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軍隊組織2 - (2011/05/07 (土) 21:59:58) のソース

#CONTENTS
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**BHQの意味が分からないのですが教えていただけませんか?
BHQはBattalion HQ 大隊本部
#right(){(42:704)}

**先任士官って軍事用語あるんですが?
存在しますよ

指揮官以外の部隊の将校のリーダ格として行動します。
#right(){(46:322)}

**装甲騎兵部隊に配備されてるのは戦車ですか?装甲車ですか?
まあ、装甲車は配備されてるな。
戦車が配備されるかどうかは国や時代による。
普段配備されなくても作戦時に増加配備されるかもしれないし。
#right(){(50:85)}

**今の軍隊で携帯端末はどのように運用されているのですか? 
>プライベートの端末は持ち込み禁止で、着任時に専用の端末を受け取る、といったかたちでしょうか? 
基本的には会社と一緒で、持ち込みは許されることもあるが仕事中に個人の携帯の使用は不可 

イスラエル軍の例 
地上進攻前に兵士の携帯電話没収、イスラエル軍 
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2554751/3652581 
イスラエル兵がSNSで対過激派作戦ばらす、計画中止に 
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-14180620100304 

イスラエルでは、巡回中の軍兵士がピザの宅配注文を携帯電話で行っていて 
安全や規律や宗教面(チーズと肉類を一種に食べる)で色々と問題になったこともある。 

アフガンやイラクの米軍だと、基地外は敵地なので 
個人の携帯電話は基地に置いていくことが多いとか
#right(){(648:472)}
**演習などで撃破等の判定はどう行うのでしょうか?
>ペイント弾食らったら撃破?
演習の種類目的にもよるね。
例えば、連隊検閲とか中隊検閲の場面でそういった判定は重視されない。
「手順」が重要であって、判定はそれが効果的に行われるような内容で付与される。
TESCと呼ばれる演習では、バトラー等の器材をつけてそういった部分の訓練は行うがね。
実戦における射撃判定を重視した訓練は、陸自では行っていないよ。
#right(){(298:緑装薬4 ◆8R14yKD1/k)}

少なくとも"空"では、訓練用の撃墜判定システムってのがあって、両軍ともそいつのポッドを
搭載して演習に臨む。地上からの監視や、訓練後のブリーフィングにも「リプレイ」してどのよう
にして"撃墜"されたかをリサーチできる。

今は亡きロック岩崎が、その昔F-104で米軍のF-15を"撃墜"した時は、無線で撃墜をコール
したし、相手機もレーダーでロックオンされればアラートが鳴るから分かるだろう。大がかりな
演習でない時は上記システムは使われず、そういう感じでやっていると思われる。

また、自衛隊の潜水艦が米軍との合同演習中に米軍の空母を"撃沈"したというエピソードも
あり、この場合は艦隊のすぐ脇に浮上したと言う。警戒態勢にあるはずなのに"敵艦"がすぐ
脇に浮上してくるという事は「艦隊はやられた、お前らゲームオーバーだぞ」という宣告をした
形になるわけだ。

いろいろと、実弾を撃たなくても撃墜/破が分かるシステムは構築されている。
#right(){(298:840)}
**キリスト教やイスラム教などの影響の強い国の軍隊には、軍施設内などに教会のようなものはあるのですか? 
米軍なら基地の中に教会があるよ。行きたい人だけが行くみたいだけど。 

