登録日:2023/03/25 Sat 13:38:00
更新日:2023/05/02 Tue 23:57:39
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「ウルトラ5つの誓い」とは、円谷プロ制作の特撮ドラマ『
帰ってきたウルトラマン』51話(
最終回)のサブタイトル。
このwikiでは主人公・
郷秀樹が坂田次郎に伝えたメッセージとして
同名の項目が既に存在しているが、本項目では『帰ってきたウルトラマン』におけるストーリーを紹介する。
放送データ
あらすじ
海岸で郷秀樹と村野ルミ子の
結婚式が開かれており、そこには
MATの隊員達や坂田次郎も出席していた。
だが、平和な時は突如として崩れ去る。
何かを感じ取ったMATの隊員達は正装を脱ぎ、下に着ていた隊員服を現して出撃する。
郷達を追うルミ子だが、目の前には宇宙人が…。
ルミ子が目を覚ますと隣には次郎がいた。2人は
バット星人に囚われており、先の夢もそのせいだったのだ。
ルミ子はバット星人が郷を罠へ落とそうしていると推測し、アジトからの脱出を試みるも、現れたバット星人を前に思うように動けない。
目を覚ました郷は次郎とルミ子がいなくなったことを不審に思う中、突如電話が鳴り響く。
自身の名を知る人物に2人を返して欲しければ東亜スタジアムに1人で来い、と言われたため向かうことに。
単身東亜スタジアムへ向かった郷。
そこにはバット星人が待ち構えていた上、捕えられた2人の姿が。
当然2人を救い出そうとする郷だが、その眼前にかつてウルトラマンを破ったゼットンの別個体、ゼットン(2代目)が現れる。
どうだ郷、いやウルトラマン!ゼットンと戦う勇気がお前にあるかな?
ゼットンを前に変身しようとする郷だが、何故か変身出来ず、何者かの声が。
(ゼットンは恐るべき武器を備えた怪獣だ。迂闊に出ると私同様不覚を取るぞ…!)
どうした郷、変身するのだ!古代ローマの剣闘士の様にこの広場で血へどを吐いて死ぬが良い!
ハハハハハ..良かろう、どうせお前はウルトラ抹殺計画通りに殺すのだ。
ウルトラ抹殺計画とはゾフィー、初代ウルトラマン、ウルトラセブン、つまり裏切り者のウルトラ兄弟を皆殺しにする計画なのだ!
そうか、それでゼットンを俺に。負ける訳にはいかない。ゼットンを倒さねば。次郎、ルミ子さん待ってろよ、必ず助けに来るからな!
MAT基地で郷は伊吹隊長に2人が拐われたこととゼットンの存在を報告。
隊長は迂闊に手出し出来ないと慎重に構えるが、郷の「ゼットンを倒さない限りは二人の救出はおろか、地球の安全も」という言葉に悩まされる。
そんな中、スーツアクターのきくち英一(当時は菊池英一)氏によりゼットンが東京B地区に現れたという連絡が。
次々に東京B地区を破壊していくゼットン。
MATも郷がマットアロー1号・南と上野がマットジャイロで空中から攻撃を加えるも、マットジャイロは落とされてしまう。
無茶はしないよう言われた郷だが、高熱火球でオイルタンクをやられてしまい、不時着することに。
一方、MAT基地。MATがゼットンと戦う中でバット星人は出動した隙を突いてMAT基地に侵入、心臓部の原子炉を破壊、大きな被害を与えていた。
地上からゼットンと戦おうとするMAT。
だがゼットンの手の上には次郎とルミ子が。
フハハハハ!聞けMAT!今日の夕方5時、この二人を処刑する!
