輝石大陸 ステルディアの魔物
概要
生物含む物質、事象に霊的な力が強く働き異形化した存在の総称。
同じく霊的な力により進化した亜人のように長年かけて種全体が異形化し、特殊生命体として構成されていったケースもある。
しかしこの魔物の場合は基本的に偶然や意図的な要因による突然変異により生まれる。
元の生物と変わらないような性格や性質をしている者が多いが、知能などについてはまちまち。
体内の霊素のバランスが不完全かつ不安定で、ひとたびバランスが崩れると凶暴化することもある。
凶暴化すると戦闘力が爆発的に上昇するが周囲の生命体を見境なく襲い、捕食などをしようとする。
このため、大規模な駆除が行われることも多い。
ちなみに亜人のように霊素の影響を受けきって安定してしまった魔物も居るのだが、人間が起源でない場合は魔物として扱われる。
現世種
現代の輝石大陸に生息する魔物のこと。
古代種の魔物たちの末裔で、多種多様の生態を持つ。
また、全体的に寒さに強い。
魔獣
動物が突然変異により魔物化したもののこと。
魔力を持つ動物とも言われる。
魔鳥
鳥類が突然変異により魔物化したもののこと。
魔人
人間が突然変異により特殊種族にならず(種族単位で徐々に進行する異形化)、いきなり魔物化(ある個体が急激に異形化)したもののこと。
亜人みたいに霊素(魔力)バランスが取れてないので凶暴化・更なる異形化の危険性があるがその力は強力。
異形化が激しい者の方が力は強大となるが、異形化が進めば進むほど人としての心を失う。
人造魔人
自然の要素での異形変異をせずに人為的な要素で人工的に生み出された魔人。
改造人間のようなものから人をベースにした合成獣など様々。
天狗
ラケルタ地方に生息するある一定レベルを超えた霊質を備えた魔人種の総称。
極めて高い神通力や霊能力を有し、神(精霊)に近い存在であるとされる超越者の魔物たち。
その姿は様々で、鴉や狼などの姿を持ち亜人のような見た目をした者も中には存在する。
特に力の強い天狗は優れた力を持った仏僧、修験者などが異形変異したとされる「大天狗」。
しかし彼らの見た目は総じてほぼ人間であり、外観からは異形であることは伺えない。
中には気配を隠したり、変身の術に長ける天狗もおり、人間の目には強力な修験者、もしくは霊能者として映ることだろう。
現在では人間社会に溶け込み生活を送る者が多く超越者というよりは亜人化が進んでいる状態。
亜人化が進むにつれて超越者としての神通力や霊能力を失いもはや天狗とはいえない状態になってる集団もいる。
人狼
古来よりステルディアに伝わる魔人種のひとつ。月が齎す狂気の象徴。闇属性。
人と狼をかけあわせたような異様な姿と、月に関連する能力、そして凶暴極まりない狂気的な性質を有する。
他にも獣そのものの卓越した身体能力や感覚、高い不死性、そして人々の狂気を誘発させ心身ともに異常を引き起こす力を持っているとされる。
その正体は月の精霊神の熱狂的信者がその恩恵により異形変化・魔人化した存在。
現在では鬼のようにある程度個体数が増え種族として繁殖、人と共存することを選択し半ば亜人化している一派も存在する。
彼らは種としての安定を得た結果異形としての力は薄まり、炎属性の霊素による異形変化を起こした亜人である獣人とほぼ変わらないような者も。
亜人化が進むにつれより獣に近いとされる人狼態の変身能力さえも失って行き、現在は一部に秘術として残されているのみとなっている。
現ラケルタ地域に生息するとされる「木の葉天狗」と呼ばれる一派は天狗と呼ばれながらかなり人間社会に近しい位置におり、人に近い。
前述の通り殆どの者は亜人化に伴い人狼態への変身能力も無くしているが、より効率的に、そして強力な人狼を生み出すことに熱を入れている氏族も存在する。
八雲の生家、「御影」家は非人道的な生体改造と血の滲む修行により、自分達の先祖である強力な魔人そのものとしての人狼を生み出すことを目指した一族。
なお、現在でもある方法で亜人化していない純粋な魔人としての人狼になれる方法があるとされ、たまーに目撃証言があがる。
しかし彼らは人狼態への変身と共に強力な力を得る代わりに例外なく狂気に呑まれ、理性や人としての心を失い本能のままに暴走してしまう。
魔人としての人狼になるための方法は月の神に自身の理性や人としての肉体を差し出すこと。
一度差し出した理性や肉体は元に戻らないため、たとえ人の姿に戻ることが出来ても変身前のちゃんとした人間の状態に戻ることは難しい。
鬼
古代からひっそりと存在し続ける怪物の一種。
輝石大陸では生きた化石扱いをされている魔物で、古くは人と対立することも多かったという。
