D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-

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D.M.L.C. -デスマッチラブコメ- - (2018/02/19 (月) 20:38:36) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2017/11/16 Thu 04:04:43
更新日:2024/04/08 Mon 09:20:34
所要時間:約 10 分で読めます






どーして おもいなやむの?

チョット イタイト キモチイイガ ツヨスギルダケ

「逃げられると思っているの?」


わからない
でも、僕は
見つけるんだ――

このバカみたいな現実を生み出したもの
その正体と、
そいつをぶん殴る方法を


黒幕を探せ
死神(おとめ)に捕まる前に――





D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-とは、KEMCO制作のADV。
Android/ios、Wii Uにて配信。




■概要

KEMCO制作のADV第3弾。
突如、「告白されると爆発する」というわけのわからない体質になってしまった主人公と、その仲間たちが繰り広げる学園伝記ラブコメディ。
恋の暴走ガールズの告白を回避しつつ、自身に突然起きた「告白爆死体質」の謎に迫っていく。

KEMCOのADVシリーズは「鈍色のバタフライ」を初めとするデスゲームものが殆どだったが、
今作は笑いあり涙ありサスペンスありお色気ありのコメディとなっており、仲間たちとの血で血を洗うような心理戦バトルはお休みとなっている。
よく爆死するため主人公の血はしょっちゅう降るが、コメディなので別にグロくもないし悲惨でもない。
むしろ、アホすぎる死に方が多いので非常に笑える。
そういうところも含めて、コメディな造りになっている。


なお告白、もしくはそれに匹敵する愛情表現をされたら即刻死亡しゲームオーバーとなるため、ラブコメだが『女の子への接近=命の危険』という図式なのが本作の大きな特徴の一つ。
そのためこのゲームでは、手をつないでのドキドキ下校タイムは死への行軍であり、仲睦まじい昼食は最後の晩餐
ラッキースケベに至っては、回避不能一発アウトな大型デストラップと化している。
要するにラブコメにありがちなシチュエーションは、全て死亡フラグ

このアホみたいな状況を解決するには、基本的にヒロインは危険物と判断し不用意な接触は避けることが重要。
つまり先に進むには、あえてフラグ折るなどの普通のラブコメとは違うアプローチが常々必要になっている。

無論、クリアなんぞ無視してあえてゲームオーバーを踏むのも一興。
アホな状況にふさわしいアホな死に方の数々が待っている。
スマホ版だと、その滅茶苦茶な死にっぷりをTwitterやFacebookで投稿する機能がついている。


ストーリーが進むにつれて
トラウマ、自己嫌悪、自己否定、嫉妬、敵、黒幕、異能、異界、呪い、血筋、家族、母親、ジンクス、魔性、契約、性
闇、絶望、拒絶、罪、罰、沈鬱、喧嘩、断絶、レッテル、悪魔、妄想、狂気、オカルト、破綻、喪失、禁忌、陰謀、死
などの暗黒物質を、不和やら修羅場やらの青春暗黒面諸々を一緒くたにぶち込んで煮詰めた闇鍋の如き、怒涛の展開が続いていくが
「デスマッチラブコメ」のタイトルの通り、そういったことも全部含めて結局のところはコメディに落ち着くのでご安心を。
ドシリアスから帰ってこれないエンディングもあるけど

先の予想がつかないジェットコースター展開の中にも後々への伏線が多く張られており、2週目も楽しいゲームとなっている。
KEMCOのADVの中ではライトなつくりからか中々受けが良く、2016年には舞台化もされた。


なお、シリーズ恒例で公式でネタバレに関するガイドラインが設けられており、撮影や動画配信などをする際には
これに従ってほしいことが呼びかけられている。
+ 今作は
「4/27(金)」と表示される箇所から先はNG




■ストーリー

凶悪な熱と、衝撃の壁。
吹き飛ぶ四肢に、飛んでいく肋骨。
チギレてバラけてコナゴナニナッた、クラスメイトと自分の体。

美笹木高校に入学して間もない4月16日。
その日友人と馬鹿話をしていたら、唐突に受けた超絶美人の同級生と狂暴幼馴染の二人の呼び出し。
そして突然告白されたと思ったら、体がいきなり大爆発し、『告白されると爆死する』体質となっていた。

いきなり巻き戻る時間。「次はない」「告白されると爆死する」と告げて消えた変なピンクのネコ。
このまま、今後一切女の子に告白されてはいけないのか。
女の子と付き合うような、バラ色の高校生活は死刑宣告を受けたのか。


