水夏〜SUIKA〜

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水夏〜SUIKA〜 - (2013/09/15 (日) 18:28:34) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/08/25(火) 23:50:03
更新日:2021/06/09 Wed 00:17:48
所要時間:約 8 分で読めます





「忘れ物…まだ見つからない」


ひまわり、風鈴、焼とうもろこし
麦わら帽子、蚊取り線香、海の見える坂道……

潮騒だけが名物のような村で起こった物語


サーカス開発の『夏』アドベンチャー。主題歌はFragment。

―常盤村―永遠という名前の寂れた農村。
地主の息子である「稲葉 宏」は父の訃報を受け取り、久方ぶりに常盤村を訪れます。
そこで出会ったのは自らを「名無し」と呼ぶ異国の少女。宏と彼女が出会ったことにより、常盤村を舞台にした一夏の群像劇が始まります。


第一章〜殺された話〜
水瀬 伊月編

受験勉強の為、祖母の家に転がりこんだ「風間 彰」。幼少時を過ごした常盤村を散策し、何となく立ち寄った寂れた神社。そこで出会ったのは幼なじみの巫女さんであった。

懐かしい思い出話に話を咲かせる二人。足繁く通ううちに二人の心は近づいていき…


風間 彰
第一章の主人公。受験に失敗し、逃げこむように常盤村を訪れた。中学校の三年間、常盤村に滞在していたことがあり、その頃双子姉妹と仲良くなった。
伊月はその頃の想い人。
残念な立ち絵、気持ち悪い口癖、そしてセーラー〇ーンのセリフを独り言で呟くようなキモオタ野郎であることからユーザー受けは悪い。

水瀬 伊月
彰が神社で再開したオタクな巫女さん。中学時に彰と親しかった美人姉妹の姉。生真面目な性格をした大和撫子だが、彰の影響で漫画を読むようになった。
かつて虐められていた自分を助けてくれた彰を内心好いていたが、その想いを伝えることは無かった。

水瀬 小夜
美人姉妹の妹。姉とは反対で、ボーイッシュな姉御肌。中学時、彼女も彰を好いていた。
彼女は事故で亡くなったらしく、ほぼ回想のみの登場となる。


第二章〜殺そうとする話〜
白河 さやか編

稀代の天才画家「白河 律」。彼の書く『死』をテーマにした作品に惹かれた「上代 蒼司」は、彼の美術講の唯一の生徒であった。

律の娘である「白河 さやか」はアホの子だ。夏休みの宿題が終わらない、と後輩である蒼司に泣きつくほどに。

毎日先輩の面倒を見る蒼司。そしてその内に蒼司はさやかに惹かれるようになり、二人は付き合うのであった。


上代 蒼司
第二章の主人公。全国トップクラスの成績、早い頭の回転、高い身体能力、温和な性格、美男子、家庭的と非の打ち所のない高〇生。近所からも評判。
律の絵に惹かれ、美術講に入った。

白河 さやか
蒼司の先輩のアホの子。「水夏」のメインビジュアルを勤める。料理は人並み、運痴、毎回赤点の成績と、とにかく蒼司とは対照的。しかし村一番の美少女という点では吊りあっている。
絵の才能には非常に恵まれているが、その質は律のそれとは異なる。実は頭の回転は早く、他人の思考に敏感。

若林 美絵
村一番の期待株である蒼司のファン。始めは蒼司に近いさやかを嫌っていたが、次第に仲良くなる。三章に登場する若林 鏡太郎の妹。
オリジナル版以外、隠しとして彼女のルートが存在する。

白河 律
『死』をテーマにした絵に定評のある画家。テーマの不気味さと、彼自身の偏見な性格から村人達からは疎まれている。
妻が死んだ時、助けも呼ばず死んだ妻を絵に書いていた狂人。そのことから、さやかからも嫌われている。

蒼司の妹
大和撫子な美少女。モノローグのみの登場だが、AS+でご尊顔を拝める。ラスボス。


第三章〜殺した話〜
茜&透子編

医学生である「柾木 良和」は、恋人の「京谷 透子」や義妹の「柾木 茜」と暮らしていた。献身的に自分に尽くしてくれる透子に愛情を感じる良和。しかし、いつしか良和は茜に惹かれるようになり…

柾木 良和
医学部の大学院生。幼少時、柾木家の養子になった。透子とはその時に知り合う。透子を愛しているが、彼女の過剰な愛情に辟易しかけている。

柾木 茜
良和の義妹。主人公が養子になった時、彼を暖かく迎え入れた。透子とはそれ以前からの付き合い。運動が好きで、特に水泳は全国クラスの実力者。好きなものは透子とお兄ちゃん。

京谷 透子
主人公の大学生の彼女。おおらかで母性的、そして家庭的な女性。良和に一目惚れしており、茜の中学卒業を期に彼と交際を始める。
優しい女性だが、その愛情は過剰で、依存性ともいえるほど。

