ガタンゴトンッ、ガタンゴトンッ… ! ! (四季折々の景色を駆け抜けていく大きな汽車。その車内でもまた、新たな激戦の火蓋が切って落とされようとしていた…)
ハクア「♪~♪~(小柄な体に不釣り合いな大きなリュックを背に、未だ静かな車内を探検している)なんじゃ、あの奇怪なおーろら?に呑まれたと思えば…なにゆえこんなところへ辿り蔦いのか。まあよい、何せ今は実に心地よいからの。(口内に含んでいた飴玉を舌の上でころころさせて表情が綻ぶ) 」
ヒロ「(静寂の中、何故か車内の座席に座っている)………ここも戦場だろうが、随分静かだな…(窓を眺める。ハクアには気付いていない) 」
中須かすみ「あんなステージもあったんですね~…(観客にコッペパンを配りながら試合を見ている) 」
来訪者「――――ガシャアアアァァァンッ ! ! (突然ヒロの隣窓を蹴り割って、外部から車内へと侵入する)来訪者の「来訪」だァーッ!俺様の折り畳み自転車の速度でやっと追いつけるスピードだったが…なんとかここまできたぞ…!!
レインドは…ここかァーッ!!?ここにいるのかああああぁぁーーーーッ!?……ん?(ハクア、正確には大きなリュックを背負っていて見えない人物に目を向ける)レインドか!?俺に気づいていないのなら…不意打ち決行だ!!!!(胸に拳を突きつける)
カオスソード「ローズラー」!(胸部より光剣を突出させ手に取る)くたばれ!レインドォーーーッ!!!!(そして背後からハクアへと斬りかかった)) 」
ヒロ「……………うるせぇぞ!!!(突然の侵入に驚いた顔を見せながら来訪者にタックルを喰らわせる) 」
ハクア「……?おおいかん、靴紐が…(靴紐を結び直そうとしゃがみ込む) 」
来訪者「しぇえええぇぇーーーーいッ!!!!(ハクアへと振り下ろした剣がそのまま空振り、斬撃波が車内の座席の一部を切り落とした)なっ……か、かわした…川下さんかお前は!?げはぁ!!(ヒロのタックルに怯む)なんなんだお前は!!!俺はお前など知らねえ!!!レインドは何処だ…レインドを出せー!!!!奴はこの俺様が直接叩き斬ってやる!!!! 」
ハクア「…うむっ、これでよし……?なんじゃ、騒がしいのお。(くるっと振り返ると偶然その場に居合わせた来訪者に大きなリュックがぶつかる) 」
ヒロ「レインド?捨てましたよそんなもん(ぇ(来訪者にコールドスプレーをかける) 」
中須かすみ「うわあ、ラッキーすぎますね(靴紐を結んで来訪者を避けたのを見て) 」
来訪者「あの時の屈辱を晴らさなければ…再び生を受けた意味がねえ!!!次こそは必ず、この手で殺s―――うぼあぁ!?ガシャーンッ ! !(振り返ったハクアのリュックにぶつかり、その辺に山積みにされた荷物の山に激突する) 」
宮下愛「いっけー、絶対レインド(零度)!!はい、アルトじゃ~ないと!(ぇ(ヒロがコールドスプレーをかけたのを見て) 」
ハクア「おん?……おお、誰かと思えばヒロじゃないか。こんなところで会うとはの~♪(ふふふとあどけない笑顔を見せる)武闘大会とは聞いておったが…見よ。これじゃあまるで旅人の気分よ。どうせならこのまま戦いの喧騒を忘れてまだ見ぬ地に旅立っていきたいものじゃ。にゃははっ。 」
ヒロ「やぁ、ハクアちゃん。元気そうで何よりだよ。…そうだな…あいつを倒したら、俺もご一緒したいものだな(ヘヘッ(来訪者を見ながらハクアに) 」
来訪者「 ド ゴ ォ ……パンパンッ (埋もれていた荷物を蹴り飛ばしローブの埃を振り払う)…チッ、ここもハズレだったか。じゃあお前ら…―――― ついでに死んでくか。(先程までとは雰囲気が一変。手にしていた光剣が不気味な光を帯び、一歩踏み出すと共にヒロを突き刺そうと光剣を突きだした) 」
ムラクモ「("
灰色の戦士"であった頃より、幾らか若い…4、50歳頃といった風貌で、座席に座っている)ほう、威勢の良いのが居るな……面白くなってきたじゃないか 」
ブレイク「 タ ン ッ (どこからともなく飛び出し、弧を描くようにムラクモの座席頭上へと現れ―――)スチャ――――バキュンッ ! ! ! (スローモーショーンの世界の中、有無を言わさず手にした片手剣「ガムボール・シュラウド」に仕込まれた銃より彼に向けて発砲する) 」
優木せつ菜「あぁっ!よくある、普段は道化を演じている悪党でしたか!(雰囲気が変わった来訪者を見て) 」
マクレーン「アントニイイイイイ!!!!!(電車の前に立ちはだかろうとするも車にはねられる)助けてやりたかった…… 」
ヒロ「…………そうでなくちゃな(土刀を生成し、来訪者の剣を弾く) 」
来訪者「キィンッ、カァンッ…――――ドゴッ ! ! (何度か剣劇に踊った後にヒロを一度蹴り飛ばし)そぉら!!(ひるんだすきを狙いカオスソードを投げつけ串刺しにしようとする) 」
ヒロ「………うおっ!?(とっさに持っていた土刀を放り投げて相殺させようとする) 」
ムラクモ「向こうの喧嘩も面白そうだが、先ずは──(ブレイクが現れ、発砲したその瞬間──一切の予備動作が存在しないと思わせる程の速度、文字通りの一瞬で銃弾を避けると同時に返しの左上段足刀蹴りをブレイクの喉元に放つ) 」
ブレイク「(―――!)ッ……!( ガ キ ィ ン ッ ! ! )(ムラクモの反撃を咄嗟に構えた鞘でガードし) ス タ ン ッ ――――はっ!!(着地後、残像すら許さない俊敏な速度でムラクモを翻弄しつつ、ブレードによる斬撃を四方八方から繰り出し続ける) 」
来訪者「 ニ ィ ッ (相殺されたところをもう一本のカオスソード「オブディン」で追撃に乗り出し、ヒロに何度も振り下ろしていく)( ´,_ゝ`)クックック・・・( ´∀`)フハハハハ・・・( ゚∀゚)ハァーハッハッハッハ!! お前など相手にならねえんだわ!!!(剣劇中にヒロを殴り飛ばした) 」
ハクア「……!ヒロ!(圧倒されていくヒロを不安そうに見つめる) 」
ヒロ「ちっ、おめぇも二刀流かよ…!(カオスソードの斬撃に対し再び生成した土刀で反撃しようとするも、殴り飛ばされる)…こ、こいつ…!ぐはあっ!?( 」
来訪者「ああそうだ。俺はある男から二刀流を教わった。そいつはかつて「英雄」を二人とも追い込んだ…力の果てに力を追究した者の確かな実力…その意志を俺は受け継いでいる。…お前に勝ち目はないぞ?(両手に手にした光剣を突きつけ、じりじりとヒロを追い詰めていく) 」
ムラクモ「速いな…若いお嬢さんが伊達にこんな列車に乗ってはいないという訳か(ブレイクの速度にも対応し、剣戟の尽くを捌き、躱し…反撃の隙を伺っている) 」
憤怒の黒竜「さっきからァ…(車内の席から緩慢な動きでゆらりと立ち上がり、)汽車ン中でドタバタドタバタよォ………(ビキリとこめかみに青筋が立つ)皆さんの迷惑になッから乗り物ン中で騒ぐなってよォォ……!(オールバックの金髪を額から掻き上げ、真紅の瞳で戦場を睨み付ける)お袋や親父によォォォ……!!(一切の熱を伴わぬ”黒炎”を両腕に纏う)教わンなかったのかッッ てめえらァァァァァ―――――!!!!!(両手を殴りつけるように前方に突き出し、さながら大砲で撃ち出された鉄球のように物理的な性質を持つ黒炎を戦場を一直線に貫く軌道で放つ) 」
ブレイク「…おじさんこそ。見た目のわりにはずいぶんかけ離れた動きをするのね。(この男の眼…間違いない。一度でも攻撃の手を緩めば必ず息の根を止めてくる勢いで反撃に回る…このまま動きを封じ込めるか…それとも…――――) タ ン ッ ―――― バァンバァンバァンッ ! ! !(斬撃から銃撃へシフト。距離を保ちつつムラクモへ連射を行う) 」
ヒロ「ちっ、英雄、か……(ジリジリと追い詰められ)………まだ、負けられねえ…!(土刀二つを持って飛び出す) 」
来訪者「これでトドメd――――ああああぁぁんっ!?!?!?(憤怒の黒竜が放つ黒炎に仰天し思わず飛び退こうとするが)――― あいでえぇっ!!!う~~~~~~~ん、ちくわ大明神……バタッ…(勢い余って天井に頭をぶつけそのまま大の字に床に落ちて気絶する) 」
ハクア「むぅ…ここはちと不味いのぉ…老体は退くとするか…(隣車両へと静かに避難した) 」
ヒロ「…………え?(来訪者を見て)……ってうおっ!?(黒竜の黒炎を転がって避ける) 」
アドルフ「(黒龍の質量を持つ炎でドアが消失した隣車両から、白菌の頭髪に中性的な顔立ち、トレンチコートの上からでもわかるほどの華奢な体つきの少年が顔を出す)――――親、時刻をそれなりに見計らって顔出しした筈だが(埃を払い、落ち着き払った足運びで隣車両から戦場へ)状況は把握している。だが異観戦情報が少ないな……いつの時代だこれは? そこの不可思議な現象を操るカルシムが足りなそうな貴公……土いじりが得意そうな少年、いやさ徒手空拳の玄人までいるか。まあ誰でも構わん、今は令和何年だね 」
ジュラル星人「魔王様! 」
ジュラルの魔王「(敵の強さなど) 気 に す る な ! 我々は我々にしか持ちえない個々の能力がある。その力で対抗すればよい!そう、あの少年のように…!(そう言ってヒロを指す) 」
白いフードの少女「ズシャッ―――(車両の奥から、近付く者の首を見境なく刎ねる少女が一人)あの頃に戻ったみたい、この殺伐とした空気……あの塔での戦いとは違うけど、やっぱり馴染む。(ゆらり、ゆらりと影のように、気配を殺して歩く) 」
ガキ「今は平成32年だよ。(鼻水垂らしながらアドルフに) 」
圧倒的問題児男子高校生「(車内天井に発生したオーロラカーテンから落下し床に転がり倒れる)ほわっ!?ここは………キャンパスううううううううううううううううううううううううううううううううううううう????????????????????????????????????????????俺は…ついに……合格してやったずえええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ほわっ、ほわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ 」
ヒロ「………ハクアちゃん、安全なところに避難しといてくれ(ハクアに) 」
覚醒ノア「―――― あなたたちを救済する価値はあるのかしら。(別車両にて、立ち向かってくる猛者たちを魔法で一網打尽にしている) 」
ソティス「ええい、そおいっ!(車内でチンピラどもを鈍器のような魔法杖でボコボコに殴り続けている) 」
ムラクモ「(あの武器……銃剣の類か、”流れ”の中で銃撃と剣戟を切り替えられる……単なる対銃、対剣の技は逆に手中に取られような…)(ブレイクの銃撃を凌ぎながらジリジリと距離を詰め)―――!(憤怒の黒龍の放った黒炎を振り返って目だけで確認し)―――破ァッ!!(背後を向いたまま、迸る”気”の壁で黒炎を掻き消した――)派手な技だな、全く面白い…・・ 」
近江彼方「電車でも、色々なところで戦ってるね~…(眠そうに隣のエマに寄りかかりながら試合を見ている) 」
アドルフ「なるほど、時系列に行き違いがあったか。まあ死後の反英霊だ……そういうこともあるだろう。(ふと指を広げると何もない場所から軍帽が粒子サイズから普通のサイズに拡大され、それを被る)―――名乗らせて頂こう敗戦主義者諸君。僕の名はアドルフ・ラインハルト。『
罪業の刻印第一核・鷲獅子の罪』 何れ貴公等の明確な敵として君臨せし者。この曖昧な時空の中で、定まった運命は変えられるか否か……見定めるとしよう(線宣告を告げると左目が赤く瞬き、手で何かを握るような動作をする)『 掌 握 』 」
ラオG「ファ~~~ファファファッ!!!"G"RADE UPして帰って来たぞの「G」イイイイイイイィィィ!!!!(手で「G」の文字を作りアピールしながら車内に姿を現す)ファファファ~!血気盛んな猿共め。相も変わらずよく暴れるもんじゃ!むん…?貴様はあの時の若猿!!(ヒロに) 」
メ シ ャ ァ ァ (瞬間、覚醒ノアやヒロにムラクモ、黒龍など彼等の近くにあった椅子などの備品に『目』の模様が浮かび上がり『握りつぶした』かのようにひしゃげて潰れる 目の出現位置はランダムで、一部のモブ参加者は捻じ切れて死亡、消滅した)
フレアチューバー社員「(死ぬ) 」
圧倒的問題児男子高校生「ほわっ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?(お昼のボロネーゼが突然拉げて消滅する)俺の……俺のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!! 」
オケアノスのキャスター「えーキュケオーン、キュケオーンいらんかねー(車内販売のお姉さん) 」
せがた三四郎「はァァァ―――――――!!!!!!(ひしゃげて潰れる前兆の目が、体に浮かび上がるがきあいでそれをひっがし無効化した) 」
はらぺこあおむし「あの…はちみつください…(オケアノスのキャスターに) 」
憤怒の黒竜「 ザッ (あくまで一歩ずつ床を踏み鳴らすような重い足取りで進み、転がって黒炎を回避したヒロの前方で立ち止まって彼を見下す)―――潰れやがれ…ッ!!(ヒロの頭上から黒炎を流し落とす。頭上に落ちれば頭蓋骨などは簡単に潰してしまうであろう重量をもっている) カ・ル・シ・ウ・ム・だァ…?!?!ンなもんでキレなくなるなら、とうの昔から摂ってンだよ…!令和2年だクソガキ…!(もはや何にキレてるのかわからないほどビキビキ青筋がたっている) あ゛゛ァン…!!??(ムラクモの気の壁で黒炎を掻き消され、眉を八字にしてチンピラの如く眉間に深く皺を刻む)………てめエの技はクソ地味だが、俺を怒らせるに 」
ケビン「――――バァーンッ(隣の車両のドアを蹴破って参戦)ピッザをお届けにあがりましたァァァ―――――!!!!!(本当に両手に熱々の宅配ピッザを積み上げており声を元気よく張り上げ) 黄 金 回 転 ドゥルルルルルルルルルルルルルルルルルルル――――z_________ッッッ(それ等に黄金の回転エネルギーを乗せ、気円斬の如くそこ等へばらまく) 」
ヒロ「……冗談じゃない!(黒竜の黒炎を見て)……あ、ちょうどよかったわ!(ラオGの後ろに飛びのく) 」
虹村億泰「 ドゴォッ (黄金回転のピッザが口にクリーンヒット!)ンマァァァァァァ~~~~~~いッッ!!!!(歓喜のあまり飛び上がり天井を突き破った!) 」
ヒロ「今?昭和95年(ぇ(アドルフに) 」
白いフードの少女「―――ふっ……(息を殺し、一瞬の無呼吸から、鋭角のように急速接近―――アドルフと憤怒の黒竜の”首”を正確に狙い―――刎ね飛ばすように一閃する!)強そうな相手ほど、戦い甲斐がある―――! 」
デイジー「ドンドンドン!!開けろよ!!!轢くぞ!!宅配ピザ屋です!!!グラッツェ!!!(汽車の壁を突き破りエントリー)デキタテノピッツァハイカガ?デキタテノピッツァハイカガ?ピザ屋の大群です!!!(┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨)スマイルゼロ円!!(ピザカッターで物理的に笑顔にする)ピザ屋の大群です!!!トマトバジリコモッツァレラ!マrrrrゲリータァ!!ピザ屋の大群です!!!モッツァレラ!!!ご注文のマルゲリータ!!!具材はお前!!お前は具材!!アリーヴェデルチ!!!突撃!お前が晩御飯!必殺ピザ手裏剣!!!ピザ焼き社畜マーーン!!!(空の彼方に飛んで行く) 」
憤怒の黒竜「あ゛゛ァン…!!??(ムラクモの気の壁で黒炎を掻き消され、眉を八字にしてチンピラの如く眉間に深く皺を刻む)………てめエの技はクソ地味だが、俺を怒らせるには十分だったぜェ…!?!(ビキビキ)(ムラクモにメンチを切る) ―――――(アドルフの語りから『掌握』の一言で周囲の物体や人物が潰れる様を目の当たりにし、瞳が収縮していく)――― 爆 ぜ や が れ ェ ェ ッ ! ! ! (考えるよりも先にアドルフの前方へ素早くステップインし、黒炎を纏った右拳でアドルフの顔面に渾身のストレートを打ち込む)(こいつはヤベえ、一撃でカタをつける――――!!!) 」
ラオG「ぬおおおぉ!!?(ヒロの代わりに降り注ぐ黒炎の餌食となるが)――――ファ~~~ファッファッファッ!!!たわけGA!!たわけGAの、「G」ーーーーーーー!!!!!!!(常人ならば確実に死んでいた黒炎にも耐え凌いで仁王立ちしていた)お前たちの相手はこのワシ「ラオG」GA!相手をしてやるぞの「G」イイイイィィーーー!!!ハダァーーーッ!!!!(「G」の形をした拳でヒロに殴りかかる。見かけによらず、やはりその一撃はとても強力だ!) 」
アドルフ「ははは、違いない。それより『先駆者』殿。三秒後に奇襲が仕掛けられる。『2時の方向から速度を乗せた一閃。 被弾0.07秒前に20度首を傾け回避』だ(黒龍へそう告げるや、澄ました顔で首をその通り20度捻り) ヒュ オ ツ (風切り音が聴覚を覆うほどの紙一重、過不足なく白いフードの少女の攻撃を回避する)思考は『挑戦者』のそれだな。実に好ましい(背越しに白いフードの少女を『一瞥』)―――だが泥臭い戦争を知らん戦士の物臭だ。(何かを掴んで投げるような動作をした後、客席に備え付けられていた誰かの紅茶を口に含む) 」
ケビン「ぴ……ピッザサラサランド師匠ォーーーー!?(デイジーの登場、物理で笑顔の神業に初対面で彼女が伝説の存在だと知り驚愕と歓喜の悲鳴をあげる) 」
ブレイク「…っ……!?(混沌と化した車内、その戦況を静かに俯瞰し、対峙すべき相手を見定める) 」
ヒロ「…ぐっ!!??(殴りかかられ、両腕で受け止めようとするが…)ぐおお!!!(止めきれずに飛ばされてしまう) 」
憤怒の黒竜「――――(白いフードの少女の一閃は確かに黒竜の首を捉えた――)――ガギンッ……!!(かのように思えたが、黒竜の首元を覆い隠した黒炎によって斬撃を防いでいた)タラ……痛えじゃねェかよ……な゛゛ぁ゛…?!(首元には薄く切り傷がつけられていた。白フードの少女を睨み付ける)(黒炎越しに傷を付けやがった…こいつ…こンのクソガキ……ッ!!) 」
ジュラルの魔王「おい、そこの少年!(戦闘中のヒロを呼び止める) 」
優木せつ菜「…お、おぉ!一気に混戦となりましたね!(ウキウキと戦いを見ている) 」
ヒロ「いてて………なんだピノキオ、突然どうした?(ぇ(魔王に) 」
ムラクモ「(傍にあった椅子に"目"が開眼したのを見た瞬間、列車外まで椅子を蹴り飛ばし)―――魔術の類か?あるいは異能…… (黒龍を横目に)中々興味がある!またその技も見せて貰おう!!(黒龍にそう叫んだ後、一瞬で姿を消し―――)―――東雲流、"紫電改" (文字通り、瞬間移動にも等しい速度でアドルフの左側面に低姿勢で潜り込み、鋼鉄をも抉りかねない威力の左鉤打ち――フックをアドルフに撃ち込む) 」
アドルフ「『72時間34分17.08秒後に着弾』(そう告げるや、真っ向から迫る黒龍の拳を見据え)―――――― ┣¨ゴァァァ!!!! (カオストレインの線路に平行して切り立った岩山からの落石、それが落下した際に飛び散った破片が窓を貫通し黒龍の拳に真横から突っ込んで軌道を逸らさせる) !! (だが尚も、拳は直撃を免れるも頬をかすめ、それだけで錐揉み回転しながら吹っ飛び廊下に転がされる)――――予測範囲内……と言っても格好は付かんな。これが最大限に被弾確率を下げた結果だとは。ペッッ(帽子を整え直し口から赤を吐き出して黒龍……のみならず車内の全員を視界に収め……再び『掴もうと』手を広げる) 」
ジュラルの魔王→ピノキオ→ジュラルの魔王「いかにも!このわしがピノキオ…ではない!!!苦戦を強いられているようだな少年。どうだ、ここはひとつ、わしとお前で共闘するのは?わしとお前が手を組み、この困難な戦況を有利な状況へひっくり返すのだ!悪い話ではあるまい。わしとお前の力があればきっとできる!どうだ? 」
ヒロ「…………唐突でなんとも言えんが…(ラオGを見て)わかった、手を組もう(魔王に) 」
ラオG「ホダアアァァァーーーッ!!!!(車内へなだれ込んだ一部の岩石破片を拳で粉砕する)若猿共が!お前たちを血祭りに上GEェて、地獄へ叩き落としてやるぞの「G」イイイイィィィーーーー!!!!!(そして今度はムラクモに正拳突きをお見舞いする) 」
ジュラルの魔王「フフフ、そうこなくては!よし、それでは早速「作戦H」始動だ!まず手始めに…この車内にいる者たちを一人残らず一網打尽にする!!切り込み隊長は…少年、君だ!!(ぇ 」
白いフードの少女「―――気配も殺して、ちゃんと”取る”気でやったんだけどな……まだまだ”彼”には及ばないな。(方や避けられ、方や致命傷を与えられず己の未熟を悔いる。強かに、その体躯とは不釣り合いな鋭い殺気を隠しきれずにいる―――)今度は切り落とす、覚悟してね。(そして、その小ささに見合った敏捷性を以て黒竜の”眼”と”耳”に一閃をほぼ同時に放った後、相手の攻撃範囲から大きく離れる)―――”それ”はもう、見た……だから、そうはさせない!(縦横無尽に車両の壁という壁、天井という天井を跳ね回り、決してアドルフの視界に捉えられぬよう撹乱しながら幾度も腕や足を狙う鋭い剣閃を放つ!) 」
アドルフ「 『 掌 握 』 (ガラス片を自身の胸部の高さまで蹴り上げる、丁度ムラクモの拳が直撃する刹那、ガラス片に『目』が開眼し) グニャ ァァ (空間が歪曲、ムラクモの腕を巻き込もうとする反面、対局の空間を拡張しアドルフを後方へ押し出すことで間合いを開ける)回避可能とわかっていても冷や汗ものだ。やれやれ……いかに我々が『狼』在りきの戦争を画策したか思い知らされるな……嫌になる 」
圧倒的問題児男子高校生「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアシニタクナーーーーーーイ(ガクガクガクガクガクガク) 」
ヒロ「…俺が切り込みはいいけど……あんたは何するんだ?(切り込む準備) 」
ジュラル星人「魔王様! 」
ジュラルの魔王「 気 に す る な ! (ジュラル星人とヒロに)座して待つ!!戦いを制するには、時として「待つ」ことも必要なのだ…! 」
アドルフ「物理的視界を撹乱するか……兵法としてはまずまずだ。 (今度は右目が緑白色に瞬き……)『掌握』(少女の向かう先、何もない空間に『目』が複数出現し、小規模の空間歪曲が発生し行く手を阻む。いずれも先の掌握よりかは出力が弱いが、直撃すれば並の人間基準の場合腕がちぎれる) 」
ヒロ「…ま、いいや。(ぜってえ戦わないオチだこれ)(ラオGに反撃を始める) 」
白いフードの少女「―――っ、『開放』ッ!!(目の前に空間の捻じれを視認した瞬間、言葉と共に身体から蒼の粒子が放たれ、一気に運動性能が向上する!)ふっ、だぁッ!!(そして、壁を蹴って方向を直角に変えて回避しつつ、ローブの裾から腕を払い)『ゴッデスハンズ』ッ!!(腕から細く長く、しかし恐るべき威力を持つ光子の剣が出現しアドルフの”眼”を薙ぐ!) 」
憤怒の黒竜「 ッ!! (落石の破片が直撃して拳の軌道がずれる)(――ンだと、獲り損ねた…!偶然―――いいや違う、考え難いがこのクソガキが『何か』したに違いねえ…!クソ厄介だなコイツは―――!)(アドルフの広げた『手』が視界に入り、危険を直感する)はんッ、こいつらブチのめした後で嫌になるほど見せてやるよォ!!(ムラクモに叫び返し、白いフードの少女の斬撃を後方へのステップアウトで回避する)見えてりゃてめエの攻撃なんか怖かねえンだ――― バ ギ ッ (車両の椅子をもぎ取り、)―――よォッォォォォオッッ!!!!(椅子を力まかせに放り投げ、前方の白フード、アドルフ、ムラクモ、ヒロやジュラル含め巻き込む) 」
ラオG「ふん。(ヒロの攻撃を人差し指だけでいとも簡単に受け止める)若造、貴様は弱すGIる!弱すGIるの「G」ー!!!!!(ヒロに高速回し蹴り) 」
ムラクモ「(ガラス片の”目”を捉えるも、敢えて全身を振り抜いて空間歪曲の範囲から逃れようと動く)空間歪曲…成程、距離を置くも縮むも自由自在、と言ったところか……実に面白い(避け切れずに抉られた上腕部を確認し、ニヤリ、と笑みを浮かべ…再び構える) 」
ジュラル星人「魔王様! 」
ジュラルの魔王「気にするnア゛ア゛ア゛ァ゛ーーーッ!!!!(ぶん投げられた椅子が後頭部にもろに直撃する) 」
アーロン「………。(先頭車の上にて静かに佇んでいる) 」
アドルフ「(機動力の鬼か……これはまずい、身体能力による回避因果が構築できない、零か……!) 『俯瞰掌握』 (眉間に皺を刻み心底嫌そうにそう押し殺した声で囁くと……) グンッ! い"ッッ……!! (『目』が彼の首に開眼し、手で何かをつまんで投げるような動作。すると彼の首が締め付けられたように細まり体が何かに投げ飛ばされるような速度で飛ぶ。その際光剣が眼球を抉るすれすれを掠めた。ドアに背を叩きつけられた上、首にかかった圧から苦しそうに咳き込む)ゲホッ ええいどいつもこいつも、私の顔面に何か恨みでもあるのか……!顔面偏差値の時点で敗戦主義者なのか?ええ!? 」
ヒロ「……うっ!?(あっさりと受け止められ)…ぐ、ぐおっ!(回し蹴りが直撃する) 」
白いフードの少女→霞「力任せな……ッ!(光剣を以て吹き飛んできた椅子を切り刻むが、破片に頬を切られフードがめくれる)彼だったら、もっと上手く避けられたかな……。(つう、と頬から血が垂れる)恨みはないけど、あなたの”それ”を封じるなら顔を潰せば手っ取り早いかなって……それにッ!!(吹き飛んだ距離を一息で詰めながらもう片手に剣を握る)『グラディウス』ッ!!(距離を詰める最中、無数の赤いオーブが剣から放たれ、そこから一斉にレーザーが放たれる!)『急所』を潰せば、ヒトは効率的に殺せる。……そうでしょ?(そのレーザーに紛れ底冷えのする声色でアドルフの側面から光剣を振り抜いた!) 」
ラオG「ファ~~~~ファッファッファッ!!!もはやここまでだ若猿よ。ワシを倒そうなどおこGAましいの「G」ィィイイイイ!! 」
ヒロ「………う、うわっ!?(回し蹴りを喰らったところ、ぶん投げられた椅子が肩にぶつかる)……く、っ……!(ラオGを見て)まだ、終われねぇんだ…!! 」
アドルフ「空間歪曲であれば間合いを選ぶ必要性はないのだがな……。あれ程小回り効かん上に火力も低い。が―――― (冷や汗を浮かべながら不敵に笑む。肉体疲労こそあれど司祭ない、ブレない、敗北しないと断言するかのように)――――そこな少女の読み通りだ。『効率的に人を殺せる』(人差し指で何かに触れ、退かすような仕草をする。すると) ォ ン (霞が放ったレーザーの角度が一斉に彼女自身に切り替わる。同時にサイドステップを踏み、背を車内の窓へ着け外を『見た』)頃合いか―――――『15秒後に被弾』『要角度補正』 」
ムラクモ「こうも乱戦になるなら、ふむ……折角だ、儂も……色々薙ぎ払って見るとしようか(爆発的な”気”を腕に纏い、勢い良く列車の床に拳を叩き付け――)―――東雲流・荒嵐(ムラクモの周囲を囲う様に、巨大な”気”の奔流が噴水の様に立ち昇り……憤怒の黒竜の投げた椅子諸共、霞、アドルフ、ヒロ、アーロン、ジュラル……列車内の人物を無差別に吹き飛ばしに掛かる) 」
その頃、先頭車両では…
海東大樹「コツ…コツ……(先頭車両。気絶した車掌と思われる人物たちに腰かけ満足そうに笑みを浮かべる)…ここにもなかったみたいだね。仕方ない…「次」だ。(腰を上げその場を後にしようと歩を進めたその時)チャキ…――――(操縦席にネオディエンドライバーを突きつけ)――――タ ァ ン ッ ! (発砲し、操縦機能を破壊する) 」
