SCP-3999

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SCP-3999 - (2020/12/23 (水) 08:55:23) のソース

ふ&font(#6495ED){登録日}:2017/09/24 Sun 10:23:17
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 18 分で読めます

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#center(){&bold(){では行こう、きみとぼくと}}
#center(){&bold(){十一日帝国が空を喰らうとき}}
#center(){&bold(){朝食のテーブルの上の蛤のように熔けるヒューマノイドのように。}}


SCP-3999とは、シェアード・ワールド「[[SCP Foundation]]」において登録された[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]の一つである。
項目名は&b(){「I Am At The Center of Everything That Happens To Me(私は私に起きること全ての中心にいる)」}。



*特別収容プロトコル
先に言っておくがこのオブジェクト、3000に近い記事の中でもトップクラスにわけわかめなシロモノである。
「それもう聞き飽きた」という諸兄もいるだろうが、元記事を読めばわかるはずだ。そもそも取っ掛かりがない上に説明がし辛い。
そもそもこの記事、&bold(){概要セクションが取り消し線の嵐と化している。}
その詳細は後で説明するとして、つまり「SCP-3999ってなんですか?」と言われても答えられないのだ。いや、「何であるか」は判明しているのだが。

では、特別収容プロトコルの一部を引用しよう。

>SCP-3999は現時点では収容できず、また現在[[ZKクラス現実終焉シナリオ>K-クラスシナリオ(SCP Foundation)]]を構成しえます。タローラン(Talloran)研究員(SCP-3999の焦点であると考えられる)が取るべきもっとも望ましい活動方針は、財団資産へのさらなる二次的被害を防ぐべく、すべての財団サイトと人員に対する接触を断つことです。仮説では、タローラン研究員が極度に人との交流が少ない地域に収容された場合、SCP-3999の破壊的性質は一時的に&font(l){途絶}
>
>&font(l){停止}
>
>&font(l){収容され}
>
>&font(l){いくらかの残余を維持して}
>
>…
>
>タローラン研究員(SCP-3999の焦点であると考えられる)が取るべきもっとも望ましい活動方針は、[[地球]]とその社会に対するさらなる二次的被害を防ぐべく、全人類との接触を断つことです。仮説では、タローラン研究員が&font(l){隔離された地域で速やかに自己終了した場合、SCP-3999は処分されると考えられます。}
>
>&font(l){タローラン研究員は財団を離れることができません。}
>
>タローラン研究員(SCP-3999の焦点であると考えられる)が取るべきもっとも望ましい活動方針は、地球とその生物多様性に対するさらなる二次的被害を防ぐべく、全動物との接触を断つことです。&font(l){仮説では、タローラン研究員が残りの人生を小さな小屋で、全ての動物と可能な限りの植物から隔離されて生きた場合。}
>
>SCP-3999の効果を打ち消す手法についての研究が継続中です。現在の提案に含まれる計画には&font(l){太陽への打ち上げがあります。}
>
>タローラン研究員の家族は個別に即決処刑されます。手順は機動部隊オメガ-8、機動部隊ラムダ-12、機動部隊サイ-7、機動部隊タウ-5、機動部隊イオタ-10を含むさまざまな機動部隊から選抜された、訓練を受けたエージェントらによって実行されます。これらのエージェントは軍事戦術と特殊武装・戦術(Special Weapons and Tactics)演習の再訓練を受けます。割り当てられるエージェントらはヘア精神病質チェックリストにおいて30点以上を得た者になります。
>
>割り当てられたエージェントらはまずタローラン研究員の母親を処刑し、続いて父親を処刑します。建物内に存在した動物はどのようなものであれ終了されます。その後現在ペンシルベニア州大学の学生であるタローラン研究員の姉妹の元へと進みます。彼女は現在建物内に存在するルームメイトのいずれかに続いて処刑されます。終了は消音装置を装着したレミントン700スナイパーによる、近距離からの額への単一の発砲によって行われます。&font(l){その後死体はタローラン研究員の事務所の外壁に釘打たれ、正確に10lのガソリンに浸されたのちに点火されます。タローラン研究員は抑制され、死体の前で跪かされます}
>
>SCP-3999の分類は
>
>タローラン研究員の同僚は個別に即決処刑されます。手順はさまざまな収容スペシャリストから選抜された、訓練を受けたエージェントらによって実行されます。サイトのカフェテリアの従業員はタローラン研究員とどのような形であれ接触したことのあるすべての職員の食事にヒ素を混入するものとし、&font(l){その範囲はO5評議会のメンバーにまでおよび、また含んでいます}
>
>SCP-3999の彫刻が純粋な御影石で作られたイオニア様式の台座の上に配置されます。この台座は、5m×5mの正方形のコンクリート製収容チャンバーの中央に直接置かれます。保管室の警備は常時最低2名の、&font(l){情報災害に対する抵抗と収容の訓練を受けた武装守衛により実施されます。}
>
>&font(l){SCP-3999は収容できません。}
>
>SCP-3999はタローラン研究員とともに、[[蛇の手>蛇の手(SCP Foundation)]]へ贈り物として届けられます。蛇の手の全工作員に対し、SCP-3999は第五教会の非常に重要なアーティファクトであるとの情報提供が行われます。タローラン研究員にはクラスC記憶処理剤が投与され、彼は第五教会の高位指導者であるブライアン・フレデリック・ボンディスキーであるというカバーストーリーが与えられます。&font(l){蛇の手の全工作員に対し、SCP-3999とタローラン研究員はいかなる状況下でも引き離されるべきではないと通達されます。}
>
>SCP-3999はSCP-2432とともに収容されます。この収容手続きの成果は、SCP-2432内に3m×25cm×25cmの床下空間という形で開いた次元異常という結果となりました。それはSCP-2432-1に指定され、SCP-2432の一角の壁に開いています。それは通常テレビ台により隠されています。この床下空間に侵入すると、SCP-2432とレイアウト、装飾、異常効果において同一である空間に通じています。SCP-2432の隣室にはこの床下空間の出入り口はなく、レイアウトは類似していますが、SCP-2432の出口側と異なり完全に同じではありません。この複製の部屋のカーテンを開くと壁が存在します。窓はありません。
>
>SCP-2432-1の内装は、

