QUAKE II(ゲーム)

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QUAKE II(ゲーム) - (2022/02/18 (金) 15:26:54) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2020/12/15(火) 13:54:16
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます

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**概要
QUAKE IIとは、1997年にid Softwareが開発、Activisionが発売したFPS。
[[QUAKE>QUAKE(ゲーム)]]の続編的位置付けだがストーリーはまったく別物であり、どちらかというとDOOMに近い純SFへと変化している。

順にステージをクリアしていく古臭い方式だった前作から進化し、さまざまな任務をこなしながら基地内を探索するハブ構造へと進化。
突貫工事だった前作よりも、シングルの完成度は上がっている。

より密度の高い内容へと変化したことを評価する声も多く挙がる一方、一部武器が無駄に下方修正されてやたら使い心地が悪かったり、機動力を下げられてゲームテンポが低下したりとプレイヤー側の性能調整には難あり。
このため前作ファンの一部からは不満の声が挙がったが、多くのプレイヤーからは正当進化として受け入れられている。

**ストーリー
人類が宇宙へ進出した、はるか未来。
突如宇宙空間に巨大な穴が開き、繁栄していた地球に謎の隕石が降り注ぐ。
隕石の正体は、知的生物をサイボーグ化して洗脳することで勢力を拡大する敵性侵略種族「ストログ」だった。
都市を破壊されて市民を拉致され、甚大な被害を被った人類は対ストログ連合「テラン連合」を結成。ストログの技術を吸収し、反撃作戦を決行する。
作戦名「エイリアン・オーバーロード」は実行に移され、ストログの故郷、惑星ストロゴス軌道上には次々と宇宙艦隊が集結した。

ライノ分隊所属の海兵隊員であるビッターマンは、降下用ポッドで大気圏に突入中、見方の一機に追突され方向舵を損傷。
操作不能に陥り、本来の降下地点である基地中心部ではなく基地郊外へと墜落してしまう。
しかし、ストログは都市中心部に備えられた巨大な砲台「ビッグ・ガン」を発射し、EMP攻撃で大半の降下ポッドを行動不能に陥らせ、中心部へと向かった分隊の9割が降下前に撃墜。
辛うじて生き延びた海兵隊員たちも捕獲され、次々と改造されてストログと化してしまう。

脱出ポッドからブラスターピストルだけを持って這い出たビッターマンは、ビッグ・ガンの破壊を目指し基地中央へと向かう。


**キャラクター

・''ビッターマン(Bitterman)''
我らが主人公。例に漏れず''設定上は''一般人。
モヒカン頭のムキムキマッチョな軍人。ヘルメットの類は付けておらず、頭部と肩から下の腕を露出したアーマーを着用している。

大量の武器弾薬を携行し、敵側の兵器を含めた全ての兵器を難なく使いこなす超人。
ただし[[ドゥームガイ>DOOM(ゲーム)]]・[[クエイクガイ>QUAKE(ゲーム)]]と比較すると通常脚力が落ち、一般人相当となった。引き換えに新たにしゃがみ移動を会得した。

ブラックホールゲートを通って突如地球に襲来したストログたちの攻撃から生き延びた一人であり、ストログ打倒のため結成された海兵隊に志願、ライノ分隊に配属される。
テキサス基地での訓練の後、惑星ストロゴスの中心へと攻め込む「エイリアン・オーバーロード作戦」に参加し、母艦から小型ポッドに乗り込む。
惑星ストロゴス軌道上で小型ポッドが投下されるが、接触事故で方向蛇が破損し郊外へ墜落。しかし逆にそれ以外の分隊はビッグガンからのEMP攻撃で撃墜され、結果的に海兵隊で殆ど最後の生き残りとなった。

類稀なる戦闘能力で地上ルートから首都へ侵攻し、人間解体工場や仲間が捕らえられた監獄、最大の障壁であったビッグガンを破壊。
奥の手であるブラックホールジェネレーターすらも破壊し、衛星の極秘要塞に逃亡したマクロンを追い詰めて引導を渡す。
その後自爆する衛星から脱出ポッドで離脱し、ボロボロになりながらもなんとか惑星ストロゴスに不時着、無事生還した。

・''ライトガード''
ゾンビマン枠の一般ザコ。元人間男性で、右腕にブラスターを接続されているガード。
水鉄砲こと初期ピストルで容易に対処できるが、たまに死亡モーション中に最後っ屁とばかりにブラスターを発射して果てることがある。
死亡モーション中にも当たり判定があり、更に攻撃を加えると肉片と化す。ブラスターを持ち上げたら避けるか止めを刺そう。