―――――― ガ ゴ ォ ン ッ ! ! ! (途端、カオストレインが激しく揺れる。操縦機能の一切を失い、速度加減が利かなくなった汽車はそのまま暴走し――――――線路から脱線。渓谷から斜面へと乗り出し、凄まじい速度で急降下し始めた)
アーロン「……この場もまた、じきに崩れ去ろう。 ………ぬんっ!!(その場にて〝空間〟を切り裂き、すると狭間が発生し、その中へと消えていく) 」
海東大樹「旅はスリルあるのが楽しいだろ?それじゃあ、良い旅を―――――(意図的に発生させたオーロラカーテンの中へと消えていく) 」
ピカマンドリル「ぐえーーーーーーー!!!!!!!!!(渓谷をなんか走っていたところカオストレイに轢かれる) 」
ブレイク「きゃんっ……!!?(激しい揺れに転倒し、立ち上がった後慌てて窓の外を見やり、汽車が脱線している事実を知り表情が青ざめる)このままじゃ危険……――――ッ!(非常用ドアを蹴り開け、一人颯爽と脱出する) 」
霞「く、っ……!(自身の放つレーザーが自身に殺到するも、ムラクモが放つ攻撃を感じあえてその流れに”乗る”。)ぐ、っ……!!(強烈な気の奔流に吹き飛ばされるも、それによりレーザーは回避、また急激な落下を上手く受け身をとって勢いを殺し切る)遠距離攻撃はご法度、中々に……”やりにくい”なぁ。でも、これぐらい越えられないなら”彼”に会う資格がない、……そういうことだよね。 」
圧倒的問題児男子高校生「おあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!おあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!おあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!(暴走する車内で右往左往と転がっていく) 」
アドルフ「5.4.3.2.1……… 0 (そう告げるや車内が急激に傾く。それを予見し、傾く衝撃を利用して体を浮かしムラクモの気の本流を回避) ガンッ(その際背をドアに思い切り叩きつけドアを開け、半開きになったそれのドアノブに手をかける。片手で帽子を抑えながら、暴走する列車にかかる風圧にゆられつつも涼しげな顔) 『マンバ』……回収だ。 」
憤怒の黒竜「ぬヌゥゥアァァ!!!(ムラクモが放った気の奔流を受けるも、地に足をつけたまま受け切る)……ッ…久し振りにヒリつくようなヤバさだぜ…ッうお!!?(脱線して激しく揺れる汽車に驚く)クッッッ…ソがァァァァ…!!この汽車を任されてる運転手はァ!どこのどいつだアァァァァァアアア!!!!(後方車両へと駆け出す)――――っっッだらァァ!!(最後車両に到着して跳躍し、崖際に着地しようと試みる) 」
ヒロ「……!?(車両が暴走したのを見て)…はっ!ハクアちゃんは大丈夫か!?(暴走する車内を駆け抜ける) 」
ヒロ「………ってうわっ!?(ムラクモの気で吹き飛ばされそうになる) 」
霞「逃した―――いや、逃げられた?……どっちでもいい、今度は絶対に取る……(次々と車両を脱出するのを見て、苦い顔をする)こんな所で車両と運命を共にするのは御免……私も……!(窓を蹴り破り、両足からのジェット噴射によって車両を抜け出す) 」
ラオG「―――フォァダアァッ!!!( ド グ ゥ ア ッ ! ! ! !)(駆け抜けようとするヒロの前に立ちふさがり、鋭い裏拳を炸裂させる)何処へ行こうという!?一瞬の油断が命取り!!隙だらけの貴様など、もはやおそるるに足らんわ!!ファファファ!!(激しく揺れる車内でしっかりと両足を床に着けて立っている) 」
ムラクモ「……やれやれ、置いて行かれて此処で仕舞い、か……次の遊び場を楽しみにするとしよう(しゃがみ込んで一瞬溜めた後……)破ァッ!!!!(列車の屋上を紙の様に突き破って跳躍し、脱出する) 」
ヒロ「うっ!?(裏拳を喰らい、床に叩きつけられる)…邪魔をするなぁぁぁ!!!!(ふらっと立ち上がろうとするが…度重なる攻撃でフラフラな状態のため安定できない) 」
キリア「スイ……(腰まで伸びら長髪、瞳の色、肌の色、ドレス…何もかもが『白』の少女がいつのまにか車両にへばりついておりアドルフを横目に見据え) ――――ギュウ(必要以上に強く抱きしめ列車から離れる) 」
せがた三四郎「馬鹿者ォーーーーー!!(ラオGへ渾身の一喝。 叫ぶだけ)命を粗末にするな、脱出しろ!生きてさえいれば老い先短くともセガサターンはできる!何度でも!何度でも!!! 」
ラオG「老う程に痛みを知り、切れ味が増す拳法――"地翁拳"(Gおうけん)の 「G」イイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィ~~~~!!!!(「G」のポーズ) 」
ラオG「これで一気に決めてやるわ!!“目の突枯”(めのつかれ)!!ファダダダダダダッ!!!!(ヒロの目…というよりは顔面に連続殴打を叩き込む)ファダァッ!!“型氷”(かたこり)!!ホダダダダダァッ!!!(休む間も与えず今度は両肩に対し集中連撃を見舞う) 」
ラオG「ハアァ~~~~ッ!!“冷重衝 ”(ひえしょう)!!ファダァッ!!(腹部に強烈な一撃を叩き込み更なる追撃をかます)ハアァ~~~!!!“菊栗腰”(ぎっくりごし)!!ホダアァッ!!!(最後に腰に蹴りを入れ込む…)ハアアアァァァッ!!!“不死武士の痛巳”(ふしぶしのいたみ)!!!ホダダダダダダダダッ!!!!(と思われたが最後の最後で全身に対して連続殴打を叩き込んだ) 」
ラオG「―――――スタ… ハダァ~!!( ボ オ オ オ ォ ォ ォ ー ー ー ン ッ ! ! ! ! )(着地後の決めポーズ後、背後でヒーロー戦隊にありがちなカラフルな爆発が起こった)やかましいわ、クソGAキが!クソGAキの、「G」ィィイイイイーーー!!!ワシがこの程度で臆すると思うてか!?ファーーファファファ!!(せがた三四郎に)…さて…では最後に、その息の根を完全に止めてやるとするか!(ヒロにゆっくりと迫ろうとするが…) 」
ハクア「 ギ ィ … (度重なる激戦の末にボロボロになった車内の扉から、静かに姿を露わにする)コツ、コツ、コツ…… …… …… ……こんなになるまで、無茶しおって…(ぼろぼろのヒロの体を見て、彼の青字だらけのその腕にそっと手を添え、悲壮の眼を浮かべる) 」
ヒロ「ぐぁっ!!!(顔面に連続パンチを喰らう)こ、こいつ……うおお!!(両肩、腹部、全身ボコボコにされて倒れる)くっ…強い…!このまでか…! 」
ヒロ「………ハ、ハクア、ちゃん…無事で、よかった…(腕に手を添えた彼女を見て安心した表情を浮かべる) 」
ラオG「むん?まだ息をしていたか…しぶといの。よかろう、身の程をわきまえぬ若猿どもを、今度こそ地獄に叩き落としてやろう!!ハダアアアァァァァァアアアア…ッ…!!!! ボゴォッ!! ボゴォ…ッ!!!(全身の筋肉が膨れ上がっていく) 」
ハクア「わしにはすべて視えておったぞ。よくがんばったな、ヒロ。あとはよう休め。(ヒロに優しく微笑むとリュックを下ろし、踵を返してラオGと"対峙"する)……フゥ…まだまだ青いわ――――――「小僧ども」。(蒼く透き通った壮麗な双眸が輝きを帯びていく) 」
ラオG(戦闘保拳)「 ド ォ ン ッ ! ! "地翁拳"究極の秘儀ッ!! “ 戦 闘 保 拳 ” !!!(全身が筋骨隆々の巨体へと進化)病や怪我、また老いてしまった時のために…若い頃より筋力を積み立て、保管しておく気功術!技は熟練、力は全盛期!!!!(ビキビキィ…ッ…!!) 一体、誰がこのワシに――――勝てようかあああぁぁぁああ!!!??(ドオオウッッッ!!!!!)(溢れんばかりの気功を放出する) 」
ラオG(戦闘保拳)「最終奥義で、あの世へ送ってやる!!(「G」の拳を突き出し一点に構える)ハアアアアアアアァァァァ~~~~~~~~~~~!!!!!!(ゴゴゴゴゴゴゴ…ッ…!!!!!!)(気を集中させることで地面が揺れを起こす)――― 戦闘保拳 『 満 鬼 解 焼 』(まんきかいやく) ッ!!!!!ハダアアアアアアアアアアアアアアァァァァァアアアアアア~~~~~~~~ッ!!!!!!!!(バリバリバリバリィズシャアアァァァアアァァアアッッッ!!!!!!!)(全身から更なる気功を放出し、全身に電撃が迸った) 」
ヒロ「あ、あっ……(倒れたままハクアを見て) 」
ハクア「……(大気中に迸る電撃や覇気、緊張感といったあらゆるすべてをまるでさらっと受け流すかのように澄んだ表情でただ目の前の相手を見続けている)……さて、もう"よい"か。コツ… コツ…(一歩、二歩と歩みを進めていく度に、瞳の輝きは更に眩しくなってく) 」
ラオG(戦闘保拳)「これが最GO(後)だ!!の「G」イイイイィィィィィィ~~~~~~~~~ッ!!!!!!!! ダァンッ!!!!(勢いをつけた跳躍で一気に駆け出した) ハアアアアアアァァァァァァ~~~~~~~~~~ッ!!!!!!(満身創痍のヒロもろともハクアに渾身の「G」の掌底を繰り出そうとする) 」
ハクア「 ス ――――――――――――――― ン (刹那――――何かを振り抜いた態勢のまま、ラオGの背後に佇んでいた) 」
ラオG(戦闘保拳)「…… …… …… ……ッ…!!!?(全身に異変が生じる)…ぬがあぁ…ッ…!!!ぬがががぁ…あぁッ…!!!(気功を放出し続けていた巨体内で何かが乱れ始め、全身のいたる箇所から骨が拉げるような音を立て、それと共に断末魔を上げていく) 」
ラオG「のがあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああッ!!!!!!!(そして空気の抜けた風船のように気功が全身から抜け出し、元の体へと戻る。それだけでは収まらず、全身の運動機能がすべて停止したように力なく倒れ伏した)Gィィィィ~~~~~~……!! クソッ!若猿GA……ッ!!若猿GAの「G」ィィィィ~~~~~~~~…………――――――――――(ハクアの謎の攻撃の前になすすべもなく倒れたろう大破、そのまま光となって消滅した) 」
ケビン「今回の俺は自分でもどうかと思うぐらい自由(魔法のピザの上に乗り空を飛んで脱出した) 」
ヒロ「は、速い…!(ハクアを見て) 」
ハクア「 フ ォ ン ッ (光と消ゆ者を背に手にしていた『ソレ』で虚空を薙ぎ払った。彼女が手にしていたもの…ヒロには見覚えがあった。なぜならそれはこの世で唯一無二。そして、それを持つものはこの世でヒロ自身だけなのだから。だが、それを今、目の前にいる彼女が手にしている。世界を変える「
特異点」の力――――――『
キーブレード』を) 」
ヒロ「……………!!!!(ハクアが持っているキーブレードを見て)そ、その剣…!!何故……? 」
ハクア「……(神々しい光を放つ鍵型の剣『キーブレード』を手にした少女は、ヒロと向き合う)……急くな。いずれ運命はまたわしらを引き寄せる。わしらはまだ、広大な物語(たび)の途中なのだから―――――― 」
ピ キ ッ … ピ キ ン ッ … … ――――― パ リ ィ ィ ィ イ イ イ イ イ イ ン ッ ! ! (その時、ヒロの目の前の景色にひびが生じる。罅割れ景色はやがてガラスのように砕け散り、そこには異なる景色が広がっていた。そして、傷だらけだったヒロの体も…はじめからなにごともなかったかのように、すべてが綺麗に元通りとなっていた。だが、もうそこには彼女の姿はなかった…――――)
ヒロ「…!!!………?き、傷が…治ってる?彼女のおかげか?ありが…(彼女の姿が見当たらないことに気づく)……行ってしまったか。 」
チューズデー「行くぞ末日…地獄より舞い戻った我々の力を見せよう(戦場へと赴く) 」
フライデー「うるせークソジジイ…お前みたいな特徴の無い曜日はステージの端で腰降ろしてろ」
ピチョン・・・ピチョン・・・(フィールドに水が一滴、一滴落ちる)
サリー「サリーさんがログインしました(観客席をすり抜け生首状態) 」
水男「(フィールドに落ちた滴が大きく膨らみ人型になる)やっほー!元気かテメーら!(アッピル) 」
よっちゃん「ぎゃああああああああ!!(サリーの頭をつつく) 」
よっちゃん「ごめん風邪ひいた。 」
サリー「死んでも元気ー!って痛いよよっちゃん! 」
よっちゃん2「ごめんヘルニア。 」
よっちゃん3「ごめんエボラ。 」
ホワイトよっちゃん「(よっちゃん3を隔離) 」
ばれる「(よっちゃんを片っ端から射殺) 」
チューズデー「我はこの時を楽しむ。勝つ事自体が我々の目的ではない。死を合わせて楽しんでこいと言われたであろう。故に我は楽しむ、死を感じてでも(二刀流になる)…さぁ、参るか 」
フライデー「……お前と組むんじゃなかった…なんでサンデーさんは俺とウェンズデーにしなかったんだ…(槍を止め、構える)タイマン勝負が出来ないのとテメーと組んでることが気に食わねーがやってやるぜえええええええええ!いけ、ジジイ! 」
俊「行くぜオイ!(一人で突っ込む) 」
チューズデー「御意…!(西洋剣が徐々に赤くなっていき、次第に炎があがる)参るぞ(俊に目がけかけだし、途中両足を雲から離して回転しながらV字斬り) 」
水男「おっと足が。(突っ込む俊に足を引っかけて転ばせる) 」
フライデー「末金(エンドフライデー)…(チューズデーを遠くから凝視) 」
俊「ばわ!(転んで運良く(?)V字斬りを回避、しかし二人の目の前で止まる)は、はろ~♪(超汗) 」
フライデー「見えた…!(目の前に止まる俊を未来予知した為、目の前で”止まる寸前”にアッパーカットを入れる) 」
チューズデー「ぬっ!(まさかの回避に驚くが、一回転して着空)……貴様は水分のようだな(水男の方に剣を向ける) 」
俊「うぅぅわぁぁぁうぅぅわぁぁぁ…(セルフ
エコー、ライフバーのようなものが出てきて初代ストファイの昇竜拳みたいないかれた減り方してる) 」
水男「そうだよ?で、それがどうしたと?(へらへら) 」
フライデー「チューズデー!後ろに適当でいいから斬撃しろ!(俊の着地地点を未来予知) 」
クラッコ「ブホンッ!!(雲から出現する)悪いねぇ、兄ちゃん達。これも仕事なんだよ。バリバリバリィッ!!!(四人に目がけ電撃波を放っていく) 」
サリー「未来予知とはこれまた有能な能力を! 」
チューズデー「…まぁいい。将を落とすならまず馬からか……!?(フライデーの掛け声に合わせて真後ろに袈裟斬り) 」
俊「クラッコ!やべえ本物だ!(攻撃そっちのけでクラッコに飛びつく) 」
フライデー「んでもってこいつを…!(クラッコの動きが分かっていたのか、電撃波を刃の先に当てて水男に跳ね返す) 」
クラッコ「兄ちゃん、俺に捕まると痛い目見るぜ?(なんとそのまま浮遊して場外へ去ろうとする) 」
フライデー「終わりだ…!(これが5秒間に見えた未来だ!)(チューズデーの攻撃が避けられたのは勿論、クラッコに飛びつくという行動を予知していた為、クラッコの真下から槍を貫く俊を一閃) 」
水男「あいつ馬じゃなくて歩だけどな。(へらへら)(雷撃が全く効いてない)俺実は純粋な水、分かる?(へらへら) 」
フライデー「何…!?(タライとかコイツどっから持って来たんだよ!)(バックステップで避けるが後一歩のところで雲から落ちるところだった)うぉあぶねぇ… 」
チューズデー「何、純粋な水と言えど、電気はほとんど通さない…という方が正確か。少し電流を感じるだろう?(炎を滾らせ、水男にむく) 」
俊「おっ!驚いてるな!(にやにや)っていうかあんた俊子に殺られた奴じゃん!(今更) 」
水男「まあね~♪低周波マッサージって感じ?(へらへらしてる、全く行動が読めない) 」
フライデー「俊子ぉ?誰だ…それ(十文字槍を振り回して構える)俺はんなアホみてーな名前の奴と関わったことないな…末金!! 」
チューズデー「ククク…まぁ電気が走っていても応用するところはないが……(末日を唱えたフライデーの動きに合わせ、”ステージの雲”を燃やし始める) 」
俊「えっΣ(驚く)ってのはどうでもいい!逝くぞ!(逝っちゃ駄目だろ)(フライデーにレモン汁をかけて目潰し) 」
フライデー「(レモン汁の行動を未来予知により、飛び上がって回避)チューズデー!速くしろ!(十文字槍を高速回転させ、タケコプターのように跳ぶ) 」
水男「そろそろ動いちゃうよ?(足と思われる部分を伸ばしてチューズデーを掴む) 」
俊「あとアイツから聞いたよ、あんた五秒だけ未来予知できるんだって?(火炎弾をフライデーにバラ撃ち) 」
チューズデー「(足に掴まれる以前に水分を蒸発させる所か、気化させるレベルの炎でステージを燃やし続けている)数滴の水で炎を消すことはできん…!(ステージに最大限まで炎をまき散らす、それはまるで夕焼けのように)さぁ、足場がなくなるのも時の問題だ…!(フライデー目がけ跳躍し、跳躍しながら火炎弾を剣で弾き跳ばす)末日、どれほど持つ?(フライデーの足に掴んで) 」
レックウザ「ズボンッ!!!(先程のクラッコの様に雲の中から出現する)アオオオオォォォォーーーンッ!!!!(そして出現するや否や、四人に目がけ順番に破壊光線を口から放っていく) 」
フライデー「俺が時を読めるのは5秒?笑わせんじゃねー!10秒だ!(何故か成長してる)あぁ、俺にかかれば5時間は槍だけで滞空できるぜ……!?(レックウザの破壊光線が片腕に直撃)うぐぁ…あぁぁあ…!(片手で槍を回し続けてる) 」
チューズデー「この光線…弾けるレベルではないな…!(西洋剣の先から出て来た炎の光線で相殺)…末日!無事か! ステージはもう狭まっている、あのまま落ちるのを待てば勝てるぞ! 」
水男「あちっ!(足を引っ込める、ちなみに足を伸ばす際手と体が縮んでいた)ちゃーんす!(体を
リングのようにしてフライデーを包囲、一気に締め付ける) 」
俊「うわっあぶね!(避ける)飛べるのあんたらだけだと、思うなよ?(翼を出す)とーう!(チューズデーにライダーキックのようなキック) 」
フライデー「ちくしょぉ……しっかり掴まれジジイ!(片手だけで槍を超光速か移転させ、より高く跳ぶ)てめーの締め付けぐらい予想済みなんだよ、見え見えなんだよかっすかすなんだよ!(更に上空に飛ぶことで包囲されずにすむ) 」
チューズデー「…もうよいのだぞ、末日、貴殿が苦しむ必要はなかろう…リーダーは貴殿にすべきだったな……!(フライデーの足を離し、下降しライダーキックを一本の西洋剣で動きを止める)借りるぞ(翼の生えた俊に股がる) 」
足場である雲の全域に…至る処に隙間が生じる
水男「こんにちはー♪(いつの間にかフライデーの真上に)そーれっ!(今度は○のようになりチューズデーを包む) 」
フライデー「お、おいジジイ!(手を離したチューズデーの様子を見て)……俺の事気にしやがって…あの野郎、戦いを楽しまないでどうすんだ… 」
フライデー「な、何っ!?(真上にいる水男に驚いた表情を見せる) 」
チューズデー「炎は効かぬとは、全くもって外道な男よ…(俊の首を絞める様に掴み、共にステージである雲の上に墜落する) 」
水男「いやあ気化してくれてありがとう!(そのままフライデー包み込みをぐぐぐっときつく締め付ける)水分あればどこへでも!っていうかあいつ食ってなかったら消滅してたから歩もやっぱ役に立つんだな。 」
DJ.オキマル「い、いや…これは!!正しく本物の空中戦となり、再び激闘を繰り広げてくれるのでしょうかああぁぁあああーーー!!?? 」
俊「外道って言われてもぉ!生まれつきだし困るよ!(掴まれ落ちる) 」
ギャインッ!(水男の締め付けを1枚のスタンプが一瞬で通り過ぎ、防ぐ)
水男「そーれっ!ぎゅーっ!!(激しくフライデーを包んだまま締め付ける) 」
足場の雲はどんどん縮まっていき、広大なステージが小さな円形のステージにへと変化する
フライデー「くそっ…!(巻き付かれる…かと思ったがスタンプ攻撃による隙により真下に下降して逃れる)今の切手(スタンプ)…まさか…!(下降最中に周りを見渡す) 」
水男「ってうぉぉ!(スタンプの飛来した部分を引っ込めて回避、素早く戻る) 」
ジョージ「ここまでフライするのは中々ハードだったぜ……(帽子を押さえつけながらジャンプしてスタンプを投げた構えをしている)これっきりだ、頑張れよフライデー(次の戦場へとダイビングしていく) 」
チューズデー「……さて、ステージを利用して戦おう、折角作りあげてくれた職人にあまりにも失礼すぎる故な(炎は燃やさず、構える) 」
俊「くーっ!炎うめぇ!(図々しくもチューズデーに近づいて剣の炎を食っている) 」
フライデー「師匠………!(ジョージが降りていく中、槍を怪我をしながらも両手で掴む)…助けてもらって嬉しいがわりぃな師匠、この勝負、俺はドローにする覚悟で挑むしかねぇ…! 」
チューズデー「燃やしとらん…(食っているような俊にひと蹴りして間合いを保った後縦斬り) 」
水男「ひゅー!師弟愛?いいねぇ! 」
ブルーバード×3「邪魔をするぞ、選手方! 行くぞ! デリヤアァッ!!(雲の真下から出現し、チューズデーと俊に槍を持って襲い掛かる。外見は槍を持った二等身の青い鳥の様な兵士。雑魚、こいつ等は倒せる) 」
俊「Oh!(蹴りを食らう)NO!!(斬られる)痛いなおい…これは返すぞ! 」
フライデー「(水なんて死ぬわけねーよな、殺傷戦を選ばれていた時点でどうやら俺らの勝ちはなかったようだ…)(落ちていきながらも水男の方に槍を向ける)まぁここで戦うのは男の意地よ、スマイルウィークは無敵だ、負けることはないっ! 」
水男「無敵ってのは…敵が無いんだぜ?なら俺が敵になるから無敵じゃねーぜ。(へらへらしながらフライデーの真下に現れ突き上げるアッパー) 」
チューズデー「こい、やられてばかりはつまらんだろう……!?(後ろからのブルーバードの攻撃は防げなかったのか、背中に槍が刺さる)…貴様っ…!(真後ろのブルーバードに回転斬り) 」
俊「肉だ!(ブルーバードに火炎弾を飛ばして焼き鳥にする) 」
フライデー「それは屁理屈っつーんだよ。先読み出来る俺に勝てる相手なんざあの電気野郎だけだ(アッパーを余裕で後ろに回避しステージに着地)やばい…あと少しでステージが死ぬ! 」
ブルーバード×3「ぐわあぁ…ッ!!(一匹やられ落下していく) お、おいっ!クソ…カッコいいことしやがって…。だが、死ぬことは許されねえんだぞぉ!!!(落ちていく仲間に叫びながら槍を構える) お、おお…! 」
水男「やっぱ何かおかしいなー、でもよ…だったらお前に勝てる相手を一人増やしてやるぜ!(泡を放つ) 」
ブルーバード×2「ギィェェエエッ!!?(見事な焼き鳥となる)馬鹿野郎、何しているんだぁ!!(泣 」
俊「(焼き鳥ブルーバードを食べる)食った食った…したら力ついたぞ!(チューズデーに突っ込む) 」
足場の雲が徐々に縮まっていき、精々入って10人分位の狭さとなる
フライデー「お前なんかに越えられたら、死んでも死にきれねぇ…(再度末日を開始し、泡を斬る) 」
チューズデー「(つっこんできた俊に素早い横斬り攻撃) 」
水男「つまり俺では勝てんと?言うじゃない。(泡は斬られ分裂してフライデーを追いかける) 」
ブルーバード「う、うわあぁ…ッ!!(生き残った一匹は逃げる) 」
灼熱王俊「(炎に包まれ姿を変える)遊びは終わりだ…。(剣を掴みへし折る) 」
フライデー「(分裂したところでスマブラのように床すり抜けを行い、雲の下に移動)後2分…後2分だ、コイツらをドローにするぞ…! 」
水男「残念ながら、そうはさせんよ。(フライデーの上下左右に小さい水男が現れ包み込む) 」
チューズデー「最初からその気でいればいいものを…何故ここらへんの人というものは一体力を弄ぶのか…(クククと笑み、折られた刃をフライデーに投げる)…ぬぉ!?(足場を無くし落ちる) 」
パァン、パァン、パァン、パァン…ッ!!!(その時、小さい水男が一瞬で破裂して消滅する)
灼熱王俊「こいつの意志では我は出れん…運が悪いと思え。(そしてチューズデーを掴み踏み台ついでに蹴り落とす) 」
フライデー「そう後2分…!(十文字槍を高速回転させ再度滞空)余裕な奴を引き分けにさせる試合程最高なものはねぇ…!(刃を蹴り、水男本体に飛ばす)ジジイ!来い! 」
チューズデー「あぁ、今行こう…!(踏み台にされる寸前に空中ジャンプしてフライデーに向かおうとした為、少し跳躍力が足りずフライデーに掴み損ねる) 」
代行者「ウケケケ…何でだろうな。同じ悪として、つい手がうっかり…。(片手にはカオスソードを握っており、先程水男の分身を消滅させた張本人) 」
灼熱王俊「ここまでだ。(チューズデーにメテオ攻撃の叩き落とし) 」
フライデー「この爆発で俺は死なない…耐えられるのが予知されてるんだ…!(爆発が起きる中代行者の手伝いもあり、傷を負いながらも掴み損ねたチューズデーを掴む)お前が負けたらダメだ……ここは一度身を引くぞ(チューズデーの手を掴み、その場から消え失せた)
チューズデー「これ以上の闘争は無意味か…(同様に撤退する) 」
水男「逃げられたか…!もうちょい長けりゃおもしろい事出来たのによー。(ぷーっ) 」
俊「(炎に包まれ戻る)くそっ!この気まぐれ王め!もうちょい早く出ろ! 」
水男「あ、でも悪いけど…(体がブクブクと泡立つ) 」
チューズデー「…楽しめたか?末日 」
フライデー「あぁ?楽しめたと思うかこのクソジジイ……(ほくそ笑みながら) 」
チューズデー「我も同じだ、だが悪い気はしないはずだ。老人と共に戦うのもまた…(折れた刃を拾い上げる)愉悦だろう? 」
フライデー「まぁな……(苦笑しつつ腕をぶら下げる)ダメだ、この腕でまた地獄に帰んのか… 」
チューズデー「サンデー達が来ておらぬのが心残りだが……これだけの行事の成し遂げた、我々スマイルウィーク、クォーター(1/4)と言えど、無敵であるのにはかわりあるまい…(微笑しつつフライデーの肩に手を置く)さぁ、戻ろう、我々の居場所へ 」
ダークネス「パチパチパチ…(逃走する二人の前に突然姿を現す)大変素晴らしい戦いでした。お見事、多大な評価では測りきれないでしょう。(突然フライデーとチューズデーに話しかける) 」
フライデー「……………あぁ…くそじじい(笑みを浮かべて) …?(ダークネスを見て) 」
ダークネス「フフフ…どうです?その力…再びこの地で振るってはみませんか?(二人が死人であるというのを見抜き) 」
チューズデー「……!?(目を大きく見開きダークネスの方向に身体ごと向ける) 」
フライデー「それは……まだ戦うことができる…ということか…? 」
ダークネス「フフッ…詳しいことがお聞きになりたければ、こちらへ(ある方角へとゆっくりとした足取りで進んでいく) 」
チューズデー「末日…行くぞ…(ある程度ダークネスが先を進むとそれを追い掛けるようについていく) 」
フライデー「おうクソジジイ待ってくれよ!(追跡) 」
ダークネス「…こちらです。(二人を、奥側に潜む謎の人物の元へ案内する) 」
赤コートの人物「ォォォォォォ…ッ…!! (奥側で禍々しい邪気を放ちながら、足を組んで椅子に座っている)お初目にかかります……スマイルウィークのお二人方。 」
チューズデー「スマイルウィーク、ブラックチューズデー…(自分の名前を言って堂々と立ってる) 」