ざっと見ただけでもわけのわからないことになっているのがお分かりだろう。
そもそも、コイツのオブジェクトクラスはこともあろうに「&bold(){Apollyon}」である。
旧[[SCP-2317]]、[[SCP-001]]「S・D・ロックの提言-夜明けの刻」と同等のクラスが与えられているのだ。

……が、仮にも財団の報告書であるにも関わらず、プロトコルの時点でまとまりがない。
引用した部分はプロトコルの前半だが、切った部分から先はSCP-2432の説明になっているため省く。
「あのアパートと何か関係があるのか?」と思う諸兄もいるだろうが、断言しておくと&bold(){ない}。

しかし、「わけがわからない」と言っているだけでは説明にならないので、ここで手がかりの一つとなるセンテンスを引用しよう。

>タローラン研究員は&font(l){SCP-3999から強制的に取り除かれます}
>
>タローラン研究員は&font(l){常時SCP-3999とともに収容されます}
>
>タローラン研究員は&font(l){終了されます}
>
>タローラン研究員は&font(l){必要なあらゆる手段によって生存させられます}
>
>タローラン研究員は&font(l){SCP-3999内に配置されます}
>
>タローラン研究員は&font(l){繋がりを維持したまま、SCP-3999から可能な限り離しておかれます}
>
>タローラン研究員が&font(l){殺害され、SCP-3999内に置かれることはありません}
>
>タローラン研究員は&font(l){SCP-3999ではありません}
>
>タローラン研究員はSCP-3999と深く繋がっています。

タローラン研究員がこの記事のキーパーソンである。
しかしこの取り消し線の多さ、情報災害でも発生したのかと思うレベルである。
そう、取り消し線とまとまりのないプロトコル、これが読み解きのポイントになっているのだ。

