ザーヴィエップ危機とは宇宙歴804年7月から同年10月にかけて起きた自由惑星同盟政府とザーヴィエップ星系共和国政府との間に起きた緊張状態をさす。

1 戦いの背景

 自由惑星同盟は銀河帝国と接触する以前から中央と辺境との間に緊張関係が高まっていた。ダゴン星域会戦以降、銀河帝国という強大な外敵に対抗するために、この緊張関係は一旦落ち着いた。しかし、銀河帝国との戦争が慢性的に続く一方、星系ナショナリズムの過激化という形で緊張関係が再び高まってきた。
 ラグナロック戦役により銀河帝国における政情不安定が急速に進んだため、自由惑星同盟内では外敵の脅威は事実上消滅したとの認識が高まり、従来は戦争のためと耐えてきた負担の是正を求める動きが見られるようになった。

 辺境に位置するザーヴィエップ星系共和国でも、同盟政府と個別に締結した四つの条約が不平等条約であるとして、改正を求める動きが加速した。

2 両軍の指導者・指揮官


銀河帝国&帝国臣従勢力 ザーヴィエップ星系共和国&自由惑星同盟(独立容認派) 自由惑星同盟(現状維持) 自由惑星同盟(辺境大戦論
ラインハルト・フォン・ローエングラム アメリア・アマドール(ザーヴィエップ星系閣僚評議会議長) エリヤ・フィリップス(第一辺境総軍司令官) ウォルター・アイランズ(国防委員長)
ルスラン・セミョーノフ(第二方面軍司令官)
サジタリウス副王府
エル・ファシル革命政府
反戦・反独裁市民連合(AACF) 統一正義党

3 戦いの経過


 同盟のトリューニヒト政権はザーヴィエップ星系共和国の条約改正の動きを拒絶した。両者は一歩も主張を譲ることなく、状況は緊迫化の一途をたどった。ザーヴィエップ星系側は同盟脱退の是非を問う住民投票を計画した。トリューニヒト政権はこれに対し、ザーヴィエップ星系の自治権剥奪の手続きに入った。

 この状況を好機と見て介入を図る勢力があらわれた。自由惑星同盟の辺境大戦論者たちとリベラリスト、銀河帝国である。辺境大戦論者である第二方面軍司令官セミョーノフ大将はザーヴィエップ星系侵攻の構えを見せた。一方、リベラリストたちは条約改正に好意的な反応を示し、銀河帝国の救国軍事会議議長であるラインハルトは極めて好意的な条件で帝国への臣従を促した。

 第一辺境総軍司令官フィリップス上級大将は指揮下の第二方面軍を抑えようと動くが、国防委員長アイランズが側近の辺境大戦論者に唆されて、セミョーノフ提督に肩入れするため効果が上がらない。フィリップス提督自身にも辺境大戦論者から様々なルートを通じてザーヴィエップ星系に対して強硬策に出るよう圧力がかかった。

 最終的にオリベイラ教授の献策により、第一辺境総軍司令官フィリップス提督個人とザーヴィエップ星系共和国との間に新たな協定を結ぶという形で決着を見た。

4 結果及びその影響

最終更新:2019年09月28日 22:47