・''ショットガンガード''
ショットガンガイ枠の一般ザコ。ショットガンを所持したガード。

・''マシンガンガード''
サブマシンガンを所持したガード。

・''エンフォーサー''
前作から続投...ではなく、本作ではチェーンガンガイ枠。
右腕にチェーンガンを装備しており、瞬時に叩き込んで大ダメージを与える。
頭が吹き飛ぶ死亡モーションでは倒れながら周囲にマシンガンを連射することもあり危険。

・''ガンナー''
マシンガンとグレネードランチャーを装備した巨大な敵。
どちらの武器も脅威であり、出会ったら最優先で倒すべき敵の一人。

・''バーサーカー''
本作のピンキーデーモン枠。攻撃手段が近接攻撃しかないが移動速度が速く威力もそれなりに高い。
腕が肥大化しており非常に不恰好。

・''アイアンメイデン''
女性型ストログ。ロケットランチャーと爪を装備している。

・''グラディエーター''
上半身に比べて下半身が貧弱すぎるストログ。
レールガンとクランプで武装した強敵だが、発射に感覚が空くため1vs1ではそれほど脅威ではない。

・''パラサイト''
イヌっぽい見た目に加工された''人間''。ポジションは前作のロットワイラーに近い。

・''メディック''
サルのような未知の生物をベースとしたストログ。
肉片以外の倒れた敵を蘇生することができるが、本体の戦闘能力は皆無。

・''ブレインズ''
マクロンと似た見た目を持つストログの科学者。
バリアを正面に張ることはできるが、本体の戦闘能力は皆無。

・''バラクーダ・シャーク''
惑星ストロゴス原産の''野生のサメ''。水中に潜んでいる。

・''テクニシャン''
赤い培養液の詰まった透明な筒に入れられた、頭だけのストログの技術者。
浮遊しており、備付のブラスターで攻撃する。

・''ミュータント''
高速移動して獲物を襲う、惑星ストロゴスの原生生物。
繰り出される攻撃は非常に強力だが、遭遇回数はさほど多くない。

・''フライヤー''
脳味噌を搭載したドローン。空中を浮遊し、ブラスターで攻撃する。

・''イカロス''
ジェットパックで浮遊するストログ。複数体で出没することが多く、チームワークで翻弄してくる。

・''タンク''
ライトブラスターとロケットランチャーで武装する重装甲のストログ。

・''タンクコマンダー''
ライトブラスター、ロケットランチャー、マシンガンで武装するタンクの上位種。

・''スーパータンク''
中ボス。戦車のようなキャタピラで動くが、生物の頭が上に付いている。

・''ホーネット''
中ボスその2。脚が複数あり、空中を飛行できる。

・''ホルグ''
マクロンが登場する大型パワードスーツ。体形はニワトリっぽいが顔はヤギのような造形。

・''マクロン''
親玉。簡単に言い表せば''「2mぐらいある[[ウォーリー>WALL-E(ウォーリー)]]」''という、なんとも言えない造形が特徴。
本作の次元ではBFGを開発したのはUACではなくストログ側であり、なんと作中最強兵器であるはずのBFGを連射する凶悪な性能を誇る。
しかしやたら遮蔽物が多いため発射される前にチマチマとレールガンを撃ちこむだけで倒すことができ、特にテクニックは必要ない作業キャラ。
更に本作ではアイテムは取得したら任意のタイミングで使用できるため、&bold(){クアッドダメージをここまで温存して短期決戦に持ち込む}ことができてしまう。
弱点は頭部の脳殻ユニット。

作中ではビッグガンやブラックホールジェネレーターで海兵隊に応戦するが、空軍とビッターマンによって施設が尽く破壊されてしまう。
居住区に乗り込んできたビッターマンを避けるため衛星に偽装した小型要塞に転送装置で逃げ込むが、ついてきたビッターマンと戦闘。
パワードスーツとBFGで武装するも破壊され、胴体を真っ二つにされ機能停止、最後は要塞の爆発に巻き込まれ宇宙の塵となった。

基本的に軍事施設や生産ラインばかりの生活感皆無な惑星ストロゴスだが、なぜか彼だけは''自前の宮殿''を所有している。
他のストログとは異なる出自なのかもしれないが、作中でそれが語られることはなかった。

**武器

・''%%水鉄砲%%ブラスター''
ショボい音を立てながら発光する弾丸を飛ばす、ビッターマン唯一の初期装備。
威力は心もとないが、飛び道具なので前作の斧よりは多少は頼りになる。