フライデー「ス、スマイルウィークのサーティンフライデーっす……(なんだ、この重苦しい、肺を抉られるような雰囲気…ジジイ、平気なのかよ…) 」
赤コートの人物「自己紹介ありがとうございます。…さて、こちらのダークネスに連れてこられたという事は…貴方がたはお望みなのですね、再びこの地へ還る事に。 」
チューズデー「左様…(フライデーの肩を軽く叩く) 」
フライデー「うお!?……(ジジイなりの気遣いか…ありがとよ)(ピン!と背筋を伸ばす) 」
赤コートの人物「なるほど。…私の手にかかれば、貴方がたの魂を現世に呼び戻し再びこの地へ還すことができます。……どうです、ここで蘇生を望みますか? 」
チューズデー「…この地に返り咲く事、我々の願い……望みます 」
フライデー「お、おぉお願いします 」
チューズデー「…(立ち尽くしたまま、赤コートの人物を見ている) 」
赤コートの人物「……一応忠告はしておきました。では、蘇生の許可が出たという事で…これより貴方がた、いいえ…既に亡くなったスマイルウィークの皆様がたを現世へ呼び戻してみせましょう。…タ……。(椅子から飛び降りるや否や、怪しげな呪文らしきものを小声で唱え始める)―――――――“××××「××××」”! パキィーン…ッ!!!(両手を合わせる) 」
――――メキメキメキメキィ…ッ!!ボゴォンッ!!!!(二人の背後に漆黒色に光る棺桶が縦になって地面から出現し、二人を閉じ込める)
チューズデー&フライデー「…!?(閉じ込められて目が見開く) 」
赤コートの人物「とは言え…"まだ"、貴方がたを現世へ呼び戻すことはできません。物事にはタイミングというものがある。その時まで、しばらくあの世に留まっていただきますよ。(棺桶に向けて言うと、二つの棺桶は再び地面の中へと消えていく) 」
フライデー「お、おい!どうなってんだおい!……(戻るまでどれくらいなんだ…くそったれ…!) 」
チューズデー「これも試練………あの男の言う事に偽りは無かろう…(至って冷静で、棺桶の中で寛ぐように首をこくんと落とす) 」
――――――― ド グ ゥ オ ォ ン ッ ! ! ! (戦場の何処かで爆音と共に黒い煙が上がった)
爆発が起きた現場、無数の結晶剣山のある地帯では…
来ヶ谷唯湖「ほう……益々興味深いな。(神妙な表情で遅れて歩いてくる) ……しかし実に妙だ。話によれば、数多くの人間がこの異空間に導かれたと聞く。聞かされた話と絵面がまったく異なっているではないか。 」
レン「ズサァア!!(スライディング登場)……あら……何処かしら此処、暗黒に呑まれてきてみれば随分と物騒な場所ね 」
来ヶ谷唯湖「おや……〝ダイナミックオジャマシマス〟とは……なるほど。聞いた通りだ。(レンを見て) 」
火愚病「なんてこった・・・・暢気に河原で昼寝してたらガッズィーラに踏み潰された気分だぜ。(その地点の轟音で原っぱからむくりと起き上がり) 」
メキメキメキィ…ッ…―――――― ボゴォンッ ボゴォンッ ボゴォンッ ! ! ! (一同の前に漆黒色の棺桶が三つ出現する) ズ ゴ ゴ ゴ ……――――― ガ ゴ ォ ン … ッ … ! ! !(棺桶の蓋が一斉に開き、中から三つの影が姿を露わした)
火愚病「(義足による歩行で別方向からくる者達よりかは遅いが確実にそこの地点への距離を縮めていく)なんかこれとっても危ない感じがするゾ、ヤバいゾ、死ゾこれは。 」
ディアボロ「┣¨ゴォッッッ(今日のボス:久々にシャバの空気かと思ったら棺桶の蓋に後頭部を打たれ死亡) 」
閲覧者「コツン…(棺桶の一つから現れ出でる)……(見慣れない景色に当たり左右を見渡している) 」
鶴姫「ばびゅーんと、ずばっと見参☆(棺桶の中で目が覚め、勢いよく飛び出てくる)……はれ?私…何でこんなところにいるのでしょうか…???Σ(〃゜△゜〃)(一人で勝手にパニックに陥っている) 」
グランドーク「ズガッシャアアアアァァァーーーンッ ! ! !(窮屈な棺桶を粉々に粉砕して現れる)ブオオオオォォォーーーッ!!!オイ(一人称)、生き返った…のか!?う、うおおおおおぉぉぉーーーッ!!!!(耳がつんざくほどの凄まじい雄叫びを上げる) 」
レン「 ……本当に物騒なものですわね。棺桶って事は屍が歩くのかしら?(ボールをくるくると回しながら飄々と構えてはいる) 」
火愚病「ありゃあ、棺桶?棺桶から・・・・ヒト?・・・・まさか、アレは一度死んだ者が蘇ったということかな? 」
ヒロ「……なんだ、こいつらは……!(閲覧者、鶴姫、グランドークを順番に見る)……ふむ(レンのボールを見てグローブを取り出す) 」
来ヶ谷唯湖「 おぉ… はっはっは…何やら豪勢になってきたな。しかし者ども10分遅刻……惜しい(何 」
赤コートの人物「 ピク ―――――――(ある場所にて。碁盤を前に結晶の台の上に静かに座り込んでいたが、碁盤の上にある駒の三体が動き出したことに反応する) フ…フフフ… さぁて…貴方がたは、この私を楽しませてくれるのでしょうかねえ。―――――― ゲームは、大人数だと楽しくなります。(ニタリと怪しく嗤うと、詠唱を始める)」
閲覧者「( ド ッ ク ン ッ )―――――!(誰かに背中を突き飛ばされたような衝撃が走り、レンに向かって駆け出し襲撃を仕掛ける) 」
鶴姫「( ド ッ ク ン ッ )ほわっ…!?あ…ぁ…!か、体…が…!?(体中が痙攣し、何処からともなく取り出した弓矢を来ヶ谷に構えた)体が…勝手に動きますー!!ほ、ほわわ…っ…!!(ドドドシュァッ ! !)(彼女に向けて矢を何本か放った) 」
グランドーク「( ド ッ ク ン ッ )ぐッ…おおおおおおぉぉぉぉぉッ!!!!!オイ(一人称)、ウズウズしてきたぞおおおぉぉぉーーーッ!!!!(持ち前の巨体、そしてその大柄な体に似合わぬ圧倒的な速度を持って、火愚病とヒロの二人に突撃を仕掛けた) 」
レン「 ちょっ――(あまりにも唐突な襲撃か、腰が引けて一瞬固まるが小柄な体格を駆使した得意のスライディングで閲覧者の真下を潜り抜ける)乱暴なのね、いいわ、相手してあげる(若干の白い覇気を見せながら、閲覧者へと振り向くと同時に手元のボールを投げつける) 」
来ヶ谷唯湖「 ……うん? ...パシィッ(矢を手掴み)…なんだ?(涼しい顔をしている) 」
――――――……‥ダズェェェエエエエエエ工工工工工 工 工 工 (遠方から響く声、それが徐々に大きくなって近づき) ┣¨ ッ ゴォッッ (近距離まで接近したとレンが認識できるようになると同時にソレは、箒にまたがって彼女の肩をすり抜け閲覧者に正面から衝突した)
閲覧者「ゲシィ ! !(投げつけられたボールを上空へ蹴り上げる)……制御不能、制御、不能… “閲覧時間”、開始。(フードの中から血走った右目しかない顔面が除き、その眼光でレンを突き刺すように見つめる) 」
火愚病「う、うおおおおおお!!?な、なんだぁ!?急に奴が闘牛みたいに突っ込んできたッ!蘇生したことが引き金になったのか!?・・・いや、そんなことはどうでもいい!こういう時は・・・・―――――逃げるんだよぉおおおおおお!!!!(んびよぉい~んと術でブーストを掛けながら回避) 」
閲覧者「攻撃を始め―――― !!!?(ド グ ゥ オ ォ ッ ! ! !) ――――――ズシャアアアアァァァァンッ ! ! ! (流れ星の如く現れた影が吹き飛ばされ、結晶剣山に激突した) 」
レン「 (ボールを囮に懐に潜りこんで――)……(閲覧者に激突した何かを横目で見て若干冷や汗)何何何よ、誰!? 」
鶴姫「ほわあぁー!!と、止めてください~~~!!!(ドッドドドッドドッ ! ! ! )(“糸貼りの矢”―――上空へ矢を放ち、矢に命中した者の動きを止めようとする) 」
ヒロ「………来たかっ………!!!!(右腕に土を集め、鉛のような硬く、大きな腕と化させ……)……うぉぉぉりゃあああああ!!!!(グランドークを吹っ飛ばそうと攻撃を仕掛ける) 」
霧雨魔理沙「キャスト・オフ––––––– ぺぎゃぁッ?!(閲覧者に追突し高速で移動しているため殆どピンボケ写真にしか見えないドヤ顔を決めると同時に閲覧者もろとも結晶剣山に追突し彼女の形をした大穴を空ける) 」
来ヶ谷唯湖「む?……〝止める〝…?ほ~う…… サッ サッ サッ ガシッ(姉御特有の瞬間的高速移動で鶴姫の背後をとり、両脇を押さえる)つまりきみは、こうしてほしいわけだな? 」
グランドーク「ぶおおおおぉぉぉーーーーッ!!!!(しかしグランドークの圧倒的速度による突撃はヒロの防御を貫き、彼を吹き飛ばしてそのまま火愚病を追跡する。そしてその速度は、火愚病のそれを遥かに上待っており、彼の前に回り込む様に現れた)ハァハァハァ…ッ!暴れてぇ…もっと暴れてえぞおおおぉぉ!!!ズシャアアアアァァァンッッ! ! ! !(両腕の拳で地面を叩きつける。結晶の破片が火愚病とヒロに襲いかかる) 」
閲覧者「……不覚…(土煙の中から後頭部を押さえつけて現れる)…ジャキンッ ! ズァ…ッ… ! (ローブの袖から鉄パイプのような黒い棒が突出する。鋭い先端を持つその棒でレンに刺突を繰り出す) 」
ヒロ「……ぐはぁぁぁっ!!(吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる)……破片……っ!(吹き飛ばされながら、下の土を浮き上げさせ、盾のようにして破片から身を守る) 」
鶴姫「わっ!そ、そうです…!何方か分かりませんが、ありがとうございま――――( ドックンッ )――――!?( シュバッ )(鶴姫自身のものとは思えない動きで火愚病の拘束から逃れ、再び弓矢を構え始める) 」
火愚病「―――コイツ、早い!!・・・・だが、――――――反魂術、時よ転輪(まわ)れ!!(結晶の破片は火愚病に飛ぶ、しかし、どれほど飛んでもどれだけ進んでも彼には到達しない。)転輪(まわ)る時の中で動けるのは、俺だけだ・・・・。(その間にそそくさと数十メートル離れる。) 」
レン「 唐突な魔法使い……随分と節操のない魔法使いね、慎ましく登場は出来ないのかしら?……そんなこと言っている場合じゃありませんでしたわね……ッ!ピキャンッ!(閲覧者の黒い棒による刺突に対し、後方にステップしつつ前方に氷壁を造る事で攻撃を相殺)それ!(氷でもしっかりとした硬度の氷柱を精製すると、閲覧者へと氷壁越しに投げつける) 」
霧雨魔理沙「 \ボゴォッ/(結晶剣山の表面を彼女の帽子がドリルのように突き破って這い出てくるまでの間、10秒)いでで…… ったく、パッチェさんの奴……これじゃ加速装置じゃなくてワープ装置のぜ(糸目で這い出て頭をボリボリとかきながらぼやく)さぁて、いったいぜんたい何処に飛ばされたの––––– ぜ (飛来してきた結晶の破片を盾のようにして防ぎわずかに仰け反る)––––め、メイド喫茶? 」
グランドーク「(火愚病の反魂術がとけた後、グゥンと身体を停止させる)ん゛ん゛…ッ!なんだァ…?てっきり追い抜いたと思ったのだが…おおおおああああぁぁぁッ!!!(自身の背丈の何倍もある結晶剣山の一本を引き抜き、それを火愚病に向けて豪快に投げ飛ばした)ぬおらああああぁぁッ!!!(その後振り返り、剛腕によるショルダータックルをヒロに炸裂させる) 」
来ヶ谷唯湖「 む…… おいおい。いったいどっちなんだ。(ヤレヤレ)仕方ない…… スッ...(鞘に納まった刀を取り出し、静かに抜刀)聞き分けのない子だ……多少の手荒さは、我慢しろ。 」
閲覧者「ス――――― パキァン…ッ…! !(迫る氷柱に向けて黒い棒を構えるとミサイルのように棒が突出し、氷柱を相殺した) 」
火愚病「ぬおおおおお!!!!?シンプルイズベストと言うが・・・・まさに奴はこの言葉の体現ッ!!――――再び、時は転輪(まわ)る!(その隙にだかだかと離れる、義足走法により動きにくそうであるがとにかく今は逃げに専念する)うひぃぃいいいいいい!!!攻撃特化の味方ぷりぃぃいいいいず!!(デフォ涙目) 」
鶴姫「ち、ちが…っ…!今の私じゃなくて…ふぇっ!?Σ(゜△゜ )(戦闘態勢に入った来ヶ谷を見て)……(…できることなら、貴女とは争いたくないのに… どうしてこんな…)―――――!?(矢の先端に光の粒子が集い、閃光の如き鋭い光の矢を放つ。矢は剣山を次々と貫通し、彼女に襲いかかる) 」
レン「 パリィン!(造り上げた氷壁を手を振り上げて砕き切り、多数の破片が閲覧者へと降り注ぐ)タタタッ…これはどう!!(小柄ながらも人並みの速さで距離を詰めより、今度は閲覧者の目の前で氷柱を発生させて貫こうとする) 」
グランドーク「ぬ゛う゛う゛ん゛…ッ!!小虫のように逃げやがる…!ズォ …(逃げる火愚病を見据え拳を構える)ぬおおおおああああああぁぁぁぁーーーーッ!!!!! ドゴオオオオォォォーーーンッ ! ! ! ! ! (地面を強く殴りつけると大きな地割れが生じ、火愚病を奈落の底へ落とそうとする) 」
霧雨魔理沙「 –––––カン★コーン(火愚病の発した攻撃特化という言葉が彼女の条件反射を誘発させ)––––– ダッ (彼女の爆発力が、とてつもない冒険を生んだッ!)へい、そこのお前ェ!逃げるなんてのはイージーシューターのすることだぜ!"来る"とわかってるなら––––(地を蹴り火愚病向かって真っ向からぶつかっていくように駆け出し)向かうてばいい! 戦闘は–––––(そして彼の肩を踏み越え飛翔し、空中でスペルカード【マスターパーク】をチャージしグランドークに正面から向かっていく)パワー……––––– だぜッ!! 」
来ヶ谷唯湖「 さあ………――――――――ゆくぞ!(そう言って走り出し、降りかかる矢を次々と払い除けながら全力とも言える鬼のような形相で鶴姫との距離を詰めていく)ハァァァァァッ! 」
ヒロ「…ショルダー…!(こいつで、防げるかっ…!?(土を浮き上げさせ、自身の周りを纏い、鎧のごとく固める) 」
閲覧者「ヒュン ヒュン ヒュン――――――!?(ズグンッ !)(体を左右に揺らしながら氷の破片を回避するが、目前に現れたレンの氷柱に胸部を貫かれる)……グニャァ…ッ… ! (だがその瞬間、全身が陽炎のように揺らめき幻となって消えた) 」
グランドーク「小賢しい…ッ!!バゴォンッ ! ! (ヒロの土の防壁を剛腕の一振りで粉砕する)ん゛ん゛ッ!!ムシケラがまた一匹かァ…!捻り潰してやる…ッ!!!(こちらも圧倒的なスピードで駆けだし、魔理沙を迎え撃とうとする) 」
火愚病「ぬおお!!?おっまっ・・・・・・!!!パワープレイにもほどがあんだろゴルァア!?(やべぇよやべぇよ・・・・。しかし、やられっぱなしじゃあ割に合わねぇ。かといってあのパワーだ、恐らく装甲もかなりのもんだろう。・・・よし。)この世はまさに、大・ター・ザ・ン・時・代ぃぃいいいいいい!!!!(地割れに堕ちる際、術式発動、長い黒髪が義手部分から現れ見事なワイヤーアクションを繰り出し瓦礫などを回避する) 」
鶴姫「……っ…!(シュドドドドドッ ! ! !)(来ヶ谷の気迫に圧倒され、後退しながら無数の矢を放ち続ける) 」
レン「 やった!!……じゃないわね、コホン…さようなら生きていた貴方、ようこそ、死んでしまった貴方(閲覧者を倒した事でご満悦な様子) 」
霧雨魔理沙「–––––慢心したな。お前という巨岩に一人で突っ込むような––––– \ノゼー!/\ノゼノゼノゼノゼノゼ/(魔理沙の背後から六つの小さな影が出現する。その姿は紛れもなく)–––––六式・ミラージュスパークだズェ(ミニ八炉を構えた六体の魔理沙人形だった) ┣¨ ォ ゥ ッ ツ (目を細めしたり顔を決め込むと同時に引き金を引く。一筋に合わさった七つの光柱が零距離にまで接近したグランドークに放たれ迎え撃とうとする) 」
閲覧者「(レンが勝利を確定したその時だった―――)ザッ…(「ここだ」と自身の位置を教えるように、レンの背後で足音を鳴らす) バッ… ! !(レンが自身の姿を捉えるのを確認すると、薔薇を自分とレンの間の空中に投げつける)―――――― ザ ァ ン ッ ―――――(そして、その薔薇に見惚れていたレンに鋭利な黒い棒による斬撃を炸裂させ斬り伏せる) 」
来ヶ谷唯湖「 (刀を振るも後退されて空振り)……往生際が悪いな。きみさえ大人しく降参するというのであれば、私もここまでするつもりもなかった。……きみが選んだ、運命だ。己を呪うがいい。 」
グランドーク「ぬ゛ぅ゛ん゛ッ――――――ぐおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉッ!!!!??(凄まじい閃光に呑み込まれていく……と思われたが…)――――ぐッ…ぬおおおあああああぁぁぁぁあああああッ!!!!!(真っ白な閃光の中から黒い影が現れる。閃光に一度は呑まれかけたが、尋常ではない根性で閃光に耐えながら、少しずつ魔理沙との距離を詰めて彼女を掴み上げようとする) 」
レン「 ――ッ!?(すぐ対抗しようと両手を目の前に乗せるが、投げつけられた薔薇に視線を落とし)――ズシャァ!(薔薇の形状を焼き付けたまま身体から鮮血が溢れだす)うぐぅ……!(痛みからか、両手両膝を付き四つん這いになってでも倒れようとはしない) 」
火愚病「ふむ、パワータイプの魔法少女が来てくれたか。マミらない事を祈ろう(ぇ ・・・さて。(長い髪を義手から切り離してはまた新しい髪を召喚し立体起動による移動を行ってイル) 」
鶴姫「だ、だから…!これは私ではないのです…!私だって、望んで蘇ったわけじゃないです… 確かに蘇りは、私も生きている時は望んでいました… けど、誰かを傷つける為にまた命を吹き込まれるなんて、私は…そんなの、いやです…!この身体はもう死んでいます。何かに操られたままの私はもう私じゃないです…!お願いです…どうか、どうか…ひと思いに私を―――――ズシャアアァァッ ! ! !(弓を地面に突き刺し、弦を両手で強く引っ張りだした)―――――討ってください!!!( ド ギ ュ ア ア ァ ァ ッ ! ! !) (自身の渾身の一撃を込めた巨大な閃光矢を放った) 」
霧雨魔理沙「んなァ––––– (さてここで問題だ。魔法少女魔理沙ちゃんはここでどう対処するか。 ①かわいい魔理沙ちゃんは反撃の名案が浮かぶ ②仲間が助けに来てくれる ③助からない、現実は–––––)う……っく……!(–––––非常である)ッチィ……んなわけねーのぜ、んなもんそこは努力でどうにでも–––––– ブォン (グランドークの手が徐々に迫る中、彼女は一番身近にある魔理沙人形を鷲掴みにし)\ノゼー/(火愚病へ向かって投げつけ) ┣¨ゴォッ (グランドークの手に締め上げられその握力だけで口から赤が溢れ瞳が縮小していく)あが……ぁ"……ッ!! 」
閲覧者「―――――“現在の閲覧者”(リアルタイム)。ここに、多くの『眼』、ある。…だから、お前の動き、手に取るように、分かる。(鋭い棒をちらつかせながらレンに歩み寄る) 」
グランドーク「ぬ゛う゛ぅ゛ん゛ッ!!!(ようやく捕まえた魔理沙の身体を両手で強く締めあげ、完全に息の根を止めようとする) 」
――――ィィィィィィィィィィィィィイイイイイイン!!!!!!(遠くから飛来する白と黒のコントラストが美しい球が、風を切る音を鳴らしながら、すごい速度でグランドークに突っ込んでくるッ!!!)
ヒロ「…ちっ、やっぱ無理か……!…あっ…!(魔理沙の首を絞めあげているグランドークが目に入る)……やめろぉぉぉぉぉ!!!!(土を腕にまとい、巨大化させ、グランドークに攻撃を仕掛ける) 」
グランドーク「ハァハァハァ…ッ!潰れろ――――――ぐぬゥ…ッ…!!?(魔理沙にとどめをさそうとしたその時、白黒の球体が腹部にめり込むように直撃し、嘔吐しながらぐらりと倒れ込んだ) 」
火愚病「ふむ、魔理沙人形・・・・・あいわかった。丁度いい、グレートに決めてやっぜ!!(スタっと大地に降り立ち)おい、そこのホームラン野郎!!(グランドークに) 」
レン「 クツクツ…(姿勢があがって行く度に紅い液体は黒き地面へと垂れ落ちて行くが、反対にレンの身体は二本足でしっかりと立ち上がった)随分とやってくれたじゃない……もう貴方なんていらない…ッ!(大きく眼を見開き、両手を目の前に重ねる。閲覧者に『来なさい』とでも言うような表情と首の動き) 」
グランドーク「ハァハァハァ…ッ!潰れろ――――――ぐぬゥ…ッ…!!?(魔理沙にとどめをさそうとしたその時、白黒の球体が腹部にめり込むように直撃したことで彼女を手放し、そしてヒロの殴打を喰らい転がる様に吹き飛んでいく) 」
閲覧者「…『眼』ある限り、討ちとれない。お前――――――散れ。( ド ゥ ン ッ ! )(黒い棒で空を切り、地面を蹴りあげて一気にレンとの距離を詰めた)」
博麗霊夢「ばーか、何してんのよ・・・パワーで押されるなんてアンタらしくない。(ギュルギュルと未だ回転する白黒の球を手元まで操り、浮遊しながら魔理沙を見る)心配だからあの紫モヤシ締めあげて付いてきたらこのザマって・・・ほんと、あんたといると異変に困らないわね・・・、とっとと片付けるわよ。 」
来ヶ谷唯湖「 ……蘇る、だと?待て、きみは……………そうか。(何かを悟ったような表情へと変わる)……ならば、もはや容赦すまい。(刀の向きを峰から刃に切り替え、一思いに突っ切る)―――――――― ズ シ ャ ァ ァ ァ ! ! 」
霧雨魔理沙「 –––––––– ド ッ ……(グランドークの手から解放され糸が切れた人形のようにぐったりとしたまま地に崩れ落ち)\ヤムチャァァァ/(無茶しやがった奴の体制に)ったく……べ、別に助けてくれなんて頼んでないけどよ…… 遅いんだズェ、霊夢 」
鶴姫「―――――!!(自身が放った最大の一撃を突き抜けた来ヶ谷の接近を許してしまい――――) 」
レン「 (その眼が何処にあるのか……それが一番の問題)正面衝突、それは安直、素直すぎじゃないかしら?(両手を離すと雪が地面に伝わり、閲覧者が目の前に来ると地面から再び人サイズの氷壁が現れ彼の衝突を冷気と共に拒む)それ!!(氷壁を乗り越えると、閲覧者へと上方から氷柱を数度発生させ、彼の後方に着地) 」
グランドーク「ん゛…ッ…!?(火愚病に応えるように振り返り、睨みつける)ぬぐゥ…小虫どもが…まとめて捻り潰してやるぞおおおおおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーッ!!!!!(ズゴゴゴゴゴ…ッ…! ! ! )(大地が震撼するほどの雄叫びを上げる) 」
ヒロ「くっ…………!!!!(雄叫びを聞き、一瞬怯む)……なかなか強い、雄叫びだな……だが、負けるわけには……!!」
火愚病「・・・・悪いがお前の凱旋はここまでだ。今一度眠れ、亡霊。反魂師に牙を向けた罪、地獄の底で味わわせてやる。(キッといつになく真剣な表情)・・・・魔理沙、ちょっと休んでな。 」
博麗霊夢「頼りにされるのは別に気持ち悪くないからいいけど、たまにはあいつとかを代わりに頼ってほしいわ・・・ほらあれ、あの・・・えっと、有栖川・マーガレットロイズ?だっけ。(緑色の液体入りの瓶を魔理沙に投げる)くそ不味いけど飲みなさい、いいえとは言わせなー・・・うっるさいわね。(グランドークの雄叫びに思わず耳をふさぐ) 」
魔理沙人形「\シャンハーイ!/(盗品であることを証明するかのような聞き覚えのある声)アト5秒デ "バクハツ"スルヨー 」
閲覧者「(無駄…すべて、この『眼』に――――)グサグサグサァッ ! ! ! ……ッ…!!?…ッ……??…ッ……!!(氷壁と冷気が合わさったことで『眼』でも確認できない死角が生まれ、レンの攻撃を全身に受けた)……ズ…ズッ…ズ……―――――ドシャァ…ッ…! ! !(足を引きずるように後退していたがついに仰向けに倒れた)…サアアァァァァ……(そして物言わぬ遺体は灰色の砂となって風と共に消滅した) 」
来ヶ谷唯湖「 (鶴姫の背を背にして)………さらばだ。 フォンッ スーー…スチャッ(刀を一振りして鞘に納める) 」
火愚病「アリス・マーガトロイドな?間違えてはいけない(戒め) (うおおおおおお!!?これ爆弾かよぉおおおお!!!?)キラークイーン!!!(魔理沙人形をグランドークに分投げる)・・・・んで、ここからが俺の本領発揮、言ってみますかねぇ 」
グランドーク「雑魚虫が…1秒で片付けてやるぞ…ッ!―――――死゛ね゛ェ゛ッ゛!!!!!(これまで以上の爆発的なスピードによる突撃“バッファロークラッシュ”を火愚病に炸裂させようとする) 」
レン「流石に今度こそやっ――いえ、こういう台詞も所謂「生存フラグ」でしたわね。勝利は優雅に余韻を感じるとしますわ……(血塗れの服に嫌気を差しながら、髪を掻き上げる) 」
鶴姫「――――ズシャアアァ…ッ… ! ! ! (来ヶ谷の別れの台詞と共に腹部が裂かれる)…… …… ……サアアァァァ…――――――(倒れ行く最中、彼女の勇ましい背を優しい表情で見つめる。そして地面に横たわった時には全身が灰色の砂となって消滅した) 」
火愚病「・・・・やっぱり、パワープレイか・・・・。――――――じゃ、お前の負けだ。(忍者の印結びのように指を動かしていく、すると、切り離した大量の黒髪が青白く光っていく。どうやら髪を使って方陣を作っていたらしい、そして)――――亡霊は閻魔様にチューしてもらいな?(それは死んだ者の魂を霊界へと返す術。グランドークが冷静さを失い方陣に入ったと同時に術を発動) 」
グランドーク「ム゛ゥ゛ン゛ッ゛!!(突進の最中に魔理沙人形の爆撃を受けるがびくともしない。そうして、火愚病との距離が一気に縮まっていく) 」
霧雨魔理沙「パリィンッ (放り投げられた瓶が魔理沙の手前で割れて液体が無残に散乱している)ほわああああああ!!!?ひでぇ!なんてことしやがるのぜ!あとアリス・マーガトロイヤードなのぜッ!!!!(涙目迫真) ふっ、どうやら役不足だったようだズェ……霧雨魔理沙……(ぐわしと残りの魔理沙人形を鷲掴みにし)の!人形はクールにい散るぜ \バカジャネーノ/ (自爆機能つきの魔理沙人形全てをグランドークへ綺麗な東急フォームで投げつける) 」
博麗霊夢「 ・・・へぇ、ふぅん・・・じゃあこれはオマケね。(火愚病の術を見て、冥土の土産とばかりに方陣へ札を投げつける)博麗神社特製よ、あっちの閻魔さんへの駄賃にしなさい。 」
来ヶ谷唯湖「 ……きみの犠牲は、無駄にはせん。(灰色の砂を見据え、呟く)これが………犠牲の上に成り立つ正義、というものか。……度し難い。 」
グランドーク「ハァハァハァッ!!!そんな爆弾、今のオイ(一人称)には通じねえッ!!!(大量の魔理沙人形の爆撃を受けながらも、動きが減速することはなかった) これで終わりだ―――――あ゛?(火愚病がつくり出した方陣の中に突っ込むと、無数の黒い腕に絡み取られてしまう)ぐ…おおお…ッ…!?うおおおおおおおおあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー………―――――――(そして虚無に消えた) 」
火愚病「――――テメェ―の敗因はたったの一つ、テメェ―は俺を、怒らせた(`・ω・´)キリッ アリスって実力あるのにどこ行っても不憫だなぁ・・・・(諸行無常) 」
来ヶ谷唯湖「ふぅ……どうやら各々一様に片付いたようだな。 」
博麗霊夢「最後までうるさい奴ねー、もうちょっと静かに成仏できないのかしら・・・。(断末魔に思わず耳をふさぐ)あーそうそう、アイリス・メガトロン!
