SCP-055

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SCP-055 - (2020/08/29 (土) 17:20:27) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2016/12/17 Sat 23:39:18
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めますが数分で記憶を失います

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#center(){&font(b,i,red){いつ、だれがSCP-055を回収したのかは不明です。}}




SCP-055はシェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]](SCiP)である。
[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はKeter。
項目名は『[UNKNOWN]([正体不明])』。

*概要
SCP-055はとてもある意味において危険なオブジェクトである。
というのもこのオブジェクト、「なにがなんだかわからない」のである。
考察内容が多いのでもない。情報量が多すぎてちんぷんかんぷんになるのでもない。
あるいは謎があるとかでもなければぶっ飛び過ぎてて理解できないとかそういうことでもない。

文字通り、「なにがなんだかわからない」オブジェクトなのである。

どういうことか。

例えばこのオブジェクトは、いつごろ収容されたかは不明である。
また、誰がそれを収容したのかも不明である。
サイト-19にそれはあるが、どうしてサイト-19にそれが収容されることになったのかも不明である。
取扱い方法はきっちり定められていて、
>オブジェクトは、5×5×2.5メートルの、ファラデーケージで包まれた50センチメートル厚のセメントでできた壁を持つ部屋に格納されます。部屋への出入りは2×2.5メートルの、故意に押さえない限り自動的に閉鎖・施錠が行われるドアを通して行われます。警備員は決してSCP-055の保管室の外に配置されてはいけません。さらに、このオブジェクトのメンテナンスや研究を行う職員は、実行可能な限り出来るだけ、部屋の幾何的中心から少なくとも50メートルの距離をとることが推奨されています。
とあるのだが、これらの取扱い方法を定めた経緯も不明であり、どうしてそんな部屋を用意したのかも不明である。
そしてKeterオブジェクトであるにもかかわらず情報自体は秘匿されておらず、誰でも入れる「にもかかわらず」、
サイト-19の全員がSCP-055について語れない。「わからない」のだ。

簡単に見ることができ、スケッチだってできるし写真も撮れる。
だが実物にせよ絵にせよ動画・静止画にせよ、見た人は数分でその記憶を忘れる。
膨大な科学的データも取得したのだが、それらもすべて研究できない。
研究中に「&bold(){俺達は何を研究しているんだ?}」となってしまうからだ。

よってこのSCP-……ちょっとまって、俺は今なんのオブジェクトを解説してたっけ。
[[SCP-048]]だっけ?[[SCP-579]]?…ああ、055だったか。失礼。
SCP-055は結局どういうオブジェクトなのかわからないのである。

このオブジェクトの報告書は定期的に『再発見』され、読んだ人に不安を抱かせるが、
当然それも忘れられる。
一度このオブジェクトを破壊しようとしたり、別のサイトに移送しようとしたこともあったようだが、
どちらも不詳の原因で失敗している。ここまで徹底しているともう素晴らしい。

故にKeter。だってこのオブジェクトが自分の情報を隠す、すなわち反[[ミーム>ミーム(SCP Foundation)]]的であるから。
我々はただこいつが自分を隠すということ以外覚えておけないのだ。
ある意味では最強のミーマチックオブジェクトである。「伝えられない=どうあがいてもミームにできない」という意味で。
こいつが仮に収容違反しても再収容は絶対できないし、財団職員を殺しまわっても生存者は同僚の死体以外見つけられない。
当然、SCP-055によるものだともわからないだろう。そもそもどういう危険性を持つ(あるいは持たないのか)すらわからない。
心理的影響を考慮したわけである。

このオブジェクトの筆者はこのオブジェクトは「実際にはなんらかの理由で不明の第三者により送り込まれたエージェントではないか」と推測している。
つまり、財団内部やオブジェクト、人間世界、あるいはその他のオブジェクトを監視するためではないかということである。

*財団の挑戦
とはいえ財団もまったく手を打たないわけではない。
こいつをどうにかして「認識」する試みをしようとしたのだ。

そこである研究員はこのオブジェクトの特異な点に着目した。

「これが”反ミーム的”であること」自体は覚えており、それ故にSCP-055というオブジェクトの存在は覚えているということ。

そこで、ヒューズ博士は「こいつが&font(b){何では『ない』か}」を記録していけばオブジェクトを間接的に表現できるんではないかと仮説を建てた。
そしてヒューズ博士の建てた仮説に基づいてエージェントたちは記録をノートにまとめ、ヒューズ博士への報告に望んだ。

>ヒューズ博士: よし、では君にナンバー55についていくつか質問をさせてもらおう。
>
>███████: ナンバー何ですって?
>
>ヒューズ博士: SCPオブジェクト55。君がさっき観察したオブジェクトだ。
>
>███████: ええと、私はあんたが話しているのかよくわかりません。私たちは55番を持ってないようですが。
>
>ヒューズ博士: よし、それなら、███████、直前2時間何をしていたのか報告してくれたまえ。
>
>███████: え?えーと… <対象は不安感を呈している>…覚えておりません。
>
>ヒューズ博士: そうか、では、これは覚えているかね? 私たちはアレが球状のものではないとお互い確認したことを?
>
>███████: そう、あれは… そう!そうでした!確かにアレは丸くなかった!オブジェクト55は丸くありませんでした!
>
>ヒューズ博士: さあ、どんなものか思い出しただろう。
>
>███████: いいえ、ダメです。私にはアレがどんなものかわかりません。でも間違いなくありました。アレは何かこう、覚えていられないもので、とりあえず球の形はしていませんでした。
>
>ヒューズ博士: ちょっと待ってくれ。何が球の形をしていないって?
>
>███████: オブジェクト55がです。
>
>ヒューズ博士: オブジェクト何だって?
>
>███████: 博士、先ほど我々はアレが球の形をしていないってお互い確認したことを覚えていますか?
>
>ヒューズ博士: そうだった!