キリスト教国の軍隊にはたいてい従軍牧師って制度がありますね。 
#right(){(296:569-570)}
**長期航海中の軍艦や、前線の兵士のストレス解消法や娯楽にはどのようなものがありますか?
空母のような大型艦だと、艦内に映写室やTV局があって、ニュースやドラマなんかを流していたりする。
後期のソ連/ロシアの原潜には緑の写真や観葉植物、小鳥のかごなどを置いたレクリエーションルームがあって、閉鎖環境下での乗員の精神状態の安定に貢献している。
イラク戦争では基地内に無料でかけられる国際電話のブースやメールのできるPCなどがあって、兵士ができるだけ故郷の家族と連絡できるように配慮していた。
兵士の精神状態の安定は、士気の維持や事故率などに大きく関わっているので、大抵の軍隊ではレクリエーションの充実には努力している。
#right(){(295:883)}
**参謀や幕僚の組織編成などについて、詳細を記述した書籍などはあるのでしょうか?
日本のものなら、日本近代史料研究会編「日本陸海軍の制度・組織・人事」(東京
大学出版会)に、主要部隊の参謀、中央機関の所属について書いていますし、世界
のものは、一部ですが、秦郁彦編「世界諸国の制度・組織・人事 1840-1987」(東京
大学出版会)に掲載されています。
ちなみに、ここには、日本駐在大公使館付武官なんてのも掲載されています。
#right(){(294:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
**確実に戦死したと確認されるのに行方不明扱いになるって? 
跡形も無く吹っ飛んで肉片になるって事 
#right(){(667:503)}
戦死確認の事を「ボディカウント」と言って、遺体を確認し認識票を回収します。 
その為遺体も認識票も失われるような状況では、しばしばMIA(戦闘中に行方不明)扱いになる事があり、 
車体が粉々なのに生きて居る訳も無く、それを揶揄した冗句があった、と言う事です。 
#right(){(667:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**現代の野戦でも飲料水や生活用水は現地で確保するのが基本ですか?
渡洋作戦を想定してるなら、作戦の初期に必要な水は船に積んで持っていくよ。 
#right(){(669:125)}
湾岸戦争では、米軍は400万リットル近い飲用水を兵站した。 
#right(){(669:system ◆systemVXQ2)}
古来、軍隊というのは、三国志の街亭の戦いに見るように、水の確保は最重要事項。 
作戦範囲で水が使えるかどうかというのは、今も昔も大きな関心事。 
多分水道があるだろう、という想定をすることはあり得ない。 
もし水道がなくとも行動できるだけの備えをしない指揮官はまず居ない。 
日本軍にあっても、悪名高い731部隊の主任務は、衛生的な給水体制の研究であったことに留意せられたし。 

だとすれば、水源を敵に抑えられた状況下、その敵の水道水に頼るような作戦を立案するかどうか、 
少しでも想像力を働かせれば理解できると思うがどうか。 

水を船で運ぶ話をするなら、日本でも離島なんかで水を水船での輸送に頼ってる島もあるくらい、 
水船というのはポピュラーな存在。 
タンカーに分類されるんで、資料なんかでもごっちゃにされちゃうんだけど。 

ちなみに、1人1日飲料水として約1リットルが最低線。 
1個師団で1万人として、1日10t、100日でも1000t。まあ、これは最低限の話だから10倍するとして 
やっと1万t。船で運ぶなら1隻でお釣りが来る。 
#right(){(669:300-321)}
**ナチスドイツの兵士が足を高々と上げて独特のリズムで行進する謁兵式の映像を見ましたが
>似たような行進は旧日本軍にもありましたか?
ガチョウ足行進、いわゆる「グースステップ」について。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%97

旧日本軍の場合はグースステップのように脚全体を前に振り出すのではなく、腿を上に高く上げる式の行進が一般的。
なお長く対立が続いたインドとパキスタンの国境検問所の衛兵交代式では、互いに相手を威嚇する為極端なグースステップで異様なくらい力みかえったポーズでの行進が行われる。
ド派手な軍服もあいまって、観光スポットとしても有名。
#right(){(292:427)}
**日本陸軍と海軍の不仲さは有名ですが、他国でも国内の軍同士で衝突や確執があったりするのですか?
あります。有名なのが、WW2太平洋戦線でのアメリカ.
日本への侵攻ルートを巡って、中部太平洋ルートを押す海軍と
ニューギニア~フィリピンルートでせめあがる陸軍とでおおもめしてます.
#right(){(289:215)}
**地上戦で味方の歩兵が歩けない程の重傷を負った場合、見捨てて行ったり、銃で処分することもありえますか?
基本的に衛生兵が最後まで付き添って呉れる場合もありますが、切羽詰まっている
状況であれば、「仕方なしに」見捨てるケースがあります。
沖縄戦での米軍なんか結構そう言う感じの展開でした。