アリシア・マルガレーテよね?確かそんなの(名前がころころ変わる) 」
霧雨魔理沙「バッグォォォーン (飲み込まれていくグランドークをバッグに某吉良立ちを決め込み髪がなびく) 死者にムチ打つようでちと後味悪いけどな……だが、これでいい。今度こそ安らかにDIE––––(スッと目の前で左手、右手を構え) D I E S U K E \テレレレテーレーテッテレッテテー テレレレーテーテーテッテテッテレー/( 勝 利 の 舞 ノ ル マ 達 成 ) 」
火愚病「(アリスの友好関係が気になる・・・こんなに名前間違われるって・・・アイツ近所づきあいとか大丈夫なんだろうか・・・・)(心配) さて、これで皆大丈夫なんかねぇ?もう嫌だよ?今度戦闘とかなったら俺はね、逃げる(ヘタレ) 」
ヒロ「消えたか………!(グランドークを見て)……ビビりすぎだよ(火愚病に) 」
赤コートの人物「…… 」
パリン…ッ…(赤コートの人物の碁盤にある数多くの駒の内の三体が、音を立てて壊れた)
赤コートの人物「……(壊れた駒を見て愉悦を含んだ怪しい笑みを浮かべる)…へぇ、これは…なかなか楽しめそうですね…(掌にある駒をジャラジャラと転がして) …ではお次は…もっと活きの良い駒を用意いたしましょう。フ…フフ…フフフ…! 」
― カナンの丘 ―
フーナ「はっ、はっ…!…すごい…戦いがもうここまで…(青々とした結晶世界の至る所で上がる黒い煙や砕けた結晶などを見渡し口を結ぶ)」
メキメキメキィ…ッ…―――――― ボゴォンッ ボゴォンッ ! ! ! (フーナの行く手を阻む様に、彼女の前方に漆黒色の棺桶が二つ出現する) ズ ゴ ゴ ゴ ……――――― ガ ゴ ォ ン … ッ … ! ! !(棺桶の蓋が一斉に開き、中から二つの影が姿を露わした)
フーナ「――――!(突然出現した二つの棺桶に行く手を阻まれる)…な、なに……!?……?(…これ…何処かで見覚えがある…)(徐々に開いていく棺桶をいぶかしむ目つきで見つめる) 」
赤コートの人物「…コト、コト…(カナンのとある場所にて。碁盤の上に黒と白の二体の駒を置き、眼鏡を輝かせる)西の方角からも一人…これはいったいどうなっているのでしょうかねぇ… ……フフッ、クフフフ…ッ…♪まあ、この際何でもいいです。私とゲームを楽しみましょう。…さぁ、いよいよ出番ですよ――――――スマイルウィークのお二人方!(口角を上げながら両腕を広げる) 」
チューズデー「――(微動もせずゆっくりと眼を開け、深き眠りから目覚める)――今日は火曜日か。私の目覚めには丁度いい日時だな……起きろフライデー、どうやら時は満ちたようだ 」
フライデー「ゲッホゲッホォ!!カハカハ……起きたと思えばなんだこの喉の違和感、間違いなくゴキブリとか食ってるぜぇ俺……(十文字槍を地面に突き刺し、自身の身体を支える)……くそ、記憶も曖昧だ、一体俺はどうしてた…… 」
チューズデー「我々は嘗て宵闇に生きる男に蘇生を懇願したであろう。最も、懇願したのは貴様だがな……今、その蘇生との契約に歯切れでもついたのではないのか(西洋剣を右手に、空を見上げる)うむ、綺麗な空だ。こんなにも輝いているものだとはな 」
フーナ「……!(棺桶から二人… これは…―――)――――!(二人を見てある出来事を思い出す)これってまさか…『あの時』の…!(フーナの脳裏で
カオスホール襲撃事件がフラッシュバックする)……(ということは…今回の事件と、あの時の事件の黒幕は同一人物…!まさかこんなところで遭遇するなんて…)……けど…私はもう、あの時とは違う。今度は一人前の『女神』として、世界のために戦う!(二人を前にして勇敢にも一歩踏み入れる) 」
フライデー「――ウェンズデー、ウェンズデー達はどうしている!サンデーやサタデーも蘇生はしてねーのか!?だとしたら失敗したぜ、クソ爺と仲良く長い時を眠りこけていたなんてよォォーーッ!俺はさっさとサンデー達のところへ戻るぜ!じゃあな火曜日!(回りを見ない性格故か、その場から飛び上がろうとする) 」
チューズデー「待て金曜日……(フライデーを捕まえてその場に滞らせる)契約者は貴様だ、蘇生した分の仕事が今、この場で返さねばならぬのであろう(フーナを一目、見据えてフライデーに視線を落とす)久々の殺戮の時だ。これが我々組織の至高の時だ、金曜日。やることは一つだ 」
フライデー「チッ……相変わらずうるせぇ爺だ……(十文字槍を頭上で数回転させ、刃先をフーナへと手向ける)考えりゃ確かにそうだ……あのクソにやけスマしコート野郎が復活させて、目の前に誰かが居りゃそういう事か……じゃあ行くぜ火曜日!あの世界大会以来の共闘だァァ!!(フーナを殺戮対象と認識すると、伸びきった髪の間から金色の瞳を覗かせる) 」
フーナ「…ッ…!(来る…!)(戦闘態勢に入るや否や両手に8本の刃を装備したチャクラムを構え、それぞれ器用に指で振り回す)フォンフォンフォン……(チャクラムが回転する度に、肉眼でもはっきりと分かる風を帯び始める) 」
チューズデー「我々はスマイルウィーク、火曜日チューズデー。」
フライデー「金曜日フライデー! 」
チューズデー「火金の戦士だ。戦士、いや女神よ……死ぬ迄の一時を我らと共に楽しまん(西洋剣を一振りした後、フーナへと一目散に駆け出し何の捻りもない突きの一撃) 」
フーナ「 フ ォ ン ッ ガキャァンッ (刺突を華麗に避けて片方のチャクラムで弾き飛ばす)…はっ!(すかさずもう片方のチャクラムで横薙ぎを繰り出す) 」
フライデー「ダカダカダカダカ!(チューズデーが彼女と交戦する中、彼女の後方へと超速で移動)(本当はタイマンがいいが仕事だ、さっさと片付けてやるぜッ!) 」
フーナ「―――――! そこっ…!(チャクラムを振る最中、脇の内側からフライデーの姿を認識し、チューズデーから退くと同時にフライデーに向けてチャクラムを振った) 」
フライデー「おっさん!そいつは5秒後に”ジャンプ”するぜ!!クルクルクル…!(十文字槍を前方に回して盾代わりに、チャクラムを弾きそのまま槍をフーナへと投げつける) 」
チューズデー「ギャインッ!(彼女の横薙ぎを防ぐと、古びた西洋剣から、悲鳴に近い鉛音が響く) 」
フーナ「(くっ…) タ ン ッ (フライデーにより投擲された槍を跳躍回避する)―――――!?(跳躍後、自らがフライデーの発言通りに動いたことに違和感を覚える) 」
チューズデー「御意(フーナと同タイミング、彼女と跳躍幅を合わせ真後ろで滞空)セイヤァァアアア!(能力である炎火(フレイムチューズデー)を発動し、零距離の火炎弾を放つ) 」
フーナ「うそっ――――ひゃん…っ…!!(振り返った時には遅く、火炎弾が直撃し宙を舞うが、そのまま態勢を整え直し華麗に着地する)……(今のは……ううん、きっと偶然… もしかすると私の動きが読めるほどの動体視力があるか、あるいは…戦闘経験が豊富なんだと思う… とにかく、強い…)(当然今のフーナには、それがフライデーの能力によるものとは分かっていない) 」
赤コートの人物「…生前のスマイルウィークは、一個人で戦闘を行い住民たちを圧倒した。しかし一個人であったが故に敗北した…なら、言い変えたら…?曜日が一人でも多く揃うことで、彼らは更なる飛躍を見せてくれるということです。フ…フフフ…!(碁盤の上を見つめながら) 」
フライデー「きひっひひひ……(十文字槍を回収すると、気味の悪い笑顔をフーナに向ける)(今迄は速攻で能力バラしてきたがそうはしねぇ、体感でも数年以上は眠りこけた。この鬱憤はこいつで晴らす、こいつでッ!)滅茶苦茶にしてやるよァァ!女剣士よオオオ!!!(槍を左右に振った後、フーナへと一直線に駆け出し至近距離からただ”攻撃”に徹した連続突きを繰り出す) 」
チューズデー「――(最大火力だったはずだが大したダメージではないな、魔術系統の攻撃はどうやらあまり頼れなさそうだ)スタタタ(フライデーが突きを繰り出している最中、その横から剣による連撃を繰り出す) 」
フーナ「くっ…! ガキィンッ、カキャァンッ ! ! ギィンッ、カァンッ、カギャァンッ ! ! !(二人の刺突と斬撃を両のチャクラムで防ぎきることで精一杯である)…っ…(このままじゃ… ……!やるしかない…)――― ガ キ ャ ァ ン ッ ! !(二人の攻撃を弾き飛ばし、勢いよく後退跳躍する)…神業……!(ビュオオワァ…ッ… ! ! !)(チャクラムを振り回すと大気中の風を纏い始める)いけえぇーっ!!(纏った風を解き放つとそれは人間サイズの小さな竜巻となり、そのままチューズデーに向かって飛ばされた。竜巻はチューズデーを拘束するように彼の身動きを封じた) 」
チューズデー「うごッ!!(華奢な身体は容易に宙を舞うが、華麗に着地して慢心のない追撃を試みるも)――(竜巻により拘束を施され、剣を落とす)……(どういうギミックだこれは……)金曜日、暫くは一人でなんとかしてくれ 」
フライデー「チィッ!!おっさんダラしねーぜ!!まぁ元々俺はタイマンご所望だ、こっからは俺の独壇場だぜェェ!ヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォン!(空間を掻き回すような轟音を鳴らす程に槍を回し、再度構え直す)テメー!俺達が名乗ったんだ、テメーも名乗れ女剣士!!これでも戦いには誇りを持っているんだよ俺達スマイルウィークはよォォー! 」
フーナ「(先ずは一人を抑えた…あとは着実にもう片方を討つ!)(チューズデーの動きを止めたのを確認し、フライデーに向けて武器を構える)…私はフーナ。人の姿をしているけれど、『天空の女神』よ…!(そう名乗ると勢いよく地面を蹴ってフライデーに突撃を仕掛ける) 」
フライデー「女神ッッ!こいつは壊しがいのある種族だぜ!!ギャシィイイ!!(槍の刀身でフーナの突撃を受け止め鍔迫り合い)いいかぁ女神さんよぉ、俺は今何でも視える。何もかもが視える。テメェはスッケスケだ。見え見えなんだよ!!バ シ ィ!!(自ら刀身を弾くと今度はこちらから単調な横薙ぎを繰り出す) 」
フーナ「ぎぎ…っ… 視える…て、千里眼か何かかしら―――っ!(鍔迫り合い後に弾かれ、その隙を突かれまいと横薙ぎを回避してみせる) 」
チューズデー「調子を取り戻して来たが、あまりにも調子を戻しすぎて下手な事は起こすなよ金曜日……(しかしこの竜巻の拘束性、無駄に高い。拘束対象の強さに補正がかかるとなれば私が抜けられないのも頷けるが、さて――) 」
フライデー「(俺の能力で)その回避、”視え”てんだよッ!!(回避行動に合わせるように槍を撓らせ、槍の柄でフーナの首元にスナップを効かせた打撃を繰り出す) 」
フーナ「えっ―――――はぐ…ッ…!?(首元に激痛が走り、苦悶の表情を浮かべながら態勢を崩してしまう)はぁ…はぁ……!(今の動き…ただものじゃない… 戦闘経験や動体視力の問題じゃない…もっと、何か…それらを越えた何か………!)(はっとなり、恐る恐るフライデーの顔を見上げる)……まさか…貴方の能力… 」
フライデー「――ヒャッハッハァァアア!!!(態勢を崩したフーナに刹那も与えない振り下ろしの追撃) 」
フーナ「うっ…!(ガキィインッ…! ! !)(地に片膝を付けたままの態勢で槍をチャクラムで受け止める)う…く…ッ……!(完全に圧倒され、もはや防御でさえ困難に陥っている) 」
チューズデー「スオオオォォォ……(自身の回りで炎を作り上げ、螺旋状に炎を展開して僅かな吸引的風を作ると、徐々に徐々に竜巻からの拘束から自由を取り戻そうとしている)戦闘中の御託は不要ぞ、女神。我々はそなたを殺そうとしているのだ。」
フライデー「オラオラオラオラァ!!いつまで防御してんだァ!(何度も何度も槍を振り下ろしたり横から振りかぶる、蹴りを加える突きを繰り出すなど、殺意丸出しで只管フーナに攻撃し続ける) 」
フーナ「…ッ……!(ダメ…相手の能力が分からないし…強い…ッ… せっかく、デイリンさんから受けた大事な任務なのに…こんな…ことで……)あ…ッ…!うっ…(歯を食いしばりながら防御に徹底しているが、もはや崩されるのも時間の問題である)………(デイリンさん…氷冬、スカーフィ… ……ごめん…私…―――――) 」
チューズデー「時間をかけるなフライデー、まぁそのまま追撃していろ(竜巻の拘束から完全に抜けると、西洋剣を手に取り躊躇なく彼女に走り出す) 」
ヴォンッ……
フライデー「アハハハ!アハハハハハ!アーッハッハッハアア――?」
バキバキメキャァッ!!
レグィ「殺す(チューズデーからの進行方向と被さるようにフーナの隣に立ち、フライデーの槍を持つ腕を片手で粉砕する) 」
赤コートの人物「ホホホ…これで女神様も堕ち――――――!(遠隔地を映す水晶玉を通じて観戦していたが、突然起きた出来事に眉をひそめる) 」
チューズデー「新手か、ならば宵闇へと誘わんッ!(火炎を纏う西洋剣へと変化させ、レグィへと斬り掛かる) 」
フーナ「―――――…… ……?(攻撃の手が…止んだ……?…い、いったい――――)―――――!!(恐る恐る目を開け状況を確認する。そして、疾風の如く現れた、思いもよらぬ人物に目を丸くした)ぁ…あ…―――――レグィ……?(静かに、彼の名を呟く) 」
フライデー「――チューズデー!!迎え撃つな退けッッ!!!!(粉砕した右腕の痛みよりも、能力故に見えたその経緯に表情を変え火曜日に叫ぶ) 」
レグィ「――(猪突してきたチューズデーの燃え盛る西洋剣を素手で掴み) 」
チューズデー「――(普通掴むか!?鉄を溶かす炎だぞ!!)こ、此奴!! 」
レグィ「キュッ(片足をゆっくりと軽く上げ)ズドンッ!!(チューズデーの華奢な身体を砕く足蹴りを腹部へと繰り出す) 」
チューズデー「きさ――ッ(一撃は身体を破壊すると、そのまま後退して剣と共に倒れ込む) 」
レグィ「フーナ……(チューズデーが倒れたのを確認すると、彼女の頬を手で支え、青い瞳で彼女を見つめる)……今度は、俺が助ける番だ…… 」
フライデー「チューズデー!!(粉砕しても尚、槍を持つ手から生存している腕で槍を持つ)――ちっ、さっきまでの興奮が嘘のように静まっちまったぜ……その女をこれから殺していい気分になろうと思ったのによ、邪魔しやがってクソオールバックが 」
フーナ「…本当に…レグィ、なの…?うそ… …な、なんで…!?(ようやく事態を呑み込み、しっかりとレグィと目を合わせる)……ううん、そんなこと、今はいい…――――― ありがとう。(全身は傷と埃だらけだが、彼に向けたその笑顔に一点の曇りはなかった)……大丈夫…私もまだ、戦えるから…っ…!(よろめきながらも、しっかりと立ち上がる) 」
レグィ「君はいつも身体と相反して無茶をする……(立ち上がるまで、若干ながらも彼女を支え上げ、ゆっくりと身体を離すまで彼女に視線を落としたまま) 」
フライデー「無視してんじゃあねーぞゲロカス共がッ……!(5秒先、男は女に夢中だ。女には槍を投げれば脳天に攻撃が命中するのが容易く視えるぜェェ……ッ!!)死 ね ャ ! ! !(超速でフーナへと槍をぶん投げる) 」
フーナ「…すぅ…はぁ……――――――(レグィの助けを受けた後、深く深呼吸する) 」
…貴方に会っていなければ、分からなかったものがある。
初めて貴方に会った時、その力に怯えた私は…貴方から目を反らしてしまった。
でもその時わかった。目を反らしてしまったから、私は貴方のことが分からなかったんだって。
だから私は、貴方と再会して、一度も目を反らさなかった。
そしたら、私が手を差し伸べた時…貴方は決して目を反らさなかったよね。
互いの目を合わせて、ようやく分かった。私たちは、たとえ生き方は違っても、分かりあえるんだって…
そうだよね…―――――――― レグィ。
フーナ「――――――― “星の煌き”(ステルラ・ルーメン) ――――――― 」
―――――――― ド グ ゥ ン ッ ! ! ! (遥か天の向こうから碧色に輝く彗星が現れる。そして、エメラルドのように煌めく彗星はフーナの頭上に落ち、その衝撃でフライデーが投擲した槍は瞬く間に吹き飛ばされたのだった)
フライデー「――(馬鹿野郎そんな未来、俺の末金には映りやしてねーぞ)嘘だろ……ィィッッ……!(未来には”槍”を投げりゃいいはずだった!なんでだ、槍投げたら拙い事になってんじゃねーか!!)ち、チィィ……!(歯ぎしりは周囲にいる人間に響き渡る程に強く)テンメェェ…! 」
フーナ(ステルラ)「―――――――(鮮やかな碧の粒子を纏った少女を核に乱気流が吹き荒れる)……(―――――レグィ…貴方に出会えたこと、感謝しているよ。)スチャ…(溢れんばかりの粒子と風を纏い、両方のチャクラムを高速回転させたままフライデーに構える)…未来を見通す力…それが貴方の能力。私の見間違えじゃなかったね。教えてあげる、"私の能力"(ちから)をね。( ゴ ォ ゥ ッ ! ! )(神風を纏った女神の瞳が輝きを帯びる) 」
レグィ「――(いつも通り、誰かに希望を与えないと気がすまないのかな、神様って奴は――)(フーナのその可憐にして神秘的存在に、見惚れながらも物語を凝視する) 」
フライデー「ち が ぁ” あ” あ” あ” ぁ” う” ッ ! ! 俺が見た未来は!!こんな、こんな逆転劇なんかじゃあねぇ!!俺様のワンマンショーだああああああ!!!(跳ね返って来た槍を捕まえると、最早猪突にフーナ目がけ走り抜く)しねやあああああああああ!! 」
フーナ(ステルラ)「"私の能力"(ちから)…それは―――――――――― " 未 来 を 変 え る 力 " だ … ッ ! ! !(――― 天 上 天 下 “ 唯 我 独 尊 ” ――― )(高速回転を帯びたチャクラムによる強烈なトドメの一撃を高速炸裂させる。その一撃は、フライデーの怒りの突撃さえも呑み込んでしまうほどに圧倒的で、絶対的で、それでいて…"神秘的"だった) 」
フライデー「うげぇぇぁあああ!!ばぼどヴぁぁぁッッああああ!!(厖大な力に吞み込まれ、走り抜けていた身体は自然と地を這っていた) 」
サアァァァァ……(物言わぬ遺体となったチューズデーとフライデーの身体が灰色の砂となり、風に吹かれて消滅した)
フーナ「…はぁ…はあ…!……未来を変える力は、誰にでもある… 私は…その力で、困難を切り開いて見せる…… ……フッ…(ステルラ解除後、魂が抜けたようにがくんと気を失いかけ、地に倒れそうになる) 」
レグィ「(倒れる事が分かっていたか、驚く事もなくフーナを支える)頑張り過ぎだ、フーナ…… 」
フーナ「はぁ…はぁ…… ……へへ…レグィの言うとおり…かもね…(しばらくレグィに身を委ね、呼吸を整えてから再び立ち上がる)……助けに来てくれて、ありがとう。(改まった表情で、少し恥ずかしそうに紅潮しながらレグィに) 」
レグィ「……(その一言で、さっきまでの怒りが浄化される……)あぁ、今度はもっと速くこれるようにするよ…… 」
フーナ「嬉しいな…――――――――― あ、そうだ…!(二人だけの時間に浸かっていたが、突如思い出したように声を上げる)レグィ…実は、その…私… 任務を任されているんだけど…よかったら、一緒に来てほしいな…(可愛らしく小首を傾げながら) 」
レグィ「フーナの頼みだ、喜んで同行するさ(即答にも程がある迷いの無い承諾)回復所まで支えさせてくれ、俺に出来る今の仕事だ。よっつ…(有無を言わさずフーナを横抱きに抱える) 」
フーナ「ふふっ…ありがとね――――ひゃ…っ…!?///(唐突の御姫様だっこに困惑を隠しきれない)ちょ…え…っ…!?ま、待って、レグィ!これ、恥ずかし……うぅ~っ…///(恥ずかしさのあまり赤面してしまい、両手で顔を覆う) 」
レグィ「恥ずかしいのは分かるが少しだけ辛抱してくれ。見ているのも俺だけだからさ(やりたい事出来て満足気に、フーナを持って緩めに駆け出す) 」
フーナ「うぅ…っ… …レグィの、ばか…(……とっても落ち着く…―――――あったかいな…)(レグィの腕の中で心地よさそうに瞳を閉じ始めていく) 」
その頃、ある場所では…
赤コートの人物「…よもやあのお二人方討ち負かされるなんて…これは一驚。……ん。(碁盤の上で震える駒を見つめ、その後水晶玉を通じある場所を覗き込んだ) 」
ビリリブラザーズ「ビリリリリ…ッ…!(とある場所である人物と交戦中のようで、四体の身体から電撃を放つ)」
ジェネラルブロス「な~~~はっはっはっ!状況はよく分からんが!こうして再び表舞台に立てたことに喜びを隠しきれないぞこの俺はァ!!さァ~、この俺の自慢の相棒「大紛争」の餌食と慣れ貴様ァ!!(先端が球体のハンマーを振りかざし、ビリリブラザーズの攻撃に続いてある人物に向けて思いっきり振り下ろした) 」
モララー「―――― ヒ ュ ン ッ ――――(目にも止まらぬ滑走で電撃を避けていく。その正体は、ペガサス国での激戦で消し飛んだと思われた英雄の姿だった。ジェネラルブロスの目と鼻の先に現れるや否や、彼の鈍重な武器を"片手でそっと受け止めた")――――― 通して貰うぜ。(刹那の内にし人たちの背後に降り立った) 」
ジェネラルブロス「 ッ !!!?(ば、バカな…ッ…!?この俺の大紛争を止めただと…!?それもッ、片手でッ…!!?)こ、こ、こ…こんなふざけたことがアアアアァァァ―――――?(再び振り上げた時にモララーの姿がないことに驚く)こう言う時は…後ろだな―――――― ド グ ゥ ァ ッ ! !(!!??)……ドサァ… !(背後へ振り返ろうとした瞬間、腹部に感じた砲弾の如き一撃が全身に走り、白目を向いて倒れ込んだ) 」
ビリリブラザーズ「ビービィーッ!ビリリリ―――――バギャガゴォッメギャァッ ! ! !(ジェネラルブロスが倒れると同時に四体一斉に体がぼこぼこにめり込み、スクラップとなって地に落ちた) 」
赤コートの人物「(水晶玉に映るモララーの姿に目を細める)…中でも一番の悩みの種が、彼だ。もともと『英雄』は危険対象ですが…私が知らない間に、いつの間に"あれほどの力"を得たというのでしょうか…?………(そして碁盤を見つめる)…ここで足止めをしなければ―――――!(何か閃いたように微動する) 」
赤コートの人物「…… …… ……クク…クフフ…フハハハ…!!ちょうど良い…!ならばここで、『とっておき』を投下しましょう。英雄相手に相応しいとっておきの駒をねえ… フフフハハハハハハハ…ぞくぞくしますねぇえああはははは…!――――― も っ と 私 を 楽 し ま せ て く だ さ い よ … ? 」
ヴォイド「念願のロードバイク……くぅ~~~!かっけぇよなぁ!!(ロードバイクを横押ししながら満足げ)これで
寄宿舎でも友達が増えるはずだ。少年は間違いなく兄貴って慕ってくれるはずだ。よっしゃぁ……とりあえず乗っていくぜぇ!!(颯爽とロードバイクに乗ろうとする) 」
メキメキメキィ…ッ…―――――― ボゴォンッ ! ! ! (ヴォイドの目前に漆黒色の棺桶が出現するが…) ……――――― ザ キ ン ッ ザ キ ン ッ ザ キ イ ィ ィ ー ー ー ン … ッ … ! ! ! (突如棺桶に鋭い三閃が迸り、破裂音と共に破片が吹き飛び、中に潜んでいた小さな影が姿を露わした)
××××「 ォ ォ ォ ォ ォ … ッ … (赤い身体を持つ
ティンクル族、背にはフランドールと瓜二つの虹色の羽根、腰元に携えた赤い野太刀…そして、ゆっくりと開眼し現れた鋭い眼は、あらゆる猛者をも圧倒するほどの覇気を帯びていた)……ここは…何処なんだ… ……俺は何故、ここにいる… ……(周囲を静かに見渡し、最後にヴォイドの姿をその目に捉える) 」
赤コートの人物「(一方、何処かの戦場にて)…戦況が覆されつつある…念には念を入れて、ここで新たに作戦を加えて時間を稼がなければ…(碁盤の上に新たな駒を投下する)……今一番、活気に溢れた『彼』に任せてみましょうか。フフフ…―――― 」
ヴォイド「……といっても、そうか……(目の前の棺桶から現れた奇形に視線を落とすと、残念そうにロードバイクから降りる)こいつと一緒に、ここまで飛び込んだんだったな……(ロードバイクから降りると、隅の方にと移動、表情は変わらず、特に乱れた言動呼吸はない) 」
××××「……(鋭くした目でヴォイドの指の爪先まで凝視し、何かを悟った様に溜息を吐いた)…ああ、そうか… ここは「あの世」じゃないんだな。(そして肌寒い空間の中で白い息を零して青い宝石の様に透き通った空を仰いだ)…とうとう帰ってきたんだな。…そして、今度は―――――「こっち」で力を手に入れる時だ。(野太刀の柄に手を添え、静かに抜刀する) 」
ヴォイド「まてまてまてぇーい!黄泉還りした奴ってのは早々刃抜くってのか!?(流石に驚きを隠せないか両手を前に軽く振る)死人と言えどそう争う事はないだろう。話し合いをしようじゃあないか。俺はヴォイド、アンタは?(至って友好的な表情で) 」
××××→
虹赤丸「…そうだな。出会って早々、初対面の相手にこんな事は言いたくはねえが…――――― 今からアンタの力を貰う。(鋭い眼光でヴォイドを突き刺して)…俺の名は「虹赤丸」。力を求めて冥府を流離っていた剣士だ。…ヴォイドっていったか?アンタの力を奪った後にそう名付けておく。死にたくないなら構えろ。何の因果かは知らねえが、とにかく俺は、俺の前に立ち塞がる奴はみな斬り捨て、力を奪う。 」
ヴォイド「成る程……(物わかりは良い方じゃあないんだが……)仕方がないか、精一杯足掻かせてもらおうか。俺の戦闘態勢に構えはない、何処からでも来いよ(腰にぶら下がっている雷神剣の柄に掌を置くと、態勢は変えずに虹赤丸へと視線を落としたまま口角を下げる) 」
虹赤丸「なら行くぞ…―――― フ ォ ン ッ ――――(静かに一歩を踏み出した途端にヴォイドとの距離が一気に縮まり、野太刀による突きの態勢に入ったまま懐に潜り込んだ) 」
ヴォイド「スチャ(雷神剣を掌で吸引するように抜剣)ズギャアアッ!!ピキキキッピキキッ(虹赤丸の一閃を剣身で防ぐと、雷神剣はスパーク状態に移行しだす) 」
虹赤丸「(ギャリリィ…ッ… ! !)…アンタも剣士か。 ガ キ ャ ァ ン ッ (ヴォイドの剣を弾いて高速退避する)スチャ ―――――― 居合『枝垂桜』。 ズパパパパパッ ! ! ! !(納刀後からの居合により、数多の斬撃を解き放ちヴォイドを切り刻まんとする) 」
ヴォイド「スッ(雷神剣を手前に横に添える)雷神剣!(咆哮後、剣身から前方に稲妻で生成された円型のシールドを発生させ、虹赤丸の剣撃を防ぐ)ググッ……(右足で地面を軽く抉るように弧を描き、足下に砂を軽く集める) 」
虹赤丸「(雷(いかずち)を司る剣か…あの世じゃ目にしたことの無い珍しい代物だな。)…… ヒ ュ ッ (再び納刀し爆発的な脚力を持ってヴォイドに急接近する) ズ ア ァ ッ ――――― ゴ ッ゛ ! ! (居合による速い斬り上げと共に宙で一回転し、着地後に柄による突撃を炸裂させる) 」
ヴォイド「うおゎ!!(足下の砂を速攻で拾いあげると、その神速から逃れるように横ローリングで大きく回避→柄による追撃に対しても再度ローリング回避)は、速ェー……暢気に小細工している暇もなさそうだな……(本人の速さこそそうでもないが、虹赤丸のその神速に見えているかのように何故か対応している)――(自分からは攻めず、剣を楽に持ち只管敵を見定め続ける) 」
虹赤丸「……!(俊敏な反射神経…そしてあの「目」… ただ回避をしているわけじゃないな。)(自分自身が見定められていることを瞬時に察し、ヴォイドと対峙する)…ならばこうだ。 フ ォ ン ッ フ ォ ン ッ フ ォ ン ッ ! ! ! (ステップを踏んだ瞬間、ヴォイドの目に残像を纏った無数の虹赤丸が現れる。目にも止まらぬ高速移動で彼を翻弄する) 」
ヴォイド「(まだ加速するのか、死人の身体に負担が掛からないからとかか?だとしても……)”相手の速さ”の勝負には負けやしないぜ……(挑発的要素を含んだ単語を大人しめに口頭にすると、構えの無いといった彼から剣術の基本的な構えを取る)来な 」
虹赤丸「(……俺は力を手にした… だがもっとだ…更なる"力"がいる… もっと…もっと…――――――)――――居合『赤十字・参月軌』(せきじゅうじ・さんげつき)。 ザ ァ ン ッ 、ザ ァ ン ッ 、ザ ア ァ ン ッ ! ! ! ! (十字状の斬撃を三発連続で繰り出した。しかしそれは"虹赤丸一体が繰り出した斬撃"であり、残像体全員もまた同様の斬撃を放ったが為に、数えきれない斬撃が嵐の如くヴォイドを襲った) 」
ヴォイド「――ッ!(予想の範疇ではない厖大な斬撃に一瞬動きが止まるが)ズサァ!!(雷神剣で右半身分のシールドを生成しながら、左半身は生身で斬撃を受けながらも先、手中に潜めていた砂を)”やっと見つけたぜ”(正面から掛かって来た虹赤丸へと投げつける) 」
虹赤丸「なにッ――――ぐッ…!?(砂捲きにより怯みを見せる) 」
ヴォイド「トンッ(雷神剣で斬る訳でなく、虹赤丸へと直接剣身を接触させ)行くぜ、雷神剣!!ビギギギギイギギギギ!!!!(直接その身体に電撃を繰り出す) 」
虹赤丸「あぐああぁ…ッ!!!(凄まじい電撃を浴びて感電する)が…ふァ…ッ…!(電撃により僅かに焦げた身体から煙を出しながらよろよろと退く)…はぁ…はぁ…… ……は、はは…ハハハハハ…!(ボロボロの身体で愉快そうに笑い上げる)悪くねえ… それがアンタの力なんだな… なら、そろそろ頂戴するか…その"力"をな…!!(力強く開眼すると野太刀を構えた) …咲き誇れ―――『紅桜花』(べにおうか)…!( ブ ワ ア ァ ッ ! ! ! )(口上と共に、強い風と共に僅かな紅桜と赤い煙が舞って自身を包み込む)――――― ド オ ォ ン … ッ … ! ! (煙が晴れると、一刀の野太刀が赤い刀身を持つ二刀に変形し、己を中心に紅桜が舞い踊っていた)ブォンッ、ザァンッ ! ! ドォゥンッ ! ! ! ………"力比べ"といこうか。(その場で鮮やかな剣舞をし、一刀をくいっと上げてヴォイドを挑発する)」
ヴォイド「……(相手の手のうちは視えたが長期戦は圧倒的に俺が不利だ。表情にこそ出していないが左腕滅茶苦茶痛いし……何より雷神剣を少し多用し過ぎた。勝負はここからか)いい装備だ、見た目で分かるぜ。俺もそういう類いの武器だしな。神性は皆無だが……(また出方を探っているのか待機) 」
虹赤丸「 ブ ォ ン ッ (神速移動と同時に二刀による剣舞を繰り出す。刀を振れば振るほど紅桜が舞い上がっていく)」