そのルーツは精霊や霊、精神体、事象(ある対象に対する恐怖や憎悪)などがなんらかの原因により魔物に変異し、転生(受肉)した姿。
その為精霊や霊とは関係が深く、不死者とも多少の関係を持つと言われている。
基本的に神聖なもの、浄化を嫌う。
阿修羅
鬼の一種であり、かつて鬼の一族の中でも凶暴かつ残忍な鬼神と呼ばれし三面六臂の狂戦士軍団の末裔。
その起源は神霊に刃向かった悪霊の集合体や邪悪な精霊の成れの果て。
極めて好戦的で、闘争を何よりも良しとする集団であり、戦神やら死神、悪鬼と畏怖されたりしていた時代もある。
その名残から今でも彼らの中で“戦神信仰”と言った祖霊信仰が行われている。
とはいえ現代では人間・亜人化が進んでおりかつての悪名は見る影もないほど落ちぶれている。
現在は面は1つ、腕は4つとなっており、鬼の象徴たる角も持っていない。
その為他の鬼達からはなりそこないだのなんだのと差別されるようにもなってしまっている。
彼らの異形な姿は悪霊や様々な思念が融合し生まれた精霊が受肉、魔物化した存在であるが故。
現代の阿修羅族の中でも、一つの肉体に多数の精神が宿る「多数霊魂」という極めて特殊な現象が起きることがある。
ルダ、(
夕星)はこの種族。
不死者
陰性霊素による突然変異により生まれた半生物の怪物、魔人種。
強い不死性を持つ夜の眷族であるが、浄化や日光に滅法弱い。
エーヴェルト、
クレトラ(令法)らはこの種族。
(ただしクレトラ(令法)は出身地が不明なのでステルディアのアンデッドではない可能性が高い。)
古代種
古代輝石大陸に生息していた魔物のこと。
現世種よりも強大な力・高い知能を持ち、なおかつ大きさも巨大な種が多かったらしい。
古代輝石大陸で起きた大戦乱の影響で絶滅した種も多い。
現在でも姿変わらず生き続けている『生きた化石』や、現代技術により復元された古代種もちらほら見受けられる。
竜
古代絶滅種の一つで、人間よりも高い知能を持った悪魔と呼ばれるほど強力な魔物の一種だった。
当時は地続きだったラケルタ島に竜族だけの国を作り、人間達の戦乱には手を下さず傍観を決め込んでいた。
だがしかし、人間達は強大な力を持つ竜族を見逃すことをせず、竜操の秘術により竜族を強制的に使役し、生体兵器として戦乱で運用したという。
その後竜族は長く続いた戦乱で疲弊し、人間に深い恨みを抱いたまま絶滅することとなる。
現世種にも竜の末裔らしき魔物はいるものの、当時の竜族の面影も残らないほど劣化してしまっているらしい。
現世種の種族の中にも伝承で伝えられる竜の強大さにあやかり、自らが偉大なる竜の子孫であると主張するケースも多い。
またこの竜操の秘術が現在、魔物使い達が口伝の秘術としている獣操術のルーツとなっている。
分類不明
付喪神
器物に強い思念、霊力が集中し宿ることで生まれる特殊な魔物の一種。
長年大事に使い込まれた道具や、人を斬ったことで怨念を蓄えすぎた武具などに見られることが多い。
古来より各地に伝承が残るが個体数が非常に少なく詳細は不明。
ちなみに長年生きた器物のみが該当するわけでもなく、作られて間もないのに付喪神となった者もいる。
何らかの要因において器物に蓄えられた莫大な霊力・思念がそれを用いて新たな霊魂(人格)を形成し、器物を霊魂が宿るための肉体(器)とすることで誕生する。
自然発生及びなんらかのアクシデントによる偶発的な誕生のみならず人工的に付喪神として生み出すこともできるにはできるらしい。
(現に
フェイルノート、
ミュルグレス、
シャドウミロワールは人工的な手法により最初から付喪神となるよう製造されている)
特徴はゴーレムやロボットのような器物の肉体に生物のような自我と魂を有するということ。
アンデッドの一種である
レイスに近い存在であるが、彼らの霊魂、自我は器物に宿った精霊のようなものである。
肉体構造は個体により様々だが、共通して生物のものとは異なる。精巧な人間の見た目をしたゴーレムやロボットみたいなそんな感じ。
それと共通して霊魂を持つ存在の感情エネルギーを主食とする特性と第六感に優れ、目に見えぬ精神的なものに敏感な特性を有する。
なお、既に確認されている幾つかの個体は怨霊に近い性質を備えているものの、付喪神全般がそういうわけではない。
伝承によれば悪い気が原因で生まれれば死霊や悪魔、悪神に近い性質を、良い気が原因で生まれれば善神や守り神、その使いの性質を得るという。
普通の魔物というよりも天狗などの超越者に近い存在なのかもしれない。
ちなみに
- 現世種の中にも生ける古代種と呼ばれている太古からほぼ変化のない魔物もいるらしい。
- 輝石大陸の魔生物学者の中には古代種の復元を試みている者もいるらしい。
最終更新:2015年08月10日 01:51