後者の質問は、「何、その日本軍」って香具師でつね。
#right(){(289:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
**自動車化された歩兵部隊とされていない歩兵部隊では、行軍速度は具体的にどれほどの差があったのですか?
2キロ行進と4キロ行進と6キロ行進がある。

基本的には時速4キロの行進だが、山岳地や何かだと疲労によって落伍者が出るから2キロ行進とかにすることもある。
ちなみに、WACの基準は2キロ行進だ。

最初の休憩地点(PP1)では、通常20分から30分の長めの休憩をとる。
これは、半長靴を脱がせて靴下のずれをとったり、いろんな不具合事項を是正するためだ。
車両行進なら、このときに車両点検をしてボルトが緩んでないか、オイルの漏れはないかと点検する。

それ以降は約1時間ごとに10分の休憩をとる。
長く休みすぎると体がこわばってきて辛くなるからだ。
#right(){(287:緑装薬4 ◆8R14yKD1/k)}

旧日本軍の場合(作戦要務令より)

諸兵連合の大部隊(日本軍の場合足で歩く歩兵さんも含まれるだろう)
4km/h(休憩含む)で一日24kmというのが行軍距離の基準

一方自動車部隊(中隊)の場合
12~20km/hで一日100km内外

ちなみに騎兵の大部隊は一日40~60kmが行軍距離の基準。
#right(){(287:486)}
**自動車化された部隊は何時間毎に休憩を取りながら行進するの?
車両の特性や道路条件にもよるが、おおむね1~2時間に1回の休憩をとる。

高速道路なんかだと、車両故障もそうだがドライバーの疲労回復の意味のほうが大きいので2時間ごとだがな。
#right(){(287:緑装薬4 ◆8R14yKD1/k)}
**模造兵器を運用するのはどの部隊なのですか?
フォーティテュード作戦の時は、欺瞞工作専門の部隊が編成されて、ダミーも彼らが運用しました。 
現代でも陣地用にバルーンや木や布、プラスチックで作ったダミーが使われてますが、それ専門の部隊があったり、
支給された現地部隊が設置したりとケースバイケース。 
北アフリカのイギリス軍は戦車やトラックに欺瞞工作用の装備を搭載したり、ドイツ軍だと木製ダミー戦車の
図面を配布した例がありました。 
#right(){(684:768)}
**参謀長と指揮官の役割はどう違うの?
まず指揮官が作戦に関する基本的な方針を示す。 
それに基づいて参謀長が各参謀に具体的な作戦実行に必要な補給や兵力の算出、配置などの計画や調整を行わせる。 
参謀長が作戦計画としてまとめ指揮官に提案する。 
指揮官はそれを検討してゴーサインを出す、もしくは修正点を指示する。 
指揮官が参謀長の仕事までやったら膨大な調整作業に時間を奪われて決断の障害となる。 

参謀というのは特別の教育を受けた専門家集団の一種だと思った方がいい。 
軍医や法務官、設計技師などのように特別な技術を行使して軍で働いている。 
ただ作戦運用という軍の根本的な所に深く関わるので、軍中枢にも関わるだけ。 
指揮官が医療チームを直々に率いて治療の細かい所まで指示しないように、 
参謀の仕事も具体的な細かい所まで指示しない。 
小説やアニメで、たとえば銀河英雄伝説で指揮官が直々にすごい作戦をたてて 
どうのこうのってシーンが多すぎてあれだけど、 
近代現代では指揮官はあくまでマネージャーだから。 
ちなみにこのような指揮と作戦立案の分業制のおこりはプロイセンの参謀本部。 
これが大当たりして各国が真似し、日本も近代軍隊創設の際にとりいいれた。 
>部隊の規模が小さければ指揮官が参謀を兼ねる場合があるの?100人ぐらいなら?
そのくらいの単位でも副中隊長とか中隊本部付の将校や下士官がいて中隊長を補佐する。 