ヴォイド「ギャイン!ガンガンガンガンガンガン!!(全方向から来る剣撃と只管に雷神剣で相殺していき、桜にも雷属性が纏い幻想的風景の中にまた科学的風景が入り交じりだす)チィッ!(剣技じゃあ俺が勝てる見込みがまるでない、格が違いすぎる)(防戦一方で只管に防いで行く) 」
虹赤丸「そこだ―――――ザ キ イ ィ ィ ー ー ー ン … ッ … ! !(――― 居合『七色ノ雨』 ―――)(隙を突きヴォイドの横腹に強烈な一閃を入れた) 」
ヴォイド「ヴィリリ……ヴィリリ……(左腹部が裂かれ、充分に血も噴き出してくる)速い、本当に速い……(言う事は決まっていて、尚かつ、表情から”激痛”や”悲痛”を感じさせない)(技はまだまだ隠し持っていると見ていい……だが、試しだけの価値はある)ダダダッ!!(先ほどまで自ら攻める事はなかった態勢から一転、虹赤丸へと駆け出し態勢を整わせない内に奇襲として雷神剣を振るう) 」
虹赤丸「(赤い刀身にヴォイドの鮮血が滴り、更なる赤みを帯びていく)使わせてもらう…アンタの力をな。…バチッ…バリバリ…バチィ…ッ…――――― ド オ ゥ ッ ッ ! ! ! !(向かってくるヴォイドを視界に捉えると、素早く刺突の態勢に入る。すると一刀の刀身に電流が迸り、突きと同時に刀身から電流を帯びた閃光(斬撃波)が解き放たれたのだった) 」
ヴォイド「――ッ!!??(目を見開き、攻撃態勢は留まらず斬撃波を至近距離にて直撃)うげぇッ!(痛みを感じ取れる呻き声を上げると、後方に吹っ飛び意識朦朧に両足をついてしっかり着地)(今のはあまりにも驚いた、そうか力を如何の斯うのは言葉通りの事だったか、合点が入った、優先度は変わる)――(腹部や半身から血は流れる物の、一向に吐血はせず再度虹赤丸を見据え)ダンッ!(自らも休む事なく、先ほどと同じ態勢、猪突に駆け込む) 」
虹赤丸「…悪くない、とてもな。だが、まだだ…!力のすべてを貰うぞ。居合――――『雷鳥奔』(らいちょうばしり)。ズギャアアアァァァァーーーンッ ! ! ! ! (回転跳躍と同時に居合を繰り出し、雷を纏った斬撃波を縦に一直線上に放った) 」
ヴォイド「ッシャアアア!!!(悦びに近い雄叫びを上げると、雷神剣を盾にその斬撃波を防ぐと) 」
ズギャギャギャギャギャビリリリギャギャギャ!!!(千鳥が如く、ヴォイドを飲み込み雷による爆発が起きて彼の姿を爆発を起こしながら完全に吸い込んで行く)
虹赤丸「――――――ッ!!?(斬撃波を防がれ目を見張り、そして一度瞬きした時には凄まじい痛みと熱気が全身に走り、瞬く間に結晶の壁に激突した) 」
ヴォイド「ガビリリリリリ……ビリリ、ビリリ……(爆発が納まる、というよりも、雷神剣へと吸収されていく)使った分の雷は返してもらったぜ。俺の雷神剣はこの”雷”を消費する分だけ自分を【浪費】していくんだよ、2回もあれだけでかい雷振れば結構疲れるだろう(疲れてはいるがドヤ顔気味に剣を地面に突き刺して身体を支える)攻勢逆転だ 」
虹赤丸「ぜぇ…ぜぇ…ッ…なる…ほどな… "通り"で、だ…(二刀を地面に突き刺しゆっくりと立ち上がる)…俺の力…いや、刀の力と言ってもいい… 『紅桜花』は、斬りつけた相手の血を刀身が吸血することで…そいつの能力を得る刀だ。だがこいつには…更に眠れる力を秘めている…っ…(足を引きずる様にヴォイドの元へと歩み寄っていく) 」
虹赤丸「…… …… ……あの世へ堕ちても俺は、ただただ純粋に"力"を求めた。更に腕に磨きをかける為に… 地獄の罪人たち、そして俺の前に阻む鬼や死神たちをも斬り殺した。そうして多くの魂を狩り続けた結果…ついに求めた力が俺に覚醒した。「あの世」という無限世界では躊躇いなく、思うままに力を解放したが――――「この世」で力を解放すれば、どうなるかは俺も解らん。だが、理解できるよな?この世界で俺が"力"を解放した時―――― 間 違 い な く お 前 は 死 ぬ ――――(眼力から放出される覇気により、大気が鳴くように振動する) 」
ヴォイド「当たり前だ(恐慌的発言に対して、間髪入れず、自信を持って応える)アンタの力一個に俺が勝てる見積もりは立ちやしねーよ(空間振動は露出した肌部位に摩擦をかけるように摩り続ける)それで、アンタはその力を解放してどうしたいんだ。目の前に居るのは全員殺すか?(雷神剣には手をかけている、というよりは肘をかけ、歩み寄ってくる虹赤丸を見つめている) 」
虹赤丸「お前に答えることはもう何もない。ただこれから、俺の力に呑まれ、無様に死んでいけ。(圧倒的な覇気…しかしその眼の奥で渦巻く深紅は、何処か切なく、儚げで、目の前にいるヴォイドではなく、全く違う何かの『象』をじっと見つめているかのようだった…)……構えろ…俺から目を背けるな。これから起こる天変地異の出来事…死に逝く最中でしっかり刮目しろ。…行くぞ……――――――― 」
――――――― 【 卍 解 】 " 天 血 芽 桃 紅 桜 花 "( て ん ち め い ど う べ に お う か ) ―――――――
――――― ド ゥ ッ ! ! ―――――
虹赤丸(卍解)「 ォ ォ ォ ォ ォ … ッ … ! ! ! (背中から生えていた枝分かれの翼が、神々しい輝きを帯びた虹色の鳥の翼に変形。二刀の刀身は紅蓮の炎を纏っている)―――――― ギ ン ッ (自身を核に紅桜と火の粉が共に舞い踊る様に交錯しながら吹き荒れるが、開眼と共にそれらが吹き飛ばされ、蒼い結晶が広がる幻想世界に紅の雨が降り注いだ) 」
ヴォイド「……(地面に突き刺した雷神剣の柄に肘をつき、その世界の様を細い眼で眺める)恐ろしい程に幻想的だな……それが卍解とかいう覚醒技か(稲妻は悲鳴のように散り上がる) 」
ヴォイド「ギャインッ!(地面から剣を振り上げ、目の前にくる紅蓮を弾き落とし歯を食いしばり再度景色を視界に納める)まじでやべぇ力持っているな、これは火傷どころじゃあすまなさそうだな 」
虹赤丸(卍解)「これが俺に目覚めた"力"、これこそが俺が求めた"力"……そして――――この"力"で多くを全滅させる。(ギリィ…ッ…)(異常なまでの握力で柄を握り締める)それが、俺が刀を振る――――― 理由だ!!( ド ゥ ン ッ ! ! ! )(虹色の翼から溢れる神々しい紅色の粒子が一気に暴発する。そしてその勢いを纏った急接近からの一閃を放った) 」
ヴォイド「(――)あぁ、そうかよッ!(閃光を放つ雷神剣を下段に構え、虹赤丸の光速を視界に捉えタイミングよく振り上げる)ギャシィア!(鋼同士がぶつかり合ったにしては電子的すぎる轟音をかちならすと、彼の次の攻撃に備え防御に徹する) 」
ザ キ ィ ィ ィ ―――――― ン … ッ … ! ! (覚醒した虹赤丸の放った見えざる一閃は、そのままヴォイドをすり抜ける様に空を裂き、その閃内にある無数にそびえ立つ結晶柱が次々と倒壊していった)
虹赤丸(卍解)「―――――"ここまで来てしまったからには、もう後戻りはできないぞ"。"お前はこれから、その手にかけた者たちの返り血を浴びながら真っ暗な道を進んでいく"…!(ヴォイドに対して言っているようだが、まるでどこか、違う誰か、或いは自分に言い聞かせているかのような、余りにも不自然な発言を口にする)バチ…ッ…バチバチィ…ッ… ! ! ド ギ ュ ア ァ ッ ! ! ! (帯電した刀が鳴き、突き出しと同時に雷(いかずち)の閃光を解き放った) 」
――― "だが、それでいい…お前は、お前だけの道を進んでいけ。" ―――
ヴォイド「……そうか、戦う前にそれっぽいことは呟いていたが、《ソレ》かもな……(雷神剣で空を斬り、再度状況を見極めるように静止して防御の構えは崩さない) 」
オ オ ォ ォ ォ ォ … ッ ! ! ! ! (ヴォイドの前方から、虹赤丸が解き放った雷の閃光が大地を抉りながら迫る)
ヴォイド「――(今のはアイツの言葉か?声色はそうだが……難しい言葉を使う奴だがここまで分かりやすい煽り文句をいう奴じゃねェのは理解している)難儀なこったな……お前は一体誰なんだ、虹赤丸(苦い表情でその閃光を視界に捉え、手元にくるものは全て)雷神剣ッ!(雷神剣の伝導部にすり当てて吸収していく) 」
虹赤丸(卍解)「はぁ…はぁ…(やはり吸収されたか…)(高鳴る鼓動と共に呼吸が荒くなり始める。しかしそれは、手に入れたヴォイドの能力の使用からなる疲労によるものではないようだ…)―――バリバリバリバリバリィィイイイッ ! ! ! ! (全身から放出された雷が天空を喰らうように広がっていく。天と地を貫くように迸る雷と共に二刀を交差させ――――)俺は…俺は…―――――くッ…ああああああぁぁぁぁーーーーッ!!!!(突然の発狂と共に二刀を振り抜き、扇状の巨大な雷の斬撃波を放った) 」
――― "『アイツ』の進む先と、お前の進む先は違う。お前が真っ暗な闇を行くなら、アイツは眩しい光を行くだろう。" ―――
ヴォイド「雷神剣ッ!(再度衝撃波を吸収しようと、剣を前に構えるが)ビリビリ……グシャアアン!!(オーバフローによる大放電を起こし、雷神剣から溢れ出る稲妻が周囲の地面を抉る程の衝撃がノックバックする)どわッ!!(今迄にない雷神剣の叫びと共に、後方へと錐揉み状に吹き飛ばされる)ズサァ…(仰向けに倒れ、痛みを感じさせる表情で倒れたまま叫びだした虹赤丸を凝視)……(こいつは、誰だ、さっきまで俺と対峙していた戦士じゃねェ) 」
虹赤丸(卍解)「俺は…(力の無い足取りでヴォイドへと寄る)…俺は、"力"を手に入れなくちゃいけない…"力"があれば何もかも変えられる。"力"こそすべて、"力"こそ絶対、"力"こそ俺が俺である為に必要なもの…ッ…!!(もともと赤い身体が更に赤みを増す様に、翼だけでなく全身から紅蓮の粒子が溢れだす)…この力(卍解)は、この世に漂う霊力を吸い続け、俺自身の中で凝縮してエネルギーに変換し…それを解放することで圧倒的な力を得るもの… つまり、" 永 遠 に 強 く な り 続 け る 力 "だ…ッ!…この力で、俺は更に"力"を手に入れる…ッ!(ヴォイドの能力を行使したにもかかわらず疲弊しなかったのはこの為である)」
――― "これから先、どんな壁に当たっても、アイツならきっと乗り越えられる。だから、アイツに乗り越えられない壁を、お前が壊すんだ。" ―――
ヴォイド「……(雷神剣の代償効果が現れていない辺り、固執して”力”を豪語しているのは強がりでもなんでもねェみたいだな……対価を上回っていやがる)チートを具現化したら、てめェのようになるみたいだな(眼を細めながら雷神剣を支えにゆっくりと腰を上げる)…………他を食い尽くして己を挙げるか。確かにそれで強くなれるな……(駆け出す様な速さではないが、こちらも彼との距離を徐々に詰めて行く)お前の戦いには心がある、俺はそれを蔑ろにしねェ(その厖大さを目の前にしてても尚、闘争心に歪みは見られない)どうせ強くなるなら、俺すらも糧にしてくれ。それが出来ればだがな 」
虹赤丸(卍解)「――― 黙れ、人間ッ!!(突然鋭く睨みつける)俺の事を…さも知っているかのように口にするなッ!!(怒号と共に、その小さな眼から乾いた「雫」が流れ落ちた)お前はただ俺の前に朽ち果てるだけでいいッ!!破道の五十四『廃炎』(はいえん)ッ!!(ボオゥッ、ボオゥッ、ボオゥッ ! ! !)(円盤状の炎を三つ放つと、それらに続く様に駆け出してヴォイドに刺突を繰り出そうとする) 」
――― "アイツのいるところにお前がいなくても、お前のいるところにアイツがいなくても、互いの中には互いが傍にいる。" ―――
ヴォイド「涙が溢れりゃ俺はそいつを否定しねェ、アンタの力の誇示もな(剣の構えが変わり、首元に柄を持って行き)風は風に!(そのまま横薙ぎを繰り出すと雷属性ではない純粋な小竜巻が発生させると、竜巻が炎を吸収してそのまま消滅)飛んでけ!!(目前の虹赤丸の刺突に下段振り上げで対抗して、彼の剣を弾くと同時)そぉりや!!(気合いの入った雄叫びと共に、大降りな振り下ろし) 」
虹赤丸(卍解)「ぐああぁぁッ…!!(斬撃によって片翼が斬り落とされる)まだ…だ…ッ…!俺が負けるはずが…ない…負けていいはずがない―――――負けるわけにはいかないんだよッ!!!(グルングルングルンッ――――ズザザァァー…ッ…! ! !)(回転跳躍しながら退行し態勢を整え直す)破道の九十二 ――― 『絶閃鉋』(ぜっせんかんな)ッ!!!(数多の光刃が四方八方より現出し、ヴォイドの一点のみを狙うように降り注いだ) 」
――― "アイツが心の底から助けを求めるなら、お前はその為に"力"を振え。弱さも、迷いも、罪も、償いも…すべてをその手にしたまま、"力"を………" ―――
ヴォイド「――ッ!?(死角から含めたその神秘的な方陣に一瞬焦燥すると、前方に守護雷神による防壁を生成)くそッ!!ギャインギャインッ!グシャァ(後方の刃の対処に、剣を振るうも腹部に刃が一つ内蔵を抉り去る)ゲホッ……や、やるじゃねェか……(鮮血を掌に、雷神剣をしっかりと握ったまま虹赤丸に視線を向け)いくぜ、《嘗て鳴き閃光》ライトニングストレートォォ!!(防壁からそのまま、虹赤丸へと貫通性大の光線を放つ) 」
虹赤丸(卍解)「はぁ…はぁ… げぼッ…!(有り余る力が暴走し、肉体にも影響が及んでいる。全身から湧き出る紅蓮の揺れが歪みを帯びていく)はぁ…はぁ…ッ…(もう…意識を保てない…この一撃で…終わらせてやる―――――) ス チ ャ ン (二刀を焔の鞘に納刀し、十八番の居合の態勢に入る)―――― 二刀居合『七色ノ空』 ――――(自らその閃光の中に身を投げ出し、二刀を振り抜いた) 」
――――― ド ギ ュ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ン ッ ――――――(互いの一撃がカナンの空に響き渡った)
虹赤丸(卍解)「―――――――――(真っ青な空を漂っている) 」
なんだ…そんなところにいたのか…『桃』… ……お姉ちゃん、捜したんだからな…
虹赤丸(卍解)「 ド ッ ―――――――(真っ逆さまに地上に落下する。二刀もまた離れた個所に突き刺さり焔となって消滅した) 」
バカ、心配なんかしてない…っ… …ただ、お前が傍にいないと落ち着かないんだ。
虹赤丸「シュゥゥ…(全身が元の姿に戻っていく) 」
パパもママも帰りを待っている。さ、家(ウチ)に帰ろう… あの、桜並木の道を辿りながら…―――――
虹赤丸「……(もう動く気配はなく、呼吸音すらない状態で地面に横たわっている) 」
ヴォイド「何度でも言うさ、アンタの戦いには心があった。俺はそれを蔑ろにしねェ(血液が蒸発する雷神剣を地面にすりつけながら歩き、倒れている虹赤丸を横切っていく)じゃあな、鮮紅の剣士さん――ゲフォァ!ゴッホゴフ……(最早腐食寸前の血液を地面にブチマけながら、雷神剣を杖に道を辿る) 」
虹赤丸「………… 」
…俺には妹がいた… かけがえのない、たった一人の妹… 純粋で、真面目で、可憐で、優しくて…「姉」の俺とは真逆だった…
アイツは恵まれるべき存在だった…なのに、この世界が齎した「非情」が、いつだってアイツを苦しめ続けた…
我慢できなかったんだ…アイツだけが苦しい思いをするのを… 姉として、あいつの傍にいてやれなかったことも…
アイツを守れるだけの力が欲しかった…だから俺は剣士を目指した。誰にも負けない力を手に入れ、誰も妹を傷つけられないようにしてやろうと思った。
けど、その道半ばで俺は命を落とした…まるで、自分の力に溺れて死んでいったかのように…
死んでも俺は力に固執した。でもその時は、ただ力を得ることだけに必死になっていたから…本当の目的を見失っていた…
妹は、アイツは…それでも一人でやってのけてきたんだろうな… 姉なのに、肝心なところを見逃していたよ…
…今日、誰かに蘇させられて、ここであの男と戦って…ようやく思い出したし…目が覚めたよ…
虹赤丸「ヴォイド…って、いったかな… 『桃』にも…会わせてやりたかったな… ああ、確か…お兄ちゃん欲しがってたしな…あの男なら、きっと『桃』も好きになるはずさ……(体が徐々に灰色の砂に変わっていく)…俺もお前も、違う道を進んでいく。それでいい…それでいいんだ……サアァァァ――――(風に吹かれた砂は、空の彼方に消えていった) 」
スライム「ぽてぽて……!(至る所で揚がる黒煙を潜り抜けながら、戦場を駆け出している) 」
ド グ ゥ オ ン ッ ! ! ! (また何処かで爆音が轟く。広がりゆく黒煙が晴れると、その中にいた一つの影の姿が徐々に露わとなっていく)
スライム「……!(突然起きた爆音に飛び上がる)」
命令者「 ド ン ッ (煙と共にローブを後ろに払いのけて現れる)…まったく、すこぶる機嫌が悪い。再び生を受けてこの地に舞い戻って来たと思えば、見えざる者の駒として利用されるためだけに転生されたのか。嗚呼、胸糞悪いことだ。天に立ったあの時の高揚感を、また味わいたいものだ―――――貴様には、到底理解はできまいが。(一人ごとを呟いた後、視線に入ったスライムを蔑む様に見下す) 」
スライム「……!!(身の危険を察知しその場から逃げだそうとするが、蛇に睨まれた蛙のように足がすくみ、身動きが取れないでいる) 」
命令者「愚民よ、哀れな愚民よ。その短い生涯を終えるくらいなら、せめて我が手となり足となって終えよ。どうせ酔生夢死に生涯を閉じてしまうなら、有意義なことだとは思わないか?なあ…愚民よ。我が兵力となり、我を操る者を断罪せよ。さァ―――――(スライムに手をかけようとした、その瞬間だった―――) 」
―――……おいおい、機嫌が悪いのはわかるがね……そんな小さい奴に敵意を向けるのは、情けないんじゃねえのか?(声が響く)
命令者「ピク…―――――何者だ。 」
ヒロ「(土から出てきて、命令者とスライムの間に割って入る)……弱いものイジメは良くねぇ、あんたも戦士ならんなこたぁわかってるはずだ(命令者の腕を掴む) 」
スライム「……!(ヒロの登場に驚き、じっと彼の背を見上げている) 」
命令者「……(ヒロに掴まれた腕を振り払い、彼と対峙する)…「戦士」だと?フッ…フフフハハハハ…!我は戦士ではない。戦士は時として誰かの命令に動くもの。それは他人であり、己自身でもあり…身を乗り出してまで目的を成し遂げようとする者だ。しかし私は違う。私は何者にも縛られない絶対存在…言うなれば、そう、「王」(キング)だ。…この我に触れたな愚民よ。ただでは、済まさんぞ。(怒りを含めた落ち着きのある言葉を投げかける) 」
ヒロ「キング?……お前がキングなら俺は挑戦者。……キングを蹴散らす挑戦者の戦士だ(悠然と命令者に). 」
命令者「気に入らない目をしている…まるで、いつぞやこの我を討った『あの男』に似た目だ…――――よかろう、手始めに貴様の首を刎ねる。斬首刑に処す…カオスソード「アクロ」。(拳で胸を打つと体から透明の三又槍型のカオスソードを取り出した) 」
スライム「…… ……ぽてぽて…!(その場をヒロに任せ、自分は何処かへ再び走っていった)」
ヒロ「……はねれるものなら、はねてみな……(土を浮きあげ、二本の刀を作る) 」
命令者「我が名は「命令者」。この世を統べる絶対存在なり。( ビ ュ オ ァ ッ ! )(槍型のカオスソードによる高速一点突きを繰り出す) 」
ヒロ「………くっ……!!?(槍の突きを二刀流の刀で弾き飛ばさんと突き出す) 」
命令者「 ガキャァンッ ! ! ズゴンッ ! !(槍による刺突を弾かれてもすぐにその隙を突くかのようにヒロの腹部に水平蹴りをめり込ませ、大きく蹴り飛ばした)…ぬるい。 」
ヒロ「……ぐぅっっ!!(蹴り飛ばされ、うずくまる)………チッ…隙が見えちまった……!(ヨロヨロと立ち上がる) 」
命令者「こうも容易くては欠伸が出る。我が"力"を使うまでもない……“メル” ―――――― ヒ ュ ォ ッ ! ! (一歩の踏み出しでヒロとの間合いを一気に詰め、目にも止まらぬ速さで連続突きと蹴りの連撃を炸裂させる) 」
ヒロ「……メルっ……!?(連撃に対抗するも、対抗しきれずに攻撃を食らっていく)…負けてたまるかよっ……!!そこに守るものがある限り!負けるわけにはいかねえんだよっっっっっっ!!!!(土を波の様に大きく浮きあげさせる) 」
命令者「……!(これは…)(ヒロの能力に一驚し) 」
ヒロ「…貴様は何としても倒す!土に埋れて地獄で後悔するといい!!(巨大な土の波を命令者に向けて繰り出す) 」
命令者「……――――――― な る ほ ど 。(納得したように頷くとそのまま土の波に呑まれていってしまった) 」
… ズ ズ ン…――――― ド パ ァ ッ ! ! ! (その後、ヒロの土の波により土塗れとなった結晶大地の真下から、土の塊が盛り上がる。その後その塊が弾け飛び、中から命令者が姿を露わした)
命令者「バサバサバサ…(土の塊を弾き飛ばした衝撃で生じた風でローブが靡く)…なるほど…なるほど、それが貴様の能力か。"前菜"としてはちょうど良い。(クククと怪しく笑みを零し)…貴様に圧倒的な力の差を見せつけてやろう。(人差し指を天高く突きあげる) 」
グ グ グ グ グ … … ッ … ! ! ド ッ ! ! ! (突然、結晶剣山の一部が自然歪曲し、鋭い先端部でヒロの背後から急襲をしかけた)
ヒロ「………やったk……!!!(あの波に飲まれてる生きてる……だと…)…あっ…!(急に攻撃が来たため避けきれず、左肩に突き刺さる) 」
命令者「驚嘆したか…そう、それはもはや凡人の思考力では理解できない“領域”だ。我だけが持つ絶対能力“拡張する命令形”(スプレッド・コマンダー)――――― 光栄に思いながら、受け取るがいい。( ド ド ド ド ッ … ! ! ! )(両腕を広げるとそれに呼応するように周囲の結晶剣山が再び歪曲し、鋭利な矛先を持った無数の剣山がヒロに向かって襲いかかった) 」
高野レン 「 ズサアァァァアア!(見事なスライディングで舞台へと赴き、状況の理解、把握等を無視して)せりゃァ!(命令者の創造した結晶へと手元のボールを投げつけ)ギンギン!(幾度も拗曲する魔球でいくつか結晶を打ち砕いて行く)貴方さっき居た野球好きよね。随分危ない眼に遭ってるじゃない 」
ヒロ「……チッ…!(こんな大量の剣山なんざ避けられるわきゃあねぇ……!こうなったら…一か八か……!!(土を盾のように自身の周りに盛り上げさせる) 」
ヒロ「……あっ!あんたは、確か……!!(レンを見て)援護に来てくれたのか!? 」
命令者「(陰から現れたレンを隻眼で睥睨する)這いずる粗鼠がまた一匹か。我に抗うその姿勢…酷く醜い。そこの愚民と共倒れになるがよい。(両の掌を広げると砕け散った剣山の破片が周囲に浮遊する)土を操るだけの貴様如きに、我には到底及びはしない―――摂理の空間を歪める力を持つ我は"周りにあるものすべてを操る"ことができる。土も水も木も、無機物のすべて!果ては――――――― 「生命」までもな。(その発言の終わりと同時に鋭い刃を持つ破片は雹の様に二人に降り注いだ) 」
高野レン「そんなトコかしら。一緒にいた二足歩行の猫もどっか行っちゃうし……それと、さっき戦った奴(閲覧者)と随分と似ていた影も見えたわ。ビンゴみたいね――えいっ!(バックステップで距離を図りながら、自らを襲う刃を空間から生成した氷柱で弾き落としていく)随分と数が多いのね、容易に近づけないわ…… 」
ヒロ「……土を操るだけにも、様々なバリエーションがあるんだよ!!(土を銃の形に変える)……いっけえええ!!!!(銃からマシンガンのごとく大量の土弾が出てきて、破片に向けて飛んでいく) 二足歩行の猫…(あぁ、あの子か)近距離が無理なら遠距離攻撃しかあるまい 」
ドッ ドッドッ…! ! パリッ パキャァーンッ ! ! ! (ヒロとレンの応戦によって降り注ぐ破片が更に砕け散り、神々しくも美しい光の礫が辺りを舞った)
命令者「(二人の様子を見て失笑する)我が直接手を下すまでもない、か。ならば―――― 出でよ、我が従順なる「番犬」よ――――― パ キ ィ ィ ー ー ン … ッ … ! ! (両の掌を合わせる) 」
―――― ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ! (命令者の背後の地面から、長い身体を持つ一体の影が現出する) ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! (だがその直後に更なる影が後を追うように現出する)
サイバーレックウザ×3「―――― ア オ オ オ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ー ー ー ー ン ッ ! ! ! ! ! (命令者により召喚された三匹の機龍は、いつでもヒロたち獲物に食らいつこうと身震いしながら見下ろしている) 」
ヒロ「………はぁっ!?…あいつ一人だけでも手こずるってのに3匹も番犬増やしやがった………召喚には召喚だ!いけっ……!(土で巨大な獅子を3頭形成させる) 」
高野レン「 ――(その巨体に流石に言葉が詰まり、冷たい体に冷汗と、一瞬の震えが見られる)見かけ倒しよ、そうに決まっているわ……(氷柱を片手に、苦い表情でその龍達を見上げてどうすればいいのかと小さな頭の中で回路を只管巡る) 」
サイバーレックウザ×3『 コ キ ュ ア ァ ァ … ッ … ! ! ! (口内に粒子が集束し…)―――― ド オ ゥ ッ ! ! ! ! (三獅子が届かない天空より、口内から閃光を放ち瞬く間にヒロの召喚獣たちを消滅させた)』 」
命令者「我を前に余所見とは笑わせる。(機龍に唖然としているレンの不意を突くかのように、地面の結晶床が盛り上がり棘となって彼女を襲った) 」
ヒロ「……なっ……!(指示を出す前に瞬殺……!?)……あっ…!(唖然としているレンを抱え、結晶床から飛び退く) 」
高野レン「うわっ!(ヒロに抱えられながら、生成した氷柱を命令者へと投げつける)助かったわ、ありがとう(再度手元に氷柱を造り上げ、彼に移動を任せ周囲状況確認) 」
命令者「―――――『 砕 け ろ 』。( パ キ ャ ア ァ ー ン … ッ … ! ! ) (その口上と共に目前に迫った氷柱が自然に砕け散ったのだった)フン…ついでだ、余興を楽しませてやる。集いて交われ獣共よ…"地獄の番犬"と成るがよい。(パチンと指を鳴らす) 」
サイバーレックウザ×3→サイバーギドラ「――― キ ュ ガ ア ア ァ ァ ァ … ッ … ! ! ! (命令者の合図で三体に異変が起こり、一斉発光する。三つの眩い光が、徐々に一つに集合していく…)――――― ズシャアアアアアァァァァァァァァアアアアアンッッッ ! ! ! ! ! (光の中から巨大な一つの影が姿を現す。それは、三本首に四足の胴体を持つ巨大な機械竜だった) 」
ヒ ュ ォ ッ ––––––––(衝撃波にも似た一陣の風が遥か遠方から吹き抜け棘となった決勝床に亀裂が走る)
命令者「……?(亀裂が生じた地面を見下ろし隻眼が微動する) 」
ヒロ「いいってこった!無事でよかったよ!(……なるほどっ…!)(抱えたレンが氷柱を投げつけているのを見て狙いやすいように移動しつつ、空中で作り上げた土弾を、命令者に向けて放つ) 」
高野レン「 一個体になって本来の力を発揮するみたいね、ここでいいわ(ヒロから抜け出し、バッと着地)物量が違いすぎる。私ではあの大きな傀儡はやれない……氷柱は消滅したけれど、勝機があるなら命令している方ね(なんとか掻い潜らなきゃ……)(標的から外れる為、サイバーギドラの視界に入らないようにと拓けた場所から離れながら、命令者方面へと分かりやすく一直線に駆け出す) 」
ォ オ ン ッ !! (一筋の紅い光線がサイバーギドラの眼前まで迫る。実態のないはずの光線とは異なり、その先端には明るさまに一つの実態があり) 」
レミリア 「 ––––––––最初はご挨拶の『グー』だ。(その光の正体は、某特撮ヒーローのように拳を前に突き出して、その速度ゆえにほぼ音を立てずに飛来してきたレミリアだった) 」
サイバーギドラ「 ド ギ ャ ァ ン ッ (流星の如く飛来したレミリアの拳に一頭の顎が勢いよく殴り飛ばされる) 」
ヒロ「……!(駆け出したレンを見て)……(あの子が奴をやるなら……俺はあのバケモンの気をひくしかねぇなぁ!!)(サイバーギドラの前に現れ、土弾を乱射) 」
命令者「無様な醜態を晒しながら我に立ち向かうか…滑稽なことこの上ない。(向かってくる土球が直撃する前に『砕けろ』と呟くと、それらが自然に崩れ落ちていく)クハハハ…来るなら来い、この我が相手を相手になってやろう。(クルルル…ッ…)(無色透明の三又槍型のカオスソードを振り回しながらレンを待ち構える) 」
サイバーギドラ「ギャインギャイン… !(しかし堅い装甲を持つ機竜にヒロの放った土は全く通用しておらず、無傷を保っていた)――――― ズ オ ッ … ! ! ! ! (ヒロを踏みつぶそうと襲いかかった) 」
ヒロ「……(なんでぇ、砕けろって言ったら砕けるっちゅうのかよ……!)(いや、しかし…あの手がある…!) 」
レミリア 「 ごめんあそばせー(ケラケラと八重歯を覗かせながら笑み勢いのまま滑空し、吹き飛んだサーバーギドラの首を鷲掴みにしてまじまじと見つめ小首を傾げる)うー…、どうも趣味が悪いね。せめてシャア専用カラーにすれば持ち帰ったかもしれないのにさ(苦い顔をしながら首を振り上げ)白黒を連れて帰るついでだ、スクラップにして河童にでも売りつけてやろう(上空からその首を隕石のようにサイバーギドラ本体へ投げつける) 」
高野レン「 (吸血鬼……!?なんでこんなところに――いや今はいいわ。心の中だけだけど感謝しておくわ)スタタタッ!(走行の勢いをつけたまま命令者へと飛びかかり)えいっ、それ!(槍との中間距離を避けて間合いを一気に詰め、命令者前上方から氷柱を投げつけたすぐに薔薇状の鈍器のような氷柱を命令者に振り下ろす) 」
ヒロ「……くっ…!…やはりこっちを使うしかねぇようだ(対戦車用の弾丸に切り替える)……うおっ…!(踏み潰そうとしたのを見て飛び退く) 」
サイバーギドラ「 ゴ ォ ッ ――――― ズシャアアアアァァァァァァーーーーーン…ッ… ! ! ! ! (投げつけられた一頭に全身を圧迫され、巨大なクレーターが生じるほどに結晶大地にめり込んだ) 」
