さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち

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さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち - (2021/12/04 (土) 02:52:09) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2013/03/12(日) 09:20:00
更新日:2024/04/11 Thu 16:34:55
所要時間:約 5 分で読めます




『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』とは、1978年に公開されたアニメーション映画。
宇宙戦艦ヤマトシリーズの二作目にあたる。



【概要】

宇宙戦艦ヤマトの人気を受け、続編にして完結編という形で制作された。
新たな敵、白色彗星帝国との戦いを通して、ヤマト乗組員達の壮絶な戦いとヤマトの最期を描く。
興行収入約40億円という、現在はもちろん当時としても常識外れの数字をたたき出し、アニメ=子供だけが見るものという図式を覆した。
アニメ業界以外にもファンは多く、シリーズ最高傑作との声も多い。

しかし、日本中を感動させた名作ではあるものの、その内容や結末は前作を知る者から賛否が分かれている作品でもある。
時系列は前作からたった2年後なのに地球が完全復興しているばかりか自然環境まで再生していることに対してはご都合主義との批判が多く、前作で人類滅亡を救ったヤマトは過去の遺物として人々から忘れ去られる寸前というそのストーリーも「薄情すぎる」という声があがった。
が、ヤマトの功績が忘れ去られているのは豊かさや発展に溺れ堕落した人間を描く為の演出であり(じゃあ時代背景変えればいいじゃんとか言っちゃやだよ)、
現実世界でも災害や事件が数年で過去のものとして風化してしまう事例は珍しくないので、
あながち間違った描写とは言い切れない。
今なお物議を醸しているのは、「前作のテーマと矛盾している」とも取れるそのラストシーンであろうか。

公開から2ヵ月後、同年10月から「宇宙戦艦ヤマト2」というタイトルでテレビアニメ化され、エピソードを大量に増加、
結末も古代をはじめとした乗組員の何人かは生存と言う形に変更された。

この変更に関しては、「若者は生きて復興の苦しみを担うべき」という松本零士の主張を尊重したためとされるが、単に「『さらば~』だと内容的にもう続編を作れないため、もっと続編を作って儲けようと思った」という証言もあるため真相は不明。
その後、2の更なる続編として「新たなる旅立ち」が作られたため、本作はシリーズ中ではパラレルな扱いとなってしまい、
完成度も人気も歴代最高峰であるにもかかわらず、時系列上は黒歴史となった。

そのため、さらばしか知らない人が新たなる旅立ちを見て、「ヤマト沈んでなかったの?っていうか真田さんと雪って死んでなかったっけ?」と混乱したとかしないとか。

そういった面倒な経緯と、その後の続編群が不出来だったこともあり、
現在でも「ヤマトはpart1とさらば意外認めない」派と、「完結編までおk」派に割れていたりする。



【ストーリー】

宇宙戦艦ヤマトがイスカンダルから帰還して2年後の西暦2201年、地球は完全復興道を歩み、人類はかつての繁栄を取り戻していた。
再び海は戻り草木は芽生え新たな都市が築かれ、太陽系内のあらゆる惑星は急ピッチで開発が進められた。

あのガミラスとの死闘、そして宇宙戦艦ヤマトのことさえ、人々は忘れようとしていた。

そんなある日、古代進が艦長を務める護衛艦が、遠い宇宙の彼方からの警告ともSOSともとれる謎のメッセージを受信する。
科学局で分析した結果、内容は「巨大な彗星は…」「次々と…」「宇宙全体が…」「一刻も早く…」という断片的なものであった。

時を同じくして、科学局では地球に近づく謎の巨大彗星を発見、事態を重く見た古代と真田は地球連邦に対策を具申するが、
平和ボケした防衛本部は取り合わないばかりか、防衛会議を批判した古代を糾弾し退室させる。
さらに旧ヤマト乗組員に防衛本部からヤマト廃艦が告げられる。



【登場人物】

ヤマト艦長代理
雪との結婚を控えていたが・・・

『違う!断じて違う!宇宙は母なのだ!そこで生まれた生命は、全て平等でなければならない!それが宇宙の真理であり、宇宙の愛だ!』

  • 森雪
生活班長兼レーダー手兼看護婦権etcetc。

古代との結婚式は、思わぬ形で行われることに・・・

『宇宙遊泳でも何でもして帰ります!』

  • 島大介
ヤマト航海班長。
ヤマトの出航にはついてこないかと思われたが…

『古代、上出来だよ。』

  • 真田志郎
ヤマト技師長。
都市帝国攻略戦にて帝国内部に侵入するが・・・

『俺がいなきゃメカのことはどうにもならんぞ。』

  • 加藤三郎
艦載機部隊『ブラックタイガー隊』隊長。
月基地に配属になっていたがヤマト出航の噂を聞きつけて部下共々新鋭機『コスモタイガーⅡ』を持ちだして駆けつける。
『月面基地でもどえらい騒ぎだぜ。ヤマトが謀反を起こしたってな!』

  • 斉藤始
陸戦部隊『空間騎兵隊』中隊長。
佐渡先生(…ということになっていたが実は防衛軍長官)の手引きでヤマトに乗り込む。

『技師長!慌てず急いで正確にな……!』

  • 土方
第11艦隊旗艦(ゆうなぎ)の艦長。
白色彗星帝国に敗北したところをヤマトに救助されヤマトの新艦長に就任する。


旧ガミラス帝国総統。
白色彗星帝国の客将となってヤマトと対峙する。
『ミル指令、私はヤマトと戦っているんだよ…』

  • タラン将軍
ガミラス帝国の数少ない生き残り。
第一作から出てるキャラだが影が薄かったせいか『2』ではほかの『さらば』初出キャラと一緒にキャラデザが一新されてしまった。


  • ズォーダー大帝
白色彗星帝国ガトランチス大帝。
黄金バットばりの高笑いが一番の特徴。
↓のセリフからも窺えるように尊大で傲慢な性格だが、そう言い切れるだけの度量も備えたまさに宇宙の帝王。(2の最期とか2202とかはどうしてああなった)

『宇宙の絶対者はただ一人、この全能なる私なのだ。命あるものはその血の一滴まで俺のものだ。宇宙は全て我が意志のままにある。私が宇宙の法だ、宇宙の秩序だ。よって当然、地球もこの私のものだ。』

  • テレサ
この物語のキーパーソン。要は女神枠。
反物質世界の人間で、通常物質と触れると対消滅を起こしてしまう。
人間型だけど身長20メートルくらいはありそう。

【音楽】

本作で話題になったのが、パイプオルガンによる「白色彗星」のテーマである。
白色彗星帝国の強大さ、恐ろしさをストレートに表した荘厳な曲であり、大抵の人が一度はどこかで耳にしたことはあるのではないだろうか?
故宮川泰氏作曲で、演奏は当時高校生だった宮川彬良氏だったりする。
この曲、作ったはいいが無茶苦茶難しいことと、パイプオルガン自体がレアな楽器だったため演奏できる人間がおらず、泰氏は息子の彬良氏に演奏を任せたとのこと。







「巨大な冥殿は・・・次々と・・もし、このまま・・全消しさせられて・・・Wiki全体が・・・一刻も早く・・・・追記修正を・・・どうか・・時間がありません」


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