若林 鏡太郎
良和の担当カウンセラーで、幼なじみ。常に笑みを絶やさない人。
その実かなりの腹黒。幼い頃から透子を好いており、突然現れて彼女を横からかっさらっていった良和を、内心激しく憎んでいる。


第四章〜自分を殺して誰かを助ける話〜
名無しの少女&華子編

久方ぶりに常盤村を訪れた「稲葉 宏」。神社の境内で、彼は銀髪紅眼の少女に出会う。

自らを「名無し」と呼ぶ少女。彼女を放っておくわけにもいかず、連れて帰る宏。妹の「稲葉 ちとせ」と「名無し」が出会った時、永遠にも似た歯車が時を刻みだします。


稲葉 宏
主人公。常盤村の地主の息子で、父の訃報を聞き村へ戻ってきた。認知されていない側室の子であり、稲葉家では肩身が狭い。
FDの男だけの座談会では、唯一の常識人として真っ当なことを言っている。
・・・が、周りからはペドと言われて話を聞いてもらえない。

「名無し」
銀髪紅眼の少女。異国風の奇抜な衣装を纏い、神社で行き倒れていた。アルキメデスという人形を常に持ち、腹話術で器用に喋る。何か言えないことがあるようだが・・・

稲葉 ちとせ
主人公の腹違いの妹。心臓に病を持っており、稲葉家で育てられた。周囲から自分を腫れ物のような扱いを受けることを嫌がり、自然体で接してくれる宏と華子になついている。
人当たりがよく穏やかな気性で、宏が連れてきた「名無し」ともすぐに打ち解ける。

七条 華子
稲葉家の正当に近い分家の大学生。オヤジ臭い性格をしているが聡明な女性。宏を色々引っ張り回す。自分の「はなこ」という名前を嫌っており、「かこ」と呼ばせる。

アルキメデス
名無しがいつめ連れ歩いている黒猫?のぬいぐるみ。間の抜けた外形に似合わず男前な性格をしており、作中では悩む宏を導く。

千夏
全ての章に登場する、トリックスターの女性。全てを知り尽くしたような言動をする。華子とそっくりな容貌をしているようだが・・・


〜アルキメデスの忘れ物(FD)〜

水夏0章〜生きる話〜
不治の病に侵されている「三柴 良介」。医者である父に療養するように言われていたが、死期を悟った彼は家を飛び出す。そこで彼は不思議な少女と出会い・・・
それは、もう一つの常盤村の物語


三柴 良介
病に侵された少年。自由に憧れている。

「名無し」
銀髪紅眼の少女。「水夏」の名無しよりも大人びた雰囲気。向こうが西洋風な衣装であったのに対し、こちらはアラビア風の衣装。



パッケージやメディア露出を見ると萌えゲーの容に思えるであろう今作。『夏アドベンチャー』というジャンルからも爽やかさを感じる

が、蓋を空けてみると『死』をテーマにした作品であり、ドロドロした人間関係や歪んだ人格を描いている。死んだ、殺したなどと話は非常に重たい。


世界観はサーカスの第一作「アリエス」やお馴染み「D.C.」と同じもの。サンタや魔法使い、天使や死神などいる少し不思議な世界である。

今作も様々なハードに移植されており、
水夏CD初回版
水夏DVD初回版
水夏CD通常版
水夏DVD通常版
水夏(ドリームキャスト版)
WATER SUMMER(PS版)
水夏 全年齢版
水夏A.S.+初回限定版
水夏A.S.+通常版
水夏A.S.+Eternal name(PS版)
水夏A.S.+Eternal name〜Sweets So Sweet〜(PS2廉価版)

がある。またFDに

アルキメデスのわすれもの
水夏〜おー・157〜
がある。
後者は元々公的機関からの要請で開発されたものであり、学生達に配布されるはずであった。当然クレームがつき、配布は断念。一般発売されるようになった。


ついでにドラマCDも発売されている。そこそこの出来であり、ファンにはオススメ。
殊に茜ファンは必聴。


今作も曲芸商法されているが、D.C.のように金銭市場主義に走る前の最後の作品であった為、サーカス最後の良心と言うとか言わないとか。


今作は「夏」の物語であるか、同じ「夏」の物語であるAirや_summerと比べて、蒸し暑くじめじめしたイメージが強い。

主題歌のFragmentは隠れた名曲。OP ver、ED ver、yozuca ver、アレンジverと多く編曲されている。


D.C.(初代)が丁寧に作られた万人受けする秀作だとするならば、こちらは一部から強い支持を受ける好き嫌い分かれる名作といった所が。


続編にARとかいうものがあったような気がするが、たぶん気のせいであろう。気のせいったら気のせいである。



私は天国でwiki籠りをしています。

いつまでも追記、編集待機中(笑)



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