謎のピンクネコ、高校に伝わる呪い、世界がすり替わる怪奇現象、夕方になると暴走を始める恋心。
こんなバカみたいな現実を生み出した生み出したものは何なのか。
こんなアホみたいな状況を作り出した黒幕は誰なのか。

死神は、恋するハートの乙女が二人。
告白されたら即刻死亡。ラブは致命のデスマッチ。

こうしてデスマッチなラブコメ地獄の日々が幕を開けたのだった。



■デスマッチラブコメ

告白されたら爆発して死亡するという『リア充爆発しろ』的な謎の現象。

起爆条件は愛の告白
また、キスなどの告白に相当する愛情表現でもアウト。
そのため聞こえないように耳を塞ぐなどの対処をしても、思いっきり抱きしめられたら終了する。
電話やメールでも条件にひっかかるが、他人からの伝聞はセーフ。

「告白」と受け取るかどうかは、告白された本人がそれと認識するかどうかが判断基準であり
相手から面と向かって「す」まで言葉を聞くと、たとえ「『す』そが出ているよ」といった意味でも一気に危険が増し、
逆に「ハンバーグが『好き』」などの話の流れでは反応しない。
つまるところ、爆死しないように注意は必要だが、女の子からの告白を意識しすぎると余計に危険になるようになっている。

爆発の規模は相手の好意の高さによって決まり、爆発したら本人と告白した人物は確実に死亡。
大体一クラス分くらいの範囲はあらかた消し飛び、大量の被害が発生する。
高校の平和を守る意味でも、このわけのわからない状況を解決しなければならない。

どうも、誰かが悪意を持って、この呪いのようなものをかけたようだが…。


  • ハートマーク
デスマッチラブコメが始まってから、突如左腕に現れた謎の模様。
4つあり、他人には見えず、デスマッチラブコメ関係者にのみ見える。
普段は黒い色をしているが、デスマッチラブコメの対象が近づくと色が変わり
更に距離が縮まったり告白めいた行動をとるとさらに変化する。
変化は1→2黄色→3オレンジ→4の順
  • ♥♥♥
対象が近くにいる状態。
注意しなければいけないが、とりあえずは安全。
  • ♥♥♥♥黄色
対象が凄く近くにいる状態
まだ安全だが、そろそろ不意打ちへの対応や逃走ルートの確認をしないと危険。
  • ♥♥♥オレンジ
危険領域。告白や愛と感じられる兆候が見られるとこれに代わる。
この時点で体のどこかで小さな爆発が起き、出血したり体温が急激に上がるなど、体に悪影響が出始める。
乗り越えてもしばらく鼻血が止まらなくなったり、大量に吐血したりと割とシャレにならない。
  • ♥♥♥♥赤
起爆。告白を受け取り爆発して死亡。
爆風で周囲の人間も軒並み死亡し、辺り一帯に甚大な被害が出る。

要するに危険を感知できる警告灯のようなもの
ゲーム画面ではいつでも表示されており、プレイヤーに状況がわかるようになっている。


  • 暴走
夕刻になるとヒロイン二人を襲う謎の状況。
この時間になると目の色が変わり、酔ったような甘く可愛い表情になり、とろけるような声になり、呼吸が荒くなる。
つまるところ恋心が完全に暴走した状態になり、告白したら死亡するにも関わらず猛烈なアプローチを仕掛けてくる。

ほぼ正気を失っている状態なので言葉は殆ど通じない。逃げても全速力で追ってくる。
追い付かれたらハグやらキスやら告白やらをしてくるため、捕まったらほぼ爆死
そのため死ぬ気で逃げないといけない。




■登場人物


・主人公とヒロインと仲間たち


  • 矢木景(やぎ けい)
愛称はヤギちゃん・バカヤギ・チビヤギなど。
背の低さと頭の悪さに悩む、愛も好きもよくわからない高校一年生。
大バカの友人とおっぱい議論で盛り上がる無為な日々が、いきなりクラスのハイレベル女子二人に告白されるという逆転ホームランで終わったと思ったら、
告白されたら爆死する体になっていた不憫な少年。

本人お悩みの身長はやたら低く、小学生レベル。クラスの腐女子からはショタ扱いされている。
悪知恵に関しては頭がよく働き、それでさらに墓穴を掘ったりする。
デスマッチラブコメが始まってからは、いきなり逃げ出したり奇声を上げて告白を誤魔化したりと挙動不審なため、周囲からは変な目で見られるようになった。
そんな扱いに泣きつつも、わけのわからない呪いを解くため告白によるデストラップを回避しつつ、仲間たちと共に奔走する。