落ち着け、郷。奴は俺達に戦いを挑んで来たんだ。二人を無事に救出する為には戦力を立て直す必要が有る。5時まで、あと4時間か…
作戦を練り直すMAT。
だが武器弾薬庫が浸水して中の装備は使用不可、エアポートが破壊されたことで格納庫のマットアローやマットジャイロも飛ぶ事が不可能な状況に陥っていた。アローもジャイロも無い状況で一体どうやって戦うのか、と懸念する隊長だがは郷は不時着したマットアロー1号を修理すると言う。
隊員総出で何とか修理はできたが、用意できた燃料では10分程しか飛べない。
だが郷は「10分でも結構です。隊長。行かせて下さい。ゼットンを倒さぬ限り地球の平和…いや全宇宙の平和も無いでしょう。この戦いは、奴を倒す最後のチャンスなんです。」と、死を覚悟してゼットンとの戦いに臨もうとしていたのだ。
何かを察したのか、伊吹隊長は出撃を認める。郷は隊員達と握手を交わしてマットアローで出撃、残されたMAT隊員達も最後の戦いへ出撃した!
東亜スタジアムでは隊長と丘がバット星人と交戦、銃弾が尽きた隊長だが機転を利かせてナイフで星人を撃退し、次郎とルミ子の救出に成功する。
転落したバット星人は巨大化してゼットンと合流に向かう。
外では郷の搭乗するマットアローも果敢にゼットンに攻撃を仕掛けるが、再び火球を受けて撃墜されてしまう。
郷が絶体絶命の窮地に陥った時、
ウルトラマンジャックが現れた!
殺されに出てきたな、ウルトラマン!さあゼットン!ウルトラ抹殺計画開始だ!
ただでさえ初代ウルトラマンを破った強敵の同族が相手な上に、
多くの戦いで強いられてきた1VS2の不利な状況。
電流を帯びたゼットンへの攻撃はあまり効き目がなく、バット星人はウルトラ戦士の弱点である
カラータイマーを狙うようゼットンに指示するが、MATの地上からの援護射撃によりジャックは窮地を切り抜け、バット星人を圧倒する。
ゼットンの放った光弾も防ぎ切り、連続キックで優勢に戦闘を運ぶが、背後から割って入ったバット星人に
ハイハイでにじり寄ってからの膝カックン 足払いをかけられたことで転倒したところを袋叩きにされた上に、
カラータイマーまで点滅を始める。
残る活動時間は僅かの中、
ウルトラブレスレットを変形させたウルトラクロスを使用、ウルトラクロスはバット星人に見事命中し、残る敵はゼットンだけに。
真正面からゼットンを迎え撃つジャックは
…その後。
破壊されたMAT基地の再建を図ること。恐らく郷もそれを1番望んでいるであろう。
南らと共に踵を返し歩き出す隊長。
そして、ルミ子のこの言葉を理解したのか、無言で頷いて去っていった。
郷の墓標に残っているのは、ルミ子と次郎だけであった。
郷さんは必ず帰ってくる。俺もなんだかそういう気がするんだ。
次郎の願いがかなったのか、海辺の向こうから走ってくる男の姿が映し出される。
郷との再会に喜ぶ次郎。
平和な故郷を、戦争に巻き込もうとしている奴らがいる。だから手助けに行くんだ。
言いたくなければ良い。だが次郎、大きくなったらMATに入れ。 MATの隊員達は皆勇気ある立派な人達だ。君も嫌な物、許せない者と戦える勇気有る男になると良い。
この言葉に次郎は頷き、郷は星のペンダントをルミ子へ託した。
海岸で郷はジャックへ変身、地球から去っていく。
次郎は海岸を走りながらがむしゃらに叫ぶ。
1つ、土の上を裸足で走り回って遊ぶ事! 聞こえるかい、郷さーーん!!
おーい、ウルトラマーン!郷さーん!さようならー!さようならー!
こうしてウルトラマンは去っていった。
しかし、太陽の様に強くたくましかった郷秀樹の姿と心は、
この少年と少女の心の中でいつまでも燃え続けるであろう。
さようなら、郷秀樹。
さようなら、ウルトラマン!!