続きましてタローラン研究員へのインタビュー記録。
これも手がかりである。

>面談者: それであなたは厳密には何者なんですか?
>タローラン: 私はタローラン研究員、SCP-3999に割り当てられた研究者の1人です。
>面談者: しかしあなたについての記録はどこにもない。
>タローラン: 言ったじゃないですか、なにか変なことが私に起こっているって! でも私には全部説明できないんです。夢の中にいるようで、そこでは物事が本当に切り離されていて。
>面談者: 切り離されて?
>タローラン: 今は物事に集中できません。ただとても不安を感じます。現実がより……現実味がなく……なりはじめたような、もし意味が通るとしたら。
>面談者: しかしあなたについての記録はどこにもない。
>タローラン: ……それ、さっきも言いましたよね。
>面談者: それであなたは厳密には何者なんですか?
>タローラン: 待って、ここでなにが起きているんですか? これは何のサイトなんです? 博士、あなたの名前をもう一度訊いてもいいですか?
>面談者: █████████ ████博士
>人: そんなの名前じゃない、ただの口から出る雑音だ。なんで俺は編集のことを考えている? 普通の会話でああいう風に単語が編集されるってどういうことだよ?
>面談者: このインタビューは終了しました。
>人: (床が消える。タローラン研究員は暗黒に消え去る。部屋が熔ける。SCP-3999が突如█████████ ████博士を捕食する。)
><記録終了、[任意の時間情報]>
>後記: [後から判明したことについてちょっとした概要とひとこと]

理解が追いついただろうか?
カンのいい諸兄はこの時点で察しただろうが、もうちょいとお付き合い願いたい。
ちなみにこの先も似たような取り消し線まみれの表記が続いたのち、まるで台本のような書き方の部分にタローラン研究員のこんな叫びが記録されている。

>&bold(){出せ! 出せ! こんなの面白くねえぞ! ここにいるとこいつにじわじわ殺される! あれと一緒に閉じこめられてんだ!}

そして、恐らくはSCP-3999の本質にもっとも近づいただろう場面の描写。

>タローラン研究員は半狂乱で扉から走り去ろうとし、ただ現実への出口があるはずだった硬いコンクリートの壁にぶつかる。奇妙な事に、ただの一様な壁であるにもかかわらず、彼にはそれがどこかの悍ましい彫刻家によってイオニア様式に形作られたとある台座の一部だと分かる。彼は頭からその思考を振り払った。「それで」彼は素早く考えた。「ここが何であれ私はこいつと一緒に閉じこめられていて、外にはもはや現実は存在しない」彼は"こいつ"が厳密に何であるかを理解しようと努力した、しかし不可能だった。それは説明を拒んだ。それは混沌それ自身だった。
>
>SCP-3999は&font(l){収容されます}
>
>彼は床を這った、床が何で出来ているかさえ定かでなかったが。
>
>SCP-3999は&font(l){収容されます}
>
>彼は小さな穴を開けることに成功した。
>
>SCP-3999は&font(l){収容されます}
>
>彼はその真下に光を見ることが出来た。
>
>SCP-3999は&font(l){収容されます}
>
>彼は家族のことを、同僚のことを、仕事のことを、そうであった世界のことを何でも考えた、それが存在した頃のことを。
>
>SCP-3999は&font(l){収容されます}
>
>穴が開かれた。
>
>SCP-3999は&font(l){収容されます}
>
>SCP-3999
>
>…
>
>…
>
>…
>
>SCP-3999はそれ自身に畳み込む万物により収容されます。
>SCP-3999はすべての道を踏み外すものにより収容されます。