  • 津野るみ子(つの るみこ)
容姿端麗・才色兼備な大和撫子の超絶美人。
実家は津来森神社というこの地域では有名な神社で、由緒正しい神社の跡取り娘として様々な教育を受けている。
物憂げでクールな性格をしているため、学校では『姫様』と呼ばれて敬遠気味。
景とは高校で初めて会った間柄……のはずだったのだが、突如乙羽ともに景に告白。
その結果、謎の怪現象・デスマッチラブコメに巻き込まれることになった。

クールな仮面をかぶっているが、その中身は天然
思い立って木の陰に隠れてびっくりさせようとしたり、昼食のおかずで瀬戸内海を表現したり、カバンにデンキナマズを入れる計画を立てたりと
斜め上の突飛な行動が目立つ。
また雰囲気で敬遠されていることから友人がおらず、友達付き合いというものがよくわかっていないため、上記の天然行動に拍車をかけている。
そのため数少ない友人の志乃歌は大切な知り合いで、恋敵となった乙羽もそれ以上に大事な友人。
デスマッチラブコメという妙な縁で知り合った仲間に戸惑いつつも、景や乙羽と共に解決方法を模索する。

デスマッチラブコメでは、天然ゆえのデストラップ製造機
暴走したら夕刻に草むらに逃げ込んだら何故か潜んでいて告白、暴走して他人の携帯からの不意打ちアイラブユー、
いきなり始まったカバディでホールドからのキッス。
暴走してなくても寝ぼけて告白、逆ラッキースケベでテンパって「スキ」etc…。
ぶっちゃけ前半戦のBADENDは大体この娘絡みである。


  • 白詰乙羽(しろつめ おとば)
景の小学校からの幼馴染で、ちっこい幼児体型女子。
何が気に入らないのか、事あるごとに景をシバキ倒している天敵。
そんな日々が続いていたのだが、突然るみ子と一緒に景に告白するという謎行動をとり、同じくデスマッチラブコメに巻き込まれることに。
ちなみに景への本心は、そのまんまツンデレ。

シバクようになったのは小学二年のときに公衆の面前でスカートを捲くられたことが原因で
その日以来、景は石を投げられイスを投げられ最後は一本背負いで投げられる日々が続いている。
その容赦ないシバキっぷりと誰にでも突っかかる性格から教室では腫れ物扱いであり、るみ子とは違った形で浮いている。
後述の美弥は例外中の例外で、るみ子ともライバルだがそれと同時に数少ない友達と言える相手。
そのため、同じく人間関係に関しては非常識気味。

デスマッチラブコメでは、暴走時の非常識パワーでの力技が得意
腕を使えなくして追い詰める、逃げ込んだら扉を破壊、仲間の拘束を振り切って突撃などなど。
嫉妬でキレて再起不能にしてくることもあるため、爆死以外の死に方も提供してくれる。
普段がツンツンなので暴走時のデレは非常に可愛いが、このゲームにおいては死へと誘う単なる罠である。



  • 平木場亜須賀(ひらこば あすか)
大バカ。長身金髪ロン毛のイケメンだが、高校生活初日に金髪頭で登校してきた非常識バカ。
バカだが全国模試10位以内の秀才という、勉強ができることと愚かでないことは違うという生き証人。
入学から景と意気投合し、しょーもない猥談で盛り上がっている。

美少女二人に連行された景を他の面々と面白半分で覗いてたところ、
デスマッチラブコメのスタートシーンを見てしまい、数少ない状況の理解者として解決に協力することに。
判断は意外と論理的だが何かあったらやたら放火を提案するため、やっぱりバカ扱いされている。


  • 九段志乃歌(くだん しのか)
姉御。快活な性格とカリスマでクラスを仕切る女ガキ大将。
るみ子の数少ない友人の一人。
世話焼きで姉御肌なナイスガイ。
景たちの告白シーンを覗いていて異変に巻き込まれるも、解決のために積極的に仕切って協力してくれる頼れるお方。

亜須賀とるみ子とは中学からの付き合い。
家は九段寺という街の古い神社で、るみ子の津来森神社とは街では知らない者はいないほどの犬猿の仲なのだが
本人たちはそんなことは関係なく気が合っている。
お寺の娘さんなのだが、一方で重度のガジェットオタクという変わった一面も

何かよくわからない黒歴史ノートを持ち歩いている。


  • 有栖隆斗(ありす りゅうと)
委員長。不愛想でくせ毛が特徴的なメガネ男子。
口癖は「馬鹿馬鹿しい」。馬鹿話で話が脱線したら、この一言で軌道修正されるのが大体のお約束。