…ごめん、二人共大真面目なのはわかっているんだけどコントにしか見えない。
そうなのだ、否定的情報によって覚えておけること自体は実証されたのだが、結局「何ではないか」はわかっていないのだ。
というかこれ延々と確認していくのか?気が遠くなりそうだ。
これのせいでしばしば055は「丸くないやつ」と呼ばれる。

存在の認識自体に干渉してくるSCiPの代表格なのだが、実はいわゆる「反ミーム」系オブジェクトの中ではマシな方とも言える。
というのも「否定する形で存在を特定でき」「Keterに分類することが出来ており」「収容手順も確立されている」から。
つまり、過程が失われているにせよ、財団に存在を捕捉され、特別収容手順として残されている以上、完全な隠蔽にはなっていないのだ。
逆に言えば、SCPナンバーを割り振って記録に残すこともできないようなオブジェクトも存在しうるということ。

あるTaleでは、こういった反ミームオブジェクトに対して記憶補強剤なる薬品を服用することで対応していることが示唆されている。

*余談
[[SCP-2932]](ティターニアの檻)という、異常存在を捕らえておく檻のオブジェクトが存在するのだが(Thaumiel)、
そこに”Mal-Va-Gar-Ta-Mor”という、今は収容されていない存在がある。それの特徴としては
「檻の管理人に[[人間の前の支配種>SCP-1000]]が正体を知らせず閉じ込め、管理人にもあいつは知らんほうがいいと言った」
「それが脱獄した時、管理人は確かに『知らなくてもいいこともあるんだ』とおもった」と書いてある。
ようはこいつもわかっていないので、SCP-055との関連が疑われている。

また[[SCP-001]]提言の一つ、[[SCP-001/Roget's Proposal>SCP-001]](Keter任務)というオブジェクト(Thaumiel)では、
Keterオブジェクトは互いにセットにされており、それで互いの特徴を打ち消し合うという機械が描写されるのだが、そのなかで
こいつは[[SCP-579]]とセットにされている。…このSCP-579は『[DATA EXPUNGED] ([データ削除])』というタイトルで、
055とことなり何なのかはわかっているはずなのだが、概要も補遺も、というか特別収容プロトコルですらデータ削除済という
なにがなんだかさっぱりわからない、というか筆者のFar2氏もわかってねえだろこれ((つまり、特になんであるかという正体をまったく設定されていない))というオブジェクトであり、
「わけわからんもの」同士でペアを組まされている。…どうやって打ち消し合うんだ?

…まあ説明されても忘れてしまうんだろうけどな!
ところで俺はなんのオブジェクトを解説してたっけ?





追記・……と何をお願いしたらいいんだっけ?

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#right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-055 - [unknown] 
by xthevilecorruptor
http://www.scp-wiki.net/scp-055
http://ja.scp-wiki.net/scp-055

この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
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- せっかくならSCP-2998の件についても記述ほしい…欲しくない?結局よくわかんないけど  -- 名無しさん  (2016-12-18 00:01:44)
- 丸い釘を四角い孔にはめ込むことはできない  -- 名無しさん  (2016-12-18 00:11:05)
- 2998はコイツ使ってリセットした…ということになるのか?  -- 名無しさん  (2016-12-18 04:55:35)
- 君たちは何について話しているのだ?  -- 名無しさん  (2016-12-18 05:23:40)
- よく見たら所要時間が  -- 名無しさん  (2016-12-18 13:15:31)
- 本当だ、数分で記憶を失うって……あれ、何の話だったかな?  -- 名無しさん  (2016-12-18 15:11:33)
- 俺は性的な経験をしたことがないし、クリスマスに予定はなかったし、少なくとも球状ではない  -- 名無しさん  (2016-12-18 18:24:44)
- 取扱い方法は誰が考えたんだろ  -- 名無しさん  (2017-01-16 20:48:08)
- 055と579の正体がわからんのをいいことに、組み合わせると矛盾発生して無効化できることにしたんだろうな 頭良い  -- 名無しさん  (2017-02-08 22:20:48)
- ウパニシャッドだったかな、真実は「~ではない」を積み重ねる形でしか表せないって話があるね  -- 名無しさん  (2017-03-02 14:48:12)
- 脱走したクソトカゲがこれになんかしたらしく紳士的になって発見された、ってtaleがあるらしいね  -- 名無しさん  (2018-04-22 18:48:37)
- とりあえず「丸くない」という情報は記録できたようだから、根気よく続ければ外見くらいは何とかわからないかな  -- 名無しさん  (2018-09-10 18:55:29)
- アルミホイルの帽子だ。口が付いてる。  -- 名無しさん  (2018-11-14 18:10:14)
- 当該オブジェクトに対する記憶をすぐに失うってのが記憶処理に通じるものがあるような気がするな。今はSCP-3000でかなり深く掘り下げられてしまったが、それより前はどうだったんだろうか  -- 名無しさん  (2018-12-23 11:33:13)
- 暴走した記憶処理装置だったりして。  -- 名無しさん  (2019-07-03 12:23:31)
- 「あれは丸くない!」「だから我々はそれを収容する!」「そうだ、収容する!」  -- 名無しさん  (2019-08-16 11:56:24)
- これも第五教会絡みっぽいけどそも第五教会自体がよくわからんので結局コレのこともわからん  -- 名無しさん  (2019-10-26 02:18:41)
- 俺は何を読んでいたんだ?  -- 名無しさん  (2019-11-11 12:36:38)
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