この後さらにタローラン研究員の反撃などが描かれるが、それは元記事に譲るとして、ほとんど答えというべきセンテンスを引用しておこう。

>ちくしょう、文字通り何週間もこれやってなかった。
>
>それで見ての通り、これは物事がだんだんなくなっていって、1つずつ現実が消えていく話として始まった。最初タローランは特定の研究者を、それか13ベルギー国を、それから自分の机の上のマグカップを周囲が誰も覚えていないのに気付く。最後には彼の足の指が1本1本消えていって、それからモンタナが、そして星がいきなり消えだす。目の前で窓が消える、木から枝がなくなる。手を見下ろすと親指とあと2本しか指がない。彼がほとんど手足を失って胴体だけになって宇宙で最後の収容室から出られなくなって、消えゆくキーボードで記事の最後を打ち込むところまで全部消える。それから目、コンピューター、最後の残った指が消えて彼は目も耳も鼻も口も手足もない全裸の胴体だけになる。それから収容室が消えて宇宙がなくなる。
>
>まあ起こるのはそれだけ。
>
>コンセプトをどうやって形にするのかは確信がなかった。
>
>だから新しいアイデアに頼ることにした。誰かがSIDSのどんでん返しを提案したので、両親が子供がいつも後ろを向いているように認識する反[[ミーム>ミーム(SCP Foundation)]]的出産時欠損のSIDSにすることにした。それから他の誰かの、人を数秘学的露出狂フェチにもする馬鹿らしいぐらい大きい素数を計算するコンピュータープログラムのアイデアも組み込んだ。つまり、2つを合体させた。この出産時欠損のサバイバーはフェティシストにもなるかもしれない。タローラン研究員はプロジェクトの研究主任だった。
>
>うまくできなかった。
>
>それで次にやったのは中央ペンシルベニア地域に住んでいる人を嫌いにさせて、ぼくが今まで財団のために作ったものを、削除されたものやオブジェクトのメインリストに乗らなかったようなものまで好きにさせるクラシック音楽アルバムの別のミーム的バージョンだった。タローラン研究員はミームに暴露した熱狂的ファンに殺される最初の職員だった。
>
>それは本当に、本当にアホだった。
>
>でもタローラン研究員を頭から捨てられなかった。
>
>何週間も彼はある意味そこにいて、無言でぼくを批判していた。仕事中も彼のことを考えていて、その時は小さい子供にタップダンスを教えることになっていた。ぼくは学校時代の彼について考えて、心理学の授業の間彼を入れるシナリオについて考えようとしていた。
>
>延々努力し続けた。
>
>記録を残せるようなことをやる時間はどんどんなくなってきていた。
>
>とうとうぼくに何かが起きた。
>
>2017年3月24日の早朝1:00、何かが起きた。浅い眠りから覚めると全く動けなくなっていて、目を開けるのもやっとだった。息すら出来なくて、生命活動を維持するのに使う筋肉を動かすのも難しいことに気付いた。ぼくはベッドの上で何時間にも感じられる間苦しみながら、筋肉が痙攣して引きつり始める中横たわっていた。
>
>その時レベル3研究者ジェームズ・マーティン・タローランがベッドの足のところに悪魔のように立ち上がってきた。彼はこのよく分からない黒い影だったけど、なぜかすぐに分かった。彼はぼくをこの恐ろしい光る眼で凝視して、ただぼくの状態を笑いに笑った。あの時点で漏らしていた。それから白衣から、巨大な光る曲がったダガーを取り出してきた。それは月光の中で奇妙にきらめいていた。ぼくが見てる中、彼はダガーを自分の口に入れて水平に切った。そんなに強く切った訳がないのに、彼の下顎が床に落ちた。口の残ったところから血が垂れて、赤い滝の中で舌が奇妙に躍った。
>
>犬に合図する笛みたいに、これが世界中のあらゆる恐怖への、隅々から出てきてそこでタローランに加われという合図だった。1年のいい方の時期を浸って過ごした悪夢全部だった。薄切りの大統領、止まらないとかげ、時計仕掛けの人々、アイポッド、鹿神、動く彫刻、いい老人と悪い老人。恐怖の群れが、みんな無言で立っている。動けず寝ているぼくを、尿とうんこで汚れたベッドを軽蔑の目で見ていた。「なぜわざわざ我々に時間を割く? 大局的に我々は最終的には無価値だ。頭の悪い怪奇創作。我々のような不要物の作者になるよりも他にもっとできることがあるのではないか。価値のある人間になれ!」そう言っているような気がした。
>
>彼らが見ている間、その中の1人の腐った死体っぽい人がタローランの肩を叩いた。彼は自分の血で染まったダガーを手に、ぼくの上に屈んできた。彼の赤い目はぼくの魂を覗き込み、ぼくが今までしてきたすべての悪事を1つ1つ見ていた。ぼくは息を呑み、ありったけの意志の力を筋肉に集めて唇を動かした。
>
>「やれ」
>
>彼はダガーをぼくの腹に刺し、横に切り裂いた。腸が濡れたスポンジのように木の床にこぼれおちた。タローラン研究員はぼくを睨むと、グロテスクな口からぼくの顔に血をこぼしてまき散らし、クリーチャー達の集合的流産はすべて満足げに見ていた。
>
>ぼくは目覚めた。それは夢だった。
>
>そしてこれがきみの足を踏み入れた場所だ。ぼくは腰を下ろし、そのときそこでこれを全部書いていた。そうしなければならなかった。これが正しいことだと思った。今あの悪夢から2日が経ち、丁度終わろうとしている。これが本当の終わり。これが物事の再生。今後続けられるかどうかは分からない。続けるかどうかは分からない。
>
>十一日帝国はぼくを溶かし、そしてぼくは投稿した。きみたちはぼくが財団コミュニティに参加した時からぼくが投稿するのを見ていた。
>
>SCP-3999は勝利した。
>
>SCP-3999敗北した。


*SCP-3999とは
既にお分かりだろうが、ここで明かしておく。
SCP-3999とは、画面の前の我々自身…より正確に言うならば、「&bold(){SCP-3000コンテストに記事を出そうとして試行錯誤しているSCPwikiのメンバー}」である。

記事の内容は全て、そのメンバーの頭の中で渦巻いているアイデアの断片である。
取り消し線がやたら多いのは「これはなんか違うなー」と思って取り消したからだ。
特別収容プロトコルがやたら長いのは、プロトコルの中身についてさんざん推敲しているからである。あれらがそれぞれ、別々のオブジェクトの収容手順だとみれば(一部認識災害かなんかにやられているようだが……)納得できないだろうか?