そういう場合は参謀団の規模が違う 
場合によっちゃ主席参謀、あるいはたった一人の参謀がそのまま参謀長の役目を果たす 

下は連隊から、上は統合参謀本部まである

小隊でも指揮官の少尉に参謀役として先任下士官がついてる
#right(){(687:210-222)}
**火力調整所ってなんですか?指揮所と区別がつかないんですが
支援火力調整所:supporting arms coordination center
指揮所:command post
射撃指揮所:Fire Direction Center

火力調整所は上陸作戦のとき海・空軍の支援火力の調整を行います。
指揮所はどっちのことかわからんが、後者なら
射距離の算定や座標点までの方位の指定やらをするところ。
#right(){(32:39)}
**号令について教えて下さい
>映画か何かで「撃ち方用意!てー!」という掛け声を聞いたんですが。
号令は何をするのか示して準備させる「予令」と、それを実行するタイミングを示す「動令」に区分される。
予令は聞き間違いが無いように、長く明瞭に発音する。
動令はその実行時期が発声した瞬間であるため、短切に発声する。

「しゃげきよ~うい、うて~」だと、「う」で発砲する奴、「~」を聞き終わってから
発砲する奴などが混在すれば一斉射撃にならない。
「ぶんた~い、とまれ~」だと、止まるタイミングがずれて前の奴にぶつかる。
#right(){(280:600)}
**現代には廃兵院ってあるの?
傷兵院から国立病院機構と名前が変わった。現在でも何名かの旧軍出身者が生活されているらしい。

廃兵院とはちと違うが、フランス外人部隊には身寄りのない退役軍人のための老人ホームがある。
二三年前にTVが取材していたが、元ドイツ空軍のパイロット(若い頃の写真は騎士十字章をつけていた)が出てきた。
他にも数名元武装SS隊員がいるとのことだった。
#right(){(279:46-71)}
**戦争に同士討ちは付き物のようですが、味方を攻撃してしまった兵士はその後どんな処分を受けるのでしょうか?
とりあえず、湾岸IIで英軍のトーネードや自軍のF/A-18を 
落としたペイトリオットSAMの関係者は、全員お咎め無し 
でした。湾岸での英軍ウォーリアー爆撃事件も同様だった 
はず。個人ではなく、システムに問題がある、というのが 
基本的な態度です。交戦ルール違反が間違えようなく認められない 
限り、兵士は処罰しないというのが原則らしいですね。でないと 
引き金引けませんから。そのかわりに交戦ルールや責任の所在が 
明確になっているのが現代軍隊の特徴です。自衛隊は遅れてるそうです。 
覚醒剤が原因と言われているコソボの結婚式爆撃事件でも、結局 
覚醒剤を使用させて軍の体制が問題、ということでお咎め無しになったのでは 
(公式には。実際には昇進アウトかも)。 
#right(){(105:system)}
**軍隊で方言の矯正はどうやってるのでしょうか?
矯正する。古くは遊女の「ありんす。」のように職業ごとに独特の言い回しがあるが、あれが日本における「方言の矯正」テクニック。
職場ごとに「実戦投入」前に訓練する必要がある。これは軍隊も同じ。

海外では特に多民族国家が深刻になる。
各地域の出身者ごとにを部隊を構成すればそれぞれの会話に支障はないけど、指揮系統の上に行くほど同一地域出身者だけでは済まなくなる。
世間話・雑談などは訛りまくってもかまわないが、命令・返答の仕方など任務上必要な部分は教育によって叩き込む。

