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#contents ---- *迫撃砲 **迫撃砲ってなんで45度以上の角度をつけて撃つんですか? 塹壕に弾を放り込みたい時や障害物越しの射撃に便利。 ベースプレートと地面に反動を受け止めさせて、駐退器等の重くて 複雑な部品を省略。 #right(){(61:717)} そもそも迫撃砲(mortar)の定義が、45度以上の角度で発射する砲、 なのです。もっとも、40度固定の迫撃砲なども実際には存在しますが。 遮蔽の陰の敵を上方から垂直に近く落下する砲弾で攻撃する、 遮蔽の陰から隠れたまま敵を砲撃するなど、45度以上の発射角には 大きな利点があります。また、反動を地面で受ける意味からも、仰角が必要です。 直射したければ、カールグスタフや40mmグレネードランチャーを使う事になります。 #right(){(61:724)} **迫撃砲とは何時できたものなのでしょうか? 17世紀後半には、迫撃砲の原型は存在していました。 しかし、火砲の発達により忘れられた存在になってしまいました。 近代における迫撃砲はまず日本で開発されました。 日露戦争の折の旅順攻略戦では、最前線で爆薬や手榴弾による投擲戦が続いていました。 これを見た今沢義雄工兵中佐が木製の花火に用いるような即席の発射筒を考案し、 大いに威力を発揮しました。 これを受けて技術審査部でも10センチ半携帯迫撃砲を開発し、旅順に送りました。 これは金属製の発射筒と撃発機を持つ本格的なものでした。 いったんは忘れられた迫撃砲ですが、第一次世界大戦の塹壕戦で再び登場します。 英国が開発したストークス迫撃砲は、現代にいたる迫撃砲の原型とも呼べる砲となります。 戦後、開発者であるストークス卿はフランスのブラント企業体に招かれ、 1930年代にストークス/ブラント迫撃砲が登場し、これを模倣した迫撃砲が各国で生産されて 普及していきました。 #right(){(141:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **迫撃砲でHEATなどの対装甲榴弾を使って対機甲部隊用武器にするという事は可能なのでしょうか? >可能だとしたらどの程度の射程と貫徹力があるのでしょうか? もちろん可能だし存在します。射程は口径等に依りますが、一番問題なのは直撃が必要なため 長射程では届いても命中が期待できないという点。このため、例えば60mm ホチキス・ブラントでは 有効距離は静目標で500m、動目標で300mとなっています。もちろん、これは熟練した射手が しっかり狙っての話です。通常のHE弾では射程は100~2600mです。貫通力は200mm鋼鉄板。 精度を補うために子弾を使うものもあります。SNIA-BPD製の81mm迫撃砲弾は時限信管によって 空中で9発の子弾を放出します。それぞれが60mmの鋼鉄板を貫通可能。 この場合、命中は確率的なものになります。誘導砲弾として確実な命中を狙うものもあり、 スウェーデンの「Strix」120mm迫撃砲弾は赤外センサーによって目標をロックオンする6発の子弾を 搭載します。誘導可能なため、有効射程は7500mに延びています。 基本的にはどの砲弾、子弾も通常の装甲車両の上面装甲を撃破可能、強化されていないMBTの上面も 十分貫通できる可能性があります。 #right(){(327:701)} **迫撃砲って必ず一発ないしそれ以上試射しないと弾着の予想もつけられないの? 目標の座標が三次元的に(高度も)わかっており、発射地点の座標も同様にわかっており、 砲の角度、方位を精密に合わせることができれば、一発目の弾着地はかなり正確に予測できます。 しかし、それでも翼があるために風による偏位が生じますし、砲の下にある地面の状況に依ってさえ 弾着の位置は変わります。実際には彼我ともにそこまで正確な位置はそうそう得られるものではありません。 特に迫撃砲は移動を繰り返しながら撃つことも多いですし。 現代のようにGPSとレーザー測距を組み合わせて座標を求められる環境でも、なかなかそれをフルに活かせる 余裕のある状況は得難いでしょう。また、もしそれが十分あるなら、試射一発でさらにそれを確実にしたくなるのは 当然です。 #right(){(327:795)} **自衛隊では何ミリの迫撃砲を「重迫」と称するのでありましょうか? >60mm、81mm等とありますが、車両にけん引フックが付いていた所を見ると車両でけん引して運用する程の大口径の迫撃砲も運用なされるのかどうか? >或いは迫撃砲以外に各種対戦車砲・79式対舟艇ミサイル等も運用なされるのか? 陸自で現在使っている「重迫撃砲」は107mmと120mmの2種類。 (107mmは旧型なので、120mmに更新している途中) 120mm迫撃砲は車両により牽引されるが、陸自の車両はほとんど 仕様で牽引フックをつけている。(水トレーラー等の牽引のため) 60mmは現在無し、81mmは「中迫撃砲」で装備する部隊が違う。 重迫中隊が扱うのは基本的に迫撃砲だけですね。連隊固有の火力として 重宝されています。 #right(){(9:804)} **榴弾砲と迫撃砲の違いは? 榴弾砲=榴弾を発射するための砲で、一般に曲射弾道を用いる短砲身の野砲を指す。 迫撃砲=曲射弾道で有翼弾を発射する前装式の砲で、歩兵の近接支援に用いられる。 おおまかですが、こんなところでしょうか。 #right(){(19:686)} 迫撃砲=射角は45度以上と一応定義されてたと思われ。 WW1の塹壕戦で登場し、塹壕潰しとして使用されたのが始まり。 #right(){(19:一等自営業 ◆kawD31MU)} **迫撃砲ってどんな構造になってるんですか? 砲弾の底に発射薬があります。 一方、砲身の底には撃針というものがあります。 砲弾を入れると、その重量で撃針が発射薬の下に取り付けられた雷管を突き、発射薬が発火します。 その圧力によって、砲身から砲弾が飛び出します。 #right(){(17:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **擲弾筒を近代化した様な簡易迫撃砲(「コマンドウ・モーター」だったかな?)のスペック等 全長900mm 重量4200g 口径60mm 有効射程距離80~1500m 砲弾 榴弾 重量1450g 炸薬240g 煙幕弾 ちなみに、チェコ製。コマンド・モーター。一人で運搬・射撃が可能。 40mmグレネードより威力は遥かに上。 #right(){(32:640,641)} **迫撃砲ってどうやって照準合わせるんですか メチャメチャに撃ちまくりながら弾着を確認して少しずつ修正するんです 最初の一発は熟練の勘(w #right(){(36:103)} まあ、とりあえずこのぐらいの角度でこのぐらいの距離、ってのと こっちの方向に飛びます、ってのはありますが、誤差大きいので 103に近いことになっちゃいます。 #right(){(36:106)} 射表を元にだいたいの照準を決定→実際に撃ってみて、目標とのズレを観測 →観測結果に合わせて、照準を調整→目標をほぼ正確に捉えられるようになったら、本格的な射撃 というような流れ。 射撃要求に基づいて弾道計算し射撃諸元を決定する 決定された射撃諸元を各砲に付与する(これが照準動作) 間接射撃は目標が見えてるわけじゃないから で、指示がなければ示された弾数を同じ諸元で撃ち続ける 修正要求があれば再計算して新しい諸元を付与する #right(){(311:647,648)} **81ミリ迫撃砲の「L-16」ってなんですか? 81ミリ迫撃砲L-16は、英ロイヤル・オードナンス社が開発した迫撃砲で、 64式81ミリ迫撃砲に変わって普通化中隊の迫撃砲小隊に配備されています。 64式に比べてアルミ合金が多用されているので大幅に軽量化されており、 また射程も約5600mと2000m以上伸びているそうです。 #right(){(40:755)} **迫撃砲は榴弾砲と比較してどのような利点や違いがありますか? 迫撃砲は榴弾砲より初速が遅いので弾殻を薄くできる=炸薬量を多くできる。 同等の火力を持つ榴弾砲よりも砲自体の重量も軽くなるので輸送しやすい&自走化が容易。 砲身にライフリングが無く、有翼砲弾を発射するのであくまで迫撃砲。 #right(){(571:316)} **迫撃砲はもの凄く大きな音がするんでしょうか? 当然、発射音は大きいです。スムースボアですが射程が長いほど 装薬の枚数は多くなります。発射速度は遅いが小型の大砲と同じです。 それから迫撃砲弾頭は信管を含めて安価に作られてます。早期爆発などの 事故にも備えが必要になってます。現在の信管の信頼度は高いです。 #right(){(52:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **80mmの迫撃砲って補強無しの停止中のピックアップトラックから発射は可能ですか? >ピックアップトラックに積んでそのまま使える武器は最大でも40mmグレネードのマシンガンぐらいまでですか たぶん荷台の床がへこむ。 迫撃砲は無反動砲ではないから、もちろん反動があるし床板とそれを置いた 下には相応の衝撃がかかる。 市街戦の時には石畳や舗装道路の上で撃つと床板が割れたりするので、布団を 敷いて撃ったりする。 #right(){(305:880)} *グレネードランチャー **てき筒弾ってなんですか? いわゆるグレネードランチャーというものです。 もともと砲による支援が不足していた旧日本軍が使用していたもので、 米軍がこれに目をつけ戦後発達させた兵器です。 小型の榴弾を射出して手榴弾を投擲不可能な遠距離に比較的正確に着弾させられます。 小銃の銃口に取り付けて発射するグレネードはそれ以前からありましたが、 取り付け、調整、などがやや煩雑でそれを付けてる間は小銃を発砲できないなどの問題があります。 その点擲弾筒はグレネード専用のものなので弾をこめればすぐに撃てます。 #right(){(39:412)} >膝に当てて撃ったら膝を壊したとか折れたとか聞いたのですが。 それは、捕獲した米兵が使い方を誤ったから。 地面に当てて使う。 #right(){(39:419)} **40ミリグレネードはどの程度の威力があるのですか。対空目的でも使えますか。 >どこの国の軍隊で使われていますか。 40mmグレネードの重量は発射薬、薬莢など込みで半ポンドほど、手榴弾は だいたい1ポンドで、もちろん発射部分はありません。威力としては手榴弾 の方がはっきり優るものと思います。ただ、成形炸薬を使用した40mmグレネード もあり、この場合には装甲貫徹力については手榴弾に優るでしょう。 弾薬そのものはともかく、初速、照準装置などが対空目的に適しませんので 対空目的に使っても効果は得られないものと思います。 40mmグレネード弾は各国、各社で生産されており、低価格で熟練も 要しません。どこの国の軍隊で使われているかと言うより、所有 していない軍隊の方が少ないでしょう。 #right(){(44:609)} **グレネードランチャーって弾頭が爆発するのはどういう仕組みなんですか? 着発(起爆用)信管が活性化しないと爆発しません。 発射すると慣性(回転)によりセフティーが解除され、起爆できる 状態になります。これは野砲の信管と同じですが、非常に安価ですので グレネードの不発弾は野砲の信管より信頼性が低く、信管の解除は危険 を伴うと聞いております。 #right(){(53:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **旧日本軍の兵器で「擲弾筒」というのがあって、これがけっこう役に立ったという記事がありました。 >手榴弾や専用の弾を撃つらしいのですが、装薬はどうなっていたでのしょう? 専用の榴弾(八九式榴弾)を使う八九式重擲弾筒の場合だと、弾に推進用の装薬が仕込まれています。 擲弾筒の引き金をひくと撃針が榴弾底中央の雷管を打ち推進薬を発火させます。 榴弾の底には中央の雷管の穴の他に8個の穴が開いていてここからガスを噴射して飛んでいきます。 専用榴弾の他に九一式手榴弾に推進用装薬を取り付けて発射出来たそうです。 #right(){(53:970)} **米軍の擲弾筒であるM79とM203。この数字の由来は何でしょうか? 米陸軍の装備品は、実に適当に番号が割り振られてます。 一応、重複を避けることを重視してるみたいです。 第二次世界大戦中は、兵器ごとに連番を振っていたのです が、例えば「M3」というと、メジャーな物でも、軽戦車 ・中戦車・ハーフトラック・サブマシンガンなどが存在し、 書類作成上、大変な混乱があったようです。 (当時は、他の国でもそういうことやってますよね。) M4軽戦車を欠番にしたあたりから、番号を重複させない配慮をしているようです。 でも、M60はいろいろ重複してたりして、中々いい加減な奴らです。 #right(){(64:723)} **擲弾発射機って、どの程度正確に狙えるものなんですか? >動画みてると、てきとうに斜め上に発射しているようにしか見えないのですが。 >大方の位置に数人の歩兵が一緒に発射する、面制圧兵器のようなものって認識でいいですか? M79グレネードランチャー http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/87/Grenade_launcher_M79_1.jpg 銃身の上についてるのが照尺。 射撃時にはこれを立て、照尺についている目盛と銃身先端の照星を合わせて撃つ。 目分量だが決してあてずっぽうで撃ってるわけではない。 #right(){(521:158)} **歩兵携行型の対戦車ミサイル/ランチャーより小さいHEAT/発射機は存在しますか? いわゆる小銃擲弾やグレネードランチャーにはたいてい対ソフトスキン用としてHEAT弾頭のものがある。 #right(){(365:45)} **てきだん筒なんて、変な兵器を作ったのは、日本だけですか? 主要国での擲弾筒に相当する装備としては、5~6センチ程度の口径の迫撃砲が 用いられていました。 イギリスでは2インチ軽迫撃砲が用いられ、これは擲弾筒のように台座のみで 二脚が付属していないのが特徴です。 さらに珍品なのが、ソ連軍で用いられたとされる口径37mmの軽迫撃砲です。 これはなんとベースプレートがシャベルの形をしており、砲身をシャベルの柄にして 穴掘りにも使えるというシロモノでした。 ただしこれは、ほとんど使用されたという記録が残っていません。 さらに米軍では、擲弾筒とよく似た外見、すなわち湾曲した小さな底板を持つ 60mm軽迫撃砲M19が製造されています。 ただし、射距離が200mを超すと命中率が極端に悪化したので、多くは製造されませんでした。 #right(){(587:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **M203などのグレネードランチャーってそれ単独だけで発射する事はできるのでしょうか? M203は、専用マウントを装着しての単独使用が可能だ。 #right(){(俺初質スレ431:321)} **榴弾がいっぱい繋がってる機関銃見たいな物を本で見たんですが、何ですか? オートマチック・グレネード・ランチャー「自動てき弾銃」で、 旧ソ連のAGS17「プラーミヤ」がアフガンで捕獲され、西側に渡り、 面制圧兵器としての威力に着目された結果、 西側でも各種のものが開発されることになりました。 #right(){(301:667)} **SMAW(Shoulder-Launched Multiple Purpose Assault Weapon)という兵器について、その機能と性能、だいたいの概略などを教えていただきたい 海兵隊が採用した肩打ち式携帯用武器システム。 もともとはイスラエルが開発したB-300がベースで、これに英国製 スポットライフルと米国製照準システムを組み合わせたもの。 対装甲車用だけでなく、バンカーやコンクリート壁に対しても使用される。 ・全長76㎝(発射時137.2cm) ・重量7.54 kg(本体)13.85 kg(発射時) #right(){(31:名無し軍曹)} http://ja.wikipedia.org/wiki/SMAW_%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC **グレネードランチャーと擲弾筒と迫撃砲の違いとは何でしょうか? 擲弾とはグリネードまたはハンドグリネードと呼ばれる装備です。 こぶし大の弾殻に炸薬を装填し、破片を飛散させて人員を殺傷する小型榴弾の事で、 これを推進薬や小銃の空砲燃焼ガスによって初速を与えるものが 擲弾発射機(グリネードランチャー)と呼ばれる装備です。 発射機と専用の擲弾を組み合わせたものが擲弾筒と呼ばれるもので その使用法は迫撃砲と同じく放物線弾道で敵を攻撃するものです。 その使用法により軽迫撃砲として運用されたものが重擲弾筒と呼ばれ 手榴弾と同等の装薬量、炸薬量の擲弾筒に比べて、大きな射程と炸薬量を持つ物で 小型の迫撃砲よりも軽便で使い勝手も良く大威力で、歩兵戦闘で重宝されました。 英語では八九式擲弾筒を膝撃ち迫撃砲(ニー・モーター)と呼び、後のM203開発に繋がりますが 当時鹵獲した擲弾筒を本当に膝に当てて発射し、大腿骨を複雑骨折する事故が起きたそうです。 #right(){(717:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)} ----
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