ちなみに、概要セクションはこんなことになっている。これら全て、そのメンバーの頭の中で生まれては消えたアイデアたちである。
#region
(本文では全て取り消し線が引かれている)
SCP-3999は世界の欠点すべてです

SCP-3999はlolcatです

SCP-3999はこれを読んでいるあなたです

SCP-3999は合衆国の現副大統領、マイケル・ペンスです

SCP-3999は食べ物です

SCP-3999は数枚のカビっぽい毛布です

SCP-3999はタローラン研究員の魂です

SCP-3999は誰でもない(Nobody)と呼ばれる要注意団体です

SCP-3999はグリンチのコンセプトです

SCP-3999はSCP-055です

SCP-3999は殺人ペンギンです

SCP-3999は四辺形ではありません

SCP-3999はM.S.スッブラクシュミです

SCP-3999は身体像障害です

SCP-3999はあなたのなくした靴下です

SCP-3999はSCP-3000コンテストです

SCP-3999はしらみです

SCP-3999は素早く動くものなんでもです

SCP-3999は精神を病んだ人によって書かれたように見える紋切り型のリストです

SCP-3999は自己嫌悪です

SCP-3999はゲイリー・ガイギャックスの腎臓です

SCP-3999は___

SCP-3999は任天堂です

SCP-3999は太陽の最後の瞬間です

SCP-3999はSCP財団の管理者です

SCP-3999は枕です

SCP-3999は脚本家かつ性的搾取者であるマックス・ランディスです

SCP-3999はフリージャズです

SCP-3999はハーラン・エリスンのおれには口がない、それでもおれは叫ぶにおいてAMによって話されたすべての台詞です

SCP-3999はパパイヤとマンゴーのサラダです

SCP-3999は死です

SCP-3999は今日まで存在したすべてのハチです

SCP-3999は愛する人を忘れることです

SCP-3999はポインセッタ12です

SCP-3999は乳房縮小手術です

SCP-3999は1922年のドキュメンタリー極北の怪異です

SCP-3999は愚か者です

SCP-3999はブルータリズム建築です

SCP-3999は物語で満たされた本棚です

&bold(){SCP-3999は上記すべてです。一度に。永久に。いつも、あなたの夢の中では。}

&bold(){これが唯一の決定的な事実です。}

&bold(){だから質問はやめなさい。}
#endregion

この記事は、メタ視点と財団視点、双方の立場から見ないと全容がつかめない。
そこで、双方の視野から、タローラン研究員を起点に何が起きていたのかを解き明かしていこう。


*何が起きていたのか?
SCP-3000コンテストに記事を投稿しようと、あるメンバーがパソコンに向かった。

タローラン研究員は財団に属するレベル3研究者だが、彼はある時、SCP-3999というナンバーのオブジェクトによる、ZK-クラス:現実不全シナリオの兆候に出くわした。
このシナリオはCK-クラスとは違い、「財団世界の外部に原因が存在する」シナリオである。つまり他のK-クラスシナリオ以上に対処が難しい。そら貫録のApollyonである。

そして、まとまりのない記事内で一貫しているのは、「SCP-3999がタローラン研究員を介して財団世界に干渉している」ということである。
ここでポイントとなるのは、SCP記事にはカノンが存在せず、全てメンバー個々人の頭の中の設定に依存していることである。
つまり、記事の数だけ「財団世界」があるのだ。そしてこの記事の「財団世界」は、タローラン研究員を介して干渉するSCP-3999によって現実不全が起きつつあった。