・''ショットガン''
「エイリアン2」の影響で古めの造形だったこれまでのid software作品から一転し、近未来チックなドラムマガジン仕様に。効果音はネイルガンとスーパーショットガンのものを使用している。

・''スーパーショットガン''
おなじみドゥームガイの相棒である水平二連も近未来的になって再登場。
使い勝手も前作などと同じで、至近距離でぶっ放して相手を肉片に変える。
こんなん近未来で採用されんの?と思われるかもしれないが&bold(){トルベロ ネオステッド2000という元ネタがしっかり存在する((ただし、設計・特許取得は1992年頃だが当時はプロトタイプのみで、製造されだしたのは2001年から。))。}

なお、現実にストログは侵攻してこなかったため残念ながらNS2000は商業的に失敗した。

・''マシンガン''
軽量で反動もやたら大きいため、より強力な武器を手に入れると途端に影の薄くなるマシンガン。
ただし、なぜかマルチプレイでは反動が少なめに調整されている。

・''チェーンガン''
こちらもid Software伝統武器。見た目もWolf3D時代から大して変わっておらず、剥き出しのバレルが勇ましい。
性能も高めで、オンラインでも猛威を振るった。

・''グレネード''
ボール状の手榴弾で、投げて使う。
転がると数秒後に爆発するのは一般的なグレネードと同じだが、直撃しても起爆するため使い方次第で便利な手投げ爆弾となる。
発射ボタンを押し続けることで飛距離を伸ばすことができるが、溜めている時にもカウントは無慈悲に続くためあまり溜めすぎると自爆する。

・''グレネードランチャー''
使い勝手はほぼ前作同様。
グレネードを高速で射出し、バウンドした後に爆発する。

・''ロケットランチャー''
弾速や装填速度に下方修正が入り、前作ほど猛威を振るわなくなった定番武器。
とはいえシングルプレイではその強さは健在であり、大抵のストログを爆殺できる心強い友。

・''レールガン''
ロケットランチャーから王者の座を奪った新登場武器。
発射した瞬間に高威力の弾丸が相手を貫く、ほぼヒットスキャン並みの弾速を誇る。
デザインや残像も美しく人気が高いが、初弾を避けられると巨大な弾痕やリロード時間といった要因から反撃されやすい諸刃の剣でもある。
発覚前と後で与ダメージに大きな差があり、発覚前であればほとんどの敵を一発で倒せる狙撃向きの武器。

・''ハイパーブラスター''
本作のパルスライフル枠。
チェーンガンよりも精度が高く、後半でも現役で使えるほどの火力はある。
しかしBFGと弾薬を共有しているため、温存のために懐にしまわれたままになることも多い。

・''BFG10k''
おなじみBFG9000が桁が変わって再登場。
''周りにエネルギーを放出してダメージを食らわせながら、巨大なエネルギー球がゆっくりと進む''というナイスな見た目に変更され、以降のDOOM・QUAKEシリーズの多くに受け継がれた。
「Big F**king Gun」ではなく「Big Freaking Gun((意味自体はクソデカい銃から変わっていない))」。マクロンも装備しているあたり、某暗黒メガコーポ製ではなくストログ製の兵器らしい。
DOOMの9000とは違い、エネルギー弾の爆発は自爆ダメージが発生してしまう。




**登場勢力

・&bold(){テラン連合(Terran Coalition of Man)}
ストログを辛くも撃退した人類の生き残りが国家を超えて団結した、対ストログ地球防衛軍。
ストログの残した技術を研究開発し、逆にストロゴスへの進軍を計画した。

・''宇宙海兵隊''
おなじみ正義の宇宙海兵隊の皆さん。テラン連合の主力軍事勢力であり、主人公の所属するライノ分隊もここに属している。
テラン連合がストログの技術を研究したおかげで、装備する武器弾薬は全てストログ製のものと互換性がある。

ストロゴスへの降下作戦を行うが、ビッグガンのEMP攻撃で9割が墜落し殺害または捕獲されてしまう。
しかし辛うじて生き延びたビッターマンら海兵隊員の活躍によってビッグガンが無力化され形勢逆転し、空軍による爆撃を開始。
ストログのインフラに壊滅的なダメージを与えることに成功した。

