僕は旅をする

登録日:2012/01/22(日) 10:56:23
更新日:2020/05/06 Wed 13:20:29
所要時間:約 3 分で読めます





『僕は旅をする』とは、今市子の読み切りホラー漫画である。1994年に「ネムキ vol.22」に掲載された。
また、2001年に『世にも奇妙な物語』でドラマ化された。主演は稲垣吾郎。


◆あらすじ

「日曜の夜に、帰るから」

あの日、弟の克也はそう言って出かけて行った。

その数時間後、ひとみは克也の遺体と対面することになる。
克也は、電車に撥ねられて死んだのだ。

ところが遺体はバラバラで、頭部がどうしても見つからない。
顔も確認できない状態であるため、ひとみは弟の死を実感できない。

ある日、一本の電話から克也が死んでいた筈の時間に旅行先の旅館に泊まっていたことを知る。

あの首のない遺体は誰なのか。
もしかして、克也は生きているかもしれない。

真相を知るため、ひとみは弟を探す旅に出る…。




以下、ネタバレにつき注意













ひとみは旅館の主人に克也の写真を見せるも、知らないとのこと。
宿泊先のホテルに行ってみると、克也が「他を泊まる」と言ってキャンセルしたらしい。

その晩、母親から連絡があり、あの遺体がやはり克也のものだったことが判明。
訳が分からず、混乱するひとみ。

「じゃあ誰?誰が克也のバッグを持って旅をしているの…?」

彼女の中に、弟との思い出が去来する。

「電車にはねられて死ぬ瞬間は、やはり痛いんだろうか」
「死に顔は、苦痛を残しているんだろうか?」


翌朝、約束の日曜日。
ひとみは金沢に住む父親の前妻・とも子の元を訪ねる。そこには、腹違いの兄・孝一もいた。
克也にそっくりなことから、「やっぱりお父さんの息子なんだ」と実感するひとみ。

ひとみは孝一から衝撃的な事実を知る。
何と克也は昨日、孝一の寮に訪ねてきて一晩を過ごし、東京に帰ったという。

帰宅したひとみだったが、両親は斎場へ通夜の手配をしに行っていたため留守だった。

克也の部屋で茫然自失となっていたひとみは、玄関のドアが開かれる音を聞く。
やがて足音はこちらに近付き、部屋のドアが開いた。


「あ…、びっくりしたなぁ」


死んだ筈の弟・克也がそこにいた。
驚きで思わず涙ぐむひとみ。

話を聞いてみると、克也は孝一に会いに行ったという。

「別に…ただ会ってみたかっただけさ」
「やっぱ顔似てんの、オレと」

克也はひとみに、あることを頼む。

「熱いお茶欲しいなー、姉ちゃーん」
「やっぱ家はいいねぇ…」

図々しいと思いながらも、お茶を煎れに行くひとみ。



しかし。



部屋に戻ってみると、克也の姿はなかった。


「…あわて者」



自分が死んだことも気付かず、克也は腹違いの兄と会うために旅を続けていた。
けれど、ちゃんと家に帰ってくることができた。
約束の日曜日に。


ひとみは、克也のカバンをそっと開けてみる。

そこには……。


「よかった…。安らかな寝顔だ」



◆ドラマ版の変更点
  • 原作では「姉が死んだ筈の弟を探す」という内容だが、ドラマ版では「弟が死んだ筈の姉を探す」という内容。

  • 腹違いのきょうだいの性別も、姉(孝子)に変更。また、ひとみと同年齢になった。

  • 原作の回想シーンで克也が慌てて家を飛び出す場面があるが、ドラマ版ではカット。

  • 父ととも子の関係を知る場面で、原作では「孝一から就職祝いの礼状が来たのを見た」だったが、ドラマ版では「父と孝子の文通を見た」ということになっている。





追記・修正は弟or姉を探しながらお願いします。

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