命令者「グルン…ッ… ! ! (カオスソードを振り回し氷柱を叩き落とす。だが隙を許してしまい、今にもレンの斬撃を受けようとした…その時だった―――――)―――――――― 『 跪 け 』 ―――――――― 」
―――――― ズ ン ッ ―――――― (その時、レンの全身に凄まじい重力が働いたかのように彼女の身体が急落下する。そして、命令者の下した「命令」に従うように身体が勝手に動き出したのだった)
レミリア「 よっしゃこれで1ピチュねっ!(結晶石にめり込むサイバーギドラを見てガッツポーズを決め八重歯を見せて笑む)さぁてさて、それじゃぁ早速破片でも持って帰ろうかしらねー。溶接して食器にでもしたら咲夜喜ぶかしら(ご機嫌で完全に油断しきったままサイバーギドラの近くへふわりと降り立つ) 」
高野レン「 もらっ――(――)ズンッ!(無様な格好で地面に叩き付けられ、体全身が地に張り付く)う、ぎっ…ぐゥ……ッ!(抵抗の表れか、立ち上がろうと膝を付き両手で体を持ち上げようとするも、土下座に近い格好で重力と力比べをする姿勢に) 」
ヒロ「……つえぇ……!(レミリアの姿を見て)………あっ……!(レンと命令者を見て) 」
命令者「愚かな…愚かな粗鼠よ。(目の前で跪くレンの脳天を踏みつけ地面に着けさせる)言っただろう、我が能力“拡張する命令形”が操るのは無機物だけに留まらず、"生命さえも操る"と。我の「命令」は絶対だ。故に誰も我に抗うことはできん。我の前ではすべてが無能に等しい。」
ヒロ「………野郎っ!(レンの脳天を踏みつけた瞬間、サイバーギドラ用に用意していた対戦車用土弾を乱射) 」
命令者「…『還るがよい』。(その発言と同時にヒロが放った対戦車用土弾の動きが一度停止し、ヒロの元へ跳ねかえる様に彼に襲いかかった) 」
ヒロ「……なっ!!(土弾を体に受ける)……なるほどねぇ……砕くだけではなく、跳ね返すことも可能ってわけかい……(土弾をまともに受けたにもかかわらずなぜか無傷) 」
レミリア「うん、軽く規格外のサイズだな。わかってはいたけどバラしてくしかないかぁ(コンコンとサイバーギドラの本体を叩きながら小首をかしげ)–––––それ、で(踵を返し命令者、跪くレンを流し目で順に視界に収め)面白い力だね。運命のままに選択するのであれば紛れもなくお前は"敵"な訳だが……。 その前に、紅白の巫女、白黒の魔女を見なかったかい(面々が苦戦知っているにもかかわらずマイペースに命令者へ問いを投げ) 」
高野レン「うがっ!!(地面に強く叩き付けられ、血飛沫が周囲に散る)――(その眼は死んでおらず、歯を食いしばり変わらず抵抗を示し)凍ってッッ!!(自分共々、隣接した命令者を凍結させようと地面一辺を一瞬で凍結させる) 」
命令者「この我に命令するなよ小娘。我は命令者、世界に君臨する絶対存在ぞ――――――!!(レンの捨て身の攻撃に全身が瞬く間に凍結する) 」
ヒロ「…(…しかしどうすりゃいい……!?攻撃したとしても跳ね返されるなら、ダメージは受けないにしても、相手にダメージは与えられねぇ…!)……やってみる価値はありそうだな……(レンの姿を横目に見て)……(俺はどうなってもいい…だが、この子は絶対に守ってみせる!!) 」
高野レン「 パリンッ!(自身を凍結状態から解放すると、凍った彼を攻撃せずに後ろに退避)貴方の命令行使、有り得ない程下衆な能力だわ、私の顔に血まで塗りたくって…… ちょっと、さっきは助けたと思えば今度は達観?空気ってもんを読みなさいよ、吸血鬼(息切れ混じりにレミリアへと乱暴に投げかけ、手元に氷柱を生成) 」
ヒロ「………無事だったか!(凍結状態から解放したレンに) 」
……ビキィ…ッ… ! ビキッ…ビキビキ…―――――― パ キ ャ ア ア ァ ァ ー ー ー ン … ッ … ! ! ! (凍結したはずの命令者の氷塊が砕け散る)
レミリア「 なんだ、見せ場を献上したかったのか? それはそれで私は別に構わないけど(腕を組みながらご機嫌な様子で羽をパタパタさせ)しかし見事だ人間、このまま冬のナマズのように大人しく–––––(砕けた氷を横目に見めを丸くする)なってくれないか。 仕方ない、"軽く走る"ついでだ、手伝うぞ(手元に赤い閃光を迸らせ、真紅の槍、【グングニル】を生成する) 」
命令者「―――――(砕け落ちていく氷の破片と共に氷塊から出現し、前のめりの身体をゆっくりと元に戻した)……愚民風情が……この、愚 民 共 が あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ー ー ー ー ッ゛ ! ! ! ! (怒号と共に凄まじい気を全身より放出させる)…舐めた真似をしてくれたな。ここまで我をこけにしたのは…我を討った忌々しき『あの男』以来だなぁ…!?( ザグンッ ! ! !)(傍らにカオスソードを突き刺す) 」
ヒロ「………なっ……!?(命令者の姿を見て) 」
高野レン 「 ”全力”でやって。精々助けなさいよ(苦い表情で氷柱を握りしめ、轟音を響かせる命令者を凝視) 」
レミリア 「 くっくっくっく(ゆっくりボイス)それはお前が頼るになるかどうか次第だなぁ(冗談めかしく薄くえむが、目を細め命令者を見据える姿には緊張感が垣間見える)–––––(とは言ってみたけど、アレの能力は確かに厄介ね。ここは霊夢よろしく"効率的"に行くべきか) 」
命令者「ッ…ッ…ッ…ッ…ッ…!!(込み上げてくる嗤いに全身が身震いする)… グ ォ ン ッ (そして、隻眼だった眼が力強く開眼した)…人も、虫も、獣も、空も、海も、大地も、宇宙も、運命も、万象も…この世に存在し得るものはみな我の命令に従えばいい。そして、我に命令を下して良いのは――――― こ の 我 だ け だ ―――――(片腕を天高く掲げる) 」
ゴ ゥ ン ッ … ! ! オ ゥ ン ッ … ! ! ! ゴ オ ゥ ン ッ … ! ! ! ! (結晶空間で地響きが勃発する。脈打つようにうねりを上げる地響きにより、周囲の結晶剣山や高台が崩れ、転倒していく)
高野レン「 ち、ちょっとぉ!何よこの揺れ!地形が変わっていくわ!(氷柱を放棄、あまりの揺れに地面に伏せる) 」
ヒロ「………(あの目は、飾りじゃなかったのか!)………くっ……!!(地響きに耐える) 」
命令者「――――― “ 絶 帝 王 聖 ”(ジ・オール・オブ・ミー) ―――― 」
ボ ゴ ォ ン ッ … ! ! ! ズ ズ ズ … ―――― ガ ア ァ ン ッ ! ! ! (揺れる大地の随所が盛り上がり、岩石と結晶、そしてサイバーギドラの残骸までもが命令者に引き寄せられるように彼の元へ次々と集結し始める)
高野レン「 グッ……何この不吉な感じ、あいつの命令一つで空間すらもそれに従っているみたい……ッ!(地面に伏せ、歯を食いしばりながらその命令に逆らうべく必死にしがみついている) 」
カ ア ア ア ァ ァ ァ ァ … ッ … ――――――― ズ シ ャ ア ア ア ア アア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ー ー ー ー ー ー ー ン ッ …… ! ! ! ! (一度神々しい光に包まれ、それが消滅すると、一同の前に姿を現したのは――――結晶で生成された巨体を持つ三つ首の化け物に変貌を遂げた命令者だった)
命令者(クリスタルギドラ)「―――…見よ、この…圧倒的にして神秘的な、究極にして完全なる姿を…!!これぞ我が我自身に命令を下し、解放された真の姿!(否…実際は彼自身が変貌を遂げたのではない。命令者自身は、化け物の胸部にあるコアの中に潜み、戦士たちを見下していたのだった)そうだ…すべては我が意のまま。我の命令に抗うことはできん。人も、神も、自然も、宇宙も、運命も…!皆等しく、我の下に跪くのだ…!(三つ首の竜がそれぞれ咆哮する) 」
ヒロ「…チッ、とんだ怪物が目覚めちまったようだな(命令者を見ながら、周りの土を足に集め、固定させる) 」
レミリア「(咄嗟に両翼で身を包んで神々しい光を遮り)ふん、無神経にバカバカといらんことしいな演出をしてくれるな…(翼を腕で押しのけて視界を開き、原型のない巨体に比例して小さな体で地に佇み、苦し紛れに微笑を浮かべる)変わり者だという自覚はあるけど、これはどうも好きになれそうにないな。ほざけよゲテモノ。少なくとも吸血鬼は、美も尊厳もない支配者の存在などカス程度にしか思わん 」
高野レン「あんな処に居ると……現状だととてもじゃないけど狙撃出来そうにないわ。何か方法を考えださないと……(冷汗で感触の悪い頬を拭い、キッとその巨体を睨め付ける事によって己を鼓舞するも、命令者に対する攻撃処置の着地点が思い浮かばずやはり苦い表情) 」
命令者(クリスタルギドラ)「我が絶対の力の前に慄け、愚民共よ!( ズ ギ ャ ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ア ー ー ー ン ッ ! ! ! ! )(四足の内の前足を踏み鳴らすと、足場の大地が波打つ海のように揺れ始める。そして大地の津波が引き起こされ、今にもヒロたちを呑み込まんと襲いかかった) 」
レミリア –––––––!!(瞬く間に変貌する地平、歪な畝りを上げて迫る波に笑みのかけらすらも消え無意識に後ずさってしまう)っつ……!全体攻撃か–––––(咄嗟に隣立つレンの片腕を掴み上げ)舌ァ噛むなよ!人間ンンッッ!(鷲掴みにしたそれを上空へ放り投げ後を追うように上空へ直線上に飛翔し波から逃れようとする) 」
ヒロ「…なに、こいつも土を……!?(レンの前に立ち、土を波のように浮き上げさせ、津波に向けて放つ) 」
高野レン「ち、ちょっとぉー!攻撃範囲がケタ違いじゃない!!って、どっはーーー!(レミリアにより宙に華麗に投げられ、不規則に自分を軸に回転しながら)ピキピキッ(氷を掌に生成すると、安定しない体勢から狙いを精確に定め命令者のいるコア部分へと)えいっ!!(貫通性を重視した細長氷柱を槍のように投げつける) 」
命令者(クリスタルギドラ)「凡人の考えを我には理解できぬと思っていたか?"そこ"へ逃げることは読めているぞ!! ド ォ ゥ ッ ! ! ! (三つ首それぞれの口内から、被弾した個所を結晶化させる光線を放ち、上空のレミリアとレンに攻撃を仕掛ける。その際、レンの投げた氷柱がコアに直撃するが、罅一つ入らなかった) 儚く散れッ!!(攻撃を相殺し防御したヒロを巨大な前足で吹き飛ばす) 」
高野レン「な、なによ!貫通力重視した氷柱よ、皹の一つぐらい入ってもよろしいんじゃないの!?(キレ気味に声を荒げると、先ほどのお礼と言わんばかりにレミリア含め自身の周囲に氷壁を造り上げ)グチチチ…(結晶化光線を壁に打ち当て自分たちの結晶化を防ぐ)ぐぐぐ……どうしよう 」
ヒロ「しまった、前足が……ぐおぉぉぉっっ!!!(吹き飛ばされ、岩に叩きつけられる) 」
レミリア「抜け目ない奴め……慢心はまだしも余裕を持ってもバチは当たらんと–––––("ミゼラブル・フェイト"。背後に赤い魔法陣を六つ展開させそこから大蛇のように出現した鎖の内二本を命令者の頭部へ、二本をレンへ向かった光線へ、残る二本を自らに巻き付けるようにして防御しようとするが) ┣¨ ゥ ツ (文字どおり"糸"のように光線はそれを切り裂きレミリアの腕を刺しうがち瞳が縮小して眼球の中を泳ぐ)–––––!! 」
命令者(クリスタルギドラ)「 ド ッ (一体の首が、自身に向けて投げられた鎖を頭突きで薙ぎ払う)次元の違いは一目瞭然…もはや貴様等愚民が我に触れることなどできん。ひと思いに葬ってやろう―――――― “ 朕 圧 の 掟 ”(ディグル・ディ・デュオ・デュー・ディラン)!!(ズ ギ ャ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ー ー ン ッ ! ! ! ! )(再び大地を踏み鳴らすと、今度は地面から結晶剣山が大量突出し戦士たちを串刺しにしようと苛烈な攻撃が襲いかかる。その攻撃範囲は広く、何処までも戦士たちを襲い続ける) 」
レミリア「ギチチチ…ギチィ(先ほどの光線をモロに受け右腕から結晶化の侵食が始まっており、平静を保つも鬼気迫る表情を浮かべ)やれやれ、ハリーの災難っていう映画があったな。あいつはなんで、こういう目にあったんだっけな––––フォン…(空中で結晶化した右腕を真一文字に振り抜くようにして一回転し) ズェェェアァッ!!!!(空中で遠心力と紅色の魔力を上乗せした鉤爪の一閃を放って突出した剣山の一部を相殺、その際に右腕が血飛沫すら上げず粉々に砕け散る)ハッ、荷が軽くなったわ 」
高野レン「被弾しても焦らないで!アンタが今頼りなんだから!(浮遊状態から落下していき、一旦地面に降りようと下部から襲い来る剣山と対峙する形になり)いつっ…!(皮膚を抉られ血飛沫も飛び交う中結晶から束の間、逃れる)いつつ……ッ!(命令者の死角で再び氷を掌に集中させ、再び襲い来る結晶から逃れながらも果敢に厖大な標的と共になった命令者へと駆け出す) 」
ヒロ「…………こいつで防御するだけで、手一杯だ……!(レンと自身の前に土の壁を作り出す) 」
命令者(クリスタルギドラ)「愚かな…実に愚かな人間よ。運命さえも牛耳るこの我に抗いを見せたところで、何が変えられる?我直々に葬られることを光栄に思いながら―――――散るがよいッ!!!!( ズ オ オ ォ ッ ! ! !)(向かってくるレンを巨大な足で踏みつぶそうとする) 」
レミリア「ほう、それはそれは。 結構、では頼られるなりの(グングニルを気体状に消滅させ)–––––報酬がいるな(パチンと指を鳴らす、するとレンの手元に彼女の身の丈の倍はあるグングニルが出現し)–––––上等なァ…ッ、"プリン"をもらうぞッ!!!!(片腕にもかかわらず一切の躊躇を捨て矢のように命令者へ向かっていく) 」
ヒロ「……あっ……!!!……潰させは、せんっ………!!!(土でジェット機を作り、その上に乗る)……もう、誰も俺の前で誰も失わせたくねえんだ!!!(移動と同時に土で形成したバットを極限まで硬度を上げ、命令者に向けて振りかざす) 」
高野レン「圧倒的な物量で、ものすごい勢いね。自信満々、厚顔無恥な人――だからこそッ!(急停止と同時、地面に両手を付け目の前に一本の図太く強靭な氷柱を生成)命令ばっかりするアンタが転ぶ所を私は見たいの! 」
命令者(クリスタルギドラ)「むっ…(向かってくるレミリアに目を配る)ぬぐぅ…ッ!小賢しい人間風情がァ!!(ヒロの覚悟の籠った一撃と衝突し合い)なん―――(生成された氷柱に、目に映る世界が反転したかのように巨大な身体が転倒する)――ズシャアアアアアアァァァァァァアアアアアンッッッ ! ! ! ! ! (倒れた衝撃で凄まじい轟音と土煙が舞い上がる) 」
高野レン「随分と無様に寝てくれるわね。正直想像以上に盛大に転んでくれたわ(若干の余裕からか、クスリと笑うと倒れたクリスタルギドラの装甲上に飛び乗り、命令者のコア部位手前に上り詰める)チェックメイト 」
レミリア「 ニッ(ベジータよろしくレンに一瞥をやりながら指を立て微笑を浮かべ) 先程、運命すらも操るとか抜かしてくれたなァ–––––(命令者の倒れた位置よりも上空から直角状に進路を変え真っ逆さまに急降下し) ガッ ┣¨ ゴ ォオン…ッ (落下の勢いに任せ再生しかけの赤黒い左腕で顔面を押さえつけるようにして八重歯をのぞかせた笑みを浮かべ)どうだ、そんな貴様ですらもアリのひと噛みでつまづくだろう!"運命"を操ると言うことを、その業の難しきを知る私の前にはッ!!飛んだ戯言に過ぎんかったなァァッ!!!!(押さえつけたまま真紅に染まり周囲の結晶がルビーのように染まる輝きを放つ右の拳を降り下ろさんとする) 」
命令者「ッ…!!(レミリアに顔面を掴まれ、ぐうの音を出す)おのれ…おのれ…おのれ愚民共…我を…よくも我を貴様等と同じ大地に跪かせたな…ッ…?―――― 万 死 に 値 す る ッ ! ! ! (キ ュ ガ ア ア ァ ァ ァ … ッ … ―――――― ドグゥオオオオオォォォォォーーーーンッ ! ! ! ! !)(レミリアが拳を振り下ろした瞬間、開眼された眼が血のように真っ赤な閃光を放ち、自身を核にエネルギーを暴発させ、周囲にあるものすべてを瞬く間に吹き飛ばした) 」
高野レン「え、ちょ(やばい)(厖大なエネルギー量を感じ取ると、とにかく命令者から離れるべくとクリスタルギドラから飛び降りるが)――キ ャ ア アアッ!(悲痛な叫び声をあげ熱風と共に遠方へと紙のように吹き飛ばされる) 」
ヒロ「ぐおおっっ………!!??(吹き飛ばされる)………あっ、嬢ちゃん!!!(腕の周りを土で覆い、レンの方まで土の腕を伸ばさせ、彼女をキャッチ) 」
レミリア「終わ––––––––……!!(拳が直撃する寸前、コンマ一秒の差でエネルギー波が一瞬にして骨が露になるほどの速度で右腕が焼かれるのを視界に入れ)く……この死に損ないが––––ッ!! (熱風の第一陣を堪えながらも距離を置こうとするが)––––––(一秒とまたず襲いかかる光に飲まれる寸前、命令者同様縮小した瞳を赤く光らせ)ギュアァァァ…!!!(瞬く間に光に飲み込まれる) 」
命令者「 ボ フ ―――――― ド ン ッ ! (土煙を割って上空へ飛んだのは、身体を翼の生えた巨大なスパイクボールに変形した命令者だった)…それで我を跪かせ…追い込んだつもりか?自惚れるな愚民ッ!!!所詮貴様等は我の上に台頭することはない!我こそ正義であり、我こそ世界であり…我こそ"運命"そのものなのだッ!!!何者も運命に抗うことなどできぬ。なぜならば!"運命たるこの我こそ"が、貴様等の命運を牛耳る絶対存在だからだッ!!!(球体の中で高らかに両腕を広げながら)生殺与奪… 貴様等を完全に葬り、新たな世界に我は君臨する!(翼をはためかせると全身に力が集束する) 」
火愚病「おお、やっぱりやってやがんなぁオイ!・・・・・派手なセレモニィじゃん、一体どこのお偉いさん主催だ?(ギチギチと空気を震わせ歩いてくる) 」
高野レン「グググッ……(火傷を負わないよう、氷で皮膚下体温管理を施していた為、擦り傷等の外傷を残して上半身を起こす)何形態まであんのよーあの変なの――ッ!(大きいの来るわね。小細工は通用しないわ、何か、補助だけでも――ッ!)(臨戦態勢は取り、離された戦場へ向う) 」
ヒロ「………くっ……まだ形態があったとはね………!!!(土の戦闘機の上に乗りながら戦場へ向かう) 」
火愚病「(む、力が奴さんに集中してるな・・・よっしゃ)―――支援攻撃はなぁ・・・俺の十八番やでぇ♡(破魔の矢を弓に携え、ギリギリと弦を引っ張る、矢の尻尾をもつ左の義手が怪しく光り始める)喰魔喰魂、応用編だコラぁ・・・。(狙いをじっと定める、目を細め、スナイパーが対象の頭を撃ち抜こうとするように) 」
命令者「我が全身全霊全開全力全知全能の力を以て完全なる終焉を迎える。最後の命令――――― “ 大 千 の 禁 命 ”(デファンデュ・ディ・ディミリオン・ディアマン) ――――― 」
――― ドッ ドドドッ ド ドド ドッ ドドドドッ ドォッ ドッ ドドォッ ドッ ! ! ! ! ! (命令者を中心に四方八方へ巨大結晶剣山が突出される。それはカナンの地そのものを押し潰す勢いで放たれ、地上にいる戦士たちを串刺しにしようと全力で襲いかかる)
火愚病「―――その魂、その精神を破壊する。無苦集滅道・・・・今だッ!(命令者が技を発動すると同時に破魔と喰魂の摂理を得た矢が飛翔する) 」
高野レン「ヒ ュ ッ !(迫り来る結晶を駆け出しながら、サイドステップを組み込んだ華麗な移動で回避していき)アンタの命令に従わない、私の命令済みの氷柱よ!!そーれッ!!(陸上選手の槍投げさながら、綺麗なフォームで命令者へと意志を込めた図太い氷柱を遠投)グサァ!(次々と襲う結晶に手足を拘束され前のめりに倒れ込む)うぐっ…ッ! 」
レミリア「ピキッ––––– ボゴォッ(結晶の大地に小さな亀裂が迸り、死霊の手のように骨と肉がかろうじて残った腕が這い出て)パァンッ… ヒュー…ッ ヒュー…ッ(右半身が黒い蒸気を放つ再生が不完全な状態の彼女が姿を表す)くくっ……"辛うじて生き残る"。そういう"運命"にした。しかしあれだ、スカーレデビルがザマァないな……(伏見がちに肩をすくめ、丁度自分の頭上、遥か上空に構える命令者、襲いかかる巨大結晶剣山がを見上げ苦笑地味にため息を零す)––––ならば運命たり得る貴様を操るまでだ。(機能するのは両足と右の片翼に片腕のみ、それでもなおグングニルを手に毅然として佇み、迫り来るそれを前に構えたまま微動だにしない) 」
ォ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ ッ ! ! ! (巨大結晶剣山の一本が、レミリアの前方より迫る――――)
レミリア「 キ ィ ン ッ (真紅の槍を1回転させたまま身構え、静かに瞼を下ろし視覚、聴覚などの一切の情報を取り払い) オ ォ ン ・ ・ ・ ッ (彼女を包むように赤い気と稲妻をが瞬いて周囲の砂利のような細かい結晶が浮かび上がって時にそれは破裂音を立てて砕ける)因果操作も、この吸血鬼の眼も耳もお前の前では役に立たん。残るは–––––––(静かに目を見開き視界に映る剣山の一本でもなく、自身の槍でもなく、ただ一点を見据え、大地を踏み砕く一歩を踏み出し) 」
ヒロ「………貴様なんぞに串刺しにされてたまるものかああああああ!!!!!(土のバットを巨大化させ、ブンブン振り回し、氷柱を弾き返さんと試みる)…あっ、レン!!!(振り回した腕を止めずに彼女の方を見る) 」
命令者「ぬぐッ…!!?(火愚病の放った矢が結晶の壁を突き破り、そのまま胸部に突き刺さる)なん…だこれはぁぁああ…ッ…!我の…我の生命が…零れ出てゆく…ッ…!!(魂を貪る矢に悶え苦しみ)が――――ふァ…ッ…!!?(そして追い打ちをかけるように飛んできた氷柱が更に胸部に突き刺さる)ぬ…ァ… アアアァァァッ…!!!ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ア゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ァ゛ッ゛!!!!(鮮血を垂れ流しながらよろめく。能力を維持できないのか、次第に結晶の身体に亀裂が生じ、硝子の様に砕け散る)…ご、ごん゛な゛…ッ…!ごん゛な゛ごどがあ゛あ゛あ゛あ゛ァ゛ァ゛ッ゛!!!我は…我は"運命"なんだぞ…貴様等の越えられぬ、絶対の壁ェェエエ…ッ!!!(嘆き叫びながら地上へと落下する最中、手中に生み出したカオスソードを構え、今にも彼らに襲いかかろうと迫るのだが―――――) 」
ズ ァ オ ッ ツ ! ! ! ! (直接剣山をゼロ距離で殴り抜くかのようにグングニルを投擲し、一直線の閃光が螺旋状の電流を纏って過程に存在する剣山全てを刺し貫き、命令者へと突き進む)
命令者「 ズ ッ ―――――――(レミリアの放った赤い閃光が、その身体を抉り貫いた)――――――― …ぢ…ぢぎじょ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ォ゛ォ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛………――――――(宙で砂となり、瞬く間に消しとんだ) 」
ヒロ「…ぐおっっ……!!(しかし、バットを振り回しただけでは限界があったのか、数本が体を貫く。…しかし、急所はガードしていたのか、貫かれずに数cm刺さったのみで止まる)……(レミリアと命令者の姿を見て、レンの方へ駆け寄る)……大丈夫か!(彼女を拘束している結晶を破壊) 」
火愚病「・・・ふん、製作費及び術式込みで4000万の矢ぁなんてそうそう味わえるモンじゃあないぜ。じゃあなお偉いさん。(消えゆく命令者に) さてさて、皆大丈夫かねぇ、ここで恩うっといて後々喧嘩に役立てるかも(ぇ まぁええわ、おーい、オタクら大丈夫ー? 」
ヒロ「……死んではいない(結晶を土の腕で引き抜きながら火愚病に) 」
レミリア「 –––––己の魂一つのみよ。 ふん、けったいな花火ね(その場に唾を吐き捨てるようにして散り際を最後まで見ることなく背を向け) ぽ て っ (情けない音を立ててうつ伏せに倒れる)うー。や、やばい血が、血がドバドバ出て止まんない 」
モララー「(青々とした結晶の丘を駆け上がっていく)…やっぱり間違いねえ…『あの日』と同じだぞこれ…!(カオスホール襲撃事件時、
ロングとの一騎打ちがフラッシュバックする)」
赤コートの人物「(モララーの様子を水晶玉を通じて閲覧している)…流石は英雄――――― ク、フフ…ッ…♪いよいよ大詰めといったところですか… ならば、英雄に相応しい『とっておきの駒』を繰り出しましょうか。―――― パ キ ィ ィ ー ー ン … ッ … ! ! (両の掌を合わせる) 」
メキメキメキィ…ッ…―――――― ボ ゴ ォ ン ッ ! ! ! (モララーの前方に漆黒色の棺桶が出現する)
モララー「―――ッ!(突如立ちはだかるように現れたその棺桶に驚き停止する)…またか…ここまでの道中で散々見てきたが… 誰が来ようがぶっ飛ばして――――――……? …… …… ……ッ…!?(その時、目の前の棺桶に驚愕する)……"違う"……(…なんだ、こいつぁ……今までのとは、明らかに違うものを感じる…) 」
赤コートの人物「…再びこの地に降臨せよ…――――」
カ ァ ァ ァ … ッ… ――――――――― ド オ オ オ ォ ォ ゥ ン ッ ! ! ! (棺桶の表面に『 W』の蒼い紋章が浮かび上がると、紋章はそのまま棺桶を包み込むほどの激しい光を放ち、爆発した。土煙が辺りに漂う中、その煙の中に、一つの『強大な影』の姿があった――――)
Wの紋章を持つ男「――――――ザッ!!!(棺桶から出ると共に地面を踏みしめ、目の前にいるモララーを見据えて)地上の空気は久しいな…。…そして、ここに来て一番最初に目にする姿がお前だとはなぁ……。コイツも運命ってヤツかぁ…?――――デュエルマスターのライバルさんよぉ…!! 」
モララー「……(立ちこめる煙の中、その中に潜む影を決して見逃さないように目を細めて様子を窺っている)……!(『デュエルマスター』…だと?まさかこいつ、『アイツ』を知っているのか…それに俺の事も知っている…)……テメェ、なにもんだ。(靡くマフラーに手をかけ、男と対峙する) 」
Wの紋章を持つ男→
ワイズ「…おっとぉ…。そういやぁお前とはそんなに関わって無かったなぁ……。…いいぜ。冥土の土産にしっかりと聞いときな!四皇帝の一人、"W"の『ワイズ』の名をなぁ!!(額に刻まれた『W』の紋章を光らせつつもモララーに) 」
モララー「……!その紋章…それにその名前…(見覚えのある紋章、聞き覚えのある名前に驚き、脳裏を巡らす。光の速さで過去の記憶を辿り、『ある人物』の像と直面する。黒銀の鎧を着こみ、星を震撼させる大剣を携えた、あの『最強の男』を…)……フッ…(そして何やら嬉しそうな笑みを零して再びワイズを見やる)…なるほどな…テメェも、『アイツ』と同じ組織の奴か… 確かにテメェの言うとおりだ、こいつは運命かもしれねえ。(湧きあがる昂りにどこか懐かしさを感じ、拳をそっと強く握りしめる) 」
ワイズ「お前にこれと言って恨みはねぇが……長い間地獄にいて暴れられなかったから暴れ足りなくてなぁ!…久々に楽しませて貰おうか…!まず手始めにお前を血祭りにあげてから……憎きデュエルマスターのヤツをぶっ殺してやるぜぇ!!(邪悪に満ちた笑みと共に"四皇帝"の名に相応しき強大なオーラが全身から溢れ出る) 」
モララー「……!(この覇気…やはり俺の感は正しかったな。こいつは死人、なのにこれほどの覇気を出せる奴は今までいなかった。…めんでくせえことになった…けど――――悪くねえな。)(ワイズから醸し出される圧倒的な覇気を前にニィと口角を上げる)――― 俺とてめぇの最期を飾る戦いだ。遠慮なくかかってこいよ。(一方こちらは闘争心があるかのような不敵な笑みを浮かべているが、それに相当する"気"を出していない。まるで、内にその"気"を秘めているかのように…)――――――― 行 く ぞ ぁ ッ ! ! ! 」
――――― ボ グ ア ア ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! ズ ギ ャ ァ ア ン ッ ! ! ! ド ゥ ン ッ ! ! ! ズ シ ャ ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ー ー ー ー ッ ! ! ! ! ! (結晶の丘にて、二つの影が激しくぶつかり合う)
モララー「ぬおらああああぁぁーーっ!!(元四皇帝の一角ワイズと熾烈な激突を繰り広げる)」
ド ゴ オ オ オ オ ォ ォ ォ ー ー ー ン ッ ! ! ! (爆発の様な衝撃が広がり、大地が震撼する)
ワイズ「ハァハハハハッ!!(英雄モララーとの一触即発の殴り合いの中、殺戮に塗れた戦いに身を委ねるように嗤う)」
ズギャアンッ ! ! ズ ズ ズ ズ … … ―――――ズシャアアアアアァァァアアアアアーーーーンッ ! ! ! ! (戦闘の衝撃により周囲に生えている結晶剣山に亀裂が生じ、やがて倒壊する)
ワイズ「ヌルい、ヌルいな…それが『英雄』としての力なのか?(ドッ、ゴッ、バシッ ! ! !)(素早いステップによる殴打を叩き込む)これでは5年前に戦ったあの小僧ども(アオと
DMトゥーン)とまるで変わらんではないか!貴様はこの俺を、せっかく黄泉帰りを得たこの俺を失望させてくれるのか!?( ズ ン ッ )(正拳突きを繰り出す)」
モララー「ガッ、ゲシッ、ゴッ… ! !(ワイズの攻撃を両腕でしっかりといなす)勝手に言ってろ、俺はお前の期待に応える為に戦っているんじゃないからな―――― ガ シ ッ (ワイズの拳を受け止め) せぃっ!!(そのまま背負い投げをする)」
ワイズ「むっ!?(投げ飛ばされるが華麗に着地し、ゆっくりと踵を返す)その小さい身体で大した力(パワー)だ…強大な気を纏ったこの俺を易々と投げ飛ばすとはな…冷静に判断してみれば、確かに貴様の力は侮れん。(何度も拳を握りながら愉快そうに嗤う)ただの殴り合いにも飽きてきた…そろそろ"動かせて"もらおうか。( グ ッ …)(拳に力を込める)」
