Twelve Doors

「Twelve Doors」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

Twelve Doors - (2015/05/16 (土) 05:46:30) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2010/02/25(木) 18:43:47
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----

&font(#ff0000){ふと気が付いた時には、何も覚えていなかった。}
&font(#ff0000){ここが何処なのか、ここで何をしているのか、そして…自分が誰なのか。}
&font(#ff0000){右手には懐中電灯、左手にはジェラルミンケース。}
&font(#ff0000){全身を包み込む防護服は重く、}
&font(#ff0000){視界を遮るマスクはカビ臭い}
&font(#ff0000){そして、ここはとても薄暗い。}

2002年に発表されたフリーゲーム。
CopyrightSANETOMO KIKUTI

記憶を無くした主人公が施設を徘徊して、真相に近付くホラーアドベンチャー。
謎解きがあったり、Keyアイテムが見つかりにくい、パスワード入力あり等難易度がやや高い。

回収されない伏線や、難解で説明不足なストーリーなど少々とっつきにくい部分もあるが、ネタに富んだ選択肢等製作者の遊び要素などが入っており、なかなか良く作り込まれている。


・登場人物

『名無し』
可愛い見た目の主人公。気が付くと何処かの施設の休憩所にいた記憶喪失者。
血まみれの施設内を武器無しで徘徊する。
一人でいると冷静だが、人に出会い選択肢が現れた途端にへたれる。
up.aniota.info(リンク切れ)

『防護服の男』
主人公と同じ防護服を着た男性。
施設が大変な事になってるのにかなり余裕のある態度でフカしているあたり、相当の実力者。
中盤、培養室に現れ、主人公に地下2階へ行くよう促してくるが…。

『ジェシカ』
主人公と同じ防護服を着た女性。
意識がすでに無い。美人。

『サブロー・ハセガワ』
マウステクノロジー社の研究員。
恋人ジェニファーと地下倉庫で密会中に、会社の機密を目撃してしまい、人体実験の験体に回されてしまう。

『ステファニー』
マウステクノロジー社の研究員。
恋人のサブロー同様に人体実験されてしまい、開発で得られた副産物「ES.E.G.F」を投与され、強靭な生命力と怪力を得る。
首を吊られたまま放置されていたがそれでも生き延びており、生前の恋人を探して徘徊を始める。
「…サブロー……わたしのサブロー……彼は…どこ……?」

『ジャック』
主人公が初めて出会う兵士。黒ずくめの戦闘服を着ている。
ラストホープ財団の保有する非合法武装組織、『ラスト・バタリオン』のガブリエル隊C班の隊長。
「クソッ…!!オマエは早く逃げろ!!


・プレイヤーキラー

『レッドマン』 開発コード「赤ゴリラ」
施設内の至る所に出没する謎の怪物。見た目、全裸の露出狂。
天井裏や床下などを移動経路にしており、知能や運動能力も高め。
進化することで全身の筋肉が発達し、「アシュラ」と呼ばれる2対の腕を持つ形態へと進化する。

『裸の男』 開発コード「ピノキオ」
地下一階の第一飼育室で飼育されていた謎の男。見た目、ゴム人形。
頭頂部には大きな手術痕があり、普段は眠って過ごしている。
変幻自在な体細胞を持ち、所持品を含めてあらゆる姿に擬態する能力を持つ。
その代償として猛烈な飢餓感と睡眠欲に苛まされており、主人公を捕食しようとしてくる。

『リバースウォーカー』 開発コード「眠り姫」
地下一階の第二飼育室で飼育されていたが、強化ガラスを破って施設内部を徘徊。
死斑の浮き出た女性の股から胎児の顔が生えており、ブリッジの体勢で歩き回る。
複数の個体がいるのか、それとも再生能力が異様に高いのかは不明だが、幾度となく施設内で遭遇することとなる。
時間の経過とともに進化を遂げ、逆立ちの格好での二足歩行やカギヅメなどを習得し、襲い掛かってくる。