余談
- 次回作『ウルトラマンA』10話において次郎とルミ子はゲストとして出演。
次郎は郷が去ったことを尚も気にしていたが、超獣ザイゴンに襲われる中で駆けつけた郷と再会を果たす。
だがこの郷の正体は……。
余談だが、次郎の描写から『ウルトラマンA』の時系列は『帰ってきたウルトラマン』の直後にあたると思われ、故郷を守るためにジャックが帰ったのに即座にエースが派遣された事になる点がよくネタにされる。あと結局MATとしては再建されずにTACになったとか言ってはいけない
一応、時系列的に本作の未来となる小説『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』では次郎が後継組織の教官になった事は示唆されているが。
- バット星人は長らく出番がなかったが、『ウルトラマンサーガ』において再登場を果たすと同時に大きくデザインを変え、同作では新たにハイパーゼットンを引っ提げてフューチャーアースの支配を目論んだ。
ちなみに『サーガ』ではジャック及び郷も登場するが、因縁のバット星人に対しての言及がなかったことに残念がるファンは多い。
- 郷秀樹役の団時朗氏が2023年3月22日に肺がんのために亡くなった際、円谷プロは追悼企画としてYouTubeと公式サブスクリプション・TSUBURAYA IMAGINATIONにて本エピソードの無料配信を発表した。
この際、「ウルトラの星へ旅立たれた団さんを追悼し」という粋な表現で在りし日の故人を偲んでいる。
追記・修正したくなければ良い。だが次郎、大きくなったらアニヲタwiki(仮)のwiki籠りになれ。 アニヲタwiki(仮)のwiki籠り達は皆勇気ある立派なオタク達だ。君も荒らし、建て逃げと戦える勇気あるwiki籠りになると良い。
- 初期はスポコン意識しすぎたりしてストーリー構成や視聴率も低迷していたのに、テコ入れで見事回復した挙句、ラストにして最高視聴率も記録と有終の美を飾った。ただ、ゼットン関連がちと残念。 -- 名無しさん (2023-03-25 13:50:01)
- ゼットン2代目は見た目はアレなので過小評価されがちだが、新マンを苦しめておりMATの援護とマンの助言が無ければ敗北していた可能性は高い -- 名無しさん (2023-03-25 15:21:06)
- 「大きくなったらMATに入れ」と言われたが、MAT自体がなくなってしまった次郎君によく突っ込まれる。小説『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』ではGUYSの教官となっていることが判明しているので、後継組織で活躍している点では約束は守れたか -- 名無しさん (2023-03-25 15:27:07)
- 最後の項目はなかなか難しいよな……でも元気に走り回るのは良い事だ -- 名無しさん (2023-03-25 16:56:21)
- 団時朗さんが亡くなられたから円谷プロはその追悼でこの話を無料配信するそうだね… -- 名無しさん (2023-03-25 17:25:20)
- (ゼットンは恐るべき武器を備えた怪獣だ。迂闊に出ると私同様不覚を取るぞ…!)と、初代ウルトラマンが言ってるけどかなり違和感がある。『さらばウルトラマン』見る限り、迂闊に出て不覚取ったわけじゃなくて普通に全力で挑んで負けたように見える。 -- 名無しさん (2023-03-25 17:50:38)
- ↑『迂闊に出ると』不覚をとるって諭してる -- 名無しさん (2023-03-25 18:14:17)
- 作成申請日見ると作りかけにしていたものをこの機に急いで完成させたのかなあ。あるいは完全に偶然か。 -- 名無しさん (2023-03-25 19:47:58)
- ↑項目の建て主ですが、団さんの訃報を見てからこのエピソードを見た勢いで項目を作成させていただきました。 -- 名無しさん (2023-03-25 21:17:13)
- ↑単話エピソード項目とはいえ1日で完成はないかなと思ってましたが、まさかのそれでしたか -- 名無しさん (2023-03-25 22:05:01)
- ↑正直このタイミングでの便乗はどうなのかな…って思いましたが、自分なりに団さんを追悼出来れば…となりました。 -- 名無しさん (2023-03-25 23:01:24)
最終更新:2023年05月02日 23:57