モララー「……(ワイズを横目に態勢を整える)」
ワイズ「――――― ハ ァ ッ ! ! ! (握った拳を勢いよく突き出すと同時に掌を開いた)」
モララー「……!(その様子を目にするや否や、前屈みに低い態勢を取った)」
ボ ギ ュ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ッ ! ! ! ! (見えざる衝撃がモララーの頭上を過ぎる―――そして、モララーの背後にあった幾つもの結晶剣山が一斉に粉々に砕かれ、轟音を立てながら崩れ落ちていく)
ワイズ「これを初見でかわすとはな…そうこなくては面白くない!(にやりと口角を上げると地面を蹴りあげ、勢いを付けたショルダータックルを繰り出す)」
モララー「(でたらめな力だ…)……!(背後で崩れ落ちる剣山の瓦礫を横目で確認し、真っ向から迫ってきたワイズに対抗するようにバク転し、彼の頭上で弧を描くように回避する)」
ワイズ「ズザザザァー…ッ… ! ! クハハ、引っかかったな。(キュガァ…ッ… ! ! )これを喰らうがいい…!(バシュバシュバシュバシュン…ッ ! ! !)ヌオアァッ!!(ポォーピィーッ ! ! ! !)(かわされた直後に振り返ると、手中に巨大な闇エネルギー弾を生み出し、そこから幾つもの闇弾を放つ。その後、ある程度縮小したエネルギー弾を高速で投げ飛ばした)」
モララー「ヒュン スンッ オンッ (着地後、視界に入っていないにもかかわらずそのエネルギー弾を次々と左右に揺れながら回避していく)―――づぇいッ!!(ドゴォンッ ! !)(そして、最後に投げ飛ばされたエネルギー弾を水平に殴り返し、ワイズにお返しする)」
ワイズ「むッ…!(ボグゥオオオンッ ! ! ! )(咄嗟に両腕を交わし弾き返されたエネルギー弾を受ける)……(バカな…あの速度の攻撃を目にすることなく回避しただけでなく、その上に殴り返すだと…?)(立ちこめる黒煙の中で衝撃を覚える)むぅんッ!!(腕を振り抜き黒煙を払う)」
モララー「――――せい!!(ワイズが煙を振り払うと同時に彼の懐に潜り込み、腹部にアッパーを叩き込む)」
ワイズ「ゴハァ…ッ!(攻撃を受けた衝撃で唾液を吐き)ご…おのれ調子に乗るなよォ!!(頭上に掌を構え、モララーを押し潰す勢いでそれを振り下ろした)」
モララー「……!(軽い身のこなしでその掌底を回避する)」
ズシャアアアァァァァーーーンッ ! ! ! パラパラパラ…(ワイズの空ぶった攻撃が地面に炸裂し土煙が舞う)
ワイズ「ドシュンッ ! !(土煙を突き抜ける勢いで駆け出す)―――“WW(ワンダー・ワイド)ボール”!( ド ッ )(手中に生み出したエネルギー弾をモララー目がけ投げ飛ばす。一見はただのエネルギー弾だが…)」
グ ゥ ン ――― ク ィ ン ―――――― グ ゥ ォ ン ッ ――――――(ワイズが放ったエネルギー弾は、文字通り「W」の字を描くように何度も屈折しながらモララーに襲いかかる)
モララー「(ストレートに来たか…避ける隙を与えるだけだが―――)―――――ッ!?(一直線に飛ばされたはずのその弾の軌道が変曲したことに仰天し、成す術なく喰らう)…なんだ…今のは…(若干苦い表情を浮かべ直撃した部位を摩る)」
ワイズ「クククッ…!これで驚くようじゃまだまだ… 四皇帝 "W"を冠するこの俺の力の前に屈するがいいッ!!“WWW(ワンダー・ワイド・ワールド)ボール”!!( ド ン ッ ! )(再び生み出したエネルギー弾を投げ飛ばす)」
グ ィ ン ――― ヴ ヴ ン ッ ――――― オ オ ゥ ン ッ ――――――― ドッ ドドドドッ ドドッ ドッ ! ! ! ! (ワイズが放ったひとつのエネルギー弾は、飛ばされる最中で分裂を起こし、数多の弾丸となる。そしてそれらは先程の様に鋭い軌道を不規則に描きながら飛び交い、モララーに襲いかかった)
モララー「ちッ…(面倒くせぇ…)ほっ…!ッ…!てぃ!は…っ!(迫る弾幕の嵐をバク転や横ステップも交えながら後退回避していく)」
ワイズ「本当にすばしっこい猫野郎だ。その速さは褒めてやろう。だが…バリバリバリィ…ッ ! ! !(回避に苦戦を強いられるモララーを愉快そうに笑むと、右手が帯電する)――――これで沈むがいいッ!!( ド ゴ ォ ン ッ ! ! ! )(その発言と同時に一瞬にしてモララーの眼と鼻の先に現れ、帯電した右手による強烈な掌底を炸裂させる)」
モララー「(速い――――)ぐぁ…ッ…! ドゴオオォーーーンッ ! ! !(ワイズの凄まじい不意打ちを喰らい、結晶の塊に激突する)」
ワイズ「ハァハハハハッ!この俺がパワーに振り回されるだけだと思ったか?甘い…長年の間、戦いに身を捧げて来たこの俺に欠けたものなど一つもありはしないのだからな!(両腕を広げ嗤い上げる)」
モララー「…ッ…(土煙の中からゆっくりと現れる)……(攻撃される寸前に“
アンビション”を纏って正解だったな…あれは結構効いたぜ…)(先程攻撃された部位は黒く変色しており、徐々に元に戻っていく)」
ワイズ「ほォー、あれをまともに受けて無傷か…運の良い奴だ。……ん?………… ニ ヤ リ (突然何かの存在を感じ取ったかのように、モララーではない別の方角を見据える。そしてしばらくして、ひとり、不気味な笑みを零す)…ハ、ハハハ…ッ!!(突然不気味に嗤い上げ)」
モララー「……(何だ…?)(その様子を窺い)」
ワイズ「ハハハ…クハハハ…!なるほど"こういうこと"か。読めた…読めたぞ。何故一度死んだはずの俺がこの世に蘇ったのか…それは偶然などではなかった!この俺の力を知る者が、この俺を、この地に蘇らせたということ!そしてどういうわけか、俺はそいつの為に戦わされているということ…酷く滑稽な話だ…が!再び生を受けたこの肉体!そして以前にも増すような、溢れんばかりのこの脈動…!『"Z"の称号を持つあの男』と初めて戦った時以来の感覚だ… 常に強い者との戦いを望んできた俺にとって、これ以上の至福を感じたことはないぞ!」
モララー「(そういや忘れかけていた…最も脅威なのはこいつだけじゃねえ。こいつをこの世に呼び込んだ『黒幕』だ。『そいつ』…まさかこの戦いを見ているのか?いや間違いねえ…だったら、今まで出くわしてきた死人たちの襲撃も、単なる偶然じゃないってことが証明できる。こいつ等を操る黒幕は…俺達の存在に気づいているし、俺達の事も知っている。最近の平和ボケのせいで感覚が鈍っていたが…冷静に考えりゃ、今回の件…俺が想像していた以上に厄介な大事件なんじゃないのか…)(ワイズを静かに睨みつけながら)」
ワイズ「そして今!俺は『その者』から更なる力を得た!かつての俺自身を超越するかのような圧倒的な力を!貴様で試させてもらうぞ…"英雄"モララー!!―― パ キ ィ ィ ー ー ン … ッ … ! ! (そう言うと、両の掌を合わせる)」
ズズズズズ…ッ…―――ボゴォンッ、ボゴォンッ、ボゴォンッ ! ! ! (モララーを囲むように、三方向の地面から漆黒色に光る棺桶が三つ出現し、それらが一斉解放する)
モララー「……!(何だ…――――)――――!(こいつは…!)(見覚えのある棺桶の眼を見開く)…なるほど、本人(黒幕)の能力で転生された奴は、その能力を使って、また違う奴を転生できるのか…まるでねずみ算だ。(苦い表情を浮かべ)」
クルミア&ランバ&シュネル『ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … ッ …(ワイズにより召喚されたのは、既に死去した四皇帝配下たち――――"K"、"L"、"P"の三名だった)』
ワイズ「フハハハ!素晴らしいぞ!この力があれば、俺は思い通りに「命」を操ることが出来る!かつての俺になかった力だ!これさえあれば…俺の手駒をいくらでも増やすことができるッ!!(両の握り拳を上げて快哉を叫ぶ)」
モララー「ピク…(ワイズの発言に眉をひそめる)…命を操るだと…?既に操られている分際で、胸糞悪ぃこと言いやがって…!(ワイズを鋭く睨む)」
ワイズ「黙れ野良猫!!この俺を誰だと思っている!?【四皇帝】のワイズ様だぞ…!この俺に勝る者など存在しない!あの憎きデュエルマスターには運悪く敗れてしまったが、本来の力を出し切ればあの小僧も始末できていた!この俺に抗う者たちは全員、血祭りに上げてやるぞォッ!!!!(雄叫びを上げる)」
モララー「野良猫で結構、誰かに飼われて自由を奪われる飼い猫になるよりはな…!(グッと握り拳をつくる)…命を軽んじるクソ野郎、俺は大嫌いだ。命を守る為に自らの命を賭けて戦う『アイツ』に比べりゃ―――――お前はずっと弱い。だからお前は『アイツ』に負けたんだよ。」
ワイズ「御託はその辺で良いだろう―――――― 殺 れ 。(激しい憎悪を含んだ命令を下す)」
シュネル「ギュルルルルッ…! ! ダンッ ! ! (脚部に輪状のエネルギーを放出し、ローラースケートの様に鋭い軌道を描きながらモララーに襲いかかる)」
ランバ「シャラン♪タンッ、タンッ、タンッ♪♪♪(タンバリンを持ち出す。叩くと♪型の爆弾が出現し、モララーに襲いかかる)」
モララー「 タ ン ッ ―――――お前たちに用はねぇ。(ゲシッ ! ! )(目前に現れたシュネルを蹴り飛ばすや否や方向転換し、滑走するような速さでランバへと向かう)―――― 地獄へ失せな!!( ド ゴ ォ ッ ! ! ! )(ランバの懐に潜り込み、アッパーによる重い一撃を炸裂させる)」
シュネル「ゴッ―――――ドシャアアアァァーーーーンッ ! ! !(蹴り飛ばされ付近の結晶の塊に激突する)」
ランバ「―――――!(気付いた時には既に遅く、モララーの拳により自らの身体が抉り取る様に葬られる)サアアアァァァ…――――(灰色の砂となって消滅する)」
クルミア「バッ… !(モララーに掌をかざすと周囲に闇のエネルギー弾を幾つも生み出し、彼に向けて放った)」
モララー「ヒュン―――ヒュッ―――ヒュンッ―――――(TURBOを使用していないにもかかわず、その能力に引けを取らないかのような素早い動きで攻撃を次々と回避し…)―――シュンッ ! (ワイズの目の前に現れる) ―――吹き飛べ!!(怒りを込めた拳をワイズに繰り出す)」
ワイズ「(圧倒的なモララーの速さに驚きつつも、何処か余裕を含んだかのような不気味な笑みを零す)―――――――『盾』。」
クルミア「ヒュンッ――――― ド ゴ オ ゥ ッ ! ! ! !(ワイズの命令により彼とモララーの灰田に瞬間的に割り込み、モララーの攻撃からワイズを庇う。しかしそれは仲間意識によるものではなく、ワイズの一方的な命令による"犠牲の肉壁"そのものだった…)」
モララー「―――――ッ!?(突如現れたクルミアに驚愕する)てんめ゛ェ゛…ッ…!!(そして彼女を利用し攻撃を退けたワイズに激しい憎悪を掻き立てるように睨みつける) 」
ワイズ「言っただろう、俺は命を操る力を手に入れたと。それにこいつ等はもともとは俺の部下だった者たち…そして今は生前よりも優秀に働いてくれる俺の完璧な手駒だ。俺の為に動き、死ねることを本望だと思っている!ならば俺は、優秀なそいつらに応えなければ―――(右手が帯電する)――――― い け な い よ な あ ?(バギュアアァッ ! ! ! !)(なんと、クルミアの背後から彼女の身体を帯電した掌底で貫き、そのままモララーにも攻撃を仕掛けたのだった。そう、モララーを死角から討つためにクルミアを利用する非道の戦法だった。)」
モララー「!!!? ごはァ…ッ…!(予想だにしなかった死角からの不意打ちに対処し切れず、今度は完全に直撃を許してしまい、大きく吹き飛ぶ)」
クルミア「………ドサァ… ! ! サアアァァァ…―――(ワイズに身体を貫かれた後はうつ伏せに倒れ込み、全身が砂となって消滅した)」
ワイズ「ハァハハハ…ハハハハッ!!!愉快爽快痛快だッ!!貴様も知っているだろう?弱者は常に強者の餌食となる。新時代へ突入したこの混沌世界はまさに弱肉強食の世界!弱きは罪であり、強きは正義なのだ!!ただ強い者だけが生き残ればそれで良い!それが我々四皇帝が決めた掟であり、この世界の掟だッ!!!フハハハハハハ!!(邪悪な笑みを浮かべ)」
モララー「 ダ ァ ン ッ ! ! (地面を思いっきり殴りつけて立ち上がる)マジで…クソッタレだな…テメェはよぉ… ……俺が知っているてめえら組織は、絶望だとか恐怖だとか、ネガティブなことばっかほざくだけの鬱陶しい野郎の集いかと思ってたよ。…あの男…『
ユーク』って奴もな、確かに強い奴との戦いを望んでいた。だがアイツは違う、純粋に…ただ純粋に強い奴との戦いを望んでいただけだった。初めて会った時は嫌いだったが、何度も戦っていくうちに、アイツのそういう真っ直ぐなところに惹かれていったんだよなあ…!(不敵な笑みを浮かべ)」
ワイズ「ほゥ…そう言えば貴様、あのユークに戦いを挑み、無様に負けたんだよなあ?"W"の俺様を相手にその様では、俺を遥かに凌ぐ奴に勝てるわけがないか。フハハハハハ!!(嘲笑)」
モララー「ああ、テメェの言うとおりだ。俺確かにあいつに負けた。だがアイツに負けた理由は、単なる力の差じゃねえんだ。"何かを純粋に追い求める揺るぎない意思"…それがあん時の俺には欠けていたからだ。だから俺も、俺自身の『目標』をつくった。『それ』に追いつく為に懸命に努力もしてきた。そして俺は…ついに『目標』を越えた…ッ!!」
――― …希望……か。…フン… …負けを…認めよう…。――――貴様は、本当に…… ……強い……。 ――――(モララーの脳裏に、ある男の言葉が過る)
モララー「俺の目標だった『アイツ』は…自分の強さに純粋だった。何かを牛耳る為の強さなんかじゃなくて、己の力を誇示する為の強さなんかでもない。最果てにいる、自分よりも強い誰かと戦うためだけに、己の強さ誇った『アイツ』は、本当に強かったさ!!テメェなんかよりよっぽどなッ!ワイズ!!(ワイズを指す)」
ワイズ「何…?(モララーの発言に青筋を立て)強い奴と戦う為に強さを追い求める野心なら俺にもある。実力は違えど、俺と奴の生き様は同じだ!貴様如きに何が分かる!?」
モララー「わかるさ。自分よりも弱い奴を踏み台にして力を手に入れようとする奴と…たった一人でもがき苦しみながら、それでもひたすら前を向き続けて精進し続ける奴とじゃ、生き様は全然違うぜ。…来いよワイズ、そんなに強さを誇示したけりゃ…好きなだけやりぁあいい。本当の"強さ"をテメェに教えてやる。」
ワイズ「なんだと…?生意気なことを叩く猫野郎が…この俺をいらつかせたことを後悔するがいい…この―――――身の程知らずがあああああァァァァーーーッ!!!!(気迫の籠った突撃と共に殴りかかる)」
モララー「 ヂ ェ ス ト ォ ッ ! ! !(ワイズの攻撃に合わせ拳を突き出す)」
―――― ド ゴ ゥ オ オ ォ ン ッ ! ! ! ! ――――――(二人の激突により、大地が、大気が、激しく振動する)
ワイズ「ぐぬぬゥウウ…ッ!!!(何故だ…!何故俺の力に屈さない…!?)(拳と拳のぶつかり合いの中、相手のモララーとその強さに驚愕し)」
モララー「俺はお前には負けねえよ。( オ ウ ン ッ ! ! )(急に力を入れ、ワイズを一方的に殴り飛ばした)」
ワイズ「ぬがああああぁぁぁッ!!!(殴り飛ばされるが空中で態勢を整え直し着地する)ハァ…ハァ…!調子に乗るなと――――言っただろう!!!」
シュネル「シュンッ―――――― ガ シ ッ (ワイズの発言が終えるタイミングでモララーの背後に現れ、羽交い締めする)」
モララー「…ッ…!(突然の事態に驚きを示す)」
ワイズ「貴様がなんと言うと…結局は勝者こそが正義!!勝利こそ正解なのだ!!勝つ為ならば手段などいとわん―――――俺の前に、儚く散れェーーッ!!!!(バリバリバリィッ ! ! ! !)(再び片手に帯電した状態で高速移動し、シュネルもろともモララーに貫通力に優れた電撃掌底を炸裂させる)
――――― ズブシャァ…ッ… ! ! ! (ワイズの電撃掌底により、誰かの身体が貫かれる悲惨な音が響く)
ワイズ「クハハハハ…ッ!!口ほどにもなかったな…英雄――――――ッ!!??(モララーにとどめを刺し勝利を確信した…その瞬間だった。)」
シュネルによって身動きを取られてしまい、成す術なくワイズの一撃に沈んだかと思われたモララーだった…しかし、ワイズの目の前にそのモララーの姿はなく、ワイズの攻撃によって胸部を貫かれたシュネルしか存在しなかったのだ。
シュネル「サアアアァァァ…――――(虚空を羽交い締めした状態のままワイズに身体を貫かれ、砂となって消滅した)」
ワイズ「――――!?(バカな…今のは確実に決まったはずだ…!手ごたえもあった…何よりあの速度から逃れることなど、あ…ありえん…ッ!!)」
モララー「――――腑に落ちないって顔をしてんな?(ワイズの遥か頭上から、彼を俯瞰しながら声をかける)」
ワイズ「なっ―――!!(い、いつの間にあんな上空に…!?)(上空のモララーを見上げ、仰天する)」
モララー「電撃…“エンドリ”―――もうテメェのその攻撃は効かねえよ。(エンドリを発動し、全身を一時的に雷化させて攻撃を回避したのだった)よっ…!(着地し、口元を拭う)手駒は全部壊してやった…なんならさっきより数を増やしてもいいんだぜ。全部ぶっ壊してやるだけだかんな。(拳を突き付け)」
ワイズ「ぐッ…おのれ貴様ァ…ッ!(怒りに拳を震わせ)…フン、所詮弱者如きじゃ貴様は止められんか…ならば、俺自身が更なる高みへと登ればよいだけのことだ。(平静を取り戻し、再び不敵に笑む)もう少し暴れたかったのだが…もう終いにしてやろう。貴様に真の絶望を思い知らせてやる。あのデュエルマスターには使わなかった、俺の真の力をな…ッ!」
モララー「(もう散々聞いてきた台詞だなあ…)(後頭部を掻きながら)」
ワイズ「絶望しろ…恐怖しろ…そして後悔しろ!!この俺が持つ能力『 ク リ ア ラ ン ス 』の真骨頂を解放してやる!!ヅエエエェェェェァァアアアアアアアーーーーッ!!!!!(激しい邪気を纏い始めると、大地が激しく揺れを起こす)」
モララー「ッ…(とは言ったものの、こいつはマジでヤバそうだ…)(ワイズの膨れ上がる気を感じ取りながら苦い表情を浮かべる)」
ワイズ「貴様だけは簡単には死なさん…ッ!圧倒的絶望を味あわせて、確実な死を下してやるッ!!( グ バ ァ ッ )(背後から黄金の触手が何本も出現し、ワイズを包み込む様に彼の身体を巻きつける)」
キ ュ ア ア ア ア ァ ァ ァ … ッ … ―――――― ド ゥ ン ッ ! ! ! (激しい光を帯びたワイズから、幾つもの閃光が暴発された)
モララー「(神々しくも荒々しいその光に目を閉じ、事態が鎮まり返ってからようやく目を開ける)……!こいつぁ…―――
ワイズ「 ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ … ッ … ! ! (光が消滅すると、そこには全身に黄金の鎧を身に纏ったワイズがいた。体も一回り大きくなり、額の『W』の紋章もデザインが一新され、色も青から赤色に変色していた)―――――神々しい光だろう?これが覚醒した俺の姿だ!!
モララー「ふー…(ワイズの姿を眩しそうに見つめ、一息を零す)なるほど…確かにお前にはよく似合ってると思うぜ。己の強さを誇示するみてえでよ… もう十分すぎるほど派手な格好だ。(皮肉を述べた後、膝に手をついて「うしっ」と気合を入れる)俺も久々に"やる"か…―――(右腕を水平に構える)
―――― “ T U R B O ”――――
モララー「――――……“ T U R B O ”。( ド ゥ ン ッ ―――――― プ シ ュ ア ア ア ァ ァ … ッ … ! ! )(身体から蒸気が噴出し、全身に僅かな熱を帯びる)」
ワイズ「なるほどそれが…貴様の能力(ちから)か。(ようやくか… その力を…"英雄の力をこの手にする為"に、まずは存分に見せてもらおうじゃないか。)(様子が一変したモララーを見据えながら不気味に笑んで)」
モララー(TURBO)「プシュゥゥゥ……これを使うのも随分久しぶりだな…( グ ッ )(握り拳をつくり、距離の離れたワイズに"至近距離で殴りかかる"態勢に入る)」
ワイズ「……?…フ、フハハハ!!(モララーの攻撃態勢に眉を潜め、突然嘲るように嗤い上げる)何だその態勢?かかってこないのか!?身体に蒸気を纏って強くなったのかと思えば…ふざけた構えだな、英雄!」
モララー(TURBO)「……最初に言っておくぜ…―――――『 構 え ろ 』。(呟くような小さいが、それでいて鋭い声で) 」
ワイズ「あん…?(顔をしかめ)……(何を言っていやがるあの猫野郎…この距離で攻撃を仕掛けるとすれば、回避など造作もない。否、この黄金の鎧は俺が持てる最高の防御術を遥かに凌ぐ強度を誇る。たとえ奴がどんな攻撃を繰り出そうと、俺には無意味だ。)――――― 来い、返り討ちにしてやろう。(ニュルンッ… ! )(背後から現れた黄金の触手が大剣に変形し、それを手にとって身構える)」
モララー(TURBO)「…TURBO――――( シ ュ ン ッ )―――― “ブレッド”ォッ !!!( ド グ ゥ ア ァ ッ ! ! ! )(瞬く間にワイズの懐に潜り込み、強烈な殴打を高速で叩き込んだ)」
ワイズ「――――――ヅッ゛ッ゛!!??(メキメキメキィ…ッ… ! ! )ドッゴオオオオオォォォォーーーーーンッ ! ! ! ! (モララーの拳が黄金の鎧に深くめり込むと、鈍重な鎧を着こんでいるにもかかわらず、紙の様に大きく吹き飛び結晶の壁に激突した。その際、手にしていた大剣を手放してしまう)ガラララ…ッ… ドンッ…! !(瓦礫の結晶を払いのけ、土煙から現れる)……ッ…?!(な…何が起こったというのだ…今、一体何が…―――)――――!!?(そして激痛が迸る腹部を見やると、その堅さゆえに壊れないと思い込んでいた鎧に大きな亀裂が生じているのを認識し、酷く仰天する)」
モララー(TURBO)「グッ グッ (何度も拳を握る仕草を取る)…いけるな。(自分の拳を見た後、遠く吹き飛んだワイズを見据える)」
ワイズ「ぐ…ッ…!ば、バカなァ…ッ!この鎧に罅を入れるだと…!?い、いや…それだけじゃない…!あの距離から一体どうやって攻撃を仕掛け―――――!!(まさか…こいつ…―――)」
モララー(TURBO)「ああ、そうだよ。俺の能力“TURBO”は、俺の持ち前のスピードを極限状態に高める形態変化だ。そして速さに比例して力も倍増する。それだけだ。(再び身構える)」
ワイズ「な…なるほど…流石英雄と呼ばれる様になっただけのことはある…その力をもってして、驚異の存在となったか…!ク…ククク…ッ…!ククククク…ッ…!!(こみ上げる笑みにこらえながら)」
モララー(TURBO)「何が面白くて笑ってやがる。その鎧ひっぺ剥がすまで、俺は止まらねえからな。シュンッ―――――(瞬間移動をしワイズの視界から消え失せる)」
ワイズ「(実に素晴らしい力だ…これは"奪う"に値する…!)―――――ッ!?(モララーが消えたことで動揺し)」
モララー(TURBO)「――――“TURBOバズーカ”ッ!!!(ズガアアアァァァンッ ! ! ! )(ワイズの背後に出現し、両手を後ろに伸ばした後、勢いを利用した掌底を高速で打ち込んだ)」
ワイズ「ゴッ――――フガァ…ッ!!!(背後に受けた大きな衝撃により大の字に吹き飛ばされる)」
モララー(TURBO)「“TURBOハンマー”!!!(ドゴォッ ! ! ! )(吹き飛ぶワイズの頭上に現れ、光速のハンマーナックルを炸裂させる)」
ワイズ「ぐふぁあぁッ!!!!(ズガッシャアアアアアァァァァァンッ ! ! ! !)(地面にめり込む勢いで叩きつけられる)」
モララー(TURBO)「スタ…(攻撃後、土煙を背後に着地する)……(妙だな…まるで動きがない… 野郎、何か企んでるな…)」
ワイズ「ぐゥ…凄まじい、力(パワー)だ…(起き上がる)これ以上のダメージは流石の俺でも危険だ…故に…――――――その力、俺も使わせてもらうことにしよう。(これまでにない邪悪な笑みを浮かべ)」
モララー(TURBO)「何わっかんねえことを――――言ってやがる!(高速殴打を叩き込もうとするが)」
ワイズ「 バ ン ッ ! ! ! (モララーの拳は確かにワイズに直撃した。しかし、その拳はワイズの"手中"にあったのだ)…もうその攻撃は効かん。フンッ!!(受け止めた拳を掴み、モララーを投げ飛ばす)」
モララー(TURBO)「何ッ――――!?(驚く間もなく宙へ投げ飛ばされる)」
ワイズ「―――― “ T U R B O ” ―――――」
モララー(TURBO)「ヅッ―――――!!?」
ドッ ゴッ バキッ ダゴォンッ ドゴッ ドッ ドゴォッ ! ! ! !(空中で丸腰のモララーに、目にも止まらぬ速さで大きな影が襲撃を仕掛けた)
モララー(TURBO)「ぐッ…あ…ッ…!!(この速さ…まさかこいつッ…!!)(攻撃を受け続ける最中、あることに気づき驚愕を覚える)」」
ワイズ「驚いているか?そうだ―――シュンッ―――貴様の自慢の能力――――ヒュンッ―――――この俺も使わせてもらうぞ――――ヒュッ―――――ハァハハハハッ!!!(圧倒的な速さでモララーに速撃をたたみかける)」
モララー(TURBO)「野郎…ッ…!(このままじゃ埒が明かねえ…!)“TURBOスベリア”ッ!!!(ズダダダダダッ ! ! ! !)(広範囲に及ぶ高速殴打の乱打を繰り出す)」
ワイズ「おっとと…!(次々と迫る攻撃を涼しい顔で避けながら退く)どうした?さっきまでの余裕がなくなったように見えるぞ、英雄…?(口角を上げながらゆっくりとモララーに迫る)」
モララー(TURBO)「タン…(着地後、肩で息をしながらワイズを睨む)テメェ、あれか…敵の能力を奪う力でも持っているのか…?」
ワイズ「ご名答。(満足そうな笑みを零し立ち止まる)四皇帝"W"の紋章を持つこの俺の能力は『クリアランス』!貴様の言う通り、相手の能力を奪うことができる力だ。俺はこの力を使い、これまで多くの強豪たちと戦ってきた…!そうして奴らの力を蓄え続け、結果、俺は四皇帝の一角となり、最強になったのだ!(両腕を広げると、それが合図となったのか、上空からミサイルの雨が降り注いだ)」
モララー(TURBO)「けっ…やっぱりそうかよ―――――!?のわわわっ!!(汗)(ミサイルの雨を高速移動で掻い潜りながら避けていく)」
ワイズ「戦えば戦うほど強い奴と遭遇する!そうして強い奴らの力を奪い、俺は更に高みへと登り詰める!俺が四皇帝に下ったのも、より強大な力を持つ者と出くわす機会が多いと踏んだからだ!結果は俺の予想通りだった…!(モララーに血のように真っ赤に染まった赤弾を投げつける)―――――“堕球”(オチダマ)。」
モララー(TURBO)「なっ――――」
――――ボギュアアアアアアアァァァァァァーーーーーーンッ ! ! ! ! ! (ワイズの放った弾は大爆発を引き起こし、結晶の丘を瞬く間に消し飛ばしたのだった)
モララー(TURBO)「シュンッ―――――あっっっっぶね…(…ッ…これも、他の奴らから奪った力だってのかよ…)(運良く高台に逃れ、変わり果てた結晶の丘を眺め苦い表情を浮かべる)」
ワイズ「悔しくも俺はあのデュエルマスターとの戦いに敗れた…しかしだな、あの戦いに敗れたおかげで俺は地獄に堕ちることが出来た!地獄には、この世にはない強さを持つ者が五万といる!!当然俺はそいつらの力も得て…再びこの世に目覚めたというわけだ!理解したか猫野郎、貴様が相手にしている者の強大さを!絶大さを!絶対さを!!そして絶望するがいい…この俺に…ッ…!!」
モララー「…なる、ほど、な…(肩の力を落とすようにTURBO化を解き、高台から降りる)ああ、恐れ入ったよ。確かにお前はやべぇ奴だよ。(ワイズの目の前に歩み寄り)」
ワイズ「クハハハ…ようやく俺の力に怖気づいたか…潔く死にに来たか…!(愉悦を含んだ笑みを零す)」
モララー「勝手にそう思ってろ。それに、何もお前が強いとは言っていねーけどな…(目を瞑り)」
ワイズ「…なんだと…?」
モララー「他人の力を奪う…か…なるほど、テメェみてえなクソ野郎に相応しい力だな。実にお似合いだ。だが…相手が悪かったな、ワイズ。(にやりと口角を上げ)―――――やっぱりお前は俺には勝てねえよ。」
ワイズ「は…?は…ハハハ…ハァハハハハ…!フハハハハハッ!!!絶望を前に錯乱したか!滑稽だ…実に滑稽だぞ英雄!!腹を抱えて笑い転げるほどに面白おかしい姿だ!!…………何を根拠にそう決めつける。今の俺の力を見ただろう?もはや貴様が勝てる要素など一つもない。俺は貴様の能力を得ただけでなく、貴様等がこれまで対峙してきた奴ら、そして俺が対峙してきた奴らの力をも得ている!俺は無敵だ、もはや誰も俺を止めらまい…!終わりだ―――― 英 雄 。」
モララー「(ふぅとため息をつく)ああ、終わりだな…ただし、テメェの―――――な。(ワイズを鋭く睨みつけ) お前の決定的な敗因を3つ教えてやる。まず一つ、お前が他人の力を得てそれを自分のものにする能力者だということ。二つ、お前自身には"何もない"ということ。そして三つ…―――(オゥン――――― ド ゥ ン ッ ! ! !)(全身に異変が生じる)」
ワイズ「何だ…まだ何か力を隠し持っているのか…?(モララーの様子を窺いながら)」
モララー「――――人の個性は奪えると勘違いしていることだ。( ド オ ォ ゥ ン ッ ! ! ! )(激しい赤色のオーラが放出される)」
ワイズ「なッ…!!?(凄まじい気だ…まだ、こんな力を…ッ…!?)(強大な気を前に目を細めながら衝撃に耐え)」
モララー「………本当はテメェなんかじゃなくて、『アイツ』に見せつけてやりたかったんだけどな… しかたねぇ…見せてやるか…―――」
モララー「――――― " も う 一 つ の “ T U R B O ” を な ッ ! ! ! "―――――」
ワイズ「もう一つの“TURBO”…だと?(半ば興味を示したように不気味な笑みを零しながら)」
