登録日:2023/03/26 Sun 01:20:00
更新日:2023/06/01 Thu 15:49:16
所要時間:約 8 分で読めます
『鼻歌』とは、
ヤングマガジンで連載中の漫画『
1日外出録ハンチョウ』のエピソードである。
単行本7巻に第51話として収録。
メイン3人+1人で1日外出を満喫しながら、あるあるネタから話が広がっていくいつものハンチョウらしい内容で、まさかすぎる斬新なオチも話題を呼んだ。
概要
今日も今日とて1日外出を楽しもうと、地上に解放された
大槻・
沼川・
石和。
今回の目的は、借金を返済して地上に解放されたかつての同僚・木村の家。
ふるさと納税の返礼品として佐賀牛が届いたため、焼肉パーティに呼ばれることとなった。
しかし、木村宅へ行くにはまだ早い時間帯。3人はスーパーをブラブラしていると…
「今 店で流れてるこの曲っ・・・!なんだっけこの曲っ・・・!」
石和が店内BGMを聴くや否や取り乱し、二人に曲名を訊く。
沼川が見事に正解を答えると、ピンと来たのか「うわ~~~!それだ~~~!」と叫ぶ。
なんでもここ最近、石和の脳内でずーっとメロディだけ流れてたのだが、曲名も歌ってるアーティストも思い出せなかったという。
「確かにあるよなそういう・・・メロディーは分かるのになんの曲か思い出せないこと・・・・・・!」
大槻が言うように、「メロディーだけが分かる曲」が今回のメインテーマ。
この項目を見ているwiki籠り諸兄にもそういう曲がある人もいるのではないだろうか。
大槻自身もかつて『Always/光永亮太』が徳永英明と平井堅の声に邪魔されてなかなか思い出せなかったという。
色々話していると、実は沼川にも現在進行形でメロディしか分からない曲があることが判明。
それを聞いた大槻は「歌ってみちょっと・・・!」と促すも、沼川が言うにはその曲は「15年くらい前に友達の家で聴いたのが最後」の洋楽とのこと。
当然今まで分かった人は一人もいないため遠慮がちになる沼川だったが…
「これでも一応ワシ・・・学生時代バンド組んどったんだぞ・・・?」
「当然そこそこ聴いてきとる・・・・・・洋楽も・・・!」
自信満々に答える大槻は、かつて学生の頃にバンドを組んでいたのである。
以前木村宅で
エリック・クラプトンの「いとしのレイラ」を見事なギター裁きで演奏したように、洋楽にもある程度精通していたのだ。
そこまで言うなら…と沼川も意を決し、Aメロからメロディを歌い始めた。
以下が沼川によるメロディしか分からない「とある楽曲」の鼻歌である。画面の前のwiki籠り諸兄も考えてみよう。
テテテテテンテンテンテンテン♪テーンテンテテンテンテンテーン♪
2ページ半にわたり、周りの客に見られながら1フレーズを鼻歌で歌い切った沼川。
それを聞いた洋楽自信ニキこと大槻は…
「スマン沼川・・・もっかい歌ってもらっていいか?」
全く分かっていなかった。思い出す思い出せない以前に、曲全体の尻尾も掴めていない状況だった。
その後も沼川に計8回も繰り返し歌わせたり、タワレコの洋楽コーナーに行くも、結局二人とも最後まで分からなかった。
散々歌わせておいてすんなりと諦め、買い出しをして木村宅へ向かうことに。
やって来るは木村宅。木村は以前の善光寺の件の雑談をしながら、沼川の顔が疲れていると指摘する。
「どうした沼川?さっきまであんな元気に歌っていたのに・・・・・・」
肉を焼きながら、先ほどの鼻歌の件を話す一同。
肉にしか目が行ってない石和をよそに沼川が大槻に何度も歌わされたと愚痴をこぼす。しかしそれを聞いた木村は…
「沼川くん・・・1500枚・・・・・・これがなんの数字かわかる?」
「ワシが地下に落ちる前に所持していた・・・洋楽レコードの数だよ・・・!」
そう、木村は自他ともに認めるかなりの洋楽好き。
大槻と同じように昔音楽をやっていたが、彼はどちらかと言えば聴く専寄り。
そのため演奏技術は大槻に劣るが、その分聴いていた曲数は比にならない程だった。
尚、1500枚のレコードは地下に落ちる際に全て帝愛によって差し押さえられてしまった。
「地上に出てからワシは・・・毎日のように洋楽を聴いてる・・・!」
木村が大槻以上の洋楽自信ニキだったことが判明したことにより、そこまで言うならと沼川も再度鼻歌を歌い聞かせることに。
ちゃんと聞くために火を止め、石和が無意味に手を耳に当てるほどに集中しながら鼻歌開始。
実に本日9度目の熱唱となる。
9度目の鼻歌を歌い終える沼川。すると木村は…
「今の曲のサビ入りの所って…『テンテテンテン♪テンテンテテンテン♪』…の所だよね?」
なんとサビの場所まで特定することができた。ついに沼川の脳内にこびり付いた15年来の謎メロディーが判明するか…!?