日本の軍隊組織での「であります。」は明治維新前後に”政府軍”を形成した長州人の口調が基準になっている。
各地から集まる新兵との意思疎通のために軍隊内部での標準語を(意図的にかどうかは不明だが)作る必要があり、偉いさんの話し言葉を皆使うようになった。
薩摩はどうなんだ!!と言うと、薩摩弁は江戸時代の幕府隠密に国情を探られないためにわざと難解な話し方を広めたと言われてしまうくらいの言葉なので。
ただし、上の3行は、そう言う説があると言う程度の話と認識して欲しい。
要するに、ここで回答している人間は軍事に関して多少知識を蓄えていても言語の研究まで守備範囲にしてるとは言い難い。
”軍”と言えば何でもここで聞けば良い訳じゃないんで。そんなとこですかね。
#right(){(276:55)}
**相手の場所を知らせる時に言う「5-5-3」という数字は何なのでしょう?
軍隊はGPSコードみたいな地図座標を昔から使ってます。
んで、遠くから砲撃で支援して欲しい場合は、自分達の部隊と砲兵部隊で共通で使っている地図の
地図座標をもとに、砲撃して欲しい地点を砲兵隊に伝えるわけですね。
それがあなたの質問にある「5-5-3」とか、そういう番号なわけです。

ただ、大砲というのはそのときの風や湿度やらなんやらで、いつも狙ったところにどんぴしゃで
命中するとは限りません。だから、実弾を打つ前にどこに弾が落ちたか分かりやすい
発煙弾などを撃って、狙いをつけます。

発煙弾が落ちてくるとその隊長なりあるいは砲兵部隊の観測員(前線の部隊についてきて、
どこに弾が落ちたか観測する人)が発煙弾の落ちてきた地点を見て、
「いまの砲撃は撃ってほしいところから○○○メートル右側、○○○メートル手前だった」
などと、砲兵部隊に伝えます。そうすると砲兵部隊の人はその連絡を元に、火薬の量や
大砲の向きなどを調節して、撃ちなおすわけです。
#right(){(276:66)}

**督戦隊は友軍が突撃で全滅した後はどうなるのですか?
督戦隊はその任務の専任ではないので、通常の部隊と同様に戦闘もする。
#right(){(俺初質スレ432:376)}
**軍隊が自前の鉄道を保有していることは、世界的には普通の事なのでしょうか
>昔、自衛隊には”鉄道隊”というものがあって自前で鉄道を持っていたそうですが
鉄道隊ではなく第101建設隊。 

1960年からおよそ6年間だけ存在。この部隊については「幻の鉄道部隊」(かや書房) 
という本があるので、そちらを見るといいでしょう。 

旧軍には鉄道連隊という鉄道建設・運用の専門部隊があって、戦時には軍事輸送の 
ための軽便鉄道の建設維持にあたりました。平時は民間鉄道会社の鉄道建設に借り 
出されることもあったようです。興味があるのでしたら、新京成電鉄について調べて 
みるといいかもしれません。 

後段の質問についてはよくわかりませんが、鉄道というのは一般的に、 

・基盤建設・維持にかかる費用が大 
・輸送能力が大 

という特徴があります。旧軍の場合には兵站の大分を馬匹に頼っていましたから、 
大規模な軍事作戦における軍用鉄道の重要性というものがどの程度だったかは、 
容易に想像できるのではないでしょうか。 
#right(){(114:512)}

第101建設隊が出来たのは、当時、輸送力として期待できたのは、船舶か鉄道しか 
無かったからです。 
1964年頃まで、日本の道路と言えば、国道は酷道、県道は犬道と表されていました。 
従って、陸上輸送の主力は、鉄道輸送を用いるしか有りませんでした。 
また、当時は国鉄と自衛隊は物資輸送で協調関係を持っていましたが、国鉄労働組合 
が先鋭化しつつあり、そのスト発生時には、国鉄職員に代って電車、列車を運転する事 
も考慮に入っていました。 