『ギガマウス』
『ギガハンド』
『ギガフェイス』
壁や床に突如として現れる手と口、そして顔。口の方は突如として床や壁に現れ、ラストバタリオンの兵士を捕食していた。
手と顔の方は主人公と直接対峙することとなるのだが、その正体は…。

『歩く焼死体』 開発コード『アリス』
実験の失敗作の一つ。焼却処分中に事故が発生したため、完全に死亡せずに休眠していた。
眼球が焼け落ちたままなので、横を通り抜けても気づかれないこともある。

『ガーゴイル』
信者の成れの果て。
シューティングで倒す事になる。
弾が切れないように外さないようにしよう。

『狼男』
そのまんま。特に書く事無し。

『ルシファー』
ラスボス。
全ルートのラスボスで必ず闘うが、倒さなくてもクリア出来る。


・武器
マシンガン
ガブリエル隊が所持していた物。
弾が無いことが多く、弾があっても怪物に対してあまり効果がない。

バスターキャノン
かなりの威力を誇る兵器だが、すぐに故障したり、連射すると使用者が感電死する為、実戦向きではない試作機。


・ゲームオーバー
初プレイで死にまくるほどパターンが多い
例

「おっ、ダクトに入れるじゃん♪」

「ここから先IDが必要?どうせ中にあるんだろw」

「自販機使えねぇじゃねぇか」ガンッガンッ

「うほっ良い男!」

「コイツ、後ろから見たらどうなってんだろ?」マップ切り替え

「うほっ良いケツ!」

「来るなぁ!」マシンガン連射

「やばい、奴が来た。逃げ……後ろからも…!まあ、もう一回行ってみるといないんだろw」

「一緒にサブローを捜そう!」

「今、薬をやるからな!」

「指が疲れた。もう、クリックすんの止めてもいいだろw」

「元の場所に帰ってみるか♪」

以下ネタバレ




















バケモノには三種類がある。
一つは「胞子」によって変化したもの。
人の命を奪う物、狼男やガーゴイルに変異させるもの、そして人の脳を支配して新たな人格を形成するものなど様々な種類がある。
過去にイタリアから、この胞子を封じた棺が発見され、これに魅入られた当時の陸軍中将ロナルド・ホッジスによって教団が立ち上げられた。

もう一つはマジカルテクノロジー社の開発した薬品、ES.E.G.Fを投与されたもの。
この薬品には服用者に怪力と強靭な生命力を持たせる作用の他、理性の崩壊のような副作用も確認される。
七番倉庫で絞首刑にされていたステファニーはこの薬品で無理やり生かされ、ハングドマンエキスの母体にされていた。
他、ジャックや主人公も服用することがあるが、ジャックが使う場合はどうやっても死んでしまう。

そして、「メサイア」と呼ばれる生物。
先述の胞子に対する耐性は、ホモ・サピエンスが当初持っていたものであるが、進化の過程で失われてしまった。
聖書ではこれを原罪と呼んでおり、これに対する耐性を持った人間を一から作るための計画がメサイアである。
見た目は胎児のような醜悪な生物であり、ラストホープ財団のお抱え企業マジカルテクロノジー社において人工的に培養液の中で生成したり、生身の女性に出産させたりと様々な方法で生産・実験が行われていた。
結果的に、これを人間に着床させる実験の過程でリバースウォーカーをはじめとするクリーチャーが生まれてしまう。
これを疎んじた財団は、胞子の入った棺ごとメサイアを処分するべく、ジャックを初めとするラストバタリオンを投入することとなった。

マルチエンディングで、主人公の正体はルートによって変化する。
ゲーム中で登場する人物の正体もルートによって変化し、伏線の真意もルートによって別々のものとして解釈することとなる。