モララー「……『アイツ』(ユーク)との決着がついた後、俺は更に自分の腕に磨きをかけた。その決着は俺にとって最後の戦いなんかじゃなくて、"ただの通過点"だってことを…アイツはあの戦いで俺に教えてくれたからな。俺にとってアイツは目標だった…アイツを倒せるだけの力さえあれば良いって、勝手な満足に浸っていたこともある…けど、それじゃあ…駄目なんだ…―――(その脳裏に、コールドビルの屋上で対峙した因縁の敵
ナナシアが過る)…俺には…(暴発された赤いオーラが押し戻され、鎮まり返る)」
モララー「俺の背後にゃ、守りてぇものがいっぱいある。その為にはあん時よりもっと、今よりもっと、強くならなくちゃいけねえ。 ス … (両腕を広げる)…広げた手よりも大きなものを守るってのは、一番大変さ。でもそれが俺に生きる意味を教えてくれたから、絶対に守らなきゃならねえ…いや、守りてぇんだ。(ふっと笑みを零し)…ようやくわかったのさ、"やりたいこととやるべきこと"を。だから俺は…戦い続けることを諦めない。(大胆不敵な笑みを浮かべる)」
ワイズ「フン…ならば、この俺が貴様を殺し、貴様が守ろうとしているもののすべてを壊してやろう!あのデュエルマスターにも味わわせたように、親族や師、果ては仲間をも、この手にかけて奪ってくれてやろう…!」
モララー「させねえよ…させやしねえぞ、クソ野郎。(戦友のかけがえのない存在を奪った目の前の敵に、並々ならぬ怒りの混じった鋭い眼光を飛ばす)目標を越える為の力…そして、大事なもんを守る為の力、見せてやるよ。奪えるもんなら、奪ってみろよ…――――」
モララー「――― “ O B R U T ”(オブリュート) ――― ( ド オ ォ ゥ ッ ! ! ! ! )(全身に凝縮された赤いオーラは蒸気のように勢いよく噴出され、辺りに衝撃が迸る。その姿はTURBOとよく似ているが…)」
ワイズ「ッ……!?(迸る衝撃に目を細め)…ほゥ…それが貴様の、もう一つの力か…(珍味を目の前に涎を垂らす獣のような形相で、愉快そうににモララーを見つめる)」
モララー(OBRUT)「俺は敵対する相手に長々と能書きを垂れる様なことはしねえ…そんなことをするくらいなら、とっととぶっ飛ばやればいいと思ってるからな。 だが、"あえて"そうさせてもらうぜ。…俺の新たな力“OBRUT”は、“TURBO”と対を成すもう一つの能力。だから、TURBOであって、TURBOじゃない…!グッ…ググググ…ッ…(足を上げて一歩進もうとする。しかしその動作には違和感があり、まるで重りか何かを幾つも装備しているかのように重苦しそうな動きだった)“OBRUT”は…発動すればこの全身に大きな重力が働く…つまり…速く、鋭く動けるTURBOとは真逆だ…!今の俺は、象よりも遅く重たい。だから誰でも俺の動きは手に取るように分かるし、簡単に対処できるだろうぜ…っ…!俺にとっちゃ、この上なく相性が悪く、最悪な能力だ…(苦々しい笑みを浮かべ)」
モララー(OBRUT)「…だがよ、ワイズ。それにもかかわらず、何故俺がこんな力を解放したと思う…?テメェはこんな俺を見て、手加減でもしているのかと怒っているかもしれねえ…!俺だって、こんな戦い方を考えた時は馬鹿馬鹿しくもなったさ。じゃあ、何故だ…?何故編み出したと思う?何故今使おうとした?……来いよ、直接教えてやる…この"拳"でな…!!(重力への抵抗で震えながら掲げる拳を見せつける)」
ワイズ「(TURBOとは対を成す力…か…確かに、奴の今の動作は酷く鈍い…一目瞭然だ。)フ、フハハハハ!!無様だな英雄!!ただ己に負荷をかけるだけの力…!貴様自慢のスピードを意識をした新たな力でも開放するのかと思えば…なんなんのだ…失望したぞ…!絶望の淵に追い込まれ、自棄にでもなったか!?もはや奪う価値もない力…ならば貴様の力で、そのもう一つの力とやらを叩き潰してやる!!(“TURBO”を発動し、圧倒的速度をもってモララーに襲いかかる)」
ガッ ドゴッ ズガッ ドンッ ドッ ドドッ ゴッ ! ! ! (縦横無尽に高速で駆け抜けるワイズの影がモララーを襲い続ける)
モララー(OBRUT)「ぐッ…(…いざ自分で味わってみるとなかなかなもんだ…)(全く動けない状態で袋叩きに遭い、痛みに耐えるように歯を食いしばるが…)――――だがなぁッ!!(グ…グググッ… ! !)(強く握った拳を構え)」
ワイズ「ハハハハッ!!文字通り手も足も出ないか!!ただでさえこの速度に追いつけずにいる貴様が、更に遅くなってしまえば尚更のことか!…哀れだな…そんな哀れな貴様に、俺から慈悲を与えてやろう。貴様の力で貴様を殺してやる…ありがたく――――思うことだァッ!!!(モララーの前方から凄まじい速さで襲いかかる)」
モララー(OBRUT)「("来た"…ッ―――)(ワイズの位置を察知し、目の前から迫ってくるのを予想した上で思いっきり拳を振り抜いた)――――― ぬ゛ お゛ ら゛ ぁ゛ ッ゛ ! ! !( ド グ ゥ オ ォ ン ッ ! ! ! )(拳がワイズの腹部にめり込む。想像を遥かに絶する衝撃がワイズの全身全霊に迸った)――――…“OBRUTガルバナイズ”…ッ…!!!」
ワイズ「吹き飛べ―――――ヅッ!!!???( メ ゴ オ ォ ゥ ッ ! ! ! ! )(モララーのカウンターが腹部にクリーンヒットする。その瞬間、身体中を電撃が迸るような凄まじい激痛を一瞬に受けた)……ァ…ご……ッ……っはァ……?!(その一撃で吹き飛ぶことはなく、強烈な激痛故に何一つ言葉を出せないまま静かにうつ伏せに倒れ込む。やがて度を越えた痛みから全身が完全に麻痺してしまい、指先一つも動かせないまま地面に横になっている)…ッア……ハァ…ぁ…が……ッ…(……!?…!?……い、いま…今…なに…が…)(モララーの足元で、双眸を泳がせ、困惑しきった表情で地面を見ている)」
モララー(OBRUT)「シュゥゥ…(ワイズを殴った拳から赤い蒸気が僅かに上がる)何が起こったかわかんねえって面してんな。…ああ、確かに“OBRUT”は、発動しちまえば全身が思うように動けねえくらい遅くなっちまう。けどその代わり、全身に働く重力を自分の物にすることができるんだよ。纏った重力を一点に集中させて放つこの拳の一撃は、"TURBOさえも遥かに超える"ッ!!!」
ワイズ「……!!??(なん…ッ…!?)(明かされた事実に吃驚仰天する)」
モララー(OBRUT)「俺がこの力を今解放した理由、それはな…テメェのように、相手の個性を奪い取る野郎に対抗するするためだ。俺は何度も、そんな野郎と殺り合ってきたからな…(ナナシアの像が脳裏を横切る)だから俺の力の一つを奪ったからといって、有頂天になるんじゃあ、ねえぜ。人の個性ってのはな…でっかくすることも、伸ばすこともできるんだよ。個性を奪うことにしか頭にねえ野郎には分からねえだろうがな。」
ワイズ「ぬぐゥ…(身体の痛みが…和らいできたか…)(モララーの話を聞いている最中に回復能力を使い、全身に蓄積された痛みを中和していた)…なるほどな…貴様の力を、侮っていたのが俺の誤算だったというわけだ… ならばその力をも我が物にし、今度こそ…貴様に、完全なる絶望を…ッ!!( ガ バ ッ ! ! )(治療を終えた瞬間に転がり、立ち上がる)」
モララー(OBRUT)「(態勢を整え直したワイズを見てため息を吐く)…わっかんねえ野郎だな…――――無駄だっつってんだよ。俺の力を奪ったとしても、テメェは俺には勝てない。(澄ました表情で言い放つ)」
ワイズ「ほざけ猫野郎ッ!!貴様こそわからないか?四皇帝の一角を担うこの俺を倒すなど、貴様には無駄なことだと――――」
モララー(OBRUT)「わかってねえのはテメェだ、単細胞野郎。ここまで俺がお喋りしててまだ気付かねえのか?俺は既にその『一角』を越えたっつってんだよ。テメェなんかよりも更に実力を持つ、『あの男』をな!!(ワイズを指す)」
ワイズ「なに…ッ…!!?(…まさか…コイツ… い、いや…そんなはずはない…ッ…!…だが、コイツの言っていることがもし本当ならば…コイツが倒した『その男』は――――――)(脳裏に、かつて戦いを挑み、完全なる敗北を味わわされた『ある男』の影がフラッシュバックする)――――― そんな馬鹿なことがあるかあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ゛!!!!(けたたましい雄叫びと共に天高く跳び上がり、宙に浮遊する。そして人差し指を天高く突きあげると、指先に邪気が集束し、やがて巨大なエネルギー弾を生み出した)」
モララー(OBRUT)「……(上空のワイズを睨み上げる)」
ワイズ「ハッ、ハァハハハハッ!!なるほど読めたぞ。それ程の力量があれば確かに『奴』と張り合えるだけの強さがあるといえる。だがッ!!感違いをするなよ。『奴』を倒せたからといって、必然的にこの俺をも倒せるなどと思うなよッ!!今の俺は生前よりも更なる力を得ている…あの憎きデュエルマスターも、Yの称号を持つ『奴』さえも越えた力をッ!!俺は無敵だ、完璧だ、最強だ…!貴様などに、負けるはずがないだろうッ!!!(球形のエネルギー弾が更に大きくなっていく) 消えろ英雄ッ!!この俺の前から、消え失せろおおぉぉッ!!!!(地上に向けてそのエネルギーを解き放った)」
モララー(OBRUT)「……ッ!!( ド ウ ン ッ ! ! ! ! )(天より放たれた、その隕石の如き巨大なエネルギー弾に向けて思いっきり拳を振り抜いた)」
ワイズ「クハハハハハッ!!これも地獄の猛者から奪った最強の力だ!!この地もろとも、消し飛ぶがいいィィッ!!!!」
モララー(OBRUT)「ッ…!…ッ…!――――――づえ゛り゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁあああああッ!!!(たった一つの拳だけで、その巨大なエネルギー弾を殴り返した)」
ワイズ「な―――――ッ!!!??(殴り返されたそのエネルギー弾に絶叫し、慌てて回避する)」
――――――― ゴ ゥ ッ ! ! ! ! ! ―――――――(遥か上空でエネルギー弾が破裂し、蒼い空が瞬く間に茜色に代わり、黒煙に覆われた)
ワイズ「ぁ…ば…馬鹿なァ…ッ…!!?(星をも滅ぼす力だぞ…!?こんな…こんな…ァッ…!!)(破裂したエネルギー弾を見上げ驚愕し続け)」
モララー(OBRUT→TURBO)「(上空で花火の様に破裂し、火花となって落ちていくエネルギーの残骸を眺めながら、静かに拳を構える)―――――“ T U R B O ” ( ド ゥ ン ッ ! ! ! )(全身から湧き立つ赤い蒸気が白く変色する) シ ュ ン ッ ――――――― “TURBO・ウォー・ハンマー”!!(その後ワイズの上空へ高速移動し、強い重力を込めたハンマーナックルを繰り出し地上に叩き落とす)」
ワイズ「!?―――ぐはああぁぁッ!!!(ドゴオオオォォォーーーーン…ッ… ! ! !)(呆気に取られていたが故に瞬く間に現れたモララーに対処しきれず、成す術なく地上に叩き落とされる)ぐぐ…ゥ…ッ…!(土煙が立ち込める中、よろめきながらも立ち上がる)」
モララー(TURBO→OBRUT)「 “OBRUT”!!( ド ゥ ン ッ ! ! )(今度は白い蒸気が赤く変色し、それと同時に全身に凄まじい重力がかかり、その引力によって上空からものすごい勢いで垂直落下する)ぐ…ッ…!(隕石の落下を体験してるみてぇだ…思ってた以上に反動がデケェ…!けど…――――)グッ… ! (徐々に徐々に速度を増していく落下の最中、慣れない挙動から拳を構える)―――“OBRUTアステロイド”ォ!!!(凄まじい重力を纏った状態で地上のワイズに目がけ殴りかかる。否、もはやそれはただの殴打ではなく、宛ら"隕石の激突"だった)」
ワイズ「んなッ――――――ズギャアアアアアアアアァァァァァァァァアアアアアーーーーーーーーンッッッ ! ! ! ! !(隕石の如く落下してきたモララーの一撃に避ける間もなく直撃し、その衝撃で出来上がった陥没の中心で激しく吐血する)ご…ゴご…ァッ……ごはァ…ッ…!!!(止めどなく溢れ出る吐血に、白い服装があっという間に赤く染まっていく)」
モララー「プシュゥゥ…(形態解除しその陥没から離れる)はぁ…はぁ…(へ…平和ボケになれちまったせいかな…久しぶりに、無茶しすぎちまった…)(肩で息をしながら)」
ワイズ「ビキ…ビキィ…ッ…(よろよろと立ち上がる最中、身に纏っていた黄金の鎧の至る部位が悲鳴を上げる様に鈍い音を立てながら崩れ落ちていく)ゼェ…ゼェ…ッ…!この俺の…最強の防御術をも越える黄金の鎧をこうも容易く…(だが…これがなければ流石の俺も、今の連続攻撃には耐えられなかった…!なんという…ことだ…能力のバリエーションなら俺の方が圧倒的に多いはず…なのに、こいつは何故ここまで使いこなせる…!?)(額から流れる血を片手で押えながらモララーを睨みつける)」
モララー(TURBO)「ふぃー……TURBOを『剣』とするなら、OBRUTは『鎧』だ。攻防一体の力を持つアイツ(ユーク)に近づくために、俺はTURBOと一緒にこの力を編み出した!(拳を震わせ)片方の力を、ありぃは両方の力を奪われたとしても、戦える『武器』が複数ある限り、俺は何度だって戦える。行くぞワイズ、覚悟しろ…!( ド ゥ ン ッ ! !) (再び全身から白い蒸気が溢れ)“アンビション”… ド ッ ギ ン ッ ! (黒く染まった両腕が硬質化する)… ダ ン ッ ! (その状態でワイズに向けて一直線に駆け出す)」
ワイズ「ゼェ…ゼェ…思い上がるなよ、英雄…!俺は…この俺は…世界も宇宙も、果ては銀河をも統べる『四皇帝』、最強の男なんだぞ…ッ…!(額の『W』の赤い紋章が強く発光する。それに呼応するように、鎧の背後から黄金の触手が何本も出現し、その先端が棘のように鋭利になる)――――死ねェッ!!!( ド ヒ ュ ッ ! ! ! ! )(すべての触手が一斉に動き出し、向かってくるモララーに襲いかかる)」
モララー(TURBO)「テメェの御託は聞き飽きたぜ――― シ ュ ン ッ ―――(圧倒的な速度で触手を潜り抜け、一瞬にしてワイズの目前に現れる) シュボッ…ボオオオォォッ ! ! !(両腕が赤熱を帯び、炎を纏った拳を後ろに伸ばして構える)」
ワイズ「――――ッ!!!」
モララー(TURBO)「―― 赤黒覚醒(クリムゾンドライブ) ――(狙いを定め、その燃え盛る両拳による高速殴打をワイズに炸裂させる)――― “二重連砲”("イクスバーナー")ッ!!!!( ボ グ ゥ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ン ッ ! ! ! ! )(炸裂後、凄まじい一撃と共に紅蓮の衝撃がワイズを貫き、瞬く間に勢いよく吹き飛ばした)」
ワイズ「ぐぎゃああああああああああぁぁぁぁぁあああああああッッ!!!!!(ドゴオオオオォォォォォオオオオンッッッ ! ! ! !)(モララーから繰り出されたその強烈な一撃を受け、結晶の高台をも貫く勢いで吹き飛び、壁に激突した)」
モララー「プシュァァ…ッ…(吹き飛んだワイズを見据え能力を解除する)……(ワイズの元までゆっくりと移動し、壁にめり込んだ彼を見つめる)…他人の能力を奪うことでしか力を発揮できない、だからテメェは弱いんだ。(そう言い残して踵を返し、その場を後にしようとする)…どうせ、何を言っても無駄だろうけどな。てなわけで、ここは通して貰うぜ。あばよ、皇帝の骸。(振り返ることなく、だらしなく手を振りながら去ろうとする)」
ワイズ「ガララ…ドシャァッ… ! !(めり込んだ壁から剥がれ落ち、地に跪く。纏っていた鎧は完全に崩れ、もはや使い物にならなくなっていた)ゼェ…ゼェ…ッ…!(ふざ…けるなァ…ッ…!!この俺が…この俺が…!!宇宙で何ものよりも恐れられていたこの俺がああぁぁぁ…ッ…!!こんな、こんな屈辱を…ッ…!!……ゆ、ゆ゛る゛ざん゛…絶対に許さんぞ、モララー…ッ…!!あの、あのッ…憎きデュエルマスターと同じ『目』でこの俺を…ッ!!)ザ…ッ…(立ち上がるや否や右の掌にエネルギーを集める)」
ワイズ「ゼェ…ゼェ…この、俺は…宇宙最強なんだ…この俺に勝る者など、この世にいるはずがいないのだ…ッ… 貴様は…モララー…ッ… ぎざま゛はァァ…ッ…!!この俺にィ―――――――― 殺 さ れ る べ き な ん だ ぁ ぁ ぁ ぁ あ あ あ あ あ あ ー ー ー ー ー ッ ッ !!!!!!!!( ド オ ゥ ッ ! ! ! )(掌に溜めたエネルギーを放出するように勢いよく突き出し、モララーの背後から極太の閃光を解き放った)」
モララー「スタ…スタ…スタ…タ…タ…… ザ ッ ――――!!!(振り返ると同時に一目散にワイズに向かって駆け出し、自らその閃光の中へ跳び込む様に飛び蹴りを繰り出した)」
ワイズ「フハハハハッ!!!ハハハハッ!!!ハァハハハハッ!!!諦めろ、そして死を受け入れろッ!!!貴様には護れるものなど、何一つ無い…!!このまま跡形もなく、消し飛ぶがいいいいいィィィィィッ!!!!!(閃光に呑まれたモララーを見ながらこの上ない不敵な笑みを浮かべ)」
モララー「―――― バチ…ッ… バチバチ…ッ… ! ! バリバリバリバリィッ ! ! ! ! (閃光の中で脚部が帯電する。蒼い雷(いかずち)を纏った足はワイズの閃光を裂き、そのまま本人の元へと突撃する)」
ワイズ「ハハハハハッ――――――!!!??(閃光を振り払いながら向かってくるモララーの姿に驚きを隠せず、酷く仰天する)」
モララー「俺が何も護れないと…俺が全てを諦めるなど…俺の運命を、お前が決めるなあああぁぁーーーッ!!!!!! “ 蒼 白 迅 雷 ”( ホ ラ イ ズ ン パ ル ス )ッ!!!!( ド グ ォ オ オ オ オ オ オ ン ッ ! ! ! ! )(蒼い稲妻を纏った"光速"の飛び蹴りがワイズに炸裂する)」
ワイズ「(この俺が…この俺が…二度も『英雄』に敗れるなど…―――――)―――――ごん゛な゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ゛!!!!!!(直撃と共に稲妻に貫かれたような衝撃が走り、瞬く間に吹き飛ばされる。そして、遥か先の上空で全身が砂となって破裂した)」
モララー「はぁ…はぁ…はぁ…ッ…… チッ…口ほどにもねえ…「アイツ」(ユーク)に比べりゃあ…な……――――― ト サ ァ ッ …(力なくその場で大の字に倒れる)
― カナンの丘 ―
赤コートの人物「(盤を目の前に岩に腰かけている。しかし、常に薄ら笑みを浮かべていたその表情はここへ来た時に比べ、徐々に徐々に閉口し、遂には笑みの無い顔で、盤の上で粉々に砕け散ったすべての駒を見つめていた。まるで、遊んでいた玩具が壊れたのを目前にした子どもの如き悲愴に暮れた顔で…)……これは…どういう、ことです…?(唖然とした状態で声を震わせて)私の自慢の駒が…すべて、壊れた…もっと見ていたかった…もっと楽しんでいたかった…"混沌"を、あの"混沌"を… なん、です…もう、終わりですか…?そんな馬鹿なことが……ああ、あぁ… ほ、ほほほ……ほほほほ……ほっ、ほ…ほほ…ほほほほほ…ほほほほほほほ…… 」
赤コートの人物「―――――― あー、困りましたね。(落胆したかのように覇気の無い嘆きを零す)こうなっては仕方がありませんねえ。ではもう一度やり直しますか。“欠片紡戯”(かけらつむぎ)があれば何もかも元通りになりますからね。そして、再び、“厭離穢土”を―――――(両の掌を合わせようとした、その瞬間だった…) 」
―――― ビ キ ッ … ピキ…ッ… …… パ リ イ イ ィ ィ ー ー ー ー ン … ッ … ! ! !(空に白い亀裂が生じ、空が…否、空に紛れていた見えざる壁が砕け散った)
赤コートの人物「……(硝子の様に砕け散る音を耳にし、動きを止める)……よもや、この私が張り巡らした結界を破る者が現れようとは… これは驚嘆。かくれんぼの得意な私にとって、これほど驚いたことはない…―――――― 何 者 で す 。(結界を破った者…自らの背後にいる、その人物に問いかける) 」
夜神月「…やれやれ…。ようやくここまで来る事が出来たよ…。…最も、その結界を破るより、道中の軍勢を処理する方が苦労はしたけどね…。(現れた"その人物"は赤コートの背後にて手に持った一つのペンを回しつつも問いに答えて) 」
赤コートの人物「 ピ ク ッ …(青年の声に微動する)……その声…その覇気… ……もしやすると貴方は…―――――!(振り返り、青年の姿をその目に捉える。フードの内で歪な輝きを帯びる眼鏡に映し出される青年… 彼の姿を見たことで、何かが弾け飛ぶような衝動が走った)ほ…ホホホ… …ホホホホホッ!!ホッホッホッホホホホホ!!!なんという奇跡!なんという邂逅!!なんという宿命!!!なんという運命!!!よもやこのような場所で、このような時に、このような姿で貴方とこうして再び相見えることになろうとは…ッッッ!(自らの頭を強く抱え、先程の落胆がふっきれたかのように興奮した態度で月と向き合う) 」
夜神月「……?(狂った様に笑い出す赤コートを見て)…どういう事だ…?少なくとも、僕はお前の様なヤツは知らない―――が、お前は僕を知っているようだ…。……。何者だ…?(赤コートに) 」
赤コートの人物「…おやおやおやぁ…この私をお忘れですか…?私は片時も貴方の事を忘れたことはなかったのに… …私はですねぇ、夜神月さん、貴方に、会いたかったのですよ…ずっと、ずぅっと………私は……!は、あはは…はぁはははは…ふふふははははぁははあははは…!(フードの内に狂気を孕ませ嗤い続ける)…まあ、いいでしょう。時間はたっぷりあります。私が自ら明かすよりも、貴方に思い出してもらうことが…実に興に乗ることと思いますし…(両の掌をすり合わせる)
夜神月「 そうか…僕がここに来たからには――――お前を始末する……!!チャキッ…(赤コートへとペン先を向けつつも) 」
赤コートの人物「そうですか…ホホホ…!……夜神月さん、単刀直入に申し上げますが…――――― 貴 方 に は 消 え て い た だ き ま す 。( オ ォ ゥ ッ ! ! )(まるで一切の覇気が感じられなかった猫背の人物が不気味な笑みを浮かべると、彼を中心に衝撃が全域へと走った。溢れ出る邪気が徐々に勢いを増し、彼の周囲の空間が黒く浸蝕し始める) 」
夜神月「 僕も舐められたものだ…――――― 消 え る の は お 前 の 方 だ … ! !バサァッ!!(もう片方の手でデスノートでもマスターノートでも無い、単なる普通のノートを広げつつも) 」
赤コートの人物「その威勢の良さは"昔"と変わりませんねえ…!…氷結“アバランシュ”。(天を指す) 」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッッッ ! ! ! ! ! (上空から凄まじい雪崩が発生し、月を呑み込まんと襲いかかる)
夜神月「 …!!サササッ!!!(そして広げたノートへと大きく『炎』の字を書き、そのページを千切ると…)―――――ゴオオオオオオオォォォォォォォォォッ!!!!!!(千切られたページが突如強大な炎と化し、雪崩を溶かしていくと同時に赤コートへと攻撃して) 」
赤コートの人物「ほう!(月が手にしているペン、そしてその効果を目にし驚嘆する) ブ ワ ッ ! (吹き上げる風に乗るかのような軽い身のこなしで迫る炎の波から退く)スッスッススッ…電撃“シャリングルマ”。ズギャギャギャギャァッ ! ! !(術式を組んだ後、輪状の雷を二つ放出する。雷は地面を抉りながら、月に向かって突進する) 」
夜神月「 っ…!!!(地を走る雷の輪から何とか飛び退きつつも)……!!ササササササッ!!(『槍』×10と書くと同時に10本の槍がそのページから飛び出していき…)ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!!(一斉に赤コートに向かって飛んでいく) 」
赤コートの人物「……!(―― 疾風“ビルウインド” ――)ブワッ――――ヒュォア…ッ… ! (先程の軽い跳躍力の正体は魔法による回避能力であり、その力を再び顕現し数多の槍を受け流すように回避する)スタ…――――――ブォゥッ… ! !(月の背後へ旋回するとダボダボの長い袖から焔の様な蒼い魔の瘴気を纏った光剣を生み出し、背後から急襲する) 」
夜神月「…くっ…!!(斬られつつも先程の槍とは別に"何かを書きかけていた紙"に最後の仕上げを書いて)…お前がこの距離に来るのを待っていた……!!!(そのページに書いた文字は『砲』…。)――――チャッ…ズドオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォッ!!!!(実体化した巨大な砲台が赤コートの零距離で突き付けられ、そのまま爆音と共に凄まじい一発を放つ) 」
赤コートの人物「体術と剣術はあまり得意ではないのですがね、背後に回れば私のもの―――― ッ゛!!?(ズギャアアアアアアアァァァァァアアアアンッ ! ! ! !)(零距離で放たれた砲撃により瞬く間に爆炎に包み込まれる。辺りは黒煙に包まれ、赤いコートの切れ端が辺りに飛散した) 」
夜神月「 …っ!!(爆風に巻き込まれぬ様に寸前に飛び退いて)――――計画通り…。これが直撃してしまえば、タダでは済まないはずだ……。(爆炎に包み込まれた赤コートの方を見つつも) 」
赤コートの人物「……ホ、ホホ…ホホホ…オホホホホッホホホ…!!(ボロボロになったコート、そして体にまとわりつく黒煙を振り払いながら再び月の前に現れる)流石は"秘匿された英雄"…その実力はまさに表世界で猛威を振う英雄たちと一線を画するもの…貴方がここまでの実力を付けていたとは…少々侮っていました… ですが、力を得たのは貴方だけではない。…この私は……私は…パサ…―――――(ようやく、自らの素顔を覆い隠していたフードを脱ぎ取った…) 」
夜神月「 ……っ!?(フードを脱いだ赤コートの姿を見て)お…お前は―――――――― 」
赤コートの人物 → カメザード「――――この私は、貴方に復讐することを望んで、あらゆる手を尽くして力を得続けてきた。(その正体は、かつて月と対峙した亀の魔導師。しかし以前とはまるで別人であるかのようにその風貌は変わり果てており、肌の至る部位に黒い亀裂が生じ、ドス黒い邪気がその双眸の内で渦巻いていた。不気味な笑みを浮かべるその者は…かつて月が対峙した『ある二つの強大な存在』と同じ邪気を纏っていた) 」
夜神月「 ―――――"カメザード"……!!(かつて対峙したその正体を目の当たりにして)…生きて……いたのかッ……!! 」
カメザード「ホホホッ…!(愉快そうに嗤って月と対峙する)やはり覚えていてくださったのですね… そう、あの時、
メフィレス様をこの世に転生しようとした私は、貴方に溶岩に突き落とされましたが…奇跡にも命拾いをしました。(続く) 」
カメザード「それから…混沌の女神の配下となって再び世に混沌を齎そうとしましたが、とある英雄に敗れた私はあの世へ堕ちました。その後運良くも、かのシルヴィ様のお陰で脱獄を果たすことができ…再びこの地に舞い戻ったのです。そして私は、更なる力を得る為に…共に戦ってきた『同胞』たちをこの身体に取り込み、
新世界へと乗り出しました。しかしあの世界は私の想像を遥かに超える凄惨な現実でした… 過酷な環境によって自らのアイデンティティーを見失い、ついにはこのような醜い姿へと変貌した…(自らの身体を見せつけるように両腕を広げる) 」
夜神月「 …っ…!(変わり果てたカメザードを見て)…確かに、前に見た時とは大違いだな…。…それで、今に至る……というわけか…。 」
カメザード「……ですが、あの世界に足を踏み入れたことで、私の魔術は究極の領域に至り…ついには太古の神々も畏怖する『禁術』を手にしました。大魔道師の域を超越した私はもはや、神に近しい強大な力を得たのです…それがこの禁術――――『 蘇 生 魔 法 』―――― 貴方がたも見たでしょう。世に転生された死者の姿を… 私は、彼らの魂を意のままに操ることで…生と死を司る強大な存在へとなり上がったのです… 」
カメザード「―――私はカメザード!!今の私は、かのメフィレス様とシルヴィ様と比肩する存在!もはや何者も私の行く手を遮ることはできません。私のこの手には多くの魂が流転している――――闇を渇望する者、破壊を齎す神の意思を継ぐ者、混沌なる女神の従順なる下部、宇宙を統べる皇帝、殺戮の権化たる戦闘一族、そして…復讐に囚われた怨恨…多くの邪念が、この手の中に!(ぎゅうと握り拳をつくる) 」
カメザード「ここは混沌の世界、
ケイオス。その名通りの姿でなければ、この世界は無に等しい。私はこの世界を、"あるべき姿"に戻したいのです。その為に力を手にし、多くの革命者たちに手を貸し、世に"混沌"を齎そうと努力を続けてきたのだから…!(天に向かって勢いよく万歳する) 」
夜神月「 "あるべき姿"だと…?……一体何を言っているんだ…… 」
カメザード「破壊、殺戮、慟哭、憂鬱、快楽、断罪、憤慨、驚愕、憎悪、怠惰、報復……総てひっくるめて…―――――【 混 沌 】。 混沌こそ、私が求めるただ一つの望み… それが失われようとしている今、革命を起こし、取り戻さなければならない。 私の悲願はようやく成就する…世の人々に"悪夢"を齎し、嘆き悲しむ声が響き渡る時…世界は混沌に包まれるのです…ッ!!あぁははははは…ははは…ふふふふははははは…!(狂気を孕んだ表情で嗤い続ける) 」
夜神月「 世界は混沌に包まれる……か…。(狂気を孕むカメザードの笑いを聞きつつも)…この世界が腐り切っている理由は、お前の様なヤツがいるからだ…。…この世界に、お前の様な存在は必要無い…!! 」
カメザード「……はあ…(落胆したように溜息を吐く)…言ったではありませんか…何者も、私の行く手を阻むことはできないと。生死を司る私を越えることなど不可能ですよ…ですから、諦めて、貴方も"混沌"に呑まれるのです――――― パキィーン…ッ ! ! ! (両手を合わせる) ―――― 蘇生魔法“厭離穢土” !!!」
―――― ドッグアアアアアアアアァァァァァアアアアアアンッ ! ! ! (カナンの丘にて、両者が激しくぶつかり合った)
最終更新:2020年07月21日 23:38