しませんでした。
1話丸々費やしながら、結局誰も鼻歌の楽曲の正体を突き止めることができなかった。それどころか…
実はこの曲・・・このQRコードから飛べる動画にて・・・現在配信中・・・!
なんの曲かわかった方は・・・#ハンチョウ鼻歌を付けてツイート・・・・・・!何とぞ・・・!
まさかの鼻歌の特定を読者に投げ出すオチ。
QRコード経由で鼻歌の動画を見せ、答えをツイートさせるという現代のニーズに合った方法(?)で解決することになった。
実際に動画を見てみると、鼻歌の正体となる曲…を沼川(?)が講談社17Fから見える景色をバックに鼻歌で歌う動画が流れる。
答えとなる曲が動画で聴けるとかではなく、結局鼻歌を聞かされ1から考えることに。
しかし世の中とは広いもので、この鼻歌で特定できた者もそこそこの数いた。
実際に上記のハッシュタグや動画のコメント欄を見ると、曲名を当てている猛者が確認できる。
答えは
『The Band/Mando Diao』。
Mando Diaoとは、1995年に結成されたスウェーデン出身の5人組ガレージロックバンド。
沼川が歌った「The Band」は、2002年に発表された1stアルバム『BRING ’EM』に収録された楽曲である。
実は日本でもコアな人気のあるバンドで、2004年夏に開催されたサマーソニックでも同曲が演奏されたためロックファンにとっては結構有名な曲。
本エピソードの初掲載が2020年なため、沼川が初めて聴いた
「15年くらい前」という時期とも辻褄が合う。
言うまでもなく、本家の時系列ではまだ存在しない楽曲となる。
実際に曲の歌詞と鼻歌を照らし合わせながら聴いてみると、一目瞭然だろう。
サビ入りのメロディーも木村が答えた箇所で正解なため、彼も伊達に洋楽を聴いてきたわけではないことも分かる。
I've played that song from long ago
When every morning longed to fall
It broke my sighs and my regrets
It stumbled on the steps
You've build for climbing towards me
チャッチャッチャッチャッ
Now it feels like sinners in the sun
When I said, I said, "I'd die foryou"
Or was it in my head?
I took you down on ouzo
And now I think I'd rather see you dead
I said, "I'd die for you"
Or was it in my head?
I took you down on ouzo
And then you said you'd rather see you
dead
dead
鼻歌の書かれてない部分は間奏や若干の誤差。
人によっては微妙にそう聴こえない箇所もあるかもしれないが、15年前に聴いた曲の鼻歌なんでまぁ大目に見てあげよう。
余談
沼川に鼻歌を歌わせる際、大槻は「世代的にワシ絶対知っとるだろ・・・・・・!」と言っているが、
彼は40代半ばなため、ハンチョウ世界だと30代前後でこの曲を知ることになる。
実際に知っていたかどうかは定かではないが、この年でも音楽に触れていたのなら知っていてもおかしくはない。
もし実際にメロディー以外分からない曲がある場合は、Googleの「鼻歌検索」なる機能を使うのがおすすめ。
マイクアイコンをタップした後に「この曲は何?」と答え、鼻歌を歌うとそれに近い楽曲を挙げてくれる。
スマホ一つでできるため、気になる方は使ってみよう。
間違っても本項目のコメント欄で鼻歌を歌わないように。
ネットの世界には鼻歌を聞くどころか見るだけで曲が分かる者もいるほどで、
暇人が集う知恵袋では
鼻歌の文字起こしだけで曲を判明できる変人猛者も確認できる。
その規格外ぶりはタカアンドトシがMCを務めていたバラエティ番組『採用!フリップNEWS』でも取り上げられたほど。
追記・修正お願いします♪
- 嘘でしょう、あの鼻歌解いた人いたんだ…!! -- 名無しさん (2023-03-26 01:25:09)
- この手の話だとYahoo知恵袋で鼻歌を書き起こしただけでゲームタイトル(しかも二種混じってたやつ)を当てた話がレジェンド -- 名無しさん (2023-03-26 08:39:02)
- どこで見たかわすれたけど担当編集だかがこの曲思い出せなかったんだっけ? -- 名無しさん (2023-03-26 19:34:19)
- 2ちゃん時代のブラームス・ハンガリー舞曲のコピペも有名よね -- 名無しさん (2023-03-26 23:21:45)
最終更新:2023年06月01日 15:49