お受験

「お受験」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

お受験 - (2015/11/22 (日) 13:17:14) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/11/20 (金) 20:52:56
更新日:2023/04/29 Sat 17:35:17
所要時間:約 ? 分で読めます



お受験とは、私立、国立の小学校の入学試験を受けることである(狭義)。

●概要
今までは一部の富裕層しか受験しないため、「一族のブランド」、「親のエゴ」と言った否定的なイメージが強かったが、 ゆとり教育 による公立小学校の学力低下、学級崩壊などが社会問題になり、「教育方針がしっかりしている」、「設備が整っている」、「質の高い指導が受けられる」等の理由から注目が集まっている。また地元公立がいじめやDQN・質の悪い教師やあてにならない教育委員会の跋扈などで荒れている場合然程裕福でない家庭も無理をして受験させ逃れることもある。
学校の方も少子化の影響で今までよりもさらに幅広く門戸を開いていることもあって、首都圏や関西都市部では当たり前になりつつある。特に受験率が高いとされる渋谷区、千代田区、文京区では全小学生の半数弱が私立に在学しているというデータがあるほど。

●入試内容
  • 面接
基本的に親子セットであることが多い。受験した理由や家での生活、親の職業について質問される。服装もチェックされるので(学校によって違う)、気が抜けない。

  • ペーパーテスト
いわゆる筆記試験。迷路をゴールまでなぞる問題や図形、数に関するなぞなぞのような問題が中心。また、一般常識(節句、マナー)を問う問題もある。ペーパーテストをしない学校もあり、そちらの方が受かる基準が分かりにくく難しいとされる。

  • 運動
試験官の指示に従って、マット運動やジャンプ、走る等の実技を行う。このためにお受験対策でバレエやスポーツ教室に入る子供も多いとか。

  • 行動観察
受験生と一緒に遊んだり作業等を行う。主に協調性やリーダーシップを審査する。あいさつや言葉遣い、態度等の基本的な生活習慣も審査される。

  • 巧緻性
手先の器用さを審査する試験。折り紙や糸を穴に通したりする。たまに服をたたむ試験もあり、しつけ面も審査されたりする。

  • 記憶
絵とお話の場合の2種類ある。絵を見たり話を聞いたりした後、それについての質問に答える問題。お話については原稿用紙10枚分くらいに及ぶこともあり、記憶力だけでなく話を聞く力が問われる。

●小学校の種類
  • 大学までエスカレーター式
入学すれば中学、高校、大学までテストなしでそのまま進学できるパターン。基本的に卒業生が子供に受験させる事が多い。但し、中学~大学もハイレベルで有名であることが多いため、小学校の難易度も非常に高い。また、いわゆる名門校であることが多いので著名人の子息が集中する。入学後は系列大学に進学する前提で授業が行われるため高校で受験対策をしないことがあり、将来の進路が狭くなってしまう可能性がある。系列により大学への進学のしやすさは違いが大きく、何も勉強しなくてもほぼ行けるところもあれば、希望の学科には学内でよい成績を収めないと推薦してもらえないところもある。

  • 進学校附属パターン
中学、高校が有名な進学校で、その附属の小学校というパターン。
中学入試だと勉強内容が難しいので早いうちに入学したい、というケースである。
後述の宗教系に当てはまる学校も多く、中学・高校が有名であればあるほど難易度も高くなる。

  • 小学校だけ
小学校しかないパターン。中学受験の塾を小学校に置き換えた感じであり(実際経営元が塾の場合も)、卒業したらほぼ全員が私立中学に進学する。カリキュラムもそれ前提になっている。小学校のみが共学で、中学以上が女子校という学校だと男子児童にとってはこのパターンに入る。

  • 宗教系
宗教を取り入れている学校。「花子とアン」でおなじみのミッションスクールから仏教系、カルト寄りの新興宗教系まで様々だが、首都圏では大体キリスト教系。ちなみに洗礼を受けてないと入れないということはない。歴史の古い学校が多く(創立が明治だったり)、所謂お金持ち学校が多い。共学の学校が少なく、たいてい男子校か女子校(共学でも中学から男子/女子校になってしまう場合が多い)。また、上記の進学校パターンに当てはまる学校も多い。大手宗派系では必ずしも入信は必要ではないが、学校行事に礼拝等は組み込まれている。カルト色の強い所だと殆ど濃い信者しかいない。
厳密には宗教と異なるが、カルトに近い特異な思想に基づいた教育方針の私立も若干存在し(正式な小学校ではないフリースクール扱いの所が大半だが一部正式な一条校になったところもある)そういう所だと必ずしも一般的な学力を重視しない。

  • 国立校
国立大学の附属小学校。大学の教育学部の実習用として設置されていることが多い。
前述の私立に比べると費用が格段に安い(公立のチョイ多めくらい)ので人気が高い。
受験者が多すぎて(都内では1000人超えたりする。)抽選を行うので、試験に受かっていても抽選で落とされる可能性が高いので
ある意味私立より難しい。ちなみに悠仁殿下が通うお茶の水女子大付属小学校の抽選は約9~10人に1人の確率(さらに実技、再抽選で削られる)。
また、学校がある県以外からは受験できないことがある。


●お受験のメリット
  • 勉強面
公立と違い、教科担任制(中高のように教科で先生が変わる)を取る学校も多いので、勉強に専念しやすい。また、エスカレーター式の学校に入った場合、以降は入学試験なしでそのまま進めるため余裕ができる。(但し受験対策をしないことがあるので、場合によっては進路の仇になる。)

  • 環境面
基本的に冷暖房完備の学校がほとんどで、施設も格段にきれいである。


●お受験のデメリット
  • 人間関係
最低6年間(高校まで一緒なら12年間)同じメンバーで過ごすことになるため、どこかでトラブルが起きると気まずいまま過ごさなければならない。学校によってはクラス替えをしないこともある。また、公立と違い電車通学の生徒も多く、家に遊びに行くということもないので、学校以外での人間関係が作れない(地元はほぼ無理)。また、似た環境(経済的な意味で)の子供が集まるため、少し常識知らずになる可能性がある。

  • 学力面
大学までエスカレーター式で上がれるところでかつ上への推薦基準がユルいところだと、「遊んでいても大学に行ける」という安心感から大学に上がる頃にはすっかりお馬鹿さんと化してしまうことがある。
逆にガリ勉系の学校に無理して入って燃え尽きてしまい、早い者だと大学受験まですらもたず精神崩壊して人生を棒に振る者も。

  • 経済面
私立の場合、小学校の入学で平均100万前後、また受験対策だけで200~500万かかると言われているため、かなり余裕がないと無理。
子供が小さいうちはママ友付き合いでも何かとお金と心労がかかるので、無理して入ると親の精神も削られる。


追記・修正はお受験に合格してからお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/