他人を寄せ付けないようでいて、いざのけ者になっていると抗議してきたり
話題を振っておいて、アホな回答が戻ってきたらさっさと切り捨てたりと色々と面倒くさい性格。
意外と友情には厚く、探索のためにマスターキーを借りてきたり、委員会の名目で校内に拠点を用意したりと
デスマッチラブコメ解決に積極的に参加してくれている。
言い辛い事実を告げるためにあえて憎まれ役を買って出たり、冷静に状況判断したうえでの景への忠告なども多い。

なぜか乙羽とは高校で初めて会ったにも関わらず死ぬほど仲が悪い。


  • 東護美弥(とうご みや)
穏やかで物腰柔らかいクラスメイト。
そして、小柄で童顔・細身の体な印象を全て吹っ飛ばす胸の持ち主。
クラスで浮いている乙羽の唯一の友人。
社交的だが少々引っ込み思案で押しに弱いため、困った子に懐かれやすい運命にある。
乙羽はともかくとしても、クラスの腐女子の毒牙にもかかりかけている苦労人。

実は乙羽に対して特別な感情を持っているらしく、景のことは「ライバル」と困り顔の本人談。
さらに言うと相当な腹黒でもあり、煮え切らない態度の景に対して用意周到に準備したうえでプレッシャーをかけてくるなど
目的のためなら普段の姿から考えられないくらいもの凄く真っ黒になる。
「女の子は、好きな子のためなら、白くも黒くもなれるの」とは本人談。
特別な相手には「おとちゃん」「けーくん」など、特別な呼び方をする癖がある。

腹黒おっぱい、用意周到なおっぱい、その割に脇が甘いおっぱい、エロおっぱい、両刀おっぱい
何だかんだで面倒見がいいおっぱい、キレて顔真っ赤にする姿が可愛いおっぱい
景に素がバレてからは、乙羽のために異変を解決するため、なし崩し的に相棒兼エロ漫才相手になるおっぱい。
というか本筋の美少女二人に近づくのが危険すぎるため、途中から美弥ちゃんとのラブコメも始まる。
本作屈指の人気キャラ



・教師

  • 土呂鈴(とろ すず)
偽ロリ保険医。愛称は「とろりん
養護教諭なのだが、ちゃんと医師免許も取得している医者な何気に凄い人。
三十路過ぎなのに、外見が幼稚園児にしか見えないという別の意味でも凄い人。
そんなこんなで、美笹木高校のマスコットとして定着している。

デスマッチラブコメの影響でしょっちゅう体調不良を起こすため、しょっちゅうお世話になる。



・???

  • ???
デスマッチラブコメが始まってから景に見えるようになった変な生き物。
ぬいぐるみのピンクのネコのような姿をしており、ふわふわと浮いている。
胡散臭い広島弁が特徴で、どうもこのおかしな状況を引き起こしている関係者のようだが……。

神出鬼没に現れては、景に捕まり恨み骨髄でボコられる謎生物。
この変な現象について何か知っているが、何をされても絶対に喋ろうとしない。



・BADEND

  • とろりん
BADENDを迎えたプレイヤーを謎の部屋『とろりんの巣』で出迎えてくれるチュートリアルキャラ。
本編の土呂先生とはなんの関係もない。
ゆるい口調でBADENDのタイトルと回避方法を解説してくれる。
ついでにちょっとした攻略情報を教えてくれることも。

解説の最後には今回の爆発による被害規模を教えてくれる。
学校が吹き飛んで200名を超える死者がでたり、日本列島が消滅したりするので、
単純に笑ったり心の戒めにしたりして本編に戻ろう。
最後は「お大事に」と送り出してくれる医者の鑑。




■余談

  • 美弥の部屋が、前作『トガビトノセンリツ』の看守部屋と同じ間取りになっているが、これはただ素材を使いまわしただけ特に深い意味はない。
+ ちょっとネタバレ
  • 初期段階ではるみ子&乙羽のGOOD&BADとtrueの五種類のエンディングが考えられていたが、紆余曲折を経て本編の形になった。
    また乙羽ENDに関してはBADの方を元にしているが、本編での景の愛に関するこじれっぷりと乙羽の家系と性に関する悩みを抱える中で、あの時点で二人がくっつくにはあの形しかないとのこと。

  • おまけ5に関しては、聞きなれない名詞や単語だらけでわけがわからないと思うがそれが普通。ぶっちゃけD.M.L.C本編の情報だけでは把握できないので、なんか大変なことになっていることがわかればよい。
+ 更にネタバレ
KEMCOADV第5弾『レイジングループ』をやると、一部単語の意味が分かり何が起きているのか理解しやすくなる。
察するに、どうもあの結婚詐欺師かその知り合いが大ピンチらしい。




それじゃ、今回の追記・修正はこの辺で! お大事に、うひひ!

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