・ジャックが生存しており、最終局面でジャックにワクチンを使った場合
主人公はメサイア計画の完成体。母体から出産された後、一人で立ち上がり、母体を喰らって栄養を得、およそ10時間で完成となった。
成長に伴う飢餓感で職員を喰らい、気密服を奪い、そして自我が目覚めた。生まれた瞬間から喋れるのは、言語機能が本能化されていたため。
冒頭で見られる血塗れの分娩台は主人公が生まれた場所である。
教団の生み出したメサイアの中では唯一の成功例であったが、研究主任のシャマランですらその姿を見ることなく生体になったため、その存在が所内に知れ渡ることはなかった。
教団の主を倒し、ジャックと共に脱出する。脱出ポッドの中では自身の生まれに苦悩するが、ジャックに諭され、改めて社会で生きてゆくことにする。

・ジャックが生存しており、最終局面で自分にワクチンを使った場合
教団の秘密に辿り着くが、ジャックが教祖に襲われてしまう。
ジャックを後に逃げるがそこには防護服の男、ハインリヒ・ベルガーが待ち構えていた。
ハインリヒによると主人公の正体はマックス・フロスト。教団外部からのスパイで、研究員になりすまして情報収集をし、ジェシカ達を殺しまわっていたが、ワクチンの副作用で気を失っていた。
絶体絶命のピンチだったがギガハンドの乱入によりなんとか切り抜け、脱出に成功。

ポッドの中で携帯が鳴った時に、ジュラルミンケースを調べると更に違うオチになる。
それは、主人公はたまたま補充に来ていた自販機会社「メタルバーガー」の社員で、防護服に見えていたのはただの制服だった、というもの。
つまりハインリヒの指摘も全て的外れ、完全にいらない苦労をしたことになる。

・ジャックが死亡しており、最終局面でジェシカにワクチンを使った場合
ジャックが生きている場合は死体として出てくる女性「ジェシカ」は、ジャックがいないと気を失っているだけになる。
この場合、主人公の正体は研究員のひとり「ハインリヒ・ベルガー」になる。
当初は恋人ジェシカと共に真実の眠る12番倉庫まで辿り着いたが、外部からの工作員マックス・フロストを追うため、単身で研究所内へと舞い戻っていた。
その後はフロストにワクチンを奪われた後、殴られて意識を失い、冒頭へと繋がる。
教祖を退け、ジェシカから真実を聞くと同時に工作員フロストが立ちはだかる。
早撃ちを挑むも叶わず、絶体絶命の窮地にいちかばちかES.E.G.Fを自分に投与。するとギガハンドが現れ、フロストを連れ去ってしまう。
ジェシカと二人で脱出するが、胞子に汚染されているのに死ぬ気配も変異する気配もない。ジェシカが言うには、薬品と胞子が奇跡的なバランスでけん制しあっているのだそう。
とりあえずは助かったが、治療法が見つかるまでは冷凍休眠する羽目に。

・ジャックが死亡しており、最終局面で自分にワクチンを使った場合
ジャックを助けられず、ジェシカも見捨てた場合は、主人公の正体が最悪のものとなる。
主人公の肉体は研究員のハインリヒ・ベルガーであるが、既に彼の人格は死んでおり、主人公の意志は脳をのっとった胞子そのもの。
その事実を封じるため、同じ研究員を殺して回っていた。
自分の脅威となりうるジャックはバケモノに殺させ、かつての恋人であるジェシカも偽装のために利用しつくしたうえで使い捨てるなど、殆ど直感的に残忍な行動を繰り返していた(というより、ジャックやジェシカを救わないと後付でそういう理由ということになる)。
唯一の生き残りであり、ハインリヒの親友であったマックス・フロストに追い詰められるが、主人公の危機に呼応したギガハンドの乱入により脱出に成功する。
しかし、ポッドの中で変異が始まり、やがて教祖と同じ化け物となってポッドを破り飛び立ってゆく。


あるEDから続く「12Doors vol 1.5 MissingLink」と「M.F.D」があるが、「M.F.D」は序盤以降が課金制(現在は中止)でしかも制作者の諸事情により途中で更新が止まってしまっている。


追記・修正は自販機を蹴り飛ばしながらお願いします。

----
&link_up(△)&aname(メニュー,option=nolink){メニュー}
&link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー)&link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ)
----
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,12)
}
#center(){&link_toppage(-アニヲタWiki-)}

#comment