみに、サブウエポンとしてスパイク付きのハンドガンも携行している。
これで移動時のバランスを取ることも。






以下、ネタバレ。










本編開始以前に消滅した『第3都市ジュライ』の生き残り。
異形の身体は当時からのものだったようだが、物々しい武装などとは無縁の世界の中、滑車付きのカートに乗って日々を過ごしていた。
その外見のせいで周囲から鼻つまみ者扱いをされつつも、心の支えとなる一人の女性のお陰でそこそこ平穏に過ごせていた様子。


だが、ナイブズを追って現れたヴァッシュがプラントとしての“力”を暴走させたことで、『ロスト・ジュライ事件』が発生。
自身は偶然にもジュライから離れていたために助かったが、愛する女性が都市ごと消滅する様を見せ付けられてしまう。
悲しみと怒りに身を焼かれ、このことがヴァッシュへの復讐を誓わせ、『ガントレット』を手に取らせる理由となった。




以下、その顛末。









『トライガン・マキシマム』が序盤から中盤に差し掛かる頃、レガートに願い出てミッドバレイと組んで出撃する。
出番としてはナインライヴズパペットマスターのペアの次にあたる。


ガントレットがこのミッドバレイとのペアを望んだ理由は二つ。
前述の通り、必殺の一撃を繰り出せるため。
もう一つは、二人してナイブズへの背信行為を目論んでいたため


後者に関して言えば、ガントレットのそれは言うまでもなく“ヴァッシュへの復讐と殺害”
これが裏切り扱いになるのは、GUNG-HO-GUNSの目的が“ヴァッシュの殺害”ではなく“ヴァッシュに出来る限りの苦しみを与えること”に設定されていたため(ちなみに、ヴァッシュとの殺し合いを望む雷泥もこの方針を嫌って無断出撃している)。
よって、“GUNG-HO-GUNSからの脱走”という同じく後ろ暗い望みを持つミッドバレイを誘い、戦闘後の彼の脱走を約束する代わりに自分への手助けを取り付けたのだった。
「足跡は全部瓦礫で消してやるからよ」
なお、それなりの常識人同士だったためか、ミッドバレイとの間には“単なる仕事仲間”以上の親交があった様子。




ウルフウッドの相手を相方に任せ、遂にヴァッシュと対峙の時を迎える。
しかしいざ憎しみをぶつけようとしてみれば、当のヴァッシュは自分と戦おうとしないどころかジュライの一件に関する記憶を失ってすらいた。
それどころか、「俺はあそこ(ジュライ)で何をしてしまったのか?」とガントレットに聞いてくる始末。
そのことに激怒し、この項目冒頭のセリフを涙ながらにぶつけたことが少しずつヴァッシュの記憶を蘇らせていく。


その後は更に罵倒と攻撃を続けるも、記憶の混濁から一向に戦意を見せないヴァッシュの姿に失望。
仕方なく、ザジ・ザ・ビーストが事前に捕らえたメリル・ストライフの命をちらつかせて彼の絶望を煽ったうえ、一旦退却することに。
ついでにこの直後、監視役として戦場に留まっていたザジを障害とみなして殺害した。


二度目の戦いでは、予定通りにミッドバレイのサポートを受けてヴァッシュの殺害を目論む。……が、体当たりが決まる直前にミリィ・トンプソンの横槍が入る。
これにより、グーデリアの一撃はヴァッシュの意識を幾らか刈り取りはしたものの、力の暴走によりヴァッシュが無意識に発生させた“翼”で受け止められてしまった。
更にグーデリアに力を込めてヴァッシュを圧死させようとするが、これに反応してヴァッシュの“翼”が更に拡大。これに触れたことでガントレットはヴァッシュの記憶や精神を共有し、その悲しみを知って自身の憎悪の矛先を失ってしまう。


最期は激しいドーピングが原因で力尽き、「苦しみながら生きろ」と怨嗟にも激励にも取れる言葉をヴァッシュに遺して逝った。


【アニメ版】

原作で本格登場する前に登場したため、設定や性格が違う。単なる快楽殺人者のような性格。
グーデリアの頭頂部には機銃が仕込まれている。


以下、余談。









【ヴァッシュの覚醒】

ガントレットとの戦いの中で、ヴァッシュは自らの中にあるプラントの力を自覚し、それを扱えるようになる。
しかしそれと同時に、ロスト・ジュライ事件の詳細――自らの力で多くの人命を奪ってしまった事実――をも思い出してしまう。


これ以降のヴァッシュは罪の意識に苛まれながら、しかしナイブズと決着をつけるために足を止められないという苦悩を抱え続けることになる。




【メリル・ストライフの事情】

そもそもヴァッシュがガントレットと戦う羽目になったのは、ヴァッシュに同行していたメリルがザジ・ザ・ビーストに誘拐されてしまったことが発端。
囚われの身にある間、メリルはザジから一つの真実を知らされる。

ヴァッシュ、ナイブズの両名。彼らは人間ではなく、自立型のプラントである”と。


更にメリルはヴァッシュとガントレットの戦いの中で、ガントレットと同じくヴァッシュの記憶を垣間見てしまう。
百年以上に及ぶ彼の挫折と苦悩の記憶や、彼の視点を通して見たジュライ消滅の光景など……これはヴァッシュが抱える秘密を理解させると共に彼の持つ力への恐怖をメリルに植え付け、後に彼の下を去らせてしまう原因となる。




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  • 体の構造がいまいち理解できなかったんだけど、ようは物凄くアグレッシブなテケテケってことか -- 名無しさん (2014-08-28 20:07:48)
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