学校の怪談4(映画)

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学校の怪談4(映画) - (2021/07/20 (火) 18:06:40) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/05/16(水) 21:12:57
更新日:2024/03/03 Sun 15:56:57
所要時間:約 5 分で読めます




つぎは、おまえだ。








ジュブナイルホラー『学校の怪談』シリーズの第4弾。
前作から1年越しに作られた4作目だが、今作は方向性を大きく変え、子供向けの冒険ホラーから、妖怪が一切登場しない
幽霊ものの本格ホラーにするという大胆な方向転換を行った。
それもこれも前年の『リング』の公開により日本製のホラーブームが再来し、日本特有の幽霊が登場するなどの本格ホラーばかりが製作されるようになったからである。
(実際作中にも『リング』に影響を受けていると思われるカットがある)

また、子供の群像劇をとっていた前3作とは違い、フィーチャーされる子供は実質主役の兄妹2人だけ、
さらに学校の登場シーンも上映時間の半分にも満たないことから、前3作のファンからはこの作品だけ認めていない者も多い。

しかし、単一の作品として見れば、幽霊の悲哀やノスタルジックな雰囲気など、評価できる点も多く
ファンの間では論争の的となっている。



【ストーリー】
50年前、大津波が小学校全体を呑みこんだ海辺の町、戸野崎。
そして現代、その町に東京から夏休みを利用して親戚の民宿に遊びに来た恒と弥恵の兄妹がやって来る。
その日は台風で海は大荒れだった。夜が明け、台風が去った海岸に打ち上げられたランドセル。
それを拾った地元の生徒が行方不明になる。
それから一人、また一人と生徒が謎の失踪を遂げていく。
「もういいかい」「まあだだよ」の声に乗せて…。
事態が深刻化していく中、兄の恒は不思議な夢を見て、以来様子がおかしくなっていく。
妹の弥恵は兄を心配し、港で知り合った不思議な老人に助けを求めるが…。



【登場人物】
≪安西兄妹≫
○安西弥恵(豊田真唯)
4年生。しっかり者な妹。
ヘタレな兄を引っ張って行ったりからかったりするのが日課。
言いたいことはズバズバ言う、抜け目のないちゃっかりした性格。
終盤泳ぐ時にパンチラもあるよ!

○安西恒(広瀬斗史輝)
5年生。ボーっとした兄。
騙されやすくいつも妹からバカにされる。
名前が「コウ」だったがばかりに霊につきまとわれ、彼らに入れ込むようになる。


≪戸野崎小の生徒≫
○国見あゆむ(皆川優紀)
5年生。安西兄妹の親戚で、民宿の娘。
面倒見のいい性格で、地元の事情にも詳しい。

○楡林周治(坂井英人)
5年生。児童会長のメガネ君。若干偉そう。
海岸清掃で人面蟹入りのランドセルを一度拾ったが捨ててしまうも、何故かそのランドセルが家に戻ってきた。
再び海に捨てに行くが、今度はランドセルごと海に引きずり込まれてしまった。
昔の小学校でかくれんぼの鬼をやらされたが、自力で地上に戻った。

○保科須美子(竹島由夏)
5年生。児童副会長で、あゆむの親友。
実家で酒造を経営しており、周治を想っているようだ。
周治の見舞いで人形に取り憑かれ、その日の晩に酒蔵内を追い回された挙句追いつかれ失踪した。

○菊池倫平(久保孝典)
3年生。3バカの隊長。
生意気でいたずら好き。

○米山恭一(長者康之)
3年生。3バカの副隊長。
倫平の腰巾着程度の印象しか持たない。

○野々井護(塚田光)
3年生。3バカの科学班(と言う名のパシリ)。3人の中では気弱な性格。
石投げで地蔵の顔に石をぶつけてしまい神隠しの標的にされる。
夜中に地蔵に追いかけられ、廃線の電車に乗せられ海に連れて行かれた。


≪大人≫
○関川幸一(笑福亭松之助)
弥恵が港で知り合った謎の老人。町で文房具店を営んでいる。
小学校の親友に教わったいたずら術を弥恵に伝授したりと、お茶目な一面を持つ。
かつての大津波で親友を置いて逃げてしまったという苦い記憶があり、以来ずっと海を見つめているのだが…。

○国見晴美(原田美枝子)
安西兄妹の伯母で、あゆむの母。民宿の女将でもある。
夫を亡くしてから、死者の魂に関しては自身の考えを持っている。

○周治の母(根岸季衣)
無愛想な息子とは対照的に、世話好きなお母さん。
いるはずのない見舞客を見たと言うが…。



≪50年前の生徒≫
戸野崎尋常小の仲良し5人組。かくれんぼの最中、鬼のコウイチだけが逃げ出し4人が津波に巻き込まれ死亡。
そして、彼らのかくれんぼはまだ終わっていない…。

○コウイチ(福田亮太(当時:てれび戦士))
50年前の幸一。東京から転校してきた。
ちょっとどん臭く騙されやすい性格。
かくれんぼの鬼をしていたが津波の恐怖に負け逃げ出してしまう。そして、50年後…。

○ユキコ(森安加世子)
おかっぱ頭で背の高い少女。
コウイチには恋愛感情に近いものを抱いていたようだ。
そのためか、同じ名前の恒には執着しているようにも見える。
サカエと共に、職員室の戸棚の中に隠れる。

○サカエ(春名美咲)
ユキコの妹。おさげ頭で、常に人形を手に抱えている。

○ススム(内海拓哉)
コウイチの同級生。ランニングシャツの少年。いたずら好き。
弥恵に突然抱き着いたりした。スケベ?
教室の戸棚の上に隠れる。

○テツオ(小此木優也)
コウイチの同級生。半袖シャツの少年。テツオと同じく、いたずら好き。
理科室の骨格標本の裏側に隠れる。



≪小説版≫
ポプラ社版と角川書店版の2種類が刊行されている。
角川書店版は人物の心情描写に力を入れている。




≪妖怪≫
ユーモラスな妖怪は一切登場しないが、それに近いクリーチャーは登場する。
  • 人面蟹
打ち上げられたランドセルの中に入っていた、甲羅に人間の顔の模様の入った蟹。
特に害はない。

  • 海の精霊
クリオネのような透明なマスコット。死者の周りに集まるらしい。


≪こぼれ話≫
この映画は撮影中、ロケ地の海岸に卒塔婆が流れ着いていたり、編集の段階で映るはずのないものが映像に映り込んでいたりと
怪現象が続発したらしい。
いわくありげな話として今も語り草である。

また、コウイチ役の福田亮太がてれび戦士としてレギュラー出演していた『天才てれびくんワイド』の「MTK(ミュージックてれびくん)」コーナーで、マイケル・ジャクソンの「スリラー」をカバーしたことがあり、
ソフト化されていないPVでは福田らてれび戦士が妖怪やモンスター役で登場する中、唐突に笑福亭松之助がソロで歌ったり、ラストで豊田真唯と共に去っていったりするという演出がされていた。
ちなみに学校の怪談シリーズでてれび戦士が出演していたのは、2と3の前田亜紀と本作の福田の2人である(なお、前田は本作の収録及び公開時点では既にてれび戦士を卒業しており、福田は本作収録時点ではまだてれび戦士に加入していない)。







追記・修正したお礼に何かあげるよ。

じゃあアイス!

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