軍隊と鉄道との関わりについては、19世紀の欧州で特に重視され、普墺戦争ではプロシア 
軍が鉄道を効果的に使用し、迅速な移動を行なって、オーストリア軍を圧倒し、更に普仏戦争 
でもフランス軍を圧倒したことで注目されています。 
しかしながら、平面の戦いから空をも含む三次元の戦いになると、鉄路は空からの攻撃で寸断 
されやすく、修理が追いつかないということもあります。 

また、その敷設に当たっては勾配(特に初期の蒸気機関車を用いた簡易軽便軌道の場合など特に)、 
曲線を考慮しないといけませんから、自ずと敷設場所が限られ、勾配や曲線をものともしないトラック 
輸送に取って代わられていったわけです。 
>ロシアにはICBMの発射台になる列車があるとか。日本でも貨車に対艦ミサイルの発射機を積んで運用するというのはどうでしょうか? 
先ず無理です。 

線路の幅にしても、ロシアの広軌は線路の幅が1520mmで、更に大平原を走りますから大きな車輌も走 
ることが可能です。 
(とは言え、最近の経済状況では、一々載せ替える手間が発生しているので、鉄道輸送は非効率という 
 話が出ていますが) 

一方の日本のJRは線路の幅が1067mmです。 
1067mmでは61式戦車は運べても、90式戦車は運べません。 
また、車両限界というのもあり、そのクリアに現状の日本の鉄道は四苦八苦している状況です。 

それに、線路が破壊されてしまえば終りですから、余り兵器としての意味がないでしょうね。 
#right(){(114:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
**軍人の身分証明書のような物は支給されているのでしょうか?
自衛官の友達は、身分証明書持ってたよ。

ジュネーブ条約17条三項 
各紛争当事国は、その管轄の下にある者で捕虜となることがあるもののすべてに対し、
その氏名、階級、軍の番号、連隊の番号、個人番号若しくは登録番号又は
それらの番号に相当する事項及び生年月日を示す身分証明書を発給しなければならない。
身分証明書には、更に、本人の署名若しくは指紋又は
その双方及び紛争当事国が自国の軍隊に属する者に関し
追加することを希望するその他の事項を掲げることができる。
身分証明書は、できる限り、縦横がそれぞれ六・五センチメートル及び
十センチメートルの規格で二部作成するものとする。
捕虜は、要求があった場合には、身分証明書を呈示しなければならない。
但し身分証明書は、いかなる場合にも、取り上げてはならない。
#right(){(273:48-67)}
**主計係というのが軍隊にはあると聞きました。軍隊にも会計帳簿はあるのですか? 
当然、陸軍、海軍とも軍隊は官僚組織で、兵に現金を支給する必要がありますし、 
物品がなければ、兵器は動かせませんから、こういった部署もあります。 

日本陸軍の場合経理部と言い、兵科の中将に相当する主計総監がトップです。 
経理部は陸軍の経理、被服、建築を担当します。 
経理部に対する事務処理面での陸軍部内の信頼はかなり厚かったようです。 
この経理部に配属される将校担当官となったのは、兵科将校の内、不健康者、 
当該兵科に不満を持つ者、あるいは、大学法経学部、建築学科卒業生、専門学校卒 
のいずれかが充当されています。 

日本海軍の場合は、主計科と言い、庶務、会計、給与、被服、糧食、厨業を担当 
します。 
この主計士官は、視力の低い海軍志望者の憧れの的でした。 
士官担当官教育は、、経理学校で行ないますが、その教育科目は、軍制、庶務、 
兵学、衛生学、精神科学、法律学、経済学、財政学、会計経理、会計学、理化学 
及数学、文学(国漢・歴史・地理・仏独英語のうちから一つ)でした。 

いずれにしても、帳簿はあります。 
が、弾薬やら損害やらを扱う訳ではなく、あくまでも兵士の給与や糧食の管理が 
主な仕事ですから、その内容は推して知るべしか、と。
#right(){(116:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}
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