いや、とっくに起きていた。なぜなら、メンバーの頭の中ではSCP-3999というオブジェクトが具体的になんなのか、という肝心な部分がまとまっておらず、[[現実改変>現実改変(SCP Foundation)]]によって世界が終わる、という基礎の基礎の部分しか確定していなかったからだ。
しかも、当初の想定では単なる犠牲者だったタローラン研究員というキャラクターが頭から離れず、どうにかならないかとパソコンに向かってうんうん唸っていた。結果があの取り消し線の嵐である。

が、干渉されている財団世界からすればたまったもんではない。何が現実で何が虚構か、それの境界線が全く存在しないのである。そりゃ、記事が完成するまでは全てが虚構で現実だ。
タローランはSCP-3999らしき実体にインタビューを試みた。これはメンバー的には、SCP-3999って何なんだろう、という自問自答の形だが、そもそも決まっていないものがインタビューに答えられるはずもない。結果があの終わり方である。

で、メンバーはあまりに進展がない上にひらめきもないので、「もうやめちまおうかな」と投げ出すことを考えた。
そうなるとこの[[ヘッドカノン>ヘッドカノン(SCP Foundation)]]による「財団世界」は消えてなくなる。だからタローランは焦って叫んだのだ。「このままだとSCP-3999に殺される」と。

結局メンバーは執筆を再開したらしいが、ここでタローランがメンバーの存在に気付いた。
その後彼は何をやったのか、「財団世界」側におけるSCP-3999の確保に成功、SCP-3999側のコメントは全てデータ破損だが、タローランはどうやらやり遂げたようだ。

ちなみに取り消し線の「収容されます」は、「SCPの記事として完成しました」という表現の変形である。
例外もあるが、記事になっているSCPオブジェクトはみんな収容されている/されていたものだ。
さらに説明では省いたが、「SCP-3999は以下のジョークによって収容されます」というセンテンスもある。ジョークオブジェクトにすることも考えたようだ。


結局どうなったかというと、財団世界側ではタローランがSCP-3999を道連れに自己終了し、無力化に成功。
この結果、起きていたメンバー側からの干渉はすべてなくなり、K-クラスシナリオが逆転、世界として再成立した(この「財団世界」においては「再成立する前の世界」があったことになっているが、実際にはなかった)。
オブジェクトクラスは「Neutralized」となった。

こちら側ではメンバーは結局当初のアイデアを放り投げてしまったらしく、「タローランが無力化し、データもなくなったことで何が何だかよくわからなくなったオブジェクト」としてSCP-3999を完成、投稿した……ということになる。

Neutralizedクラスオブジェクトは「オブジェクトであるが異常性がない」状態を意味する。
仮にもジョークではない通常の記事でありながら、報告書どころかオブジェクトとして成立すらしていないこの「SCP-3999」という記事そのものが、Neutralizedクラスと言える。



&bold(){それで私が書いたやつはこれで終わり。}


*長ぇんだよ! 簡単にまとめろよ!


#center(){&bold(){ときに、空想が創造者に勝つ日を迎えることがある。}}



SCP-3999を考えたがアイデアの出ないウィキメンバーの頭の中と、それによる現実改変に振り回されるタローラン&財団世界。
最終的にタローランがSCP-3999を財団世界側で道連れにして死に、メンバーは当初の予定を投げ捨てて「全部終わった」オブジェクトとして完成させた。

さらにまとめると、ZK-クラス:現実不全シナリオを、唯一現実改変の元凶の手足にされていたタローラン博士が元凶と無理心中して回避したということ。

%%まだわかりづらい?%%
%%SCP-3999「タローラン博士はSCP-3999によってSCP-3999×タローラン博士の同人誌をSCP-3999の記事として描かされます、はい現実改変シナリオの命令だからやってね」%%
%%SCP財団「なんてこった!第四の壁相手じゃどうにもできない!財団世界はSCP-3999の傀儡のタローラン博士に引っ掻き回されるだけだ!」%%
%%タローラン博士「くっころ……いや待てよ、どうせ█ぬならSCP-3999を道連れに……!(SCP-3999とタローラン博士の無理心中エンドがSCP-3999の記事として完成)」%%
%%SCP-3999「何をする!アッー!……ひどい目に遭ったな、タローラン博士を失ったらもうSCP-3999の記事が進まないじゃないか、もう無茶苦茶のままで無力化されたことにしよーっと」%%

追記・修正は他に何か知ってる人にお願いします。

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#right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 

SCP-3999 - I Am At The Center of Everything That Happens To Me
by LordStonefish
http://www.scp-wiki.net/scp-3999
http://ja.scp-wiki.net/scp-3999

この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
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