・''ストログ''
母星ストロゴスを拠点に活動し、知的生命体を捕獲してサイボーグとして加工する侵略種族。
わかりやすく例えれば「[[スタートレック>スタートレック(ドラマシリーズ)]]の[[ボーグ>ボーグ(スタートレック)]]」とか「惑星総出で知的生物拉致してサイボーグ怪人に加工しまくってる[[ショッカー]]」的なヤツラ。
生殖方法が確立されておらず、種族内訳も人やらサルっぽいヤツやらクモやら巨人やら全部バラバラ。それぞれの共通項は「洗脳した脳みそ」と「機械で補強した身体」だけ、という、もはや種としての定義すらあやふやな連中。
''「どんな知的生命体だろうが身体機械に改造して洗脳すればソイツはもうストログの一員だよね!」''とばかりに種族拡大を続ける、かなーり厄介な連中である。

種としての繁栄のため知的生物を探す過程で地球を見つけ、ブラックホールゲートと呼ばれる高速移動技術を用いて8月のアメリカに隕石として襲来。ダラスを初めとした大都市をクレーターへと変え、多くの人々を生体部品として連れ去った。
その後、ストログ由来の技術を会得したテラン連合が逆襲のため母星へと襲来。応戦虚しく壊滅する。

主人公が道中で殺害するのは、第一次地球侵略時にストログに連れ去られた人間の成れの果て。丁重に葬ってあげよう。


荒廃した母星ストロゴスの平野を工業化し拠点としているが、野生のサメやミュータントと呼ばれる生物は魔の手を逃れ原生生物として生き残っている。
この事から、加工の対象となる知的生物は一定以上の知能は求められるらしい。

腹違いの弟こと「HALF-LIFE」の次元侵略種族コンバインからすると先輩と言える立場。

・''UAC''
直接の登場は4からだが、一応2時点で存在することにはなっているおなじみ暗黒メガコーポ。
次元は違うが相変わらず火星基地の研究所で色々やっているとか。
こちらの次元では星間移動ゲートもBFG 10kもどっちもストログが持ってきてしまったため、あまり活躍の機会はない。

**余談
・''スターシップ・トゥルーパーズ?''
侵略型種族によって地球が壊滅し、歩兵が敵の母星に突入、並み居るエイリアンを薙ぎ倒して主人公が大活躍し、親玉を倒してハッピーエンド...という、映画スターシップトゥルーパーズ感溢れるテイストの内容が特徴。
ただしスターシップトゥルーパーズの公開は1997年11月、本作の発売は1997年の12月なので開発期間を考慮すれば映画版の影響はほぼない。あるとすれば小説版「宇宙の戦士」、あるいはOVA版だろう。

・''エンジン性能の向上''
使用されたエンジンはQUAKEエンジンことid tech 2の改良版。土気色で暗かった前作よりもより高度な光源表現が可能となった。
色付きの照明や物体の光の反射など、性能向上の恩恵が多い。ぱっと見分かりやすいのは%%水鉄砲%%ブラスター発射時に弾の光で周囲が明るくなる仕様。

・&bold(){DOPEFISH LIVES...?}
前作同様に[[ドープフィッシュ]]が登場しているが、生みの親であるトムホールが退社したせいか腐敗したゾンビ姿となっている。

・''元オリジナル作品''
最初はWolfenstein、DOOM、QUAKEに続く新作シリーズとして製作されていたのだが、提案されたタイトルが全て既出だったせいでタイトルが決まらず、「ならQUAKEの続編でいいか」とIIの文字を付けて販売された。
システムやストーリーに前作要素がないのはそのため。結局、後のナンバリング作やスピンオフでは本作を基準とした内容が増え、反対に初代QUAKEは黒歴史的な扱いを受けていくことに。

・&bold(){リマスター}
2019年6月6日に大幅にグラフィックが強化された「QUAKE II RTX」が公開された。
NVIDIAのグラフィックボード「GeForce RTX 20シリーズ」から搭載された新機能「&bold(){レイ・トレーシング}」のデモンストレーションの一環として発表されたもので、解像度も4Kまで対応している。
理由は不明だがレールガンとBFG10kのデザインが全くの別物に変更されている。
RTX版自体はフリー公開されているが、全編をプレイするためにはQUAKE II本体の購入が必須。
NVIDIAの技術をこれでもかと詰め込んだせいか要求スペックが高く、WQHD以上の解像度で高グラフィック設定となると2021年現在のハイエンドGPUでもかなり重い。




**関連項目

・''[[QUAKE>QUAKE(ゲーム)]]''
前作。ストーリー的な繋がりはない。

・&bold(){[[007 ゴールデンアイ>007 ゴールデンアイ(ゲーム)]]}
同期。家庭用FPSの可能性を示し、マルチプレイの楽しさをちびっ子に教えた金字塔。







追記・修正はマクロンを撃破してからでお願いします
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