前言
Civファンのみんな、まだスパイ経済使ってるのかい?おお、何という悲劇。スパイ経済には商業需給の不一致という深刻な設計上の欠陥があるというのに。スパイ経済の一般的なゲーム展開はこうだ。アルファベットの取得直後は諜報増幅施設が無く、諜報ポイントが不足する。後半になると諜報施設が充実し、今度は逆にポイントが過剰になる。「小屋の商業を諜報に変換する」という路線を続ける限り、この問題は永久に回避できないのだ。どこかの天帝がこの戦略によるプレイ動画を公開していたが、案の定序盤は小屋だらけ・終盤は小屋潰しという無駄地獄に陥っていた。河原の石積みといい勝負である。
解決
ではどうすれば良いか。戦争型スパイ経済は一つの解決策であるが、高難易度にそのまま持ち込むには厳しい部分が残る。かと言って普通の科学経済ではキャッチアップが難しく、ライフルラッシュに全てを託す形になりかねない。
本レポで紹介するのは、これらの問題を解決する、全く新しいこれまでとは根本的に異なる経済システムである。既存の戦略のどれとも大きく乖離した刷新。科学経済を超え、スパイ経済を超え、辿り着いた画期的かつ革命的な解答・・・その名も
「大スパイ経済」
( *>ω<)石を投げないで!
概要
大スパイの潜入ミッションは即座に3000の諜報ポイントを提供する。つまり大スパイが2人いれば6000、5人なら15000ポイントが手に入る。「これだけあれば共産主義まで何とかなるだろう」というのが基本的な考え方だ。つまりスパイポイントを小屋でも専門家でもなく偉人から得ていく偉人経済である。小屋は最初から作らず、序~中盤は偉人で乗り切り、後半は諜報施設からの産出分で需要を満たす。「必要な時に必要なだけ」これが大スパイ経済最大の特長だ。以下はその具体的実践の結果である。最後までお付き合い頂ければ幸い。
設定
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BtS v3.17(E)
-天帝
-標準マップ
-地中海
-通常速度
-編集をロック
-その他設定はデフォルト
-アレクサンドロス(ギリシア/攻撃・哲学志向)
**パッチ変更点 [#pa281f4f] 3.13から3.17への変更でスパイに関係するもの: - 窃盗で入手した技術がそのターンには売却できなくなった(交換で得た技術と同じ扱い)
- 反乱扇動ミッションの基本コストが500→650に上昇
- 一部の都市で施設破壊ミッションが出来なくなるバグが解消
- スパイの滞在ボーナスが見やすくなった(インターフェイスの改善)
開始~裁判所
スタート地点から右下へ一歩。このマップタイプは非常に河が多い。
労働者の次は兵舎を建設。攻撃志向なので半額。
続いて戦士を数体生産して探索。攻撃志向によるボーナスと兵舎の経験値により、最初から対弓特攻の昇進が可能になっている。彼らは地形効果を利用すれば蛮族弓兵にも対抗できる劣化ケチュアなのだ。
戦士:戦闘力2 弓兵:戦闘力3 戦士+戦闘術I(基本値+10%)+対弓特攻(25%)+森林(50%)=3.85
隣国のある方に第2都市を建設。帆走技術を取得して河~近海~河の交易路を確立。
農業→畜産→採鉱→帆走→神秘主義→瞑想→聖職→筆記と開発。車輪を瞑想と交換で入手。一旦科学税率を0%に落として図書館を建設する。
青銅器を開発しない理由: ・首都には裸山が3つあり、森林を伐採しなくとも鉱山開発が可能。 ・氾濫原や砂漠金山があり労働者が忙しい。 ・食料と幸福にそれほど余裕が無く奴隷制のメリットが少ない。
首都で図書館が完成。科学者を2名雇用する。9ターン後に大科学者誕生。ガンジーから青銅器の無償提供を受ける。
425BC(98ターン)、法律を開発。13ターン差で儒教の創始はならず。即座に放出してアルファベットと数学を入手。
同ターン、先ほど誕生した大科学者を消費して哲学を開発。道教の創始に成功。即座に奴隷制と平和主義を採用した。
アルファベットと数学を持っていれば大科学者で哲学を開発できる。
8技術を取引で入手。法律も哲学も交換材料としてはかなり優れている。恨みを買わない様、誰かに敵視されている指導者とは取引をせずに進める。
大スパイ~共産主義
緊急生産も使い速やかに裁判所を建設。スパイ専門家を雇用する。既に1人の偉人を出してしまっているため必要コストが200になっているが、平和主義の偉人ポイントボーナスである程度補償されている。
225AD(124ターン)、最初の大スパイが誕生。隣国インドに潜入させる。偉人による諜報ポイントを当て込み、商業は全て金銭に回している。全力で森林を伐採し、道教伝道者とスパイの生産を加速。
425AD(132ターン)、国教を道教に変更。スパイを使い隣国ローマも改宗させる。遠交近攻はあくまで征服者の外交。平和を志向するなら善隣外交が一番である。
交易路割引(20%)・聖都割引(40%)・滞在割引(50%)・諜報力割引(30%)で驚異の8割引セール。3042ビーカーの技術が今なら842諜報ポイントで!大スパイを潜入任務に使うことで諜報支出による割引が大きくなる。
今までに支出した諜報ポイントの量により任務コストが変動する。 コスト率=(自国諜報+相手国諜報×2)÷(自国諜報×2+相手国諜報) 圧倒的に上回っていれば5割引に近く、逆に圧倒されていれば10割増しに近くなる。 計算に使われるのは「累計支出」なので、ポイントを消費しても割引率は変動しない。
780AD(149ターン)、憲法入手。伐採と緊急生産で刑務所を建設し、スパイ専門家の雇用を増やしていく。小屋は全く作らず畑と鉱山のみ。平和主義+専門家のコンボを中心に組み立てた経済である。
ローマに技術をいくつか無償提供。1010AD(161ターン)、代議制の採用を以って「友好」関係を樹立。主要な技術交換相手として
1130AD(173ターン)、共産主義を入手。領土を工房と水車で埋め尽くし、軍事ユニットの生産に全国力を傾ける。
タイル労働の生産性が向上したことを受け、専門家を漸次解雇。序盤は専門家で偉人を輩出し、後半はタイルでハンマーを産出する。
~最終戦争
インドの文化力に押され、国境近くの都市が反乱の末転向。別の1都市も都市圏が削られ飢餓に突入。更には首都の穀物資源も奪われてしまう。問題解決のためインドに宣戦布告。
序盤は苦戦。中盤は一進一退。戦車の投入からは破竹の快進撃が始まる。
1670AD(244ターン)、インド滅亡。大量の資源と遺産によりギリシアの国力は倍増。諜報ポイントは3倍増。戦争で生じた技術の遅れを取り戻し始める。
続いてスペインに宣戦布告。戦車対ライフル兵。7ターンで滅亡。
返す刀でマリ=オスマン帝国へと侵攻。途中からローマも戦線に引き込みマリに集中砲火。完全征服への秒読みが始まった時。
マリが文化勝利を達成。ゲーム終了。
( *・ω・)ヘイ、ジョニー!こいつはうっかりだぜ!
コメント
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